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いまさら鉄腕アトムを読破して驚くドラゴンボールに与えた影響:ムゲンホンダナ(本棚持ち歩き隊 ): SS ブログ (ss-blog.jp)
実際にアトムを読んでみたら、
これはスゲエ漫画だと思い知らされたのである。
驚いたのは、
今ある少年漫画のヒット作のあれこれを、すでに鉄腕アトムでやっているということだ。
浦沢直樹
「PLUTO」
の元ネタ、「地上最大のロボット」を読みながら思った。
空を縦横無尽に飛び回って戦う、
これってドラゴンボールじゃん!
主題歌の歌詞にも出てくる10万馬力。
アトムの前に立ち塞がる敵ロボットは、30万馬力、50万馬力、100万馬力とインフレしていく。
戦闘力じゃん!
100万馬力の強敵、プルートウのデザインはフリーザの第二形態に似てる!
ちなみにドラゴンボールは戦闘力5から始まってジワジワ上がっていき、
戦闘力100万越えするのはフリーザ第二形態!
これは狙ってやってたのだろうか。(引用終わり)
それはともかく――
Mizumizuが個人的に面白いと思ったのは、シッポをめぐる手塚治虫と鳥山明の態度の違いだ。
鳥山明の場合は、上の画像にあるように、「シッポがないと特徴がない」と編集に言われて、シッポを足したものの、描くときに邪魔でしょうがなく、すぐに尻尾を切るエピソードを考えたのだという。
手塚治虫は?
Mizumizuが偏愛する『0マン』の主人公リッキーは、シッポのあるリス族の進化した生物なのだが、
「この主人公にシッポをつけたのは、かいているうちに急にインスピレーションがわいたのです。漫画評論家のある人によれば、手塚はよくシッポのある人間の物語をかくということですが、たしかにそういえば、なぜかそういうキャラクターにへんな性的魅力を感じて、つい登場させてしまうのです。なにか、性的な異常心理と関係でもあるのでしょうか?」(『0マン』 あとがきより)
せ、せいてきないじょうしんりって・・・、テヅカセンセ、ご自分で・・・
『0マン』のリッキーも一度、このように↓シッポを失ってしまうのだが、
すぐ人工物のシッポを作ってもらって、元の姿になっている。シッポを失ったときのリッキーの嘆き方も、尋常ではなく、愛おしそうに切れてしまったシッポを抱きしめ、「やわらかいフワフワしたぼくのシッポ。さようなら。もう会えないね」と涙をひとつぶながし、「シッポのおはか」まで作っている。
シッポが切れてしまって熱にうなされるリッキーの描写は、とても愛おしい。高熱で衰弱している少年の姿が、うるんだような瞳が、漫画的な表現なのにリアルにこちらに伝わってくる。そして、そのあとにくるエピソード――リッキーを助けて自らは重傷を負ったまま立ち去るギャング(じつは元医者)の姿、快復したあとに亡くなった見知らぬ人やシッポのお墓をつくって弔うリッキー、たったひとりで荒野を歩みだすリッキー…この一連の場面、『0マン』の中でも、とりわけ好きだ。
鳥山明作品については、読んでないので個人的な感想はなし。
手塚治虫の後継者の呼び声が高いのは知っている。明治節にちなんでつけられた「治」。これに「明」を合わせると明治となる。なるほど、これは明治大帝の思し召しでしたか(サヨクはっきょう)。
<次のエントリーに続く>
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