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2022.06.11
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カテゴリ: 批評

構力

しかしわかっている限りだが、初戦のころ、インドネシア海域でのいくつかの海戦で沈没した連合軍巡洋艦はほとんど砲撃と雷撃で横転沈没している。(大東亜戦史より)また日本側もミッドウエーでの大損害の時になかなか沈まなかった空母の大半は味方駆逐艦の魚雷による自沈である。また大戦末期の米巡洋艦インディアナポリスの沈没も、沈没の状態を詳細に描いた単行本によると、乗組員は傾斜して乾舷が低くなった方から海へ脱出したとなっている。真珠湾で転覆沈没した戦艦オクラホマの例もある。この筆者の主張する中央の隔壁が日本艦艇の損害を大きくしたとするのは早合点ではないだろうか。そこまで主張するなら、前述したように日米艦艇の沈没状態を詳しく調査して対比させればもっと真実味はあったろうに。かといってわたしも反証するつもりはないから調査する気にはならない。この記事の狙うところは、単に日本艦艇の設計のまずさを指摘し、してやったりとすることなのだろう。しかし小めんどくさいことに、造船中将として名高い平賀教授をほめあげたり、筋の通らない記述はいくつもある。

しかしわたしが新たに思いを深くしたのは、日本のように国力の劣った国のわりには、戦闘で大損害を受けた軍艦をあきらめるというのは案外早かったという事実である。アメリカは損害を受けた場合、ただちにその手当てをする班を編成し、その訓練も常にしていた。日本ではその手の乗組員の余裕はなく、訓練もほとんどしていなかった。日本の大型空母大鳳,信濃が簡単に沈んでしまった例もあるが、原因は損害を修復する技術が稚拙だったからで、隔壁のせいではない。いわゆるダメージコントロールは米海軍の方が上手であった。記事ではこのことも触れているが、これと縦隔壁の有無の問題は別である。日本は攻撃第一で防御には考えが及ばず、陸軍でもその傾向は強かった。神風特攻の体当たりで大損害を出した空母フランクリンは、一時行動不能に陥ったが、修理チームがボイラーの復旧に成功し、ハワイまで自力で帰ったという経歴を持つほどである。

自沈と言うのは、動けなくなった艦艇を自軍の手で沈めてしまう行為で、漂流したまま敵手に渡ることを防ぎ、艦隊の行動に支障をきたさないためである。この手の自沈が実に多く、これは逆に、日本艦艇がなかなか沈まなかったという根拠になるのではないだろうか。また戦艦長門がビキニ環礁に引っ張り出されて原爆実験に使われた時、最後まで浮かんでいたという説もある。






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最終更新日  2022.06.11 04:48:29
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