あゝ平凡なる我が人生に幸あれ

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2009年07月06日
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一般の男性は、花束を貰う機会は少ない
自分が人から花束を貰ったのは、記憶が確かであれば、三回だけ

一度目は職場が花屋だったこともあり、辞めるときに、両手に抱えられないほどの沢山の花束を貰った
勿論嬉しいことは嬉しかったのだが、持ち帰るの大変だし、家に持って帰ってもどうしよ?なんて、若気の至りからか、ちょっと有難迷惑にも思ったところがあった

二度目は、病気療養のため、しばらく仕事を休むときに頂いた
これが、大の大人が抱えて持つほどのすっごく大きな花束で、これまた持って帰るのが大変だったが、 その気持ちはたまらなく嬉しかった
この頃になると、花も好きになっていたこともあり、折角だから記念に残そうと、花束に使われていた花材をドライフラワーにして、いつまでも部屋に飾ったりした

そして三度目は、持病であるバセドウ病の甲状腺摘出手術のために入院していたとき
病院の近所に住む子供たちが、患者さんひとりひとりに花束を渡すというボランティア活動の一環で、自分も小さな小さな花束を貰った
初めての入院生活で心寂しい思いをしていた自分は、見知らぬ子供からの花束のプレゼントに、 とても励まされた

人生のちょっとした節目に節目に貰った花束
自分が花が好きということもあってか、それぞれの花束は、 記憶のなかでいまだに色褪せることなく 焼きついている
そんな独り善がりな想いからか、花束の注文を頂くと、安かれ高かれ、ひとつひとつ気持ちを込めて作らせていただく

ダリア“ムーンワルツ”思いをこめた花束
今日は、退職する男性へ贈る送別用の花束の注文を頂いた
「コンパクトにしてほしい」というお客様からの要望通りに、 “ムーンワルツ” という名の淡いサーモンピンクのダリアを主軸に、ちょっと褪せた色合いの紫の薔薇、親指ほどのサイズの小さな向日葵などでまとめた

人生の節目に微力ながら彩りを添えさせていただけることを嬉しく思うとともに、花束を贈られた方にとって、この 花々のことを僅かながらでも記憶の片隅に留めてくだされば、幸いです







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最終更新日  2009年07月10日 19時50分53秒
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