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宇治　源氏物語のまちへ１

テーマ：ちいさな旅～お散歩・日帰り・ちょっと１泊(42047)

カテゴリ：源氏物語ゆかりの地めぐり

１８きっぷで行くことにした春の京都、夫婦で使うと一回分残ってしまうのを
日帰り旅にあてる計画を立てて宇治市へ。

３月は晩冬の寒さと早春の暖かさが一日で巡ってくる時期。
現地のお天気や気温を調べて、着てゆくものは全て春物を選んでいたのですが
当日になって、コートはキルティング素材、内側は冬物を多めに合わせました。

夫の会社近くのＪＲ駅で降ろしてもらい、ホームで待っていると
風が相当に冷たく。車内に入ってもなかなか温まらず
関が原駅で戦国武将の看板が目に留まった後、
乗り換えで外に出たときの米原駅での寒さに
コートの選択を間違えたかなと思っていたところ
途中で各駅停車に切り替わり、石山、山科という名を耳にして
紫式部のことをイメージして気が紛れたあたりから
徐々に空が明るくなり、無事に京都駅に到着。

ここまでは辿ったことのある道のり。宇治に行くには
さらに奈良線に乗り換え、ホームを探してみやこ路快速に乗り込みます。

東福寺、六地蔵といった駅名を聞きながら、洛中から山荘に向かった
貴公子たちのルートは、どんな風だったかなと思っていると
ふいに左手に大きな橋が現われ車内の旅装の方々が一様に首をそちらに向けて間もなく、
源氏物語の舞台に着きました。

「源氏物語のまち」の→に従って階段を下り、ロータリーから横断歩道を渡って直進（南）、
すぐに商店街に行き当たるのを左折（東）します。

その日巡るのは、主に源氏物語の終盤、宇治十帖と呼ばれる巻々の
それぞれの名を冠した古跡。

光源氏の最晩年に正妻として迎えた女三宮が柏木との間に生んだ薫は
自分の出生に疑いを持ちながら成長、世間から離れた出家への思いもよぎる中、
宇治に遁世する八の宮の噂を聞き、俗体ながら聖のような生活ぶりに憬れて
都から折を見つけては訪ねるように。

俗聖として生きる八の宮の娘が大君と中の君。
宇治十帖の一番目「橋姫」では琵琶と琴を奏する姉妹を垣間見る薫の姿が描かれます。

「橋姫」の帖、ゆかりの場所が「橋姫神社」。
さきほど左折した商店街を宇治橋西詰まで進み、
右側に二本伸びている道の手前側、あがた通を右折（南）して１００ｍ位歩くと
左手に見つかるのが分かりやすいルート。

何度か地図上でシュミレーションしながらも、違うルートを歩くのも好きなので
その日も商店街から逸れて細い脇道に入り、地元の方と会釈を交わし、
道路工事の傍をすり抜け、交差点の向こう側に見える
「平等院入口」の案内を目指すと、ぷんとお茶の匂いがして
世界遺産の門前に出ました。

平等院は世界遺産好き？な夫が観たいと言っていた場所なので次回に譲り、
両脇のほとんどが宇治茶関係のお店ではないかと思われるほどよい香りの参道を北進、
宇治橋西詰から廻り込むように「橋姫神社」に到着。
（本当は平等院入口の手前で渡った交差点のあるのがあがた通なので
ここを左折していたら、もっと近かったようです。）

宇治橋を守る神様の祀られている「橋姫神社」。
大化２年（西暦６４６年）に宇治橋ができた当時は橋の西詰にあったのだそう。
１０００年の昔の作家は宇治橋や橋姫神社を目にし耳にして
物語の構想を練ったのでしょう。

さて、古跡巡りは宇治十帖の順番に行くのが理想なのですが、バラバラに点在しているため
ＪＲ宇治駅で下車した方は宇治橋西詰の「夢浮橋（宇治第１０帖目）」の古跡から、
京阪宇治駅で下車した方は宇治橋東詰の「東屋（宇治第６帖目）」の古跡から
スタートするのが一般的なようです。

後から頂くことになるのですが、宇治十帖スタンプラリーのパンプレットも
事前にチェックしていた古跡を紹介するサイトも、マップで最初に巡る場所に
「橋姫神社」を示しているものはなく。

宇治橋をスタートにすると「橋姫神社」は少し奥まった場所にあるので
限られた時間の中で最短ルートを選ぶと最後の方で行く事になるようですが
少し時間をかけても、やはり宇治十帖の旅、頁の最初は第一帖から紐解きたく。
願いが叶うことになりました。

続きます。

「秋の京都へ2008　源氏物語ゆかりの地めぐりの日記」
「源氏物語の日記」

***

源氏物語のあらすじをお読みになりたい方は、よろしかったら
「源氏物語で恋と人生を学ぶ」（ayakawaの楽天さんのもう一つのブログ）、
下記のリンクから2004年10～12月の日記へ、もしくは
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「源氏物語で恋愛セミナー」をご覧下さいませ。

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