仙台・宮城・東北を考える おだずまジャーナル

2007.12.01
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カテゴリ: 東北
秋田県の地図を頭の中に思い浮かべる。バレルのように横広の岩手県に比べて、ややホッソリ縦長の県土。そして、県都秋田市は南北スケールでいうと、中心よりやや北に位置するように、私の感覚の世界では理解されているように思う。

実際に測ってみた。いつもの道路地図を使う。

秋田県の最北地は、田沢湖周辺の北緯40度30分あたりだ。最南端は、宮城県の大崎市鬼首と国道108号線でつながる湯沢市で、北緯38度53分程度。そして秋田市中心部は北緯39度45分あたりだから、南北スケールの比率でいうと、

北端---46%---秋田市---54%---南端

となる。たしかにやや北寄りではあるが、感覚ではもっと北に寄っているように感じていた。

次に海岸線沿いでみてみる。北端は八峰町の須郷岬で北緯40度26分程度。南端はにかほ市三崎で、39度07分程度。従って、

北端---52%---秋田市---48%---南端

ということで、何と秋田市は中心よりむしろ南に寄っているのだ。これは感覚の世界からすると相当意外な結果である。

おそらく、仙台に住んでいることと関係するのだろう。南から秋田の地図を思い浮かべると、どうしても、湯沢、横手、大曲など羽州街道沿いの町が連なる様子がイメージされ、秋田市は緯度としては盛岡と同レベル、その北には大きな町は能代と大館くらいしかないだろう、と思ってしまうのだ。

また、近い所は知っているだけに稠密にイメージし、遠い所は言ったこともないからイメージも貧困になるという事情もあるだろう。幼児が友達の絵を描くときに、顔を丁寧に書き込んで、胴体や手足は付け足しのように書くから、結局相当頭でっかちになるのと、似ている。

実は秋田県の北半分は確かに可住地は少ないが、面積自体は相当に広い。田沢湖と十和田湖をセットの観光地のように考えている仙台の人も多いだろうが(自分も猛省)、仙台と福島市の距離以上に離れているのだ。秋田県北を思い浮かべるとき、鹿角や大館を結ぶ花輪線は、田沢湖線と同様に盛岡から出ているから(正確には好摩駅)、大館と角館や秋田市もそう遠くない、とイメージしてしまうのかも知れない。

秋田も奥が深いのだ。

■関連する過去の記事
岩手県の方位感覚を考える (07年10月6日)
同緯度くらべ (06年06月29日)

東北の各県の方位感覚について、そのうちまとめてクイズ形式にでもしてみようかと思います。





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最終更新日  2007.12.01 01:08:50
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