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白状すると、私はシューゲイザーというジャンルがそんなに好きというわけではなく、聴いたとしてもつまみ食い程度でした。たぶん、ヴォーカル強めの方がもともと好きなんです。なので、Rideに関しても、恥ずかしながら、ファーストのNowhereをちらっと耳にした程度の知識しかありません。むしろアンディ・ベルがOasisにいたことの方が馴染み深いくらいです。そんな私のファースト・ライドが、今回の「Interplay」。遅いですね。そもそもジザメリの新譜を試聴しようとしたらそれが壊れてて、隣にあったのがRideのInterplayだったんです。私の心を引っ掴んで走り出したのが、冒頭の「Peace Sign」。ヘッドホンで聴くと、両耳をつんざく轟音のギターサウンドなのに、メロディが限りなくメロディアスでポップ。この1曲で私の彼らへのイメージはまったく覆されました。たぶん、この曲はいろんな人の心に響くと思うんです。たまたま部屋に入って来た母が、「なんかすごくいいんじゃない、このバンド!」と言って、しばらく座って聴いていったほど。もちろん、Peace Signだけではありません。その後に続くLast Frontierの力強いリズムときらめくギターは、なんだか気持ちだけ若返ったようにワクワクしてしまいます。打ち込みとエレクトリックなサウンドがカッコいいMonacoもお気に入りです。Portland Rocksも実に正統派のギターロックで、こういうのを聴きたかったんだ!とガッツポーズを決めたくなります。私は他のRideの歌詞などを知らないので、他と比べることはできませんが、このアルバム全体を通じて書かれる詞がとても印象的で、胸に迫るフレーズがたくさんあったと思います(あまりにも多すぎて、ここに書き出すと終わらなくなってしまうので…)。イメージ的には、もがき、苦しみ、悩みながらも立ち上がろうとする姿。絶対に生き残ってやるという執念。もちろんそういう詞ばかりではありませんけれど、私の目を引いたのは、そんなニュアンスなのかな?という箇所が多くて。愛だ恋だ別れた辛い、そういう歌詞もたまにはいいけど、サウンド含めてじっくり向き合いたいのは、こんな詞です。さて、じゃあもう一度Nowhereから勉強し直しますか…!
2024.05.30
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先日レコードプレーヤーを買ってからというもの、ちょっとずつ買い足していこうという決意もあっさりと破られ、ちょっとずつどころではなくどんどん買い足されていくレコードの数々。とはいってもほぼすべてSuede関連なのが笑えますが…。BloodsportsなんてCDとレコードで3枚はある。もうすぐバニの新譜も来る。今からもう14年も前のことになります。Suedeの奇跡の再結成@ロイヤル・アルバート・ホールを現地に観に行きました。当時の自分の行動力は、今でも信じられない思いです。なんで行ったんだろう。すごいな自分。その後DVDが出て、もちろんちゃんと買いましたし観ましたが、感想もろくにアップされていないところを見ると、私はすでにそのころ暗黒時代に入っていたのでしょう。で、レコードです。欲しくなってしまったのですが、これがなかなか売ってない…。そりゃあそうですよね。売ってたとしてもけっこうなお値段。しかし先日、ラッキーなことに未開封のものをリーズナブルに手に入れることができました。内袋の写真がめっちゃカッコイイです…。5人みんなカッコいいです…。そして盤はクリアヴァイナル。なんか嬉しい。DVDでさんざん見ているので展開は読めるはずなんですが、introが流れ始めた瞬間、その時の興奮が妙にクリアによみがえり、思わずウルっときてしまいました。純粋に聴覚だけで思い出すのって、やっぱり感動の度合いが違うのかもしれません。一瞬で14年前にタイムスリップしました。killing of a flashboy~can't get enough~everything will flow~he's goneの流れが個人的に白眉です。前2曲のアレンジがカッコ良くて、flowのNeilのキーボードとコーラスがもうもうもう!ってくらいたまらないし、そこからの亡くなった友達に捧げるhe's gone。この曲をやったときの驚きと嬉しさと感動と涙は今でも覚えています。このライヴのおかげで今の彼らがあるのですから、感動もひとしおです。しばらくずっと感動しっぱなしでいようと思います。
2024.05.29
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イギリスのNational Theatreが厳選した舞台を世界の映画館で観られるようにしてくれるという、涙モノの企画がNTLiveなんですが、いかんせん公開期間が短いのです…。それで前回のデイヴィッド・テナントを見逃しました。しかし今回は、アンドリュー・スコットの一人芝居!チェーホフの「ワーニャ伯父さん」をやるというのですが、いったいどんな舞台になっているんだろう…とワクワクしながら前のめりでチケットを取り、今日観てきました。登場人物の名前が英語名なので一瞬戸惑いましたが、原作を知っていたのでそこまで混乱することもなく、内容に入り込んで行けたのが良かったです。それにしても、アンドリュー・スコットの演技がまさに七色(実際には八役?やってます)。服は同じだし見た目はアンドリューなんですが(当然)、声や仕草、表情であんなに変わるものなんですか!?女子を演じるアンドリューがめちゃくちゃチャーミングだし可愛い…。ソニアのときは赤いチェックのスカーフを持つんですが、それをいじくる手つきが女子です。目もうるうるしちゃって、恋する乙女です。本当に。ラストでアイヴァンを励ましながら「生きていかなくちゃ」と語るシーンは圧巻としか言いようがありません。ここは本当に引き込まれるし、なんだか、身につまされる思いがしました。そうなんです、どんなに辛くても、報われなくても、生きている以上は生きていかなきゃいけないし、それで死んだら、どれほど大変だったか、神様にわかってもらいたいですよね…。いや、私はそこまで一生懸命生きてないし、大変だったと言えるほど大変な人生を生きているわけでもないので、ソニアやアイヴァンみたいにはなれないけど…上手く言えませんが、しんどくても生きていかなきゃいかんなあと思った次第なのです。そしてマイケル(原作だとアーストロフ)のときの声がめっちゃ低くてソフトでセクシー…。ヘレナに迫るときの声や、ひとりで演じるキスシーンとか、ドキドキしてしまいました。かと思えば、エキセントリックなアイヴァン(原作だとワーニャ)の激しい感情のアップダウンをジェットコースターみたいに演じ分けていて、全然一人芝居だと思えなかったです。あと歌も上手い。7月にはマーク・ゲイティスの「The Motive and The Cue」、8月にはマイケル・シーンの「Nye」が予定されています。どっちも観たい…!!!
2024.05.28
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先日ディスクユニオンから来たメルマガ見てたら、バニのB-Sides、2021年のレコードストア・デイにリリースされたものがめっちゃ格安!だったのでつい買ってしまいました。ホワイト・ヴァイナルが素敵です。そして2枚組なのですが、1枚目は1998年ヴァージョンで、2枚目が2021年にバニが改めてヴォーカルを録り直したものなんだそうです。聴き比べが楽しいです。1枚目は声が細めで、青くて若い!2枚目は渋い!個人的には渋くて枯れた声が基本的に好みなので、2枚目の方がより好きかなと思いました。B-Sidesって相当好きじゃないと買わない類のものなんですが、このバーナード・バトラーがどれだけすごいB-Sides作れるかっていうのは、Suede時代を知っていたら当然なわけで。すごすぎて怖いくらいです。そしてソロのB-Sidesの引き出しの多さには、脱帽です。バニお得意のゴージャスなストリングスが炸裂する「Bye Bye」(マラケシュって書いてある方のアレンジが確かにエキゾチックな雰囲気で素敵)や、シンプルであるがゆえにピアノの美しさがたまらない「The Sea」、サイケデリックでファンキーな「Hotel Splendide」、バニのギターとストリングスの相乗効果がたまらん「It’s Alright」、フォーキーな「My Domain」。この曲なんかは、今度出る25年ぶり?の新譜につながる雰囲気じゃないかと。ラストはこれぞ名曲と私は思ってる「More Than I Thought」。この曲、なんだか歌詞もぐっと来るんです。別にSuedeを重ねるべきじゃないと思うんですが、どうしてもそっちを思い浮かべてしまう。若くて青くてヒネてたバニの思いがぎゅっと込められているように思ってしまいました。で、このジャケですよ。若いですね…。可愛いですね…。このころの、おかっぱが伸びたみたいな髪型が好きです。ギター弾きながら前後左右に揺れてると、髪がばさばさ揺れてカッコいいですよ。今はわりと爆発気味(インスタのストーリーとか、寝癖だらけであまりにも自然体すぎて笑えます)。
2024.05.25
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本当に当時の私は阿呆だったと思うのですが、2011年にSuedeの前期5作が一気に再リリース(しかもB-Sidesとかライヴ音源とか未発表曲とかデモ音源とか、その上DVDもついてた)された際に、もちろん買ったんですが、CD棚のいちばん奥深くにそれは大事に大事にしまい込み、存在を忘れていました。最近ヴァイナルの方が欲しくてサイトを放浪してたところ、やたらとデラックス盤の情報を目にし、「何これめっちゃ欲しかった…」と愕然としたわけですが、よくよく考えてみたら、「あれ、なんかそんなの買った…ような…記憶が…」となって、大事に大事にしかも未開封でしまい込まれたこの5枚を探し出したという顛末なのです。私は本当にアホの極みです。で、まずは1st「Suede」から。リマスターされてるので音がいい!のが一番嬉しい。改めて聴いてみて思うのは、「この未完成な獰猛さ、最高!」ということです。ブレットの声には少し粗もあるんですが、それを補って余りある以上の艶やかさに、当時彼らの音を聴いた時の衝撃をまた思い起こさせられました。そうだ、この18禁ばりのエロティックさが、私をぶち抜いたんだと。歌詞も、語弊を恐れずに言えば、おかしいじゃないですか。彼の書く詞の「I」は男でもあり女でもあり、その性愛の対象は、異性でもあり同性でもあり、時に肉親でもある。そして彼が描き出す、不完全で欠点だらけの人々は、ある意味で人間のものすごくピュアな姿。だからこそ、当時、熱狂的に迎えられた部分もあったのかなあと思っています。もちろん、それに引いちゃった人たちもいますけれどね。↑対訳頼りだった当時より、多少歌詞の意味をもっととらえられるようになって、俄然ハマったのがAnimal Nitrate。そしてそれに絡みつくバーニーのギターは、異常です。メロディーラインとは別のところで鳴ってる、何か牙を隠した獰猛な獣の佇まいです。牙を剥く瞬間が、Animal NitrateとかMovingとかDrownersとかMickeyとかなんですが。かと思えばSleeping Pillsのところどころに入ってくるあの繊細な音。その上、この頃の彼らのバラードもまた、美しい。頽廃のヴェールをかぶってはいるけれど、それを脱ぎ捨てた瞬間の輝きは、目がくらむほどです。Sleeping Pillsもそうだけれど、ラストを飾るThe Next Lifeは、心が震えて我を忘れます。あのファルセットは、あの頃のブレットにしか出せない。さて、デラックス盤にはB-Sideも収録。My Insatiable Oneはもちろん、To The BirdsにHe's Dead、Big Timeなどなど、ロックの表現にとどまらない、私としてはジャジーな雰囲気も感じるナンバーが盛りだくさんです。DVDはまさにお宝。LOVE AND POISON見られるし、Brit Awardsで観客が一部引いてる伝説のAnimal Nitrate入ってるし、ブレバニ2ショットインタビューも。お腹いっぱいだけど、何度でも見たくなります。
2024.05.21
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2021年にリリースされていたKings of Convenienceの「Peace of Love」です。ちゃんと発売してすぐに買いました。聴きました。ところが、当時の麻痺した私の心には全然響いてこなかったのです。こういう、見た目も音もお洒落なものを卑屈に拒否していた時分だったので…なので放置。しばらく放置。発見したの昨年。ジャケットがすでに素敵。何この大人な感じ。KOCのアルバムジャケって、総じてスタイリッシュの極みなのですが、今回のはずば抜けてお洒落。二人の関係性を俯瞰で見たらこうなるという感じが、一目でわかります。この二人の、ドライでいるようで密なコンビネーションが、音にしっかり反映されているから、やっぱり好きなんですよねえ…。のっけから二人のハーモニーにじわじわとやられます。KOCの音なのでパンチで勝負ではなくて、それこそまるで遅効性の毒みたいに、ゆっくりと時間をかけて私の心に染み入り、いつしか、そのフレーズしか頭の中で繰り返せなくなる感じ。「Fever」がその極み。歌詞をつらつらと眺めていましたが、何だか私にはとてもビターな印象を受けました。スウィートはほんのちょっとで、ビター比率が高め。人生とか、愛とか、生きていく上で避けて通れないものに対する、ちょっと突き放したような目線を感じました。でも、それがまた心に寄り添ってくれちゃうときもあるんですよね。来日公演、東京大阪と追いかけたころが懐かしいです。
2024.05.19
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トニー・レオンとワン・イーボー主演の中国ものスパイ・ノワール「無名」を観てきました。フライヤー見たときからもう楽しみで楽しみで。中国留学時には本当にインファナル・アフェアにお世話になりましたよ。留学生界隈でやたら流行って、ホントみんなで見て感想を言い合ったのが懐かしいです。その頃に比べればトニーも年取りましたが、このニヤけ具合がやっぱり変わらなくて好き。舞台は第二次大戦下の中国で、共産党・国民党・日本軍の三つ巴状態の上海です。汪兆銘政権の裏側で暗躍する工作員のフー(トニー)と部下のイエ(ワン・イーボー)は、毎日緊迫したスパイ戦を繰り広げる日々。そんな中で誰が味方で誰が敵なのか、静かで白熱した心理戦が繰り広げられていきますが…。えーと、犬がちょっと可哀そうなのでそこがいきなりしんどい。まあ、それは置いといて。あんまり書くとしっかりネタばれになるのですが、静かなのにヒリヒリする心理戦がメインな感じです。会食してても、ちょっとした会話をするにしても、みんな腹の探り合い。ウラのウラのウラのウラくらいをかく感じです。その上、時間がけっこう飛ぶので、よく観てないとわからなくなります。え、そのシーンはこの話だったの?!という驚きの連続は、ラスト20分くらいに立て続けに起きます。ワン・イーボー演じるイエの表情がすごくいいです。下を向いて、顔を挙げた瞬間に別人の冷酷さをまとうところ、ぞくぞくしました。いい顔してますよ。綺麗だし。そしてトニー!もう60過ぎてあのアクション!!スタントなしだそうですよ。本編の最後にメイキング映像をつけてくれていますが、こうやってやるんだ~と興味深く観ました。ワン・イーボーがまるで生徒(笑)やはり、彼のあのニヤリとした表情がいいんですよ。それであっさりと相手を手にかける。笑っているのに途方もなく怖い、そんなところがたまりません。しかし、結局二人とも〇〇なんだから、あんなにバトルしなくても良かったんじゃ…とは思うのですが、それもまた必要だったのかな?目を逸らすために?そして、あの時代の上海の雰囲気が伝わってきます。ねっとりと濃厚な暗闇と、そこに蝶のように飛び交う華麗な人々。まさに魔都。ヨーロッパとオリエンタルの融合が美しく、ため息が出ます。日中戦争とか絡むので、日本人は基本悪い人です。なんかつたない日本語とかも聞こえてきますが、それは仕方ない。意外とワン・イーボーがちゃんと日本語喋りますよ。劇中の言葉は、基本日本人キャストは日本語です。他は中国語ですが、普通語?以外に上海語とか広東語も混じっているのかな?普通語だったら響きで聞き分けられるんですが、そうでないものもあったので。
2024.05.19
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これ、4月の半ばくらいに出てオーダーしたのに、届いたのが昨日という。いったいなぜ1ヶ月もかかったのか…おとなしくオフィシャルに頼んでおけばよかった…と思いましたが、まあ、届いたので善しとしましょう。こちらの「Death Songbook」は、健常者と障がい者で組織されたParaorchestraが、Brett Andersonことブレ兄さん(私が勝手にそう呼んでる)とコラボしたものです。全曲で兄さんがヴォーカル取っていますが、Nadine ShahやGwennoという女性アーティストも一緒に歌っています。Nadine Shahの声が素敵です。曲目はカヴァーがメインで、このチョイスが良い。というのもSuede率高めだから。1. The Killing Moon : Echo & The Bunnymen2. Unsung : Brett Anderson3. Holes : Mercury Rev4. Nightporter : Japan5. She Still Leads Me On : Suede6. Wonderful Life : Black7. The Next Life : Suede8. He's Dead : Suede9. Enjoy The Silence : Depeche Mode10. The End Of The World : Skeeter Davis11. My Death : David Bowie12. Brutal Lover : Brett Anderson, Charles Hazelwoodyoutubeで最初に公開されたのは、エコバニの「Killing Moon」のカヴァー。Mercury Revの「HOLES」が次に公開されたんだったかな?この2曲で「もう買う!」となりました。オリジナルと聴き比べてみると、どっちもいいですね。兄さんVerはもちろん好きです。Suedeのカヴァーも、Paraorchestraの演奏になるとまた雰囲気が違って面白いですね。He’s Deadの気だるい感じはParaorchestraのもかなりいい!私は「Wonderful Life」を全然知らなかったんですが、これで聴いてみて、メロディが本当に胸に刺さるなあと思いました。歌詞も切なくて…兄さんが歌うのにぴったりだと。JapanにDepeche Mode、David Bowieと、Brett Andersonが歌うのにふさわしい曲をチョイスしたってことなのでしょうか。どれもがダークでセクシーで、ため息ばかりついてしまいます。兄さんの違った一面が垣間見られて、とても興味深い一枚です。これは、夜にじっくり聴きたい一枚ですね。
2024.05.18
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今回もアップルクランブルさんで買ったShelflifeの7インチ+CDシリーズです。Warm Morningの「Silver Rain」。イタリアの人たちなんだそうですが、音は北欧っぽさ全開です。私はこの声がとても好みなのです。ほわっとソフトな低めの声。しかもハーモニーがたまらん。7インチのタイトル曲「Silver Rain」は、アコギとこのソフトな歌声で持っていかれます。そしてサビで一気に音数が増え、歌声も二人のハーモニーが力強さを増し、ドラマティックな展開に。CDの方のリードトラック「Feather」は、イントロだけで心奪われること必至です。ちょっとジャジーな雰囲気もありつつ、やっぱりこのヴォーカルが雰囲気あって良いですね。CDには5曲入っていますが、私がいちばん気に入っているのは2曲目の「Behind the Curtain」。この曲、ギターの雰囲気がなんともスミスっぽいというか、ほろ苦く哀愁漂う感じがキュンとするのです。3曲目の「White Summer Daydream」、これはタイトルだけで好き確定です。そしてハーモニーの運びがKOCっぽい。で、このWarm Morning、今どうしているのかなと思って調べていたら、Warm Morning Brothersという名前になって活動しているみたいですね。Brothersという名の通り、SimoneとAndreaのModicamore兄弟デュオです。そこのバイオに書いてありましたが、Warm Morningという名前の由来は「lazy warm summer day」をイメージしているみたい。でも日本の夏はすでに嫌になるほど暑いので、あんまりぴんと来ません…Brothersになってからの方がアルバムを何枚か出していて、ちょっとストリーミングで聴いてみたら、これがまた良い!!よりアコースティックなアプローチになっているんですが、この二人のハーモニーは、Warm MorningのときよりもいっそうKings of Convenienceなんですよ。久しぶりに興奮してしまいました。
2024.05.14
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LOOK TO THE EAST, LOOK TO THE WEST [ CAMERA OBSCURA ]日記のタイトル通り、万感の思いを込めて、彼らに「おかえりなさい」と言いたい。Camera Obscuraが2013年以来の待望の新譜「Look to the East, Look to the West」をリリースしました。しかもリリースはMergeから!正直なところ、もうアルバムは出ない(出せない)のかと思っていました。2015年にメンバーのCareyを骨肉腫で亡くしてから、あまり目立った活動もなくなってしまったので(コロナ禍もあったみたいです)…。そんなところで届いた新譜リリースのニュースに、発売を心待ちにしていました。そしていま、私の手元には彼らの素敵なニューアルバムがあります。プロデュースはJari Haapalainen。彼らのアルバムの中でも、私がとりわけ大好きな「Let’s Get out of This Country」や「My Maudlin Career」を手掛けた人ですし、もうこの情報だけで絶対に大好きになれる自信がありました。先行シングルの「Liberty Print」を聴いたときからちょっと驚いていたのですが、今回の彼らの音は、あの幽玄めいたリバーブを脱ぎ捨てています。その上、ド直球なポップネスを、実に素直に、何の衒いもなく奏でているのです。ある意味、彼らは新しく生まれ変わっての再出発として、原点に立ち返ったのかなと思いました。もうね、どれを聴いても涙が出てくるんですよ。本当に帰ってきてくれたんだという感激で、言葉が出なんですよ。そして歌詞を追うとこれまた感慨深い。一筋縄ではいかない感情の機微を描くことにかけて、Tracyanneの右に出る者はいないと思ってます。「Big Love」とか、特に「The Light Nights」とか!「私がお願いしたら、私を愛するのを諦めてくれない?」って…!「We're Going to Make It in a Man's World」は考えさせられます。というのも、Tracyanneが音楽業界のジェンダー問題っぽいことについて書いたらしいんですね。やっぱりまだまだ男性社会なのかと思わされますが、彼女の決意表明みたいな感じで受け取りました。そして、出てくる涙の種類がまったく違うのが、「Sugar Almond」。これを聴いて、涙がこみ上げないファンはいるのでしょうか。歌詞の内容とか、最後に「Won’t you sing, to me, Carey」って言っているところからも、亡くなったCareyに向けて書いた曲かなと思うのですが…。最初のワンフレーズ目から、最後に呟くように「Carey」と言ってぷつっと終わる瞬間まで、彼女への思いが詰め込まれてあふれ出した一曲です。もう、歌詞を読むだけで涙ぐみます。観に行くことができた彼らの初来日ライヴを思い出します。私の日記にはCareyが可愛かったことが書いてありました。そしてTracyanneと話した私の失恋話を思い出し、懐かしくなったのでした。
2024.05.14
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これもアップルクランブルさんで買った、ShelflifeのCD+7インチシリーズの1枚。スウェーデンのKuryakinです。その後たぶんアルバムも買ったはずなんですが…行方不明…エレクトロな音とアコースティックな音が程よく同居した彼らの音楽は、まさにチルアウトにぴったり。ループする音のレイヤリングが、どこか不思議でひんやりとした感触。CDに2曲目でタイトルにもなっている「Still Here」はまさにそれで、清涼感とミステリアスな部分が絶妙に混じった雰囲気がたまりません。ぼーっと何もしたくないときにはまる。邪魔をしてこない音です。なんとも言えず、やさしい手触りなのがいい。ただ、もう少し起伏があるといいのかなとも思いました。気分によっては、ちょっと飽きちゃう。KOCのQuiet is the New Loudを超えるのかっていうと、そこまでじゃないと思う。それはきっと私がエレクトロに寄ると引いちゃうからなのかもしれませんし、KOCの場合はあの二人のハーモニーが最強すぎるので。
2024.05.11
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前回に続き、アップルクランブルさんで買った7インチ+CDシリーズです。スウェーデンの4人組Daysの「Downhill」。これでもShelflifeからのリリースです。スウェーデン、Shelflife。これで音の想像がつかないなんてことはないし、絶対好きになることも明白。そもそもこういった類の音を嫌いと言い切れる人っているの?……いるか、な。前回のChampagne Riotとはやはり少し違う音です。電子音は使われず、可愛らしく爪弾かれるギターに流れるようなベース、要所を彩るトランペットやパーカッション。これぞまさにギターポップのお手本です。個人的に、エレクトリック要素のないギターポップが一番好きです。the OrchidsやGo-Betweens、Field Miceなどが引き合いに出されてたりしますね。7インチのA面「Downhill」がやはり出色の出来です。これだけ歌詞を見つけることができたのですが、歌ってることは、けっこう絶望的で悲観的。タイトルの「下り坂」の通り、「ぼく、気づいちゃったんだよね。下り坂に差し掛かってること。ぼくは天国になんて行けないけど、いったい誰があそこに行けるっていうんだろう?」という始まりです。「人生はぼくらが待ち望んでいるようなおとぎ話じゃない」って言うし、「なんでこんなつまんない世界にぼくは居るんだろう?」ってぼやくし、なんだかモリッシーみたいに悲観してる気がするのです。あの人みたいにひねくれまくった感はないですが。しかしこんな内容を乗せて流れ出す、私たちが憧れる北欧のキラめきと美しさたっぷりのサウンドに、どうやっても魅了されてしまうのです。たぶんそれは、私もずっと下り坂だから。そして時折、なんで生きてるの?って思うこともあるから。そりゃあ確かに、Tamas Wellsのライヴで生き返ったけれど、根底にある消せない本質は、下り坂をひたすら転がり続ける石ころの私です。もちろん、Like a Rolling Stoneも好きですよ。CDの音源も、どれもがこれぞ北欧ギターポップ!というナンバー。でも、どの曲にもそこはかとなく漂うメランコリックな風合いが、たまらなくいいんです。明るいだけじゃ満足できない、そんな人には激推ししたい。とはいっても、もう活動していないみたいなんですけどね…。続報求む。
2024.05.07
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先日レコードプレーヤーを迎えたおかげで、私のミュージックライフは実に彩りあるものになっています。そして、なぜか買ってた7インチが大量発掘されて、聴くのに忙しいほどです。ほんとにね、ブレ兄さんのソロ(しかもサインついてる)とか、Animal Nitrateのシングルとか、なぜか大量のEmbraceとか、BrightsとかDelays(グレッグ…涙)とか。けっこうサイン入ってるものが多い。そんな中、アップルクランブレコードの松本さんの思い出がたっぷり詰まった、あのお店でたくさん買った7インチたち。これ、CD音源も一緒についてるやつをけっこう買っていて、レコードはいつか聴くんだ!と意気込みながらもしまいこんでいたという…。今日はそんな中の一枚です。デンマーク発のChampagne Riotの7インチ+CDの「Paris and I」。リリースはShelflifeからで、2008年の作品です。ちなみに彼らはMatineeからもリリースしています。しかも私、知らなかったんですが、Champagne Riotを結成したCasper Phillip Bockが、Northern PortraitのベースやってるとMatineeのサイトに載ってました。そりゃあ音も共通点ありますよね。向こうの方はスミス風味増し増しですが。というわけでChampagne Riotですが、7インチのA面「Heroes of Our Time」、これぞネオアコ・エレポップと呼びたい。軽やかで、電子音の浮遊感もあり、北欧ポップの幽玄さもあって、麗しいサウンド。明るいのにどこか切ない影をまとった(CDの1曲目「Scandinavian Welfare」が特に)、メロディラインと、やわらかく朴訥なヴォーカル。どこをどうやっても嫌いになるのは不可能。歌詞を漁ってみたけれどどこにも載っていないし、聴き取るには私の能力が足りないしということであまり細かい感想が書けませんが、切なさに打ち震えたい人にはぴったりの音だと思います。ついでに言えば、私は床に突っ伏して打ちひしがれたい気分になります。デンマークといえばGangwayでしょと思って先程なんとなく調べたら、え…2019年に新作出てたの…噓でしょ…!本当に、心から自分の暗黒時代を呪った次第。
2024.05.06
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【中古】 ヘッド・ミュージック/スウェード1日遅れてしまいましたが、Suedeの4th「Head Music」がリリースされて25年経ちました。25年…恐ろしすぎる…プロデューサーをスティーヴ・オズボーンに変え、ダンサブルでエレクトリックな雰囲気を前面に押し出した一枚となりました。なので、賛否あるみたいですよね。私は好き(Suedeならなんでも好きです)。確かに私の好みはエド・ビューラーのプロデュース作品なのですが、これには私のフェイバリット上位3曲のうち、2曲も入っているので(Everything will flowとHe's gone)、けっこう大事な一枚です。ライヴで演奏して盛り上がらないことなんてないCan't Get Enoughも入っているし、ニール作詞作曲の謎曲・Elephant Manも聞けるし。とはいえ、この時期の兄さんは再びドラッグやらアルコールやらに溺れてしまって。The Insatiable OneのDVDで観られますが、兄さん、ちょっと目がいっちゃってます(ニールが体調を崩したのもこの頃で、映像見てても、ちょっとしんどいのかなって思うくらいに動かないです)。Hi-Fiとか、何も知らなくて聴いてもなんだか妖しいしトリップしているなと思ってしまいます。特に、それまでのSuedeっぽくない、ダンサブルなナンバーにそれが顕著。正気と狂気の狭間を行ったり来たりしている感じがガッツリ伝わってきて、時々ツラくなることもありますが、それでもやはり、いい曲が多い。そして、このアルバムが出た後のツアー中にニールは離脱。結局、いったん、バンドを去ることになってしまいました。その後のSuedeの動向は…ご存知の通り、a new morningの商業的失敗の後、活動停止に追い込まれることになるのです。すでに崩壊への道を確実に歩み始めていた彼らの、第二期の黄金時代が斜陽を迎えようとしていたころの一枚。でもね、やっぱり、大好きなんですよ。ちなみに、ジャケットのモデルは当時の兄さんの彼女とニールです。しかも写真だと裸です。兄さん、いくら自分のお気に入りを並べたいとはいっても、さすがにこれは…!
2024.05.04
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ゴールデンウィークで時間がたっぷりあるし、いま劇場で観たい映画が特にないので(本当はトニー・レオンが出てる「無名」観たすぎるけどこっちでまだ公開してない)、プライム祭りを勝手に開催することにしました。友達に「意外と良かったから観て!」と言われていた、アマゾンオリジナルの「ロードハウス/孤独の街」を観てみました。これはリメイクなんだそうですね。かつてUFCのファイターとして名を馳せるも、ある試合がきっかけでその舞台から去ったエルウッド・ダルトンが、フロリダキーズにあるロードハウスという店のオーナーに声を掛けられ、そこの用心棒となるところからストーリーが始まります。ストーリー自体はそんなにヒネりもなく、まあそうなるだろうなという展開で進行していきます。ロードハウスをどうにかしてモノにしたい地元のマフィアのボス、それに雇われて嫌がらせをしに来るチンピラ、そしてそれを追い払うのがダルトンの役目。ただ、よそ者であるダルトンは、彼らに目をつけられ、命を狙われることに…というところでしょうか。主演がジェイク・ギレンホール。こないだブロークバック・マウンテンを見返したところだったせいで、可愛い印象の方が強くなっていたんですが…すごい!筋肉!そしてアクションもホントに痛そうだしキレッキレだし、見とれてしまいました。元UFCファイターという役なので、筋肉が本当にプロレスラーのもの。他のスポーツ選手とはワケが違う、ド迫力の筋肉です。6パックとかじゃなくてあれは何パックなの?ダルトンのキャラクターも魅力的です。ふだんはにこやかなんですが(ボコボコにした相手を車で病院に連れてってあげちゃう)、本当にキレると何をしでかすかわからない。そのせいでUFCの舞台から去る羽目になっているんですが、自分でそれをわかっているから、自分を怒らせないようにしているんですよね。でも…そんな彼が最後にはブチ切れます。敵役の方たちも、本物のUFCファイターだったりするようです。サイコっぷりが振り切っててもはや笑えるノックス役は、コナー・マクレガー。私はUFCにはまったく疎いので、調べてみたら、けっこうキャラが立ってる方なのですね。この人の破天荒さをエスカレートさせたら、ホントにノックスになりそう。登場シーンは全裸だし、最後は死んだと思ってたら死んでないし、笑かせてもらいました。また全裸で街へ出てっちゃうのか…そんなに期待しないで観たんですが、想像以上に面白かったです。ジェイク・ギレンホールの筋肉だけで2時間もちますよ。
2024.05.04
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輸入盤 RICHARD ASHCROFT / ALONE WITH EVERYBODY [2LP]つい先日Suedeの「AUTOFICTION: LIVE」のためにレコードプレーヤーを購入した私ですが、実は、アナログレコードを少々持っていました。ていうか買ったの忘れてた…。Tearsのアナログ持ってて驚いた。自分で買ったのに。そんな中に混じってたのが、Richard Ashcroftの1st「Alone with Everybody」です。たぶん、ジャケットがカッコいいからアナログも買ったんだと思う。それくらい、私はこのアルバムのジャケットが好きなのです。だってリチャードのカッコよさ全開ですから。Verveもサイケデリックでロックで好きなのですが、このリチャードソロが私は大好きなのです。今回いろいろ調べていて驚いたのですが、冒頭を飾る「Alone with Everybody」について賛否両論があるようで。え、最高じゃないですか…!?個人的に大仰なストリングスは大好物なので、それがリチャードのあの歌声と絡むと、もう至高の音楽でしかありません、私には。なので、リチャード・アシュクロフトは私にとって人じゃなくて神です。いる場所が違う。だから、サマソニで見たときは神を見た気分だったのですね。(ちなみにブレ兄さんは好きの極みではあるのですが、ちょっと違う。特別ではあるのですが、神というのとは違う。難しいですね。)全体を通してミディアム~スローな曲が多いですが、それがストリングスの美しさや、時にジャジーであったり、サイケデリックであったりもする(ヴァーヴ風味)ギターサウンドにぴったりだと思っています。そして何より、スタイリッシュ。ちょこちょこ入ってくるトランペットが遠くで鳴っているところとか、もう、倒れそうなほどにクール。どうやったらこんなにオシャレにダークにやれるんですか。神よ。私のこのアルバムのイメージは、漆黒の夜。夜に聴きたい。しかもじっくりと噛み締めながら。最近はリチャード(神)の動向をまったく追えていませんでしたが、また追いかけたいと思います。
2024.05.03
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先月、レコード・ストア・デイがありましたが。SuedeがAutofictionのライヴ盤を出すことは知っていたのです。しかし、これはおそらくヨーロッパ限定というようで(ファンコミュニティで聞いた)、日本には入ってこないとのことTamas Wellsのライヴのついでに、一応ディスクユニオンやタワレコ、HMVを回ってみましたが、やはり見当たらない。ヨーロッパの方々がフェイスブックに「買ったよ!」的な画像をたくさん投稿しているのを見て、ただただ羨ましく思っていたのですが。神はいました。ファンコミュニティの方が、「このショップならまだ在庫ありそう」というリンクを教えてくれたんです。そしたら……残りわずかだけど、まだ売ってた!!!はい、送料込みでけっこうなお値段でした。昨日ついに我が家に届いた一枚、勢いでレコードプレーヤーもゲットしておいたので、ずっと聞いています。兄さんの「シンギン!」の煽りに合わせて、「フィフティ~ン!アゲイン~!」と合唱しております。内袋にずらりと兄さんがプリントされてちょっと笑えます。他のメンバーもちゃんと判別できる程度には写ってますよ。みんな横顔が超カッコいい。王子のシャツのお胸が開きすぎててドキドキします。レコードなんて何十年ぶりのことでしょう。私のレコードデビューは、幼稚園でした。園から帰ってくるとまっすぐレコードの前に直行して、自分でチェッカーズかけて聴いていたんですよね。いま思えば、マセたガキでした。さて、手を出すまいと思っていたレコード界隈についに頭を突っ込んでしまいました。まずは……Suede全部…それから…たくさん…
2024.05.01
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