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森友学園に続いて、公文書書き換え疑惑が浮上した加計学園の獣医学部新設問題を巡り、今治市が、同学部の開設説明会に、教職員や父兄を動員するよう市内の小学校、中学校、高校に要求していたことがわかった。
今治市は、1月21日に岡山理科大獣医学部の開設説明会を主催。当日は、市長をはじめ、岡山理大の学長や獣医学部長候補(当時)が出席した。
「市が設置した第三者委員会の委員から『獣医学部に対する公金補助は妥当』などとする調査報告があった。獣医学部新設の正当性をアピールするための会でした」(市議会関係者)
「週刊文春」が入手した今治市の公文書によれば、 今治市教育委員会は市内の公立の全小学校、中学校、高校に対し、「進路指導の充実」などを理由に、教職員や父兄が参加するよう呼びかけていた。その際、参加者名を書いて、教育委員会に送り返すよう指示。さらに、小学校、中学校に対しては、以下のように生徒数に応じて、“動員ノルマ“も示していた。
<児童・生徒数
100人以下…3名
101~300人…4名
301人以上…5名>
今治市関係者からは、「人事権を持つ教育委員会からの強制と受け止められても仕方がない」との疑問の声が上がっている。行政訴訟に詳しい大城聡弁護士は、こう指摘する。
「教育委員会制度の意義は政治的中立の確保にある。国会でも問題となっている学部開設の説明会に動員をかけることはのぞましくありません」
「週刊文春」の取材に対して、今治市教育委員会の学校教育課長はこう釈明した。
「言葉足らずの部分があった。 人数割り当てをしたのは、今治の先生って真面目で、小さい学校は全員参加してしまうから 」
今治市は、獣医学部に対して今年度だけでも約28億円を補助する予定。今治市には、公文書から加計学園職員の発言を削除した書き換え疑惑も浮上しており、巨額の公金が投入される獣医学部へのさまざまな便宜供与が適切だったのか論議を呼びそうだ。3月22日(木)発売の「週刊文春」で詳報する。
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