森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2020.01.28
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カテゴリ: 行動のポイント
2015年にアメリカ・フロリダ州立大学のアダム・ハンリー博士が非常に興味深い研究発表を行いました。みんなが嫌うはずの「皿洗い」に、著しいストレス解消効果があることが分かったというのです。
だだし、気持ちを集中させ、フロー状態になってやるのがポイントです。
不承不承ではダメなのです。

博士は、51人のグループを2つに分け、一方のグループには「皿洗いの手順だけを書いた手順書」を、もう一方のグループには「気持ちを込めて皿洗いをするための指導書」をそれぞれ読ませてから皿洗いをさせました。

後者が読んだ指導書にはこんな内容のことが書いてありました。
「皿洗いなんてつまらないと思わず、自分が皿洗いをしていることをしっかり意識し続けること。
立って皿を洗う自分は素晴らしい。自分の呼吸、存在、行動を感じよう。すると、自分がふわふわと周囲に流されている存在ではないと思えるはずだ」
そして、皿洗いの前後の気分の変化を測定すると、後者にのみ「いらだち」の感情が軽減する効果が見られたというのです。

このことから博士は、皿洗いなどの単純作業でも、はっきりした目的意識を持って臨めば精神的にいい効果があり、幸福感や満足感が得られることがわかったと報告しています。
(自律神経が整えば休まなくても絶好調 小林弘幸 ベスト新書 131ページより引用)

これは最初はイヤイヤ始めたことでも、そのうち少しだけ「ものそのもの」になって取り組むと、気づきや発見、興味や関心が生まれて、弾みがついてくることだと思います。
そうなれば、創意工夫も生まれてきやすくなります。
この時点でイヤイヤ取り組むという気分から解放されて、楽しみ、課題、目標も芽生えてきて俄然やる気が芽生えてきます。
人間は対象に働きかけて、自分の考えたことに近づていきたいという宿命を持った生き物です。
その線に沿って一心不乱に行動している状態が、努力即幸福ということになるのです。
不安から解放されて自信が生まれ、生きている自分を認めることができるようになります。

「ものそのもになりきる」という投稿記事では、2013年1月27日の記事も合わせてご覧ください。
集談会の仲間が庭の雑草取りに応用した実例です。
私はこの話題になるといつもこの話を思いだします。
そしていつも勇気をもらっています。





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Last updated  2024.06.03 09:16:26
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森田生涯 @ Re[3]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ 今の生活は日中のほとんどが…
stst@ Re[2]:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、返信アドバイスをしていただ…
森田生涯 @ Re[1]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ コメントありがとうございま…
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