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2019.07.07
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カテゴリ: 内覧会



「​ ギュスターヴ・モロー展 ​」のおり、次回開催のパンフレットを目にして以来
ず~っと楽しみにしていた『マイセン動物園展』
展覧会開催前日の内覧会に参加させていただきました





​『​ マイセン動物園展 ​』​
展覧会概要
ヨーロッパ初の硬質磁器製造に成功し1710年に王室磁器製作所設立を布告した
ドイツのマイセン磁器製作所。本展ではマイセンの動物に着目しご紹介します。 
19世紀後半から20世紀初頭にかけてヨーロッパの美術工芸界で流行したアール・
ヌーヴォー様式はマイセンにも影響を与え、カップ&ソーサーから彫像にいたる
まで幅広く取り入れられました。また同時期のマイセンでは、釉薬の下に絵付け
する釉下彩や釉薬の上から描いた絵の具を沈みこませる釉中彩といった技法が
多用されるようになり、淡く繊細な色調の作品が作られていきました。
一方、動物をモチーフとした美術作品は時代や地域を問わず制作されてきましたが、
それらは何かを象徴するために描かれたり成形されたりするものもあれば、
そのもの自身の愛らしさを伝えるために制作されるものなど様々で、マイセンでも
同様でした。とりわけアール・ヌーヴォー期の動物作品は、模様から表情まで、
動物のしなやかさを表現することに成功し、リアルさと愛らしさを見事に両立させた
のでした。 本展では、そのようなアール・ヌーヴォー期の作品を中心に構成しています。
磁器や炻器に加え、カタログなどの資料類も展示し、新しいアプローチでマイセンの
造形と装飾をたどります(HPより)



開館期間   2019年7月6日(土)~9月23日(月・祝)
開館時間   午前10時より午後6時まで(ご入館は午後5時30分まで)
       ※8月2日(金)、9月6日(金)は夜間開館 午後8時まで
        (入館は午後7時30分まで)
休館日    水曜日、8月13日(火)15日(木)
入館料    一般:1,000円、65歳以上:900円、大学生:700円、中・高校生:500円 
       小学生以下無料   20名以上の団体は100円割引。


​​*内覧会のため美術館より特別な許可を得て撮影しています​​



マイセンってヨーロッパで初めて磁器製造に成功したブランドとして高名ですよね。
デンマークのロイヤルコペンハーゲン、イギリスのウエッジウッド、イタリアのジノリを
はじめ数々ある陶磁器ブランドのなか、「マイセン」はひときわ格調高く硬質な
イメージを持ってました
上品すぎてちょっと近寄りがたい、みたいな~?(;^^


でも、そのマイセンにこんな可愛い動物作品が多数あるとは知りませんでしたびっくり
マイセンの「動物」にテーマを絞った今回の展覧会
驚きと共に、とても心弾む時間を過ごさせていただきました手書きハート


展覧会のみどころは
リアルでありながら可愛らしい動物が大集合。
出品作品の約9割が初公開。
ほとんどが個人蔵なので次回公開は未定。 
約120点からなる出品作品の8割が彫像作品



会場内は4部構成となっており、第一章は「神話と寓話の中の動物」


西洋美術では神話や寓話を主題にした作品が多いけど、陶磁器でも同様ですね。
神話や寓話の世界が実に想像力豊かに表現されていました


↓の《猿の楽団》 はユーモラスな表現が秀逸~(≧∇≦)

1820~1920年頃 

それぞれの衣装やしぐさ&表情など、人間を茶化したようなお猿さん達一人一人(?)
を観てると時間を忘れそう~大笑い
このシリーズは昔の型を使って今でも作られているのでコレクターが多いんだとか。
確かにこれは一つ入手すると「次も」ってなりそうですね!


↓《山羊に乗る仕立て屋》もなんとも愉快~大笑い
ヤギの毛並みの繊細な表現力が素晴らしくて見惚れちゃいました



↓《花鳥飾プット像シャンデリア》はゴージャス





第 2 章 器に表された動物
ここでは、「スノーボール」が圧巻でした(〃▽〃)




たくさんの小花彫刻を貼り付けて磁胎を装飾する「スノーボール」は
マイセンを代表するシリーズのひとつなんだとか。
ちいさな小花を貼り付ける作業だけでも大変そうなのに、そのうえに植物や鳥類の
彫刻も加え焼き上げられた超絶技巧の「スノーボール」は豪華絢爛~
焼き上がりまでの工程を考えると気が遠くなりそうです(@@)
特に大型のジャグや透かし彫りを施した大壺などには度肝を抜かれましたびっくり





↑透かし彫りの中には小鳥が!!


これらを観て思い出したのは、宮川香山の真葛焼です。

↑2016年サントリー美術館で開催された​ 「没後100年 宮川香山」展
のおりに撮影した画像(^_-)
「マイセンやコペンハーゲンなどは宮川香山の真葛焼に多大な影響を受けた」
という説もあるんだとか。
「和と洋」の趣きはまるで違えども、発想の源は似通ってるように感じました


華やかなスノーボールと同じ第二章フロアにあった「白鳥皿」(1820-1920年頃)
は、渋い配色ながら、とても印象的




​​*内覧会のため美術館より特別な許可を得て撮影しています​​


第三章 アール・ヌーヴォーの動物
19世紀末から20世紀初頭にかけ、ヨーロッパの美術工芸界ではアール・ヌーヴォー
と呼ばれる様式が流行しました。これは曲線の多用を特徴とした様式で、マイセン
でも取り入れられました。曲線を生かすためにマイセンでは色彩部分でイングレイズ
という技法を導入しました(HPより抜粋)

「イングレイズというのは釉薬の中に絵具を染み込ませ閉じ込める技法で、
柔らかな見た目と磁胎と釉薬に挟まれたことによる定着性が特徴」だそうです。

動物達の柔らかい毛並みを思わせる色合いと、その表情の愛らしいこと~(〃▽〃)
犬は飼ったことがないからよく分からないけど、ニャンちゃん達は皆「あるある」
と思わせる見慣れた表情をしてて、愛猫家にはたまらない作品ばかり!
犬猫ともそれぞれの性格まで伝わってくるような造形でした



             ↑ちょっと上目遣いな表情が我が家のくうちゃんに似てる(^m^) 

他にもキリンやライオンなど野生動物の作品も多数あって大迫力だったんですが、
写真をあまり撮ってなくて~号泣
精悍な姿に見とれてしまって撮影しそびれたようですm(__)m
ライオンやシルバーフォックスなど素晴らしかったんですけどね~


↑デッサン画


第四章 マックス・エッサーの動物

↑《マントヒヒ、オラウータンなどのマスク》
どれも非常に重くて、着用は無理だとかww
壁掛け用に作られたようです。
このコーナーではジャングルっぽい音響が流れていて、小さなお子さんだと
怖がる可能性がありそうかも^^


マックス・エッサー
1920~30年代のマイセンでモデラーとして活躍した彫刻家です。
マイセンにおけるアール・デコ様式を確立した一人ですが、とりわけ
ベッドガー炻器で制作した動物彫刻が彼の名を知らしめた作品群と言える
でしょう(HPより抜粋)


↓《ライネケのキツネ》 マックス・エッサー  1924~1934年頃 



こちらはアールデコの影響を受けているせいか、装飾性大のわりにスッキリと洗練された
印象を受けました


会場の終わりには「国立マイセン磁器製作所」の写真と、1937年のパリ万国博覧会で
グランプリを獲得した「かわうそ」が展示されてました。
今回ギャラリートークをしてくださった美術館学芸員の岩井さんは、この「かわうそ」
を抱きしめたいほど大好きなんだとかびっくり
愛嬌のあるお顔だけど、ヌメヌメ感がとてもリアル・・・




リアルでありながらも、とてもかわいい超絶技巧の動物たち!
観てるだけで心癒される展覧会でした手書きハート
動物好き&陶磁器好きのかたはもちろんのこと、日常の雑事でお疲れの
方々&夏のデートコースにも超おススメです(^^)/


パナソニック汐留美術館「マイセン動物園」展 
2019年7月6日(土)~9月23日(月・祝)


​​<ps> ​​​
今回の内覧会はブログ仲間の​ じぇりねこさん ​も参加されました。
内覧会前にはご一緒にランチも~(そちらは後日アップ予定
じぇりねこさん、楽しいひとときをありがとうございましたハート
じぇりねこさんはレポートがとても丁寧なうえ、写真のセンスも抜群~
ぜひとも彼女のレポもご参照くださいまし
私も楽しみにしていま~す(⌒∇⌒)/







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最終更新日  2019.07.07 17:26:21
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