森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2019.01.09
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学校や会社などで休憩時間や雑談の場が恐ろしいという人がいる。
そういう時間帯に、仲間とどのような付き合い方をしたらよいのかわからない。
他人は自分が少しでも隙を見せると、自分して攻撃してくるはずだ。
それを放置すると自分が大きく傷つくはずだ。それだけはなんとか避けたい。
自分の気持ちや意志を伝えることを抑圧して、巨大な要塞を作り、一途に他人から責められることを防ごうとしているのだ。その不意の攻撃から我が身を守るのは、雑談の場から離れておくことだ。
一人で勉強や仕事をするフリをしてごまかしているのだ。
確かに仲間外れにされて孤立することはとても辛いことだ。
でもこてんぱんにやっつけられて再起不能に陥ることは絶対に避けたい。

そういう態度でいると、他人の言葉はいつも自分を責めているように思える。
相手の一言一言は自分に喧嘩を売っているようなものだ。
相手の話を相談を持ちかけられているようには思わない。
自分を相手が思うようにコントロールしようとしているのだと決めつけているのである。
相手の話を聞き、自分の意見を言って、双方の主張のズレを確認する。
そしてそのズレを埋めるために協議をする。
譲ったり譲られたにしながら、妥協点を見つけるという方向にはいかない。
勝つか負けるかしかない。負けると自分が惨めになるので、絶対に勝たねばならないと考えているのだ。
人間関係が敵対関係になってしまうと生きていても、辛いことばかりだ。
そのうち生きる事はひとりで孤独に耐えることなのだと思ってしまう。

そういう態度は、相手からしてみると、自分たちを拒否しているように見える。
顔色が殺気だっている。体がガチガチで固まっている。今にも暴走して殴りかかりそうだ
あの人はどうしていつも目を吊り上げて、怒ったような顔をしているのだろう。
何を恐れているのかさっぱりわからない。またいつ暴言を吐くのかとても心配だ。
何をしでかすか分からない要注意人物とみなしているのだ。
相手の態度を見て、自分たちも油断しないで対決するという態度でいる必要がある。
さらに「触らぬ神にたたりなし」の方向で、接触を避けよう。
このようにしてますます人間関係はどんどん悪循環を繰り返していく。

このような人間関係を改善する方法を森田療法理論が教えてくれている。
この態度は、常に相手の言動に注意を払い、一喜一憂している態度である。
それが予期不安となって、精神交互作用により、泥沼に落ち込んでいくのである。
石原加受子さんがよく言われている、 「他人中心の生き方」になっているのである。
それを、 「自分中心の生き方」に戻すことがとても大切になってくる。
他人の言動に振り回されて、その対応に振り回されるのではなく、自分の素直な感情、自分の素直な気持ち、自分の意志、五感、自分の身体感覚に注意や意識を振り向けるのである。
森田理論では、感情の事実、自分の状態、相手の仕打ち、自然の出来事をそのまま受け入れて、「事実本位」に生きていく方向に転換することである。
どんなに横道にそれても、そのたびごとに「事実本位」の態度に立ち戻ることが肝心なのである。
そのための方法としては、事実をあらゆる角度からよく観察する。事実に基づいて具体的に話す。
安易に価値判断を持ち込まない。「純な心」の体得。「私メッセージ」の活用などをお勧めしている。
森田療法理論の学習と実践により、少しでもその方向転換ができれば、人間に生まれてきて本当によかったと思えるようになる。





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Last updated  2019.01.09 06:30:08
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森田生涯 @ Re[3]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ 今の生活は日中のほとんどが…
stst@ Re[2]:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、返信アドバイスをしていただ…
森田生涯 @ Re[1]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ コメントありがとうございま…
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