仙台・宮城・東北を考える おだずまジャーナル

2009.07.08
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カテゴリ: 仙台
12日の告示を前に5人が名乗りを上げているが、対決の構図がわかりにくいというのが、市民の一般的な捉え方ではないだろうか。副市長経験者の2人、市議経験者の2人、若手経営者の1人。

現職が引退を決めているのだから、梅原市政の評価や、再開発を含む都市構造問題、更に厳しい市の財政などについて議論を深めるチャンスだ。

しかし、どうも物足りない。現市政の評価についても、梅原氏の手法がどうだとか、そんな程度にしか見えない。東西線を含めてまちづくりをどうするのか、もっと真剣に議論を提示すべきだ。丘陵や田畑を抱えて特異な膨張を続けてしまった仙台だ。副都心の是非、街中(まちなか)の再生、など市長が明確なビジョンを示して欲しいと感じるのは私だけであるまい。

市民の協働がどうとか、それは大事なことではあるが、どうも政治手法論議の域を脱し切れていないように思う。一歩リードしていると目される奥山氏自体がそうだし、市議経験者の2人も、市政の透明性や協働論議など、何だか同一座標軸で自分の立ち位置を探しているような感じに思える。民の立場で立候補されるのならば、手法だけでなく、仙台をどうするのかもっと訴えて欲しい。
(公開討論会に直接赴いたわけでもないので、私自身が候補者の訴えをよく分かっていない面もありますが。)

その点では、ベンチャー企業経営者の方は、斬新ではある。海外企業誘致などを掲げるようだが、是非はともかくとして、協働論議などではない未来の仙台を訴えている点は良いと思う。もっとそんな論議を深めて欲しい。

それにしても、なぜなのだろう。もともとオール与党体制とか、市役所一家と言われてきた仙台市政だけに、出過ぎたクギになりたがらないのか。いやいや、そうだからこそ、体制を突き破るリーダーを市民は心の中で待っている。

国政や他の知事選挙、指定都市市長選挙では民主が連勝しているという。私は、別に国政の構図を持ち込む必要はない、仙台は仙台の議論で良いと思うが、それにしてもやっぱりカギは民主党の動向だ。今回は、市民オンブズマンや共産党の動きが表面化しないのも不思議だが、争点をえぐり出し、未来の仙台の論議を深めるためには、民主党に期待したい。

オール与党志向が悪いとは思わないし、国政の動向に浮かれて、殊更に対立の構図を描こうとするよりは、真摯に市政の課題と向き合ってくれる方が良い。だから、今の民主党県連の姿勢それ自体は良いと思う。しかし、もっと市政の課題を提示して欲しい。少なくとも、藤井・梅原市政の評価、それも政治手法面ではなくて市民にとって実のある政策の面として、いかに評価しているのか。よく見えない。

経済界も教育の世界も、開明の風が薄く、旧態依然と評される仙台の文化だ。政治の面でももっと「進んで」欲しい。民主党自体もまだまだ新しい組織だけれど、仙台・宮城を切り開く力となって欲しい。現職退任で大いに議論する好機なのだから。

(選挙に関して特定の候補や政党を支持する意図ではありません。)





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最終更新日  2009.07.08 06:23:57
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