仙台・宮城・東北を考える おだずまジャーナル

2023.12.28
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カテゴリ: 東北
磐越東線は常磐線(旧)平駅と東北本線郡山駅を結ぶ85.6kmの地方交通線。福島県下で人口1位と2位の工業都市と経済都市を結ぶのに非電化なのは、いわきと東京を直接つなぐ常磐線の存在もあってだろう。

建設のきっかけは、1911年(明治44)に平郡(へいぐん)鉄道同盟会の運動が起きたことによる。1914年7月の郡山-三春間開業を皮切りに、翌年3月には三春-小野新町間、平-小川郷間と、双方から路線を延ばし、1917年10月に全通した。

昭和期までは平周辺の常磐炭鉱の石炭を郡山方面へ、また、阿武隈高地の石灰石やセメントを運び出す路線でもあり、大越(おおごえ)には住友大阪セメントの田村工場があった(2000年廃止)。また、菅谷(すがや)近くには入水鍾乳洞、神俣(かんまた)近くにはあぶくま洞などの鍾乳洞がある。

いわきを出て、小野新町から三春辺りまでは中山間地域の農村風景が残る。阿武隈高地は以前は桑の木やタバコの栽培が盛んで、タバコ畑の中を気動車が進む光景が見られた。

三春は民芸品の三春駒や三春張子で知られるが、生産地は三春町でなく郡山市西田町の山間にある高芝デコ屋敷と呼ばれる4軒の家々が数百年の伝統を守っている。

■参考 「旅と鉄道」編集部編『JR路線大全Ⅱ 東北本線』天夢人(山と渓谷社)、2021年
(該当部分の執筆は、池亨さん)





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最終更新日  2024.01.05 08:09:13
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