.     47歳今まで中途半端に生きてきたけど,この歳になって「今から医者になる」と決意しました

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2012年09月30日
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カテゴリ: 追憶
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おじぎ福助




大正13年生まれ。

父は、満州医科大学(現:中国医科大学)の医師。

昭和18年、戦時下の為繰上卒業し、

東京帝国大学(東大)医学部入学。

「次は理科系が徴兵される番だ」と感じた事と

「敗戦が近い」という噂を耳にして

大学に届けも出さず満州に戻る。

実家の開業医を手伝いをしている時に終戦を迎える。

同年冬、発疹チフスが大流行して、

診療にあたっていた父が感染して死亡。

敗戦で、家を追われながらも、

サイダーなどを密造して糊口をしのぐ。

昭和23年、友人の代返のおかげで、

東大医学部を卒業するが、医師国家試験は受験しなかった。

 (長谷川敏雄教授による卒業口答試験では

  人間の妊娠月数を二年です、と答えるなど

  ひどいものだったが、結局医者にならないことを

  条件に卒業単位を与えられた。)




という遍歴を持つ作家が

安部公房です。




最初にこの作家の作品に出会ったのは、

高校1年の時に、友人から借りた

安部公房 壁
      新潮文庫:安部公房「壁」

です。

「壁-S・カルマ氏の犯罪」は

第25回(昭和26年度上半期) 芥川賞を受賞

この作品は、「芥川賞歴代ベストセラー」の

No.1  ここ参照!

との事です。




何だかよくわからない作品・・・

という読後感を抱きながらも

次々と安部作品を読み漁るうち、

すっかり虜になっておりました。

図書館や、古本屋などを回りながら

既刊の主な作品をすべて読み終えた頃、

私が安部ファンになって初めての書き下ろし作品が

1977年(昭和52年)暮れに

新潮社から発売されました。

タイトルは・・・「密会」です。

当時高校3年生の私にとって

これ以上無いほどの、

" 怪しげ " かつ " 淫靡 "

な響きでした。

本の値段は、   1100円 

手が出ませんでした。




時は流れて、昭和53年7月。

3月に高校を卒業したものの

高望みした大学受験に失敗し

宅浪生活を送っていた私に

新潮社から

【新潮現代文学 全80巻】発刊

という素敵なお知らせが舞い込みました。

しかも、その第一回配本が、

「安部公房:砂の女/密会」

というナイスな組み合わせ。

「砂の女」も図書館で読んだだけでしたので、

このビッグな組み合わせ(税込1240円)

は、お買得!




今から思えば、

この頃から我が家の家計は

「火の車にターボエンジン搭載」

したほどの危機的状況にありました。

記憶に有るだけでも、

昭和40年(当時小学校にあがる前)

昭和45年(大阪万博の頃)

の「我が家の2大恐慌」が有り、

そういう時期には

怖そうな黒づくめのお兄さん方が

土足で家に上がり込みテレビなどの

金目のもの一切合財を持って行くのは

「年中行事」のような日々でした。  この日記参照

そして、この昭和53年から

翌年にかけて、「我が家の最後の大恐慌」

に突入していきます。

結局、親父は家を追われるように

その後数年間、音信不通になってしまいます。

そんな時に発売された

「新潮現代文学:全80巻」は、

到底、" 全巻買い揃える! "

などという野望を抱くまでも無く、

購入をあきらめる事になります。




数日後、

机の上に置いてあった「新潮現代文学」

のチラシを見たのでしょうか・・・

オカンが、なけなしの500円札を3枚

私にくれました。

家計の事よりも、己の欲求が優先した私は

本屋さんで、念願の「密会」を手に入れました。

最近、発掘した本の山の中から

その時の

「新潮現代文学 安部公房 砂の女/密会」を

みつけました。

その本を入手した時の事が蘇り、

感慨深いものがありました。

あの時の「500円札3枚」に報いる為にも、

道を見失わず、まだまだ奮闘せねばなりません。




砂の女・密会
  “ 硫酸紙 ” もまばゆい「砂の女/密会」




そして、後に古本屋さんで入手した

「密会(初版)」が、これです。




密会




安部公房は、私が33歳の誕生日を迎えた

平成5年1月22日に他界しました。




      (文中敬称略)





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3連おじぎ福助
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最終更新日  2012年09月30日 02時35分04秒
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