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今日ご紹介するのは、もうどこだか忘れてしまった桟橋です。ずいぶん長い桟橋ですね。今となっては全く記憶にありません。色々な場所でダイビングしすぎましたかね。グアムのような気もするし、オーストラリアのような気もするし、ケイマンのような気もします。思い出したら、また関連する写真をご紹介いたしましょう。
2020.08.22
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今日はギンガメアジの群れ。美味しそうですね・・・ではなくて、こんなに近くで魚を群れを見るのは爽快です。パラオで撮影しました。
2020.08.20
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再び涼しげな海の中の写真です。こちらは与那国の海底遺跡で「亀のレリーフ」と呼ばれている巨石です。確かに亀に頭にようにも見えますね。果たして、自然の摂理でなったのか、人工的に削ったのか。私には加工された石のように見えました。さて、今朝ゲラが到着しました。本日より著者校正が始まります。
2020.08.19
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海の中はやはり涼しそうですね。2000年1月に与那国の海底遺跡に潜ったときに撮影した台座の上に載っている太陽石です。台座には線が引かれており、石が陸上にあったとき太陽を観測する装置として使われたのではないかと思われます。一種のカレンダーですね。球形の巨石を台座の上に乗せているところが、パン(レムリア)文明らしいですね。
2020.08.18
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涼しくなるように、再び海の中の写真をご紹介します。今日の写真はこちら。二種類の異なる魚が寄り添うように泳いでいますね。相思相愛? 禁断の異種恋愛?実はそうではありません。上がナポレオン・フィッシュで、ナポレオン・フィッシュに隠れるようにして泳いでいるのが、ロウニンアジです。いかめしい顔つきが浪人武士に似ているから、そう名づけられたとか。ロウニンアジは、成魚で180センチになる大型肉食魚で、カスミアジ同様、魚たちにとっての「海のギャング」と呼べるほどの嫌われ者です。つまり姿を見られただけで、小魚に逃げられてしまうんですね。そこで考え付いたのが、ナポレオン・フィッシュという優しい性質の大型魚の後ろについて姿を隠すことでした。つまり、ナポレオンの影に隠れて、小魚に近づき、いきなり襲って食べてしまおうという作戦を取っているわけです。油断も隙もありませんね。ミクロネシアのパラオで撮影しました。
2020.08.16
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ダイビングをしていると船の上からよくイルカを目撃します。ボートがつくる波を利用して彼らはサーフィンをするのが好きなんですね。無効から好んで、ボートに寄ってきます。その時の写真です。涼しそうに泳いでいますね。こちらまで涼しくなります。この写真は多分、1996年ごろにグアムかサイパンでダイビングしたときに撮影したように記憶しています。
2020.08.12
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今日は、ダイバーに人気のあるカラフルな海水魚たち。キンチャクダイ科のニシキヤッコです。サザナミヤッコなんかも人気ものです。こちらは・・・これはよく見かけますね。ツノダシです。顔が結構ユニークですよね。いずれもモーレア島でスノーケリング中に撮影しました。
2020.08.10
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こちらはブラックチップシャーク。リーフシャークですね。それほど狂暴ではないです。タヒチではそこら中にいるので、日常水中風景です。
2020.08.09
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今日ご紹介するのは、こちら。ナポレオン・ボナパルト・・・ではなくて、ナポレオン・フィッシュです。こぶ状のおでこがナポレオンが被る軍帽のように見えるから名づけられました。日本名はメガネモチノウオ。目から出ているように見える黒い線が眼鏡のように見えるから、そう呼ばれています。涼しくなる写真というより、涼しい顔をしている魚の写真といった感じでしょうか。サメが近くを泳いでいても涼しい顔。ベラ科では最大の魚です。ですから、まるで王様のように泳いでいますね。
2020.08.08
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仏領ポリネシアのランギロア島。この島のパス(小島と小島の間の狭い道)は世界でも有数のダイビングポイントです。そこで遭遇したのは、この子たち。イルカたちです。突如向こうから私たちの目の前に現れます。猛スピードで我々の側を駆け抜けて・・・あっという間に、泳ぎ去ってゆきました。全部で三頭。上の写真の左側に、泳ぎ去っていくほかの二頭の後ろ姿が写っていますね。実にさわやかな出会いでした。
2020.08.07
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お約束した、海の中で撮影したウツボです。念のために、奥に写っているのはウツボではありません。あれはダイビングをしているときの私です。手前に写っているのがウツボですね。この時はクラブメッドの水中写真家が私を撮ってくれました。と言っても有料です。私が持っている水中カメラがニコノスVという、お手軽な値段のニコンの水中カメラです。ボディと標準レンズ、ストロボを付けて10万円もしなかったと思います。うろ覚えですが、ボディだけだと5万円ほどでしょうか。標準レンズを使えば水陸両用のカメラとなります。ウツボのジャンプの写真やモーレアの夕景の写真も、同じ水中カメラで撮影しています。ただし、絞りと距離はマニュアルで、シャッタースピードだけオートにすることができます。ですから、水中では被写体までの距離を目測して合わせなければならないわけです。だけど一々そんなことをやっていては時間がかかるので、比較的近くのものを撮るときは、予め距離を1メートル、絞りを5・6に合わせておき、自分が被写体に1メートルのところまで近づいて撮るようにしておりました。比較的遠くのものを撮る場合は、距離を5~10メートル、絞りは5・6から8にして撮影しました。次回は私が実際に撮影した水中写真をお見せして、説明いたしましょう。
2020.07.28
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昨日は海の日でしたね。一日遅れですが、海に関係する水中写真を紹介しましょう。今日はこちら。グレイシャークです。リーフシャークよりちょっと狂暴です。ちょっと涼しくなりますね。目の前を通っていったのでカメラに収めました。まったくトリミングなし。場所はタヒチのモーレア。1999年4月に撮影しました。このころから、水中写真が少しずつうまくなってゆきました。翌年には与那国で海底遺跡を撮影していますからね。思いでの一枚です。
2020.07.24
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▼海の中のパンダ?今日はボラボラ島のダイビング。お魚さんの記念撮影会です。カメラを向けると、こちらを向いてくれます。ずいぶんサービス精神旺盛ですね。こちらを見て。撮りますよ。はい、チーズ。カシャ。カメラ目線。笑顔で綺麗に写っています。パンダちゃんみたいですね。歯のお手入れも行き届いているようです・・・。あれっ、鋭い歯をしていますね。もしや君は・・・サメさんです。レモンシャークといって、最大4メートルになる大きなサメですね。この子は3メートルぐらいでした。よく見ると、皮膚が黄色がかっていますね。この色がレモン色に似ていることからレモンシャークと名づけられました。いかつい顔をしていますが、それほど凶暴ではありません。比較的おとなしいサメです。餌付けをしているので、寄ってくるんですね。私はサメの餌付けは好きではありません。レモンシャーク以外に見たものは・・・バラクーダ(カマス)の群れですね。次はミノカサゴ。最後はただのサンゴです。ここは、外洋とラグーン内を結ぶパスのそばのタプというポイントでした。タプそのものは、外洋にあります。マンタが出るアナウというラグーン内のポイントがホテル建設のせいでつぶれてしまったので、次にマンタが出る可能性が高いタプに行ったのですが、サメの餌付けをしていては、マンタが出るはずありませんね。ボラボラのダイビングでマンタを見ることは、難しくなってしまいました。トップページに掲載している写真が、そのアナウというポイントで3年前に撮影したマンタです。当時は、このような光景が当たり前のように見ることができました。返す返すも残念です。
2007.10.28
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まずはこの写真を見てください。カラフルな珊瑚や海綿が写っていますね。しかし、この写真に得体の知れない生物が写っているんですよ。そう、右の岩礁に、ほとんど保護色状態になっている生物がいるのがわかるでしょうか。ちょっと寄ってみましょう。実に綺麗な模様をしています。回りの景色に溶け込んでいますね。実際この写真は、海の中の風景を写したはずのフィルムのコマを現像してみて初めて、この”魚”がいるのに気付きました。早速、本で調べたところ、一番似ているのがベラ科のテンスであることがわかりました。しかし模様がちょっと違うし、尻尾が変ですね。何か足のようなものが生えているようにも見えます。タコの擬態かとも思いましたが、ムナビレがあれほどはっきり付いているので、やはり魚のような気がします。結局、何の魚かわからないまま、今日に至っています。どなたか、この魚の正体をご存知ないでしょうか。2001年にモルジブのバアア環礁で撮影しました。
2006.09.21
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▼カリブ海の魚たち「ギョ、ギョ、ギョ」―ー。この女性ダイバーさんは突然目の前に現われた魚さんに驚いているようですね。カリブ海には、主にカリブ海にしか生息しない魚がたくさんいます。このお魚さんはグルーパー(ハタ科)の仲間で、ナッソーグルーパーといいます。ナッソーとは、バハマの首都ナッソーに由来しています。名前からもカリブ海の固有種であることがわかりますね。次もグルーパーの一種です。形と色はハタ科のクエに似ています。ただちょっと模様が違うような気がします。マダラハタでしょうか。ナッソーとも模様が異なりますね。幼魚と成魚では模様が違うこともあるので、私には判定できません。グルーパーは人なつこいので、ダイバーの人気者です。二枚とも場所は、タークス・アンド・カイコーズ。これもカリブ海の固有種、フレンチ・エンジェルフィッシュです。この魚の仲間にはグレー・エンジェルフィッシュ、クイーン・エンジェルフィッシュ、ブルー・エンジェルフィッシュがいます。特にクイーン・エンジェルフィッシュは綺麗ですよ。写真を撮った記憶がありますので、いつか公開できると思います。キンチャクダイ科でサザナミヤッコなどと同種です。下の写真で群れているのもカリブ海固有種ですね。向こうではグラントと呼ばれる魚の種類で、ブルーストライプト・グラントです。群れ方や形がヨスジフエダイなどと似ていますね。でもこのグラントはヨスジではなく、一〇何本も縦スジがついています。この仲間には、フレンチグラント、スパニッシュグラントなどもいます。群れの上方で泳いでいる単体の魚は、イスズミだと思います。二枚とも場所はコスメル。最後の写真は、言わずと知れたロブスター。伊勢海老ですね。伊勢海老君が隠れていたのは海綿の中でした。変わった形の海綿ですね。壺のようになっています。このダイバー(確かドイツから来たエリックだと思いますが)、ちょっかいを出していますが、もちろん取ってはいけません。そっとしておいてあげましょうね。場所はコロンブス島。今日はカリブ海の固有種を中心に紹介しました。
2006.09.17
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▼モーレアの海今日の東京地方の天気はそれほどよくないはずだったのですが、朝からよく晴れています。絶好の洗濯日和ですね。昨日、モーレアのウツボさんを紹介したので、今日も引き続きモーレアのお魚さんと、その海を紹介しましょう。モーレアでダイバーの間で知られているのは、以前にも紹介したレモンちゃん。レモンシャークです。かなり大きなサメで、体長四メートルを超える大物です。一緒に写っているダイバーと比べると大きさがわかりますね。このレモンシャークは3・5メートルぐらいでしょうか。このポイントはティキと呼ばれ、時々すごく流れがきつくなります。ボートはアンカリングしていましたのでドリフトダイブ(流れに乗って潜ること)はできません。こういうときの基本は、まず流れに逆らって泳ぐこと。最初に流れに乗って泳いでしまうと船に戻れなくなってしまう可能性が強くなるからです。この日もいつになく激しい流れとなり、皆ホフク前進してようやく少し前に進める状態でした。20分かけて4,50メートル進んだころ、この大物が現われました。私にとって、初めてのレモンシャークとの遭遇でした。最初の印象はとにかく大きい。タヒチの海にはサメが多いですが、1・5~2メートルのリーフシャークやグレイシャークが小魚に見えるほどでした。恐る恐る近寄って撮ったのが、上の写真です。次はクマノミちゃま。でも、ただのクマノミではありません。モーレアのクマノミです・・・。なんて言っても、やはりクマノミはどこへ行ってもクマノミですね。モーレアではクラブメッドに滞在しました(9・11テロ後、客足が減り、閉鎖されたようです)。夕陽の見える、いいところでしたよ。特にダイバーにとっては、たった1万2000円ほどで12本潜れましたからダイバー天国のクラブメッドでした。その夕陽です。次も夕方の景色。見づらいかもしれませんが、右側の暗がりに水上を歩く仙人が写っています。本当はすごく浅いので歩いているだけです。アネモネちゃんたちがたくさんいる浅瀬でした。1999年4月のアルバムから(接写しているのでところどころ光っていますが、ご了承ください)。
2006.09.16
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▼うつぼと私これは珍しい水中写真です。ヒト科ダイバー属の「私」が写っています。念のために、手前のウツボは私ではありませんよ。奧の方でこちらを向いているダイバーが私です。左手にニコノスVを持っています。恥ずかしがり屋のため、滅多に写真に撮られることはありません(私が撮るばっかりで誰も撮ってくれません)。1999年4月、仏領ポリネシア(タヒチ)・モーレア島での1コマです。さて、この岩から顔を出しているウツボは、ドクウツボと呼ばれています。だからと言って、ウミヘビのようにかまれると毒が体中に回るようなことはありません。肉にシガテラ毒があり、食べると中毒になってしまうことからドクウツボと名づけられました。それでも、琉球諸島や台湾では調理して食べているようです。この間もTBS系列の「世界うるるん滞在記」で、台湾でドクウツボとみられるウツボを食べるシーンがあったように思います。ゴジラのような顔をしていますね(話は脱線しますが、ゴジラ松井は今日、復帰後初のホームランを打ったそうです)。ドクウツボはウツボの仲間では最も大きく二メートルぐらいになります。私は子供のころは怖がっていましたが、今ではウツボを見ると近づいては写真を撮っています。ただし、ウツボは目が悪いので傷ついた指から少量でも血が出ていたりするとエサだと思って指を噛み切ることもありますから注意してください。親指を中に入れて手でグーを作れば、まず大丈夫でしょう。ところで既にトップページでは紹介していますが、『カストロが愛した女スパイ』のカバーと帯が昨日完成しましたので、改めてご紹介させていただきます。
2006.09.15
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▼”殺人エイ”「助けて~」といいながら逃げる女性ダイバー。その後を追うのは、あの殺人エイ!?もちろん、そうではありませんね。このアカエイさんは、エサがほしくて人間の後をついてきているだけです。もう10日前の話になりますが、「クロコダイル・ハンター」として、ワニの捕獲、調教で知られるオーストラリアのスティーブ・アーウィンさんがダイビングの撮影中に、アカエイに胸を刺され死亡しましたね。だけどアカエイはおとなしい生き物です。人間を刺すなどということは滅多にありません。よほど怖い思いをしたので刺してしまったのでしょう。たとえば、上から覆い被ってヒレをつかもうとしたり、砂に隠れているアカエイを踏んづけてしまったり。アカエイは上から襲われたと思えば、身を守るために尻尾の付けにある棘を出します。普段アカエイの棘は尻尾にくっつくようにたたまれていますから、何もしなければ刺されることはありません。多分アーウィンさんは、アカエイに対していつものようにちょっかいを出してしまったんですね。撮影のための演出があったのでしょうか。残念なことです。次の写真を見てください。人間とアカエイが仲良くお見合いをしていますね。これは、アカエイの餌付けをやっているところです。場所はマネーロンダリングやタックスへイブン(租税回避地)として知られるケイマン諸島。ポイントは世界中のダイバーが知っているスティングレイ・シティー(アカエイ都市)です。ダイバーはイカや魚の切り身などを手に持って、アカエイがやってくるのを水底で待ちます。するとアカエイが上の写真のように擦り寄ってきて、エサをねだります。そのときアカエイのお腹側に手のひらを上に向けて切り身を差し出せば、掃除機のように吸い取っていきます。アカエイのお腹側はすべすべで、まるでシルクのようですよ。機会があれば是非お試しください。アカエイは決して、「殺人エイ」などではありません。いつも言っていますが、本当に怖い動物は人間のほうです。そういえばお魚世界では、人間は「殺魚人」と呼ばれていました。ところで『カストロが愛した女スパイ』をご希望の方、まだ私の公式ホームページの分と合わせて三名ほど余裕があります。プレゼントをご希望される方は、メール等で名前とあて先をお知らせください。
2006.09.14
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▼石垣島マンタスクランブル今日紹介するのは、マンタの「ミギカケ」です。上の写真をよく見ると、何か変なことに気が付きますね。そうです、向かって右側の体の一部が欠けているんです。まず、向かって右側(マンタから見て左)の頭ビレが欠けています。さらに尻尾の付け根部分のヒレも欠けているのがわかります。お分かりですね。サメにやられたんです。サメの歯型(口型)がくっきりと残っていますね。サメはマンタの天敵です。ボラボラ島のマンタには、このような歯型が残ったような傷を持つマンタはいませんでした。ボラボラのマンタは、タイガーシャークなど凶暴なサメが入って来れないようなラグーンの中にいるため安全なんですね。ボラボラのマンタの敵は、人間と人間による環境破壊だけです。一方、石垣島のマンタは、外洋を泳ぎまわります。当然、タイガーシャークのようなサメにも遭遇してしまいます。ボーッとしているとサメに食べられてしまうんですね。人間以外にも危険がたくさんあるわけです。ところでこの「ミギカケ」と呼ばれているマンタは、25年前からこうだったそうです。25年以上前にサメに襲われ怪我をしたが、何とか生き延びてきたんですね。年齢はわかりませんが、30歳ぐらいではないかとマンタ博士の伊藤さんは話していました。ミギカケを至近距離で見つめるダイバー。さて、マンタが現われるまでひたすら待つのですが、その間何をしているかというと、このポイントにはクマノミちゃんとかもいて、結構面白いんですね。ディズニー映画のせいで世界中で乱獲されたクマノミです。イソギンチャクとクマノミ。奧の方には、クロスズメダイがたむろしています。マンタが現われるまでは、こうした小さなお魚さんと戯れます。これはメガネコンベ。よく見ると、メガネをかけたような模様が目の周りにありますね。チョウチョウウオの一種でチョウハン。アイゴ科のヒフキアイゴです。そうこうしているうちに、またマンタがやってきました。いつ見てもかわいいですね。クロースエンカウンター。ここまで来ると、「第三種接近遭遇」ですね。このポイントではスノーケリングでもマンタを見ることができます。右上に写っているのが、スノーケラー。ただしスノーケラーは浮いているだけで、潜行することは禁じられています。さあ、マンタともお別れをするときが来ました。去っていくマンタ。さようなら。また来年、会いに来るからね。
2006.09.11
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▼石垣島のマンタボラボラ島のマンタポイントにマンタが出なくなってしまったため、昨年からは石垣島のマンタにはまっています。今回は三日間6ダイブとも、石垣島の石崎マンタスクランブルを潜りました。数は多くはなかったですが、6本ともはずしませんでした。潜るとすぐにマンタが現われます。マンタのアップ。何とコバンザメを五匹引き連れています。多分上の子はサンゴですね。サンゴと言っても、珊瑚ではありません。お腹の模様が前の方から黒い点が三個と後ろの方に五個あるので三五だそうです。ここのポイントでは、マンタが現われるのを珊瑚の根の下でひたすら待ちます。するとマンタの方からやってきます。ドンドン近づいてきます。頭上を通り過ぎます。このポイントには、マンタは主に小魚さんに体の掃除(クリーニング)してもらいたくて来ます。小魚は珊瑚の根の上に方にいますので、小魚がいる上をマンタがゆっくりホバーリングするわけです。その「掃除人(魚)」の中でもプロ中のプロと言われるのが、このホンソメワケベラです。マンタの体についた寄生虫などを食べます。クリーニングステーションでゆっくりと泳ぐマンタと小魚たち。マンタの下を小魚がたくさん泳いでいますね。マンタの口の両側にはひれがあります。頭ビレと呼ばれ、胸ビレが変化したものです。マンタはこのヒレを使ってプランクトンを食べるときの効率を高めたり、泳いでいるときの舵取りをしたりします。速く泳ぐときは下の写真のようにヒレをくるくる丸めます。ゆっくり泳ぐときは、下の写真のようにヒレを緩めていますね。マンタの下を泳いでいるのは、スズメダイ。おそらくシコクスズメダイです。明日はサメに食べられた跡が痛々しいミギカケを紹介します。(続く)
2006.09.10
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▼パニックその日は潜る前から不安がよぎった。鉛色の空。海上は3~4メートルほどの波がうねっていた。しかもダイビング地点の近くには目標物がない。陸地から離れた大海の真ん中という雰囲気である。ボートの船長は遠くの島を目印に、この辺ではないかという。しかし海を覗いても、ほとんど黒に近い、底なしの深い青が広がっているだけである。インストラクターが最初に、一人でこの荒れた海に飛び込んだ。ダイビングポイントを探すためである。モルジブではよくあるポイントで、水深10~15メートルほどのところにある珊瑚礁の小山を目標に潜るのだ。晴れて波が穏やかであれば、船の上からでもポイントを確認できただろう。ところがその日は、海は濁っており船の上からでは確認できない。そこでインストラクターが先に潜ることになったのだ。5分ぐらいして、インストラクターが30~40メートルほど離れた海面に浮上してきた。波がうねっているので、ときどき波の底で姿が見えなくなる。インストラクターがポイントを見つけ、その場所に浮上したのだ。船の方から近づいて、インストラクターをピックアップした。場所がわったのだから、今度は私たち全員が潜行する番である。海面が荒れているので、飛び込む前にBCDのエアを抜いてすぐに潜行、一目散にポイントを目指すことになった。皆、次々とボートから海に飛び込んでいく。私も彼らに続いたが、私はカメラを船上の人に預けて(注:カメラを持って飛び込むとカメラが壊れてしまうため、通常は飛び込むときにカメラを預ける)飛び込んだので、飛び込んだ後、浮上してボートに近寄りカメラを受け取らなければならなかった。カメラを受け取って、振り向くとすでに皆は潜行して海面には誰もいない。「これはまずい。すぐに潜行して後を追わなければ」と焦ったのがいけなかった。慌てて潜ったので海水を飲んでしまったのだ。規則正しくできるはずの呼吸が、気管に入った水を吐き出そうとする咳で乱される。苦しい。飛び込んだときにずれたマスクからは水も入ってきてしまった。どうすべきか。再び海面に上がって呼吸を整えていたのでは、完全にはぐれてしまう。インストラクターを含む皆は、かなり前方を一目散に紺色に包まれた海の底に向かって潜行している。ポイントがどこにあるか一人ではわかりそうにない。「これ以上、離されるわけにはいかない」と、私も必死でついていくことにした。そのときだ。自分の呼吸が反乱を起こしはじめた。水を飲んだことによる呼吸の乱れと、海の中で迷子になるのではないかという言い知れぬ不安、うねりのある海上と濁った海中――。これらが心理的な圧迫感をもたらして強度のストレスとなり、過呼吸状態になってしまったのだ。何ということか。海の中でパニックだ。このとき選択肢は二つあった。自分だけ海面に戻って船にピックアップしてもらうというのが一つ。もう一つは、そのままついていって何とかパニックを克服するというもの。そのときの私の判断は、後者であった。とにかく、あの荒れたうねりのある海面に一人で戻るのは、避けたかった。シグナルフロートを持っているとはいえ、あまりにも早い浮上にボートの人が気づかず、荒海の中で一人漂流することになるかもしれない。私にとっては、皆といる海の中のほうがまだ安心であった。しかし、この過呼吸をなんとかしなければならない。私の理性とは別に、私の無意識はとにかくレギュレーターから供給されるエアを吸おうとする。その間にも皆、全速力で潜行しているので、私も遅れまいとフィンを目一杯キックしなければならない。この困難な状況で、私の意識は自分に何度も言い聞かせた。「落ち着け。そんなに呼吸をする必要はない。エアは十分に足りている」。そして私は静かに目を閉じた。頭脳は冷静に分析を始める。まずマスクの中に入った水を、マスククリアと呼ばれる技術によって外に出した。視界は確保した。次に再び目を閉じて、できる限りゆっくりと大きく息を吐いてみた。不思議なことに、次第に呼吸はゆっくりとなってくる。とくに目を閉じたのが良かったのかもしれない。目から入ってくる、不安につながる情報を遮断できたからだ。過呼吸の状態からは脱することができた。幸いなことに、珊瑚礁の小山も視界に入ってきた。方向も方角もわからない暗い海の中からは脱出できたわけだ。少なくとも自分の位置を知ることのできる目標物を手に入れた。私は小山の岩礁に手を触れた。確固たる土台ができた気分である。ここまで潜れば、波の影響もほとんどない。かなりエアを消費してしまったようだが、それでもほぼ規則的な呼吸がよみがえってきた。いつものダイビングにようやく戻ることができた。周りをキョロキョロすると、頭上にはトビエイが二匹、スイスイ泳いでいくのが見えた。まるでパニックがウソだったかのように、私は手首にくくりつけられたカメラに手を伸ばしていた。
2006.07.22
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▼モルジブとシグナルフロートダイビングショップによるかもしれないが、欧州からのダイバーの多いモルジブでは、ダイバーはかなり自己管理を求められる場合が多い。初めての場所でも、インストラクターが丁寧に海中を案内することもなく、船上で簡単な説明を受けた後、バディ(水の中で一緒に潜る相棒)と自己責任で潜る場合もある。島の壁に沿って潜る場合は、常に目標物があるのでそれほど不安はないが、問題は近くに島がなく、水深10~15メートルにある海中の小山に向かって泳ぐ場合だ。海上には目標物がないので不安になる。インストラクターは小山のある場所までは案内するが、その後は各々勝手に潜る。そして自分のエアがなくなってくると、一人一人勝手に(エアの消費量が同じ場合はバディと)浮上して、船にピックアップしてもらうのだ。ボートに気付いてもらうために、シグナルフロートにエアを入れ海面に打ち上げる。その際、水深5メートルの地点で3分間安全停止するのだが、海中でたった一人漂うこともある。その間、ひたすらボートが来るのを待つ。やがてボートが近くに来てくれたときは、本当にほっとする。ただし、いつもすぐにボートが来てくれるわけではなく。海面に浮上してからしばらく待たなければならない場合もある。ボートがほかのダイバーをピックアップしているときなどには到着が遅れる。波が静かで天気のいい日はまだいいが、海が荒れていて曇りや雨の日などは最悪だ。すっかり大海に一人取り残された感じになる。私が海中で初めてパニックに陥ったときも、そのような海の荒れた、暗い日であった。その話はまた今度。
2006.07.20
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17日朝、鹿児島沖の宇治群島付近でダイビングしていた四人がボートとはぐれて漂流。13時間後の午後7時40分ごろ無事発見され、救助された。幸運だったなと思う。漂流でダイバーが死亡するケースは多いからだ。思い出すのは1994年2月5日。パラオ諸島でダイビングをしていた日本人ダイバー6人が同じようにボートとはぐれ漂流。今回の鹿児島沖のケースと異なり、彼らは4日後から相次いで遺体となって発見された。原因はボートのモータが故障してダイバーとはぐれたということらしいが、詳細はよくわかっていない。わかっているのは、ダイバーたちは少なくとも漂流してから48時間以上生存していたということだ。死亡した女性の一人が水中ボード(水の中でも文字が書けるボード)に、漂流中五回も捜索している飛行機や船を目撃、カメラのストロボを光らせたりして合図したが気付いてもらえなかったことを書き記していた。全員、疲労と脱水から死亡したとみられている。パラオでは、ドリフトダイビング中にボートで留守番している現地スタッフがダイバーの気泡を追わずに魚釣りに興じていることもあるという。その場合、ボートとダイバーがはぐれてしまう可能性が高くなる。ダイビングショップを選び間違えると、大変なことになるわけだ。1997年12月には、インドネシアのスラウェシ島で、日本人ダイバー5人が同様に漂流死しているという。かく言う私も漂流したことがある。場所はタヒチのランギロア。ポイントは、流れの速いパス付近だ。そのときはパスの中をドリフトせずに、パスのそばの棚の上で45分ほどダイビングをして浮上した。ところが、そこにあるはずのボートがいつまで経ってもやって来ない。見ると遠くでこちらに向かって何かジェスチャーをしている。何とエンジントラブルでボートが動かなくなったのだ!つまりボートも遭難、私たちも遭難したことになる。ボートと私たちの距離はドンドン離れていく。幸いだったのは、潮の流れがそれほど強くなかったことだ。陸地も見える。フランス人インストラクターと話し合い、ボートまで行くのは諦めて岸に向かって泳ぐことにした。潮は陸地から離れる方向に流れていたが、潮の流れには反流もある。インストラクターはなるべくパスに近づかないように回り込みながらパスの岸を目指した。ただやはり流れがあるため、通常のバタ足ではその場にとどまっているのがやっとの状態。かなり強くフィンを蹴らないと前に進まない。いくらBCD(浮力調整装置)で浮力を確保しているとはいえ、これはかなり体力を消耗する。そのポイントは、人食いザメのタイガーシャークも頻繁に目撃されるサメの海でもある。ときどき海中を覗きながら、一向に近づかない陸地に向かって懸命にキックを続けた。必死だったので、いったいどのぐらいの時間が経過したかもわからないが、私たちは沖に流されることもなく、岸のそばまで泳ぎ着いた。しかし、これで危険が全部去ったわけではなかった。この辺りは岩場でゴツゴツしており、波で岩に打ち付けられないよう注意しなければならない。引き潮との間合いを取りながら、岩を避けてやっとの思いで、足が立つ場所にたどり着いた。確かに疲労で死ぬケースもあるわけだ。そのときまでには、私たちもかなり疲れていた。機材を脱ぎ捨て、後は救助を待つだけである。結局、私たちのボートは近くのボートに救助され、岸に泳ぎ着いた私たちには水上タクシーが差し向けられた。使ったショップはトップダイブ。同じタヒチのボラボラ島ではピカイチのショップだが、後発となったランギロアでは一流とはお世辞にもいえなかった。インストラクターも実質一人だけ。かといって、日本人インストラクターのいるブルードルフィンは営利第一主義のようで好きではない。この後、レマンタクラブを試してみたが、非常にしっかりしたショップであった。先日石垣島のマンタポイントを案内してくれた小浜島の伊藤さんとランギロアの話をしたところ、伊藤さんもブルードルフィンは使わず、いろいろと他のショップを試してみたのだという。伊藤さんの意見では、ランギロアではシックス・パッセンジャーズが一番ではないかと言う。今度ランギロアに行くときは、試してみようと思う。
2006.07.18
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葛西臨海水族園の続きです。水族館ではなく、水族園としているところが少しお洒落ですね。建物もドーム型です。ドームに入って、下に降りていくと巨大な水槽が目の前に現われます。最初はサメの水槽。フラッシュ撮影禁止のため、速く動く被写体の写真はブレたり、ボケたりしています。ご了承ください。ハンマーヘッド(シュモクザメ)です。 次はもっと巨大なマグロの水槽。やはり速く動くのでついて行けません。小さな水槽もあります。ヘラヤガラ(トランペットフィッシュ)です。このように動かない魚は比較的簡単に撮れますね。珊瑚もきれいです。周りをフレンチエンジェルとグレイエンジェルが泳いでいますね。懐かしい! カリブ海のお魚さんです。テングダイ。伊豆でも見られるお魚さんです。次はウメイロモドキ。フエダイ科の「ウメイロ」に似ているので、この名がつきました。ウメイロは、体色が熟れた梅の実のようだから名づけられた魚です。最後は謎の巨大魚。シーラカンス?もちろんシーラカンスではありません。メモを取らなかったので間違っているかもしれませんが、おそらくハタ科のタマカイです。2メートルを超える巨大魚になることもあるそうです。水族園から見た夕陽。2月らしい夕焼けでした。
2006.05.01
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▼ブルーコーナー1大海の中に突き出した岸壁。その岸壁にぶつかる多くの潮の流れが、時にバショウカジキやジンベイザメなどの大物を呼び寄せます。それがパラオのブルーコーナーですね。私はパラオ滞在中に二度ブルーコーナーを潜りましたが、残念ながらバショウカジキにもジンベイザメにも会えませんでした。だけど定番となっているギンガメアジの群れには出会いました。下の写真ですね。ダイバーが近づいていきます。群れに囲まれましたね。ギンガメアジはゆっくり近づけば、逃げることはありません。近くで見ると、こんな感じです。群れを横から撮ってみました。border="0">下から撮ると、こうなります。ところでギンガメアジの名前の由来ですが、ちょっと諸説があります。銀のようにキラキラ光っているからだというのは、まず間違いないでしょう。お寿司で言うヒカリモノの最たる例ですね。ではガメとは何でしょうか。一番説得力があるのが、銀紙がなまってギンガメとなったという説です。珍説では、銀河のように渦を巻いていて、目が大きいからギンガメになったというのもあります。大型アジの中では最もポプラーな種類で、日本近海でもよく見ることができるお魚さんですね。モルジブでは、私が泊まった水上コテージの下で渦を巻いていました。
2005.12.15
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▼イルカウォッチング私が最初に海でイルカに出会ったのは1997年。西インド諸島タークス・ケイコス諸島のジョジョという名のハンドウイルカでした。本当に人なつっこい野生のイルカで、ダイビングボートの後をつけてきたり、人間の周りで泳いで見せたりしていました。ジョジョにとっては、人間は友だちなんですね。日本でのイルカウォッチングは御蔵島が有名です。3年ほど前、2泊3日の予定で御蔵島に泊まり、イルカウォッチングに参加しようと思ったら、海が荒れていて御蔵島に上陸できず、八丈島まで行って帰ってきたことがあります(目的地に上陸できなかったので、運賃は戻ってきました)。御蔵島のイルカを見るには、三宅島に宿泊する方法もあります。写真はグアムでのイルカウォッチングツアーに参加したときのものです。といっても、ダイビングの行きにイルカを見に行くツアーで、メインはダイビングでした。グアムのイルカはハシナガイルカで、ハンドウイルカより小型です。ところでジョジョには、モーターボートのスクリューで傷つけられたとみられる傷跡が無数にあります。野生のイルカにとっては、水上スキーなどの人間の遊びは危険極まりないわけです。何度か瀕死の重傷を負ったと聞きます。ジョジョは今でも生きていれば、推定31歳(ハンドウイルカの寿命は50歳ぐらいだといわれています)になるようです。元気でいてくれればと願うばかりです。
2005.12.11
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▼マンタの編隊飛行マンタやトビエイは”編隊飛行”することで知られています。エサとなるプランクトンが多いポイントでは、何匹ものマンタが乱舞します。モルジブでは、トビエイが16匹ほど、きれいな三角形の編隊で泳いでいるのを見たことがあります。次の写真には4枚のマンタが写っていますね。次は二枚のマンタが仲良く泳いでいます。恋の季節には、メスのマンタを複数のオスのマンタが列をなして追いかける場面に出くわすこともあります。ところで、マンタのオスには、「クラスパー」と呼ばれるペニスが2つもあるんですよ。うらやましい?それは個々人の価値観の問題ですね。でもなぜ2つもあるのでしょうか? 多分、スペアなんでしょうね。サメも、同様にペニスが2つあることで知られています。マンタも魚類ですから、卵から生まれます。ただし卵胎生といって、母親の胎内で孵化して、哺乳類のように、ある程度発達した幼体で生まれます。受精から誕生まで1年かかるとみられています。マンタにはまだまだわかっていないことが多くあります。寿命についても25年は生きるのではないかとの説もありますが、確証はありません。マンタは今でも、神秘のベールに包まれた生き物です。
2005.12.09
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▼中性浮力「きゃ~、助けて。マンタが出た!」と、叫んでいるわけではありません。ここで問題となっているのは中性浮力ですね。マンタが頭上にあらわれたときに、このダイバーさんは浮かび上がってしまったんですね。だからマンタにぶつからないようにと、必死に沈降しようとしている図です。何か、助けを求めているように見えますね。初心者のダイバーさんがよく陥る、中性浮力がよく取れなかった典型例です。中性浮力とは、水の中に入って生じる浮力をうまく調整して、浮かんだり沈んだりしないように中性に保つことをいいます。浮いてしまう場合は、BCD(浮力調整装置)というダイバーが着ているベスト状の装置の中の空気を抜けば問題は解決します。あるいは深く長く息を吐いて肺の中の空気を減らせば、楽に沈むことができたかもしれません。BCDの中の空気の量は、潜っている深度によって調整しなければいけませんね。深く潜れば、空気を大目に。浅い場合は空気は少な目にするのが基本です。もちろん自分の肺の中の空気の量を調整するのでも構いません。初心者の方がグループで潜っていて、時々いなくなってしまうことがありますが、大体上の方でジタバタ沈降しようと焦っている場合が多いようです。どうしてそうなるかというと、一つは深場から浅場に上がったときにBCDの空気を抜き忘れた場合。もう一つは、ダイビング中、水平に泳ぐときに顔を上げることが多いですが、速く泳げば泳ぐほど飛行機の羽と同じ原理で上に浮き上がってしまう場合が考えられます。後者の場合、グループに追いつこうと必死に泳げば泳ぐほど浮上して、グループとはぐれてしまうケースも時々あるようです。写真のダイバーさんは前者の場合であると思われます。中性浮力が自由自在に取れるようになると、水中で足や手をバタつかせることなく静止することができるようになります。ジタバタしなくて済む分、それだけ空気の消費も少なくなるわけです。ボラボラのマンタポイントでの1シーンでした。
2005.12.07
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▼ランギロアの海フレンチポリネシア・ランギロアのティプタパスやパラオのブルーコーナーは、大物と遭遇することができるポイントとして知られています。どちらも運がよければ、カジキと出会うこともあるそうです(タイガーシャークも出ますけどね)。2002年12月26日にティプタパスのそばのミエオリエンヌ(風車のある場所の意。昔このポイントのそばに風車があったから名づけられたそうです)を潜ったときも、よかったですよ。潜行するとすぐに、イルカが三頭現われました。そのうちの一頭が次の写真です。すぐそばを泳いでいますね。でも速いのでうまくフレーミングができません。もう一頭が私の右手から、高速で近づいてきました。これは、もうすぐそばを通り過ぎました。ちょっとピンボケなのが残念です。すると今度は、もう一頭が目の前で水面に向かって急上昇。垂直に回転しながら上っていきました。私たちの目の前で、わざと遊んでいますね。私たちダイバーはもうあっけにとられています。そのまま3頭は沖の方へと去っていきました。中央やや右下に2頭写っているのが見えるでしょうか、全部で3頭写っていますね。まるで嵐のようでした。その間、わずか1~2分ぐらいでしょうか。パッと現われて、パッといなくなったという感じ。ちょっとしたデモンストレーションでした。ただ、ダイビングはこれで終わりではありません。始まったばかりですね。そこで珊瑚の棚の上に移動します。棚に向かう途中、同行していたカメラマンがパンを魚にあげたので、小魚がたくさん集まってきました。さて棚の上には、どんな魚がいるでしょう。これはフグですね。上からの写真なので、種類がよくわかりませんが、ミゾレフグのように見えます。これはハナゴイの群れでしょうか。きれいですね。おっと、岩の下にウミガメが休んでいました。休みを邪魔されて、ちょっとご機嫌斜めですね。「ちぇっ、せっかく休んでいたのに」と、こちらをにらみつけているように見えます。遠くへ泳ぎ去っていきます。ところが、また会ってしまったんですね。別に追いかけていったわけではありませんよ。たまたま同じ方向に進んでいただけです。だけど、向こうにとっては、迷惑だったようです。「なんでいつまでも追いかけて来るんだよ!」と怒って、ダイバーをにらみつけています。それが昨日の写真だったんですね。あくまでも私の解釈ですが。この後、このウミガメさん、ダイバーに頭突きをします。よっぽど怒っていたんですね。その写真も撮ったのですが、CDーROMに落としていないのでアップできませんので、あしからず。この後、さらにマンタと見間違うほど大きなトビエイが2枚現われるのですが、私は24枚撮りフィルムを取りきっており、撮影できませんでした。えてして、フィルムがなくなると、いい被写体が現われるものなのです。今日の写真はすべて、一ダイブ中に撮った写真です。イルカに始まり、トビエイで終わる、盛りだくさんのダイビングでした。
2005.12.03
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▼にらめっこ海の中では時々、面白いショットが撮れます。ウミガメさんと「にらめっこ」ですね。なぜ、このようなことになったのでしょうか?といっても、正解があるわけではありませんが。明日、私なりの解釈を紹介します。
2005.12.02
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▼イソギンチャククマノミが棲み処としているイソギンチャクは普通、このようなイソギンチャクを思い浮かべますね。横から見ると、このような感じです。隠れているのはハナビラクマノミですね。下の写真は、クマノミの大きさに比べて、イソギンチャクはこじんまりしていますね。1DK、ワンルームマンションといったところでしょうか。次の写真も二匹のクマノミが暮すには、ちょっと手狭になっていますね。でも2DKはありそうです。次は3LDKかな。まずまずのお家ですね。では、このようなイソギンチャクを見たことがありますか?ピンクのイソギンチャクです。私もこのとき、初めて見ました。ほかのダイバーも目を白黒させて驚いていますね。棲んでいるのは、ハナビラクマノミ。ニューデザインのマンションみたいです。ピンクの部分は体壁です。触ると滑らかなのがわかります。触手の部分は触らないで下さいね。毒をもっています。イソギンチャクは種類が多く、分類もまだよくできていないそうです。だからピンクのイソギンチャクとしか言いようがありません。パラオのニュードロップオフというポイントでした。
2005.11.25
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▼与那国海底遺跡(下)今日は海底遺跡の最終回ですね。私たちは台湾カマスが水路を通り過ぎていくのを見送った後、ループ道路まで沈降しました。水深は15メートルほどです。下の写真です。前にも述べましたが、舗装されたようになっていますね。道路の上をサザナミヤッコが泳いでいますよ。二枚岩のそばにいたサザナミヤッコが、私たちの後を付いて来たのかもしれません。そのままループ道路上を東に進みます。ガイドが立ち止まって、何か説明を始めました。どうやら文字のようなものが彫られていると説明しているようです。ボードには「本の絵」と書かれています。ガイドの足元を見てください。確かに長方形が二つ接した、本を開いたときのような図形になっています。ただのひび割れには見えませんね。だれかが意図的に図形のような線を刻んだように見えます。実はこの「本の絵」のような図形は、与那国島に古くから伝わる「カイダ文字」と呼ばれる象形文字にもあるんですね。このカイダ文字は、いつごろから伝わっているのかわからないほど古くからある与那国独特の文字です。今では使われていませんが、明治時代中期まで実際に使われていました。このカイダ文字らしき「文字」は、ほかの海底でも見つかっています。これは大事なポイントですね。どこで見つかったかというと、海底遺跡の西方にある「光の神殿」というポイントなんです。そのポイントの海底の岩礁には、明らかに人工的な四足の動物に見える象形文字が彫られています。これはすごいことです。「本の絵」も「四足の動物の絵」も水深15~20メートルの海底にあるんですね。この海底部分が陸地にあったころは、1万年以上も前であることがわかっています。これらの文字がカイダ文字なら、ひょっとして今から一万年前の与那国には、巨石の加工技術をもち、なおかつカイダ文字を使用した「世界最古の巨石文明」があったことになるんですね(現在知られている、文字を使用した最古の文明らしい文明は、5千数百年前にイラク南部でシュメール人が築いたメソポタミア文明であるといわれています)。少なくとも、海底で発見された文字の存在は、海底の巨石遺構の数々が古代人が造った人工物であることの有力な証拠になりますね。ちなみに私が約一年前に琉球大学の木村教授に電話取材したところ、与那国の海底遺跡は人工物であることは間違いない、科学調査でほぼ確定したと述べていました。さあ、先に進みましょう。潜っていられる時間も残り少なくなってきました。再び木村教授の地図を見てください。ループ道路を離れて、東に少し離れた御神体と書かれた場所へ向かいますよ。御神体が見えてきました。巨大な台座の上に丸っぽい巨石が載っているようです。周りには大きな石がゴロゴロしていますね。これが御神体、あるいは太陽石と呼ばれる巨石です。五角形の台座の上にちょこんと乗っているのが太陽石です。写真には写っていませんが、太陽石そばの台座の部分には、幾筋もの線が刻まれています。何の線だと思いますか? 太陽の日の入りや日の出の方角を刻んだのではないかと、みられています。それでおそらく夏至や冬至、春分や秋分の日を知ったのでしょう。つまり巨石カレンダーですね。沖縄地方では地上でもこれと似たような巨石が見つかっています。久米島にある「太陽石(ウティダイシ)」です。この海底の太陽石も人工物であるとみなすことができそうですね。水深約15メートルの海底にあります。ただし、2年ぐらい前の台風で、太陽石は台座から転がり落ちてしまったそうです。木村教授がそのように話していました。おそらく1万年間も台座の上にあった太陽石が落ちてしまうなんて、何かが起こる前兆でしょうか。どう思われますか?さて、残念ながらエアーが残り少なくなってきましたから、浮上しないといけませんね。太陽石が次第に遠くなってゆきます。これで与那国海底遺跡ツアーは終わりです。楽しんでいただけましたでしょうか? またのご来訪をお待ち申し上げております。
2005.11.21
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▼与那国海底遺跡(中)これがメインテラスです。広くて平らなテラスのようになっていますね。ちょっとわかりにくかもしれませんが、右側の壁は階段のようになっています。ほとんんど直角に削られたようになっていますね。木村教授らによると、たたいて加工したような人工的な跡があるそうです。石切り場なのかもしれませんが、神殿として使われていた可能性もあります。次もメインテラスの写真。右端のガイドが説明しています。右側の壁がうっすらとですが、等間隔に3段の階段になっているのがわかりますね。この階段の上が「アッパーテラス」があるのですが、この日は波が岩に激しくぶつかっているので行けませんでした。ところでガイドの説明を聞いているダイバーは皆、テラスの部分にしがみついています。どうしてだと思いますか?流れがきついんですね。この遺跡ポイントは通常、西から東に向けて(写真で言うと、奥から手前の向かって)強い潮の流れがあります。しがみついていないと、ドンドン流されてしまうんですね。この強い流れのおかげで、コケや藻など余分なものがへばりつかずにすみ、綺麗な形をとどめているんですね。さて、先を進みましょう。流れに乗って東の方へ向かいます。これはアジ。おそらくクロヒラアジのツガイでしょう。7条の横じまが特徴です。広場のように開けた場所に出ました。中央の台座のような部分に何かがありますね。なんでしょう? 近寄ってみます。「亀のレリーフ」とか「亀のモニュメント」と呼ばれているものですね。尖った三角形の部分が頭に当たるそうです。確かに、断面が自然の造形とは思えないぐらい幾何学的で綺麗ですね。そういえば、南米ペルー・マチュピチュの「コンドルの神殿」にも、規模は小さいですが、同じような石でできたモニュメント(レリーフ)があります。亀の頭の部分に近づいてみました。この亀の頭の先には、次の写真のような「回廊」と呼ばれる深い裂け目があります。この回廊の先に「三角プール」や柱を立てた穴のような跡がありますが、アパーテラスと同様、この日は波が激しく岩に砕けているので行けませんでした。ところで先ほども述べたように、遺跡の南側に当たる部分は潮の流れが速くなっています。再び木村教授の地図を見てください。「メインテラス」と対面にある「南神殿」の間が通路のようになっていますね。つまり潮の通り道になっているわけです。地図では左から右に潮が流れることが多いようです。亀のレリーフをみているとき、その通路を東から西に向かって、すなわち潮の流れに逆らって何かがやってきました。何かの魚の群れですね。ドンドン近づいてきますよ。台湾カマスの群れでした。この潮の通路には時々、思わぬ大物が現われることがあるそうです。ジンベイザメが出現したこともあったそうですよ。私からも近づいて、台湾カマスの群れを撮ってみました。おっと、これは失敗。ライトの充電が完了していなかったようです。フラッシュがたけませんでした。これではよくわかりません。でも、水中で見ると、このような感じになってしまうんですよ。赤い色がなくなって、青っぽくなります。今日はここまで。明日は与那国海底遺跡の最終回です。
2005.11.20
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▼与那国海底遺跡(上)今日は与那国の海底遺跡を紹介しましょう。沖縄県与那国島南の新川鼻沖に眠る、あの有名な巨石遺構ですね。大まかな場所と遺跡の地図は琉球大学の木村教授のサイトに詳しいです。私が潜ったのは2000年3月。風が冷たくて、海も結構荒れていました。しかし海の上が荒れていても、海に潜ってしまえば、快適な世界が広がっています。まず最初は、遺跡の西側に位置する「城門」です。写真中央にトンネルが見えますね。大きな石が組み合わさってできている、門のようなトンネルです。自然の造形かもしれませんが、石と石が合わさった部分が平らになっている部分もあり、人工物である可能性もあります。このトンネルはちょうどダイバー一人が通れるぐらいの大きさです。海底は石がゴロゴロしています。では、このトンネルをくぐって向こう側に行ってみましょう。すると、開けた場所に出ます。足元に注目してください。トンネルの手前は石がゴロゴロしていましたが、ここはまったく、ほうきではかれたように綺麗になっています。舗装された道路のようですね。実は「ループ道路」といって、遺跡全体の南側の海底を輪(ループ)のようにめぐっています。「道路」の両脇に側溝があるのがわかりますね。奥の方に「二枚岩」が見えます。二枚岩に向かって進んでみましょう。これが二枚岩です。巨大な立方体の岩が二枚合わさったようになっています。これは明らかな人工物ですね。形状からもそうですが、ガイドが何か説明しています。ちょうどガイドが浮いている辺りにクサビの跡があると言っているのですね。クサビの跡とは、巨石を割ったり運んだりするためにつける穴が掘られているということです。おそらくこの岩は、長方形の立方体のように加工された後、切り出されれる途中で作業が中断してしまったのではないでしょうか。この海底遺跡が石切り場であったのではないかとする説の有力な証拠の一つになっていますね。上方で波が砕けています。かなり浅い場所にあることがわかりますね。二枚岩を離れて「メインテラス」の方に進んでみましょう。メインテラスは二枚岩からみて東側にあります。ループ道路の上を進みます。あっ、サザナミヤッコが泳いでいますね。思わず写真に撮ってしました。広角レンズで撮っているので遠くに見えますが、かなり近くにいたんですよ。メインテラスが見えてきました。長くなりそうなので、今日はここまで。明日はメインテラスから話を再開します。(続く)
2005.11.19
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▼上下がなくなる世界水中では無重力状態になりますから、時々どちらが上でどちらが下か、わからなくなります。本当ですよ。水平感覚と垂直感覚が混乱してしまうんですね。次の写真を見てください。どちらが上でしょう? 答えは左ですね。だから本当は次の写真が”正しい”位置となります。この場合は太陽が出ているので、明るい方が上でしたね。注意深く見ると、ダイバーの吐く空気の泡が向かっている方が上になるわけです。洞窟などのダイビングでは太陽が見えませんから、頼りになるのは泡になるわけです。ところで、この魚たちは下に向かって泳いでいたんですね。ウメイロモドキというフエダイ科の魚です。いつも群れで回遊しています。パラオのビッグドロップオフというポイントで撮影しました。
2005.11.18
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▼ブルーホール海の中にポッカリ穴があいたようなブルーホール。その穴のある場所だけ、深い群青色になっています。中米ベリーズのブルーホールが世界で一番有名ですね。でも、パラオやグアムにも小さなブルーホールがあります。下の写真はパラオのブルーホールを潜ったときに、海底からホール(穴)を見上げて撮ったものです。暗闇の中で、穴のあいているところだけ明るくなっています。ダイバーが私のいる海底に向かって潜行してきます。手前に写っているのは海ウチワですね。写真上方には、おそらく私が排気した空気の泡がフラッシュに浮かび上がっています。別の場所から撮ったブルーホール。周りが真っ暗で何があるかよくわかりませんね。このブルーホールをくぐって、あの有名なブルーコーナーへと抜けることもできます。ブル-コーナーの写真はまた今度。
2005.11.17
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▼マンタの好奇心マンタの子供は好奇心が強いようです。以前話したように、フレンチポリネシア・マニヒ島のパスで、流れが強いため海底をほふく前進しているときに、子供のマンタがダイバーの頭上に現われました。これがそのときの写真です。何もここまで近づくことないのに、と思うぐらい近づいてきましたね。写真を見ると、尻尾がダイバーのタンクに触れています。まるで私たちが流れに流されまいと、必死に岩に捕まっているのを面白がっているようでした。マンタはしばらく、このダイバーの上でホバリングして、やがて流れに逆らってパスの彼方に消えて行きました。それがこの写真です。これまでの経験から言うと、マンタはメスと子供は人間に興味を示して、近づいてくることが多いようです。一緒に泳いでも気にしないし、こちらを横目でチラリと見たりするところが非常にかわいい。一方、オスは人間を見ると、だいたい逃げてしまいます。下の写真のマンタはメスですね。目がかわいいでしょ。マンタはまた、非常に頭がいいのではないかとも思えます。ボラボラ島で聞いた話では、ひれにロープが絡まったマンタが人間に助けを求めて、船の周りを泳いでいたことがあったそうです。乗組員が潜って、そのロープをカッターで切るまでその場を離れることがなかったということです。するとこのマンタは、人間ならばそのロープをはずしてくれることを知っていたことになりますね。賢い生き物です。最後にマンタの写真を何枚か紹介しましょう。いずれもボラボラ島のマンタポイントで撮影したものです。
2005.11.15
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▼タテジマキンチャクダイ私はマクロ(ハゼやウミウシなどの小さい生物の写真)をほとんど撮らないのですが、このぐらいのお魚さんは撮ります。タテジマキンチャクダイ。サザナミヤッコと並び人気のある、綺麗な魚です。なぜ横じまなのにタテジマなの? と疑問に思われる方もいるかもしれませんが、お魚さんから見れば、縦じまなんですね。面白いのは、幼魚は青黒白の渦巻き文様であることです。幼魚と成魚の文様が違うのは、サザナミヤッコも同様です。不思議ですね。タテジマキンチャクダイの写真は、パラオのコーラルガーデンというポイントで撮りました。
2005.11.13
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▼ナポレオンとロウニンアジ今日はお魚さんのツーショット。昨日紹介したナポレオンフィッシュとロウニンアジです。寄り添うように泳いでいますね。かといって、この二匹、ラブラブでもなければ、仲が良いわけでもありません。ロウニンアジがナポレオンの巨体の陰に隠れているのです。なぜ隠れているのでしょう?エサとなる小魚がロウニンアジの姿を見ると逃げてしまうからですね。ロウニンアジはそれほど、小魚から恐れられているということです。海のギャングと呼ぶ人もいますね。名前の由来は、浪人のように顔の辺りに切り傷のような筋があるからです。その筋の魚ということですね。いかにも、それらしい名前です。これに対してナポレオンは、比較的おとなしい魚です。小魚はそれを知っているので、ナポレオンが現われても逃げたりしません。そこで、ロウニンアジは、このナポレオンを利用して、小魚を捕食しようとするわけです。ロウニンアジにとって、ナポレオンは隠れ蓑なのですね。同じように小魚から恐れられている魚に、カスミアジがいます。カスミアジもまた、他の魚に陰に隠れて捕食をします。アカエイと一緒に泳いだり、変わったケースではウツボと併泳しているのを見たことがあります。海の中では、騙したり騙されたりしながら、厳しい生存競争が展開されているわけです。ナポレオンとロウニンアジのツーショットは、2000年4月28日、パラオのビッグ・ドロップオフで撮影しました。
2005.11.11
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▼メガネモチノウオ(ナポレオンフィッシュ)今日はナポレオンフィッシュです。「我輩の辞書に不可能はない」と、人間の言葉でしゃべったから、ナポレオンフィッシュと呼ばれるようになりました。なんてはずはないですね。オデコが出っ張っていて、ナポレオンがかぶっていた帽子に似ていることから、ナポレオンフィッシュと呼ばれるようになったそうです。でもナポレオンの肖像画を見るかぎり、ナポレオンの帽子のようには見えませんね。和名ではメガネモチノウオ。目の横にめがねのような筋が付いているからです。確かにめがねのフレームのように見えなくないですね。非常に人なつっこく、好奇心の強い魚でダイバーのすぐ近くまで寄ってきます。本当に大きな唇です。こんなに大きな唇でキスをされたら、気を失ってしまいそうですね。サメも泳いでいたので、一緒に撮って差し上げました。ナポレオンフィッシュと出会った後、以前紹介したレモンシャークも出てきました。下の写真です。2002年4月23日、外海に面した、ボラボラ島のタプというポイントでした。
2005.11.10
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▼水深40メートルの世界ダイビングは通常、水深20メートルぐらいまでしか潜りませんが、時々水深30メートル以上まで潜ります。ただし、アドバンストのカードが必要で、普通のCカードでは潜らせてもらえません。この日は私のダイブコンピュータで水深38・1メートルまで潜りました。このようなところです。ここまで深くなると、本当に真っ青な世界です。ライトを当てないと、何があるのかもわかりません。フラッシュをたくと、シダ類が浮かび上がります。本当は海底のシダ類を見に来たわけではなく、ヘルフリッジ(シコンハタタテダイ)を探しにここまで潜ってきたのですが、残念ながらこの日は見ることができませんでした(その後、パラオで見ましたが)。浅場に浮上するときに、ハンマーヘッドが上の方をくねくねと泳いでいました。2000年3月15日。沖縄県与那国のダンヌドロップというポイントでした。
2005.11.06
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▼マンタの影絵(6枚)(ボラボラのマンタポイントで)
2005.11.04
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▼コバンザメ今日はサメはサメでもコバンザメを紹介します。まずこの写真を見てください。ダイバーをただ撮ったわけではありません。タンクに何か付いてますね。上から撮った写真です。そうです。コバンザメですね。ダイバーのタンクに、いつの間にかくっついていたのです。もちろん本人は気づいていません。傍から見ていると、とてもおかしくて、つい水中で笑ってしまいました。コバンザメは、頭部背面の吸盤でサメやマンタなど大きな魚にくっついて移動します。その吸盤の形が小判型なので、小判ザメと呼ばれるようになりました。大型の魚のおこぼれに預かったり、大型の魚の影に隠れて捕食したりするために、このような行動を取るんですね。サメと名づけられていますが、サメの仲間ではなく、スズキ目コバンザメ科の魚で、サバやマグロの仲間に分類されています。私は浅瀬で、コバンザメの群れを見たこともあります。ところで、私はそのダイバーのタンクに吸い付いているコバンザメを見て笑っていたのですが、後で聞いたら、私のタンクにもくっついていたそうです。灯台下暗しでしたね。(ボラボラ島のマンタポイントでの一コマ)
2005.11.02
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▼サメ3前回は実際にサメの被害に遭った例を紹介するなど結構怖い話になってしまいましたが、ダイバーがそのように怖い目に遭うことは、まずありません。威嚇して興奮させたりしないかぎり、サメは襲ってきませんね。この写真は、2002年4月23日に撮ったものです。サメのお腹がきれいに写っていますね。タヒチ・ボラボラ島のムリムリというポイントです。ボラボラ空港の裏手にある環礁の外側にあるポイントで、外洋なので結構波が荒いです。写真のサメはグレーリーフシャークといってメジロザメの一種ですね。前回紹介したブラックチップより少しだけ凶暴で2割ほど体が大きいサメです。私の頭上1メートルぐらいそばをかすめていきましたが、別に何かしでかすわけではありません。このポイントでは、ほかにもバラクーダの群れやウミガメが見られました。しかし、なんと言ってもサメが多いですね。すべてグレーリーフシャークで15~20匹ほどがうようよしていました。これが証拠の写真です。何匹いるように見えますか? 7匹?実は、よく見ると写真左下の暗がりにも一匹隠れていますので、全部で8匹でした。でも、ダイバーが浮き上がってくるのを待っているわけではありません。ここは餌付けしているんですね。だから、ボートが来ると常連のサメさんが寄ってきてしまう。私はサメの餌付けは好きではありませんが(時々タイガーシャークも出てきてしまうからです)、その年の春はマンタポイントが濁っていて潜れないので、連れて行かれてしまいました。利用したショップはトップダイブといってボラボラでは一番いいショップだといわれています。そう思って、ランギロアでもトップダイブを使ったら、遭難してしまいました。その話はまた別の機会に書きますね。
2005.11.01
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▼サメ2昨日の答えですが、一番近い答えが2ですね。本当は5が一番いいのですが、そうはいきません。最初、サメが近づいてきたときはびっくりしました。だがよく見ると、背びれなどヒレの先が黒くなっています。ブラックチップ・シャーク(日本ではツマグロ)と呼ばれる、主にリーフに棲むリーフシャークですね。このサメはそんなに凶暴ではありません。もちろん野生の動物ですから、興奮させると何をしでかすかわかりません。だけれども、タヒチではよく見かけるサメで、まず襲ってくることはないでしょう。そうとわかれば、安心ですね。ブラックチップは体長1・2~1・5メートルほど。私のほうが大きいです。一般的に海の世界では、大きいということは強いということです。私がわざとサメのほうに向かって泳ぐと、すぐにサメは方向を変え、逃げていってしまいました。写真は、私に恐れをなして”尻尾を巻いて”退散するブラックチップ。水面を雨が叩いていますね。先ほどまで輝いていた太陽が隠れてしまって、写真も暗くなってしまいました。ただ、気をつけなくてはいけないのは、サメの種類によっては、いつもこうはいかないということです。以前紹介したレモンシャークも最初はこちらに向かってきますが、ある距離までくると方向を変えます。ところが、タイガーシャーク1、2、3、4や、ホオジロザメ1、2はそうはいきません(ホオジロザメは最近、川崎市の港で発見されました。こんな近くまで来ているんですね)。タイガーシャークやホオジロザメは人間よりはるかに大きいです。4~8メートルにも成長します。8メートル級のタイガーやホオジロをもし海の中で見たら、どんなにベテランのダイバーでも平常心ではいられないでしょうね。実際に見た人は「潜水艦のようだった」と感想を述べています。彼らは、自分より小さな人間を見ても怖がりません。エサなのかどうか、近づいてきて様子を見るでしょうね。ダイバーが怪我をして血でも流していたら、襲ってくる可能性が非常に高くなります。でも、もっと危険に身をさらしているのは、普通のダイバーよりも、サーファーや水中銃を使った漁をしている人たちでしょう。魚の血のにおいや断末魔の痙攣はサメを呼び寄せます。また、ボードの上で両手をバタつかせているサーファーは、下から見るとタイガーの好物の亀や、ホオジロの好物であるアシカのように見えます。ハワイや宮古島でサーファーがサメに襲われたことがありますが、タイガーシャークが好物と間違えて食い付いたのではないかとみられています。満月の晩に海で泳ぐのも危険ですよ。私が1999年4月に米ワシントンDCからタヒチに向かっていたとき、機中でロサンゼルスタイムズを読みました。そこには、新婚旅行先のハワイで悲劇に遭遇した悲惨なカップルのケースが紹介されていました。ハワイ諸島のどこの島かは忘れましたが、そのカップルは二人乗りのカヌーに乗って、海に漕ぎ出しました。ところが沖に出ると強い潮の流れの中に入ってしまって岸に戻れなくなってしまったんですね。岸は遠ざかり、二人は漂流してしまいます。やがて日が暮れて、夜になります。幸いなことに、海は荒れていなくて、静かです。空には満月が煌々と輝いています。月の光が黄金色に海を染めています。ロマンチックですね。ただ、ハワイは常夏と言っても、夜は結構冷たい風が吹くんです。寒くなった二人は、海水に手をつけて水温を確かめました。すると結構温かいことに気づきました。新郎がためしに海に飛び込んでみると、海の中はやはりとっても温かい。カヌーの上で寒さに震えている新婦にも海の中に入るように告げました。二人はカヌーに手をかけて海の中につかりました。空には満月。海の中は温かく、気持ちがいいです。しかし、恐怖は次の瞬間にやってきました。新婦が叫び声を上げたんですね。驚いて振り向いた新郎が見たのは、大きな魚が新婦のそばにいて攻撃を加えている光景でした。攻撃された新婦はカヌーから手を離したため、夜の海をカヌーからどんどん離れていきます。新郎は新婦の名を呼びました。返事がありません。新婦は暗闇の中に消えていきました。この暗闇と不気味なほど静かな海の上で、新郎はまったくの無力でした。怖くなって再びカヌーに乗り込んだ新郎は一晩中、ただガタガタ震えていたようです。翌日、カヌーはある島に流れ着き、新郎は救出されました。警察はサメの襲撃にあったという新郎の話を一応、信じつつも、保険金殺人などの可能性についても調べていると、書いてありました。どう思いますか? 保険金殺人か、サメの襲撃か。私はおそらくタイガーシャークの襲撃があったのではないかと思います。その根拠は、満月だったからです。満月の晩、海の上に浮かんでいるということは、下から見ると襲ってくださいといっているようなものなんですね。もちろんサメの目から見ての話ですが、満月によって獲物のシルエットがはっきりと浮かび上がるんです。ガラパゴス諸島のアシカは、満月の晩になると、海に魚を捕りに行く数がめっきり減るそうです。彼らはわかっているんですね。空が月で明るいと、深海の暗がりからサメが忍び寄ってくることを。アシカのほうからは見づらくて、サメのほうからは見やすい状況ができあがるわけです。自然界においては、アシカにとって致命的な悪条件ということになりますね。今日はちょっと怖い話になりました。次回もサメの話ですが、もうちょっと明るい話になると思います。
2005.10.29
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▼サメ1タヒチ・ツアモツ諸島のマニヒ。水上バンガローですね。2001年12月29日。この日はダイビングではなく、シュノーケリング・ツアーに参加しました。毎日ダイビングするよりは、一日ぐらい途中で休みを入れたほうが、体にいいですからね。こんなところをシュノーケリングして遊んでいました。水深は3メートルぐらいでしょうか。光が十分に海底に届いて、きれいです。岩の周りで泳いでいるのは、ルリスズメダイ。のどかですね。しばらくすると、何か大きな魚がこちらに向かって来るのに気づきました。なんだろうと思ってよく見ると、サメですね。まっすぐ私に向かって泳いできます。ピンチ! 面白い写真でしょう。普通、サメの写真というと、横や斜めから撮った写真が多いですが、これは真正面です。まったく無駄のない形をしていますね。まるでミサイルのよう。速く泳げるはずです。ちょっとアップにしてみましょう。下にはコバンザメ、顔の周りには、獲物のおこぼれにあずかろうと、スズメダイが併泳しています。ところで獲物って、私のこと?さあ、大変! どうしましょう。ダイビング中であれば、前後左右上下自由自在に動けますが、シュノーケリングだと、前後左右ぐらいにしか動けませんね。水面に浮かんでいますから、サメも狙いを定めやすいわけです。さて、ここで問題です。私の次の行動を予測して、次から選んでください。1、一目散に反対方向である岸に向かって逃げた。2、チキンレースよろしく、サメに向かって泳いだ(当然、先によけた方が負けですね)。3、近寄ってきたサメを持っていたカメラで殴り、撃退した。4、サメに食べられた。5、一緒に記念撮影した。答えは明日。
2005.10.28
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ハナビラクマノミの別のショットがありました。黄色っぽいのがヨスジフエダイ。黄色に白の筋が四本縦(人間から見れば横ですが)に入っているので、こう名づけられています。写真に写っているのは、幼魚ですね。その上を泳いでいるのは、ヒレグロスズメダイです。ヨスジフエダイ。いずれも竹富島の「ヨスジの根」での撮影です。ちょっと、光量が不足しています。
2005.10.23
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さて、この惑星のクマノミの話でしたね。下の写真は、前半で紹介したカクレクマノミでしたね。クマノミが住んでいるのは、このイソギンチャクです。イソギンチャクには毒がありますが、クマノミには免疫があり、共生していますね。カクレクマノミのお隣には、ハナビラクマノミが住んでいました。頭の部分がウルトラマンのようになっているセジロクマノミも、すぐそばにいました。すばやく動いているので、ピントが合いませんでした。この海の珊瑚も一部で被害を受けていますね。珊瑚は水温の上昇や台風で死んでしまうことがあります。無残な珊瑚の残骸が海底に散らばっています。それでもこの場所は大半の珊瑚がよく保存されており、非常にきれいでした。スカシテンジクダイの群れですね。これはゴマウツボ。写真には撮れませんでしたが、アカシマシラヒゲエビやホンソメワケベラがウツボのクリーニングをしていました。砂地に棲むガーデンイールこと、チンアナゴですね。穴からこのように首を出していますが、近づくとすぐに穴の中に引っ込んでしまいます。陸に上がって、休んでいると、大コウモリが飛んでいました。この惑星のコウモリは、カラスぐらい大きいですよ。最初はフクロウかミミズクかと思いました。ばさばさ飛び回っていました。夜にはフクロウの鳴き声が聞こえます。2羽いて、お互いに呼び合って(あるいは縄張りを主張して)いるようでしたよ。恒例の夕陽の写真です。この惑星は、石垣島と呼ばれていました。潜ったポイントは、石垣島・「底地沖グルクンの根」や、竹富島南の「ヨスジの根」でした。グルクンの根では5歳ぐらいのマンタに遭遇しましたが、カメラを持って潜らなかったので写真はありません。マンタの写真は、タヒチで何枚か撮っているので、いずれ公開します。
2005.10.21
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大気圏突入後、この雲の下に惑星の大地が広がっていました。その惑星はこのようなところです。前方後円墳のような山並みが見えますね。海もあるようです。早速、海の中に潜ってみましょう。ウチワのような珊瑚がありますね。若い珊瑚も育っています。スカシテンジクダイという透明な小魚が、ダイバーの周りを取り囲みます。スズメダイが群れています。カクレクマノミも顔を出していますよ。長くなりそうなので、後半へ続きます。今日の夜、アップします。
2005.10.21
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▼「パニック1」あるいは「真っ青な世界」マウイ島では、三日月形のモロキニ島の外側にあたるバックウォール(裏の壁)のドリフトダイブ(潮の流れに乗って潜るダイビング)が面白い。三日月形の内側は湾になっており、水深も浅くなだらかだが、外側(裏側)は急激なドロップオフで豪快な地形になっている。島の真裏の辺りはほぼ垂直の崖になっており、その崖は水深200メートル以上の海底へと真っ逆さまに落ち込んでいる。それだけ深いと海底はまったく見えない。つまり、崖の壁以外は青の世界に完全に包まれるわけだ。しかし、「底なしの海」に潜るということが、ダイバーの心理に大きな影響を与えることがある。ベテランのダイバーならばなんのことはないが、体験の浅いダイバーだと、底が見えないという不安からパニックに陥ることがあるのだ。2000年1月5日のダイビングはその意味で、悲惨であった。いつものようにバックウォールに飛び込むと、そこには真っ青な世界が待ち受けていた。私はそのときまでに何度もバックウォールを潜っていたので、楽しくてしょうがなかったが、私たちのグループにはほぼ初心者のダイバーもいた。ダイビングを開始して10分ぐらい経っただろうか。壁の近くで戯れているチョウチョウウオやウチワ、カイメンなどの写真を撮っていると、ガイドが急にダイビングをストップするとの合図を出した。私たちはあっけに取られた。まだ潜行したばかりなのに、なぜ浮上しなければならないのか。するとガイドは一人の屈強なアメリカ人を指差して、彼のエアがなくなったのだ、とジェスチャーで説明した。このダイビングの場合、一人のエアがなくなれば全員がその人に合わせて、浮上することになっていたのだ。しかし、10分とはいくらなんでも短すぎる。普通水深20メートルほどのダイビングでは45分ぐらいは潜る。実際、そのアメリカ人以外のダイバーのエアはほとんど減っていなかった。ボートに上がってから理由を聞いたところ、エアがなくなったダイバーは、あまりにも海が深いのでパニック状態となり、極度に呼吸が荒くなって、あっという間にエアを消費してしまったのだという。安全停止の時間をいれても15分という、最短のダイビングであった。(続く)
2005.10.16
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