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映画を見たかったのですが
取り敢えず本を読んでみました
木曾の御嶽山の麓にある
24時間 365日対応の病院で
年中無休でフル活動する
医師と、スタッフと、患者のようすが
描かれています
主要な登場人物には
大狸先生、古狐先生、男爵などと
傑作なニックネームが付いていて
登場人物が入り組んでくると
前に戻っては確認しないと
分からなくなってくる私には
とても明確で読みやすかったです
そして心に突き刺さるような言葉が
たくさんありました
漱石に心酔している主人公が
『こころ』について言っていることも
スゴイです
"""『こころ』を読んで
感動したなんていうのは、バカバカしい。
『こころ』にあるのは、
感動ではない、絶望だ"""
毎日、多忙を極め
眠る時間も家にいる時間も割いて
奮闘する医師たちの
誇りであり、心の拠りどころである言葉は
"""良心に恥じぬということだけが
我々の確かな報酬である"""
90歳を越えた老夫婦の片方が病に伏し
片方が看取り、すぐ後を追う様にも
こころ打たれました
なかでも死についての壱文が身に沁みました
"""ひとが死ぬということは、
それでなにかが片付くということではない
新たななにかが始まるということですらない
大切な絆がひとつ
失われるということである
そのぽっかり空いた空虚は
何物によっても埋められない"""
私も、ほんとうにそうだと思います
やっぱり映画も見たくなりました
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