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深夜『回路』をやっていたので、懐かしいと思いつつ観てしまう。とても評価の高い映画でしたが、以前観た時、僕はどうも好きになれなかった。孤独とか終末感みたいなものに辟易していたのである。でも今観てみると面白い。世界が滅びるとしたら、ドラマティックなカタルシスなど起きずに、こんな風に静かに滅んで行くのかもしれない……とてもリアリティのある終末劇。主演の加藤晴彦の台詞の、感動的なまでな凡庸さも、おそらく監督の計算なのだろうな…。寝て、起きて『28日後…』を観る。これも終末感ただよう映画。監督は『トレイン・スポッティング』のダニー・ボイル。『トレ・スポ』の後、どうしようもない映画ばっかり撮って、正体見たり枯れ尾花的な小物感溢れる監督で、僕は好きになれなかったのですが、この『28日後』は傑作です。面白かった! 精神を破壊し狂暴性が加速して全力疾走ゾンビ状態と化したイギリスでのサバイバル劇です。ゾンビ映画の定石を規則正しく踏んで行くのが、実に好感持てます。屋内立て篭もり→疑心暗鬼→「お買い物」シーンなど世界の終わりを目の当たりにしたピクニック感→仲間のゾンビ化などなど、オリジナリティなんて糞食らえと言わんばかりの「お約束」を見事なまでに見せてくれます。拍手!とにかく冒頭部が素晴らしい。交通事故で意識不明のまま病室で寝てた主人公が目覚めて、外に出てみると……無人のロンドンの街並み。前半部は本当にゾンビ映画そのものです。でも後半になると、ちょっと話が変わってくる。生き残りの軍隊に保護されたものの、その狂った軍人から仲間を守るために主人公が獅子奮迅の戦いを開始する…。ゾンビ好きとしては、この後半の展開の中でゾンビ(ゾンビじゃないんですけどね)があまり活躍しないのが、少し残念だけど、それなりに秩序を保ち上手くやっていた軍隊相手に、たった一人、丸腰で戦いを挑む主人公のほとんど凶暴性ウィルスに感染したかのような活躍に心踊りました。ゾンビ映画万歳!
Dec 30, 2004
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なははははー。これは良い。面白い。笑える。『アイドル・ハンズ』という馬鹿ホラー映画、観ました。何でもコロンバイン銃撃事件のあおりを食らって日本では公開されなかったという不運な映画。でも劇場公開しても客は入らなかっただろうな…。でも、これ最高です。最初から最後まで馬鹿馬鹿しくて、僕ずっと笑ってました。夢は「一生働かないでハッパを効めてテレビを見て暮すこと」という、超絶脱力ボンクラ君が主人公(情けなさ過ぎて最高!)。その主人公がある日、目覚めると両親が惨殺死体と成り果てている。実はこれ主人公の右手にとり憑いた悪霊の仕業。右手が勝手に動いて、遊びに来たボンクラ友達も殺してしまう。悩む主人公だが、その右手のおかげで憧れていた女の子と仲良くなって、ハロウィーンの仮装パーティーに誘われる。主人公は「まあ、いっか」と、死体を庭に埋める。しかし、殺したはずの友達がゾンビとなって復活! 慌てる主人公だが、ゾンビ化した友達は別に何するでもなくスナック菓子を食べながらテレビを見出す。ゾンビとなった友達と、普通にお喋りしながら右手を何とかしようとする主人公。そこに警官が踏み込んでくる! 右手は警官を瞬殺! もう我慢ならんと主人公は右手を切断(笑)! でも右手は空を飛んで仮装パーティーの会場へ。「お前の彼女は俺のもんだぜ」と書置きを残して…。ゾンビの友人を引き連れ、主人公はパーティー会場へ彼女を救いに乗りこんで行く…。はい! 馬鹿でしょ? まあ、こんなもん一人で観るもんじゃないですよね。友達と笑いながら観るのにふさわしい映画だと思います。ああ…それと、こういうのを悪趣味とか不謹慎とか言う人もいるでしょうが……そんな人とは友達になりたくないです。ヴィヴィカ・A・フォックス(『キル・ビル』の黒人女殺し屋ね)が割とカッコイイ役で出演してます。
Dec 29, 2004
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『ミツバチのささやき』…一体、何万人の人がこの映画に心震わされたことでしょう。アナ・トレントという伝説の少女に感情を掻き乱されたことでしょう。この映画を初めて観た時、僕は感動のあまり世界を見る目が変わってしまった。高校生だった。世界は子供の為に存在する!そんな想いでいっぱいになって、当時の醜悪な世相に本気で憤っていたものだった。僕は優しくて美しいものしか求めなくなり、ブローティガンやヴォネガットばかり読み、アニエス・ヴァルダやタヴィアーニ兄弟の映画ばかり観るようになった。映画で言えばもう一本『ピクニック・アット・ハンギングロック』は特別なものとして何度も何度も観た。そしてビクトル・エリセの『ミツバチのささやき』と『エル・スール』はその頂点に位置し、僕の中で神格化された。それもこれもアナ・トレントという、たったひとりの少女のとてつもない影響力のせいだった。さて、そんなアナ・トレント主演の『カラスの飼育』観ました。やっと観ました。何しろアナ・トレントである。この少女は存在自体がとんでもないので、『ミツバチのささやき』でも『カラスの飼育』でも役名が本名のアナである。アナ・トレントはアナ・トレントである。物語はアナを含む3人姉妹の家族の悲劇。というか、色恋沙汰に夢中の父、伯母、父の友人などを目の当たりにしたアナの苦悩。髪を整えながら(子供とは思えぬ官能的演技)「死んじゃえ」と呟くシーンの意外さに戦慄した。素晴らしい。ちょっと涙腺が緩んでしまいました。
Dec 28, 2004
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捨てる神あらば、拾う神あり! この間、ディスク・ユニオンに送ったCDの査定結果が届く…。333枚で合計20万円也。わお! 予想外に高値をつけていただきました! ありがとう! だから好きだよディスク・ユニオン! 思えば僕が高校生の頃の新宿店では「ここで買ったCD売ったら殺す!」とか張り紙してあったくらい、過激っぽい店だったけど、今は本当に懇切丁寧な店になったよね。聞けば色々教えてくれるしね。で、買取のほうも精密で信頼感あり。1枚1枚の査定額までリストにしてくれているんである。ちなみに今回の査定リストを見てみると、1番高く売れたのはポップグループのセカンド、2625円。これ2枚持ってるから売ったのですが、確かこれ廃盤だったから高値がついたのかな? 次は椎名林檎の1枚目。これはどうやら初回限定盤だったようだ。言われるまで気付かなかったよ。印象では、ロック、特にパンクや60年代~70年代のものが高い値がつくようだ。グラム・パーソンズやシド・バレットは良い値段だった。逆に低価格なのはテクノ、エレクトロニカやワールド・ミュージック。ハーバートやマトモスとか割りと新しい盤も安かった。ワールド・ミュージック系で高く売れたのはフェラ・クティと安東ウメ子のみ。レゲエとかは二束三文だった。ううむ。日本の音楽ファンの需要が良く分かりますね。ともかく、これで何とか年を越せそうです。良かった……。閑話休題。アレックス・コックスの『リベンジャーズ・トラジディ』を観る。しかし、アレックス・コックスって恵まれないよね…。いい監督だと思うけど、ぱっとした作品に乏しい気がします。もちろん、『レポマン』『シド・アンド・ナンシー』『ストレート・トゥ・ヘル』『ウォーカー』などなど、名作と呼んで間違いないような作品もいっぱいあると思う。でもやっぱどれも地味な感が否めない。さて…この『リベンジャーズ・トラジディ』は古典劇です。原作はシェイクスピアの協力者なる人物の劇のリメイク。舞台は2011年のイギリス。監視衛星が宇宙を回遊し、独裁者に支配された世界。その独裁者に婚約者を毒殺された男の復讐劇です。出てくる人々は、やっぱりアレックス・コックスならではのパンク・ファッションに身を包んでいて、かっこいい。原作が原作なので、舞台じみた台詞回しなど、ちょっと新鮮。ストーリーは思いっきり中世的ですが、映像はやたらスタイリッシュで本当に痺れる。かっこいい。はっきり言って面白かった。僕は好きです。でもこういうのダメな人もいるだろうな・・・。例えば『ゴダールのリア王』のように、完全に古典を解体して思想紙芝居(ああ…何か悪意のある響きがするけど、僕はこの映画好きなんですけど)にしないで、ちゃんとエンターテイメントしてるところが、アレックス・コックスらしいところです。しかし…やっぱ全体的な印象は地味…。ウウーム。何故なんだ…? 面白いんだけどなぁ…。すごくオシャレな映像だし、演出だって凝ってるし、ウォン・カーウァイ並に女性誌受けを狙える気もするんだけどな…。あ、ちなみに、アレックス・コックスの次回作の企画はマカロニ風アクション映画と、日本を舞台にしたヒーロー物らしいですよ。これは…期待できるのでは…?
Dec 27, 2004
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有馬記念……惨敗! 一緒に行った友人も玉砕! その後、何故かラピュタ阿佐ヶ谷で島倉千代子の映画を観に行く。『東京の人よ、さようなら』とかいうやつ。まあ…意外に楽しめました。やっぱり年配のお客さんが多かったので、かなり浮いた存在と化していた感が否めないが…。上映スケジュールを見てみると、来年のラピュタは70年代日本映画を焦点にしてるみたい。気になるのは『野良猫ロック』『天使のはらわた』。お金が入ったら連日観に行きたいラインナップです。
Dec 26, 2004
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日曜洋画劇場で『フェイス・オフ』を観る。この映画には思い入れがあり過ぎて、もうこれで5回くらい観たことになる。しかし、やたらとカットされていて、個人的にぐっとくるシーンが観れなかったりして、ちょっとがっかり。ちょっとすごいな…と思ったのは、昼間に『男達の挽歌』を観ていたこと。うーん。シンクロニシティ?
Dec 19, 2004
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どうも心が弱ってきた…弱気の虫にハートを齧られちゃってます。そんな時、いつも観るビデオがある。BO GUMBOSっていうバンドの『宇宙サウンド』っていうライブビデオなんですけどね。世の中には腐るほどミュージシャンってのがいますけど、時たま、もうこれは神に選ばれてるとしか思えないような人がいるものです。音楽そのものみたいなパワーを持ってる人。例えば、ジミ・ヘンドリックスとか、ボブ・マーリーとか、ジョン・コルトレーンとか、サム・クックとか……。で、日本でそういう人がいるのか? と問われれば、僕がおもいつくのがジャガタラの江戸アケミと、BO GUMBOSのどんとなのです。ともかく、日本であんなカーニバル感を感じさせるグルーヴ叩き出せたバンドがいたなんて信じられないほど。『宇宙サウンド』の楽しさったらない。ここはリオか? ラブ・パレードか? ブラック・プールか? ウッドストックなのか? いや浅草常盤座だ! ともかく最高のライブ。これ観て元気にならない奴なんているのだろうか…? ここには多分、言葉本来の意味での自由とか理想とか愛とかいうものがいっぱいに詰まっている。本当に大切なものだけで純粋培養されたような素晴らしい歌がある。ビデオは手に入りにくいかもしれないので、興味のある人は、どんとのベスト盤『一頭象』をおすすめします。奥さんである元ゼルダの小嶋さちほさんの解説(グレイト!)が付いてて、これが泣けます。音楽に選ばれた人の彼岸の歌。こんな人がまた世に出てくるのに、あと何年待てば良いんだろう? 日本のロックは死んで久しい…。
Dec 18, 2004
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このままだと今月の家賃が払えないことに気付いて部屋にあるCDを500枚ほど売却。しかし精査に時間がかかるとのこと。振込はぎりぎり年末って感じ。やばい! というわけでバイトの面接に行ってきました。警備員。さっそく明日から研修だそうで…面倒くさいなあ…。ま、仕方ない。で、せっかく新宿に来たので映画を観ようと思って歌舞伎町へ。『レディ・ウェポン』。いやー凄い面白かった。あんまり宣伝とかされてない映画なんで内容を説明しましょう。世界中の小さな女の子が拉致されて無人島に集められ暗殺者として育てられる。全部で30人くらいの女の子達が壮絶な訓練を遂げ、最終試験は殺し合い! ともかくこの前半がものすごい。最後の殺し合いは『バトル・ロワイヤル』式ではなく、変則トーナメントなんですが、これが本当に凄い。監督は『小林サッカー』『HERO』『LOVERS』で武術指導したチン・シウトン。さすがとしか言いようがない殺陣。ほんとカッコイイ。結局、最終試験を生き残った主人公とその親友は暗殺稼業に精を出す。しかし、最後の仕事で罠にかかってしまう。捕らわれた親友を助けるために敵陣にのりこむ主人公を待つ運命やいかに? いや…この二人の友情にどうオチをつけるのかと思ってはいたんですが、まさかあんなマカロニばりの残虐シーンで来るとはなあ…。堪能しました。ところで同じ映画館で今度、『荒野の七人』を上映するらしいです。ううーむ。観たい! チラシが滅茶苦茶カッコイイので部屋の壁に飾ります。映画館にいる時が一番幸せだなあ…。
Dec 16, 2004
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批評的精神。あるいは批判的精神。とにかく、この世の中、何かが間違っているという感覚だけは疑わないほうが良い。異議申立ての立脚点を見失わない程度には理論武装しておかねばならない。もしも、あなたが「奴隷の幸福」を拒否したいと思うならば。生活というやつが、ひとつの命題である。「生活」と「生」は違うものだという認識を持つ人ならば、この世は生き難いはずだ。そこに疑問を持たない人もいるだろう。それは否定しない。だがそこを敢えて批判しよう。もう僕はうんざりだから…。労働が生活の基盤となるシステムへの参与を余儀なくされた社会に生きる僕等にとって、そこに背を向ける行為は「反体制」というよりは「無力」であることの露呈に過ぎない。そもそも「反体制」とは、もうひとつの「体制」でしかないのであるから、自然、負け犬の自己正当化、ルサンチマンに堕したあげくの超越論なのだ。だが、そこで絶望し、転向あるいは留保して生活へ埋没してしまうことは止めよう。もう止めよう。そのようなナイーヴな90年代的なグランジ思考こそ、システムの支配構造にとっては都合が良いものなのだ。それでも反抗! とにかく駄々をこねろ! 嫌なものは嫌だと、はっきり言ってやれ。・・・だって、その方が楽しいじゃないか? これはちょっとした思考実験だ。「世界には君の味方と敵しかいない!」他者が、自分の味方か敵か知るために傷つけあうことを、コミュニケーションと呼ぶのではないか? 「そりゃしんどいよ」と思いますか? 「安定した生活を手に入れたいよ」と思いますか? 分かる。気持ちは分かる。でもそう思わせているのは、システムの制度だ。あらゆるものが制度化され、システムに回収されるように、この社会は出来上がっているんだもの。カタログ化された人生設計、家族、恋愛、宗教、投票、納税、法律、道徳…なんでもいいけど、そんなもの全部、支配のためのギミックなんじゃないのか? 権力を支えているのは、実は大衆なんだ。僕やあなたこそが、世界の抱えた構造的欠陥の一部に他ならない。だからどうした? そんなの「何か」を諦める理由にはならない。―「何か」って何さ?―革命だ!困った大人になりましょう。じゃないと本当に甘い汁啜ってる連中に利用されたままで一生を棒に振ることになるよ。「しんどいけど楽しい人生」ってのがあるとしたら、そういう生き方なんじゃないかなと思います。「楽な人生」よりも「楽しい人生」を! とりあえずは、そういう生き方の選択ができるということを「自由」と呼ぼうじゃないか。……しかし、そのような戯言すらも制度化されているのです。反抗の表出は、社会の集合的無意識の不満の解消で終わってしまう。システムは一本の体系というよりは、あらゆる階層に偏在しコンビニ化している。支配のコンビニ化。コンビニに行けば、僕等はあらゆる物が買えるけれど、それはマーケティングされ誘導され作られた消費活動だ。現代の支配とはそういうものだ。しかし、ならばせめて、コンビニ・レベルから商店街レベルまで支配のレベルを変革させることは出来るはずだ。だから、もっと馬鹿馬鹿しいことを大声で叫んでもいいのだ。世界を変えることだってできるさ。君は社会の役に立たなくてもいい。僕はそんな君だって大好きだ!
Dec 14, 2004
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教えてください。「働かざる者食うべからず」って格言は誰の言葉ですか? 心底くだらない格言作りやがって! みなさーん! 働いてますかー?僕はもうずうっと以前から「労働は人間性の否定である」って思って生きてきました。実際に就職してみて、そのことの正しさを身を持って知りました。ちょっと考えてみました。一般的な人間が一生のうちどれだけ金を稼ぎ得るのか? よっぽどのことがない限り、せいぜい2億くらいが関の山。その中で、毎月、家賃、光熱費、食費、通信費、保険料、税金、年金、養育費、ローン諸々を払っていくんだから、さあ大変! これから景気が良くなるなんて到底思えない上に、大幅増税の気配。いよいよ一般庶民が貯蓄なんてできる時代じゃなくなるんだ。それなのに、毎日毎日、会社に行って、一日何十時間も働き、馬鹿な上司に媚びへつらい、無能な部下に叩き上げられ、自分だって有能には程遠いんだからミスして責任を負わされ、嫌な奴等に頭を下げ、ストレス溜め込んで病気になって……そんな人生、幸せか? 考えてみて欲しい。たった2億円だぞ? 一生かかって、たったのそれだけ。たかが2億に人生を台無しにしていいのか? 年末ジャンボなんて3億だぞ! 当たったら一生分の稼ぎに1億のお釣りまでくるんだぞ! 競馬でドカンと当てて、株で上手いことやれば2億なんて余裕なんじゃないのか? ともかく、真面目に労働に勤しむなんて損だ。あなたの苦労は、きっと誰かに利用されてるぞ! クソッタレのブルジョワ共がせせら笑っているのが聞こえやしないか? やめたやめたー! 労働なんて糞っ食らえだ! 不労所得をいかにして得るのかを考えて生きていったほうが絶対、自分の人生を幸福に導く秘訣なのだ! 世の中の動きを見ていると、そんな風にしか考えられない。日本はもう破綻してる。革命が起きないのだとしたら……これから僕のような文系人間にとって成功の道は……ギャンブルでないとしたら…そう、芸術だ!
Dec 13, 2004
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『END OF THE CENTURY』観てきました。ラモーンズのドキュメント映画です。劇場では革ジャン率高し! 靴はラバーソウルかブーツかコンバース。ラモーンズというバンドについて僕は誤解していたようです。CBGB組の中でも、もっと陽気で楽しいパンクをやっていたんだと思っていた。「GABA GABA HEY」で22年間通しつづけた永遠のワンパターン・ロックンロールだと思っていた。確かに、この映画を観ても20代から50代まで、ルックスやファッションがまったく変わっていない。でも、ジョーイが強迫神経症に苦しんでいたとか、ジョニーの独裁が続いていたとか、ジョーイの彼女をジョニーが奪って、それから二人がまったく話をしなくなったとか、アメリカではまったく売れなかったとか、そんなエピソードにびっくりした。感動的なのは、フィル・スペクターにプロデュースしてもらったアルバムが売れなかったことでジョニーが「俺達のレコードは売れないって悟った」と語って、その後、ずっと同じことを続けることを決意したところ。あのワンパターンは覚悟だったのだ! あとディーディーが突然ラッパーに転向して、それまでのマッシュルームヘアと革ジャン姿から、アディダスのジャージに金鎖をジャラジャラさせて現れて、それを見たジョニーが「異様だった…」とか言ってるシーンが、最高に可笑しかった。いやディーディーは本当にカッコイイ奴だ(笑)。しかし、この映画の肝は、やっぱりジョーイとジョニーの確執なんだろう。ジョーイは身体も弱く、強迫神経症でドアの開け閉めや、道路の渡り方が気に入らなくて、何度も繰り返すといった有様。社会的弱者なハイスクール時代の風貌。コミュニケーション不全。そこから搾り出される弱者ロックの典型。一方のジョニーはバンド内を恐怖政治で纏め上げ、ラモーンズのイメージを汚そうとする奴は容赦無く叩き潰す。政治的に保守で、ユダヤ系の左派リベラルだったジョーイとは、そういう点でも正反対だった。彼女を奪った件で、バンドが解散するまで二人の不仲は続いた。そして、その事件を元にして作られたのがジョーイの「THE KKK TOOK MY BABY AWAY」が作られたとかいう衝撃告白もあった…。そしてジョーイが死に、ディーディーが死に、今年ジョニーも死んでしまった。あの永遠に続くかと思われた、ラモーンズのロックンロール・ハイスクールは完全に終わってしまった。しかし、ラモーンズ、カッコイイ。みんな死んでしまってもレコードはまわり、ロックンロールは続くのだ。針を落とせば聞こえるだろ? あいつらのカウントを取る声が「1、2、3、4!」。
Dec 10, 2004
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くっ…! SIONの歌が心に染みるぜ…。かび臭い部屋 俺のねぐらなにが都会の気ままな暮らしだそれどころじゃねぇ まったくそれどころじゃねぇははは…は…あっはっはーあ…! 金がねぇーよー! 金金金…金くれー!友達がまるで施しのように置いてったブランデーを、あおりながら月に吠える! がおーっ!12月街はクリスマス気分あちこちから想いだしたようにジョンの声そして俺ときたらいつもこのごろになるとなにかやり残したよなやわらかな後悔をするSION…いいなぁ…そのしゃがれた声に癒されるよ…いや、癒されてる場合じゃないよな…。わかってるんですけどね! ね!煙草もエコーに切り替えた。まんじりともせず、夜明けを待つ。俺は俺で俺でしかない! そのことが、とてつもなく苦痛だよ! またぞろ労働の気配がそこかしこで足音を忍ばせる。はあ…逃れられやしない。甘えてんじゃねえって誰かさんの怒鳴り声。あ? ふざけんな! なんか間違ってない? なんで働いてサラリー稼がなきゃ生きていけないんだ、この世の中? くたばれ資本主義! くたばれ変動相場制! くたばれ勤労倫理! くたばれNHK! くたばれ東京電力! くたばれ東京ガス! 俺は何言ってんだ? いや良く分かってるつもりだ! 畜生! 俺をカモにしてる奴等全員むかつくぜ! ぶっ殺してやる! ああー…。ここ1ヶ月くらい、僕はある問題に悩んでます。それはテロって間違ってるのか? ってこと。というかビン・ラディンって正しいのかも…とか思ってるんだよー! やばいよね? やばいよね? 自分でもヤキが回ってるとか思うんだけど、どうにもこうにもテロを否定できない自分が…いやあ弱ってるんだろうな…貧困が人間を変えるってのは本当に真実ですよ。気持ちは分かる! 頑張れアルカイダ。この経済帝国主義にカウンターパンチを食らわしておくれ! 金持ちは死刑だあああああああああああっ…!!!
Dec 9, 2004
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うっ…何てことない映画のはずなのに、こんちくしょう涙ぐんでしまったじゃあないか! 『エイミー』観ました。ロックスターの父親がステージ上で感電死。それを目の前で見てしまった主人公の女の子エイミーはショックで耳が聞こえず、話すこともできなくなってしまう。しかし、新しく引越した家の隣に住む下手糞なシンガーソングライターとの触れ合いの中で、エイミーは歌なら聞くことができ、歌うことで言葉を表現することができると分かる。そして、くたびれた街の人達と心を通じ合わせていく。しかし、児童福祉局に捕まってしまったエイミーは、脱走して行方不明に。街中の人達が歌いながらエイミーを探す…という物語。はっきり言って、良く出来た映画というわけじゃない。でも、素直に観てしまえるだけの華はある。難しい事考えずに、たまにはこんなヒューマンドラマで感動するのもいいんじゃないかい? と思った次第でございますよ。
Dec 7, 2004
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『クッキー・フォーチュン』を観る。ロバート・アルトマンの割りと最近の映画。どこが美人なのかさっぱりわからないリブ・タイラーが出てます。アルトマンと言えば『M.A.S.H』ですが、僕は昔あれを観て不快な気分になりました。なんて下品な映画なんだ…と思ったんです。その頃の僕の好きな映画といえば、『都会のアリス』とか『中国女』とか『アメリカの夜』とか『4 1/2』とか『ピクニック・アット・ハンギングロック』とか、まあそんな感じで、キネマ少年だったので、何か受け付けなかったんでしょうね。苛められてる女士官が可哀想と思ってました。でもまあ、年相応に心も汚れた今となっては、「反戦」とかいうお題目を説教臭く掲げることなく、戦争そのものをコケにしたあの映画は、やはり傑作だったんだろうなぁ…とは思います。何しろ超有名な、テーマ曲「自殺は苦しくない」が最高です。『ファントム・オブ・パラダイス』の「この世は地獄さ」に優るとも劣らない名曲です。ええと…そんなわけでアルトマンの映画は『M.A.S.H』以来というわけです。で、やっぱりこれもアメリカ映画です。「アメリカ映画」ではなく、「アメリカ」映画。アメリカの抱えている問題みたいなものに、それとなく触れられていて(決してテーマとかにしてるわけではない)ブラックな笑いを演出していると思いました。正直、『M.A.S.H』のようなエッジは効いてないのでしょう。でも僕は、この監督の作品を良く知らないので、フィルモグラフィーから、この映画を判断しようとは思いません。悪くないと思うよ。ある日、クッキー伯母さんが自殺します。その理由は決して、人生に絶望したからとかいうネガティブなものではなく、愛する亡き夫のもとへ行くため。私は幸せよ、と彼女は自らの頭を撃ちぬく。それを発見した親族が「うちの家系から自殺者なんて出しては恥。神様は自殺などお許しにならない」と、強盗に殺されたように見せかける。こうして偽りの殺人事件が発生。町中大騒ぎ。やっぱミシシッピー州が舞台だからねぇ…。「ラストは世界中が喝采した」って解説に書いてあるけど、観ててムカムカしてくる事件の首謀者のオバサンがどん底に落ちる様はイイ気味と思いました。でもちょっと可哀想かな…。どうでもいいけどリブ・タイラーはまったく活躍しません。一応ハッピー・エンドなのでしょうが、観終わって、僕は胸にしこりが残ります。この映画で善人として描かれる町の人達にも、僕はあまり共感できなかった。何というか、アメリカ南部の保守的な人達の陪審員的な態度というか、そういう感じに、ちょっと恐怖を感じました。きっと、こういう人達が、日曜日には必ずミサに出て、中絶クリニックにピケを張り、ゲイをたこ殴りにし、政策とか考えずに共和党に投票してるんだ…。でもこの映画、黒人がいっぱい出てたし、白人とも仲良くやってたな…。そこらへん、ちょっと良く分からない。もうちょっと調べてみることにしよう、とか考えたりもしました。
Dec 6, 2004
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競馬に負けたらアクション映画を観よう! というわけで『シックス・ストリング・サムライ』を観る。中野のツタヤで旧作半額レンタルというナイスなイベントやってたもんだから色々借りてきたうちのひとつ。ずっと観たいと思ってたので、ほくほくです。(一部の)映画ファンの間では有名な作品なのですが、「聞いたことないよ」という人のために、これがどんな映画か説明しましょう。1957年に核戦争が勃発。アメリカはソ連に占領されてしまう。残された自由世界は、その名もロスト・ベガスという街。そしてロスト・ベガスの王はロックン・ロールの王、キング・エルヴィス! それから40年後、キング・エルヴィスが死に、ベガスは新たな王を求めてロックン・ロール・ギグを開催。世界中のロッカーが、王となるべくベガスを目指し荒野を進む! ぼろぼろのスーツ、黒縁の眼鏡の男、名前はバディ(バディ・ホリーか?)。荒野に地平線まで続く一本の道路。肩から下げたギター。手に持つのは日本刀。ベガスの新たな王を目指しバディが行く。その行く手を阻むのは、ボウリングのピンに刃を隠した辮髪の三人組、ガイキチ家族、地下に潜むカルト集団、ソ連軍、そして最大の敵である闇の音楽でベガスを滅ぼそうと企むデスという名の不気味な男(演奏するのはヘヴィー・メタル!)。問答無用にカッコイイ。北京体育大学でカンフーを学んだという主演・武術指導・製作・衣装デザイン・脚本を手がけるジャフリー・ファルコンの、日本刀さばき、カンフー技、そしてギター・テクニックは超弩級。細かい仕草や演出にいたるまで、いちいち男心に火をつけます。とにかくガキンチョの夢を、すべてぶち込んだ内容。文句なし。脱帽。まいった!
Dec 5, 2004
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『エレファント』を観る。2003年度カンヌでグランプリ獲った映画。コロンバインの銃乱射事件を描いていると言われている。所詮カンヌである。お偉いお芸術映画か奇を衒ったカルト映画の青田買い的なぺダンチックさが鼻につくカンヌ映画祭である。監督はガス・ヴァン・サント。呆れるくらい凡庸な『グッド・ウィル・ハンティング』の監督。なんつうの? 愛と感動のファミリー向けヒューマンドラマっていうやつ? ムカムカするよね? いやでも…ガス・ヴァン・サントは『サイコ』をカットごと完コピしたリメイク撮った人でもあるので、どちらかというと映像派なのかもしれない。なるほど。時間軸はバラバラで何人かの人物の視点で、同じシーンが様々なカットで繰り返されているという、かなりハイリスクな編集をさらりとやってのけている。ストーリーは特になし。すべて、高校生達のつまらない日常が延々描かれ、ラストの惨劇に向かって収束していく。観てる側としても、それを待ち望んでいるだけなのだが…。ちなみに台詞はほとんどすべてが役者達の即興で台本にはキー・フレーズ以外は何も書かれていなかったようだ。だから劇中の言葉は、アメリカの高校生の平均的な会話なのだろう。エンターテイメントではないので、特にドラマチックなシーンや演出はない(むしろ選択的に排除されている)。犯人の動機とか、殺される側の背景とかも触れられてはいない。同じ事件を基にしたマイケル・ムーアの『ボウリング・フォー・コロンバイン』でも余り触れられていなかったアメリカの学校制度と階級の問題が描かれていると期待していたんだけどな…。つうか、あの黒人は何だったんだ? 観終った後、一体ガス・ヴァン・サントは何のために、この映画を撮ったんだろうと悩んでしまった。別に問題提起をしてるわけじゃないし、悪趣味的(良い意味でね)に馬鹿な奴らは皆殺しだぜといいった『キャリー』的復讐物語でもない。必然的に、「話題性」を狙ったのか? としか思えなくなってくる。ガス・ヴァン・サントは、勿論そんな安易なこと考えてはいないとは思うけど、結果的にそうとしか受け取れない。別にいいけどね…所詮カンヌだし。そんなわけで、この映画を観ても、結局のところコロンバイン事件が象徴とするアメリカの病根というのは、まったく見えてきません。もし、それを知りたいと思ったならば、「僕の好きな映画ベスト10」に入る『ヘザース -ベロニカの熱い日々-』という映画をお勧めします。ああ、『ヘザース』は当のコロンバイン事件の犯人がフェイバリット映画のひとつ。事件後、たしか規制の対象になってたはず。アメリカの複合的な差別問題は、今や「人種」と同様に「階級」をひとつの焦点としている。そこらへんメインストリームのドラマあたりでもフォローされている(とはいえ今は『24』でテロ問題がテーマなのかな…?)。まあ、その辺はまた今度。
Dec 4, 2004
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「日本のスティーヴン・キング」を目指すぜ! と恥ずかしげもなく公言している、アホタレな作家志望の私ですが、そのキングを一冊も読んだことがないというのは、いかがなものか? というわけで読みました。図書館にあったのは『ランゴリアーズ』という中篇集。中篇というか、長編が2つ入ったような分厚い文庫。分厚いといったって、あまりの面白さにすらすら読めてしまいましたが。…そう、面白いんだなぁ、これが。特に表題の「ランゴリアーズ」。飛行機に乗り合わせていた11人が、ふと目を覚ますと、自分達以外の乗客が消えていて、さあ大変! というそれからの展開に否が応にも期待してしまうお話です。以上。
Dec 3, 2004
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