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2024.09.27
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カテゴリ: I think


看護師「虫けらさん? はい。ミスは、洗浄綿くらい。
    はい、自分でやるって。はい。うん」

抗がん剤を抜針する作業を自分でするか、
病院で看護師にしてもらうかという選択ができる。

虫けらの場合、病院のベッドで4時間ほどの点滴の後、
最後の抗がん剤を点滴したまま持ち帰り、
46時間後に抜針するということになっている。

虫けらは抜針を自分ですると言っていた。

というのは、点滴を吊っている2日間は
営業できない。
体調の問題はあるが、それだけではなく、
体の脇に点滴を吊ったまま営業するのは、
ちょっと違和感がある。
邪魔だし、第一、お客さんが見たら、
痛々しい感じしかしないだろう。

病院での抜針時刻は、物理的に14時以降になり、
そこからの出勤、仕入れ、仕込み、営業は難しい。

となると、平日3日間は休業せざるを得ない。

土日は治療室が手薄になるので、
点滴から抜針までの全ての日程を平日に収めなければならず、
月、火、水のいずれかに点滴を受けることになる。
点滴の前には、血液検査の結果を受けた診察がある。

怖い主治医は金曜日が外来診察日なので、
その日は確実に診察室にいる。

しかし、これまで、月、火、水のいずれの日も
診察を受けたのだが、
本来の診察日ではないため、診察室は変わるし、
怖い主治医の前後の予定があるしで、
どうも気を使ってしまう。

前回などは、オペが長引いて当初の予定どおりにいかず、
診察室→治療室→診察室と、診察場所が変更され、
最終的に5時間遅れで会ったときの怖い主治医の様子に驚いてしまった。

その疲れようと言ったら…。
目が全開しないほどショボショボで、
座っているのもつらそうだった。


怖「何曜日にしましょう」

虫「先生のご都合のよい日時で結構です」

この日に限らずとも、毎回このやり取りをする。

怖い主治医は「あなたの予定が優先です」
と言い、虫けらは、
「治療を優先して店の予約を取るので、いつでも」
と言う。

だったら、金曜日に固定してしまったらいい、
と考えた。

とすると、自分で抜針するしかない。

今回(第3回目。1回目は入院中のことで、自己抜針は不可。
2回目で手順の説明を受けた)でテストを受けることになった。

虫けらとしては、これくらいのこと、
難なくこなせると思っていた。
やることは大したことはない。

ただし、抗がん剤は瓶やパッケージに入っているときは
何の問題もないが、外に出ると危険な薬剤である。
そのことには注意が必要だ。

怖「えっ、次でテストして、自分で抜針するの?」

虫「はい。前回、教えていただいたし、動画も撮りました。
  大丈夫だと思います」

怖「んー」

虫「私には、できなさそうですか?」

怖「いや、あなたは確実にできるとは思うけど、
  通常、あと2〜3回はこっちでやるんやけどね」

虫「大丈夫です。次は金曜日に予約をお願いします」

虫けらにしては珍しく、割と強硬に怖い主治医にお願いした。
怖い主治医も何とか了承してくれた。

そして、最初の看護師の言葉。

これは、院内電話に答えたもの。

虫けらの抜針テストが終わった瞬間にかかってきた。

向こうは女性の声。
虫けらのことが話題のようだが、誰だろう。

電話を切った看護師が笑いながら言う。

看「○○先生(怖い主治医)が、心配して聞いてきましたよ」

虫「え、いまの、○○先生?(女性の声だったような…)」

看「いえ、○○先生が、いまの方に依頼して」

虫「あ、そうですか(そんなにできない奴と思われてるのか)」

看「愛されてますね?」

虫「えっ?」

看「こんなに心配してもらって」

虫「いや、次の診察を金曜日に入れてもらったので、
  変更がないかの確認でしょう?」

看「そうかな?」

虫「とりあえず、合格にしてくださいよ。間違いは成功の元。
  自分でできますから。動画確認しながらやりますから」

実は、ちょっとした間違いをしたのだが、
それは、前回使った器具と違うものを用意されて、
手順が全く変わったのと、
治療室に着いてすぐの、
落ち着かないままの作業だったのがいけなかった。

カテーテルの先を洗浄綿で洗浄する行程を飛ばした。

それだけで、不合格はきつい。

抜針作業の全体は確実にできる。
ま、こんな小さなこととはいえ、
10年前の虫けらなら、絶対に犯さない間違いだが。

加齢はいやだ。

脳が緩んでいるのだな。

以前の仕事は、緩んでいてはできない
「企画」「コピー」「シナリオ」といったものだったが、
飲食店など、いろんな間違いを犯しならがやっても
何とかなるので、この10年の間に脳が弛緩してしまっているのだ。


怖い主治医は、虫けらを心配したのではなく、
「できないだろう」と見越し、
スケジュール変更を準備しての確認だろう。

いやな話だ。

昔は、虫けらの人間力を頼って、さまざまな人が
仕事を依頼してきた。
それは、直接の「企画力」「制作力」ということもあるが、
問題を解決するための方策(アイデア)や、人脈を頼られたりもした。
新しいこと、難しいこと、窮したことを
虫けらに振った人間は、必ず安堵する結果になることを知っていた。


金額にしたら、プロジェクトの大きさにしたら、
社会性の高さにしたら……と考えると、
小さな飲食店のそれとは比べ物にならない。

結構大きくて意味のある、さまざまな経験があるのに、
こんな小さなことさえも「信用」してもらえないとは……。

年齢の問題なのか、
虫けら自身の問題なのか、
怖い主治医が心配性なだけなのか。。


いずれにしても、怖い主治医に過分に心配されていることに、
身の置き場をなくしてしまった虫けらである。


                 臨 終





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Last updated  2024.09.28 13:15:14
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