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本のタイトル・作者3スプリットメモ術 「手書き・3分割」で情報を整理する [ 大西恵子 ]本の目次・あらすじ1章 仕事は手書きのメモでうまくいく2章 3スプリットメモの基本ルール3章 自分の課題・問題を3スプリットメモで整理する・初級編4章 自分の課題・問題を3スプリットメモで整理する・上級編感想2023年041冊目★★うーむ。こういうメモ術系の本が好きでよく読むのだけど、およそ活かせていないので読むだけ無駄なのでは?と思ってきた。メモ取ることも減ったしね…。仕事だと、メールやメモや資料も、全部OneNote。検索機能、便利。たまにノートすら「Ctrl+Fを押させてくれ…」と思う。これは、ノートを3分割にして、あらかじめ情報を書くところを決めておきましょうという内容。基本的にT字型にノートを分割し、上部に1 客観(事実)下部の左右にそれぞれ2 主観(意見・考え)3 あとで(調べること、質問したいこと、気がかかり、モヤモヤ)に分けて書くというもの。書くべき場所の定位置がフォーマット化されているので、情報を整理しやすく、検索性も高い。ただ、フォーマット(T字型)に書く基本は同じなのだけれど、「こういう時(読書内容の記録/人事面談/etc)はこういうことを書く」のバリエーションが多すぎて、私はそれが覚えられない感じ。そしてこの「客観・主観・あとで」の分け方、齋藤孝「3色ボールペン情報活用術」を思い出した。3色ボールペンの方は、1 客観(特に重要)…赤2 客観(重要)…青3 主観(意見)…緑で、私としては「重要」と「特に重要」のレベル分けが難しかった。スケジュール帳にもよく色分けで「赤は重要、青はふつうの予定」みたいな分け方をしている人がいるけど、私は重要性の切り替えが色とリンクしないというか、大切と言えば全部大切だし…となっちゃう。今回の「3スプリットメモ術」は、「主観」「客観」ともうひとつが「宿題」みたいなイメージ。「やること」を書くのでわかりやすい。逆に3色ボールペンもそういう色分けにアレンジしてもいいかもしれない。本編のメモ術とは関係ないところで目に止まったのが、「本の情報量とセミナーや講座の情報量の違い」。2時間の講演・セミナーが300字/分×120分=3万6千字であるのに対し、1冊の本は400字/枚×300枚=12万字で、本から得られる情報量は3倍。どうりで!いや、会社から薦められたり義務として参加するセミナー。午後いっぱいをかけて参加しても、なんというか「これなら本読んでたら良かったな」と思うことが多くて。その場での新しい人との出会いとか、そういうものは一人で本を読んでいては得られないものではあるんだけど、講師が話す内容が女性の働き方系とかだと、「ああそれ〇〇の本に出てましたね」「それは〇〇の本の引用ですね」「この資料は〇〇からですね」と分かっちゃう。そして「いやそれもう本で読んだので…」となることが多い。何でなんだろうなあ、と思ってたけど、そもそもの情報量に差がそれだけあったのか。納得。今回のフォーマットで使えそうだなと思ったのは、やはり情報の整理方法のエッセンス。メモを漫然と取っていたけど、そこに「主観・客観・あとで(TODO)」という意識をもって情報を整理しながらメモを取るようにしよう。引き継ぎの際は、上段に「自分が抱えている仕事」、左下に「引き継ぐために準備すること」、右下に「引き継ぎ人、内容、タイミング、気がかりなこと」を書き出すといいのだそうだ。そして上段の業務には難易度も併記する。これも参考になりそう。というのも私、すったもんだあった挙げ句(子会社から「ぜひに」と出向の声掛け頂いたけど、自分の部署の上司の上司から意向確認もされないまま『出向不可』と却下され、私が直訴。人事部が間に入り、今の会社から『出向可』のお許しが出た)、春から別の会社に出向して働くことになりました。勤務地も遠くなるし、二交代勤務のシフト制だし、時間帯も定形じゃなく、土日も勤務がある。仕事内容もまったくやったことがないことで、はっきり言って条件が良いわけじゃない。それでもねー、もう今のところの人間関係が嫌すぎて!!よく考えたら、「今の条件のまま転職したい」「新しいことにチャレンジしたい」という私の希望がすべて叶った形であるので、不安もあるけれど、今は春からの変化を心待ちにしたいと思います。転職してイチから出直したと思ってがんばります。また役職つきだけど。ほら、年明けに引いたおみくじも大吉で、そこには「何事も心を正直に強く持ち、物事に退屈せず信心怠らず勤めれば、時至りて後にはおおいに仕合せよくなります。騒がず時を待ちなさい」と書かれていたし。縁談の項には、(縁談ではないかもしれないが、ある意味縁談やん?)は「他人の妨げあれど末永く思えば心の通りになります」とあったもの。(ちなみに争事は「自我をおさえよ」。笑)で、引き継ぎを始めたい。のに、引き継ぐ人がいない!!笑うそやん…。ってなってる。今。とにかく引継書と手順書を作成しなくてはだ…。ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.02.28
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本のタイトル・作者アラフォー女性のための次こそ成功させる転職マニュアル 30代・40代からでも、正社員になれる! [ 山本 しのぶ ]本の目次・あらすじ01 これからも、ずっと非正規社員で働きますか?02 転職活動をはじめる前の心構え03 転職活動の方向性とアピールポイントの見つけ方04 あなたに合う転職活動の方法と求人の見つけ方05 第一印象をアップさせる履歴書の書き方06 書類選考の通過率を上げる職務経歴書の書き方07 内定につなげる面接対策のポイント08 内定から入社までと入社後の心構え感想2023年040冊目★★★アラフォー女性×転職というタイトルがまさにドンピシャ私のことじゃん、と読んでみたのだけれど、「現在、派遣社員や契約社員で働いている人」が「正社員」を目指す、という内容だった。私は正社員→正社員の転職を考えているので、ちょっと違った。あと冒頭に「文章がびっしり書かれている本」は女性には読みにくいだろうと「文章もできるだけわかりやすく、全てのページに文章とあわせて図」を入れたと書いてあって脱力。それ男女関係なくないか。内容は、転職活動の前の自分のキャリアの棚卸し、会社に求めるポイントの整理、履歴書の書き方、求人を探す方法、面接について、内定から入社までの準備、入社後の心構え…。と具体的かつ詳細で、就職活動中の学生でもここまで丁寧に書いてないんじゃないかな、というくらい。私は役職がついてから、採用面接も採用側として出るようになり、そういう意味でも(「面接官はここを見ています」に「そうか、そこを見ればいいのか」と)参考になった。新卒と違うのは、やはり職歴。「職務経歴書」っていうのを作るの?!知らなかった。応募先で活かせる経験を効果的に書くやり方とか、私ははたしてどこでどう今の会社で得たスキルを活かせるのだろうか…と考えさせられた。TOEICとかMOSとか、やっぱり汎用性があるよね。MOSの勉強したいなあ。パソコンスキルってすべてに共通する基礎だ。去年くらいかな。「もうやってられっかあ!」となって、転職サイトに登録し、送られてくるオファーを見てはため息をつく日々。どうせなら好きなことに携わる仕事がしたい、と出版関係の仕事がないか求人を見ているけれど、私が今から転職して正社員で働ける会社なんてこの世にないんじゃないか…という気がしてくる。小さな子どもが2人いて、地方の田舎に住んでいて、女で。その時点で、いろんな可能性が消える。東京/名古屋/大阪勤務。全国転勤あり。編集者の経験がある方。土日勤務あり。シフト制。終業19時。月残業30時間から。残業代は固定給に含む。年棒制。契約社員から。20代の方。新卒5年めまで採用。「育休制度 ※取得実績あり!」には「まじか」となった。それわざわざ書かなあかん環境なんか。ため息をつきながら、絶対に行けない会社を眺める。私が若くて独身だったなら、まだ可能性はあったのだろうか。けれど今は、私が今働いている会社以上に条件の良い会社は、見つからない。私、恵まれてるんだな…。今の会社で働き続けようかな…。(遠い目)新卒枠で採用してコストを掛けて育てて、「産休育休時短勤務も今は目をつぶりましょう、やがてバリバリ長く働いてくれるのであれば!」という感じだけど取れて。会社は私に投資した分、そこで培われた能力に給料を払ってくれている。と、今回この本を読んで分かっただけでも良かったかもしれない。この本で、最後に「意志あるところに道はひらける」と著者が語っていた。私は、今いるところが嫌なだけなんだろうか。どこかへ行きたいと、「ここではないどこか」をあてどなく求め続ける「ムーミン」のニョロニョロみたいに。私が「働くこと」に求めることは、何だろう。体制と環境に文句ばっかり言って、でも私は果たして、そこで何を成したのか?何かを自分で変えようとしただろうか?もちろん、私の力では変わらないことは山ほどある。人を変えることも出来ない。けどまだ、やっていないことが、やろうとしなかったことが、あるんじゃないのかな。「こんなところ」と言って、私は本気にならなかったのかもしれない。それって自分にも会社にも仕事の相手にも、失礼なことだ。今いるところにいると決めたならーーーとりあえずでも、決めるなら。そこで出来ることを考えてみる。ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.02.27
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本のタイトル・作者俺ではない炎上 [ 浅倉秋成 ]本の目次・あらすじある日、インターネット上のあるアカウントが炎上する。「たいすけ@taisuke0701」というアカウントが投稿した、殺人とおぼしき写真。Twitterの特定班は、容易にそのアカウントの持ち主を割り出す。大手ハウスメーカー・大帝ハウス大善支社の営業部長である、山縣泰介。家の倉庫から二人目の遺体が見つかり―――無実の彼は、逃亡を始める。引用「みんな、『自分は悪くない』ってことしか呟いてなかったんだよ」えばたんの言葉は、夏実の頭の片隅に小さなビー玉のように、ころりとした異物感を残した。「自分は悪くない。自分の価値観だけが正しい。ねえそうでしょーーーって。そういう呟きしか存在してなかったんだよ。だから、そういう人間になっちゃ駄目だなって、すごく思ったんだ。みんな、ものすごくみっともなかった。僕はああならないように、きっと気をつけなくちゃ」感想2023年039冊目★★★★・六人の嘘つきな大学生 [ 浅倉秋成 ]と同じ作家さんの作品。六人〜がどんでん返しミステリで、めちゃくちゃ読んでる途中は人間の本性が暴かれていって胸糞悪いんだけど、最後は「でも本当はそうじゃなかったんだ」が分かって謎の爽快感があって、期待して読んだ。面白かった!あ〜もう見事に騙された〜!!やられた〜!!無実の人が犯人に仕立て上げられて逃げ回る話。というわけで、はじめ伊坂幸太郎の『ゴールデンスランバー』みたいだなあと思ってたの。それすら先入観だった。最後の最後までミスリードにミスリードされてミスってリードされてたよー!くやしい!というわけでネタバレ注意。はじめ、違和感を感じたのが158ページの「山縣泰介に小学生の娘がいるって本人の年齡考えたらありえないような気がする」というSNS。確かに、遅くに出来た子どもなんだな、と思って読み飛ばしていた。それがああなってこうなってそうなるのね!本編の真犯人に触れないところで言うと、『翡翠の雷霆』のピンバッジをつけて、スターポートで煙が上がるのを待っていた学園大の学生。流体力学を研究していたという彼こそが、「理系の端っこの学部」にいた三十歳の六浦さんだったんだろう。はじめから一貫して真実を明らかにしようと、その道を探ることを諦めようとしなかった六浦さんが、最後に肩を揉まれて「どうしようもなかっただろ」「俺達は悪くなかっただろ」に同調する悲しさ。そして、最後の「言ってほしい言葉」と「あれを持つ資格」が何のことだったか分からなかったのだけど、これも「俺は俺の信念を貫く」という『翡翠の雷霆』の主人公の決め台詞と、「君は正義の人間だから、どんなことがあっても俺が君を肯定する」という正義の味方の資格だったのか。正直、真犯人に至るまでの道のりが面白くて、真犯人の動機が陳腐で「おいお前」ってなった。山縣さんはスペックがすごくて(めっちゃ走る)、でも後輩の家を訪れた時に今までの自信が木っ端微塵になっちゃって、信じてきたものがすべて瓦解して、ここらへん一時職場で完全に人間不信に陥っていた私は「わかる!!」となった。「小さい子供がいて仕事も忙しいアピールしてるくせにいつもばっちりメイクしてて、さばさば気取ってる割にフェミニンで派手なオシャレしてるのが気に入らない」って前に人づてに言われて、「いや百均のメイクやし仕事行くの嫌やから気合い入れるためにやってるだけやし、服なんて10枚くらいしか持ってないしユニクロとしまむらのセール品やし、派手な柄って十年前のお土産の民族衣装と、大学生の時に通販で買ったストールやしこれ」ってなった。ちょっと待てよ、ディスられているようで、ほんまはすごい褒められてるんか…?なんていうかさ、嫌なら嫌って、直接言ってほしいんよ。そして私に弁明の機会を与えてほしい。私は正直な人間なので(というか感じたことがすべて態度に出てしまうし、思ったことをすべて口にしてしまう幼児脳なので)、ニコニコ笑ってる裏でそんなこと思ってるんや、人間難しすぎるとびびった。みんな腹の中で本当はそういうこと考えてるんだ…と人が怖くなった。それと思ったのが、誰かのことを「嫌い」って言っている人は、自分にも同じ刃が向くことを想定していないよね。山縣泰介の奥さんもそうだ。あいつが悪い。私は悪くない。私は可哀想。だからしかたないの。この小説で、SNSを批判する言葉も同じ。俺は悪くない。そう言葉を変えてみんな言っているだけ。くだんの人間不信の件、でも私としては色々学びがあって、それは「相手はどうしてそう考えたか」を、視点を変えて向こう側から見られるようになった。ものすごく癪だし、理解できるかは別の問題なんだけど、一定そこには「わかる」ことが、ある。その結果、私自身の来し方と行く末を見直さないといけないことも、ある。痛みを伴うから、できれば見たくなかったところ。知りたくなかった己の暗部。私が、悪かったのかもしれない。悪いのかもしれない。じゃあ、これからどうする?それでぐるぐる考えた結果、「私らしく、毎日楽しく明るく生きる」ことにした。それって相手側からのことを考えてないやんという話なんだけど、ある意味吹っ切れた。「私」は「相手」を変えられない。私は「私」しか変えられない。そしてその私を変えるべきなのか?と考えた時、変えるべきところとやっぱり変えるべきではない、と判断するところがある。それは私の核となる部分。私が私であること。私を私にしているもの。それは、譲れない。相手はきっと、その私を見るのが最高にムカつくのかもしれないのだが、私が相手を変えられないように、相手も私を変えられない。その上で、私としてやっていくしかないのだ。前を向いて。顔を上げて。口角を引いて。いやあ、人生はすべて学びだなあ。山縣泰介もまた、自分の信じてきたものがズタボロになり、無実が証明されて社会復帰をした折に、これまでとは「違う自分」のほうを選ぶ。彼は、偉い。これ、なかなか出来ることじゃない。妻が、泰介のことを「他人に敬意を払える人」と言っていた。自分に厳しい分、他人にも厳しいのだと。彼は、自分の核を守ったのだ。この小説、読み始めは「ネット怖ぇぇぇ」「SNSやべぇぇぇ」ってなるんですが、最後の最後まで読んで、なぜこのアカウントが作られたのかという真の目的が明らかになり、「そうだよな、インターネットって、使いようによって出会うことが出来ない仲間と出会うことが出来る、ものすごく素敵なものだよな」とも思った。かくいう私は最近、2年ほど続けていたTwitterをやめました。1,300人くらいいたフォロワーの皆さんに、「アディオス、アミーゴ」と別れを告げ、アカウントを削除。どこかに「自分に向けられた言葉」が漂っているんじゃないかという、あのぼんやりとした「ここではないどこかに呼ばれているザワザワ感」がなくなりました。でも同時に、もうこいつ死んでいなくなるんじゃないかっていう勢いで別れの言葉を応酬して、「ああ、インターネットでの一期一会の出会いは、アカウントの消滅=存在の死、なのだな」とも再認識した。みんなー!私、元気に生きてるよー!笑インターネットとの付き合い方、いまだ何が適切な距離感なのかわからない。怖さに尻込みするのも違う。夢中になりすぎるのも違う。出来なかったことが出来るようになり、出会えなかった人と出会い。未来と希望のために、使うべきもの。ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.02.26
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本のタイトル・作者外国語をつかって働きたい! [ 小島さなえ ]本の目次・あらすじプロローグ 「言語はツール」問題第1章 私の就活物語第2章 言語サービス会社(通訳・翻訳会社)のお仕事第3章 派遣の翻訳スタッフ時代第4章 大学職員(学生係・国際交流課)のお仕事第5章 外国語をつかうお仕事いろいろエピローグ やっぱり語学が好き引用語学との向き合い方は人それぞれで、通訳者や翻訳者のような言葉の専門職もいれば、言語を仕事のツールの一つとして活用する人私生活で趣味や教養として楽しむ人もいます。どんな形であれ、言葉を学んで人生が豊かになったとその人自身が感じられたらとっても素敵だと思います。感想2023年038冊目★★★ちょっと思っていた内容と違った(就活中の外大の学生向け?)。著者の実体験コミックエッセイと、インタビューエッセイ。ちょっと古めの実直な絵柄で、こういう真面目な内容にはぴったりの絵柄。著者は、もともと美大へ行きたくて、画塾へ通っていた方。高校2年で、絵は無理だと思い一般の四大へ進路変更。大学では中国語を専攻し、1年間中国へ語学留学。卒業後は、言語サービス会社に2年3ヶ月勤務。その後、派遣会社で翻訳スタッフとして自動車メーカーに約2年勤務。大学事務職員として6年間勤務した後、イラストレーターに。そういう経歴の方の話がまず面白くて、「へええ!」と思いながら読んだ。この方、中国語だけでなく英語も出来るので、すごい。言語サービス会社では、通訳・翻訳・校正者はTOEIC900点台。営業が700〜800点台なのですって。…私、もうちょい頑張れば(現在870点)いける…?後半は外国語を使うお仕事紹介インタビュー。英語を使う仕事って、翻訳、通訳、旅行会社、空港勤務…くらいしか思いつかなかったけれど、色々あるのね。本で紹介されているのは、実務翻訳者、翻訳文学編集者、司法通訳者、日本語教師、通訳ガイド、製造業の工場SE、商社の海外駐在員、製造業の人事担当。一番私が「いいな!」と思ったのは、翻訳文学編集者。あああ、好き×好きの相乗効果だよ…。その方が「まずは1冊、興味のモテそうな外国の書籍を原著で読み切ること」をオススメしていらした。読み切る根性があると確認できるのだそうだ。洋書 "Red, White & Royal Blue"、すっかり停滞しているけど、読み切ろう…。うん。著者が、語学力ではなく「パソコンスキル(エクセル、マクロなど)の知識が系統だって基礎から固められていることに助けられてきた」とあって、「それな」と思った。まさに私、基礎固めが出来てないくてグラグラの状態。私は入社するまでエクセルを使ったことがなくて、我流で本を読みながらなんとか操作出来るようにはなったけど、いまだに出来ないことがたくさんあって、マクロとかさらさらっと組めたらさぞ作業効率が上がるだろうにな…と歯がゆく思っている。これはあれだな、時間を取って勉強したほうがいいな…。なにはともあれ、業務に直結して一番効果が如実に現れる勉強だし、汎用性が高い。ちょっと勉強しよう…。うん…。著者は外国語を直接使う仕事ではなく、イラストレーターになった。けれど翻訳的な思考(相手の言葉を理解し、他の人にも伝わる形に出力する)は今の仕事にも生かされているという。いやあ、中国語と英語が出来るイラストレーターって引く手あまたなのでは…。だってめちゃくちゃええやん…。この方の絵、ほんと企業や参考書みたいなのに向いてる絵柄だし(どうでもいいけど手の形の書き方がきれいで好き)、引き出しが幾つもあるって良いなあ。得意×得意の掛け合わせって、オリジナルになるんだな。その人の売り。その人しかできないこと。私のそれって、何なんだろう…。友人は、私が「内容をわかりやすく簡潔に伝えること」に長けていると言う。それに英語を掛け合わせたら、やっぱり先生とか?と思う。ただそれが向いているかどうかは別として、という話なんだけど。やってみてあかんかったら辞めてみたらいいんだよね。現実問題として私が出来そうなものリストに入っていることが大事。日本語教師も憧れるけれど、この本を読んでいると(というか、他国で日本語教師をやるという選択肢は目からウロコだった)条件も厳しいんだなと思う。どちらかというと、わたしは英語教師より日本語教師(国語教師)向きなんだよ…。そしてそれなら今すぐにでもやってみることが出来る、のだ…。そしてたぶん出来るだろう自信もあるのだ…。それでいいのかは別として。一生に一度は、自分が身につけた語学の力で働いてみたい。そんなことを思う。夢物語みたいに。今の会社でそういう条件が得られたら一番良いんだけど!ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.02.25
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本のタイトル・作者きみの人生に作戦名を。 [ 梅田悟司 ]本の目次・あらすじはじめに第1章 地続きの人生から自分軸を見出す なぜ最初の一歩が踏み出せないのか 地続きの人生から自分軸を見出す 作戦名のある人生を生きる第2章 作戦名をつける 作戦名を検討する具体的な方法 1 振り返る 2 思いを馳せる 3 自分軸を見出し、再整理する 4 作戦名へと昇華させる第3章 不安の時代でも、人生は続く いい作戦名とは何か やさしさによる革命を起こす 他者の評価から、自らの納得感へ終わりに 私には、まだやるべき仕事が残っている引用自分の人生を振り返り、未来に思いを馳せることで自分軸を見出す。その軸に名前をつけたものが、自分自身の作戦名である。作戦名を検討する過程で、人生を自分の元へたぐり寄せ、自分の手に取り戻すのだ。作戦名は、自分の人生を愛し、自分のものにし、自らの価値とそこから生まれる未来を自分で指し示すことにつながる。自分の生き方に名前をつけることは、自分のオーナーシップを取り戻すことである。感想2023年037冊目★★★・やってもやっても終わらない名もなき家事に名前をつけたらその多さに驚いた。 [ 梅田悟司 ]の人の本だった。著者は、コピーライター。タイトルの『きみの人生に作戦名を。』という内容よりは、キャリアの棚卸しとか自分の人生の振り返りがメインな感じ。9分割思考法で、「きっかけ・行動・学び」を書き(過去)、またその学びから得た「きっかけ・行動・学び」を書き(現在)、またそこから得た「きっかけ・行動・学び」を書く(未来)。(A4の紙を三つ折りして、×3枚でやるとよい)そうして大きなベクトルとしての「自分軸」を見つけ出し、タイトルを付ける。目に見える一貫性と、目に見えない一貫性。それらを結晶化させたものが「作戦名」。自分の中の物語に書名を与えること。どちらかというと、私にはキャリアの見直しよりは、著者がこれまで悩んできた過程だとか、「自分の領域を満たし、軸足を明確にして、意志と勇気を持ってはみ出してみる」というような「そこから出られたこと」が参考になった。9分割思考法の著者の手書きのものがたっぷり紹介されていて、自筆好きとしても嬉しい。「1ミリではなく、1度変えてみる」という考え方は面白いと思った。世界を1ミリ変えても、1ミリしか変わらない。けれど1度変えてみたら、それは時間が経つほどに変化量が増大する。この発想、いいな。自分がやっていることなんて何の意味もない、遅々たる歩みに足を止めてしまいそうになる時。これは1ミリじゃなくて1度なんだと思えば、広がる未来を想像してまた歩き出せる。誰かが名前をつけた列の後ろに並ぶのではなくて、他の列へ行くか、新しい列を作れば良いというのも発想の転換。鶏口となるも牛後となるなかれ。今いる列にいなくてもいいんだ。ここを離れて、いつでも好きなところへ行けば良いんだ。自分が必要とされる列へ。あるいは新しい列を。「この指とーまれ」そこに誰もいなくても、自分が一番になれる列にいればいい。行動しない人が批判する、というのも耳が痛い話。行動を起こしている人は自分のことに集中しているので人を批判している暇がない、いちばん遠くを見据えながら、いちばん近くの目の前のことに没頭している。挑戦する人はそれが困難で失敗が多いことを知っているから、人を批判せず、全力で応援する。彼らはやさしい。そのやさしさとは、人間は間違え、失敗することを前提とした、受け止める力であり、許す力であり、助け合う力であり、人間を諦めない力である。人を叩くのは、その人が失敗を許さず、それはその人が許されなかったからだ。自分に許さなかったからだ。失敗することを。挑戦することを。行動することを。実践することを。実践者になることは、批評家から脱することと同意である。毎日毎日、ただただ淡々と英語を勉強していて思う。バカみたいだな、私。使うあてもない英語を、毎日一言も喋る予定もない言葉を、毎日毎日。けれど私は、もし私が10年前に英語を勉強していたら、と思う。きっと今頃、もっと英語が出来ていただろうに。あの時なぜあなたは行動に移さなかったのだろう。若かったのに。時間もあったたのに。私は言い訳をするだろう。忙しかったと、お金がなかった、時間がなかったと。けれど追求する声は止まない。なぜ出来なかったの。なぜやらなかったの。糾弾するその声は、きっと今の私に向けられた、10年後の私の声でもあるのだ。去年、キャリアの棚卸しをした時に見えたこと。私は、新しいことを学ぶのが好き。学び続けることが好き。それは、私の人生の喜び。それをずっと続けていきたい。私の人生に名前をつけるとしたら、"EVERY TIME READING, ANY TIME LEARNING. "かな。間違えないで。迷わないで。一歩をすこし、角度を変えて。一度ずつ、世界を変えよう。ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.02.24
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本のタイトル・作者ビジネス小説 もしも彼女が関ヶ原を戦ったら [ 眞邊明人 ]本の目次・あらすじ第1章 グローリープロジェクト -ミッションが人を動かすー第2章 テストプレイ指導 -合意可能領域を探れーQUEST1軍議に参加せよ/QUEST2伏見城攻略第3章 合併計画 -仮説と実行を繰り返せーQUEST3岐阜城防衛戦/QUEST4木曽川の戦いを制せよ第4章 内通者 -相手の立場で思考せよーQUEST5 淀殿を説得せよ第5章ラストチャンス -速度が勝機を生み出すーLASTQUEST 関ヶ原の合戦終章 旅立ち -自分という物語を紡げー引用仕事とは、生きるためではなく人を活かすためにやるものだ。感想2023年036冊目★★★★面白かった!はじめタイトルから、時代トリップものだと思っていたら違った。胸アツ展開のお仕事小説。ふだん本を読まない人にもおすすめ。私は活字にまったく縁のない兄に薦めたいと思った。「もしも徳川家康が総理大臣になったら [ 眞邊明人 ]」と同じ作者の「ビジネス小説」。ストーリーの中でビジネス書のメソッドを学べる一挙両得本。前作も面白かったけど、この作品も面白くて、何よりストーリーテリングの部分が自然で、エンターテイメントとしても読み応えがある(ビジネス書云々を抜いても十分に成立する内容)ことがこの作家さんの魅力。主人公は、大祝(おおほうり)みやび、27歳。学生時代はソフトボール一筋で、ゲームは門外漢。たまたま就職活動で「戦国大戦略」など歴史シミュレーションゲームで名高いゲーム業界の老舗である「グローリーゲームス」を受け、社長・司馬山凌の人間性に惹かれ入社をした。5年目で、現在は社長室企画部勤務。2年前にゲーム業界のカリスマだった社長が急逝し、グローリーゲームスの業績は低迷の一途。そんな時、副社長の多々良が人員削減を含む業務改善を提案。彼は、人員削減を保留する代わりに、亡き社長の肝いりだったという「グローリープロジェクト」のテストプレイを大祝と経営企画室長の星に命じる。「グローリープロジェクト」は、触感なども身につけた装置から感じることが出来るVRゲーム。さらには外科手術で脳にチップを埋め込めば、身体が不自由な人でもゲームの世界で自由にプレイできる。秀吉亡き後の関が原の合戦を舞台に、軍師となり東軍か西軍の中心人物についていずれかを勝利に導くーーー果たして大祝と星は、ゲームの可能性を証明できるのか。会社の未来は、ゲームの未来は、二人の手に託された!という内容。どう?ワクワクするでしょ?笑「四箱思考(表層→本質→対策→変化)」「PREP(Point(結論)→Reason(理由)→Example(例示)→Point(結論)」「ZOPA(Zone Of Possible Agreement(合意可能領域))」「DESC(Describe(描写)→Explain/Express(説明)→Specify/Suggest(提案)Consequences/Choose(選択))」「OODA(Observe(観察)→Orient(仮説・情勢判断)→Decide(意思決定)→Act(実行))」 …変化する環境で各自が現場で考え即応(戦場での考えから生み出された)「PDCA(Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Action(改善))」 …変化の少ない環境で時間をかけ中央が精査(生産管理に使われた)といったビジネス書のあれやこれやが図解で出てきて、こういった知識をゲームの世界での関ケ原合戦への交渉や対応に用いる。それぞれの歴史キャラクターも魅力的で(名前の横にあらわれる説明書きの「いらん一文」が面白い)、私は歴史苦手なんだけど、こういうゲームならやりたいと思った。これから拡張現実はどんどん広がって、一方で肉体が疎かにされる(ただの入れ物とみなされる)のではないかという危惧も私にはあるのだけど、逆に言えば肉体という檻に閉じ込められている人(『潜水服は蝶の夢を見る』)からすれば、それは解放でもあるのか。この小説は「仕事とは何か」ということを何度も問いて、またいろんな人がそれに答えるのだけど、「会社は夢見る場所じゃなくて稼ぐ場所だ」ということを言われて、でも結局ゲームをプレイすることを通じ、主人公のみやびは、ゲーム会社であるグローリーゲームスは「未来を創造する場所」だと気付く。創業者の司馬山は言っていた。人生は物語、仕事は物語、すべての人間は物語を持つ。「物語のある社会をつくるためにゲームはある」。すべての人がゲームの世界でコミュニケーションできる未来。一人では到達できない場所へ行けるのは、一緒に働く仲間がいるからだ。本当は会社って、そういうところなんだと思う。働くことは、その一員になることなんだと。これまでの関連レビュー・もしも徳川家康が総理大臣になったら [ 眞邊明人 ]ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.02.23
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本のタイトル・作者キラキラした80歳になりたい [ 木村盛世 ]本の目次・あらすじ序章 女性に生まれて良かった第1章 木村盛世が考える、50歳になったらやめること、始めること第2章 更年期という大イベント第3章 ハッピーな老後のための24時間とサビない体第4章 簡単!一番大切な臓器を守る骨盤底筋群の鍛え方と年を感じない肩甲骨の作り方第5章 その話、ホント?ウソ?第6章 一度きりの自分の人生だから、自然体で楽しく生きよう引用ネガティヴな感情はポジティヴな感情よりも、あなたの心に深く突き刺さり、長くあなたを苦しめます。それに対抗するには、どんなに小さなことでもいい、あなた自信が頑張って成し遂げたことに関して、自分で自分を褒め続けるのです。それだけでなく、頑張っている最中にも、自分で自分を励まし続けるのです。たとえ相手が自分であっても、褒められることで達成感を得ることができます。そして、一つひとつ課題をクリアしていくことで、あなたはどんどん能力を高めていくことができます。それが大きな達成感となり、さらに成長していきます。これはあなたが後ろ向きにならない限り、永遠に続く成長への好循環なのです。ここで、注意をしなければならないのは、「昨日」とばかり比べないことです。「昨日」とばかり比べていると、あなたの成長はほんの少しです。感想2023年035冊目★★★36歳、女。80歳まで、あと44歳。はて、私はどこを目指しているのか。笑どうしても周囲の血縁者に、「更年期障害」でひどい目にあっている女性が多く、身構えてしまう。私も老いを感じるようになってきた身。これから先の道行を、心細く思っている。それは、学校で初潮の授業を受けたときの不安と少し似ている。これから私の身体はどう変化し、その時私は何を思い、いったいどう対処していけばよいのだろう?生理が始まるのですよ、これは御目出度いことなのですよ。白々しい言葉と、秘密を明かされるように配布されるナプキンのサンプル。これから何十年も、あなた達は毎月毎月、股から血を流しながら生きていくのよ。何日も痛みに呻きながら、それをけして表に出さないで、気づかれないようにね。特に男どもには!私にはそう、ラッピングされた表面にある女であることを言祝ぐ言葉が、その包みを開ければ永遠の呪いのように聞こえた。自分ではどうしようもない、永遠の咎を負わされるように。それは恥なのだと。煩わしさに慣れ、当たり前のようにそれを受け入れ、痛みに耐えて、何年も何十年も!経って。やっとそれが終わるのだ。それは解放であるはずなのに。そこでも苦しまなければならないなんて、なんて罰ゲーム?だから私は知っておきたい。もしそれをもっと和らげて受け入れる事ができるなら、その方法を。やれることがあるなら、備えるべきことがあるなら、その心構えを。この本の著者は、お医者さん。・健康診断を大々的に行っている先進国は日本だけ。・1年間生理が来ないと「閉経」。・生理と生理の間が短くなり、25日以内になってきたらそろそろ閉経。・日本人の女性の9割は45歳から55歳の間に閉経する。平均年齢は50・5歳。・閉経を挟むプラスマイナス5年間を「更年期」と呼ぶ。・著者が大変だった時、精神科で言われたのは「とにかく陽の光を浴び」「カロリーのあるものを必ずとる」こと(セロトニンの受容体の9割が腸に存在している)。・梅干しは「一日一粒で医者いらず」といい、カルシウムはリンゴの4倍、鉄分は6倍。クエン酸が栄養素のエネルギーへの変換を促進するので、ダイエット効果や疲労回復も期待できる。・ゆで卵は、卵がほぼ完全食品で、ないのはビタミンCと食物繊維だけ。とりあえず梅干しを宅配生協で注文した。笑ゆで卵は、作るのが面倒だなと思っちゃう…。ゆでるだけなんだけどね。鳥インフルエンザやウクライナ侵攻の影響で、卵も高くなっているしなあ。でも、お菓子1袋買うことを思えば、卵の値上がりなんてちっとも大したことじゃないのだが。閉経の基本年齡が50歳。あと、14年。子どもたちがちょうど成人する頃。私はいったい、どうなっているんだろう。怯えながら、恐れながら、それでも私には楽しみにしていることがある。プール!生理がなくなったら、気にすることなくスイミングに通うんだ。そうして黙々と泳ぐの。「かもめ食堂」みたいに。キラキラした80歳の私はきっと、そんな感じだと思うんだ。ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.02.22
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本のタイトル・作者31歳、夫婦2人、月13万円で、自分らしく暮らす。 僕たちが見つけた質素で最強の生き方 [ なにおれ ]本の目次・あらすじプロローグ 僕が質素に暮らすようになったきっかけ第1章 少ないお金で暮らすから、自分らしく生きられる第2章 生活自給スキルを磨けば、豊かに暮らせる第3章 やりたくない仕事を辞めると、楽しく暮らせる第4章 お金を貯めるから、理想が現実になる感想2023年034冊目★★これは…なんというか、「n番目のn番煎じ」と思ってしまう系のYoutuber本だった。社会人4年め、27歳で転職。有給消化の1ヶ月の間に、地味で健康的な暮らしをしたら、その退屈さが心地よかった。たくさんお金を稼がなくてもいい、自分はやりたいことをやらずに生きていきたい。生活自給スキルを磨き、やりたくない仕事以外でお金を稼げるようになり、お金を貯める。この3つの要素を突き詰め、人生の選択肢を広げ、本当に求めている暮らしを手に入れた。ーーーなぜだろう。すべての人の選択は唯一無二のオリジナルであるはずなのに、文字にして本にすると、それは陳腐な模倣に過ぎない。どこかで読んだことのある誰かの物語をなぞっただけで、そしてそれは後発であるが故に原形を超えていかなければならず、しかし概念が打ち立てられた時を勝る衝撃や興奮は訪れない。夫婦2人で月13万円の内訳は、家賃が3万2千円に、水道光熱費1万円、食費2万円など。多くの「節約生活」を送っている人が、家賃抜きだと1人5万円くらいで生活している。かなり切り詰めた生活。「買いたいものを買い、食べたいものを食べる」ということは出来ないけど、そもそもそういうことをしたいと思わないような暮らしならば叶えられる。この人の本で「すごいな」と思ったのが、「3年だけやりたくないことを我慢してお金を使わずに暮らせるようになろう」と決めて働き始めて、「どうせあと3年で関わらなくなるし」と転職先ですべての人が月に40時間残業しているのを断り、目的のよくわからない仕事は適当にこなし、結果的に2年で辞めたというくだり。うおう…おめえ…。あれか?私が古い人間すぎるのか??いや、言ってることはわかるんだけど、わかるんだけど、感情的に理解できないんだぜ…。それが効率的なのかもしれない。ある意味では正しいのかもしれない。しかし、その組織で働くと決めたんだよね。失礼じゃないか、それ…?いっしょに働く人への敬意が感じられないんだぜ…。まあ私なんて、毎日やりたくもない仕事をこなしてお金をもらっている身なので、偉そうなこと言えた身ではないのですがね!それでもやっぱり、こういう本を読むとその思い切りの良さに「すごいな」と思うと同時に、この人が切り捨てたものを私はまだ抱えていたいな、とも思うんだよ。ぶつくさ言いながら、あちこち頭をぶつけながら、時々泣きながらでも。何でなんだろうね。イヤダイヤダと言い続けているのにね。ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.02.21
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本のタイトル・作者71歳、年金月5万円、あるもので工夫する楽しい節約生活 [ 紫苑 ]本の目次・あらすじ第1章 年金月5万円、楽しい節約生活第2章 食費月1万円生活を始めてみたら、いいことだらけおひとりさま節約生活(食)第3章 ようやくおしゃれ適齢期おひとりさま節約生活(衣)第4章 住まいも工夫次第で居心地よくおひとりさま節約生活(住)第5章 健康が一番の節約です第6章 捨て活と捨てない生活のバランス第7章 欲望はこうして抑えて、賢くお金を使う第8章 不安がなくなり、生き方が楽になる引用もちろん、年は取っていきます。年齢的にはより死に近づいているのですが、なぜか、死は前より遠のいていった気がします。それが錯覚だとしても、それはそれでいいのではないでしょうか。不安も錯覚ならお金のあるなしも錯覚のひとつ。同じ錯覚なら、元気という思い込みのほうが何倍もいいに決まっているのですから。感想2023年033冊目★★★まず表紙を見て思う。おしゃれ〜。これで71歳〜。すごい〜。フリーランスをしながらひとりで二人の子どもを育て、現在は一軒家を購入してひとりぐらし。土曜日の朝に放映している「サタデープラス」に登場してらしたのを見たので本を読んでみた。もともと、着物ブログを10年ほどやっていて、69歳で節約ブログを開始。「ひとり紫苑・プチプラ快適な日々を工夫」というブログが有名に。① 一人でも三食ちゃんと食べる② 食費は月に1万円前後とする③ 安く、美味しく、かつ栄養のメニューを考えるをモットーに一人での節約生活の食事を始める。一回の買い物予算は千円。「いわしor鶏むね(200円)」+「卵(200円)」+「牛乳(150円)」+野菜(400円)」を買い、4日〜5日かけて食べる。すごい。いや、たしかに千円だと鶏むねしか買えないよね…。いつも野菜ってタンパク質に比べるとめちゃくちゃ安くてお腹いっぱいになって栄養豊富ですごいよな、と思う…。紹介されていた「甘酒豆乳アイスクリーム」(豆乳ヨーグルト+甘酒+牛乳を混ぜて冷凍)や「チョコクッキー」(小麦粉、ココア、甘酒、オリーブオイル)も美味しそうだった。ご本人は『うつ消しごはん』という本を読んでから、タンパク質と鉄分を取って甘い物への欲求を減らす試みをしていらして、おやつの代わりにナッツとチーズを食べるように心がけているそう。私も、ついつい甘い物を食べてしまうので反省。タンパク質は足りてない。「疲れているときには甘い物」という図式が間違っているんだよな。前に読んだ『太りやすく、痩せにくくなったら読む本 医師が教えるほんとうのダイエット』で、これは東洋医学と漢方の話だったんだけど、「脾(胃腸など消化器系・甘味)」を抑制するには「肝(自律神経や情緒をコントロール・酸味)」なのだって。本の中では、家計簿(みんな、人の家の家計簿見るの大好きだよね??)も掲載されている。公団にお住まいだった頃は、全体の支出は175,000円。家賃が13万円!だから、ほかは45,000円ほど(うち、食費が25,000円)。これも、家賃の占める割合が大きすぎるだけで、十分に質素な暮らしだと思うのだけれど、現在は持ち家で家賃はゼロになり、月の支出は43,000円くらい(うち、食費が1万円くらい)。家賃は、シングルマザーで子どもが小学校〜高校の頃に住んだ家が14年間で2,520万円。その後住んだより広いタワーマンションが月24万円の8年間で2,304万円だという。すごい…。何よりそれだけを一人で払える財力がすごい…。よく若い人のFIRE本で「月10万円(家賃が5万弱)あれば暮らしていける生活レベルを維持する」というような記載を見るから、これが健康で文化的な最低限度の生活としての下限なのかもしれない。一人暮らしの生活保護の金額も、地域の程度の差こそあれ、ちょうど月にこれくらいだ。持ち家があると、その分固定資産税やら維持管理費がかかるけども、家賃を考えなくていいのは羨ましい。我が家は賃貸派で、ヤドカリのようにライフステージにあわせて賃貸を住み替えていこうと思っているのだけども、最後(老後)は中古の一軒家を買うほうが良いのかなあ…。しかしその暮らしが貧しいか?というと、全然そんなことなくて、工夫に満ちてとても楽しそう。精神の余裕。時間の余裕。手間暇を掛けられる幸せ。干し野菜のところは、2020.05.29「寂しい生活 [ 稲垣 えみ子 ]」を思い出した。量から質への転換は、一人暮らしの食事を優雅な遊びにも変えてくれます。とご本人は「プチプラ食生活」を言ってらっしゃるのだけど、たぶんこれがこの節約生活や倹約生活、清貧の暮らしが見すぼらしくない理由なんだろう。頭をひねり、知恵を絞り、工夫を凝らして、手間ひまをかける。改善と改良。生活にダイレクトに跳ね返る反応。自分だけが知る幸せ。これほど優雅な遊びが、あるだろうか。そしてそれは、「日常を遊び、日々生きることを愉しむ」ということでもあるのだよな。紫苑さんは、ふだん自分の年齡を忘れているのだそう。それは毎日毎日をそっくりそのまま受け取って、しっかり自分のものとして咀嚼しているからじゃないのかな、と思った。よりたくさんものを持っていることが良くて、お金のために働くことがすべてだった価値観が反転したら。そこにただ残された自分が、そのときすべてを持っていたのなら、良いな。もうじゅうぶん持っている。あるもので、やっていく。自分の頭で考えて案を出して、自分の力で問題を解決して。それはなんて贅沢な遊び。これまでの関連レビュー・74歳、ないのはお金だけ。あとは全部そろってる [ 牧師ミツコ ]・80代で見つけた生きる幸せ [ G3sewing ]・87歳、古い団地で愉しむひとりの暮らし [ 多良美智子 ]ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.02.20
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本のタイトル・作者財布は踊る [ 原田 ひ香 ]本の目次・あらすじ幼い子供のいる専業主婦である葉月みづほは、倹約を重ねていた。夢は、海外旅行。ハワイ。そしてブランドの財布を買うのだ。節約生活の結果、夢を叶えたみづほだったが、大盤振る舞いだった夫の旅行の請求がおかしいことに気付く。―――月々三万円の、リボ払い。知らない間に数百万円の借金を作っていた夫の返済のため、彼女は手に入れたばかりのイニシャル入りのブランド財布を売りに出す。引用もうたくさんだ、と思った。自分はもう、この男に人生を左右されたりしない。いや、この男に限らず、誰かに人生を左右されたりしない。いや、この男に限らず、誰かに人生を左右されたりしない。雄太のことが嫌いになったりしたわけじゃない。そういうことではないのだ。ただ、誰かに自分の人生を動かされたくないのだ。この男のせいで、貧乏になったりしたくない。ただ、それだけだった。感想2023年032冊目★★★ひとつの財布が、次々にお金で問題をかかえる人々の間を渡り歩いていく短編集。すべてのお話が繋がっていて、「どーしようもないなコイツ」と思っていた奴が最後にはちゃんと生活できるようになっていて良かったと思う一方、「あんなに頑張ってたのに…なんで!」という子がいたり、「てめーまじでゆるさん」という最初から最後まで浮かばれない奴がいたり…。リボ払い、奨学金、不動産投資、仮想通貨…。コロナ融資などの時事ネタも入って、「はー」となる金銭エンタメ小説。こういうことって、学校では習わないものね。家庭教育なのだろうけど、家庭で経済が崩壊している場合は、誰からも教わらないまま大きくなる。この本の登場人物では、奨学金を返すのが苦しくて、節約しているOL2人の話が一番好きかな。自分はマックでシェイクを飲むことさえ躊躇するのに、同僚たちはランチも含め華やかな暮らしをしているように見える、というくだり。わかる!!ってなった。周りがさ、裕福に見えるんだよね。余裕あるように。学生時代、アルバイトもしないでいい、サークル活動に明け暮れている環境の子を見て、「甘やかされてるなあ」と思っていた。ただ、親元から出てきて私立大学って時点で奨学金の返済額やばいことになるの、明らかよな…。私は大学受験のときに親が失業していて、「家から通える国公立大学」に絞って受験。なんとか合格はしたので、奨学金で大学に通った。うちは失業云々関係なく、どのみち親が「高校卒業後は子どもにお金を出さない」という教育方針だったので、家にお金を入れる必要こそないものの、通学費から教科書代、医療費から何から、すべて自分で稼がないといけない。授業とバイトで終わった4年間。学費がもったいないので、1授業あたりの費用対効果がよくなるよう、なるべく多くの授業を受講した。(私の大学での取得単位は253。通常の卒業必要単位124なので、4年間で2回卒業できるくらい授業を取った。)ちなみに失業していても前年度の収入で見られるから無利子は借りられなくて有利子でした。卒業してから返済が始まって、利子だけで何十万になると気付いてなるべく早く返済しようとしていたけど、私は大学卒業のあと貯めていたお金で専門学校にも行ったので、しばらくは最低額(1万数千円)の返済金額を毎月返していた。この本で、奨学金の返済猶予について、放送大学に入ったら学生猶予がきくというの、本当なのかな?私は専門学校の授業内容が「学生」と認められなくて猶予してもらえなかったんだけど…。今はもう全額返済したけど、あれがまだ続いていたらと思う。決まった仕事がなかったら、何十年も続く奨学金の返済が生活を圧迫していただろう。国公立大学だと学費が安く、免除になるケースも多い。天涯孤独で自分一人で大学に通っている子とか、社会人を経てお金を貯めて通っている子とか、働きながら通っている子とか、いろんな環境の子がいた。そんな子たちから見たら、私もまた親元でお金のかからない暮らしをしている、「甘やかされている」学生だったんだろう。私は、自分の子どもには大学卒業まで学費を出そうと思ってる。大学院までであっても、出そうと思ってる。そのためにお金を貯めて、投資もしてる。だって、その時の「時間」はお金では買えないものだから。社会人入学してきた人は、「お金がないから海外になんて行けない」と言う私に言った。親に借金してでもやったほうがいいよ。お金があるときには時間がない。時間があるときにはお金がない。お金の工面ができるなら、時間のある「今」それをやったほうがいい。このときは、もう二度と戻らないから。お金があるということは、余裕があること。それは、選択が出来るということ。選択の幅が広がるということだ。お金の使い所として、それは正しいことだと思う。そうしてお金があれば、「選べるようになれば」、はじめて自分で「選ぶ」ことが出来る。主人公のみづほは、ヴィトンの財布をハワイで買う。ずっと欲しかった憧れの財布。それを手放し、彼女は数年後には不動産投資の女社長として有名になる。最後に彼女はまた、財布と巡り合う。でもその時、彼女はその財布がどうしても欲しくなり、けれどふと我に返り自分にはもう必要ないのだと気付くのだ。ブランドにはその価値もあるけれど、一方で「名前」だけを、それを身に着けた自分のイメージだけを得ようとしているのであれば、意味がない。内実伴ってこそ、はじめて価値があるんだろう。そしてそのラッピングが自分に必要かも、お金があれば考えることが出来る。私もずーっとブランドものになんて縁がなくて、正社員で就職して初めてボーナスが出て、「ブランド物の財布とかバッグとかを買ったほうが良いんじゃないか?」と思った。雑誌でクロエのバッグを眺める日々。けどある程度して、「私らしくないな」と思ってやめた。買えるけど、別に欲しくない。それは私っぽくないから。私の財布は、2012年に買ったBECKERの極小三つ折り財布。2018.08.03「三つ折り極小財布」今でも、「私らしいなあ、好きだなあ」と思いながら毎日使っている。お金に振り回していた主人公たちは、お金に向き合い、学び、コントロールが出来るようになることで、自分の足で歩き始める。みづほが言う。お金により、誰かに自分の人生を左右されたくないのだと。お金は、選択肢。歩きたい方へ、歩いていける力。人生を制御し、進んでいける力。これまでの関連レビュー・三千円の使いかた [ 原田ひ香 ]・古本食堂 [ 原田ひ香 ]ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.02.17
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本のタイトル・作者高橋源一郎の飛ぶ教室 はじまりのことば (岩波新書 新赤版 1948) [ 高橋 源一郎 ]本の目次・あらすじ1年目 前期 十九歳の地図1年目 後期 世界がひとつになりませんように2年目 前期 その人のいない場所で2年目 後期 いつもの道を逆向きに歩く終わりのことば特別付録 さよならラジオ引用「ひとたび流れた音楽は消え去ります。また、ことばも音も、どこか空の彼方へ消えてゆく。けれども、それはなくなるのではありません。どこか、この宇宙をさまよいつづけて、待っているのです。その音楽やことばを必要とする誰かのために、です」感想2023年031冊目★★★NHKラジオで、毎週金曜日に「夜開く学校」として放送している番組「高橋源一郎の飛ぶ教室」。私は、2022年の4月に、「ニュースで学ぶ現代英語」を聞くためにNHKラジオのアプリをダウンロードして、そこで見かけて聞くようになった。冒頭は高橋源一郎さんのエッセイ。そして前半は、その週の1冊の本の内容紹介。後半はゲストとの対談。この本は、冒頭3分間のオープニング・エッセイを、最初の2年分集めたもの。ほとんどが私が聞いていない期間のものだったので、楽しく読んだ。残念だったのは、冒頭のエッセイが、たいてい本編で紹介される本の内容とリンクしているのだけど、この本は「この回でこのエッセイのあとに紹介されたのはこの本ですよ」というのが載っていなかった。片手落ち感…。この本のなかで印象的だったのは、五味さんの話。私たちは考えることに疲れてしまって、ほんとうは考えることは楽しいはずなのに、もう自分がなにをしたいのかもわからなくなって、なんでも誰かに決めてもらって、そういう「学校化社会」で生きている。高橋さんは、コロナで「学校へ行かない」「会社へ行かない」という状況が生まれていることに、考える機会をもう一度与えられているのではないかと仰っていた。コロナが落ち着いて、ウィズコロナ、アフターコロナと呼ばれる「新しい日常」がやってきて。マスクもみんなしなくなって、隔離も待機もなくなって。それでも私達は、あのときに何を失って、何を得たのかを、覚えておかないといけないと思うんだ。ただ感染症って怖いよね、ひどいことにならなくて―――なったといえばなったのだけど―――よかったね、で終わっては、あまりにも「あの時」を無碍にしている。渦中にあって見えなかったものを、渦中にあったからこそ見えたものを。きっと世界が切り替わったポイントがあったとしたら、「あの時」だったと、思うんだろう。ポイントは切り替わり、世界は乗り換えられた。私達は同じ列車に乗って、けれど違う行き先を目指している。線路が進むに連れ、それはどんどん当初の目的地からかけ離れていくのだ。よく見ておかなくては。覚えておかなければ。私達は、未来へ向けて、何を選んだのか。「84時間目」には、私の好きな言葉「犀のようにただひとり歩め」も紹介されていた。視力の弱い犀が、鼻先の角を目印にして世界を確かめながらゆっくり前へと進んでいく。この言葉は、先日NHK講座の「ボキャブライダー」で紹介されていたリンカーンの言葉も通じるものがある。I walk slowly, but I never walk backward.(わたしの歩みは遅いが、歩んだ道を引き返すことはない。)愚鈍であれど悠々と。一歩ずつ前へ。誰かのあとをついて行くのではなく、誰かを引き連れていくのではなく。ひとり己の道を確かめながら進む。進むべき方向を誤ったとしても、なお胸を張って歩き続ける。後戻りは、しない。本の最後には、ラジオの中で朗読されていた「さよならラジオ」というお話も掲載されている。私これ、とても好きだな。影響されて自分でも似たようなお話を書いた。2022.12.19「I Road(ラジオ英会話を学ぶ日々の心象風景の寓話)」本を読む人の話を聞くのが好き。その人というフィルターを通した本。最近、「書くとは何か」「読むとは何か」「本とは何か」ということについてよく考えていて、それについて書かれたものもよく見たり読んだり聞いたりしている。そうして、私にとって「読書」とは、「剥いだ生皮を被り内側から見ること」だと思った。そしてそのイメージは、昔に漫画家の尾崎かおりさんが、ホームページで書いていらしたお話と同じだった。高橋源一郎さん、小説や随筆など、書かれたものをほかに読んだことがないので、また読んでみたいな。ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.02.16
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本のタイトル・作者科学のカタチ [ 養老 孟司 ]本の目次・あらすじ第1話 於 鎌倉 養老邸 2021年3月いにしえの「死」をいだく街、鎌倉いつもいた「まる」との別れ二人の獣医師との出会いから、ネコの体の「ごみ掃除」を研究 ほか第2話 於 鎌倉 養老邸 2021年5月新型コロナワクチン接種は「壮大な実験」専門家でないからこそ「ご破算で」ができる科学者と政治家の感染症対策会議は「バベルの塔」みたいなもの ほか第3話 於 東銀座 時事通信社 2021年11月AIM研究への寄付金、2億円を超える幼虫・蛹・成虫でゲノム構造が異なっている点が多々あった「なぜ完全変態しなければならなかったのか」という謎は残る ほか巻末レポート 養老先生へのご報告引用「なぜだろう」と興味が湧いたこと、好奇心をかき立てられたことに対して、心の赴くままにその答えを追い求めていく。これが、本来の自然科学者のあるべき姿です。感想2023年030冊目★★★面白かった。養老先生の今回の対談相手は、「タンパク質「AIM」の研究を通じて、腎臓病や認知症をはじめさまざまな現代病を統一的に理解し、新しい診断・治療法を開発することを目指している」免疫学者・宮﨑先生。宮﨑先生の著書『猫が30歳まで生きる日』は、その研究内容がネットで紹介されるやバズり、多額の寄付が押し寄せたのだそうだ。私はこのネットニュースを知らなかったのだけど、すごいね。日常にある「当たり前のもの」って、もう大概分かっていたりするのかなと思ってるけど、違うんだな。知らないことがたくさんある。宮﨑先生は、アメリカで免疫学の基礎研究をしていた頃、血液の中に存在するあるタンパク質の遺伝子を見つける。これが、AIM(Apoptosis Inhibitor of Macrophage)。AIMは、体の中に溜まる「ごみ」にくっついて、「ここにごみがある」と示す札のようなもの。そこにマクロファージがやってきて、AIMごと「ごみ」を食べ、効率的に掃除する。2013年に六本木ヒルズで行われた一般向けのセミナーで、宮﨑先生がふと「猫にはAIMがない」と漏らす。それを獣医の人たちが質問し、研究がスタート。研究の結果、猫にもAIMの遺伝子は存在するが、作られたタンパク質が活性化しない(ごみのありかを知らせる「札」として機能しない)ために、腎臓のごみが掃除されず詰まってしまい、腎不全を起こすことがわかってきた。AIMはふだん、血液中にある「免疫グロブリンM(IgM:Immunoglobulin M)」抗体が5つ組み合わさってできた「五量体」とくっついているが、「ごみ」が溜まってくると、五量体から外れて「ごみ」へ向かっていく。しかし猫は、ヒトやマウスの1,000倍の強さでIgMと結合しているため、尿中に移動できない。へえええええ!!!!!私が飼っていた猫も、腎臓が悪かった。猫には多いと獣医に言われたが、そういう理由だったのか。で、この本はその内容についての対談がメイン…のはずだったんだけど、ひょんなことから「昆虫が完全変態するの、意味わかんなくね?」という話になり、「幼虫から蛹、成虫になるときにゲノムが変わっているのでは?」という仮説を立てて、それを宮﨑先生が対談の最後に研究成果として養老先生に発表するという謎展開。笑でもこのあたりの話も面白かった。科学者って好奇心の塊だし、それを確かめずにはいられないんだね。確かに、毛虫が蝶になるのって、不思議だ。子供のころに納得できなかったものね。おたまじゃくしが蛙になることだって。毛虫は蝶になるときに、蛹の中でいったんドロドロに溶けてもう一回再形成されるらしいんだけど、ここらへん養老先生が「もともとは寄生された生物が共生した結果、あとから出現しているのでは?」という説を仰っていて面白かった。すごい発想〜。そして門外漢の宮﨑先生が立てた仮説は、昆虫学者たちからは「何を馬鹿なことを」と思われて相手にされなかった。しかし調べてみると、幼虫・蛹・成虫でゲノム構造が異なっている点が多々あった。世界は知らないことで溢れているんだな。というよりは、私達が「知った(つもりになっていること)」のほうがうんと少なくて、それで世界を知ったような気になっているだけなんだろう。そういえば、この本のタイトルは『科学のカタチ』。それはまさに、引用部のように「なぜだろう」を追い求めていくことなんだろう。そういうものなんだよ。と、長じるにつれ、世界を既知のものとして捉えるようになる。けれどもう一度、幼子の目で世界を見れば。世界に「なぜ?」を問い続けること。生きている間に、そのすべての答えを得ることは出来なくても。『ヒトの壁』で、養老先生が言っていた。「世界は「こうなった」という結果の集積であって、そこでなにかが問われるとすれば、いったい「どうしようとしたのか?」という問いであろう。」解答から問題を遡る。私達は何の「答え」合わせをしているのか?それってめちゃくちゃワクワクする。これまでの関連レビュー・世間とズレちゃうのはしょうがない [ 伊集院光×養老孟司 ]・養老先生、病院へ行く [ 養老孟司×中川恵一 ]・ヒトの壁 [ 養老孟司 ]・地球、この複雑なる惑星に暮らすこと [ 養老孟司×ヤマザキマリ ]・年寄りは本気だ はみ出し日本論 [ 養老孟司×池田清彦 ]ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.02.15
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本のタイトル・作者特許やぶりの女王 弁理士・大鳳未来 [ 南原 詠 ]本の目次・あらすじ特許権の侵害を申し立てることで賠償金を荒稼ぎする「パテント・トロール」をしていた大鳳未来。敵の手法を知り尽くした彼女が、今度は弁理士として特許専門の法律事務所を立ち上げた。彼女のもとへ緊迫した連絡を寄越してきたのは、VTuber事務所のエーテル・ライブ。唯一無二の稼ぎ手である天ノ川トリィの使うモーション映像技術が、特許権侵害を警告されたのだ。活動休止を宣告されたも同然の彼女を、大鳳は救うことが出来るのか!引用「私にプレイヤーとしての才は何一つありません。私が魅力的なパフォーマンスをしたり、使いやすい薄型テレビを自力で開発したり、特許を取得したり侵害したりすることは永遠にないでしょう」怪訝な表情をしているトリィを無視し、未来は続けた。「でも私には守る力がある」未来はトリィに向き直った。「特許で才能を守ることも、失うには惜しい才能を特許から守ることも、どちらも弁理士の仕事です」感想2023年029冊目★★★第20回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作。私、てっきり『元彼の遺言状』(第19回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作)と同じ人が書いた本だと思っていたよ。違った。ということに、本の巻末の選考員評を読んで気付いた。遅い。二年連続で似たような作品を選んだんだなあ…。・元彼の遺言状 [ 新川帆立 ]・倒産続きの彼女 [ 新川帆立 ]↑は「新川帆立」さん。この作品は「南原詠」さん。南原詠(ナンバラエイ)1980年生まれ、東京都目黒区出身。東京工業大学大学院修士課程修了。元エンジニア。現在は企業内弁理士として勤務。第20回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、『特許やぶりの女王 弁理士・大鳳未来』でデビュー著者も弁理士。というわけでリアリティは折り紙付きなのだろう。選考員は「法律用語が専門的で難しすぎる」というようなことを言っていたけど、私はそうは思わなかった。しかしまあ、私はまず弁理士っていう仕事があることを知らなかったよ。字面から「やけに口が立つ人なんかな、権利者の代弁者とかそういうイメージ?弁護士と何が違うの?」と思って、日本弁理士会のホームページを見てみたら、「弁理士は、産業財産権に関わるすべての手続を代理することができる国家資格保有者です。 」とのこと。弁護士が法律全般を扱う仕事であることに対し、知的財産に特化したのが弁理士。弁護士資格を持っていれば研修のみで弁理士登録が出来る。なるほど。となると、主人公の大鳳は弁護士資格は持っていなくて、弁理士資格だけなのかな?法律事務所の共同経営者は、弁護士なんだよね。内容は、売れっ子VTuberが、デビュー前にオークションで買ったモーション取得機器(これが土地調査のときに使用する機器として使われているものだった)の権利侵害を警告された、という今どきな内容。私はYoutubeをまず見ないので(エクササイズ動画はお気に入り登録したものだけをひたすら再生してる)、そこからさらにVtuberとかなってくるともう何がなんだかなんだけど、メタバースもどんどんこれから一般的になってくるだろうし、新しいアイドルはそんなふうになってくるのかな。二次元のアイドルであれば、私生活のスキャンダルはない。かりそめの存在、架空の誰か。それを生身の人間がキャラクターとして演じたらどうか。過去を持たない「その人」。きっとそれは商品として売りやすいだろうな。演者もプライベートが切り分けられて私生活が侵食されなくて良いだろう。なので、この作品に出てくる天ノ川トリィが、ほぼ生身の自分をそのままVTuberにしていることが私は不思議だった。面倒なことを避けるため、というようなことを言っていたけれど、いやもろに現実に存在している本人だから余計に面倒なのでは…?知的財産を巡る丁々発止のやりとり、駆け引き。(法的対応だったら「ごねる、潰す、仲良くする、諦める」の4つ。しかしそれ以外の手段なら無限にあるのだそうだ。)ドラマや映画にすると見栄えしそうな内容。本編の前に、薄型テレビのエピソードがあるのだけど、これもまた続きがありそうだなと思っていたら、続編が出ているのね。『ストロベリー戦争 弁理士・大鳳未来』。しかし今度はいちごの名前を巡る戦いのよう。続きも読んでみたい。以下蛇足。私はハードカバーの初版を読んだのだけど、170ページの「中途半端」が「中途半『場』」になっていて、そういう単語があるのか、そういう表記もあるのか調べてしまった。単純な著者の覚え間違いっぽいな…。受賞作品を書籍化するときに気づかんかったんか…。ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.02.14
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2023年1月に読んだ本まとめ001.宙ごはん [ 町田そのこ ]002.春のこわいもの [ 川上未映子 ]003.60代からの心地よい小さな暮らし [ 扶桑社ムック ]004.私らしく、働くということ [ 主婦の友社 ]005.87歳、古い団地で愉しむひとりの暮らし [ 多良美智子 ]006.自分が喜ぶように、働けばいい。 [ 楠木新 ]007.テヘランでロリータを読む [アーザル・ナフィーシー]008.家事は大変って気づきましたか? [ 阿古真理 ]009.京都に咲く一輪の薔薇 [ ミュリエル・バルベリ ]010.あの子とQ [ 万城目学 ]011.ベスト・エッセイ2022 [ 日本文藝家協会 ]012.ジブン手帳公式ガイドブック2023 [ 佐久間英彰 ]013.増補新版 東北の古本屋 [ 折付桂子 ]014.わたしのペンは鳥の翼 [ アフガニスタンの女性作家たち ]015.60歳からの疲れない家事 [ 本間朝子 ]016-018.世界の果てでも漫画描き 1〜3 [ ヤマザキマリ ]019.それでも食べて生きてゆく 東京の台所 [ 大平一枝 ]020.人生後半、上手にくだる [ 一田憲子 ]021.本好きの下剋上 第五部「女神の化身」(9) [ 香月美夜 ]022.方舟 [ 夕木春央 ]023.月の王 [ 馳星周 ]024.ほぼ日手帳公式ガイドブック2023 [ ほぼ日刊イトイ新聞 ]025.モノガタリは終わらない [ モノガタリプロジェクト ]026.自分の意見で生きていこう 「正解のない問題」に答えを出せる4つのステップ [ ちきりん ]027.君といた日の続き [ 辻堂ゆめ ]028.1ヵ月でいらないモノ8割捨てられた!私の断捨離 [ なとみみわ ]1月に読んだ本は、28冊でした。2023年のベスト10冊毎年、「その年のベスト10冊」を選んでいますが、1年経ってから考えると、どうしても年当初のものは記憶が薄れがちで、直近に読んだものに引きずられてしまう。というわけで、月ごとに、「今年読んだベスト10冊」を暫時入れ替え制にしていこうと思ってやってみる。1月終了時点での2023年ベスト10冊01.わたしのペンは鳥の翼 [ アフガニスタンの女性作家たち ]02.テヘランでロリータを読む [アーザル・ナフィーシー]03.87歳、古い団地で愉しむひとりの暮らし [ 多良美智子 ]04.自分の意見で生きていこう 「正解のない問題」に答えを出せる4つのステップ [ ちきりん ]05.自分が喜ぶように、働けばいい。 [ 楠木新 ]06.それでも食べて生きてゆく 東京の台所 [ 大平一枝 ]07.人生後半、上手にくだる [ 一田憲子 ]で、7冊っていう。笑2023年の課題図書 進捗状況2023.01.03「2023年の課題図書48冊」1月に読めたのは「テヘランでロリータを読む [アーザル・ナフィーシー]」だけでした。…このペースだと、年に48冊も読めないのでは…?人新世の「資本論」 (集英社新書) [ 斎藤 幸平 ]あちこちで言及されるこの本を課題図書30冊目に追加。(増やしてるー!!笑)気になる本日々臆測 [ ヨシタケシンスケ ]ヨシタケシンスケさんの日記。ヨシタケさん大好き。なぜではなく、どんなふうに (海外文学セレクション) [ アリアンナ・ファリネッリ ]大学で政治学とグローバリゼーションを講じながら子育てをするイタリア系女性ブルーナは、自立心が強く進歩的だ。しかし医師である夫もその両親も保守的で差別と偏見に満ちている。両親に逆らえない夫、性同一性障害の幼い息子…。仕事と家庭の板挟みに苦しむブルーナの人生が教え子のムスリム青年の出現で覆る。そして彼の突然のISISへの出立。人種差別、性差別、移民問題…分断化が進む現代アメリカ社会で生きる彼女の人生が、今を生きる私たちすべての人生に重なり、訴えかけてくる。本書は著者のデビュー小説で、イタリアの著名なジャーナリスト、ロベルト・サヴィアーノ監修のフィクション&ソンフィクションのシリーズ「弾薬庫」叢書の第一弾として刊行された作品である。私が読みたい内容がぎゅっと詰まったお話のようだと思う。タイトルも素敵。モトムラタツヒコの読書の絵日記 [ モトムラタツヒコ ]読書×絵日記。私の好きな要素の掛け合わせ。きれいな読書ノートをつけている人を見ると、いつも「いいなあ」「やってみたいなあ」と憧れる。現実にはブログでいっぱいいっぱいで、ブログをやめない限りできそうにもないのだけど。人はなぜ物を欲しがるのか 私たちを支配する「所有」という概念 [ ブルース・フッド ]そもそも所有という行為は、進化の中でどのように生じたのか?個人の所有欲は、社会のあり方にどんな影響を与えたのか?そして、私たちがいくら物を手に入れても幸福になれないのはなぜなのか?心理学、生物学、社会学、行動経済学など多様な分野の知見をもとに、私たちの人生を支配する「所有」というものの正体を探る。中古市場やシェアリング・エコノミーが発展していくなかで、「所有」とは何なのか、これからどう変わっていくのかを知りたいと思って。そもそも江戸時代なんて中古とシェアだったし、元に戻っているだけなんだろうか?ストーリーが世界を滅ぼす 物語があなたの脳を操作する [ ジョナサン・ゴットシャル ]文明を築くのに一役を買ったストーリーテリング。その伝統あるストーリーテリングが近い将来文明を破壊するかもしれない。ストーリーテリングアニマルである私たち人間の文明にとって、ストーリーは必要不可欠な道具であり、数え切れない書物がストーリーの長所を賛美する。ところが本書の著者ジョナサン・ゴットシャルは、ストーリーテリングにはもはや無視できない悪しき側面があると主張する。主人公と主人公に対立する存在、善と悪という対立を描きがちなストーリー。短絡な合理的思考を促しがちなストーリー。社会が成功するか失敗するかはそうしたストーリーの悪しき側面をどう扱うかにかかっている。陰謀論、フェイクニュースなど、SNSのような新しいテクノロジーがストーリーを拡散させ、事実と作り話を区別することはほとんど不可能になった。人間にとって大切な財産であるストーリーが最大の脅威でもあるのはなぜなのか、著者は説得力をもって明らかにする。「ストーリーで世界を変えるにはどうしたらいいか」という問いかけをやめ、「ストーリーから世界を救うにはどうしたらいいか」と問いかける書。物語中毒である私は、ストーリーを必要とする。ストーリーに絶大な信頼を寄せる。けれどこの、虚構と現実が限りなく近くなってきた世界で、物語はこれからどんな力を持ち得るのだろう?死刑のある国で生きる [ 宮下 洋一 ]死刑廃止は本当に唯一の答えなのか。日米欧の現場を丹念に取材したルポ。死刑を徹底的にオープンにするアメリカ。死刑容認派が8割を超える日本。一方、死刑を廃止したがゆえに加害者と被害者遺族が同じ町に暮らすスペイン。そして新たな形の「死刑」が注目を集めるフランスーー死刑を維持する国と廃止する国の違いとは何なのか。死刑囚や未決囚、加害者家族、被害者遺族の声から死刑の意味に迫る。誰かが誰かを殺して裁かれる。そうして誰かが誰かを殺すのだ。その矛盾に、どう答えを出せば良いんだろう。見果てぬ王道 [ 川越 宗一 ]長崎の貿易商・梅屋商店の跡継ぎとして育った庄吉は、香港で写真館を経営する。そこで出会ったのが、清朝を打倒し、西洋の武力支配からの自立を目指す若き孫文だった。西洋列強による東洋の侵略に理不尽を感じていた庄吉は、孫文の情熱を知り、革命を支援することを約束する。庄吉はやがて、日活の前身となるMパテー商会を創立。黎明期の映画事業は大成功を収め、その資金で革命を支援し続ける。実業家・梅屋庄吉の熱き生涯!『熱源』ですっかり魅了された川越さんの新刊。ふむふむ、今回は孫文か…。外国語をつかって働きたい! [ 小島さなえ ]プロローグ 「言語はツール」問題/第1章 私の就活物語/第2章 言語サービス会社(通訳・翻訳会社)のお仕事/第3章 派遣の翻訳スタッフ時代/第4章 大学職員(学生係・国際交流課)のお仕事/第5章 外国語をつかうお仕事いろいろ/エピローグ やっぱり語学が好き私なんてまったく英語が出来ないんだけど(TOEIC870点あったら「外資系企業で働けるレベル」と言われるけど、自分の英語力と現実との乖離に慄く)、このタイトルのように「外国語をつかって働きたい!」と思ったりもする。(「働けたらいいなあ」くらいなんだけど)英語教師…は資格を取るところからだし、空港のスタッフや観光所とかくらいしか思いつかなかったんだけど、この本の目次見ていたら大学職員もあるのか。ちょっとでも自分の可能性を広げるために読んでみる。2019年から2022年に読んだ本・2019年に読んだ本213冊まとめ/ベスト10冊・2020年に読んだ本255冊まとめ/ベスト10冊・2021年に読んだ本310冊まとめ/ベスト10冊・2022年に読んだ本336冊まとめ/ベスト10冊↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2023.02.13
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本のタイトル・作者コミックエッセイ 1ヵ月でいらないモノ8割捨てられた! 私の断捨離 [ なとみ みわ ]本の目次・あらすじ第1話 人生の断捨離!ひとり(+1匹)暮らし始めました第2話 いつのまにか散らかるわが家第3話 いざ片づけ!やってみたはいいものの…第4話 部屋が汚いと心も病んでしまうよ第5話 断捨離の極意 教えてください第6話 まずは目の前からスタート!第7話 「空間」を取り戻そう!第8話 「探さない生活」でわかったこと第9話 見つけた!自分の「散らかしのクセ」第10話 私の断捨離は続くよどこまでも♪番外編感想2023年028冊目★★うーむ。いまいち。n番煎じのn番目という感じ。著者は、イラストレーター。50歳でお一人様になり、10歳の愛犬を連れ24年ぶりの一人暮らし。築24年1DKの新居で、北欧家具を揃えて新生活を始めたが…。あっという間に元の汚部屋状態に。そんなとき、断捨離の提唱者・やましたひでこさんを取材することになり…。という内容。「ダメダメな生活→一念発起→めっちゃ片付ける→リバウンド→自分なりの答え」という断捨離系エッセイによくある方程式。・夫と子供と離れて1人暮らしをすることになった(家族あり→なしへの物量の変化)・ペット有りというところがこの人のオリジナルな部分だと思うのだけど、そこらへんがほぼ描かれておらず、差別化されていないのでさらっと読んで終わってしまった。片づけられない女のための こんどこそ! 片づける技術 [ 池田 暁子 ]これ系は、この池田さんのコミックエッセイが金字塔。何回も読んだし、折りに触れて読み返している。これを超える本にまだ出会えてない。k.m.p.の もっとたのしく ちいさなお片づけ。 [ なかがわみどり ]こまごま、ちまちました「お片付け」を楽しみたいならこちらがおすすめ。大好きなもの、可愛いもの、ぎっしり!何回読んでも「たのしー!」ってなる。ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.02.12
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本のタイトル・作者君といた日の続き [ 辻堂 ゆめ ]本の目次・あらすじ9ヶ月前に娘を病気で亡くし、妻と離婚した譲。ある日買いものに出た譲は、道端でうずくまる少女を助ける。彼女は、「ちぃ子」という名前以外、自分に関することを何一つ覚えていなかった。話をするうち、譲は彼女が過去から来たのだと気付く。昭和59年の小学四年生。娘が死んだのと同じ、十歳。そこから、かりそめの父と娘の夏休みが始まった。引用もっと一緒にいたかった、ともに未来を歩みたかった、と。きっとそれが、生きている者の役目であり、特権なのだ。この世を去った大切な人を想い、過去の記憶という再会の場を守り続ける。感想2023年027冊目★★★前に読んだ『二重らせんのスイッチ』が面白かったので、新しいのも読んでみた。うーん、私としては二重らせんのほうが好み。これは冒頭で「あ、これ『いま、会いにゆきます』じゃないかな」と勘づいてしまった。最後まで「その日、譲がしようとしていたこと」は分からなかったんだけど。いやあ、マスク常時つけていたから気づかなかったってのは無理があるのでは?飲食するときはずらしているわけだし、気付くだろうよ。1974年生まれで1984年に小学4年の子が、今(2020年)にやってくる。通行人はみなマスクをつけて、スマートフォンを持っている。ほかにも、当時と今を比べてちぃ子が驚くことがたくさん出てきて、この年代の人は「そうそう」と思えて楽しいんじゃないかな。マクドナルドのチキンナゲット発売、エアコンをちょっとした外出時にはつけっぱなしにすることへの驚き、服にはアップリケをするのでなく、安くで売っているものを買うこと。私はさらに10年くらいあとの世代なので記憶はあんまり重ならなかった。大きく変わっていないようでいて、私達の生活ってこの数十年で本当に変わったんだなあ。ちぃ子の目を通して見ると、私達は本当に何百年も先の未来みたいな生活をしている。インターネットで何でも調べられて、スマートフォンで何でも出来て。そして、ちぃ子が知らない大きな震災が何度かあって。コロナが全世界で流行って。近未来SFだって、こんなふうになるとは予想できなかっただろう。そして、未来を知ることが出来たならどうなるか。それが、「娘は病気で10歳で死んでしまう」と、生まれた時から知っていた妻・紗友里。ここらへん、CLAMPの漫画『CLOVER』に出てくる織葉を思い出した。自分が死ぬ日を知っている。それだけの特殊能力(魔法)。もし終わりがくることがわかっていたら、どうする?それでも大切な人をつくり、愛することが出来るだろうか?失うことがわかっているのに。その強さが、あるだろうか?彼女は娘が死ぬことを誰にも言わず、ただ娘の10年を精一杯に愛し抜こうと決意する。やってあげたいことをすべて、連れていってやりたいところすべて。そうして10年が経ち、娘は旅立つ。私なら、泣いてしまうだろうなと思った。毎日毎日、「ああ、この子は死んでしまうんだな」って可哀想で、そばにいるのも姿を目にするのも辛くて。自分ひとりがそんな大きな秘密を抱えていることだって耐えられない。夫に不審に思われても、相手にされなくても、告げてしまいそうな気がする。終りが見えていたのなら。自分に、相手に、たとえば死ぬ日までの残りが見えたら、どうだろう。もっと優しくすればよかった、もっと愛してあげればよかった、と悔やむのかな。これが最後だと知っていたのなら。譲は、娘・美玖(みく)の将来のためにと倹約した金を、すべて使ってやればよかったと悔やむ。好きな服を買ってやればよかった。あちこち連れ回すだけじゃなく、家でのんびりまったりする時間を作ってやればよかった。子どもが大きくなるにつれ、こういう後悔を私も抱えていくんだろうな。小さかったあの頃に、もっと抱っこしてあげればよかった―――。今、目の前にいて、「だっこしてだっこして」と泣き喚く子どもたちに。うんざりしていたことさえ、懐かしく、思うんだろう。これまでの関連レビュー・二重らせんのスイッチ [ 辻堂ゆめ ]ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.02.11
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本のタイトル・作者自分の意見で生きていこう 「正解のない問題」に答えを出せる4つのステップ [ ちきりん ]本の目次・あらすじ1 「意見」とはなにか、なぜ必要なのか2 「反応」だけではダメな理由3 SNS時代に「自分」を創る4 生きづらさから脱却しよう5 リーダーシップの最初の一歩6 オリジナルの人生へ 「意見」をもてるようになる4つのステップ引用「正解が言えないのは知識がないからだが、意見が言えないのは思考していないから」感想2023年026冊目★★★★以前、おすすめ頂いた「ちきりん」さんの本。ようやく読みました。というか私、誰かと勘違いしていて、大阪の西成でホームレスの支援活動をしている社会学者みたいな人を想像していたんです。違った…。どこから出てきたそのイメージ。著者情報には、関西出身。バブル期に証券会社に就職。その後、米国での大学院留学、外資系企業勤務を経て2011年から文筆活動に専念。2005年開設の社会派ブログ「Chikirinの日記」は、日本有数のアクセスと読者数を誇るとありました。この本、説明に繰り返しの内容が多くてくどいな、とは思ったけど、中身は良かったです。シリーズに『自分のアタマで考えよう』『自分の時間を取り戻そう』『マーケット感覚を身につけよう』がある。他のものも読んでみたくなった。世の中のあらゆる問題には、「正解のある問題」と「正解のない問題」がある。「正解のある問題」は、「正解」か「誤答」かで、これは「調べる」ことで答えを見つけることが出来る。「正解のない問題」は、「私の意見」と無数の他者の意見があり、唯一の解はないため、「考える」ことしか出来ない。そうして、今自分が悩んでいる問題は「正解のある問題」なのか(調べれば答えがわかるのか)、「正解のない問題」なのか(万人に共通する答えはないのか)をまず見極めることが必要。…という内容。AIには「正解を探す」ことは出来ても、「正解のない問題について考えて自分の意見を言う」は出来ない。人間に残された価値。市民参加型裁判の例が挙げられていて、私も裁判員裁判制度には、「そんなこと、法律の専門家でもないのに決められないのでは?」と思っていた。でも、これは「正解のない問題」について、みんなで考えて結論を出そう、ということなんだな。AIは過去にこれくらいの罪を犯した人がこれくらいの罪になりましたよ、と示すことは出来る。けれどその人の量刑を決めることは出来ない。そこをしてはいけない。それは思考の放棄であり、人間性の放棄だ。この「正解のある問題」と「正解のない問題」で例に挙げられていて特に「なるほど」と思ったのが、ネットの「意見」と「反応」の違い。大半の人は意見(思考)を発信しておらず、ただ反応しているだけ。ネットの気持ち悪さというか、違和感はこれにあるんだろう。みんなが発信者のように見えて、同じベースで、土俵で「意見」を交わしているようでいて、その実「私はこう思う」と「意見」として声を上げている人は少なく、「いいね」「まじ?」「ありえねー」「出典は?」みたいなガヤの、誰かに乗っかった「反応」が多い。けれどその反応さえ、本人は意見だと思っている。発信だと。だからもう、情報が玉石混交でぐっちゃんぐっちゃんで、ノイズまみれで疲れるんだよな、SNS。ちきりんさんは「SNSが人気なのは、「意見のない人でも、あたかも意見のように見える反応を発信できるようになったから」」だという。考えることを放棄して、ただ反応しているだけ。いいね、リツイート、コメント。それでもその人は何かを発信しているように見える。ここらへんは、自分にも刺さった。私がしていることって、果たして「意見」だろうか、「反応」だろうか?確かに、反応している方が楽なんだよね。特に何万といいね、何千とリツイートされているようなものであれば、「自分以外のみんなが是としている」というバックもある。安心して反応できる。でもそれって、何か生み出すのか?別に生み出さない。たとえばこのブログを書くときは、それなりの時間がかかる。読んだ本を参照し、それから自分が受け取った情報、それについてどう考えるか。文章を打ち、読んでみて流れを直し、投稿する。一方でそれを読むのは一瞬だ。「私はそうは思わないかな」と引用リツイートするなんて、十数秒で出来るよね。思考することは、それを形にして世に発することは、カロリーを使う。SNSが暇つぶしのアイテムであれば、それにそこまでエネルギーを使わないだろう。(ところで、二次創作界隈で見かけた投稿で、「書くのに何時間かかっても、読まれるのは数分で虚しい」と誰かが言っていた。その時、他の人が「それぞれの数分×人数分の時間をあなたはもらっているんだよ」と返されていて、たしかにそうだなと思った。そしてどこかに発表され、残され、読まれ続ける限り、それは誰かの時間を取得し続けて、おそらくそれははじめに掛けられた時間を超える。創作って費用対効果ではないのだけれど、どこかにやっぱり「こんなことをしてもな」という虚無感があって、でも自分が作ったものがそれだけ世界に位置を占めるというのは、嬉しいことだ。)ちきりんさんの指摘で興味深かったのは、多くの人は自身がSNSに投稿する際、それが「意見」か「反応」かを意識していないにも関わらず、人の投稿を見る際にはそれらを峻別しており、フォロワーが多いのはポジションを取って(=自身がどの立場化を表明して)、「意見」を表明し続けている人だという点。確かに、続けて見たいと思う人は、引用リツイートであっても付加情報があったり、自身の知識を加えていたりする。そして、継続して意見を表明することによって人格(キャラ)が伝わり、「この人はどんな人か」が伝わって承認され、ファンが出来てインフルエンサーが生まれるのだという。しかし私が不思議なのは、「この人いいな」「すごいな」と思う人であっても、フォロワーが少ないということはある。一方で、「こいつなんやねん」という人がフォロワーが多いこともある。往々にしてある。あれは何なんだろう…。フォロワーの数がすべてではないのだけれど、有益な情報を発信している人が埋もれてしまうのが残念。はてさて、私は意見を言えているんだろうか。この本を読み進めているうちに、そう感じてきた。ただただ反応を繰り返しているだけなんじゃないだろうか。考えているふりをしているだけなんじゃないだろうか。ちきりんさんは、自分の意見をもつための4つのステップを挙げている。1 レベルチェック(正解のない問題について自分の意見を言ってみる)2 言い切る!(よく分からなくてもとりあえず反対か賛成のみ答える)3 自分に突っ込む(自分に反論し、さらにそれに反論する)4 言語化する(意見を簡潔な文章にしてみる)※ 自分の意見を決めるのに最低限必要な情報のみ調べる特に「2」だよな。賛成か反対か、自分のポジション(立ち位置)をはっきりさせてしまうと、軋轢を生む。日本ならではの「空気を読む」文化にどっぷり使っているから、どうしても苦手。「こんなこと言うと、叩かれるのでは?」とも思う。ただ、このときに「賛成」「反対」を表明したことによる反論を他者から受けるのであれば、それもまた「意見」でなくては有益ではない。あと個人的に気をつけたいのは、「正義感に気持ちよくなっちゃう」こと。仕事で、私は年上だったり上司だったりしても、「私はそうは思わない、なぜなら〜」みたいなことを言ってしまう。相手、凍りつく。笑年下の女から言われると思ってないんだろうな。というわけで私はあちこちに頭をぶつけている。それが「正解のある問題」ならいい(それすら伝えるのに気を使っているのだが、私の気の使い方には「相手に伝えない」もしくは「オブラートに包んで伝える」ということが入っていないのだ)。情報を提示して認識を合わせればいいだけだから。「正解のない問題」について、「私は正しい!」みたいに声を上げてしまうと、声が大きい方や立場的なもので相手を威圧するだけになってしまう。「それって別に正しくないよね?」「私が思ってるだけだよね?」という視点を常に持っていないと。ちきりんさんは、この本を書いた理由を冒頭で述べている。「世の中にも人生にも正解のない問題がたくさんある。そして、正解のない問題に自分なりの答え、すなわち意見がもてなければ、人生も生活もぐちゃぐちゃにされてしまう」考えろ、考え続けろ、自分の頭で。私は自分にいつも言い聞かせている。自分のちっぽけな人生を、誰にも渡さないんだ。ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.02.10
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本のタイトル・作者モノガタリは終わらない [ モノガタリプロジェクト ]本の目次・あらすじいい人の手に渡れ!(伊坂幸太郎)人間の友(三浦しをん)吉凶の行方(朝井リョウ)RPGノート(藤崎彩織)0.8(吉田修一)一人で二つ(絲山秋子)ボタンと使者(角田光代)珊瑚のリング(吉本ばなな)花魁櫛(筒井康隆)初恋の(川上未映子)消しゴム(岩井俊二)封印箪笥(綿矢りさ)バタクランを越えて(金原ひとみ)ブルース・フォー・ポーギー(西川美和)バイバイ(尾崎世界観)天井裏の時計(平野啓一郎)彼女の武装(江國香織)がらくた(太田光)誰がために、鈴は鳴る(水野良樹(清志まれ))内緒(恩田陸)ジョーンズさんのスカート(山田詠美)引用金曜の夜から実家の母親に子どもたちを預けて、そのあいだにいくつか仕事を片づけて、ひょっとしたら海外ドラマの一本でも観る時間がとれるかも。そんな期待はいつもどおり裏切られる。あっという間に時間はすぎる。名前のないものだけで埋められる。一日は、本当になぎ倒されるように、たったの一息で終わっていく。わたしは駅前で鯛焼きをお土産に何個か買って、子どもたちを迎えにいく。初恋の(川上未映子)感想2023年025冊目★★★21名の作家によるアンソロジー。三浦しをん、角田光代、伊坂幸太郎、江國香織、岩井俊二…と私が大好きな方がたくさんで嬉しい。朝井リョウさんは、前に『発注いただきました! 』を読んでから、「今回はどういう発注で、どういう感じで書いたのかな〜」と裏側を想像してしまう。豪華な執筆陣で、このコロナとウクライナの状況であっても、「物語の力」とか「文学の持つ影響力」「紙の本」は終わらない、という話を集めたのかと思ったら違った。やたらめったらネットオークションだとかネットフリマが出てくるなあと思っていたら、これお題が「捨てない」で、メルカリ公式Twitterにて2020年4月〜2022年5月で配信されたもの。あ、そっちの「モノ」ね…っていう。メルカリっぽいものがダイレクトに登場する話から、古いものを大事に使い続けている話、古いものが見つかってその来歴が明らかにされる話…と、「モノ」もさまざま。伊坂さんは相変わらず自分の得意なところへ引き込んでるなあ。私がいいなと思ったのは、0.8(吉田修一)のずっと1.2倍速度で生きてきたのを、0.8のペースで生きることに変えた。いろんな景色をもっとはっきり見るんだっていうのと、一人で二つ(絲山秋子)の「備えが充実すればするほど、人生が停滞していく気がする」というのがよかった。一昔前、ほんの十数年前までは、「中古品」っていうと抵抗があるというか、受け手(購入側)もなくて、新品ではない、誰かが使ったモノの流通って今ほど盛んじゃなかった。それが変わったのは、やっぱりメルカリの影響が大きいのかな?昔、ノルウェーの子が「服はまずセカンドハンドショップで探す」と言っていて驚いたけど、日本もそうなりつつあるような気がする。それは、スマートフォンの普及と、シェアリング・エコノミーとも無関係ではないよね。匿名発送なども日本の秘匿意識をよく汲んだサービスだと思う。かくいう私も、本やバッグ、靴、おもちゃ、文房具など色々メルカリで購入した。(出品は面倒なので、近所のリサイクルショップに二束三文で売ってしまう)誰かの不要が、捨てずに誰かの必要を満たすなら、これほど良いことはない。大量生産大量消費の時代の終焉が近い。ハンドメイドやオーダーメイド品も人気だ。中古もそうで、それは人が「モノ」を介した人とのつながりを求めているように感じる。物語性のあるモノ。「これはね、」と語れるモノが、これからは必要とされる。ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.02.09
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本のタイトル・作者ほぼ日手帳公式ガイドブック2023 [ ほぼ日刊イトイ新聞 ]本の目次・あらすじほぼ日手帳の使い方みんなのQ&A教えて!ほぼ日手帳のテクニック2023最新TOPICSほぼ日手帳2023ラインナップカタログ感想2023年024冊目★★★もうほぼ日手帳を卒業して何年も経つのに、毎年手に取ってしまう公式ガイドブック。手帳本の「好きだなあ、楽しいなあ」という雰囲気が好き。ほぼ日手帳も、オリジナルしかなかった頃から大きく変わりましたね。5年手帳は、使っている人のものを見ると欲しい気持ちがむくむくと…。今回面白い使い方だなと思ったのは、「5年日記の区切られた5個のスペースで短歌を作る」というのをしている方。同じページに5年分の同じ日を書き込めるのだけれど、その日の内容を「5・7・5・7・7」(1年め・2年め・3年め・4年め・5年め)の形式で残してらっしゃるの。そうすると、5年でひとつの短歌が生まれる。すごい発想〜!!たのし〜!!「ほぼ日の学校」(これネットの有料コンテンツなのね…)の記事で、「書くって何?」によしもとばななさんが答えていた内容も興味深かった。昔を振り返ってみると、今その関係が続いているものはほとんどない。「何十年も経てば誰もいなくなっちゃう」。だから人間関係で今悩んでいても、そいつらみんないなくなるんだって。逆説的に、書いておかないと残しておけない。私も今の職場でかなり人間関係に悩んでおりまして。嫌われていることを分かっている人がそばにいて、一挙手一投足を被害者ヅラして攻撃材料にしてこられる環境で、毎日過ごすのわりとしんどい。あとめんどい。職場に大切なのは心理的安全性なんだぞ!!でもここの話読んで、「そうだな。どうせ今だけだしな」とも思った。いやその今がしんどいねんけどな。最近、寝不足が振り切れてたときに、「どうして彼らは私のことをこうも嫌うのか」といや〜な気持ちを引きずっていたんですが、ふと思ったんですよ。私ばっかりクヨクヨ悩むの、おかしくない?相手が私を嫌いだというならば、私にも彼らを嫌う権利がある。彼らはそれを自分たち専用のカードだと思っているが、私も反撃してよいのでは?そんな中、相手にとって何が一番嫌かな?と考えたら、「私が毎日相手の陰険さを歯牙にもかけず、ご機嫌で明るく楽しく鼻歌うたいながらお茶の子さいさい的八面六臂の大活躍でバリバリ働いて、仕事も家庭も趣味も全力投球の全力疾走でエンジョイしてて、周りからは評価されてみんなから慕われていること」が最高にムカつくだろうなと思いました。なーんだ、それならめっちゃ得意★というか前からそうじゃん★(そういうとこだぞお前☆)ああ、だから私のことが許せないんだろうな〜。こんな奴むかつくだろな〜。笑冗談はさておき、でもそう考えたら、ストンと「嫌な気持ち」が外れたんです。いや、相変わらず接触するたびに「嫌な気持ち」にはなるんだけど、その原因を自分に求めることをやめたというか。「私がご機嫌にしていること」が相手への最高の復讐だと思うと楽しくて仕方なくて!(腹黒)色々「どうせ他の人も私のことなんて本当は嫌いなんでしょ?」と人間不信のどツボにハマっていたので、ちょっと視点が変わってよかったです。以上最近の気づき。(手帳関係ないな!)これまでの関連レビュー・ほぼ日手帳公式ガイドブック2020 [ ほぼ日刊イトイ新聞 ]・ほぼ日手帳公式ガイドブック2021 [ ほぼ日刊イトイ新聞 ]・ほぼ日手帳公式ガイドブック2022 [ ほぼ日刊イトイ新聞 ]ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.02.08
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本のタイトル・作者月の王 [ 馳 星周 ]本の目次・あらすじ皇室の血を引く一条侯爵。その令嬢が、留学していたパリで出会ったフランス男と駆け落ちした。相手のフランス人は、特務機関員。彼は金を工面するため、機関員の名簿を持ち出していた。名簿を手に入れるため、ドイツ、中国国民党、英米が待ち受ける。船の行き先は、上海。上海で特務をしている伊那は、天皇から直々に送り込まれてきた謎の男・大神と組むように言われるが―――。引用「わかるか?何百年もの間、おれはひとりでお前を待ち続けた。永劫にも思える時間だ。やっと見つけた。やっと出会えたんだ」感想2023年023冊目★★おもんなかったー。454ページもあるのにー。「いつかどこかでぐぐっと面白くなるのではないか?」と期待して読んだけど最後まで面白くならなかった。内容が陳腐。味方が強化されて敵になったり、元の敵が味方になるあたりとか、いやちょっと展開破綻してないか。ストーリー展開は、「中華系アクションムービー×日本古代ファンタジー」みたいな感じ。残虐シーン、暴力シーンもりだくさん。ハードボイルド。美人を取り揃えて、無敵の主人公に、同じく最強の敵…。よくあるB級アクション映画って感じ。辛辣でごめん。思わずネットレビュー確認しに行ってしまったよ。評価良かった。なんで。転生もの、私は大好物なんですよ?!『僕の地球を守って』やん?!でもこの本は萌えなかったなあ…。ヒロインが「お前人格あるんか」というか、流されてばかりでつまんない。養女の子のほうがよっぽどいいわ。ヒロインはただの記号と言うかお飾りの女というか、生まれ変わりってだけで「唯一の人」認定されるのどうかと思う。で、途中から「このヒロイン李麗雪が男だったらめっちゃ萌えるねんけどな」と脳内変換して読んでた。強気で強引な狼男×弱気儚げ転生者(前世は女)「雪子は、俺とまた添い遂げると誓った」「いや、俺、男だし…」「だからどうした?俺は、お前がお前であればいい」みたいな。いいね!!そんで吸血シーンもあるとなおいい!!いっそオメガバース要素入れていこうか!古代ファンタジー要素は、たつみや章『月神の統べる森で』を思い出しながら読んだ。たつみやさんの児童書、すごく良かった。『ぼくの・稲荷山戦記』大好きだった。また読みたい。で、私この作者さん初めて読んだのだけど、ほかの作品も読むか迷う。おんなじような話のテイストだったら、ちょっと無理だなあ。直木賞をとった『少年と犬』も読もうと思ってるんだけども…。ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.02.07
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本のタイトル・作者方舟 [ 夕木 春央 ]本の目次・あらすじ山中に埋められた貨物船のような地下建築がある。謎の施設を興味本位で訪れたのは、かつての大学サークル仲間7人。道に迷ううちに日も暮れてしまい、キノコ狩りの途中で道に迷ったという親子3人も合流して、地下施設で一晩を過ごすことに。しかし翌日、大規模な揺れが発生し、入り口の片方が埋没。もう片方から出るには、1人が地下に残って岩を動かさないといけない。そして下からは、地震の影響で水が染み出してきていた。施設が水没するまで、一週間。そんな状況で起こった殺人事件。ならばその犯人こそが、「最後に残るひとり」になるべきではないのか―――?死ぬべき一人を見つけるため、犯人探しが始まった。引用「愛する誰かを残して死ぬ人と、誰にも愛されないで死ぬ人と、どっちが不幸かは、他人が決めていいことじゃないよね」感想2023年022冊目★★★Twitterの読書アカウントの方々が絶賛していたので読んでみた。うーん。面白かったけど、そこまでではなかったかも。というのも、私は「岩を持ち上げて云々」のところがうまくイメージできなくて、間取りとかもふわっとした印象だけで読み進めていたからかな。犯人探しが、「生贄探し」でもあるという話。死んで良いのは誰か。死ぬべきなのは誰か。最後はドンデン返し。私はミステリを読む時、推理しようとまったく思っていなくて、単に傍観者というか、カメラみたいな視点で物語を追っている。だからどのトリックも「へー!」と思って終わり。笑私はこの話は全員助からないエンドなんだと思っていたから、終わりが近付いてくるにつれ「これあとこんだけしかページ数ないけど大丈夫?」と不安になって読んでいて(いらん心配)、結果「ほおお」となりました。なるほどねー。でもこれ、最後の阿鼻叫喚の行を削って、結局「どっちが正しかったか」がわからないところで終わっていたら、最高に後味が悪くて「え、で、結局どっちやったん?!」ってなって面白かったかも。映画「インセプション」みたいな終わり方。ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.02.06
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本のタイトル・作者本好きの下剋上第五部「女神の化身9」(5-9) [ 香月美夜 ]本の目次・あらすじついに、エーレンフェスト防衛戦が始まった。引用「わかりました。わたくし、アウブ・アーレンスバッハとしてフェルディナンド様が研究に没頭できるような環境を準備します。絶対にフェルディナンド様を幸せにしますから安心してくださいませ、養父様」感想2023年021冊目★★★いやあ、もうフェルマイ(フェルディナンド×ローゼマイン)がたっぷりで「ありがとうございます!ごちになります!」という巻でした。二人が揃って気安く声を掛け合う漫才のようなやり取り、ひさしぶり…。じーん。だってさあ、もうさあ、ローゼマインはフェルディナンド様に対しては「家族」として無意識に愛情たっぷり溢れてて、この恋ではない(自称)の無自覚さと無防備さ、そしてフェルディナンド様は覚醒して意識して水面下で根回して言質取って、もう何が何でもこいつを俺のものにするぞ絶対に二度と離さない、という温度差が!たまらんね!(よく考えたら、私ツンだった幸薄い人が、自分を無邪気に慕ってくれる人の惜しみない、見返りを求めないあふれる好き好き光線に当てられて、最終的に手のひら返したように束縛系愛情激重デレになるのが大好物なんだな…『宝石商リチャードの謎鑑定』しかり…)周囲は「エアヴァクレーレンの導きによるユーゲライゼの訪れを目前にしたフォルスエルンテの協力ですもの。大きくなっていたラッフェルを手に入れて戸惑っていらっしゃるのですね」となるよね。(訳・幼い頃からの想い人、育ての親でもあるフェルディナンド様への恋心を自覚して、王族との結婚が決まった今、儘ならぬ恋に戸惑っていらっしゃるのね)というわけで今回の萌えポイント・自然にローゼマインをエスコートするフェルディナンド様(恥?外聞?知ったことか。周囲の認識固めて既成事実作りまくり)・なんかあったら秒で飛んでくるフェルディナンド様・フェルディナンド様がそばにいると安心したり叱られそうでビクビクするローゼマイン・大変なことになったといえば時間をとってくれる確信のあるローゼマイン・外堀がんがん埋めて「ここに式場を建てよう」なフェルディナンド様の勢い(勝手にローゼマインをアウブ・アーレンスバッハと宣言)・ローゼマインをアウブ・アーレンスバッハにして一緒にいるためにグルトリスハイト捏造(複製)を提案するフェルディナンド様(ローゼマインをツェントにさせてなるものか!の意思がすごい)・「君はもう少し私を信用しなさい」・「君が腹を括ればどうにでもなる」だから望め・騎獣タンデム(もはやそれが普通になってるおそろしさ)・ローゼマインのプロポーズ?に耳を真っ赤にするフェルディナンド様・心配そうにローゼマインを見るフェルディナンド様・「厳しい方が好みか?」・でも近づきすぎると「顔が近い」となるフェルディナンド様・だっこしてぎゅー!!!・焦るフェルディナンド様・ローゼマインの好きな魚の塩焼き出してくれるよう取り計らってくれるフェルディナンド様・こんな時でもローゼマインに本を与えることを忘れないフェルディナンド様・ローゼマインの状態を見て待機を命じるフェルディナンド様・シュラートラウムの祝福でぐっすりえー、どうしても「おおっ」「またいちゃいちゃして!」とにやけてしまうのですが、本筋のエーレンフェスト防衛戦は、ローゼマイン視点だと人からの伝え聞きなので切迫感が伝わらないんだけど、描き下ろしの各視点のものは手に汗握る展開でハラハラしながら読みました!次巻は貴族院へ殴り込みだぜっ!これまでの関連レビュー第一部2019.11.11 本好きの下剋上 第一部「兵士の娘」(1) 2019.11.15 本好きの下剋上 第一部「兵士の娘」(2) 2019.11.18 本好きの下剋上 第一部「兵士の娘」(3) 第二部2019.11.20 本好きの下剋上 第二部「神殿の巫女見習い」(1) 2019.11.21 本好きの下剋上 第二部「神殿の巫女見習い」(2) 2019.11.29 本好きの下剋上 第二部「神殿の巫女見習い」(3)2019.11.30 本好きの下剋上 第二部「神殿の巫女見習い」(4) 第三部2019.12.06 本好きの下剋上 第三部「領主の養女」(1) 2019.12.11 本好きの下剋上 第三部「領主の養女」(2) 2019.12.28 本好きの下剋上 第三部「領主の養女」(3) 2019.12.31 本好きの下剋上 第三部「領主の養女」(4) 2020.02.18 本好きの下剋上 第三部「領主の養女」(5) 第四部2020.02.22 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(1)2020.02.27 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(2) 2020.04.07 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(3) 2020.04.09 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(4) 2020.04.18 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(5) 2020.06.12 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(6) 2020.06.14 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(7) 2020.06.28 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(8)2020.11.23 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(9)第五部2020.11.25 本好きの下剋上 第五部「女神の化身」(1)2020.12.21 本好きの下剋上 第五部「女神の化身」(2) 2021.03.03 本好きの下剋上 第五部「女神の化身」(3)2021.06.01 本好きの下剋上 第五部「女神の化身」(4)2021.10.10 本好きの下剋上 第五部「女神の化身」(5)2021.12.29 本好きの下剋上 第五部「女神の化身」(6)2022.03.05 本好きの下剋上 第五部「女神の化身」(7)2022.10.23 本好きの下剋上 第五部「女神の化身」(8)外伝2020.06.15 本好きの下剋上 貴族院外伝一年生 短編集2020.11.20 本好きの下剋上 短編集1 2022.12.07 本好きの下剋上 短編集2ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.02.05
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本のタイトル・作者人生後半、上手にくだる [ 一田憲子 ]本の目次・あらすじ1章 歳を重ねてわかったこと「自分の育み方」2章 老いと向き合う「これからの暮らし方」3章 関係性を見つめる「人とのかかわり方」4章 大事なのはバランス「心地よい体づくり・装い方」感想2023年020冊目★★★★前に読んだ『もっと早く言ってよ。50代の私から20代の私に伝えたいこと』と重複する話も多かったけれど、非常に耳が痛い内容だった。歳を重ねて、「あの時ああしておいたら良かったなー」「あの時ああやってたの、後悔してる」のまさにそこにいる私。筆者の後悔にドンピシャ当てはまっていて、いたたまれない。恥ずか死。一田さんが仰ってること、「アフロ記者」こと稲垣えみ子さんの言葉とも重なることが多い。ということは、ある程度年齡を重ねていけば、共通の認識として出てくるのがこれらなのか。あっちの本物の世界にある「幸せ」を手に入れるためには積み上げなくちゃと信じていた。もっともっと。目に見えるわかりやすい幸せ。モノとお金とステータス。そのために、ひたすら頑張らなくちゃいけないと思っていた。でも年老いて、体力にも精神にも衰えと限界が見えてきて、ふと気付く。「出来た」を数え上げるだけの幸せは、「出来ない」をどう許容すれば良いのか?そこにある「幸せ」は何なのか?そもそも自分が信じてきた「幸せ」ってなんだったのか?という問いと、自らの答えを導き出す段階の年齢。私はそこまであと二十年くらいあるのだけれど、その時に自分がどう思うのか、感じるのかとても興味がある。一田さんは、40代の頃がいちばん不安だったという。夢中で駆け続けた20〜30代を終え、40代になり「私はどこにいるのだろう?」「私はいったい何者になったのだろう?」と、ふと足を止める。そこではじめて振り返って気付く。この道で良かったのか、このまま進んで良いのか。うん。私がまさに今、この状態だ。何者にもなれず、かといって今から何者になれるわけでもなし、ただ中途半端な状態で歳を重ねたような気がする。田口ランディさんの言葉が紹介されていたけれど、20代30代の頃は「私がこれをやったから、ものごとがうまくいったでしょ」という自己主張がしたかったんだという話。あああああーーーー!!やめてーーーー!!耳がもげるーーーー!!笑思い当たる節、ありすぎ。そしてランディさんは続ける。「私が間に入ってこれをやりました!」が虚しいのは、働きかけ続けていないと自分が認めてもらえないから。そうして働きかけられない時が、いつか来る。生産性が価値であるというなら、その価値を失ったとき、自分の中にあるふたつの対立するものを統合することが世界に対する貢献である。その言葉に、一田さんは「今まで手に入れたものを結びつけていけばいいのか」と反応する。もっともっとと手を伸ばし、外側にあるものを手に入れる。それが若い頃の働き方なんだろう。けれどその後は、自分の内側に蓄えたものを、世の中に返す。一田さんは、ずっと色んな人に会って刺激をもらい、たくさん本を読んで思考を深め、アップデートする、「1ミリでも成長する」、自分の「いい」の基準を更新するために生きてきたという。それはすべて、自分が成長するための頑張り。でも誰かを出し抜いて一人勝ちしてやろうという考えをやめ、協力して交換して一緒に新しい価値を探すことにしたのだそうだ。私が生きているのは、まだ「人より優れていること」に価値を置く世界。苦しいんだよね、それは。「価値があること」「成長すること」「得になること」「有益であること」そんな線引きをして、いつもその線を超えているかどうかが判断基準になる。自分が引いたラインを下回ったら、「使えない」「ダメ」「無駄」と切り捨てる。けれどいつか、そのラインを自分が超えられなくなる。その時に私は、自分よりだめな人、を探しに行くんじゃないだろうか。そうして安心しようとするんじゃないだろうか。今、ただ自分を肯定するために、心の中でそうしているように。私を見て!私ってすごいでしょ!褒めて褒めて!そんな自分を、もう一人の自分が嘲り、冷笑している。私って有能でしょう?仕事ができるでしょう?必要でしょう?必死な私の頑張りは、滑稽で空回りしているように見える。もっと頑張れば、褒めてもらえるかもしれない。もっともっと頑張れば、認めてくれるかもしれない。たくさん頑張れば―――愛してもらえるかもしれない。いつまでそんな子どもじみたことを続けるつもりだろう。いったい自分のことを幾つだと思っているんだ?今、私がどうすればいいかわからなくなっているのは、「褒められる」立場でなくなってきたから、というのもあるのかな。誰かを褒めると自分の価値が目減りするような気がするのは、私が自分の価値を高く保つことに固執するのは、自信のなさの裏返しでもある。ありのままの自分には何の価値もない、だから常に努力して、頑張り続けないといけない。その手を緩めたら、「なにもない」自分が現れるから。懸命に取り繕ってきたメッキが剥がれてしまうから。けれどいつまでも、その自分ではいられないのだ。ありのままの自己、そのままの他者。カッコつけて「見せる」ための自分を演じて疲労困憊する毎日を終えたなら。そこには何が見えるのかな。そこまであと、何年、何十年かかるだろう。山を登るときには楽しむ余裕がなかった景色を、下るときにはゆっくり眺められる。高みから徐々に下りていくその道程で、私は見逃していたものを見たい。今の私には、目の前に差し出されなければ見えないものに、その時は気付けるように。これまでの関連レビュー・暮らしを変える書く力 [ 一田憲子 ]・大人の片づけ [ 一田憲子 ]・かあさんの暮らしマネジメント [ 一田憲子 ]・大人になってやめたこと [ 一田憲子 ]・もっと早く言ってよ。50代の私から20代の私に伝えたいこと [ 一田憲子 ]ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.02.04
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本のタイトル・作者それでも食べて生きてゆく 東京の台所 [ 大平 一枝 ]本の目次・あらすじはじめにⅠ酒と金魚「これ、カンドー?」「好き」のプロ電動車二十一歳春。実母と縁を切る愛のあと台所クロニクルⅡ名建築は東京一不便な台所本と恋と団地ごはん八十六歳。終わらぬ問いかけ「この家もらってね」。言い遺してあの女性は逝った二二年目の本心ピンクのワンルームでは母[ 食のプロの台所 ]①小堀紀代美さん 「おかゆ、梅干」。忘れられない献立帳②白央篤司さん 市井の食描く、フードライターの現在地収納宇宙ⅠⅢ旅立つ前の最後の一杯料理写真をつまみに酒を飲む男冷蔵庫、再びぐでぐで親子料理をいっさいやめたふたり台所小論Ⅳ自分の機嫌は自分でとる離婚とコロナと餃子が変えた未来バレンタインのリスタート続・深夜の指定席収納宇宙Ⅱおわりに引用何も失っていない人などいない。みな何かを喪失し、それでも立ち上がり今日もごはんを作っている。感想2023年019冊目★★★★朝日新聞デジタル『&w』連載「東京の台所」の書籍化。前2作で登場した方のその後もあり、なかなか重いお話が多かった。死別、離別。うしなわれたもの、そこなわれたもの、もう二度と戻らないもの。テレビで「家付いてっていいですか」という番組がある。それを見ていると、みんなすごい人生歩んでるんだなあと思う。そして思う。「家付いてっていいですか?」って訊かれたら、断るだろうな。付いてこられちゃ困る。だってそこには何一つ、語るべきことはないから。子どもを子役にしているお母さんが、自分の人生を「ふつうに学校行って、就職して、結婚して、子どもが生まれて」と話して、「私の人生には何にもなくて、私の一生なんて1分くらいで全部語っちゃえるんですよ」というようなことを仰っていて、その自虐的な口調がとても衝撃だった。だってそれはまさしく、私のことだと思った。でも、その「何にもない」というなんてことは、ないんだよね。この本を捲っていると、そう思う。物事の大きさや小ささなんてものは、その人にとってだけの寸法だ。傍から誰かがそれを判定するものではない。自らを卑下するものではない。「料理写真をつまみに酒を飲む男」で、ごはんを囲んで他愛ない話をできるから、その相手がいるから、自分みたいに生きるのが下手くそな人間でも生きていけるんだ、と言っている人がいた。そして相手は返す。自分一人ならペヤングでもいいんだ。相手がいるからご飯を作るんだ。かなしみの大きさをした穴を、その重みをした寸分違わぬ石を、みなそれぞれに引き受けて生きていく。落としながら、失くしながら、忘れながら、削りながら、下ろしながら。その傍らに、誰かがいてくれたなら。いっしょにごはんを、食べてくれたなら。何も出来ないけれど、私がごはんを、作ってあげられたなら。ーーー何もなかった私の人生。そう言った彼女が送ってきた日々を、私は思った。ちいさな女の子が、お母さんになるまでのたくさんの日々を。いろんなことがあっただろう。何が、と言われたら答えられないほど。きっと彼女は、毎日台所に立ち、ごはんを作る。NHKの「趣味どきっ!読書の森へ 本の道しるべ〜第6回 堀川理万子 画家・絵本作家」で、堀川さんが高校の恩師で歌人である島田修三さんの歌を紹介していた。鰤のアラ炊きつつ心ととのふる <本なら熟読 人には丁寧>ままならぬ世にありて、手を動かして、祈るように何かを作る。コトコトと煮付けながら、甘い香りを嗅ぎながら己に言い聞かせる。洗い物をしながら涙が落ちる。啜り泣きは水音が隠してくれる。生きている者は食わねばならぬ。食うて、生きていかねばならぬ。そうして生かさなければならぬ。それでも食べて生きてゆく。何をなくしても。誰をなくしても。その強さと、残酷さ。これまでの関連レビュー・ただしい暮らし、なんてなかった。 [ 大平一枝 ]・男と女の台所 [ 大平一枝 ]ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.02.03
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本のタイトル・作者世界の果てでも漫画描き 1 キューバ編【電子書籍】[ ヤマザキマリ ]世界の果てでも漫画描き 2 エジプト・シリア編【電子書籍】[ ヤマザキマリ ]世界の果てでも漫画描き 3 チベット編【電子書籍】[ ヤマザキマリ ]感想2023年016冊目★★★コミック(読書レビュー書いてない)か、コミックエッセイ(書いてる)に入れるか迷って、エッセイ括りで。『テルマエ・ロマエ』で一世を風靡したヤマザキマリさんのコミックエッセイ。『ムスコ物語』に書いてある内容が多く、そのコミック版という感じ。キューバ、シリア、チベット、台湾…道中の笑いあり、異文化体験ありでとっても楽しく読みました。コミックエッセイとしても読みやすいほうだと思った。私が「いいなあ」と特に思ったのは、1巻のキューバで、停電が行われるとみんなが月明かりの下、ギターを奏でて踊るというシーン。経済状態がよくない国で、それでも人々は幸せを見つけて生きている。ヤマザキさんは、それを「何だろうこの贅沢なかんじ…」と見つめる。ヤマザキさんが死にかけながら訪れたチベットは、私も行ってみたい国。子供の頃に映画「セブン・イヤーズ・イン・チベット」を見てから、死ぬまでに一度行ってみたいと思ってる。しかし高山病がすごいんだなあ。ポタラ宮って富士山と同じくらいのところにあるんだ…。臨終に際して僧が枕経として読むというチベット仏教の経典『死者の書』は知らなかった。どんなことが書いてあるのか気になる。この本には載っていなかったけれど、ブータンも行ってみたい。小学生の時『ブータンの朝日に夢をのせて』という本を読んで(ブータンでお米の栽培に尽力した日本人の実話)、いつかこの国へ行こうと思った。同じく子供の頃に読んだ『目が見えなくても』という本でルイ・ブライユ(点字を発明した人)を知り、たまたまフランス旅行の最中に彼のお墓(パリのパンテオンにある)を見つけて、「ああ、あの人だ、やっと会えた」と感極まった。本を読むほど、行きたい場所が増える。そこが本当にあるところであれ、架空の場所であれ。過去にあっても、未来にあっても。これまでの関連レビュー・生贄探し 暴走する脳 [ 中野信子×ヤマザキマリ ]・妄想美術館 [ 原田マハ×ヤマザキマリ ]・ムスコ物語 [ ヤマザキマリ ]・たちどまって考える [ ヤマザキマリ ]・ヤマザキマリの人生談義 [ ヤマザキマリ ]・壁とともに生きる わたしと「安部公房」 [ ヤマザキマリ ]・地球、この複雑なる惑星に暮らすこと [ 養老孟司×ヤマザキマリ ]ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.02.02
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本のタイトル・作者60歳からの疲れない家事 [ 本間朝子 ]本の目次・あらすじ60歳からは「疲れない家事」がいい疲れない掃除/疲れない洗濯疲れない料理疲れない「名もなき家事」の工夫便利なサービスや家電も味方につける感想2023年015冊目★★★家事のノウハウを学び、「いかに楽をして日々を回していくか」を極めたいと思っている。というわけで、「60歳レベルで疲れない家事ならば私にはお茶の子さいさいなのでは」と読んでみた次第。たくさん役に立つ情報が載っていて、さっそく試してみたくなった。・フローリングワイパーのシートは5枚重ね付けしておく・布団の掛けカバーの四隅の紐に、おなまえリボン(スナップタイプ)をつけておく・まな板は小さく薄いものを2枚用意する(百均で十分)・調味料は3分の1のいちにマジックでラインを引いておき、そこまで使ったら新しいものを買う・シャンプーなどは詰替え用のまま使う・野菜の皮はむかないで食べる・季節家電は吸盤フックを家電の背面や側面に貼り付け、コードを巻き付けておく・ダンボールは畳んだ底を二箇所ガムテープで止め、ダンボールポケットを作ってそこに入れていく・家事時間終了後は紙コップを使ってもらう・玄関は人感センサー付きライトに変えるほか、スポンジ(硬い面と柔らかい面があるやつ)の柔らかい面は洗剤の泡立てのためで、洗うのは硬い面がいいんだとか、知らなかったな。掛けカバーの紐結ぶのが嫌いすぎるので、名前つけるやつ百均で買ってこようと思う。調味料もだいたい使い切ったあとで「あ、次買ってなかった」となるので、線引いておこう。野菜の皮は、「87歳、古い団地で愉しむひとりの暮らし [ 多良美智子 ]」を読んでからなるべく剥かないようにしています。いやあこれ、すごく快適。まず皮を剥く時間がなくなるし、生ごみも出ないし、栄養は取れるし。まだ時短・改善できる家事の余地があったのだと嬉しくなった。ちなみに夫は皮剥きしないとダメな人なので、バレないように薄切り細切りにしています。私は土がついてても気にしないタイプなんですが、一応ネットで皮をごしごし洗ってます。気持ち。しかし「1日1箇所プチ掃除リスト」があって、ひとつひとつは「玄関周り 表札やインターフォンなどをペンキの刷毛でひとなで」とかなんですが、面倒くさがりがすぎるのでそれが無理なの!!生きるの大変すぎん?!掃除しないといけないところ多すぎるやろ!なるべく省力化して、ダラダラする時間を増やせるように。そのための努力を怠らない!!笑ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.02.01
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