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さて大納会まではまだしばらくありますが、私は年末年始はこれから予定が「途轍もないほどにぎっしり」で時間が全く取れません。そのため2018年の成績を本日12月27日現在で一度仮締めさせて戴きます。尚、最終成績については2019年1月3日か4日頃に更新の予定です。 さて早速2018年の成績ですが、対前年末比で-23.7%となりました。 今年はベンチマークである対TOPIXとの相対成績では2005年のブログ開始以来最悪となりました。私達投資家は最終的には「結果が全て」なので、とても無念に思っています。 ただ同時に、自分なりの「規律と節制」をきちんと守り、1年間最大限の努力を続けて戦い抜けたことには満足しています。 さてこれで今年の日記の通常更新はお仕舞いです。年末年始でしっかりと休息し、充電してまた来年必ずこの場所へ戻って参ります。皆様、この1年間御訪問戴き本当に有難う御座いました。 みきまる拝。
Dec 27, 2018
さて日経マネーで好評連載中の、「みきまるさんの優待バリュー株投資入門」ですが、今回で第7回目となりました。 ここまでの1~6回では、私が専門とする優待バリュー株投資について概説してきたわけですが、この第7回からは新章突入となります。具体的には、「インデックスに勝つための秘密の8つの方法」を徹底解説していきます。 今回は、資金力が限られた我々個人投資家だからこそその優位性を存分に生かすことができる、「小型株効果」についてです。 今回の原稿は実は何度も「ダメ出し」を貰って非常に苦労したのですが、だからこそとても良い仕上がりになっていると思います。皆様も是非本屋さんで見てみて下さいね。
Dec 26, 2018
、、、、いやあ、これはなかなかの下げでしたね。。。 今日は元々「ちょっとここまでは下がらないだろう。」と考えたレベルに大量の指値をして待ち構えてたのですが、なんのことはなく、超暴落する銘柄が多くてそのうちのいくつかはサクサクと買えてしまいました。ポートフォリオ上位だと 6186一蔵 とかですね。 ところで、超名著である 価値の探求者たち の中で、 ファースト・イーグル・ファンドの運用者で、資産運用業界のプロから非常に尊敬されている人物の1人である、 ジャン・マリー・エベヤール は、以下の様に述べました。 保有銘柄を少なめにする集中投資は上げ相場の発想 だと思う。 下げ相場において銘柄が少なかったら、何が起きるかわかったものではない。 高い評価を得た銘柄だけに投資すればいいのではないかという質問を受けることがあるが、 私自身にも何が良いかはよく分からないのが本当のところだから、やはり分散が必要 だと思う。。。株価指数と同じほどに分散しろとはいわないが、適度な分散は必要 だ。 このエベヤールの言葉は非常に印象的です。日本株市場がもしもここから本格的な下げ相場に突入するのであれば、これまでの長く続いたアベノミクス下での幸せな上げ相場とは異なる思考法・戦い方が当然に必要になるということなんですね。 私はそういった観点から、ここまで「主力候補」として見張っていた銘柄のいくつかに白羽の矢を立てて、本日大きく買い増しして新規に主力化しました。 「小さめのドングリがびっしりとたくさん並んだ分散型の編隊」にフォーメーションチェンジして、この年末の激動相場を戦っています。
Dec 25, 2018
いやあ今日の株価下落はなかなかのものでしたね。私はポートフォリオ大崩壊で、ガチで死んでしまいそうです。(滝汗) さてそんな中ですが、今日は市場を広く見渡し、様々な優待バリュー株に買いを入れました。元々ポートフォリオ上位の 8591オリックス なども買い増ししましたが、全体としてはPF時価総額30~100位あたりの上位銘柄の中で、割安感が際立っている所を意識して買い乗せしました。これは今日に限ったことではなく、この数日はずっとその方針で買っていました。現時点で名前を出せるところで言うと、7877永大化工 なんかですね。 その結果、現在のPFは以前に較べてかなり分散が効いた「平べったい」ものとなっています。この様な厳しい下げ相場で「結果として間違った銘柄」に集中投資してしまうとマーケットからの退場の可能性も出てくるので、ここは生き残り最優先というところですね。
Dec 21, 2018
さて今日は株式投資本オールタイムベスト82位マーケットの魔術師 システムトレーダー編 (アート・コリンズ著、パンローリング社) の好評第5弾です。 今日は、ジャック・D・シュワッガーと共にメカニカルトレードシステムの研究をしてきたことで知られるルイス・ルカッチのインタビューから。 新たな均衡状態に向かう途中は、市場は脱均衡状態にあって、情報を消化しながらトレンドを形作っていきます。つまり、トレンドとは、そうした市場における自然現象にほかならないのです。 それで、トレンドフォローのシステムが何をするかといえば、そのトレンドを捕まえる訳です。だから、市場が新たな均衡に向かい、ひどく不安定でボラティリティが高い時期にこそ、そうしたシステムがだいたい好成績を収めるのです。 トレンドと、トレンドフォローについて、とても分かりやすく解説してくれていますね。 ブレイクアウトシステムと二重移動平均システムが、現在でも依然として最も優れたシステムと言えるでしょう。 ルカッチの言葉は簡潔で分かりやすいですね。私はチャートを見るときには移動平均線しかみないのですが、それで大体は間違っていないんだな、とこのインタビューを見て改めて感じました。(続く)
Dec 20, 2018
さて今日は株式投資本オールタイムベスト82位マーケットの魔術師 システムトレーダー編 (アート・コリンズ著、パンローリング社) の第4弾です。 今日はラリー・ウィリアムズのインタビューから。彼はシステムトレーダー界のヒーローですね。 マネーマネジメントは感情のマネジメントです。これは皆が見過ごしてきたポイントだと思います。感情的な揺れが大きくなるのは、トレード行動そのもののせいではなく、投入した自分のお金の額が大きくなりすぎるからです。 大成功した投資家の多くが、「最も大切なことは資金管理。」と言います。そして私もその大切さを日々痛感しています。何故かというと、自分がここまでS級・超A級の投資家になれていない理由が正にそこにあるからです。 具体的に言うと、私の欠点は大きく分けて2つあります。1. ポートフォリオ最上位群の銘柄に関して、恐怖や欲などの負の感情を完全に制御しきれず、必ずしも期待値の観点から見てベストの銘柄を選び抜けていないことが多くある。2. ポートフォリオ最上位群の銘柄に関して、適切なレベルを超える資金集中をし過ぎてしまい、結果として株価の値動きに精神状態が左右されてベスト・パフォーマンスを出せていないことが多くある。 ラリー・ウィリアムズの言葉は重いです。まさに「マネーマネジメントは感情のマネジメント」なんですね。(続く)
Dec 18, 2018
さて今日は、2018年主力株概況シリーズで紹介してきたポートフォリオTOP30銘柄をまとめておきます。 まず復習として、TOP20銘柄についてはこちらをどうぞ。 1~10位 11~20位 それでは私にとって大切な主力株がぎっちりと並ぶ、21~30位のまとめです。 21位 8043 スターゼン スターゼンは指標的に安くかつまずまずの成長力もあります。また 2292 SFOODS 等の類似企業と比較した場合の相対的な割安感も濃厚 で、中期的な視点で見てとても良い銘柄と思います。 22位 8203 ミスターマックス・ホールディングス MrMaxHDは指標的に十分に割安でかつ総合利回りも出ており、 優待バリュー株インデックス投資法 の銘柄選択基準を分かりやすく満たしています。更にこの数年で急激に利益率を高めてきていますし、非常に良い銘柄と思いますね。 23位 3297 東武住販 指標的に安く、時価総額が小さくて十分な成長力がある、いい銘柄ですね。 24位 7533 グリーンクロス 福証にはいい銘柄が多いですが、ここも実にいいですね。 25位 1916 スペースバリューホールディングス 私は常に指標的に割安で、成長力を併せ持ち、更には優待内容にも力がある、そういう3拍子揃った銘柄を探し求め続けているわけですが、その分かりやすい答えの1つがここスペースバリューホールディングスですね。 26位 7264 ムロコーポレーション ムロコーポは成長力があり、指標的に十分に安く、きちんと増配もし、優待内容も最高という、4拍子揃った最上級のエクセレントな銘柄ですね。 27位 8818 京阪神ビルディング ここは非凡な、ハイクオリティーな銘柄ですね。 28位 5185 フコク 自動車部品関連銘柄は万年不人気業種であり割安株の宝庫ですが、その中でもフコクはトップクラスに魅力的と思いますね。 29位 8591 オリックス 私は現在このオリックスを、「主力株昇格への番人」となる「絶対基準優待バリュー株」に設定しています。保有する全ての主力株は、その総合戦闘力において、指標的には超激安なオリックスを上回らなくてはならないという事ですね。 30位 4754 トスネット トスネットは、まずまずの指標的な割安さ、地味ながら着実な成長力、堅牢な財務、魅力的な優待 の4つの魅力を兼ね備えた、いぶし銀の実力派銘柄です。更にもう一つ付け加えると、バリュー投資家として抜群の目利き力を持つ9435光通信が、最近ここを不気味にジリジリと買い増しし続けているのもいいですね。 以上、2018ポートフォリオTOP30のまとめでした。 2018主力株概況シリーズ 免責事項 2018主力株概況シリーズ は私が主力で勝負している銘柄について、本当にその価値はあるのか、私を投資家としての次の、1つ上の無重力のステージに連れていけるだけの力があるのか、「リスク・リワード比」が優れた最強で最上かつ頑健な銘柄なのか、何か見逃している弱点はないか、戦い続けるのに必要な「銘柄としての鮮度」が落ちていないか、死んだ目の魚になっていないか、などを多角的に検討する目的で書くものです。記事内容は一般的に入手可能な公開情報(ただしIRへの蛇の様にしつこくて執念深い独自の取材内容を含む)に基づいて作成していますが、同時に諸々のバイアスのかかったあくまでも個人的な見解であり、特定銘柄の売買の推奨を目的としたものではありません。また市場と個別銘柄の未来がどうなるかは誰にも決して分からないため記事内容の正確性は保証しません。私には未来を予見する力は一切ありません。魔法の水晶玉は残念ながら持ち合わせておりません。そのため当シリーズに基づいて投資を行い、損失が発生した場合にも当方は一切の責任を負いません。投資はくれぐれも100.000%御自身の判断と責任の元で行って頂きます様、伏してお願い申し上げます。
Dec 16, 2018
さて今日は株式投資本オールタイムベスト82位マーケットの魔術師 システムトレーダー編 (アート・コリンズ著、パンローリング社) の第3弾です。 今日はチャーリー・ライトのインタビューから。 研究によれば、トレードに関する限り、人間的性質は間違っているということがはっきりと示されています。恐怖と欲望が一層強くなって、客観的でいれなくなるからです。 そこから引き出されるのは、最高の成功を収めるトレーダーは、人間的な性質に逆らってトレードできる者だということです。人間的な性質に従ったらお金を失うし、裁量的トレーダーの95%が人間的性質に基づいてトレードするせいで時間とお金を失っている、とする見方があります。 長いことメカニカル(=テクニカル)トレードをしてきた人のだれもが私に言うことですが、実行の一番難しいトレードがたいていは最大の利益につながります。そうしたトレードは人間的性質にさからうものなんです。 つまり表現を変えると、 S級の投資家は「人間離れした超変人」 であるということになります。(笑) これに関しては、超名著 デイトレード でも似たような印象的な表現があったので、ちょっと引用しておきます。 「快適さ」は大敵である。 心理的に心地よいものは、ほとんどの場合間違ったものである。逆に、ある特定の戦略やアプローチが、心理的に、感情的に受け入れ難いものであれば、それが正しいものである確率は極めて大きい。安心や満足は、何か間違ったことをしている兆候である。 換言すれば、トレーダーは継続的な成長の過程で、心理的に変化を遂げる。 つまり、ある一定の水準に到達したトレーダーは、自然な発想が逆転し、ほとんど非人間的ともいえるようになるのである。 そして私も投資家としてこの「非人間的」な領域に達することを目標としています。ただ、あまりにも行き過ぎると日常生活に完全に支障をきたす可能性もあるので、その折り合いをつけるのが実に難しいですね。(笑)
Dec 14, 2018
さて今日は株式投資本オールタイムベスト82位マーケットの魔術師 システムトレーダー編 (アート・コリンズ著、パンローリング社) の第2弾です。 今日はロバート・バルドのインタビューから。 アマチュアはだいたいこんな具合です。好んで必要以上のリスクをとる一方で、やっと利が乗り始めてもひどく居心地が悪いらしくて、ゆっくりと利が伸ばせないのです。 私が気付いたことのひとつは、時には少し落ち着かない気分になることがあっても、できるだけ利益が伸びていくのに任せたほうが概してうまくいく、ということです。 この「ゆっくりと利を伸ばす」ことがパフォーマンス改善の「最大の肝」であると私は認識しています。何故かというと、 我々バリュー投資家と言うのは全般的に「含み益に耐える」ことが非常に苦手 であり、そして同時にそれが私たちの最大の欠点でもあるからなんですね。(続く)
Dec 11, 2018
さて今日は株式投資本オールタイムベストです。第82位は、マーケットの魔術師 システムトレーダー編 (アート・コリンズ著、パンローリング社) です。通称「緑本」ですね。 マーケットの魔術師シリーズと言えば、ジャック・D・シュワッガーによる「4冊の超名著」があまりにも有名ですが、 この緑本は別著者(アート・コリンズ)による全く別の本です。原題も魔術師とは異なり「MARKET BEATERS」ですしね。ただ、日本のパンローリング社による邦題が、売らんがための「敢えて誤認を招くもの」であったために、良く「シリーズの名を汚す前代未聞の超クソ本」の様な散々な言われ方をしてしまっている「とても可哀そうな1冊」です。 しかし全冊が「完全に神の領域」に達しているシュワッガー本と比較しなければ、前回紹介した マーケットの魔術師 大損失編 もそうですが「十分な名著」と言えると思います。邦題の「マーケットの魔術師」の看板がただひたすら「あまりにも重過ぎる」だけなんですね。 さて今回紹介する緑本はその名の通り、世界を代表する凄腕システムトレーダー14人へのインタビュー集です。凄腕過ぎるジャック・D・シュワッガーに比べて、コリンズが総合的な投資家としての力量に欠け、またインタビューの構成力も著しく劣るのは事実ですが、それでも十分に素晴らしい内容であると思います。繰り返しになりますが、シュワッガー本が特異的に凄すぎることが、このコリンズ本の異常な低評価に繋がっているんですね。 今日は訳者である鈴木敏昭氏のまえがきを見ておきましょう。 大きな利益を上げているトレーダーはメカニカル派が多い。。。その理由は、、、人間の弱みを完全に排除できるから。 私はシステムトレーダーとは「180度反対の位置」に立っている100%の裁量トレーダーなのですが、だからこそ、この本から学ぶことは物凄くたくさんありました。それでは次回からはこの本のベストオブベストの部分だけをコンパクトに一緒に見ていくことと致しましょう。(続く)
Dec 10, 2018
さて今日は株式投資本オールタイムベスト81位マーケットの魔術師 大損失編 (アート・コリンズ著、パンローリング社) の最終回第5弾です。尚、今回が最重要回となります。 今日は非常に鮮烈な印象を覚えた、大物トレーダー リンダ・ブラッドフォード・ラシュキ のインタビューを見ていきましょう。 このゲームはお金が問題なんじゃない。。。自分の限界を知り、それを乗り越えることが問題。。。市場がいかに巨大であり、その影にあるトレーダーがいかにちっぽけで卑小な存在なのかを知ることが必要。 同じくらい大きな集中力や痛みを経験したことのない人たちに分かってもらうのは難しいことです。知り合いのプロフェッショナルのほとんどは、損や失敗トレードについて語ることはあっても、成功トレードについては絶対に口にしません。言ってみれば、戦争の古傷を見せ合うのに似ています。市場の剣闘士となる資格を得たことをそうやって証明しているんです。 この プロフェッショナルのほとんどは、損や失敗トレードについて語ることはあっても、成功トレードについては絶対に口にしない というラシュキの言葉がこの本で最も印象に残ったフレーズでした。 私は日本株市場で数十億円以上の資産を築き上げた凄腕投資家のブログやツイッターなどを常に徹底的にチェックしていますが、彼らのほとんどは負けた時や大きな損失を出した時のリアルや反省点は雄弁に、かつ詳細に語ってくれる一方、大きな資産を築き上げることとなった「その関ヶ原の戦い」が何であったのか、「頂上決戦で、真の勝負所で、実際にはどのようなことが起こったのか」については、静かに沈黙し決して語ることはありません。 私はそれがどうしてなのだろう?とずっとずっとずっと疑問に思ってきたのですが、このラシュキのインタビューを読んでようやくはたと気付きました。 巨大な成功トレードについては、完黙して一切語らないことがS級投資家のルール であるということなんですね。 さて、これでこの本の紹介は終わりです。見所の多い良書と思いますので、未読の方は是非。(終わり)
Dec 8, 2018
さて今日は株式投資本オールタイムベスト81位マーケットの魔術師 大損失編 (アート・コリンズ著、パンローリング社) の第4弾です。 今日は、投資家として損失というものをどう捉えたら良いのか? という難題について、非常に分かりやすい答えを導き出してくれているチャーリー・ライトのインタビューを見ていきましょう。 損失は単にビジネスを行うためのコストに過ぎない。 統計的なビジネスとして市場をとらえる。 私は市場が動くと知っていますし、自分がお金を稼ぐと知っています。 私はドローダウンを受け入れることができます。私は損失を大事に思えるようになりました。ドローダウンはトレードでリターンを得るために必要な投資なんです。 このチャーリー・ライトの視点は、 マーク・ダグラス のそれとほとんど同じですね。 投資を統計学的なビジネスとして捉え、カジノのプレーヤーではなく運営者の様に取り組むことが大切 ということなんですね。(続く)
Dec 7, 2018
我々個人投資家にとって必須の存在・インフラである 四季報オンライン が12月1日にリニューアルされたのですが、これが「良くなった点がどんなに探しても1つも見当たらない。」というまさに青天霹靂かつ驚愕の内容で私は腰を抜かしています。 むしろ改悪された点ばかりが目立っているのですが、今日は個人的なメモ書きとして現時点で困っている所を書いておきます。1. リニューアルを機に、サイトが全体にもっさりとして動作が異常に遅くなった。自分のパソコンの問題かと思って複数のマシンで試してみたけどやっぱり遅かったので、これは四季報オンライン側の問題と推測される。2. 長期業績に関して、リニューアル前のプレミアムプランだと過去12年分が一画面でスッキリと見えて、視覚的にもまた会社の状態の変化をざっくりと掴むのにも非常に便利だったのだが、リニューアル後は画面をスクロールしないといけない上に、あまり重要ではない情報が多すぎる状態となった。端的に言って「頭の極度に悪い人がリニューアル作業を手掛けた」としか思えず、こちらが頭を抱えている。3. 登録銘柄機能について、リニューアル後は自分の好きな順番に並べる機能が何故か廃止された。私は持ち株を時価総額順に並べて自分のポートフォリオ管理に使っていたのだが、それが出来なくなってしまった。 これはまさに、 株クラ版、平成最後の地獄絵図。 これはいったい何なのでしょう? こんな凄惨なリニューアルが、平成も終わる、高度にデジタル化された先進国の一角の現代日本社会であり得るでしょうか? 本当に現実の出来事なのでしょうか? 今後急速に改善されることを心から願っています。
Dec 3, 2018
さて2018年12月の抱負です。 今年も早いもので残り1か月となりました。ここまでの投資成績は非常に厳しいものとなっていますが、とにかく最後まで楽しく戦い抜きたいと思います。 それでは皆様、今月もよろしくお願い申し上げます。
Dec 1, 2018
いやあ11月が終わりましたね。 さて早速今月の成績ですが、対2017年末比で-12.4%となり、先月の-14.6%からは若干改善しました。 今月は全体としてより好財務で低PBRな優待株にポートフォリオを寄せて、ディフェンシブな陣形作りを進めました。その一方でキャッシュポジションの比率は極めて低いままに留め、「持ってるお金はポッケの小銭まで含めて全てマーケットに投入し続ける。」という自らの投資哲学は守り続けています。 なぜなら私達投資家は、「稲妻が輝く瞬間」に市場に留まっていなくてはならない。 からですね。 それでは皆様、来月もよろしくお願い申し上げます。
Nov 30, 2018
さて今日は株式投資本オールタイムベスト81位マーケットの魔術師 大損失編 (アート・コリンズ著、パンローリング社) の第3弾です。 今日は、とても面白い視点を提供してくれているラリー・ローゼンバーグのインタビューを見ていきましょう。 ラリーは、 損したあとで贅沢にふける ことがよくあった。 「落ち込んだときにはプレゼントを山ほど買い込みました。 一種のセラピー でした。車や妻のための高価な宝石など贅沢品を買う訳です。」 「それによってまったく新しい見方というか、損失の受け入れができるようになると思います。つまり、 損も生活の一部であって、おじけをふるうほどのものじゃない んだってね。」 「儲けているときには簡単に大物気分になれます。しかし、 勝ちが続くときだけ自分に贅沢を許したら、負けた時には一層ひどく落ち込む でしょう。」 荷造りをして旅に出るのはお気に入りの気分転換法だった。休息し、リラックスし、そして新たに目標を定める。 ラリーは早い時期から、損失を自分と言う人間の問題として受け止めないですむようになっていた。 この、 損をしたら贅沢にふけると言うのは、一理ある考え方 であると思います。なぜなら、投資家は損をした事によって既に十分に精神的に傷ついているわけであり、そこで追い打ちをかけて過度な節約や緊縮財政を自らに課せば、どんどんとみじめな気分になってメンタルヘルスがより悪化してしまうからです。そして、 損をしたら節約しなければならないというのは、投資の世界では避けられない「必要経費」である損失を悪者扱いしている、間違った危険な考え方 であるという言い方もできると思います。損が出ようが利益が出ようが、毎日の生活を物質的・精神的に豊かにしてくれる「合理的な出費」に関しては、常に大らかかつ超積極的でありたい、と個人的には肝に銘じています。(続く)
Nov 28, 2018
さて今日は株式投資本オールタイムベスト81位マーケットの魔術師 大損失編 (アート・コリンズ著、パンローリング社) の第2弾です。 今日は、 トレーダーが窮地に陥る「典型的なパターン」にハマって分かりやすく破綻 した、ラリー・ペサベントのインタビューをまず見ていきましょう。 とうとう最後には追証が発生するまでになったんですが、そこですごい下げが起きて、私は数日で破綻してしまいました。。。 3つのことを学びました。ひとつにはナンピンをしてはいけないということ。それはトレーダーが犯す最大級の間違いです。。。損のかさんだ銘柄を絶対にナンピンしてはいけません。 2つめは、必ずストップロスを置かなければならないということ。自分を守るためです。見通しが外れるのはよくあることですが、市場は絶対に間違えません。 3つめに一番大事なことですが、トレードで自分がコントロールできるのはリスクだけです。どの時点で利益が得られるのか、それがどれだけの額になるのかは自分には絶対に分かりません。リスク・リターンの方程式にだけ心を集中すべきです。 ナンピンをしてはいけない。 これは本当に大切なことだと思います。私も過去に何度も 苦い経験 をし、自ら高い授業料を払って血を流しながらこのことを学びました。その意味で、 僅かな本代だけで偉大なトレーダーたちの「過ちのバリエーション」をたくさん学べる本書は、「劇的に安い一冊」 であると思いますね。(続く)
Nov 27, 2018
さて今日は株式投資本オールタイムベストです。第81位は、マーケットの魔術師 大損失編 (アート・コリンズ著、パンローリング社)です。通称「黄本」ですね。 マーケットの魔術師シリーズと言えば、ジャック・D・シュワッガーによる「4冊の超名著」があまりにも有名ですが、 この黄本は別著者(アート・コリンズ)による全く別の本です。ただ、日本のパンローリング社による邦題が、売らんがための「敢えて誤認を招くもの」であったために、「シリーズの名を汚す前代未聞のクソ本」 の様な散々な言われ方をしてしまっている「とても可哀そうな1冊」です。 しかし全冊が「完全に神の領域」に達しているシュワッガー本と比較しなければ、このコリンズ本も「十分な名著」と言えると思います。 邦題の「マーケットの魔術師」シリーズの看板が、ただひたすら「あまりにも重過ぎる」だけ、ただそれだけ なんですね。 さてこの本はその名の通り、世界を代表する凄腕トレーダー35人へのインタビュー集です。彼らが直面した大損失、受けた精神的・経済的なダメージがどのようなものであったのかが率直に語られた好著です。凄腕過ぎるジャック・D・シュワッガーに比べて、アート・コリンズが総合的な投資家としての力量に欠け、またインタビューの構成力も著しく劣るのは事実ですが、それでも十分に素晴らしい内容であると思います。繰り返しになりますが、 シュワッガー本が特異的に凄すぎることが、このコリンズ本の異常な低評価に繋がっている んですね。 ちなみに著者のアート・コリンズの本では、姉妹編の マーケットの魔術師 システムトレーダー編 (通称 緑本) も近日中に紹介する予定です。 ところで、偉大な投資家へのインタビュー集のほとんどはその華やかな成功体験や投資法、輝かしい経歴などに焦点をあてたものであり、この本の様に大ピンチの危機的な状況に焦点を当てたものは舶来の本にはあまりありません。 ただ欧米よりも「全体に謙虚で自己反省意識の強い」ここ日本では、失敗や損失にフォーカスした投資関連本は割とあります。ただそれらはインタビュアー(多くは投資が専門ではないフリーのライター)の力量が欠けているものが多く、名著と言えるレベルの本は残念ながらほとんどありません。 そんな中、このアート・コリンズ本は、「大物トレーダー」が数多く登場しており、一定の評価を与えられる良書であると考えています。 それでは次回からは、この本のベストオブベストの部分だけをコンパクトに見ていきましょう。(続く)
Nov 26, 2018
さておかげ様で超絶な大好評を戴いている「株式投資本オールタイムベストシリーズ」ですが、今日はそのスピンアウト企画として、永遠の名著である「マーケットの魔術師シリーズ」をまとめておきましょう。 尚、2018年のスピンアウトシリーズ第1弾として 凄腕モメンタム投資家を見てみよう 2018年編 第2弾として 凄腕バリュー投資家を見てみよう 2018年編 を既に以前にアップしていますので、是非こちらも合わせて御覧下さい。 さて「マーケットの魔術師シリーズ」はこれまでに下記の7冊が出ています。 その中で今回は、本家であるジャック・D・シュワッガーによる青・白・桃・紫の「すべてが異次元の神本」の4冊に加えて、著者は違うものの非常に出来が良くシュワッガー本に肉薄するクオリティとなっている赤も入れて、全部で5冊を紹介します。 尚、アート・コリンズによる緑と黄に関しても既に書評は1年前に書き上げています。ただ今回紹介する5冊と較べると残念ながらそのクオリティが若干劣るため、今の所は残念ながらまだ出番が来ていません。でもこれはアート・コリンズをディスっているわけでは全くありません。 緑と黄も単体で見れば「十分な名著」ですし、実際近日中にシリーズに登壇予定です。そして今回の記事建てがこのタイミングになったのも、いよいよ間近に迫ったコリンズ本紹介への布石という面もあります。(笑) ただ、青白桃紫赤の5冊があまりにも、異常に素晴らし過ぎるだけなんですね。それでは始めましょう。 4位 マーケットの魔術師 (ジャック・D・シュワッガー、パンローリング社) 損切りの大切さをこれほど分かりやすく教えてくれる本はないです。 シリーズ最高傑作にして100年後にも名著間違いなし太鼓判 の時を超える名作ですね。1. 総論2. エド・スィコータの名言に酔いしれる3.ポール・チューダー・ジョーンズ4. マイケル・スタインハルト 7位 マーケットの魔術師 株式編 (ジャック・D・シュワッガー、パンローリング社) 名著揃いのマーケットの魔術師シリーズですが、明日からの株式投資に直接的に「読む覚醒剤」のように役立つという意味においては、この3作目の桃本がシリーズ中で一番優れていると思いますね。 1. 総論2. スティーブ・コーエン第11位 続マーケットの魔術師 (ジャック・D・シュワッガー著、パンローリング社) マーケットの魔術師シリーズはどれも超傑作ですが、 第4作となるこの最新作も間違いの無い出来 です。 最新のマーケットの進化をダイレクトに生き生きと反映した珠玉のインタビュー集 ですね。特に 第13章のエドワード・ソープのところは最高 です。ここだけでもこの本の定価以上の価値があります。前編 ・ 後編 第20位 新 マーケットの魔術師 (ジャック・D・シュワッガー著、パンローリング社) 名作揃いのマーケットの魔術師シリーズの第2弾です。ジャック・D・シュワッガー本の中では一番出来が悪いですが、それでもトータルで見ると神レベルの一冊となっています。 マーケットの格言として知られている名言の中でこのシリーズが元ネタになっていることと言うのは物凄く多い ですし、 シュワッガーによる「マーケットの魔術師シリーズ全4作」の全てを読破していることは投資家としての「必須の教養」であると考えています。 1.総論2. スタンレー・ドラッケンミラー3. ビクター・スペランディオ47位 マーケットの魔術師 オーストラリア編 (アンソニー・ヒューズ、ジェフ・ウィルソン、マシュー・キッドマン著、パンローリング社) このマーケットの魔術師オーストラリア編は前述の通りジャック・D・シュワッガーによる本家とは異なり、3人の共著による「非シュワッガー本」なのですが、実に出来が良いです。つまり、「マーケットの魔術師シリーズには全部で5色の超名作がある」ということなんですね。1. 総論2. フィル・マシューズ3. ピーター・ガイ 4. ジェフ・ウィルソン 以上、「読み継がれるべき永遠の名著」揃いの、マーケットの魔術師シリーズ総集編をお届けしました。
Nov 25, 2018
いやあ相場環境が悪いですね。 今年の私は今のところ悲惨極まりない成績となっており、このまま行くと2007年以来11年振りに対TOPIXでも負けてしまうことになりそうです。(汗) また来年2019年には消費税の大増税が待ち構えていることを考えると、マーケットの先行きを楽観視すると言う様な状況では全く無いとも考えています。 さて私はずっと以前からですが、市場環境が悪い、また個人的なパフォーマンスが優れない、というピンチの時にはほぼ ポートフォリオを低PBR優待株でカチカチに固めて、防御力を上げて地下に潜って凌ぐ という 低PBR優待株アナグマ大作戦 を取ってきました。 そして調子が実に優れない今年もその「伝家の宝刀」を抜いて実践中です。具体的には3258ユニゾHD(PBR0.78。ただし保有不動産の含み益を考慮すると実質PBRは0.3くらい)、5185フコク(PBR0.44)、5283高見澤(PBR0.32)、7932ニッピ(PBR0.32)等のコテコテの不人気低PBR優待株の比率を上げて戦っています。 私は、 マーケットタイミングは決して計らない。どんな市場環境下でも常にシンプルに愚直に、ポッケの小銭まで全てを賭けてフルインベストメントを貫く という投資方針でこの18年間を戦ってきました。そして常に全財産を株式市場にぶっこむ代わりに、市場環境が良い時にはリスクを取ってある程度の高PBR株を許容し、逆に悪い時には極力低PBR株に寄せるという戦略で生き残りを図ってきました。 そして今は、その「冬支度」のフェーズに差し掛かっているということですね。
Nov 20, 2018
さて今日は株式投資本オールタイムベスト80位ヘッジファンドの帝王 (マイケル・スタインハルト著、パンローリング社) の最終回第3弾です。 わたしは次の4つのことを、できれば2分以内に話してくれるのが理想的だと言ったのだ。1. アイデアそのもの2. そのことへの一般の見方3. それに関する彼の独創的な見方4. それが起こるきっかけとなる事柄 独創的な考えを伴わない場合には、つまり、一般の見方の範囲から出ない単なる手堅い成長性への推奨なら、わたしは普通まったく興味を示さない。 私はこの「スタインハルトの4原則」を常に念頭に置いて戦っています。そして、 ポートフォリオの最上位で戦っている銘柄群に関しては、世間一般の見方と自分の見方が異なっていること、かつ自分の考え方に一定の勝率があることを求め、その条件を満たした子を選び抜く ようにしています。 さてこれでこの本の紹介は終わりです。いやあ、改めて味わい深いいい本ですね。未読の方は是非。
Nov 16, 2018
さて今日は株式投資本オールタイムベスト80位 ヘッジファンドの帝王 (マイケル・スタインハルト著、パンローリング社) の第2弾です。 以下は 大きなミスを犯したポートフォリオマネジャーとのやり取り。 わたしは激怒し、抑えが効かなくなっていた。事務所から漏れ出す怒号は大変な音量に達していた。そのポートフォリオマネジャーが勇気を奮ってやっと何とかわたしに言った言葉は、 「 死んでしまいたい。」 だった。 わたしは冷たく言い返した。 「 見ててやるよ。」 出たー。スタインハルト伝説の迷言。 突出した成績を上げ続ける異次元の凄腕投資家は、その精神性も全く普通ではない。いや、むしろ、完全に、 サイコパスそのもの であることが良く分かる逸話ですね。(滝汗) 偉大で優れた投資家は、異常な熱意をそして極限のアドレナリン放出をどんな環境下でも持続できるわけで、それはつまり「完全にイッている」ということなのです。(笑)常識がある、社交性がある、協調性がある、思慮深い、こういう人は株式投資には向いていません。長く生き残っているのは、どこかおかしい、サイコパス度が高い、普通じゃない人ばかり。「社会不適合者による、真夜中にひっそりと開催される不思議なオリンピック」。それが投資の世界なんですね。— みきまるファンド (@mikimarufund) 2018年9月7日 (続く)
Nov 15, 2018
さて2018年11月の抱負です。 今年は非常に厳しい成績が続いていますが、しっかりと冬支度をしてとにかく元気に年を越せるように頑張ります。 それでは皆様、今月もよろしくお願いいたします。
Nov 1, 2018
いやあ10月が終わりましたね。ポートフォリオの損傷が極めて激しく、防戦一方で、とても長く感じる、実に疲れる1か月でした。気分的にはとてもハロウィーンどころではなかったですね。(滝汗) さて早速今月の成績ですが、対2017年末比で-14.6%となり、先月の-6.7%からは大幅に悪化しました。 今月は私が専門としている中小型の優待バリュー株が全体に軟調だったこと、また自分のポートフォリオ上位に不動産関連が多くそれらが特に激しく下落したことから非常に厳しい結果となりました。 不動産関連に関しては投資用不動産関連は既にほとんど処分済みで、居住用不動産、特に戸建てや中古住宅再生系などの一次取得者向けの銀行の融資姿勢の変化を極力受けにくいところに絞って戦ったのですが、それでも全く駄目でした。 さてこれで今年2018年も6分の5が終わりました。これまでのところ、大変残念なことに対ベンチマークでも過去10年で最悪の成績となっています。 正直ここまで来ると、とにかく資金・リスク管理に集中して何があっても年末までクラッシュせずに生き残れるようにすることが一番大切という状況となっており、現在は視点を切り替えてそこに集中して戦っています。ま、いずれにせよ、引き続き最後まで気持ちを切らさず丁寧に頑張ります。 それでは皆様、来月もよろしくお願い申し上げます。
Oct 31, 2018
さて今日は株式投資本オールタイムベストです。第80位は、ヘッジファンドの帝王 (マイケル・スタインハルト著、パンローリング社)です。 マイケル・スタインハルト は、永遠の名著 マーケットの魔術師 にも登場している著名ファンドマネージャーであり、その 抜群の成績とヤバくてキレやすい激しい性格で有名 です。 またスタインハルトの父親は「ほとんど99.7%くらい裏社会の住人」で宝石の故買で財を成したギャンブラーだったのですが、この本は「父と息子」の物語として読んでも秀逸です。 ただ当日記はあくまでも「投資ブログ」なので、今回はスタインハルトの投資家としての側面だけに光を当てて紹介することと致しましょう。それでは始めます。 1967年にわたしとともに投資した1ドルは、わたしが会社を閉鎖した1995年に481ドルになっていた。。。 スタンダード&プアーズのインデックスファンドだったら19ドルだという。 圧巻の成績ですね。 インデックスを圧倒的に凌駕する成績を上げ続けるファンド・投資家は実在することの1つの鮮やかな証明 となっています。(続く)
Oct 29, 2018
さて私は毎日大量の投資本を読みながら御機嫌に株式投資をしているわけですが、その中には「頻繁に参照する」名著中の名著と言うのがあります。それは具体的には、 株式投資本オールタイムベスト10 の中の、 生き残りのディーリング や オニールの成長株発掘法 などがそうなのですが、一番良く手を伸ばすのは マーケットの魔術師シリーズ全4作 になります。 そしてその中でもシリーズ第1作の 青本 を最も愛でているのですが、実は更にその中でもダントツに良く読み返すのが、 エド・スィコータ ポール・チューダー・ジョーンズ の記事にならんで、マイケル・スタインハルト のインタビューになります。 今日は「ヘッジファンドの帝王」と呼ばれた、彼の珠玉の言葉を見ていきましょう。 この21年間を振り返って見ると、成功の事例に決まったパターンはありません。 実際に決まったパターンはないという事実にこそメッセージがあると思います。成功のための方法を定式化できると思ったら大間違いでしょうね。すぐに変わってしまうものなのです。 ある期間定式化した方法がうまくいくと、その後には避け難い大きな失敗が待ち受けている のです。 このスタインハルトの言葉は何度読み返しても身が引き締まります。私は「優待バリュー株投資」という 「自分なりの必勝法」である「型」を持った投資家ですが、その基本哲学は守りながらも常に新しいアイデアを取り入れて少しでも自分の手法をブラッシュアップしていくように日々努力を続けています。そうしなければ「常に変化し続けている」株式市場では生き残り続けることが出来ないことが分かっているからです。 「私がパーティーにもっていくものは28年にわたるミスの積み重ねだ。」 私が行っているトレードの利点の1つは、多くの決断とミスをさせてくれるところ です。それを糧にして、私は長年賢明な投資家でいられる のです。 私も「優待バリュー投資家」として生を受けて18年ですが、これまで数限りないミスや過ちを繰り返してきました。そして残念なことに今でも同じことを繰り返しています。でも自分の「ミスのバリエーション」が増えるたびに、少しずつタフな投資家になることが出来ているとも実感しています。 父は生涯ギャンブラーでした。この仕事はギャンブルに通ずるところがある と思いますね。父の才能を受け継いだのでしょう。 スタインハルトの父親は「ほとんど99.7%くらい裏社会の人間」で、宝石の故買で財産を築き、その一生をギャンブルに明け暮れた人間でした。スタインハルトの母親とはとっくの昔に離婚していてその関係性は複雑でしたが、彼なりに息子を愛し、ある日突然スタインハルトの前に現れて「ペンシルバニア大学のウォートン校に入れるかやってみろ。入れたら費用は俺が出してやる。」と提案し、元々成績抜群だったスタインハルトは見事に合格して、それがその後の彼の大きな成功に直接ダイレクトに繋がったのでした。アメリカは超学歴社会ですからね。 ちなみにスタインハルトの父親がどんな人物だったのかについては、スタインハルトの自伝である、 ヘッジファンドの帝王 (株式投資本オールタイムベストシリーズで超近日登場予定。傑作です。!) に詳しく、面白く書いてあります。スタインハルトが父親を憎むと同時に深く愛していたことが分かる味わい深い一冊です。「父と息子の物語」の鮮烈さに、その魂の純粋なぶつかり合いに、私は読んでいて思わず涙がこぼれました。こちらも最高の1冊なので、未読の方は是非。 すいません話が大幅に脱線しました。本文に戻ります。(汗) 大事なアドバイスは、とても競争の激しい仕事だと認識すること。そして、 株を売ったり買ったりするときには、人生の大半を賭けて努力している連中と競争しているのだと認識すること です。 良いトレードとは、自分のアイデアを追い続けていく信念と間違いを認める柔軟性の間の微妙なバランスで成り立っている のです。。。確信と謙虚さのバランスは、幅広い経験とミスから学ぶ のが一番です。 反対側で売買している人間にも見通しがあるはず です。 なぜ彼は売るのだろう。自分の知らない何を知っているのだろう。常にそう自問する のです。 自分の反対側にいる人間は何を知っているのだろう? これを意識しながら戦わなくてはならないんだ、自分が「安い安い」と喜んで買っているその反対側には「高い高い」と思って売っている「誰か」が必ずいるんだ、「彼が売る理由」に思いを馳せることは極めて重要なことなんだ。 私はこの スタインハルトのインタビューを読んで初めて、「反対側の人」の事を考える重要性に気付いた のでした。 さてこれでスタインハルトのインタビューの紹介は終わりです。どうです? 震えがくるほどに凄くないですか。改めて「青本」は最高ですね。これからも私が投資家を続ける限り、一生繰り返し読み続けていきたいと考えています。
Oct 28, 2018
さてご好評を戴いている 「株式投資本オールタイムベストシリーズ」 ですが、今日はその ベスト75 をまとめておきます。 さて私が投資家としての生を受けて今年で18年が経ちました。今日紹介するのは、今までに数千時間以上をかけて読み倒してきた数百冊の投資本の中のまさに至高の「ベスト・オブ・ベスト」です。 今この日記を書いている机から7.5秒以内に手が届くところに全てがある、投資家として「全幅の信頼を寄せている」本たちです。私は資産を失っても、家を失っても、投資家として何度でもやり直せるという自信があります。でもその時にもしも、この子達が自らの傍にいなかったらそれは全然ダメです。つまり この記事は、私の投資家としての頭の中の全て ものの見方・考え方の全て ということです。 そして同時にこの記事は、私の投資家としての 「ある意味での集大成」 とも言える内容でもあります。このベスト75には私がどのような投資家であり、何を大切にしているのか、そしてどういうことを考えて毎日を戦っているのか、の全てが表出していると思っています。 全部読めば実力UP間違いなし、まさに「永久保存版」 絶対の自信を持って皆様にお届けする渾身の日記を、それでは始めましょう。 1~10位 11~20位 21~30位31~40位41~50位 51~60位61~65位66~70位 なお未読の方は「持てる筆力の全てを尽くした」完全燃焼の上記のベスト70を是非今すぐに御覧下さい。 それでは始めましょう。71位 リスクの心理学 (アリ・キエフ著、ダイヤモンド社) 著者のアリ・キエフは、「世界ナンバーワンの金融トレーディングコーチ」として有名な精神科医 です。そしてこの本には、勝てるトレーダーになるためのヒントがまるで宝箱の様に詰め込まれています。一言で言うと、「ホームラン級の神本」ですね。1. 総論2. 成功するには、含み益の出ているポジションの買い増しが必要3. ゴールを設定してそこに至る手順を逆算することが大切4. 市場は常に、新しい情報や新しい視点から取引に参加するチャンスを与えてくれている 超お勧め5. 相場の流れに身を任せることが必要 お勧め6. 痛みを行動の適否のバロメーターとして利用する 超お勧め7. 大半のトレーダーは十分なリスクをとっていない8. ポジションを少しずつ大きくすることで、恐怖感を少しずつ克服する9. 「自らの中の爬虫類」に従う お勧め10. へっぽこ投資家であることを隠さない72位 ファイナンス理論全史 (田淵直也著、ダイヤモンド社) 100年分の投資理論をコンパクトにオーバービューしてくれる小粋な一冊です。この本は、得てして難解になりがちな「現代ファイナンス理論」を、細かい技術論や難解な数式に走らずにその本質的なところだけを分かりやすくズバッと平易な日本語表現で解説してくれており、類書と較べて突出して良い本であると考えています。1. 総論2. 市場は効率的だと私に言ったことがある人は、例外なく貧しい3. ファーマ=フレンチの4ファクターモデル4. 損切りできない投資家は信用しない お勧め5. 人は本来投資に向いていない6. 市場はいつも間違っている73位 株式売買スクール (原題:Trade Like an O''Neil Diciple ギル・モラレス、クリス・キャッチャー著、パンローリング社) ウィリアム・オニール・アンド・カンパニーの社内トレーダーとして働いた、オニール直系のお弟子さん2人によるウィリアム・オニール流の運用手法を紹介した解説書です。 本書の魅力を端的に言うと、「本家オニールを超える、新世代の、最強のモメンタム投資法を目指した野心作」であることと、「著者2人の株式投資に関する知識がずば抜けて豊富で、かつ投資の小ネタが多くて話が抜群に面白い。」ことですね。1. 総論2. オニールの投資手法は、過去の偉大なモメンタム投資家達の知恵をアップデートしたもの お勧め3. 売る時にはテクニカルで判断する4. モデナトレード5. 投資家の究極の目的はお金ではない6. 投資の最初のルールは興奮してはならないということ7. かつての主導株には強気の余波が残っている お勧め8. オニールの十戒74位 Market Hack流世界一わかりやすい米国式投資の技法(広瀬隆雄著、東洋経済新報社) 著者の広瀬さんの頭の良さ、知識と経験の豊富さ、抜群かつドライなユーモアセンス、ロックでパンクな性格(笑)の全てが表出された、傑作ですね。1. 総論2. 営業キャッシュフローのよい会社を買え3. 安易に簡単に儲かる手法などない4. 昨日より、今日のほうが少しだけ良い投資家になりたい お勧め75位 ストックマーケットテクニック 基礎編 (リチャード・ワイコフ著、パンローリング社) ジェシー・リバモアと同時代をタフに生き抜いた、モメンタム投資家の始祖&大天才であるリチャード・ワイコフの著作の中で、最も親しみやすい1冊ですね。1. 総論2. 損切りを 最後の防衛線 とする お勧め3. なぜファンダメンタルズは役に立たないのか 超お勧め 以上、株式投資本オールタイムベスト75のまとめ でした。
Oct 27, 2018
今日は日経平均・TOPIXはそれほどでもなかったのですが、中小型の優待バリュー株を中心とした私のポートフォリオは厳しい下げに見舞われ非常に厳しい一日となりました。 当然、資産の方も順調にYLを更新し続けており、投資家として「ここは絶対に割りたくない。」と考えている防衛ライン的な資産レベルに近づいてしまっています。そのためここからは「何よりも生き残り最優先」の状況となりそうです。 ポートフォリオ上位銘柄に関して改めて全てを「0ベース」で査定し直し、集中して戦って行きます。
Oct 26, 2018
さて今日は、2018年主力株概況シリーズで紹介してきたポートフォリオTOP20銘柄をまとめておきます。 まず、前回まとめたTOP10銘柄については、こちらをどうぞ。 1~10位 それでは私にとって大切な主力株がぎっちりと並ぶ、11~20位のまとめです。 11位 8167 リテールパートナーズ リテパは今ではスーパー業界上位の有数の規模にまで成長しているわけで、いつまでも現在の「東証2部長屋暮らし」が続くこともないでしょうから、私としては、「東証1部昇格の良き日」を見届けるまでは、今しばらくはPF上位でのホールドを続けようと思っています。 12位 6670 MCJ ここを買った時にはあまりにも指標的に割安だったので、「何か私が見逃している悪材料が隠れているかもしれないな。」と内心覚悟していたのですが、 その後結局は何もなく(笑)株価は「2年半で5倍」と大きく上昇 し、ここ数年の私のポートフォリオ運営を大きく助けてくれるお利口さん銘柄になってくれました。感謝感謝ですね。 13位 7417 南陽 1950年の創業以来、68年間一度も赤字を出したことのない非常に守りの強い会社で、保有していて安心感がありますね。10月19日には「業績上方修正&増配」の発表もありました。また、近い将来の東証1部昇格にも期待しています。 14位 2780 コメ兵 幼少の頃から大好きなお店だったコメ兵を、縁あって今回初めて主力の一角として戦えることを心の底からとても嬉しく思っています。私はもう20年近くも投資家をしていますが、こういうチャンスってありそうでなかなかないものなんですね。 15位 3258 ユニゾホールディングス ここは指標的には激安ですし、「当面は公募増資を行わず、投資活動によるキャッシュ・インフローの範囲内で資産の取得を行う」という経営方針に変更になったのも良いと思いますね。 16位 3254 プレサンスコーポレーション 今の「投資用不動産関連銘柄としてのプレサンスコーポの株価暴落」には、マーケットの過剰反応・ミスプライシングの可能性があると個人的には考えています。5つの飛び抜けた魅力(割安・成長・モメンタム/クオリティ・パクリュー・マーケットのミスプライシング)を持つ、素敵な銘柄ですね。 17位 5923 高田機工 ここは指標的には、全市場を広く見渡してもトップレベルに割安な水準です。優待新設があると嬉しいのですが、どうでしょうね。? 18位 9707 ユニマット リタイアメント・コミュニティ 「ユニマットリスク」が無ければ、本当に抜群に魅力的な銘柄なんですけどねえ。 19位 7705 ジーエルサイエンス 数年単位の時間軸で見ると、ここは非常に良いと思いますね。 20位 7520 エコス 「いぶし銀」で激渋な魅力に溢れた銘柄ですね。 以上、みきまるの優待バリュー株日誌特別編、2018ポートフォリオTOP20のまとめでした。
Oct 20, 2018
さて今日は 2018主力株概況シリーズ です。17位 5923 高田機工 (東1、非優待株) ◎◎ PF時価総額17位の主力株は、関西地盤の中堅橋梁・鉄骨メーカーの高田機工です。 現在の株価は2764円、時価総額62億円、PBR0.35、自己資本比率は67.2%と良好、今期予想PER7.34、配当利回り2.9%(80円)で、優待はありません。 高田機工は昨年株主数不足で東証1部陥落の危機に陥っており、当ブログでは当時非公開としていましたが、実は株主数対策の優待新設狙いで大きく買って勝負に出ていました。ただ会社側は結局は、「購入は1人100株限定という条件付きの40000株の立会外分売」という荒業でこのピンチを辛うじて凌ぎ切り、東証1部の地位を何とか維持しました。 そして私は狙いが不発に終わったため、負けを認め持ち株の3分の2以上は既に売却したのですが、高田機工は単元株主数1999人(2018年3月期)と再びボーダーラインの2000人を割り込んできていること、また指標的に全市場を広く見渡してもトップレベルに割安な水準であることから、持ち株の一部を残し勝負を継続しています。「優待新設があるといいんだけどなあ。やっぱり難しいかなあ。」と思いながら業績と株主数の推移をじーっと眺めています。2018主力株概況シリーズ 免責事項2018主力株概況シリーズ は私が主力で勝負している銘柄について、本当にその価値はあるのか、私を投資家としての次の、1つ上の無重力のステージに連れていけるだけの力があるのか、「リスク・リワード比」が優れた最強で最上かつ頑健な銘柄なのか、何か見逃している弱点はないか、戦い続けるのに必要な「銘柄としての鮮度」が落ちていないか、既に知らずして死んだ目の魚になっていないか、などを多角的に検討する目的で書くものです。記事内容は一般的に入手可能な公開情報(ただしIRへの蛇の様にねちこくしつこくて執念深い独自の取材内容を含む)に基づいて作成していますが、同時に諸々のバイアスのかかったあくまでも個人的な見解であり、特定銘柄の売買の推奨を目的としたものではありません。また市場と個別銘柄の未来がどうなるかは誰にも決して分からないため記事内容の正確性は保証しません。私には未来を予見する力は一切ありません。魔法の水晶玉は残念ながら持ち合わせておりません。そのため当シリーズに基づいて投資を行い、損失が発生した場合にも当方は一切の責任を負いません。投資はくれぐれも100.000%御自身の判断と責任の元で行って頂きます様、伏してお願い申し上げます。
Oct 12, 2018
いやあアメリカ市場の急落を受けて、今日の日本株市場は大きく下がりそうですね。 さて市場では年に数回は必ずこういった暴落局面がある訳ですが、私はいつも以下のことを心掛けています。それは、 1. パニック売りをしない。 2. 感情的な取引をしない。 3. 絶対にナンピン買いをしない。 の 「暴落時の3原則」 です。 これは過去の自分の苦い経験から、この3つをしなければパフォーマンスを大きく落とすことはないということが分かっているからです。逆に言うと、精神的に動揺してしまってこの3つを守れないと、年間成績に甚大なダメージを与えることもあります。 とてもシンプルな原則ですので、是非皆様も頭の片隅に留めて置いて頂けたらなあ、と思います。
Oct 11, 2018
さておかげ様で超絶な大好評を戴いている「株式投資本オールタイムベストシリーズ」ですが、今日はそのスピンアウト企画として、過去の凄腕バリュー投資家について改めて見ておきましょう。昨年2017年もお送りして大好評を戴いたものですが、更に大幅加筆を加え、メジャーアップデートした最新2018年版となります。 尚、シリーズ第1弾として姉妹編となる 凄腕モメンタム投資家を見てみよう 2018年編 を既に以前にアップしていますので、是非こちらも合わせて御覧下さい。 まずは、バリュー投資について、極めて高い視点から俯瞰し、それを最新のデータを基にして体系的にまとめ上げた ジョン・ミハルジェビック 100人を超える世界の名だたる投資家にインタビューを行ってきたバリュー投資の専門家である彼が、その貴重な知見をまとめ、世界のスーパースターたちの様々な投資法をまとめ上げた極上の一冊である バリュー投資アイデアマニュアル は、全バリュー投資家必読&2014年株式投資本ダントツナンバーワンだった衝撃の1冊ですね。最初にこの本を読むと、バリュー投資にはどのような手法があるのか、そして自分にはどのようなやり方が向いているのかが分かるので、とても良いと思います。ある意味、「投資家にとっての鏡」の様な本なんですね。 さて次に紹介するのは、「バリュー投資」という概念の発明者である ベンジャミン・グレアム バリュー投資の創始者であり、また世界一の投資家ウォーレン・バフェットの師匠でもある、我々バリュー投資家にとっての「神様」的な存在ですね。 当ブログでは過去に彼の代表作である 新 賢明なる投資家 を紹介しています。 次に紹介するのは、皆様ご存知の ウォーレン・バフェット その知名度は圧倒的ですね。 当ブログでは過去に、 バフェットからの手紙 バフェットのポートフォリオ バフェットの教訓 の3冊を紹介しています。また今後の株式投資本オールタイムベストシリーズでも、更に数冊のバフェット関連本を取り上げる予定です。 そしてバフェットと言えば、忘れてはいけないのが彼の投資参謀の チャーリー・マンガー 当ブログでは過去に、 完全なる投資家の頭の中 を紹介しています。 20世紀最高のストックピッカーと言われた、伝説のファンドマネジャー ジョン・テンプルトン 「逆張り投資の伝道師&国際分散投資の始祖」 であり、 「逆張り系優待族」を自認する私にとっては最も尊敬する投資家の1人ですね。 当ブログでは過去に、テンプルトン卿の流儀 を紹介しています。 次は1980年代のカリスマファンドマネージャーで日本での知名度が高い ピーター・リンチ 私は彼から 企業IRへ電話をかけることの重要性 を学びました。 当ブログでは過去に、ピーター・リンチの株で勝つ を紹介しています。 世界最大級の資産運用会社、オークツリー・キャピタル・マネジメントの創業者 ハワード・マークス 彼の 投資を成功させるには、一番大切なこと がたくさんある。 それらはすべて重要 なのだ、と言う言葉は本当に名言です。 当ブログでは過去に、投資で一番大切な20の教え を紹介していますが、「あらゆる投資本の中で、この本がベスト。」と激賞するバリュー投資家の方も多くいますね。 ニューヨークの超名門投資顧問会社「ツウィーディ・ブラウン」のマネージング・ディレクター クリストファー・H・ブラウン ツウィーディ・ブラウンは、「バリュー投資界のバチカン」、「聖地」として知られています。それは、ベンジャミン・グレアム、ウォルター・シュロス、ウォーレン・バフェットという歴史に名を残す3人の著名投資家のブローカーだったからです。そしてバリュー投資のDNAをダイレクトに受け継ぐ彼の言葉には、熟成されたウイスキーの様な芳醇さがあるんですね。 当ブログでは過去に、 バリュー投資 を紹介しています。 1987年に自身が創立した投資顧問会社であるグリーンヘイブンで、過去25年間に現物投資だけで平均年利19%と言う驚異のリターンを上げてきた エドガー・ヴァへンハイム3世 彼は、グレアムやバフェットに連なる手堅い正統派のバリュー投資家です。そしてその著書を読めばすぐに分かりますが、ヴァへンハイムは「本物」です。 当ブログでは過去に、ハーバード流ケースメソッドで学ぶバリュー投資 を紹介しています。 次は、現代最高峰のバリュー投資家である、 ジョエル・グリーンブラット 彼の、「 バリュー投資は必ずしもいつもうまくいくわけではない。 短期的にはうまくいかないこともある。しかも その状態が2~3年も続くこともある。 それは非常に良いことです。 私達の バリュー手法が一定の間うまくいかないという事実こそまさに、長期的にはうまくいく理由だからです。 」 と言うのは、時空を超えた名言 ですね。 当ブログでは過去に、 株デビューする前に知っておくべき「魔法の公式」 グリーンブラット投資法 の2冊を紹介しています。 バフェットの師匠の一人でもあるフィリップ・フィッシャーの息子であり、同時に「孤高の天才」である ケン・フィッシャー 彼は真のコントラリアン(逆張り投資家)であり、宝石の様な言葉が散りばめられた一連の著作はどれも「ある種の異常な輝き」に満ちています。 当ブログでは過去に、 ケン・フィッシャーのPSR株分析 チャートで見る株式市場200年の歴史 を紹介しています。 次に若手投資家から数人。 まずは、現代バリュー投資家界で最も頭の良い男として知られる モニッシュ・パブライ 彼の 「厳選した少数に賭ける、大きく賭ける、たまに賭ける」 と言う言葉は、投資の真髄 だと思っています。 当ブログでは過去に、 ダンドー を紹介しています。 パブライの盟友でもある、 ガイ・スピア 彼の 人に勧められたものは買わない 売り込みにあった投資は、必ず避ける というのは大切な視点ですね。 当ブログでは過去に、勘違いエリートが真のバリュー投資家になるまでの物語 を紹介しています。 最後に日本人投資家から1人。 大和住銀投信投資顧問のシニア・ファンドマネージャーであり、長年に渡って抜群の好成績を収めてきたことで知られる、 苦瓜達郎 さん。 彼が運用している、東証2部・JASDAQ銘柄をメインとした「大和住銀日本小型株ファンド」と、時価総額1000億円以下の銘柄を投資対象とした「ニッポン中小型株ファンド」が、我々ジャンキー系のバリュー投資家にとって主要な「ネタ元の1つ」となっていることは、誰も語らない公然の秘密となっていますね。(笑) 当ブログでは過去に、 ずば抜けた結果の投資のプロだけが気づいていること を紹介しています。 さてどうだったでしょうか? バリュー投資家界には本当にスーパースターがたくさんいますね。私もこれからも少しでも良い投資家になれるように日々精進していくつもりです。
Oct 6, 2018
さて今日は久々に 株式投資本オールタイムベストシリーズ です。第79位は、会社四季報の達人が教える10倍株・100倍株の探し方(渡部清二著、東洋経済新報社)です。 この本は、四季報を20年以上毎号全て読み続けてきた「四季報の達人」で、複眼経済塾 代表取締役塾長 の渡部氏による大化け株の探し方を解説したものです。 私も投資家なので、四季報は常に手元にありますし勿論これまでずっと読み続けてきているわけですが、 そんな読み方があったのか、そんな視点で見るのか、それは知らなかった、という話が満載で非常に勉強になりました。 今日は、この本のベストオブベストのところだけを見ておきましょう。 渡部氏は、10倍株(テンバガー)の条件として過去データの詳細な検討から以下の4つを挙げています。1. 増収率が高い=4年で売上高2倍2. 売上高営業利益率が10%以上3. オーナー企業4. 上場5年以内 実用的で非常に良いアイデアであると思います。 また現時点での自分のポートフォリオ上位で言うと、私はあくまでもバリュー投資家で指標的な割安感があることを最重視するので渡部氏の4項目を完全に満たす銘柄はなかったものの、 3467 アグレ都市デザイン 6186 一蔵 あたりはまずまずその条件に近いかな?と思いました。 この本を読むと、渡部氏は「本物の稼いでいる投資家」であるということが喉元にダイレクトにグイグイと伝わってきます。そして、自分もいつか彼の様な「本当に役立つ」本を書きたいな、とも感じました。
Oct 5, 2018
ポートフォリオ上位銘柄に関して緊急で細かく情勢分析をしなくてはならない事項があり、時間がないので本日のブログ更新はお休みとなります。 ご了承ください。
Oct 4, 2018
さて2018年10月の抱負です。 今月のプロフィール画像は、ハロウィーンスペシャルの おばけみきまる となります。 変幻自在なマーケットですが、今月のプロフィール画像の如く、私もおばけの様に柔軟で豊かなアイデアを持って1か月戦いたいと思います。 それでは皆様、今月もよろしくお願いいたします。
Oct 1, 2018
さて今日は当ブログ一番人気の 2018主力株概況シリーズ です。14位 2780 コメ兵 (東2、非優待株) ◎◎ PF時価総額14位の主力株は、名古屋・大須が本拠地で中古品販売がメインのコメ兵です。(写真はコメ兵の旗艦店舗である、名古屋本店 本館) 現在の株価は1816円、時価総額204億円、PBR1.05、自己資本比率は68.0%と良好で保守的な名古屋銘柄らしく財務は堅牢、今期予想PER15.92、配当利回り1.8%(32円)で、優待はありません。 コメ兵は私の専門外の非優待株ですが、自分は幼少の頃からもう何十年も「コメ兵ファン」であり、いつかチャンスがあるならば主力で勝負したい、大好きなコメ兵を大きく買って思う存分に戦いたい、と強く願ってきました。数年前にインバウンド関連で急騰したときには残念ながら完全に出遅れて乗れなかったのですが、その後の極度の業績低迷と着実な回復をじーっと静かに「草むらに隠れて」見守り続けてきました。 昨年平成29年にはラグジュアリー志向の強い大阪梅田店 同じく完全ハイエンド志向の名駅店 をオープンしたのですが、商品の充実度、接客態度の際立った良さ、店内の活気、どれを取ってもフルマークに素晴らしく、私は「コメ兵を主力として戦える日が再び来た。時代がようやくコメ兵に追い付いてきた。」と直感しました。 ちなみにここで私のコメ兵での買い物の一例を見ておきましょう。これまでの人生で何百万円も使っています。その理由は、「商品の価値に対しての価格が明白に安い。」というはっきりとした魅力がある からです。つまり、「バリュー投資家殺し」のお店 なんですね。(笑)(写真は銀座店) 実際、このところのコメ兵は月次推移が好調です。今期の数字を見ておくと、2018年8月は前年同期比の全社売上高が104.5%、7月は109.7%、6月は110.1%、5月は115.2%、4月は118.9%となっています。 そしてこの好調な月次からも分かるように、8月10日に発表された 第1四半期決算 も順調な滑り出しでした。(上記データはSBI証券より引用) またリユース業に特化しかつ長い歴史を持つコメ兵には、様々なノウハウが蓄積されており、それが同業他社に対しての 「経済的な堀」 となっています。それは端的には、リユース業の「肝の中の肝」である買取に関して、 オリコン日本顧客満足度調査で第1位 となっている点に現れています。 この顧客満足度の高さの理由についてIRに質問したのですが、「何か特別なことをしているわけではないが、社内で常にバイヤー教育に力を入れていることの現れではないか?」ということでした。 このように、消費者としての自分の実感と業績数字がしっかりとリンクしていることから、私はアクセルを踏み込んでコメ兵を大きく買い増しし、主力化しました。 さて経済低迷が長く続く日本では、この「失われた30年」の間に多くの価値観が変わりました。その1つが「中古品への抵抗感の薄れ」だと思います。私は「根がバリュー投資家気質」だったためか、若い頃から新品は高いので大嫌いで逆に中古品が大好きでしたが、当時は「中古品なんて汚いよ。君はちょっと考え方が変わってるね。」という評価を周りから受けることが多かったように記憶しています。 でもどうでしょう。今の時代はむしろ「お金もないのに背伸びして新品に拘る方がむしろくそダサい。」という考えの方が増えている様に感じています。そしてこういう今の時代に、「中古品なんだけど、その商品の全てがラグジュアリーでかつとってもお得」というコメ兵の 「バリュー消費」 的な企業コンセプトはとても良くあっている様に思っています。「時代がようやくコメ兵に追い付いてきた。ここからの数年で、コメ兵はもっともっともっと伸びることが出来る。」と、個人的には考えています。 幼少の頃から大好きなお店だったコメ兵を、縁あって今回初めて主力の一角として戦えることを心の底からとても嬉しく思っています。私はもう20年近くも投資家をしていますが、こういうチャンスってありそうでなかなかないものなのです。 例えば私はもう30年も吉野家の大ファンですが、企業として見た場合の吉野家は本当にダメな子で、投資家として大きく買い増し出来そうな機会は残念ながらこれまで一度もありませんでした。自分が吉野家の株を買ったのは2001年で投資家としての「ひよこ期」でしたが、個人的な好き嫌いを投資の世界にダイレクトに持ち込んで、もしも仮に吉野家をずっと主力株として戦っていたら、今頃は確実に破産して海の底に沈んでいたと思います。(汗) すいません、少し脱線しました。長くなったのでそろそろ日記を終わりますね。(笑) 引き続き月次と店舗のリアルを「長年のコメ兵ファンの目」でしっかりと厳しくチェックしながら、最大限の緊張感を持って戦っていく所存です。2018主力株概況シリーズ 免責事項2018主力株概況シリーズ は私が主力で勝負している銘柄について、本当にその価値はあるのか、私を投資家としての次のステージに連れていけるだけの力があるのか、「リスク・リワード比」が優れた最強で最上の頑健な銘柄なのか、何か見逃している弱点はないか、戦い続けるのに絶対に必要な「銘柄としての鮮度」が落ちていないか、などを多角的に検討する目的で書くものです。記事内容は一般的に入手可能な公開情報(ただしIRへの蛇の様にしつこい独自の取材内容を含む)に基づいて作成していますが、同時に諸々のバイアスのかかったあくまでも個人的な見解であり、特定銘柄の売買の推奨を目的としたものでは全くありません。また市場と個別銘柄の未来がどうなるかは誰にも分からないため記事内容の正確性は保証しません。そのため当シリーズに基づいて投資を行い損失が発生した場合にも当方は一切の責任を負いません。投資はくれぐれも100.0%御自身の判断と責任の元で行って頂きますよう、伏してお願い申しげます。
Sep 30, 2018
いやあ9月が終わりましたね。 さて早速今月の成績ですが、対2017年末比で-6.7%となり、先月の-7.0%からは僅かに改善しました。ただ今月は中旬まで市場環境が非常に悪く、瞬間最大風速では-12%くらいまで行っていたので、そこから見ればかなり回復しました。 今月は月末にかけて日経平均株価はかなり上昇しましたが、私のポートフォリオ上位には現在の市場で非常に不人気なセクターとなっている不動産関連銘柄が多いことと、上位銘柄の一部に極めて軟調な株価推移となっている子がいたことから、ポートフォリオ全体としては市場環境回復の恩恵を十分に受けることが出来ませんでした。 さてこれで今年2018年も4分の3が終わりました。これまでのところ、大変残念なことに対ベンチマークで過去10年で最悪の成績となっています。 その反省で、今月は「生まれたての小鹿」の初心に戻ってポートフォリオ上位銘柄に関して全社のIRに必ず質問をするという「電凸爆撃」を自らに課して、即実行しました。(電話対応をどうしてもしてくれなかった某1銘柄を除く) そしてその結果、ピーター・リンチが言うように、やはり「10社に1社くらい」は「おっ!」という良い情報にありつけました。やっぱり会社IRに直接電話して疑問点を素直にぶつけることは本当に大切だな、と改めて実感しましたし、今後はこの初心を決して忘れないようにして戦って行きたいと思います。 今年の前半戦の私には明らかな慢心・投資家としての怠惰さがありました。そしてそれが今の惨状にダイレクトに繋がっています。自分はちょっと初心に戻るのが遅すぎた感じはしますが、それでも最新のポートフォリオの総合戦闘力・鮮度は今年の前半に比べると明白に上がってきていると思いますし、残りの3ヶ月、少しでもパフォーマンスを改善出来るよう、引き続き精一杯頑張ろうと思います。(滝汗) それでは皆様、来月もよろしくお願い申し上げます。
Sep 28, 2018
さておかげ様で超絶な大好評を戴いている「株式投資本オールタイムベストシリーズ」ですが、今日はそのスピンアウト企画として、過去の凄腕モメンタム投資家について改めて見ておきましょう。昨年大好評だった2017年版に、新たに複数の有力投資家を追加したメジャーアップグレード&永久保存版となります。それでは早速始めましょう。 なお、「モメンタム投資って何なん? それ凄いの?」 と言う方は、 モメンタム投資にはバリュー投資と同等以上の統計学的な優位性がある ことを余すところなく解き明かした、ゲイリー・アントナッチの歴史的名著 ウォール街のモメンタムウォーカー を今すぐにご覧下さい。 著者のアントナッチが明らかにしているように、 歴史的な大投資家達がこの「モメンタム投資」手法を使って凄まじい成功を収めてきた んですね。それではこのモメンタム投資の過去の偉人達をいよいよ見ていきましょう。 まずはミスターモメンタムこと、100年前の大投資家の ジェシー・リバモア (1877~1940) 当ブログでは過去に、 リバモアの株式投資術 世紀の相場師ジェシー・リバモア の2冊を紹介していますので、是非上記リンクから御覧下さい。 「株というものは、買い始めるのに高すぎるということはないし、売り始めるのに安すぎるということもない。」という彼の名言はモメンタムの考え方そのものなんですね。 ジェシー・リバモア と同時代を生き抜いた投資家&ジャーナリストであり、モメンタム投資家の始祖 と言っても良い偉大な人物である リチャード・ワイコフ(1873~1934) 彼の強い影響は、アナ・クーリングのVPA(価格出来高分析)や ウィリアム・オニールの CAN-SLIM投資手法 にもはっきりと色濃く見て取れます。 つまり、彼の一連の著作は、株式投資界におけるまさに古典なんですね。 当ブログでは過去に、ストックマーケットテクニック1(基礎編)ストックマーケットテクニック2 (ワイコフの相場大学)ワイコフの相場成功指南 の3冊を紹介しています。 現代を代表するモメンタム投資家であり、CAN-SLIMで知られるウィリアム・オニールの投資手法の主要な「元ネタ」ともなった、20世紀の大投資家 ジェラルド・M・ローブ (1899~1974) 当ブログでは過去に、永遠の名著である 投資を生き抜くための戦い を紹介しています。 またローブの 投機の方が投資よりも安全である という考え方は、現在私の重要な投資哲学ともなっています。 世界的なトップダンサーで独学で投資を勉強して成功を収めたことで知られる ニコラス・ダーバス (1920~1977) 彼の伝説の 「ボックス理論」 も、正にモメンタム投資そのものなんですね。 当ブログでは過去に 私は株で200万ドル儲けた を紹介しています。 CAN-SLIM投資手法で知られ、現在世界一著名なモメンタム投資家であるウィリアム・オニール(1933~) 彼の考え方は前述のリバモア・ワイコフ・ローブ・ダーバスらの考え方を更に発展させたものでありそして同時に、 モメンタムのプレーブックからそのまま抜き出してきたようなアイデア なんですね。 当ブログでは過去に、 オニールの成長株発掘法 オニールの相場師養成講座 オニールの空売り練習帖 の3冊を紹介しています。 そのオニールのお弟子さんで、オニールを超えるモメンタム投資法を目指しているギル・モラレス&クリス・キャッチャー 彼らの著作である 株式売買スクール には、最新のモメンタム投資に関する知見が綺羅星の様に散りばめられています。 現代最高峰のモメンタム投資家として知られる マーク・ミネルヴィニ 当ブログでは過去に、 ミネルヴィニの成長株投資法 成長株投資の神 の2冊を紹介しています。 彼の 勝つトレードは、最初から上がるもの。 と言う言葉は、モメンタム投資の長所を端的に表した素晴らしい名言ですね。 最後に紹介するのは新世代のモメンタム投資家、ジェシー・スタイン。彼の「株の売り時」に関しての記述の素晴らしさには目を見張るものがあります。 当ブログでは過去に、 スーパーストック発掘法 を紹介しています。 どうだったでしょうか? こうして見ると、 彼らが成功できたのは強力に有効に作用する「モメンタム投資手法」を使っていたからこそである ということが分かりますね。多くの成功者を輩出した極めてエヴィデンスレベルの高い素晴らしい投資法なんだなあということを改めてしみじみと実感しますし、私も現在の自分の基幹投資方針である バリュー → モメンタム戦略 をこれからも少しでもブラッシュアップさせながら、市場で楽しく戦っていきたいと考えています。
Sep 22, 2018
さて今日は株式投資本オールタイムベスト78位 ブラックエッジ 資産1兆円の男、スティーブ・コーエン物語 (シーラ・コルハトカー著、パンローリング社) の最終回第6弾です。 今日の日記にもネタバレがありますので、本書を未読で、今後読む予定がある方はここまででお立ち去り下さい。 よろしいでしょうか? それでは始めます。 コーエンは、FBIとSECとの「死闘」の末に、ついにインサイダー疑惑から逃げ切ることに成功します。具体的に見ていきましょう。 和解条件に応じて、彼はSACを閉鎖し、100億ドルにも上る自己資金を運用するファミリーオフィスに作り変えた。 2014年4月、マートマが有罪判決を受けた3か月後、コーエンは自分の会社の名前をSACキャピタル・アドバイザーズからポイント72アセット・マネジメントに変更した。 コーエンは世界で最も裕福な人物の1人として、この危機から復活した。 結局、政府が10年近くかけて集めた彼に対する証拠が陪審員に示されることはなかった。 いまやコーエンはこれまで以上にお金を稼いでいる。2014年、自分の資産を運用しただけで、彼は25億ドルもの利益を上げた。 コーエンは一日も早く、ヘッジファンドを再開する計画を進めている。 スティーブ・コーエンは1956年生まれなので、今年2018年でも未だに62歳です。辛うじて危機を乗り切った「稀代の天才」の投資家としての新章がどのようなものになるのかを、引き続き注目していきたいと考えています。 さてこれでこの本の紹介は終わりです。刺激に溢れ、ヘッジファンドの「乱暴で猥雑な真実」に迫った力作です。とても面白い本なので、未読の方は是非。(終わり)
Sep 21, 2018
さて今日は、2018年主力株概況シリーズで紹介してきたポートフォリオTOP10銘柄をまとめておきます。 1位 6425 ユニバーサルエンターテインメント ま、ここはとりあえずはフィリピンで未だ工事中の巨大カジノであるオカダマニラの成長待ちというところです。潜在ポテンシャルは凄まじい銘柄ですが、まだ「数年単位」の戦いが続きそうな感じですね。 2位 3277 サンセイランディック ここは不動産関連銘柄と見られがちですが、その実態は「相続関連ビジネス」であり、2015年の相続税大増税による「幸せな追い風」を今まさに全身で享受しています。「3年で2倍」は無理なく目指せるのではないか?と個人的には考えており、これからも中期の時間軸でゆったりとホールドして応援していく予定です。 3位 3228 三栄建築設計 前期はやはり大きめの業績下方修正がありましたが、ま、今期の雪辱に期待しています。ここの「同じ家は作らない」というビジネスモデルは最高に魅力的であると考えており、引き続きポートフォリオ最上位でホールドの予定です。 4位 3097 物語コーポレーション しかし、ここが手掛ける「丸源ラーメン」の看板メニューの「肉そば」は、いつ食べても何度食べても本当に美味しい。私が最初に食べたのは多分もう8年くらい前のことなのですが、株価はその頃から10倍以上になりました。ラーメンの「最初の一杯」の感動が、結果として過去最大級の利益に繋がったわけで、「日常生活の中からも主力株は探せる」ことの鮮やかな実例となってくれましたね。 5位 9035 第一交通産業 多分、第一交通産業は自分を育ててくれた福証のことをとても愛しているんだろうと思うんですね。でも、今や第一交通はタクシー業界ナンバーワンに成長しており、その「入っている箱」が実力に対してちょっとあまりにも小っちゃくなっていると思うのです。「幼稚園の制服を着た、すね毛丸出しのおっさん」になっているんですね。 6位 8699 澤田ホールディングス ここは指標的にも激安ですし、成長力のある新興国のモンゴルで大手銀行を保有しているという点にもロマンを感じます。私はこういう「大きな夢を見れる」銘柄に非常に弱いのです。「これって、10年くらいのんびり持ってたら、モンゴル経済の成長で大きな波に乗ってそのまま10バガーになるやつちゃうん? 凄い子と違うん?」と思っているんですね。 7位 6186 一蔵 一蔵は、和装銘柄として見ても安いですし、ウェディング銘柄として見てもやっぱり安いです。ところが、「和装+ウェディング」というハイブリッド業態であることが災いして、立派な不人気株に成長してしまったんですね。いつの日か、マーケットが一蔵の魅力に気付いてくれると良いのですが、、、 8位 8119 三栄コーポレーション ここも万年不人気ですが、個人的にはとても良い銘柄と思っています。指標的に安い、総合利回りが高い、自社製品のみで作り上げられた優待カタログの内容が最高に良い、3拍子揃っているんですね。 9位 3020 アプライド ここはどうも多くの投資家から毛嫌いされている様に感じるのですが、実際にお店に行っても数年前とは見違えるように色々な意味で良くなっていますし、もうちょっと評価されてもバチは当たらないように個人的には感じています。 10位 3467 アグレ都市デザイン 今年の投資本のベストセラーに、渡部清二さんの「会社四季報の達人が教える10倍株・100倍株の探し方」という本があるのですが、この中の「10倍株の4つの条件」の多くをアグレは満たしているんですね。正確には売上高営業利益率が条件に及ばないのですが、「どうもアグレは化けそうな気がする。」ので、今回直感で主力化しました。 以上、2018ポートフォリオTOP10のまとめ でした。
Sep 20, 2018
さて今日は 2018主力株概況シリーズ です。10位 3467 アグレ都市デザイン(東1、非優待株) ◎◎◎ PF時価総額10位の主力株は、東京都下を地盤に、デザイン性高めた中価格帯の戸建て分譲を展開し、製販一貫体制を持つアグレ都市デザインです。前回は2017年に21位で初登場、今回は更に順位を上げてトップ10に飛び込んできました。 現在の株価は844円、時価総額48億円、PBR1.92、自己資本比率は16.9%、今期予想PER9.42、配当利回り3.6%(30円)で優待はありません。 アグレ都市デザインは創業者である大林竜一社長が新日本建物時代の数人の仲間と2009年4月に設立した若い会社ですが、一気に成長し2016年3月には東証ジャスダックへ上場、その後東証2部を経て2018年7月にはついに待望の東証1部昇格を果たしました。 ありふれた戸建て分譲という業種で、設立から僅か9年で東証1部にまで上り詰めるというのは並大抵のことではありません。 アグレには特別な何かがある。 と私は考えており、それが専門外の非優待株でありながら例外的にポートフォリオトップ10銘柄とした理由です。 それでは私がアグレを評価しているポイントをまとめておきましょう。1. 多分社長さんの能力が凄いこと。 ま、これは絶対そうでしょう。じゃないとこんなに一気に成長できるはずないからです。ちなみにIRによると、「いい意味で不動産屋の社長っぽくない。この業界では珍しいくらいに人望があり、バランスの良い人である。」ということでした。2. 3228三栄建築設計 が建てる家をより上質&高価格にしたような、「高級既製服(プレタポルテ)」的な住宅を供給しているアグレのビジネスモデルが非常に魅力的 であり、かつ 実際に建てている家も飛ぶように好調に売れ続けている のをホームページで確認していること。 IRの言う「他のパワービルダーよりちょっと高価格で、財閥系メーカー並みの品質とクオリティの家」を売るというアグレの戦略は実にクレバーでスマートだと考えています。また実際にホームページで見ても、 アグレの家というのは「センスが良くてとてもお洒落」で購買意欲が刺激される んですね。3. 8538スルガ銀行ショック以来、融資が付かなくなって不動産関連には厳しい業績に落ち込むところが続出している。それは3299ムゲンエステートなどの投資用不動産銘柄に顕著だが、居住用不動産を手掛ける戸建てメーカーでも、どことは言わないが「今までは住宅ローンが通っていたお客さんが急に通らなくなり、それで業績に急ブレーキがかかっている。」とIRが明言している所もある。そんな中アグレに関しては、「数字も安定しており計画通りに進捗している。」ということであり、これは 「業界内での相対的な戦闘力」が非常に高い ことを示していると考えられること。 以上、フレッシュな魅力に溢れたアグレ都市デザインを、引き続きPF最上位の一角として楽しくホールドしながら応援していく予定です。2018主力株概況シリーズ 免責事項2018主力株概況シリーズ は私が主力で勝負している銘柄について、本当にその価値はあるのか、私を投資家としての次の、1つ上の無重力のステージに連れていけるだけの力があるのか、「リスク・リワード比」が優れた最強で最上かつ頑健な銘柄なのか、何か見逃している弱点はないか、戦い続けるのに必要な「銘柄としての鮮度」が落ちていないか、死んだ目の魚になっていないか、などを多角的に検討する目的で書くものです。記事内容は一般的に入手可能な公開情報(ただしIRへの蛇の様にしつこくて執念深い独自の取材内容を含む)に基づいて作成していますが、同時に諸々のバイアスのかかったあくまでも個人的な見解であり、特定銘柄の売買の推奨を目的としたものではありません。また市場と個別銘柄の未来がどうなるかは誰にも決して分からないため記事内容の正確性は保証しません。私には未来を予見する力は一切ありません。魔法の水晶玉は残念ながら持ち合わせておりません。そのため当シリーズに基づいて投資を行い、損失が発生した場合にも当方は一切の責任を負いません。投資はくれぐれも100.000%御自身の判断と責任の元で行って頂きます様、伏してお願い申し上げます。
Sep 19, 2018
さて今日は株式投資本オールタイムベスト78位 ブラックエッジ 資産1兆円の男、スティーブ・コーエン物語 (シーラ・コルハトカー著、パンローリング社) の第5弾です。 尚ここでお断りしておきますが、本記事にはストーリーの「ネタバレ」となる要素が含まれています。本書を未読の方でネタバレが嫌な方は、ここまででお立ち去り下さい。 よろしいでしょうか? それでは始めます。 ポジションを解消しても、コーエンには終わりではなかった。売却が完了すると、コーエンはエラン株を450万株、9億6000万ドル相当を空売りしたのだ。彼は、1週間のうちに、銘柄への賭けを完全にひっくり返してしまったのだ。 部下のマートマ(結局インサイダー取引によって逮捕され、懲役9年が確定し、現在フロリダで服役中)からもたらされた、究極のブラックエッジ を「恐らく」利用して、コーエンはそれまでは熱烈に「入れ上げて」大量に持っていたポジションを突然ドテンし、持ち株をすべて売り払っただけでなく更に大きな空売りまでも仕掛け、結果として巨大な利益を上げることに成功します。 驚くほどの柔軟性と、飽く事の無い貪欲さ これが、コーエンを「世界一のトレーダー」とした心理的な特質なんですね。 超S級のトレーダーは、生きるか死ぬかの極限の状況で、眉一つ動かさずに、「究極のドテン」が出来る という事です。 自分にはとても彼の様な大胆なトレードは出来ない、全く物が違う、住んでいる次元が異なるんだ、ということを痛切に感じるエピソードでした。(続く)
Sep 18, 2018
さて今日は株式投資本オールタイムベスト78位 ブラックエッジ 資産1兆円の男、スティーブ・コーエン物語 (シーラ・コルハトカー著、パンローリング社) の第4弾です。 今日は第6章の利益相反 から。 だれの目にも明らかで、調査リポートや公文書などでだれもが容易に入手できる情報として「ホワイトエッジ」がある。これは、率直に言えば、ほとんど価値のない情報であるが、だれも面倒なことに巻き込まれることはない。 次に、「グレーエッジ」 があるが、これが難物である。熱心に仕事に励むアナリストであれば、常にこの手の情報に出くわすことになる。 第3の、、、情報が、 「ブラックエッジ」 で、明らかに違法な情報である。トレーダーがこの手の情報を入手した場合、当該銘柄は即座に、少なくとも理論的には取引停止となる。 トレーダーがやり取りしている情報の大半はグレー である。。。エッジは海の様なもので、彼らはそのなかを泳いでいるのだ。そして、コーエンは、もっとも強い覚悟を持った泳ぎ手を雇っていることを誇りとしていた。 私がこの本で最も印象的だったのは、世界最高峰のヘッジファンドで働いている人間と言うのは、学歴は飛び切りの最高で、極めて野心的で好戦的、かつ驚異的な努力をすることは当然として、倫理的に問題がある行動をすることにも一切躊躇しないんだな、ということでした。 彼らには「良い投資成績」が人生の全てであり、そのためには何だってやるという「強さと非情さ」があるんだな、ということでした。 翻って自分自身を見てみると、私にとっての株式投資は「とにかく楽しくて面白い。」からやっているものであり、更には幼少の頃から様々に形を変えながら続いている「収集癖」を満たすためのものでもあります。子供の頃必死にビックリマンチョコのおまけのシールを集め、それをノートに貼り付けてコンプリートを目指していたのと同じ純な気持ちで、今では「魅力的な優待バリュー株」を少しでも多く集めることに血道を上げているのです。 つまり、そういう「少し違うベクトル」を持って戦っている「草食投資家」の私が輝くには、獰猛で超優秀なヘッジファンドや機関投資家が戦っている大型株と言う戦場を避け、これまで通りニッチで静かな、小型株・超小型株市場に限りなく特化して戦って行く必要があるんだな、それしかないんだな、ということを再認識したのでした。(続く)
Sep 13, 2018
さてご好評を戴いている 「株式投資本オールタイムベストシリーズ」 ですが、今日はその ベスト70 をまとめておきます。 さて私が投資家としての生を受けて今年で18年が経ちました。今日紹介するのは、今までに数千時間以上をかけて読み倒してきた数百冊の投資本の中のまさに至高の「ベスト・オブ・ベスト」です。 今この日記を書いている机から7秒以内に手が届くところに全てがある、投資家として「全幅の信頼を寄せている」本たちです。私は資産を失っても、家を失っても、投資家として何度でもやり直せるという自信があります。でもその時にもしも、この子達が自らの傍にいなかったらそれは全然ダメです。つまり この記事は、私の投資家としての頭の中の全て ものの見方・考え方の全て ということです。 そして同時にこの記事は、私の投資家としての 「ある意味での集大成」 とも言える内容でもあります。このベスト70には私がどのような投資家であり、何を大切にしているのか、そしてどういうことを考えて毎日を戦っているのか、の全てが表出していると思っています。 全部読めば実力UP間違いなし、まさに「永久保存版」 絶対の自信を持って皆様にお届けする渾身の日記を、それでは始めましょう。 1~10位 11~20位 21~30位31~40位41~50位 51~60位61~65位 なお未読の方は「持てる筆力の全てを尽くした」完全燃焼の上記のベスト65を是非今すぐに御覧下さい。 それでは始めましょう。66位 チャートで見る株式市場200年の歴史 (原題 The Wall Street Waltz ケン・フィッシャー著、パンローリング社) この本は様々な面白いチャートがバンと1枚貼ってあり、それについて孤高の天才ケン・フィッシャーが独自の視点から解説し倒してくれる、という分かりやすくてご機嫌な構成となっています。 そして本棚の片隅に置いておくと抜群に役立ちます。具体的には「辞書+強力な精神安定剤」になります。私はよくこの本が本棚のどこにいるのかを確認し(何か月かに1回は必ず見るので位置が変わっていることが多いため)そして背表紙をチラ見して、「うん、市場で何かあったらあの本を手に取ったら万事OK、大丈夫だな。」と思います。そのくらい良い本ですね。1. 総論2. PER-当時と今3. PBRが高くなると株のパフォーマンスは悪くなる4. IPOの数が多い年は売り時で、少ない年は買い時5. PERは誤解を招くことがある お勧め6. 200年前と同じ狂乱の中で戦い続けている7. 金融の世界に新しいダンスはない8. 経済史が1分間で分かる魔法のカンニングペーパー67位 オニールの空売り練習帖(ウィリアム・J・オニール、ギル・モラレス著、パンローリング社) ウィリアム・オニールと言えば、永遠の名著である オニールの成長株発掘法 があまりにも有名ですが、このオニールの空売り練習帖も素晴らしい1冊です。 空売り専門の投資家の中には、この本をライフタイムベスト1位に上げる方もいる くらいの名著ですね。1. 総論2. 株を売る時に人々には重要な知識が欠けている3. みきまるのドロボー理論 お勧め4. 大衆に従ってはいけない 超お勧め5. 空売りをしてはいけない銘柄6. 空売りのタイミング7. 空売りの構造 お勧め8. 空売りの実際68位 規律とトレンドフォロー売買法 (マイケル・W・コベル著、パンローリング社) 著者のマイケル・コベルは「トレンドフォローの伝道師」として有名な人物で、その一連の著作は「とにかくアツい」ことで知られています。また 彼はトレンドフォロー以外の投資手法には極めて否定的で、我々が専門としているバリュー投資や、エヴィデンスレベルの高いやり方であるインデックス投資を「徹底的にこき下ろす」激しい性格 であるため、 この本の評価は「最高と言う人と最悪と言う人」がいて完全に真っ二つ に分かれています。 コテコテのバリュー投資である私の評価は、、、残念ながら「最高」でしたね。(滝汗)1. 総論2. トレンドフォローこそが投資の聖杯3. トレンドフォローがうまく行く理由 お勧め4. トレンドフォローはバイ・アンド・ホールド戦略に勝つ5. ジョン・ヘンリー6. エド・スィコータ7. ホームラン8. ナンピンするのは気分が悪くならないとおかしい9. 強気なのに買っていないのは非論理的10. 勝ちトレードをいつ手仕舞うのか? お勧め69位 投資家のヨットはどこにある (フレッド・シュエッド・ジュニア著、パンローリング社) この本には 77年前に書かれたという古さをほとんど感じない不思議な魅力 があります。 時が流れても株式市場も人間心理も決して変わらない、ある意味では進歩していないから でしょうね。1. 総論2. 自分のものではないものを売ったのだ。買い戻さなければ監獄行きだ。3. 投資と投機の違いは何か? お勧め70位 バリュー投資入門 (ブルース・グリーンウォルド他著、日本経済新聞社)「バリュー投資の総本山と言われる、コロンビア大学ビジネススクール」教授のブルース・グリーンウォルドと、ジャッド・カーン、ポール・ソンキン、マイケル・ヴァンピーマ各氏の共著による傑作ですね。発売は2002年とやや古いですが、その内容はいま改めて読み返しても全く色褪せることはありません。そしてこの名著を、オールタイムベスト70の最後に紹介できることを心から嬉しく思っています。1. 総論2. バリュー投資家にはじっと待つ能力が必要3. 小型株効果4. バリューの3要素 お勧め5. バリュー投資家の界隈には、効率的市場仮説を超える現実がゴロゴロと転がっている6. バリュー投資家には早く売り過ぎる傾向がある 以上、みきまるの優待バリュー株日誌特別編 株式投資本オールタイムベスト70のまとめ でした。
Sep 11, 2018
さて今日は株式投資本オールタイムベスト78位 ブラックエッジ 資産1兆円の男、スティーブ・コーエン物語 (シーラ・コルハトカー著、パンローリング社) の第3弾です。 今日は、第2章 コーエンが欲したもの、手にしたもの を見ていきましょう。 コーエンは、2300万ドルの資本と9人の従業員を引き連れてSACを創業した。 彼は、喜んでリスクをとる人間をそばに置きたがった。彼は、情熱的で、負けず嫌いの男たち、とくに大学でスポーツをやっていたような者たちを好んで採用した。彼は、部屋中をミニ・コーエン、つまり自分と同じように恐れを知らない者たちでいっぱいにすることを夢見た。 株式市場でお金を稼ぐには、賢くリスクをとる必要がある とコーエンは考えていた。 たとえ、優れた投資アイデアを持っていても、恐れをなして、そこにたくさんの資金を投じることができなければ、大きな利益を獲得することはできない のだ。。。しかし、彼にとっては当然のことも、ほかの人々にしてみれば大変な困難が伴っていたのだ。 この トレードの最中に爬虫類のように振る舞う能力は、ほとんど遺伝子の異常 とも言えるもので、恐れや自信の無さに左右されがちの、人間本来の特性に反するものである。彼は、新たに採用しようとしている社員のインタビューを行う時に、できるかぎりこの能力を見出そうとしていた。 このコルハトカーの、トレードの最中に爬虫類のように振る舞う能力は、ほとんど遺伝子の異常 という表現は、的確かつ非常に面白いですね。 私は年中「魅力的な投資アイデア」を求めて、多くの事を学び、分析し、考えています。そして1年を平均してみると、大体1つか2つは、「これはリスク・リワード比の優れた最高の投資チャンスだな。」と身震いするような案件に出会います。 そしてこの数年はようやく、「自らの確信度に応じて」相応に大きなポジションを迅速に取れるようになってきましたが、以前の私は、「大きなチャンスに思い切って踏み込めない」非常に慎重で保守的な投資家でした。そしてだからこそ私は「地獄の日本株市場」をここまで生き抜いて来れたわけですが、同時にそのことが響いて、「投資家18年生」となった今でも、突出した資金量を誇るS級・超A級のレベルには達することが出来ないままでいるのです。 トレードの最中に爬虫類のように振る舞えるかどうか は遺伝的な性格の影響が非常に大きく、私はその「爬虫類的才能」を明白に欠いています。今ではその自分の欠点を明白に意識していますが、残念ながら依然として完全には改善できていないんですね。(続く)
Sep 9, 2018
さて今日は株式投資本オールタイムベスト78位 ブラックエッジ 資産1兆円の男、スティーブ・コーエン物語 (シーラ・コルハトカー著、パンローリング社) の第2弾です。 今日は第1章 金、金、金 を見ていきましょう。 「彼(スティーブ・コーエン)は私が今まで会った中で最高のトレーダーだ。」と、、、ヘレン・クラークは述べている。「彼にはビビらずにポジションを維持する能力があった。ポジションを取っても、だれかがパキスタンでバナナの皮に滑って転び、すべてが変わってしまうことがある。それでも彼はけっしておじけづいてポジションを手放したりはしなかった。」 コーエンがほかのトレーダーたちよりも賢かったというわけではない。ただ、彼は自分の直観を信じ、即座に行動したのである。「彼には生来の才能があった。」とグランタルのシルバーマンCEOは述懐する。 コーエン率いるSACが非合法のインサイダー情報をたくさん手に入れることによって長年驚異的なパフォーマンスを上げてきたことは本書を読み通せば明白過ぎる事実ですが、仮にそれが全くなくてもコーエンは恐らく遜色ない成績を出せただろうと私は思います。 ある一定以上のマスタークラスの力量がある投資家にとっては、一番差が出るのは自らの心理的な障害や欠点を超えられるか? にかかっているからです。そして、トレードとリスクの心理学に関して、コーエンは突出して優れているんですね。(続く)
Sep 8, 2018
さて今日は久々に株式投資本オールタイムベストシリーズです。第78位は、 ブラックエッジ 資産1兆円の男、スティーブ・コーエン物語 (シーラ・コルハトカー著、パンローリング社) です。 本書は、 マーケットの魔術師 株式編 にも登場する、天才トレーダーの スティーブ・コーエン が率いる世界最大級のヘッジファンドであるSACキャピタル・アドバイザーズが犯した一連のインサイダー取引をめぐる、SACとFBI(米連邦捜査局)やSEC(米証券取引委員会)の激烈な攻防を描いたドキュメントです。 さてこの本はミステリー仕立てとなっており、サスペンス小説として考えた場合にも第1級の面白さがあります。私も読み始めたら止まらず、無我夢中で読み切ってしまいました。 そして投資家としての視点から見た場合にも、間違いなく第1級の投資本と思います。なぜならスティーブ・コーエンは、 手ぶらでウォール街にやってきて、資産1兆円を達成した男 であり、 全世界でベストオブベスト、ナンバーワンのトレーダー だからです。そしてこの本を読めば、僅かに1800円(パンローリング社の本としては格安です。)を払えば、「1兆円を稼いだ男」の秘密の大部分を覗き見ることが出来るのです。これは凄いことではないでしょうか? さてそれでは次回からは、ストーリーのネタバレは極力避けつつ、私が鮮烈な印象を受けたところだけをピックアップして見ていくことと致しましょう。(続く)
Sep 7, 2018
さて2018年9月の抱負です。 ちなみに今月のプロフィール画像は、黄昏みきまる となります。 さて今年はこの数か月ほどでパフォーマンスが一気に悪化してしまいましたが、その主な原因は前半戦でのんびりと過ごし過ぎてしまい、いつの間にかポートフォリオ上位銘柄の総合戦闘力が知らぬ間に、ゆっくりと少しずつ落ちてしまっていたことにあると考えています。 この1、2か月ほどで私は自らの上位銘柄陣の「質的劣化」をようやくはっきりと認識しました。その上で、改めてポートフォリオ主力銘柄を全て「0ベース」で見直し、リスク・リワード比が優れていないもの、多くの投資家の方々の手垢がべっとりとついて鮮度が落ちているもの、投資アイデアとしての何らかの角度からの煌めきと輝きがない澱んだものはバッサリと切りました。 そして、現時点での最新の相対的な魅力が高いもの、他の投資家の方々がほとんど手掛けていないもの、何らかの株価上昇の新しいカタリストのあるものへと大きく入れ替えました。 その結果として、ようやくまずまず納得のいく「闘えるポートフォリオ」が出来たと考えています。本当はもう少し早く自分の主力株達が劣化してきていることに気付けたら良かったのですが、前半戦では株式投資本オールタイムベストシリーズの執筆や、自らの投資理論のブラッシュアップに熱中していて分からなかったのです。 そのため、ここからの2018年の残りの4か月は初心に戻って、「様々な投資アイデアを詰め込んだ、柔軟でかつ強靭なポートフォリオ作り」に全ての情熱を注いで戦って行きます。ブログもシンプルに主力株概況シリーズとPF概況シリーズに集中して、どんどんとオラオラで記事を投げ込んでいきます。 それでは皆様、今月もよろしくお願いいたします。
Sep 1, 2018
いやあ8月が終わりましたね。 さて早速今月の成績ですが、対2017年末比で-7.0%となり、先月の-5.5%からは更に後退しました。ただ今月は全体に中小型のバリュー株・優待株の値動きが軟調で、瞬間最大風速では-13%くらいまで行っていたので、そこからはかなり回復しました。 今の市場を見ると、株価が戻っているところが多い一方で下がったまま、皆に完全に見捨てられて放置されているようなところもいくつかあり、なかなか面白い状況だなあと思って観察しています。 それでは皆様、来月もよろしくお願い申し上げます。
Aug 31, 2018
いやあ相場環境が悪いですね。最近は四半期決算の内容が悪いとすぐにストップ安まで行きますし、そんなに悪い内容でなくても「マーケットの高い期待に届かずに」暴落することも良くあります。その一方で業績上方修正が出たり進捗が極めて良い場合でも株価の上昇は一過性で、しばらくすると元の水準に静かに戻っているということも頻繁です。 ま、冷静に考えると、昨年までの相場環境がただただ異常に良すぎただけで、マーケットが平均回帰をしようとしているだけの様な気もしますが、それでも中小型株にはファンダメンタルズに対して非常に軟調なところが目立ちます。一例をあげると 3020アプライド は1Qは確かにイマイチでしたが、今期予想PERが4倍台にまで下がっていても、そこから更に平気でガンガン売り込まれています。 私のポートフォリオはそのほとんどが中小型の優待バリュー株で構成されている関係で、市場の逆風をモロに受けてしまい、現在もう少しで年初来でマイナス10%というところまで下がっています。大きな損失の出ている銘柄は切ってリスク管理を徹底しながら、少しでもポートフォリオの陣形が良くなるように知恵を絞り続けています。
Aug 16, 2018
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