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さて以前にもチラッとお伝えしていました みきまるの続[書籍版]株式投資本オールタイムベスト ですが、本日2020年1月17日、無事に全国発売となりました。 これは昨年2019年8月に発売した みきまるの[書籍版]株式投資本オールタイムベスト の正統派の続編&第2弾となります。 前作から僅か5か月 という 驚きの短いスパン での発売となった今回の本ですが、これは前作『みきまるの【書籍版】株式投資本オールタイムベスト1』 が 大変売れ行きが良く、また多くの投資家の方から激賞を頂いた 結果を受けてのものです。 そして実は昨年10月には早くも続編にゴーサインが出て、担当編集者のT氏と2人で大喜びで、知恵をギューギュー絞りながら楽しく本の選定を進めてきました。 今回この本をお届けできることになったのは、全てオールタイムベスト1を実際に購入してくださった皆様のお力 の賜物です。ここで改めて心からのお礼を申し上げます。 そして今回のオールタイムベスト2ですが、実は執筆出来て心の底からホッとしています。何故かというと、前回のオールタイムベスト1では紹介したい本があまりにも多過ぎて、大量の超名著が当落線上を彷徨い、結果として載せることが出来なかったからです。 私は1を書き終わった瞬間に、「まだ絶対に紹介したい本がたくさんある。2を書かずには、このままでは自分は死ねない。」と感じました。その念願がかなった今回の続編では、1で紹介することが出来なかった名著の「かなりの部分」をカバーできたものと考えています。本当に書けて嬉しいです。 今回のオールタイムベスト2では、1の時には実現できなかった様々な新しいアイデア・アプローチを取り入れました。そしてその結果、 読み味の良さ、分かりやすさにおいて、1から更に改善された充実作 になったと確信しています。そして 初心者から上級者の方まで、多くの投資家の方々にとって役立つ1冊 になったものと自信を持っています。是非、本屋さんの店頭で手に取ってご覧頂ければ幸いです。
Jan 17, 2020
さて今日は2020PF概況シリーズです。342位 5380 新東(東JQS、非優待株) ◎ PF342位は、三州瓦大手3社の一角の新東です。 現在の株価は2147円、時価総額8億円、PBR0.23、自己資本比率は47.3%、今期予想PER25.32、配当利回り3.5%(75円)で、優待はありません。 新東の様な超地味な非優待株を何故持っているのか? このブログの下書きを書いていた時に「なんだこれ? どうして自分のポートフォリオにいるんだろう?」とかなり驚いたのですが、そういえば「追証のかかった大株主の売り?」かなんかで2019年1月に株価が急落したときがあり、 その時に、「新東は非優待株だけど、株価暴落で超低PBRだし、一時的な需給の乱れで急落している今の状況は大チャンスだろう。長期的に見れば間違いなく安いだろうし、1枚だけ運試しで買っとこう。」と思って、本能で夢遊病のように買っていたのでした。 ほとんど病気ですね。(汗)
Jan 15, 2020
さて近日中に、投資専門出版社であるパンローリング × 私みきまるファンド がタッグを組んでお送りする書籍の第2弾が登場します。 パンローちゃんとみきまる君、仲良くタッグを組むの図。 さて今回の第2弾は、前著を担当して頂いた敏腕編集者のT氏と再びコラボを組んでの著作となります。前回はお互いに「初顔合わせ」ということで若干のぎこちなさがありましたが、今回の第2作では「総合理解」が進み、前作を圧倒的に上回るハイクオリティな1冊 に仕上がったと自負しています。 その理由ですが、前回の第1弾の発売後に、「今から考えると、こうしたらきっともっと良かったよね。」というところを2人で徹底的に話し合い、前作の欠点を潰し、逆に長所は伸ばして超パワーアップすることが出来たからです。 第2作の詳細・アピールポイントを今すぐに激アツで語りたいですが、残念ながら本日現在まだ私の手元に本が届いていないので、それについてはまた別の記事で改めて紹介する予定です。 絶対の自信作となります。お楽しみに !!!。
Jan 11, 2020
先日、ちょっとした質問があって、某地方市場に上場しているマイナー企業に電話をかけたことがありました。対応してくれたのは、声の感じから若い女性と推測される方でした。 私が、「個人投資家で、御社の株を現在〇万株保有させて頂いているみきまると申します。数点質問したい事項があり、 IR担当の方 とお話ししたいのですが。」と話を切り出すと、少しの間を置いて、とても不思議そうな声で、 ファイナルアンサー? と逆質問されました。 「いや、 アイアール担当の方 とお話がしたいのですが。(汗)」と改めて説明すると、 「あっ、はい、、、」 と少し恥ずかしそうに答えられ、その後無事に手練れっぽいおいちゃんの担当者の方に電話を繋げて貰えました。 でも、電話が終わった後、私は、「何が、一体どう聞こえたのかな?」と何度か自問を繰り返したのでした。。。
Jan 10, 2020
さて今日は、2019~20主力株概況シリーズで紹介してきたポートフォリオTOP20銘柄をまとめておきます。令和2年最初のポートフォリオまとめですね。 まず復習として、TOP10銘柄についてはこちらをどうぞ。 1~10位 それでは私にとって大切なPF上位銘柄がぎっちりと並ぶ、11~20位のまとめです。 11位 9035 第一交通産業 福証には割安な優待バリュー株が浜辺に打ち上げられたデブアザラシの如くにゴロゴロと転がっているわけですが、その中でも特にここ第一交通産業は飛び抜けて良い銘柄と思いますね。 12位 8591 オリックス 「事業内容が多岐に渡り過ぎていて、個人レベルでは分析しきれない超大型株であることだけが惜しまれる」日本株市場最強クラスの優待スーパーバリュー株ですね。 13位 3020 アプライド 業績急改善中で、同業他社と較べても指標的に極めて割安なのがいいですね。 14位 8928 穴吹興産 穴吹興産はうどんの国讃岐らしい極めて魅力的な御当地優待、指標的な強烈な割安さと高い総合利回り、マンデベなので投資家にほとんど信用されていないが実際の過去の業績は非常に安定感があることなどから、優待族的には最上級の銘柄であると考えています。 15位 9707 ユニマット リタイアメント・コミュニティ 「ユニマットリスク」はあるものの、介護関連銘柄としては指標的に極めて割安なのがいいですね。 16位 3097 物語コーポレーション 自分が消費者として様々な体験をする中で、「最も感銘を受けるサービス」を提供しているのがここ物語コーポレーションですね。 17位 9324 安田倉庫 ここはのんびりと持っていればたまに「含み資産関連株」として吹くこともありますし、武運が無くて何もなくても、そもそも「資産バリュー株」として十二分に死ぬほど割安ですし、「ローリスク・ミドルリターン」のリスク・リワード比に優れた、「プチ宝くじ」感覚で保有していける実に良い銘柄であると考えています。 18位 7508 G-7ホールディングス G-7の着実で力強い成長を見ると、「フランチャイジービジネスだけでもこれほどの成功を収めることが出来るんだな。」と改めて目を開かされる思いがしますね。 19位 7417 南陽 南陽は、1950年の創業以来69年間一度も赤字を出したことのない非常に守りの強い会社です。シクリカル(景気敏感)銘柄ではありますが、同時に一定の「手堅さ」があるのがいいですね。 20位 3467 アグレ都市デザイン フレッシュな魅力にあふれた銘柄ですね。 以上、2019~20ポートフォリオTOP20のまとめ でした。2020主力株概況シリーズ 免責事項2020主力株概況シリーズ は私が主力で勝負している銘柄について、本当にその価値はあるのか、私を投資家としての次のステージに連れていけるだけの力があるのか、「リスク・リワード比」が優れた最強で最上の頑健な銘柄なのか、何か見逃している弱点はないか、戦い続けるのに絶対に必要な「銘柄としての鮮度」が落ちていないか、などを多角的に検討する目的で書くものです。記事内容は一般的に入手可能な公開情報(ただしIRへの蛇の様にしつこい独自の取材内容を含む)に基づいて作成していますが、同時に諸々のバイアスのかかったあくまでも個人的な見解であり、特定銘柄の売買の推奨を目的としたものでは全くありません。また市場と個別銘柄の未来がどうなるかは誰にも分からないため記事内容の正確性は保証しません。そのため当シリーズに基づいて投資を行い損失が発生した場合にも当方は一切の責任を負いません。投資はくれぐれも100.0%御自身の判断と責任の元で行って頂きますよう、伏してお願い申しげます。
Jan 9, 2020
いやあ、いよいよ2020年の相場が始まりましたね。 さてこれは以前もチラッと書いたことがあったと思うのですが、私は、 1月だけは、絶対に勝ちたい。 と強く願っています。 もちろん、勝ちたいと思うだけで勝てるような甘い世界ではないことは重々承知していますし、自分に非合理的な精神的な負荷をかけることは避けたいので極力意識しないようにしているのですが、それでもやっぱり1月には良い投資成績を出したいとしみじみと感じます。 その理由は、 1月バロメーター があるからです。 これは、投資家であればだれでも「一家に一冊」必ず常備しておくべき、国宝級の超名著 アノマリー投資(ジェフリー・A・ハーシュ著、パンローリング 2013年) の中で、提唱されている有名な指標です。ちょっと引用してみましょう。 素晴らしい1月バロメーター 1月バロメーターは 1972年にイェール・ハーシュが考案した指標 だ。1950年以降に大きく誤ったのは7回だけで、 精度は88.7% だった。 この指標は、 年間の相場は1月のS&P500の動きに似る という格言に従っている。 1年の動きは1月の動きに似る ー 騰落率順で見たS&P500の1月のパフォーマンス そして、自分の個人的な感覚としても、この 「1月バロメーター」は絶対にある と思っています。そして私はそれを前提とし更に一歩進めて、「1月だけは何があっても絶対に好成績を出したい。」という所まで精神的には既に進化(・・? しています。 経験上、1月の成績が良かった年は大体そのまま年間成績がいいし、逆に1月の成績が悪いと年中ひーひー苦しんだ挙句最後も酷い ということが多いからです。(笑) トランプ砲で波乱の幕開けとなった1月相場ですが、果たしてどうなるでしょうか?
Jan 6, 2020
、、、という事で、年末から年始にかけてお休みしていた分の日記を朝から数時間かけて今日一気に書き上げました。 実は例年は、前もって書き溜めていた記事を「予約投稿」という形で毎日1つずつアップするという対応を取っていたのですが、これをやると、年始に正月休みの影響で頭がぼやーっとしていて、脳みそが高回転まで綺麗に吹き上がらず、思考が明確かつ俊敏に進まなくて困ることが多かったので、今年は年末年始は記事を一切アップせずにお休みして、代わりに年明けにガチンコで大量の記事を書きまくって、無理矢理に頭を覚醒させようと決めていました。 なので今日一気に8本の記事を順次アップしましたが、その内の6本は完全な新規書下ろしだったのでとても疲れました。 ま、明日からの相場開始に向けて、いいリハビリになったと思います。それでは皆様、改めて今年もよろしくお願い致します。
Jan 5, 2020
さて1年の初めに投資家としての成績目標を掲げることについては賛否両論があります。 否定的な立場の方の意見を総合すると、「相場の先行きがどうなるかなど誰にもわからない。それなのに具体的な年間成績目標数値を掲げるというのは、相場の神に対して傲慢過ぎる自己中心的な考え方だし、また自分自身に対して全く合理的ではない無駄なプレッシャーをかけることになるので、その意味でも非常によくない。」あたりかと思います。 そして私も上記のような考え方には基本的に賛成です。 ただその一方で、自分は農耕民族的でのんびりかつおっとりとした争いを好まない平和主義的な性格であり、常に高い目標を掲げていないと、 ただひたすらバイ&お祈りホールドの愚鈍な中長期凍死家 になってしまいがちであるという大きな問題があります。 そのため自分は例年 TOPIX+20% を目標成績として戦っています。 その心は、目の前に待ち構えている相場環境がどんなものであれ、基本的にフルインベストメントを貫いて常に相場に留まり、ベンチマークとなるTOPIXをしっかりと上回る成績を出せればそれで良い、というシンプルなものです。 この数年全く目標を達成できていないのは事実ですが(滝汗)、 今年2020年もとにかくそこを目指して頑張ろうと思います。
Jan 2, 2020
皆様、2020年明けましておめでとう御座います。 さて早速今年の抱負ですが、 1. 1年間例えどんな事があろうとも株式市場から絶対に退場せずに生き抜く。そして常に「御機嫌でにこにこ楽しく」毎日を過ごす。 2. 今年も「優待株いけす」から選び抜いた総合戦闘力の高い精鋭銘柄に資金を集中し、ベンチマークを上回る成績(具体的にはTOPIX+20%)を上げることに注力する。もちろん負けてしまっては元も子もないので、数多くの優待銘柄でPFの防御力・総合利回りを限りなく高めつつ、確信の持てる上位銘柄には迅速かつ大量に資金を投入する「カウンター狙いの投資」を徹底する。 3. 投資戦略としては、 バリュー → モメンタム戦略 を貫き、少しでも良好なパフォーマンスを目指す。「勝つことに貪欲」な勇気を持ち続ける。 4.優待銘柄への感謝の気持ちを忘れず、戴いた優待をありがたく100%使い切る。 といったところです。 今年はどのような優待バリュー株との出会いがあるのか、どの銘柄を新たに主力として戦うことになるのか、今から本当に楽しみです。それでは皆様、今年2020年も1年間何卒よろしくお願い申し上げます。
Jan 1, 2020
さて2019年の成績の最終確定版です。 対2018年末比で+23.3%(税引き後・到着分の配当込み・優待は全て0円換算)での着地となりました。結果はイマイチでしたが、1年間とにかく全力を尽くしたので自分としては納得しています。 また致命的な大きなミスのない1年間を過ごせたこと、2017年の悲惨な成績からのリカバリーを目指した、「絶対に負けの許されない」高い精神的プレッシャー下での1年間だったことを考えると、必達目標(TOPIXは+15.2%)に対して必要最低限の成績は出せたわけで、その「砂金の数パーセント」を削り出せたことに心底ホッとしています。 さて2019年の1年間を通じて痛感したのは、「資金量の増加に伴って、ハイパフォーマンスを出すことが以前よりも難しくなってきている。」という厳然たる事実でした。今の自分の状態だとパフォーマンスに影響を与えるレベルまで株を買うとなるとかなり力を入れて買い集めないといけないのですが、出来高がほとんどない超小型株だと物理的に困難というか、仕込むのに数か月もかかってしまう様な状況があるのです。実際、現在超主力の一角で戦っている 9027ロジネットジャパン は目標株数まで静かに株を集めるのに2、3か月かかりました。 更にそういった銘柄を苦労して買い集めたとして、万一巨大な想定外の悪材料が天から降り注いできた場合には逆に玉が大きすぎて今度は全く捌けない、という切実な問題もあります。 ただこういったことはもちろん自分のパフォーマンスに対しての言い訳には1ミリもなりませんし、総資産が100万円台だった20年前の自分からは「想像もできなかった地平」に運よく辿り着けたことに感謝し、また2020年も死力を尽くして戦いたいと考えています。
Dec 31, 2019
私は常に良い投資アイデアを求め続けています。 そしてそのために、基本の「素振り」として、そして「永遠の金太郎飴のライフワーク」として、飽きもせずポートフォリオ概況シリーズを猿の様に書き続けています。 この効用はたくさんあるのですが、思い付くままに羅列すると、1. 書いているうちに潜在ポテンシャルが極めて高い銘柄であることに気づいてそのまま主力銘柄化できることが極稀にある。(但しその確率は1%もない。)2. 関連銘柄を調べているうちに、違う有力な銘柄に偶然に行き着くことがたまにある。3. 記事を書いた時には特に何も思わなくても、時が流れて状況が変化した時に、自分の過去記事を読み直して大きな投資ヒントを得られることがある。 あたりです。 ま、いずれにせよ、これからも出来る限りこのシリーズを継続していく予定です。
Dec 30, 2019
さて今日は株式投資本オールタイムベスト97位「恐怖で買って、強欲で売る」 短期売買法 (ローレンス・A・コナーズ著、パンローリング社 2019年) の最終回第7弾です。 今日は、最終まとめとなっている 第10章 市場で恐怖が高まったときに買い、強欲が増したときに売る から。1. 恐怖はトレードでエッジ(優位性)を生み出す。間違いない。2. 市場で恐怖が高まるほど、エッジは大きくなる。3. 強欲もエッジを生み出す。強欲は恐怖ほど強い感情ではないので、エッジはそれほど強くないが、確実にある。 恐怖のエッジ(優位性)の大きさ、ほんとに目を見張るものがありますね。この本を読んで本当に良かったと思います。8. RSI(相対力指数)パワーゾーンで見たように、恐怖は世界のどの市場でも現れる現象だ。 恐怖効果には普遍性・永続性がある のがいいですね。 10. VXX(VIX先物で構成されている)は無価値になるように設計されている。これは構造的に非効率だ。9年連続で下げたことで、何か問題があると誰にでも分かる。 VIX先物で構成されているETF・ETN(指標連動証券)は、長期で持つと無価値になるように設計された、構造的に致命的な欠陥のあるとんでもない商品です。そしてその危険性については、以前の大人気記事である NISA週間買付ランキングの衝撃 という記事で既に指摘しました。 そして本書でコナーズはそこから一歩進んで、この欠陥商品から利益を上げる素晴らしいストラテジーを解説してくれています。興味のある方は是非実際に読んでみてください。12. 中長期の上昇トレンドの時期に、恐怖が広がったせいで売られ過ぎになった銘柄を買い下がる戦略は、何十もの株式ETF、特にアメリカのETFで一貫してパフォーマンスが良かった。 本書では、幅広い検証や実例を通して、 恐怖が高まったときに買い、強欲が増したときに売ることが最も良い定量的なトレード法 だということを見てきた。私の考えでは、これは トレーダーにとって今でも本当にエッジがある数少ない領域 であり、このエッジは今後も長く残り続けると信じている。 市場は変化する。それは常に変わるものだ。だが、人間の感情は変わらない。感情、特に恐怖と強欲が市場で極端に高まったときを特定して、その過程を体系化・定量化して、そこで何度も繰り返してトレードを行おう。 私達投資家は、常に「有効な投資手法」を求めて市場の穴を探し続けています。ただマーケットというのは、極めて競争の激しい世界でもあるので、 優位性のある投資手法というのはいずれ陳腐化してその効力が低減していくのが定め でもあります。 そういった中で、 古来から変わらない「人間の感情」の弱点を突いた、「恐怖効果」を用いるコナーズの手法は、極めて効果的かつその力が永続する素晴らしいやり方 であると思います。 そして本書は、簡潔で理知的な「コナーズ節」が超新星爆発した素晴らしい1冊だったと感じています。新世代の超名著と言っていいでしょう。未読の方は是非。(終わり)
Dec 29, 2019
さて12月はまだ来週月曜日が残っているわけですが、私は年末年始は予定がぎっしりでこの後ブログが書けないので、ここで2019年の年間成績を仮締めさせて頂きます。尚、2019年の最終成績に関しては2020年1月5日までに記事を改めて発表します。 今月は「12月のアノマリー通りの1か月」となり、先月に引き続いて市場環境が非常に良く、「常に大体ほぼほぼフルインベストメント」である私のポートフォリオもその恩恵を受けて概ね堅調に推移しました。 さて次に今月の成績ですが、対2018年末比で+23.0%(成績は税引き後・証券口座に入金済みの配当は込み・優待は全て0円換算)となりました。 11月末は+20.5%だったので、そこからは若干の改善となりました。 ま、いずれにせよ、これで私の1年間が終わりました。年末年始でリフレッシュして、また来年も頑張ろうと思います。それでは皆様、2020年もよろしくお願い申し上げます。 みきまる拝。
Dec 28, 2019
さて今日は株式投資本オールタイムベスト97位「恐怖で買って、強欲で売る」 短期売買法 (ローレンス・A・コナーズ著、パンローリング社 2019年) の第6弾です。 今日はとても実践的ですぐに役立つ 第8章 TPS戦略ー恐怖と強欲の高まり から。 私たちは10年以上前に「TPS」と名付けた戦略を導入した。 TPS戦略は特に株価指数に付きものの恐怖と強欲をまとめたものだ。この戦略では、市場で恐怖が高まるにつれて買い下がり、恐怖が収まるときに手仕舞う。 この戦略のルールは簡単だ。本書の多くの戦略と同様に、この戦略は恐怖と強欲という心理的な側面を利用しているためにエッジ(優位性)があった。この戦略では、恐怖が最大になったとき(ノイズが大きいとき)に取る予定のポジションの最大部分を買い、強欲が最大になったときにポジションの最大部分を空売りする。 TPSとは一体、何を表すのかを見ておこう。 T タイム (時間) P プライス (価格) S スケールイン (分割での買い下がり、分割での売り上がり) TPS戦略では、ETFが買われ過ぎか売られ過ぎのときを特定して、買われ過ぎか売られ過ぎになるにつれて増し玉をする。 買いの場合のTPS戦略のルールは次のとおりだ。1. ETFは200日単純移動平均線を上回っている。2. 2期間RSI(相対力指数)の値は2日連続で25を下回っている。大引けで自分が取る予定のポジションの10%分を買う。3. 大引けで価格が最初の仕掛け値よりも下がっていれば、ポジションを取っているどの日でも、さらに20%分を買う(増し玉をする)★4. 大引けで価格が最初の仕掛け値よりも下がっていれば、ポジションを取っているどの日でも、さらに30%分を買う(増し玉をする)★5. 大引けで価格が最初の仕掛け値よりも下がっていれば、ポジションを取っているどの日でも、さらに40%分を買う(増し玉をする)★6. 2期間RSIの値が70を上回って引けたときに手仕舞う。検証結果を示す前に買い下がりで行ったことを見ておこう(売り上がりでは、これと正反対のことを行う。) この10%、20%、30%、40%の買い下がり手法(別名1‐2‐3‐4)を使って、大きく売られ過ぎたETFで予定のポジションをすべて取っている。★ ETFが大引けで200日移動平均線を下回ったときは、どんな場合でも新たに買いポジションを取ってはならない。 TPS戦略での買いの検証結果 - S&P500ETF 買い 1/2/3/4 勝率 94.79% いやあ、TPS戦略、凄い力がありますね。前回紹介したRSIパワーゾーン戦略と同じで、 モメンタムと恐怖の掛け合わせは、非常に有効な投資手法である ということが実に良く分かりますね。♬ (続く)
Dec 27, 2019
さて今年もほとんど終わったわけですが、今日はパッと思い付く範囲で今年を総括しておきます。尚これは個人的な備忘録であり、誰にも投げていません。ご了承ください。 昨年2018年の私は10年ぶりのマイナス成績、更には2007年以来の対TOPIXでの敗北と本当に散々な1年でした。そのため今年2019年に対しては、「2年連続でベンチマークに劣後することは決して許されない。」という強い圧迫を受けながらの相場入りとなりました。 今から考えると、これが自分自身に対して「精神的に手足を縛る」無用なプレッシャーとなり、とても良くなかったと思います。例年に較べてポートフォリオに「遊びと柔軟性」の足りない、潤滑油の枯渇したキチキチの編成となってしまい、更に2018年に受けた精神的なダメージからポートフォリオ最上位陣に「選択と集中」が足りず、のっぺりとした仲良しこよしの「どんぐりポートフォリオ」になってしまいました。 また昨年2018年の成績不良の原因となったのはポートフォリオ上位に万年不人気の不動産関連銘柄が多かったせいだったのですが、2019年に入ってもこれらが上位に居座った(正確には指標的に安いままだったので手放さなかった)ままで、更に悪いことに今年もあまり株価が上がらなかったので、これらが2年連続で大きく足を引っ張りました。 2019年の前半戦は対TOPIXで大きく負けている状態であり、正直に言って自分自身の不甲斐なさに非常に腹が立ち、同時にとても情けない気持ちでした。ただ「気持ちが切れてしまったら、もうそれで終わり」という事はこれまでの経験から身に沁みて分かっていたので、ポートフォリオの徹底的な見直しと地道な銘柄入れ替えを繰り返しました。そして2019年の後半になってようやく状況が改善し、一息つける状況となりました。 今年の良かったところを上げると、TOB合戦となり株価が高騰した3258ユニゾHDと、9027ロジネットジャパンと9057遠州トラックの「アマゾンデリバリープロバイダコンビ」でした。今年は何とか対TOPIXではぎりぎりプラスで終われそうな状況ですが、その差分はほとんどこの3銘柄で稼いだ格好です。 逆に悪かったところを上げると、ユニゾは大きく買い増しを検討したままの状態でどうも勇気が出なくてモゾモゾしているうちに、HISによる敵対的TOBが発表になってしまって株価が高騰してしまったことでした。またこのユニゾ以外でも、今年の自分は全体にちょっと勇気と思い切りが足りなかったと思います。マックス・ギュンター先生の「マネーの公理」を年末年始で再読して、また「勇気の実」を補充したいと思います。 後、超主力の一角の3254プレサンスコーポレーションに年末になって「元社長が逮捕」というビッグニュースが飛び込んできて、それによって株価が超暴落したこともきつかったです。投資成績に対しても「脛を金属バットでフルスイング」されたくらいの巨大なダメージがありました。ただ、ここに関しては自分としては「事前に出来ることはなかった」と思いますし、ま、仕方なかったかなと思います。 以上の全体的なまとめをすると、今年2019年の自分のパフォーマンスは過去20年間の中での「下の上」くらいだったと思います。例年に較べて良い投資アイデアに乏しく、またここぞというタイミングでの資金集中のダイナミックさとスピードに欠けていたからです。ただその一方で、致死的な大きなミスもなかったと思いますし、手痛い敗北を喫した2018年からの「リハビリシーズン」としては、最低限の成績を出せたかな?とも思います。 来年2020年も「少しでも良い投資家になる」ことを目指して頑張りたいです。
Dec 26, 2019
さて今日は株式投資本オールタイムベスト97位「恐怖で買って、強欲で売る」 短期売買法 (ローレンス・A・コナーズ著、パンローリング社 2019年) の第5弾です。 今日は極上の出来である 第2章 RSIパワーゾーン戦略 から。 RSI (相対力指数)パワーゾーンとは何か。RSIパワーゾーンとはETF(上場投資信託)、特にアメリカの株式ETFが上昇トレンドにあるときに買えば、高勝率を得られる水準のことだ。 では、すぐにトレードルール(これらは単純だ)に移ろう。、、、と、ここで改めてRSIについて説明しておきます。以下は、SMBC日興証券の用語集からの引用となります。 RSIとは、テクニカルチャートのひとつで、「Relative Strength Index」の頭文字をとった略語です。日本語に訳すと「相対力指数」になります。要するに、買われすぎか、売られすぎかを判断するための指標として利用されています。 RSIは、過去一定期間の上げ幅(前日比)の合計を、同じ期間の上げ幅の合計と下げ幅の合計を足した数字で割って、100を掛けたものです。いくら値上がり、値下がりしたかはRSIでは判断できません。数値は0~100で表され、一般的に70~80%以上で買われすぎ、20~30%以下で売られすぎと判断されます。 RSIパワーゾーンのルールは次のとおりだ。1. SPY(S&P500ETF)はその200日単純移動平均線を上回っている。これによって、より長期の上昇トレンド途上にあると特定できる。2. SPYの4期間RSIは30を下回って引ける。。。大引けにSPYを買う。3. ポジションを取っているときに、4期間RSIが25を下回って引けたら、2回目に同じ口数を買う。これは要するに、通常はより安値でポジションを2倍にするということだ。4. 4期間RSIが55を上回って引けたときに売る。 下はRSIパワーゾーンを30に設定してSPYを買い、25を下回った時にポジションを2倍にした場合の1993~2017年の検証結果だ。 勝率 90.59% このRSIパワーゾーン戦略は、簡単に言うと、長期の確かな上昇トレンド、強いモメンタムがある状況下で、株価下落により市場が「一時的な強い恐怖」に捉われた、激しい感情で大脳新皮質が麻痺してクルクルパーになった瞬間を捕まえて利益を上げようと言う物です。 そしてその驚異的に高い勝率が、 「モメンタム効果」と「恐怖効果」のマリアージュの素晴らしさ を如実に物語っていますね。(続く)
Dec 22, 2019
さて今日は株式投資本オールタイムベスト97位「恐怖で買って、強欲で売る」 短期売買法 (ローレンス・A・コナーズ著、パンローリング社 2019年) の第4弾です。 今日も、いきなり最高の出来である、第1章 恐怖と強欲と相場 から。 12. ファンダメンタルズについてはどうなのか 長期的にはファンダメンタルズが最も重要であり、短期的には価格とセンチメントが最も重要ということだ。 13. 私たちの知る限り、本書は2018年現在、「短期の定量的な行動ファイナンスの本」として最初に書かれた唯一の本 現在のところ、心理状態を定量化して1冊にまとめた本はこれだけだ。 14. 本書と私の書き方のスタイルについて 私は簡潔に書く。 私は過去23年の間に、ストック・アンド・コモディティ誌によって「20世紀の10大トレード本」に取り上げられたリンダ・ラシュキとの共著、「魔術師リンダ・ラリーの短期売買入門」(パンローリング)を含めて、多くの本を書いてきた。これらの本の文章はどれも比較的短い。それよりも重要なのは、それらは質に焦点を合わせているということだ。 コナーズの文章というのは、良く研いだ刃物の様に切れ味が良くて正確で、とても魅力があります。自分はコナーズの様な文章が書きたいですし、またコナーズの様な投資家になりたいですね。(続く)
Dec 21, 2019
今日はPF上位銘柄を紹介する 2019主力株概況シリーズ です。 さて申し遅れましたが、これから今しばらくはPF準主力(J2クラス)銘柄の紹介が続きます。主力(J1クラス)から総合戦闘力不足や株価下落で落ちてきた子、PF下位の優待株いけすから見出されて上に這い上がってきた子、ずっとJ2で静かにくすぶり続けている子、などが激しく入り乱れて大変混沌とした状況となっています。それではさながら「戦国時代そのもの」の活況を呈している準主力銘柄群を引き続きしっかりと見ていくことと致しましょう。 18位 7508 G-7ホールディングス (東1、非優待株) ◎◎ PF時価総額18位の準主力株は、いわゆる「オートバックス4兄弟」次男で、「メガフランチャイジー」企業としては最大級の成功事例となっているG-7ホールディングスです。2017年は37位、2018年45位でしたが、2019年は大きく順位を上げてここで登場してきました。ちなみに順位が上がった理由ですが、2019年3月に買い増ししたのと、後は株価の上昇によるものです。 最近はオートバックスよりも業務スーパーの方がメイン業態となってきていますね。 現在の株価は4640円、時価総額619億円、PBR2.67、自己資本比率は46.9%、今期予想PER15.52、配当利回り1.9%(86円)で、優待はありません。 でも実はG-7は以前は優待株でした。そしてその頃には私は、 G-7ホールディングスを「絶対基準優待バリュー株」として深く信頼し、投資判断の礎となる銘柄として極めて高く評価していた のです。 G-7優待廃止の衝撃 は自分にはあまりにも大きな物でした。私は開示情報を見た瞬間からショックで全身が硬直し、悪寒がして歯の根がガチガチいって合わず、大量の汗が目に入り曇ってパソコンの画面はまともに見えず、おまけに手も震えてマウスもまともに動かせないという悲惨な状況に突然にして陥りました。 それまで全く自覚していなかったのですが、優待バリュー投資家として、そこは私の「絶対に攻め込まれてはならないダメダメゾーン」だったのです。「真の、本当の急所」だったんですね。 さて、優待族的には「優待廃止は原則として即売り」な訳ですが、私はその後G-7を売り切ることはしませんでした。ファンダメンタルズが超良好な優良株なので、自分の中にどうしても売却の理由を見出せなかったのです。ただG-7に関しては「考えるとすぐに胃液が込み上げて来る。」という精神的に瀕死の重傷だったので、優待廃止後、私はしばらくの間G-7に日記で言及することはありませんでした。。。。。。 それから数年の時が流れました。私は今ではすっかり当時の精神的なダメージから元気に回復し(笑)、依然として楽しくご機嫌でG-7をホールドしています。そして今年2019年には久方ぶりにごはんをお替りして買い増しまでしました。何故ならG-7は非優待株となった今でもとっても良い銘柄であり続けているからです。 G-7の着実で力強い成長を見ると、(上記データはかぶたんプレミアムより引用)「フランチャイジービジネスだけでもこれほどの成功を収めることが出来るんだな。」と改めて目を開かされる思いがします。上場している「メガフランチャイジー企業」では他にも 3177ありがとうサービス なんかも非優待株ですがとてもいい銘柄と思いますし、私達投資家は常識に囚われず、柔らかい頭で広く市場を見渡して銘柄を探索していかなくてはならないんだな、と改めて痛感しますね。2019主力株概況シリーズ 免責事項2019主力株概況シリーズ は私が主力で勝負している銘柄について、本当にその価値はあるのか、私を投資家としての次のステージに連れていけるだけの力があるのか、「リスク・リワード比」が優れた最強で最上の頑健な銘柄なのか、何か見逃している弱点はないか、戦い続けるのに絶対に必要な「銘柄としての鮮度」が落ちていないか、などを多角的に検討する目的で書くものです。記事内容は一般的に入手可能な公開情報(ただしIRへの蛇の様にしつこい独自の取材内容を含む)に基づいて作成していますが、同時に諸々のバイアスのかかったあくまでも個人的な見解であり、特定銘柄の売買の推奨を目的としたものでは全くありません。また市場と個別銘柄の未来がどうなるかは誰にも分からないため記事内容の正確性は保証しません。そのため当シリーズに基づいて投資を行い損失が発生した場合にも当方は一切の責任を負いません。投資はくれぐれも100.0%御自身の判断と責任の元で行って頂きますよう、伏してお願い申しげます。
Dec 19, 2019
さて今日は2019PF概況シリーズです。333位 6403 水道機工 (東JQS、非優待株) ◎ PF333位は、水処理業界の先駆で東レの傘下の水道機工です。 現在の株価は2602円、時価総額111億円、PBR1.04、自己資本比率は54.7%、今期予想PER13.13、配当利回り2.1%(55円)で、優待はありません。 水道機工は、指標的にまずまず割安で、成長力があり、利益率も高いという非常に良い銘柄です。でも優待はありません。世の中にはこういう「水道機工的な銘柄」というのは実にたくさんあります。「あっ、この銘柄、優待付きなら大きく買うのにな。惜しいな。」と感じることは優待族であれば日常茶飯事です。 でも我々優待族は、優待エアバッグ、総合利回り4%の法則、優待取らないの法則、などの様々な「優待魔法」に守られているからこそ、「失われた30年」が続き極寒のブリザート吹き荒れる世界最弱の日本株市場をここまで元気に生き抜いて来られたのです。 そして真夜中の12時を過ぎた、シンデレラの舞踏会の終わった、厳しい暗闇の非優待株の世界では私たちはなかなか長生きが出来ません。ガラスの靴を脱いだら、優待株の魔法が失われてしまったら、もう楽しく無邪気に踊り続けることは出来ないのです。 長年の経験でそれが身に染みて良く分かっているから、私は優待族としての「鉄の規律」を守り、非優待株の凍結の世界に足を踏み入れることはほとんどありません。しかしながら、非優待株であっても「突出して良い」銘柄が存在するのは厳然たる事実であり、どうしても買いたくなることもたまにはあります。 水道機工は、その「小さな冒険」に足る素晴らしい銘柄だった、なので1枚買ってみたということですね。(笑)
Dec 18, 2019
さて今日は株式投資本オールタイムベスト97位「恐怖で買って、強欲で売る」 短期売買法 (ローレンス・A・コナーズ著、パンローリング社 2019年) の好評第3弾です。 今日も、いきなり最高の出来である、第1章 恐怖と強欲と相場 から。 6. 市場で恐怖が高まったときにシステム化・定量化された方法で買うのは市場に存在する数少ないエッジのひとつ 恐怖が高まるほど、証券価格のゆがみは大きくなる。ということは、あなたにとってエッジが大きくなるということ だ。 7. 恐怖心は人に生まれつき備わったもの 「人は恐怖に襲われると、脳の知的な働きをする部分が優勢でなくなる。脅威に直面すると、リスク評価や行動にかかわる皮質が機能しなくなる。言い換えると、論理的な思考は感情に圧倒されるため、短期的な解決法や発作的な反応を好むようになる。」 この点を忘れないでもらいたい。これが今から学ぶトレードのエッジやバイアスが存在する重要な理由のひとつだからだ。 8. すべての恐怖心が同じ意味を持つわけではない A. 株式の個別銘柄と株式のETFでは、強気相場のときの恐怖は弱気相場のときの恐怖よりもはるかに短期間しか続かない傾向がある。 B. シグナルが点灯する前の数日の値動きが役目を果たしている。 1日だけの恐怖よりも、蓄積された恐怖のほうがはるかに良い。 C. ギャップを空けて下げないときの価格よりも、翌日も恐怖が続くせいでギャップを空けて下げたときの価格の方が良い。 D. 恐怖の高まりで買うのに最もふさわしいときのひとつは、恐怖(そして、パニックはもっと良い)が日中に高まっているときだ。投資家とトレーダーが急落に理性的に反応できる時間は限られていて、しばしば狼狽する。 、、、どうです。コナーズの洞察力、文章を簡潔にまとめ上げる知力、凄くないですか? 私は読んでいて震えが来ました。 そしてこの本を読んで、「恐怖が持つエッジの大きさ」に深い感銘を受けました。それは私たち投資家にこれまでに与えられてきた、小型株(サイズ)効果 割安株(バリュー株)効果 モメンタム効果 に並ぶか、もしくはそれらを超える程の優位性があるんだということをはっきりと認識しました。 また 金融工学の発展によって上記の効果がどんどんと薄れてきている 中で、人間心理の根源的な弱点に付け込んだ非常にクールなやり方である「恐怖効果」は未だに全くその効力に翳りが見られないということも学びました。 この本から得られた知見は本当に大きかったです。(続く)
Dec 17, 2019
さて今日は株式投資本オールタイムベスト97位「恐怖で買って、強欲で売る」 短期売買法 (ローレンス・A・コナーズ著、パンローリング社 2019年) の第2弾です。 今日は、いきなり最高の出来である、第1章 恐怖と強欲と相場 から。 本書の目標は、株とETF(上場投資信託)に短期的なエッジがいつ、どうして生じるのかに気付いてもらい、それらをトレードするための定量的な戦略を示すことである。 この5年間でますます明らかになったこと がある。それは、私が見つけたエッジが生じるのはテクニカル分析によってでも、ファンダメンタルズ分析によってでもなかったということ だ。たいていは市場の恐怖をきっかけとする要素や、恐怖ほどではないが、強欲をきっかけとする要素から生じていた。 どうです。これが「コナーズ節」です。歯切れがいいでしょう。そして更に本書は内容までが最高なのでほんとにたまらんですね。♬ 本書の戦略を最大限に生かすために知っておくべき16のこと 1. 本書のすべての戦略は定量化されている 本書を通して、私たちは 市場で恐怖が高まった時に買い、強欲が増したときに売る。 そうする理由は、心理状態にかかわる検証済みのエッジが繰り返し現れるため、それを利用できるからだ。 3. 用いた指標 A. 価格 本書の戦略は値動きに非常に大きく依存している。値動きはしばしば、特定の時間にどのくらいの恐怖や強欲が市場に存在するかを伝えてくれる。 B. トレンド 多くの場合、トレンドに沿って買うときには長期のトレンドに従う。これは主として200日単純移動平均線で判断する。ヘッジファンド界の伝説的人物であるポール・チューダー・ジョーンズは、、、「私が見るものすべての測定基準は終値の200日移動平均線 だ」と、的確に表現している。 コナーズの戦略というのは、もうずっと以前からそうですが、全て極めて単純で分かりやすい ものです。そしてシンプルなものはロバスト(堅牢)で長続きします。コナーズの言葉には嘘やごまかしや曖昧さが一切ありません。本当に信頼できる投資家ですね。 ちなみに、マーケットの魔術師 にも登場している ヘッジファンド界の超大物 ポール・チューダー・ジョーンズ については以前特集記事を書いています。彼はテクニカル投資で驚異的な成功を収めたスーパートレーダーであり、その言葉の1つ1つには純金よりも遥かに光輝く至高の価値があります。そんな彼の宝石の様な名言を分かりやすくまとめていますので、未読の方は是非上記リンクから一度ご覧になってください。 すいません、悪い癖が出て脱線しました。本文に戻ります。 本書の戦略ではRSIに3つの時間帯を使っている。。。RSIは堅牢で、全体として見れば今日でも株価で短期の市場センチメント(恐怖と強欲)を測るカギとなっていると言えるのだ。 と、ここでRSIについて説明しておきます。以下は、SMBC日興証券の用語集からの引用となります。 RSIとは、テクニカルチャートのひとつで、「Relative Strength Index」の頭文字をとった略語です。日本語に訳すと「相対力指数」になります。要するに、買われすぎか、売られすぎかを判断するための指標として利用されています。 RSIは、過去一定期間の上げ幅(前日比)の合計を、同じ期間の上げ幅の合計と下げ幅の合計を足した数字で割って、100を掛けたものです。いくら値上がり、値下がりしたかはRSIでは判断できません。 数値は0~100で表され、一般的に70~80%以上で買われすぎ、20~30%以下で売られすぎ と判断されます。(引用終わり) 、、、 ちょっと長くなったので、今回はここまでにします。(続く)
Dec 14, 2019
さて今日は株式投資本オールタイムベストです。第97位は、「恐怖で買って、強欲で売る」 短期売買法 (ローレンス・A・コナーズ著、パンローリング社 2019年) です。 ところで皆様、市場が超暴落して膝ががくがくするほどに震える中で勇気を振り絞って買った銘柄が、結果的に底値買いになって大きな利益になったり、逆に怖くて怖くてどうしても買えなかったけれど、後から考えるとそこが最高の買い場だったことに気付いて、「あぁ、惜しかったなあ。」と感じることはないでしょうか? 私は恥ずかしながら頻繁にあります。そして以前から、 「投資家が感じる恐怖というのは絶対に使える。明白なエッジ(優位性)となる。」 とぼんやりと感じていました。何故かというと、自分を含めた市場参加者の99%は凡人であり、人間が持つ原始的な強い感情である「恐怖」の支配を超えて投資行動を起こすことは至難の業だからです。でもだからこそ、 バフェットの様に自らの恐怖を自由自在にコントロールして行動できる投資家には大きな利益が転がり込む のです。 そしてこの本は、 「恐怖で買って、強欲で売る」やり方を教えてくれる素晴らしい1冊 です。私は街一番の大きな本屋さんで数十ぺージ立ち読みして、「これはヤバいな。最近のパンローリングには元々いい本が多かったけど、この本は完全に頭一つ抜けてる。自らに決定的に欠けている、「恐怖をコントロールする術」を教えてくれている。これまで茫漠と感じながらも具体的にどうすれば良いかが分からなかった、「恐怖をお金に変える魔法の方法」がここにはっきりと示されている。」と認識しました。 小躍りしてホクホクしながら本を買って家に持ち帰り、すぐにむさぼり読みました。その感想は、 簡潔に言って、最高。 です。 さて著者のローレンス・A・コナーズは、歴史的名著として知られる「魔術師リンダ・ラリーの短期売買入門」(←当シリーズで近日紹介予定。書評はだいぶ前に既に書き上げているものの、紹介したい本が多すぎてずっと出番待ち)の共著者として知られています。そして彼にはこれまでに多くの著作がありますが、その多くにははっきりとした特徴があります。それは、1. 文章が極めて短く、理知的で分かりやすい。2. 明日からの投資にすぐにダイレクトに役立つ実践的な内容が多い。 ことです。 そして本書は私の評価では、前述の 「魔術師リンダ・ラリーの短期売買入門」をあっさりと超える水準の超傑作 と思います。 コナーズの良い所が全部特盛 で出ています。 それでは、 「自分が感じる恐怖を優位性に変える」秘密の方法をついに解き明かしてくれた新世代の名著 の世界を、次回から一緒にたっぷりと見ていくことと致しましょう。(続く)
Dec 12, 2019
さて今日は株式投資本オールタイムベスト96位、イベントドリブントレード入門 (羽根英樹著、パンローリング社 2019年) の最終回第4弾です。 今日は、第11章 売買の上達を目指して から。 謙虚さが大事 短期間で急激に大きな利益を得た人の中に、他人を見下す人が時々います。生活も派手でやたらと豪遊するようです。対して 永年相場で利益をコツコツ上げてきた人はおおむね謙虚 だと思います。 筆者のまわりで、10年以上つきあいのあるトレーダーには、クセの強い人はいますが傲慢な人はいません。相場で上げる利益は長い目で見ると波があります。当然、好調な時もあれば、悪いときもあります。儲かっているからと、他人に対して尊大に振る舞えば、自分の調子が悪いときに叩かれます。余計なプレッシャーを背負って相場に取り組めばそれはハンデになります。 この 羽根さんの「謙虚でなければならない理由」は合理的でとても良い と思います。つまり、「自分のためになるからこそ」私達投資家は常に地面に額が付くほどに謙虚でなくてはならない、決してドヤってはいけない、ということなんですね。 出口戦略が大事。 出口戦略である手仕舞いの大事さは、ある相場師のこの言葉に集約されています。「世の中のほとんどの株の本には、株を買うタイミングにばかり触れてそれを売るタイミングについては触れていない。けれど 売るタイミングのほうが遥かに大事 なんだ。買った株の損益は売るタイミングによって決まる のだから。」 私も投資では出口戦略が最も大切と考えています。そして イベントドリブントレードは常に「出口がはっきりしている」のが何よりも素晴らしい と思います。 さて、これでこの本の紹介は終わりです。非常に実践的で素晴らしい1冊なので、未読の方は是非。(終わり)
Dec 10, 2019
さて今日は株式投資本オールタイムベスト96位イベントドリブントレード入門 (羽根英樹著、パンローリング社 2019年) の超好評第3弾です。 今日は第7章 その他のイベント から。 震災後しばらくしてから著者は、あっと驚きました。三井住友建設の東日本大震災後のチャートが、阪神淡路大震災の時のものとそっくりだったからです。 地震発生から数日かけて急上昇し、その後は下がっていくというチャートの形です。震災によって公共事業の特需があるという思惑から、震災後にこのような買いが起こるのでしょう。まさに歴史は繰り返すという見本ではないでしょうか? これまた非常に勉強になる話でした。日本は世界有数の地震国家ですし、常に頭の片隅に置いておこうと思いました。(続く)
Dec 7, 2019
パンローリング社のパンフレットである、トレイダーズショッププレス2020年上半期号が、本日ネット上にアップされました。 このパンフレットは見ているだけも楽しいですし、また非常に勉強にもなるので、私は毎回楽しみにしています。PDF版へのリンクを貼っておきますので、皆様も是非ご覧になってみてください。 ↓ ↓ ↓ こちら。 そして、その表紙に、拙著 みきまるの書籍版株式投資本オールタイムベスト が大きく取り上げられました。 またページをめくると、 みきまるおすすめ書籍セレクト7 として、パンローリング社を代表する超名著が7冊可愛く紹介されています。 更に、2019年年間ランキング部門別ベスト5でも、拙著が「株式投資部門」において、第2位にランクインしました。お買い上げくださった皆様に心からのお礼を申し上げます。 また本書は多くの投資家の方々に激賞頂きました。株式投資本オールタイムベストシリーズを今後も継続する大きなモチベーションになりましたし、とても嬉しかったです。トレイダーズショップに寄せられた読者の方からの感想を引用しておきます。本書では著者のみきまるさんが読まれた本の中から選りすぐりの35冊が紹介されています。 この本で特筆すべきは、著者の体験に裏付けられた解釈が記載されていることです。著者のみきまるさん自身も投資家で、優待バリュー株投資などの独自の投資手法を確立されている方で、実体験に裏付けられた解釈は参考になります。本書では比喩表現を使うなどして紹介本中の難解な表現についてもかみ砕いて表現してあり、読みやすいです。私自身ファンダメンタルを重視するとともに優待株を好んで取引するため、著者の投資手法と共通する部分があり、本書を読み改めて気づかされたことが数多くありました。紹介本について自分の解釈と著者の解釈とを比較すると、自らの投資スタイルを改めて認識することができるでしょうし、まだ気づいていない自らのくせに気付く機会となるはずです。紹介本を読んでいない方ならあらましを知るために、もう既に読まれた方なら新たな考え方や捉え方を知るために本書は有用であると思います。やはり身銭を切った投資家の意見はかしこまった理論や概念よりも、身近に感じやすく、共感できる面も多いです。私自身、個人投資家としてまだまだ未熟な部分があると自認しており、大先輩のみきまるさんの解釈や解釈に至るまでの経験は非常に参考になりました。今まで様々な投資手法について検討、実践、検証を繰り返してきましたが、本書の内容は別の切り口で自らの投資手法を見直すよい機会となりました。NK 薬剤師 投資歴6年長年続けておられるブログ等で有名なみきまる氏の、ブログに記載されてある書 評のうちで厳選された35冊について綴られているという、新たな金字塔となる歴 史的名作になりうる、ベストオブベストがたっぷりつまった極上の一冊です(と いうふうに少々表現が大げさなところが多々でてきますが、JARO(日本広告 審査機構)に訴えるほどではないと思われます(笑))。デイトレードなど短期売買に関する本は(ほぼ)ないのですが、主として中長期 投資家には、今後の投資家人生において必読の書がちりはめられているまさに極 上の一冊となっております。この中で特に印象に残っているのは、コテコテのバリュー逆張り投資家のみきま る氏が、順張りモメンタム投資も取り入れようとしているところです。自分の投 資法を変化させるのはなかなか大変だと思います(誰に命令されるわけでなく、 自分の判断でやらなければならないので)が、これを実行するみきまる氏の柔軟 性を見習いたいと思います。また、「35冊なんて多すぎて読んでいるひまないよ」という方々には、最低限 読んでおきたい本としてこのみきまる本の中(じゃなくても)個人的には、 「マーケットの魔術師」「新マーケットの魔術師」「マーケットの魔術師 株式編」「実践 生き残りのディーリング」、バリュー投資のやり方が網羅されている「バリュー投資アイデアマニュアル」、成長株(モメンタム)投資として「オニールの成長株発掘法」といったところでしょうか。この本の中にのっている珠玉の神本たちは、一度読むだけではなく、何度も読み 返すことによって、自分の身になっていくものと思われます(みきまる氏もそう しているそうです。)。よって、この本の中でいいなあと思った本については、 自分の手元に常に置いておいて、折に触れて読み返すのがよいと思います。 これだけたくさんの(この本に紹介されている神本以外にも)書評を書き続ける のは大変だと思いますので、みきまる氏には頭が下がる思いであります。未読の方は是非。bblue 40代 自営業兼投資家投資家として成功しているみきまるさんの奨めてくださる投資方法には説得力があり、納得し安心して自分なりに活かしていきたいと思います。Y.S様 65歳(上記データはトレイダーズショップより引用) それでは引き続き、当ブログ及び拙著をよろしくお願い申し上げます。
Dec 5, 2019
いやあ、今年も楽しく街が華やぐ12月になりましたね。 マーケットでは昔から12月は「期待を裏切らない月」とされています。そしてそれは、1950年以降で、12月はダウ平均の上昇率で2位、S&P500では1位、また小型株でも1位、ナスダックでは2位という統計データにも表れています。(出典 アノマリー投資、ジェフリー・A・ハーシュ著、パンローリング、2013年) また大統領選の前年は相場が強いというアノマリー(経験則)もありますし、「12月効果」と合わせて、今年は素敵な「ウインターラリー」の1か月になる予感がしますね。♪ ま、いずれにせよ、今月も丁寧に集中して戦って行きます。それでは皆様、2019年も最後までよろしくお願い致します。
Dec 2, 2019
さて先ほどアップした羽根さんの「イベントドリブントレード入門」の書評のブログのアクセス数がとんでもなく凄いことになっているので、緊急で続編2を出します。 多分、これを読んだら、みんなアマゾンでポチるか、明日本屋さんに猛ダッシュで買いに行くことになると思いますよ。♪ 是非お楽しみください。それでは始めます。 今日は株式投資本オールタイムベスト96位イベントドリブントレード入門 (羽根英樹著、パンローリング社 2019年) の最高潮第2弾です。 今日は非常に分かりやすくてかつとんでもなく役に立つ、第4章 TOB(公開買い付け)から。この章は最高です。私はもう何回も読み直しました。♪ 最初のTOBから、プレミアムをつけたTOBを実施した場合、市場での株価は上がります。それどころか後からのTOB価格よりも上がる場合すらあります。これは、買取り者同士のTOBの応酬で、さらに価格が上がることが期待されるためです。 TOBが実施された場合、とりあえずは買っておくのも良い戦略 だと思います。 特に市場の価格が、TOB価格を上回った場合は、「何か」がある可能性が高まります。 通常はTOB価格より市場価格が上がることはまれです。もしTOB価格を多少上回った価格で買って、何も起こらなくても損失は購入価格とTOB価格の差だけです。しかし第二の買い付け者が現れた場合は、相当額の上乗せが期待できます。 損失限定の取引としては、期待値が高い と思います。 この羽根さんが指摘している状況と全く同じことが、しばらく前に7868廣済堂や3258ユニゾHDで実際に起こりました。この時も 最初のTOB価格を上回る位置まで株価が上がった後に様々なイベントが発生 したんですね。 ちなみにユニゾの時には、「あ、これは羽根さんの本でちょうど勉強したやつや。」とすぐに思いました。そしてこの本のおかげで握力が強くなり、私はとても大きな利益を得ることが出来ました。正直に言うと、この本を読んでいたことによる超過利益は「8桁」に及びました。定価2000円の本を買って読んでいたおかげで、私はその数千倍以上の恩恵をこうむることが出来たのです。 また最近の事例で言うと、 4695マイスターエンジニアリングが「価格をケチったせこいMBO」を11月8日に発表 したのですが、その後すぐにMBO価格を越えるところまで株価が上昇しました。これは 最近バリューファンドとしての凄みを増している光通信が「怒りの鬼買い増し」戦術に出たため だったのですが、その後結局 11月28日にMBO価格の引き上げ(940円→1150円) となりました。そして私は株価がMBO価格を超えた段階で、「これはまたもや羽根さんの教え通りのパターンだ。」と思ったので、そのままホールドしてまたもや利益を得ることが出来ました。(上記データはSBI証券より引用) このように、この本は一通り読んだ上で手元に置いておくと、滅茶苦茶役に立つと思います。こんなに素晴らしい本を書いてくださった著者の羽根さんに感謝ですね。 (更に続編へと続く)
Nov 30, 2019
さて今日は株式投資本オールタイムベストシリーズです。 第96位は、イベントドリブントレード入門 (羽根英樹著、パンローリング社 2019年) です。 イベントドリブンとは、「価格を動かす正体が分かっているものに対して、その現象を利用し利益を上げようとする手法」のことです。このやり方には 出口、つまり売り時がはっきりしていて分かりやすい という大きな長所があります。 この本は、様々なイベントトレードのやり方について詳細に解説してくれている非常に実践的な本です。その多くは短期視点のものですが、だからこそ中長期視点でのんびり投資家である私には全く知らない話が多くて、とても勉強になりました。 定価は2000円+税とパンローリング社の本としては非常に安価ですが、「定価の数万倍」の気付きを得られる、神々しいほどに素晴らしい一冊と思います。 はっきり言いますが、この本は値段が安すぎる・定価設定が間違っていると思います。読んだその日からダイレクトに投資に役立つ貴重な知見に溢れており、とても2000円で、それも日本全国で堂々と売っていいような内容ではありません。最低でも7800~9800円が妥当な価格でしょう。 私は読んだ後で、「この本はマジでヤバい。あまりにも素晴らし過ぎる。本屋さんに売っている分を自分で買い上げて一部回収しようかなあ?」という邪念が一瞬頭をよぎる程でした。(汗) この本が僅かに2000円というのは、例えて言えば「10万円入りの財布が、本屋で何故か2000円で売っている。」様なものです。実質的にはタダ以下と言っていいでしょう。 それでは次回からは、この本のベストオブベストの部分を一緒に見ていくことと致しましょう。(最高過ぎる次回へと続く)
Nov 30, 2019
いやあ11月が終わりましたね。 今月は先月に続いて市場環境が非常に良く、「常に大体ほぼほぼフルインベストメント」である私のポートフォリオもその恩恵を受けて概ね堅調に推移しました。 さて次に今月の成績ですが、対2018年末比で+20.5%となりました。 10月末は+16.0%だったので、そこからは若干の改善となりました。 ま、いずれにせよ、今年も残りの1か月を最後まで死力を尽くして頑張ります。それでは皆様、来月もよろしくお願い申し上げます。
Nov 29, 2019
さて大変なご好評を戴いている 「株式投資本オールタイムベストシリーズ」 ですが、今日はその ベスト95 をまとめておきます。 、、、とその前に、当シリーズからのスピンアウト企画で、現在全国の大きな本屋さんで発売中&好評に付き重版出来(じゅうばんしゅったい)となっている みきまるの「書籍版」株式投資本オールタイムベスト も改めてよろしくお願い申し上げます。(笑) さて私が投資家としての生を受けて今年で19年が経ちました。今日紹介するのは、今までに数千時間以上をかけて読み倒してきた数百冊の投資本の中のまさに至高の「ベスト・オブ・ベスト」です。 今この日記を書いている机から9.5秒以内に手が届くところに全てがある、投資家として「全幅の信頼を寄せている」本たちです。私は資産を失っても、家を失っても、投資家として何度でもやり直せるという絶対の自信があります。でもその時にもしも、この子達が自らの傍にいなかったらそれはもう全然ダメです。つまり この記事は、私の投資家としての頭の中の全て ものの見方・考え方の全て ということです。 そして同時にこの記事は、私の投資家としての 「ある意味での集大成」 とも言える内容でもあります。このベスト95には私がどのような投資家であり、何を大切にしているのか、そしてどういうことを考えて毎日を戦っているのか、の全てが表出していると思っています。 全部読めば実力UP間違いなし、まさに「永久保存版」 絶対の自信を持って皆様に贈る渾身の日記となります。 前置きが長くなりました。 それでは早速始めましょう。 1~10位 11~20位 21~30位31~40位41~50位 51~60位61~65位66~70位 71~75位 76~80位81~85位 85~90位 なお未読の方は「持てる筆力の全てを尽くした」完全燃焼の上記のベスト90を是非今すぐに御覧下さい。 91位 図解で分かるランダムウォーク&行動ファイナンス理論のすべて (田淵直也著、日本実業出版社、2005年) 田淵直也氏の著作では以前に、ファイナンス理論全史 を紹介していますが、本書も凄まじい出来です。今回の書評に当たって改めて再読したのですが、日本人著者による投資関連本としては間違いなくベスト10に入る殿堂入りの傑作と思います。1. 総論2. 投資とは総合科学である3. ランダムウォーク理論を乗り越えた投資理論だけが生き残る4. 投資で成功するには、新年、知性、哲学的な洞察力、そして精神的な強靭さが必要5. 投資の世界では、常識的な普通の人間は勝てない6. 株式投資におけるリスク・プレミアムは永続するし、日本株は過小評価に過ぎる お勧め7. リスクをとればとるだけ期待リターンが高くなる お勧め8. リスクヘッジは高くつく9. オポチューニスティック・スタイル お勧め92位 実践ディープバリュー投資 (イェルン・ボス著、パンローリング社、2019年) 著者のイェルン・ボスはイギリス在住のディープバリュー投資家であり、彼のやり方はバリュー投資の創始者である ベンジャミン・グレアム に近い非常にオーソドックスでクラシックなスタイルです。あまりにも古色蒼然としていて今の時代には逆に新鮮に感じるくらいですが、個人的には自分の事を「正統派のバリュー投資家」であると考えている為、とても親近感の湧く一冊でした。(笑)1. 総論2. ディープバリュー投資は「不安遺伝子」を持つ日本人によく合っている3. ディープバリュー投資は、時間がかかりすぎるので万年不人気4. 資産バリュー投資は保守的で安全 お勧め5. ボスも バリュー → モメンタム戦略 お勧め6. 残飯銘柄投資法 お勧め7. 「ベロシ的な銘柄」には大きな投資チャンスがある お勧め8. 日本株市場は、ディープバリュー株の宝庫 お勧め9. 利益を追いかけると、市場が反転したときに確実に損をすることになる93位 ザ メンタルゲーム (ジャレット・テンドラー バリー・カーター著、パンローリング社 2017年) これはポーカーの本なのですが、考え方が丸々そのまま株式投資にも使えるという凄い本です。ちなみにポーカーの本では以前に超名著である 賭けの考え方 を紹介していますが、このメンタルゲームもそれに匹敵する凄まじい一冊です。1. 総論2. 投資家は「心の筋トレ」をすることが必須かつ大切である3. 成人学習モデル(ALM)の「無意識的有能」を目指せ4. 投資家の進歩は尺取虫の歩みと同じ5. 「感情」が強く揺さぶられる局面にこそ、投資家としての弱点・改善点が潜んでいる お勧め6. 「自らの感情」をニュートラルに保ち、心を整えて戦い続けることが大切7. 感情はスペクトラム(連続体)の状態で存在している お勧め8. ヤーキーズドットソンの法則9. 「ティルト(怒り+ミスプレイ)」しないことが大切 お勧め10. 心の筋トレの、実際のやり方94位 バフェットの銘柄選択術(メアリー・バフェット、デビッド・クラーク著、日本経済新聞社、2002年) この本は以前から投資家の間で非常に評価の高い本であり、例えば「らうさん」という投資家の方は200冊投資本を読んだ中での第1位に挙げていらっしゃいますね。1. 総論95位 バフェットとソロス 勝利の投資学(マーク・ティアー著、ダイヤモンド社、2005年) この本は、バリュー株投資家のバフェットとトレーダーのソロスという一見対極にあるスタイルを持つ2人に共通する要素を抽出して、それを「成功する投資の習慣23か条」としてまとめているものですが、著者の意図は成功していると思いますし、非常に読みやすく高いレベルでまとまっているのも良いと思います。1. 総論 以上、 みきまるの優待バリュー株日誌特別編 株式投資本オールタイムベスト95のまとめ でした。
Nov 27, 2019
さて今日は株式投資本オールタイムベストシリーズです。第95位は、 バフェットとソロス 勝利の投資学(マーク・ティアー著、ダイヤモンド社、2005年) です。 この本は、バリュー株投資家のバフェットとトレーダーのソロスという一見対極にあるスタイルを持つ2人に共通する要素を抽出して、それを「成功する投資の習慣23か条」としてまとめているものですが、著者の意図はある程度成功していると思いますし、非常に読みやすく高いレベルでまとまっているのも良いと思います。 著者はバフェット本とソロス本は当然として、それ以外にもマーケットの魔術師シリーズ等多くの傑作投資本を読み込み徹底的に分析し、その上で「高い視点」から株式投資で成功するための習慣をまとめています。 2人の成功法則のエッセンスを一言で私が独自に要約すると、 上の表のような「確率の高い出来事」を見つけ、儲かると確信した時に集中投資をする。 ということになると思います。具体的には、 バフェットは 「分散投資は無知に対するヘッジだ。自分で何をやっているかわかっている者にとっては分散投資はほとんど意味が無い。」 ソロスは 「買った株が上がったらもっと買うんだ。組入れ比率がどんなに大きくなろうが知ったことじゃない。自分が正しいことが分かったら積み増しだ。」 と述べています。 この本の中では集中投資の必要性を示した第7章の「それでポジションのつもりか?」と、自分がやっていることを人に言わないことの大切さを指摘した第19章の「黙って仕事をしろ」が際立って素晴らしいと思います。 今日は第7章と第19章の中の彼らの珠玉の言葉を見ておきましょう。 まずは第7章「それでポジションのつもりか」から 大事なのは正しいか間違っているかではなく、正しいときにどれだけ儲け、間違っているときにどれだけ損をするかだ(とソロスが教えてくれた)- スタンレー・ドラッケンミラー 次は第19章「黙って仕事をしろ」から テレビのインタビュアー : 「今どの銘柄に注目していらっしゃいますか?」 ジョージ・ソロス : 「誰が言うか」 相談して決めようと思うとき、私は鏡を見る - ウォーレン・バフェット ま、全体的に名著と言って良いと思います。非常にいい出来ですね。
Nov 25, 2019
さて今日は株式投資本オールタイムベストシリーズです。 第94位は、バフェットの銘柄選択術(メアリー・バフェット、デビッド・クラーク著、日本経済新聞社、2002年)です。 この本は以前から投資家の間で非常に評価の高い本であり、例えば「らうさん」という投資家の方は200冊投資本を読んだ中での第1位に挙げていらっしゃいます。 2002年発売の本ということもあり、表紙のバフェットが若いですね。ちなみにこの本はオールタイムベストシリーズ作成のために膨大な数の本を読み直さなくてはならなかった関係で、2015年の夏にぶどう狩りをしながら再読しました。(汗) さて、 バフェット本に名作ほぼ無し というのが私の投資家としての基本的なスタンスです。安易にバフェットの名前を冠につけることで内容の薄さ・しょうもなさを隠そうとするもの、肝心の著者のバフェットに対する理解が非常に浅いと思われるものが多く、一読して壁に投げつけたくなるような駄作が本棚の最も手に取りにくい「3軍」に大量に屍として存在しています。 そんな中でこの本は、バフェット流の投資のエッセンスだけを抽出して分かりやすく繰り返し反復して説明してくれていると言う点において良書であると思います。バフェット本嫌いの私がしぶしぶ&嫌々ながらトップ100に入れざるを得なかったということですね。 第1章では、 株式投資家の95%はただただ一夜にして大儲けすることしか頭にない。。。投資家の知的レベルがどんなに高くても、こと株式投資になると話は別。。。そこは動物的本能が支配する世界だと言うことをバフェットは見抜いた。。。「悪材料で売る」という悪材料現象こそ、変転極まりない株式市場の、唯一普遍的な特性といっていい。。。 と述べられているのですが、これは本当にその通りだと思います。 例えば今、ツイッターを見ていても数年単位での中長期の時間軸で銘柄を保有している投資家などほとんどいません。誰もが今月の、今週の、もっと言えば今日の良好なパフォーマンスを血眼になって求めています。そして投資家の目線は以前に較べても更に短期になっていると実感しています。ただ、だからこそ、中長期投資は常に有効な投資戦略であり続けているのだろうと感じています。 この本の中では、魅力のない企業群を「コモディティ型」の企業と呼んでいます。具体的には売上高利益率が低い、ROEが低い、ブランド価値が無い、多数の競争相手がいる、利益が不安定などですが、PF内に航空会社や自動車部品会社を多く持つ私には非常に耳の痛い指摘です。(汗) 逆にバフェットが興味を示すのは、その事業がファンダメンタルな条件に恵まれ、長期的に健全な繁栄を続ける可能性のある企業な訳ですが、彼はこれを「消費者独占型」企業と呼んでいます。具体的にはROEが高い、強いブランド力がある、インフレを価格に転嫁できる、利益が力強い増加基調にあるなどですが、私のPFでいうとシロアリ防除の 6073アサンテ などが当てはまるかなあと思います。 ちなみにアサンテについては以前に、 アサンテの恥辱 という超人気記事を書いていますので、未読の方はこの機会に是非ご覧ください。(滝汗) すいません、少し脱線しました。 そして、 安値で買うことの大切さをきちんと力説してくれているところが、この本の素晴らしさ だと思います。 出来の悪い凡百のバフェット本にはこの視点が決定的に欠けている からです。 ちなみに、バフェットの投資法の本質は、 クオリティ銘柄 を「市場に恐怖が舞い降りて暴落した瞬間」に買うというやり方 であると個人的には考えています。 つまり、 バフェットの投資法の優位性は、 クオリティ × 恐怖 と言う、2つの強力なファクターを掛け合わせたもの である と個人的には認識しています。 これは口で言うのは簡単ですが、人間の原始的な本能に逆らったやり方なので、実行するのはとても難しいです。バフェット翁は人間心理に関する達人なんですね。 後、「恐怖ファクター」を使ったやり方がどれほど有効な投資戦術であるかについては、 「恐怖で買って、強欲で売る」 短期売買法 (ローレンス・A・コナーズ著、パンローリング社 2019年) を読むとよくわかると思います。 この本は今年2019年に出た本ですが、率直に言って凄まじい出来です。ローレンス・A・コナーズには名著が多いですが、自分はこの本がこれまでの彼のベストであると思っています。彼のいいところが「ゴリゴリの特盛」で全部出ています。 ちなみに当株式投資本オールタイムベストシリーズでもいずれ紹介するつもりで既に書評も完全に書き上げていますが、なにしろ紹介したい本が大量にあるので順番がいつになるかは現時点では分かりません。「どうしても早めに紹介して欲しい。」などということがありましたら、是非ブログかツイッターでコメントをください。 すいません、またもや大きく、かつ修復が不能なくらいに脱線しました。(鬼汗) 以上をまとめると、この本はバフェット本の中では比較上位に位置する良書であると考えています。何と言うか、読んだ後に頭がすっきりするんですね。頭の良い著者がしっかりと考え抜いて書き上げた何よりの証拠だろうと思います。
Nov 23, 2019
さて今日は株式投資本オールタイムベスト93位 ザ メンタルゲーム (ジャレット・テンドラー バリー・カーター著、パンローリング社 2017年) の最終回第10弾です。 今日も 第4章 戦略 から。 本章ではメンタルゲームの問題を解消するための論理的で組織的、戦略的なアプローチを解説していく。 メンタルゲームの問題を解決するのに必要なのは、2つの基本的戦略である。 1. 論理注入 : メンタルゲームの問題をプレイの最中に封じ込め、同時にそれらを解消するための第一歩を踏み出すための短期的戦略 2. 解消 : 自分のメンタルゲームの問題を引き起こしている間違った論理を修正するための長期的戦略 今日は、この中の 論理注入 について見ていきます。 メンタルゲームの問題を解消するには、通常なら明快な思考が出来なくなるような場面でも明晰に思考出来るようになっていかなくてはならない。 恐れることなくプレイしようとするのなら、恐怖心の中でプレイを続け、なおかつ上手にプレイ出来るようにならなくてはならない。要するに論理注入というのは、君がジムでウェイトトレーニングをしている時に、最後の数回を大声でカウントしてくれる介助役のトレーナーのようなものなのだ。 ここで紹介する6つのステップは論理注入戦略に則って組み立てられている。1.認識2. 深呼吸3. 論理注入4. 戦略的注意喚起5. 必要に応じて繰り返し6. 終了 この章でテンドラーは、「心の筋トレ」のやり方を丁寧にかつ詳細に解説してくれています。本当に素晴らしい内容です。具体的に見ておきましょう。 1. 認識 感情的問題がプレイに影響するのを防ぐためには、問題が起きていることを現在進行形で、臨界点に達する前に認識できなくてはならない。 2. 深呼吸 深呼吸する目的は、自分と自分の感情とを切り離して、論理注入を行えるようにすることである。 3. 論理を注入する 君は不利な状態にある。。。君には精神の筋肉が要る。それに当たるのが論理注入である。。。論理注入はエクササイズによって精神の筋肉を鍛え上げてより強くすることと捉えることが出来るのだ。 基本的には、このステップでのゴールは、あるフレーズや声明を心の中で考え出して、自分に向けて語りかける(または実際に声に出す)ことである。その声明は、君の頭の中が制御不能にならないように、正常な働きを保つ助けになるような言葉でなくてはならない。 4. 戦略的注意喚起 君のプレイ上の技術的なキーポイントについて、早めに自分に注意喚起を行う。 5. 必要に応じて繰り返す 君のメンタムゲームの問題は、まだ解消されたわけではない。。。自分の感情をコントロールして、良いプレイを続けるためには、再び最初の4ステップに戻り、それを何度も何度も繰り返せるよう、心づもりを整えておこう。 6. 止める 止めることはスキルである。そのスキルの中には、メンタムゲーム上の問題が、そのままプレイを続けるにはあまりに強烈で、止めるより他はないというのを自覚する能力も含まれている。 そしてこれらによって、感情を鎮める、または覚醒させることによって、高いパフォーマンスを発揮することが出来ると述べています。 これでこの本の紹介は終わりです。ポーカーの本ですが、投資、更には広く人生の役に立つ傑作と思います。未読の方は是非。(終わり)
Nov 22, 2019
さて今日は株式投資本オールタイムベスト93位 ザ メンタルゲーム (ジャレット・テンドラー バリー・カーター著、パンローリング社 2017年) の第9弾です。 今日は 第4章 戦略 から。 本章ではメンタルゲームの問題を解消するための論理的で組織的、戦略的なアプローチを解説していく。 メンタルゲームの問題を解決するのに必要なのは、2つの基本的戦略である。 1. 論理注入 : メンタルゲームの問題をプレイの最中に封じ込め、同時にそれらを解消するための第一歩を踏み出すための短期的戦略 2. 解消 : 自分のメンタルゲームの問題を引き起こしている間違った論理を修正するための長期的戦略 論理注入 「論理注入」とは、ポーカープレーヤーに限らず人間なら誰しもメンタルゲームの問題に直面した時に、ごく自然に行うことを元にして築き上げられた戦略である。それはすなわち、自分に向かって言い聞かせるということだ。 メンタルゲームの問題を修正する唯一の方法は、プレイ中に自分の感情を制御できる状態に保ち続けることだ。 要は、プレイ中に「ティルト(怒り+ミスプレイ)」しないことが大切、ということですね。そしてこのティルトしないことは私たち投資家にとっても極めて重要です。何故なら、 ティルト ≒ 精神的にキレた状態で取引をすることは、取り返しのつかない致命的な大損失に繋がる可能性がある からです。 実際、株で大損失を出した投資家が、完全に頭に血が上ってキレてしまった精神状態で、「起死回生の大逆転」を狙い信用取引を使って無理で強引で期待値の低い一発勝負に出て結局そのまま憤死、という状況は非常に良く見ます。ティルトしなければ片腕を失うくらいのダメージで済んだはずなのに、精神的にキレてしまったせいで致命傷を負ってしまい市場からの退場に追い込まれる、という惨劇が後を絶たないんですね。(続く)
Nov 17, 2019
さて今日は株式投資本オールタイムベスト93位 ザ メンタルゲーム (ジャレット・テンドラー バリー・カーター著、パンローリング社 2017年) の第8弾です。 今日も珠玉の出来である、第3章 感情 から。 パフォーマンスと感情 感情はパフォーマンスにとって重要である。感情が問題を引き起こすのは、あまりに感情が弱い時か、あまりに感情が強い時かのどちらかである。それはポジティブな感情の場合もネガティブな感情の場合も変わらない。 あまりに自信が過剰であることは問題で、それは君の思考する能力を閉ざしてしまうからだ。疲労状態にあることも問題で、それは思考するだけのエネルギーが残っていないからである。 次に紹介する原理に則って感情とパフォーマンスを理解することで、君のメンタルゲームの改善はより楽なものとなってくれるだろう。 ヤーキーズードットソンの法則 ヤーキーズードットソンの法則は、覚醒(心理学でのエネルギー、感情、集中、ストレスの総称)とプレイヤーのパフォーマンスの関係について述べたものだ。この法則によると、君のパフォーマンスは感情が高ぶっていくのと共に向上していく、、、のだ、ただしそれはあるポイントまでのことである。 感情が高ぶり続け、ある閾値(曲線の最高値)を超えると、パフォーマンスは低下し始めるが、それは感情システムが君の思考能力を閉じ始めるからである。君はいつも通りのパフォーマンスを発揮できなくなるが、それは君がいつも通りに思考を働かせることが出来ないからで、いつも通りの思考が出来ないと、君が今学習途上にあるスキルを利用することも出来ないのである。 この ヤーキーズードットソンの法則 と言うのは、私は全く知らなかったのですが、非常に印象的でかつ勉強になりました。 覚醒レベルが不十分な時に私たち投資家がベストパフォーマンスを発揮できない事は明白ですし体感上もそれは分かるのですが、逆に覚醒レベルが高すぎてもいけないというのはちょっと盲点でした。 ただ言われてみると、例えばある銘柄で大勝した後に、「よっしゃ、この勢いでそのまま次いくよー。」とイケイケの気分でかつ不十分な分析で、脇の甘い状態で雑に違う銘柄に突進してそのまま憤死することが以前から私には良くあり、これは強気の「感情」に頭が完全に支配され覚醒レベルが高すぎて、通常通りの冷静な思考が出来なかったせいでパフォーマンスが悪かったんだな、とこの本を読んでハタと気付きました。 そして今後は常にこの「ヤーキーズードットソンの法則」の表を頭の片隅に置いて、自らの「覚醒レベル」をモニタリングしながら重要な投資判断をしていこうと決意しました。(続く)
Nov 16, 2019
さて今日は株式投資本オールタイムベスト93位 ザ メンタルゲーム (ジャレット・テンドラー バリー・カーター著、パンローリング社 2017年) の第7弾です。 今日も珠玉の出来である 第3章 感情 から。 感情のスペクトラム 感情はスペクトラム(連続体)の状態で存在しており、蓄積されていくにつれ、その激しさを増していく。本書でカバーする4つの主な感情―怒り、恐怖、モチベーション、自信ーもまた、スペクトラムを持っている。 怒りはちょっとしたイライラから始まって、正気でない猿並みティルトにまで至る。 恐怖は不確実性に始まり、恐怖症にまで達する。 モチベーションは怠惰から始まり、やる気が湧いてどうしようもない段階まで存在する。 自信は全く自信がない状態から、自信過剰のポーカー神的状態まで存在する。 感情が蓄積していくのをより上手く認識できれば、臨界点を超えないように処理することも上手く出来るようになり、感情を完全にコントロールし続けることが出来るのである。 個人的には、このテンドラーの指摘が本書中で一番の収穫でした。 感情というのは連続体であり、投資家は自らの感情がどのレベルにあるのかを常に意識しモニタリングし続けることによって、それをコントロールしやすくなる ということなんですね。 疑念、不安、恐怖、恐怖症は不確実性の積み重なった結果である。 この表も素晴らしいと思いました。 私達投資家にとって損切りが大切であるのも、自らの感情がコントロール不能になってしまう恐怖や恐怖症のレベルにまでそれを放置するとあまりにも危険だから です。 自らの「感情」を守るためには、早めに「恐怖の芽を摘む」ことが肝要 なんですね。(続く)
Nov 7, 2019
さて今日は株式投資本オールタイムベスト93位 ザ メンタルゲーム (ジャレット・テンドラー バリー・カーター著、パンローリング社 2017年) の好評第6弾です。 今日も珠玉の出来である、第3章 感情 から。 精神的機能不全 頭脳の基本的機能の中で、ポーカープレイヤーはもちろんのこと、世間一般にもあまりよく知られていない部分がある。これを理解しておかないことには、感情的問題をコントロールしたり修正したりする上で直接影響が現れてくる。 感情システムが活動過剰状態になると、それ以上の脳機能は閉じてしまう。 これの意味するところはこうだ。感情的にあまりにも高ぶっていると、君はポーカーで不味い決断を下してしまうであろうが、これは君の脳がまともに思考出来ないようになってしまっているからである。それ以外にも以下のようなことが起きる。 頭の中が真っ白になる。 ハンドのプレイで鍵となる部分を見落とす。 ある情報だけを過剰に重要視したり、どうでもいい情報にこだわってしまう。 正しい答えが何か分かっているのに、君の頭の中は霧に包まれているように感じる。 つい悪い癖が出てしまう。 このテンドラーの指摘は重要と思います。つまり我々投資家は大敗して頭に血が上っているときはもちろんですが、逆に大勝して精神が高揚し、万能感に溢れているときも、「精神的機能不全」に陥っていて危険な状態にあるということです。 私たちは常に、「自らの感情」をニュートラルに保ち、心を整えて戦い続けることが大切なんですね。(続く)
Nov 6, 2019
さて今日は株式投資本オールタイムベスト93位 ザ メンタルゲーム (ジャレット・テンドラー バリー・カーター著、パンローリング社 2017年) の第5弾です。 今日は珠玉の出来である、第3章 感情 から。 感情は問題ではない。それどころか感情はプレイをマスターするための鍵 なのだ。 ポーカー心理学への一般的なアプローチと本書でのアプローチとの根本的な違いは、感情というものをどう捉えるかにある。感情をポーカーテーブルにおける問題の発生源だと捉えた場合、何故ポーカーの伝統的教訓が、君にロボットのようになれ、自分の心を騙せ、感情に無反応であれと教えているか意味が通る。要するに伝統的戦術は、怒りや恐怖、自信過剰とは本質的に良くないものであり、それは取り除かれるべきだと示唆しているのである。 感情と言うものは、かつては問題視されていたのだが、今では価値ある目的のために役立ってくれると考えられている。すなわち感情は、君のポーカーでの精神的アプローチ方法にどのような問題が存在するかを浮き彫りにしてくれるのである。 要するに、 感情と言うものは、君がメンタルゲームの上でどの部分をもっと改善しなくてはならないかを教えてくれるメッセンジャー なのである。 同じポーカーの本でも、名著 賭けの考え方 では、 あらゆる感情を決断から排除する ことが大切であると繰り返し述べられていました。 そして 賭けの考え方はポーカーで勝つための「思考法の技術」に関する傑作 だったわけですが、今回紹介している ザ メンタルゲームは、それとは少し異なっていて、自らの「思考法の改善」に軸足を置いている一冊 です。 本書が指摘してくれているのは、「感情」が強く揺さぶられる局面にこそ、投資家としての弱点・改善点が潜んでいる のだ、ということです。これを逆に言うと、 人は自らの欠点・弱点に直面すると、感情が激しく揺れ動く ということです。 私は以前から、主力で戦っていた銘柄を売却するときに気持ちがピリピリしたり不安になったり後悔したりという、精神的な不安定さを感じることがとても多いということをうっすらと自覚していたのですが、これも 「株の売り時に関して、依然として苦手意識を持っている」ことが心の表層に表れているため なんだな、とこの本を読んでやっとはっきりと分かりました。 自分は「株の売り時」に関しての知識・経験・技術・メンタルコントロールの全てが激しく劣っており、それが最大の欠点かつ改善を目指すべきポイントである ということなんですね。 これは本当に凄い本です。 あらゆる投資家は、 賭けの考え方と この ザ メンタルゲーム の両方を読むと、とても役に立っていいと思いますね。(続く)
Nov 3, 2019
いやあ、今年も楽しい楽しい11月になりましたね。マーケットでは昔から11月は「最高の季節の始まり」とされています。 その理由は、11月、12月、1月は「投資成績が良い、株を保有するべき最高の連続3か月」であるというアノマリー(経験則)があるからです。そのため「この季節には株をたっぷりと買って持っておこう。」と良く言われます。そして私も当然そうしています。(笑) ま、いずれにせよ、今月も丁寧に集中して戦って行きます。それでは皆様、今月もよろしくお願い致します。
Nov 1, 2019
いやあ10月が終わりましたね。 今月はまずまず市場環境が良く、「常に大体ほぼほぼフルインベストメント」である私のポートフォリオも概ね堅調に推移しました。 さて次に今月の成績ですが、対2018年末比で+16.0%となりました。 9月末は+10.5%だったので、そこからは若干の改善となりました。 ま、いずれにせよ、今年も残りの2か月を最後まで死力を尽くして頑張ります。それでは皆様、来月もよろしくお願い申し上げます。
Oct 31, 2019
さて今日は、2019年主力株概況シリーズで紹介してきたポートフォリオTOP10銘柄をまとめておきます。 1位 6425 ユニバーサルエンターテインメント ここはフィリピンで「開業後3年近く経っても未だ工事中」の巨大カジノであるオカダマニラの成長待ちというところです。潜在ポテンシャルは凄まじい銘柄ですが、「何が飛び出してくるか1ミリも分からない、日本最高の爆竹銘柄」ですし、まだ「数年単位」の戦いが続きそうな感じですね。 2位 3254 プレサンスコーポレーション 5つの飛び抜けた魅力(割安・成長・モメンタム/クオリティ・パクリュー・マーケットのミスプライシング)を持つ、2019年の新たな超主力株ですね。 3位 3277 サンセイランディック ここは不動産関連銘柄と見られがちですが、その実態は「相続関連ビジネス」であり、2015年の相続税大増税による「幸せな追い風」を今まさに全身で享受しています。「3年で2倍」は無理なく目指せるのではないか?と個人的には考えており、これからも中期の時間軸でゆったりとホールドして応援していく予定です。 4位 7520 エコス 地方の食品スーパーでは、ここが現時点では総合戦闘力が一番高いと思っています。 5位 9057 遠州トラック ここは高い成長力の割に指標的に安いのがいいと思いますね。 6位 8699 澤田ホールディングス 多分、自分の投資家としての最大の欠点はこういう「大きな夢を見ることが出来る銘柄」にとても弱いことだと思います。ただ、これは「一獲千金」が座右の銘で、一生そのギャンブル好きが治らなかった父から「直接そのまま100%引き継いだDNA」なので仕方ないですね。(汗) 7位 3228 三栄建築設計 ここの「同じ家は作らない」というビジネスモデルは最高に魅力的であると考えており、引き続きポートフォリオ最上位の一角でホールド継続の予定です。 8位 9027 ロジネットジャパン 日本株市場でトップクラスの高い潜在ポテンシャルを持つ、札証所属の激レア銘柄ですね。 9位 6186 一蔵 一蔵は 「和装+ウェディングのハイブリッドな子」であることが逆に災いして、市場がどう評価して良いかが分からなくなってしまい、その結果として割安放置となっている可能性が高いと個人的には考えています。 10位 7932 ニッピ ニッピの良さというのは、バリュー系の投資家の方なら誰でも茫漠と本能的に感じていると思うのですが、一言でいうと、指標的に滅茶苦茶安いのに、人気化しそうなカタリスト(株価上昇の起爆剤)が豊富にあって、まるでダイヤモンドの原石みたいにキラキラキラキラと輝いているという事ですね。 以上、2019ポートフォリオTOP10のまとめ でした。2019主力株概況シリーズ 免責事項2019主力株概況シリーズ は私が主力で勝負している銘柄について、本当にその価値はあるのか、私を投資家としての次のステージに連れていけるだけの力があるのか、「リスク・リワード比」が優れた最強で最上の頑健な銘柄なのか、何か見逃している弱点はないか、戦い続けるのに絶対に必要な「銘柄としての鮮度」が落ちていないか、などを多角的に検討する目的で書くものです。記事内容は一般的に入手可能な公開情報(ただしIRへの蛇の様にしつこい独自の取材内容を含む)に基づいて作成していますが、同時に諸々のバイアスのかかったあくまでも個人的な見解であり、特定銘柄の売買の推奨を目的としたものでは全くありません。また市場と個別銘柄の未来がどうなるかは誰にも分からないため記事内容の正確性は保証しません。そのため当シリーズに基づいて投資を行い損失が発生した場合にも当方は一切の責任を負いません。投資はくれぐれも100.0%御自身の判断と責任の元で行って頂きますよう、伏してお願い申しげます。
Oct 30, 2019
さて今日は株式投資本オールタイムベスト93位 ザ メンタルゲーム (ジャレット・テンドラー バリー・カーター著、パンローリング社 2017年) の第4弾です。 今日も最高の出来である、 第2章 理論的基盤 から。 今回は、3つの基礎理論 成人学習モデル(ALM) : このモデルは学習プロセスを4つの異なるレベルで構成されたものとして表している。 尺取虫 : これは改善というものが時間と共にどのように進行していくかを表す。 プロセスモデル : このモデルはベストのプレイを安定して続け、時間と共に改善していくことを容易にする。 の中の、尺取虫 について、見ていこうと思います。 尺取虫 「尺取虫」なんていうのは変な名前ではあるが、これはある物事が時間と共に上達していくプロセスを、より簡単に理解できるよう手助けしてくれるコンセプトである。 話の要点を一目で分かるようにするために、君が過去6か月から12か月ぐらいの間、ポーカーテーブルで下したすべての決断の質を採点してみたとする(最高、最低、中間という具合)。最低を1、最高を100としてそれをグラフにしてみる。するとそのグラフは釣鐘型(つりがねがた)をしたものになるはずである。 この釣鐘曲線は、君のプレイ、そして地球上に存在するポーカープレイヤーすべてのプレイに付きものである、プレイの質の自然な幅を表している。 幅が存在するのはポーカーだけに限らない。 自分のプレイを注意深く見るときには、好むと好まざるとに関わらず、そこにはプレイの質に幅が出来ているという現実に対して正直になることが重要である。自分がどういう現実を望んでいるかではなく、実際にあるがままの現実を見るのだ。 本書は君のメンタムゲームの弱い方の半分を改善する手助けをするべくデザインされており、それによってミスプレイを減らせるだけでなく、自分がメンタル的にピークに近い状態でプレイ出来るようにもなるのである。 尺取虫コンセプトが図示しているのは、継続的な進歩というものが、自分の釣鐘曲線の前の部分を一歩進め、そこへ後ろ側を引きつけるという形を取るのだということだ。このコンセプトが示唆しているのは以下のようなことである。 1. 進歩には2つの側面がある。弱点の克服と、長所の向上である。 2. 自分にできるベストのプレイをすることは、動く標的を追い求めているようなものである。 3. 君のメンタルゲームとポーカーからC-ゲーム(最悪)を取り除くことで、A-ゲーム(自分のベスト)をより高められるような潜在的可能性が生まれる。何故なら、そのことで新たなことを学ぶための精神的な余白が生まれるからである。 尺取虫コンセプトは、この本を読むまで全く知らない概念だったので、非常に勉強になりました。そして言われてみると、我々投資家の進歩もこの尺取虫の歩みと全く同じだなあ、と感じました。(続く)
Oct 28, 2019
さて今日は株式投資本オールタイムベスト93位 ザ メンタルゲーム (ジャレット・テンドラー バリー・カーター著、パンローリング社 2017年) の第3弾です。 今日は、第2章 理論的基盤 から。 ティルト(みきまる注 ポーカー用語で、「怒り+ミスプレイ」のこと。自分の感情がプレイする能力をさえぎってしまう状態。つまり「キレた」状態のこと。)、恐怖心、モチベーション、自信といった問題は、いかに学習し、いかにパフォーマンスを発揮するかをより深く理解することで取り除くことができる。 そう、「メンタルは鍛えられる」のです。体と同じで、心も筋トレをすることが出来るのです。そして、この ザ メンタルゲーム は、そのやり方を教えてくれる「神本」なんですね。♬ その3つの基礎理論とは以下のものだ。 成人学習モデル(ALM) : このモデルは学習プロセスを4つの異なるレベルで構成されたものとして表している。 尺取虫 : これは改善というものが時間と共にどのように進行していくかを表す。 プロセスモデル : このモデルはベストのプレイを安定して続け、時間と共に改善していくことを容易にする。 成人学習モデル(ALM) ある特定のスキルを学んでいく時、それがどのようなプロセスを経るかは予測可能であり、それにははっきりとした始まりと終わりのポイントが存在する。 成人学習モデル(”Adult Learning Model : ALM”) は学習プロセスの4つのレベルをそのままダイレクトに記述した理論である。それら4つとは以下のようなものだ。レベル1ー無意識的無能。 自分が何を知らないのかさえも知らない状態。。。それは必ずしも悪いとも良いとも言えない。プレイヤーによっては無知が至福である場合もあるのだ。レベル2ー意識的無能。 この段階では自分が知らないことが何かについての自覚が出来ている。レベル3-意識的有能。このレベルに到達したということは、何らかの研鑽なり経験なりを積むことでスキルを手に入れたということを意味する。唯一の問題点はそのスキルを発揮するためには、自分が学んだことについて意識して思考を巡らせなくてはならないということだ、、、それが出来ないと無能力に逆戻りということになる。レベル4-無意識的有能。このレベルに到達出来た時、君はその物事を十分に学習し、それについて考えることなく完全に自動的に行うことが出来る。無意識的有能は学習に置ける聖杯(皆が追い求める宝)であり、本書で取り上げる中でも他を引き離して最も重要なコンセプトである。 このテンドラーの説明は滅茶苦茶分かりやすいですね。株式市場にやってきたばかりで、どうしていいか全く分からずに、目に付いた「声の大きな」有名投資家に凸(とつ)ってイナゴっている方はまさに今レベル1にいるわけです。そしてそのまま「永遠にレベル1」に留まっている投資家の方々も沢山いらっしゃいます。でも彼らが不幸せかというと、別にそんな事は無くて、凄く楽しそうに精力的かつ元気にイナゴ活動を継続されている場合も多いです。「無知が至福」ということは確かにあるんですね。(笑) さてこの本を読んで痛感したのですが、現在の私はレベル3くらいにいる投資家です。意識してしっかり考えれば多分有能なんじゃないか?とは思うのですが、ちょっと油断すると「楽天的かつ享楽的で無類のギャンブル好き」の父親から受け継いだDNAがむくむくと頭をもたげてきてしまい、脇の甘い詰めの足りない投資判断を連発して「猿並みティルト」してしまい、途端に無能になってしまうことが今でもあるんですね。(滝汗) そして私がこの14年間継続しているブログを飽きもせず精力的に熱心に書き続けているのも、少しでも成長してレベル4を目指しているからなんだなあ、と改めて認識しました。つまり自分は未だ「学習途上」の非常に未熟な投資家である、ということですね。(汗) ちなみに私の長年の観察の範囲内では、パッと思いついただけで、かぶ1000さん、大膨張さん、WWW9945さん、アベルさんは完全にレベル4に到達していると思います。いつかは絶対に自分もそこに辿り着きたいですね。(続く)
Oct 26, 2019
さて本日、楽天証券トウシルに私の「投資家インタビュー」が掲載されました。 インタビューは非常に和やかな雰囲気の中、話題が全く尽きず当初の予定を大幅に超えて1時間半に及びました。話題も多岐に及び、私の「本音全開の暴走トーク」のせいで実際には記事にならずにお蔵入りになってしまった部分もたくさんあるのですが、(汗) それでも当日の楽しく、たくさんの議論が飛び交った濃密な空気感が満載の、充実したとても良い内容になっていると思います。 当日の良い雰囲気を反映した、怒涛の全3部作となっています。良かったら是非ご覧になってみて下さい。 前編 中編 後編
Oct 25, 2019
さて今日は株式投資本オールタイムベスト93位 ザ メンタルゲーム (ジャレット・テンドラー バリー・カーター著、パンローリング社 2017年) の第2弾です。 今日は第1章 イントロダクション から。 優れたスキルを持っていてもそれが良い結果に繋がるとは限らず、しかもそんな日々が長く続くのに耐えなければならないゲーム。 メンタルゲームにおけるチャレンジとは、平静を維持し、金ではなく意思決定に集中出来、恐怖心を意思決定に影響させないような戦略を編み出すことだ。だがそれはありふれた教訓から受ける印象のように簡単なものではない。 これはポーカーの本ですが、指摘されている内容はほとんどそのまま私たちの株式投資の世界にも当てはまりますね。 さて「失われた30年」で極度の低迷が長く続く日本株市場では、過去力量溢れる多くの凄腕投資家の方々が、マーケットの波に飲まれ消え去っていきました。 銘柄分析力が突出している、売買スキルが天才的でずば抜けている、異常な程に頭が良い、入金力を含めての資金力が高いレベルで安定している、正直に言って、「こんな人が死ぬなんてあり得ないな。」と感じ、尊敬していた投資家の中にも、今はもう行方知れずで相場から足を洗われてしまった方々がたくさんいます。 そしてそうなってしまう理由は、 株式投資は「強靭なメンタル」が何よりも最も大切なゲームである からです。それが無くてはこのタフな世界では長く生き残ることは決して出来ないのです。だからこそ、 私達投資家には「心の筋トレ」が極めて重要であり、また必須のトレーニングでもある のです。 投資家には体の筋トレをしている方が優位に多い気がしていますが、それは無意識のうちに「体を鍛えることによって、投資家にとって大切な心も鍛えたい。」という潜在的な願望があるからだと個人的には考えています。 そしてこの ザ メンタルゲーム は、我々投資家全員が死力で取り組まなくてはならない「心の筋トレ」の解説書です。こんなに素晴らしい本は見たことがありません。それでは次回からは、「投資家 心の筋トレ本」最高傑作の大トロの所だけを一緒に見ていくことと致しましょう。(続く)
Oct 24, 2019
さて今日は株式投資本オールタイムベストです。第93位は、 ザ メンタルゲーム (ジャレット・テンドラー バリー・カーター著、パンローリング社 2017年) です。 これはポーカーの本なのですが、考え方が丸々そのまま株式投資にも使えるという凄い本です。ちなみにポーカーの本では以前に超名著である 賭けの考え方 を紹介していますが、このメンタルゲームもそれに匹敵する凄まじい一冊です。 そもそもカードゲーム、中でもポーカーと株式投資には多くの類似点があります。それはプレイヤーの心理的状態が大きく影響するゲームであること、自分自身が最高のプレイをしたとしても運の問題で負けることが頻繁にあること、金と名誉のかかった競争の厳しい極めてタフなゲームであること、などです。 そして実際、ポーカープレイヤー出身の凄腕投資家というのはたくさんいます。少しだけ例示すると、新マーケットの魔術師で登場している、 ビクター・スペランデオ が正にそうですし、続マーケットの魔術師で登場している天才数学者 エドワード・ソープ はブラックジャックの必勝法を編み出してカジノに命を狙われたことで有名です。 すいません、のっけから興奮のあまり脱線してしまいました。何が言いたかったのかというと、ポーカーと株式投資には共通点が非常に多いために、ポーカー本の中には「並の投資本が束になっても全くかなわない」様な株式投資に応用できるレジェンド級の書籍が先程例に出した 賭けの考え方 を筆頭にたくさんあり、 ザ メンタルゲーム もその1冊である、ということなのです。 それでは次回からは、この極上の名著のベストオブベストの部分だけを一緒に見ていくことと致しましょう。(続く)
Oct 23, 2019
ツイッターで話題になっていて初めて知ったのですが、 NISAの「国内株式の週間買付ランキング」がとんでもなく凄いこと になっています。下記に示すのは、SBI証券から引用した2019年10月14日から10月18日までのランキングです。 これを見ると、1位と7位にダブルインバース(-2倍)型のETFが登場しています。 これらはその変動率が日経平均株価の日々の変動率の-2倍となるように設計された商品です。つまり、「今後の日経平均株価が大きく下がると儲かる」というものであり、 それだけ多くの人が、日本市場の将来の持続的かつ激しい下落に賭けているということ になります。私はまずこの「多くの投資家が日本株市場の崩壊に賭けている」と言う事実に大きな衝撃を受けました。 そしてその数秒後に、 もう一つの事実に気付いて、全身に鳥肌が立ち同時に戦慄 しました。それは、「購入している方々に、基本的な金融リテラシー(能力)が欠けている」ということ です。 どういうことかというと、この手のインバース型ETFと言うのは、「長期で持つとその価値が減弱する。ほぼ100%必ず損をする。」商品設計となっているからです。これは、 株価というのは常に上がったり下がったりする物なので、「複利効果」によって原指標と比較してパフォーマンスが逓減して行くという特性があるため です。(上記データは、日本取引所グループのホームぺージより引用) それでは実際に、ランキング1位の1357 NEXTFUNDS日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信 の5年チャートを御覧頂きましょう。「5年」というのは、NISAの最長非課税期間でもあるのでその意味でも大切な区切りですね。 美しいほどに右肩下がりのチャートとなっています。でもそれは当たり前です。初めから「下がるように商品設計されている」訳ですからね。2015年から「ほったらかし投資」でじーっと4年間持ち続けていたらその価値は4分の1になっています。そして今このETFを長期的な資産形成目的の制度であるNISAで買った方にも極めて高い確率で「同じ未来」が待っているでしょう。つまり、 インバース型ETFを長期投資枠のNISAで買うのは経済的な自殺に等しい とてつもない暴挙であるということです。 そもそもインバース型のETFは、高い確率で近い将来の株価下落を見込んでいるときに、ピンポイントで短期間買う商品です。そういう目的のために存在しているのです。多分この商品を開発された方も、まさかこれがNISAにカジュアルに大量にぶち込まれる日が来るなどとは夢にも思っていなかったのではないかと思います。 後、本当に危険だと思うのでおせっかいで付け加えておくと、9位にランクインしている 1552 国際のETF VIX先物短期指数 も「長期投資」という観点からはインバース型のETF以上に、「極めて凶悪な商品」です。 これは別名「恐怖指数」と呼ばれるもので、プロの機関投資家が市場の暴落に備えての短期的な「保険」として使う様な奇形で特殊な商品だからです。そして、このVIX先物短期指数もインバース型のETFと同様に、「長期で持つとその価値が下がっていく」特性があります。そしてそれはちゃんとETFの説明書にも書いてあります。(上記データは、三菱UFJ国際投信のホームページより引用) それでは実際に、ランキング9位の1552 国際のETF VIX先物短期指数の5年チャートを御覧頂きましょう。驚きで首がのけ反り返りますよ。♬♬♬ ぷひょー。こんなのをNISAにぶち込んで、のんびり長期で持ってたら確実に死んじゃいます。! では結論です。1. インバース型やVIX型のETFには「長期で持つとその価値がどんどんと下がっていく」という、通常の金融商品にはあり得ないトリッキーな商品特性があります。2. そのため、長期的な資産形成目的で運用されるべきNISAにそれらをぶち込むというのは、「究極の罰ゲーム&悪魔的鬼畜の所業」となります。3. 投資の世界に「絶対」はありませんが、これらは「限りなく100%に近い確率で大損が約束されている、類まれなるエキセントリックな商品」です。 以上、驚きのあまり激アツで語ってしまいました。皆様も十分にご留意ください。
Oct 21, 2019
さて今日は通常の2019PF概況シリーズです。 316位 2915 ケンコーマヨネーズ (東1、3月優待) △ PF316位は、マヨネーズ2位で業務用中心に展開しているケンコーマヨネーズです。まあ業界1位の 2809キユーピー(東1、11月優待、ただし優待取得には3年連続継続保有と言う、厳しい「キユーピー亀甲縛り」あり。) に追いつくのは至難の業でしょうから、ここには独自の路線で頑張って欲しいですね。 現在の株価は2485円、PBR1.24、自己資本比率は48.3%、今期予想PER17.43、配当利回り1.3%(31円)、総合利回り1.6%(31+10=41円)で、優待は100株保有で1000円相当、1000株保有で2500円相当の自社製品(マヨネーズやドレッシング等)です。 ケンコーマヨネーズは昔にPF上位で戦ったこともあるのですが、今は勝負を終え、その時の形見の恩株がPFの片隅に静かに眠るのみです。ま、PF中位としては特に問題のない銘柄と思いますし、これからも優待を楽しみにのんびりと保有継続の予定です。
Oct 21, 2019
さておかげさまで「とても順調な売れ行き(担当してくれた編集者の方の言葉)」となっている みきまるの「書籍版」株式投資本オールタイムベスト ですが、おかげさまでこのたび増刷が決定しました。 私がこれまでに読み倒してきた数百冊の株式投資に関する本の中から、選びに選んだ「究極ベストの35冊」をコンパクトに紹介していますので、未読の方は是非、本屋さんで手に取って頂ければと思います。 また、 楽天証券トウシル様のサイトでも本を紹介 して頂きました。 それでは皆様、引き続き当ブログ及び書籍をよろしくお願い申し上げます。
Oct 10, 2019
いやあ10月になりましたね。ハロウィン月間ですし、いつも以上に楽しく株式投資に励みたいと思います。 さて今月からは消費税が10%に上がりました。元々9月までの駆け込み特需があまり発生しなかったことから、「増税と言ってもたったの2%だし、影響は限定的ではないか?」という意見もありますが、個人的には「10%だと税金の重みが分かりやすくなって痛税感があるし、意外と消費は大きく減退するかもしれない。ちょっとわからないな。」というのが正直なところです。 ま、いずれにせよ、今月も丁寧に集中して戦って行きます。それでは皆様、今月もよろしくお願い致します。
Oct 1, 2019
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