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名古屋の大楽を観てまいりました。初めての愛知県芸術劇場の大ホールは、写真でみたとおり、5階まである複層ホール。ひとつの建物にこの大ホール以外にも、小ホールとかコンサートホールとか、美術館とか、いろいろの施設が入っている巨大なビル。入り口は二階にあって、そこから各階に移動できるように、エスカレータがたくさん設置されてます。わたしは、2階の最後列近くでしたので、すぐ入れましたが、ついでに上の階も見学してみたら、バルコニー席がたくさんあり、それぞれ専用の扉があって、貴族の人用?みたいに豪華にみえました。(ただし、下からみて気が付いたのですが、舞台に近いほうから1~2つ目のバルコニー席(3-5F)は、見切れがでるためか、使用されていない様子でした)2階後ろといっても、2階席はほぼ1階席の延長のようにゆるやかにつながるように作られており、壁のしきりはあるけれど、後方にゆくにつれゆるやかな傾斜があり、前の人の頭などが気にあることはなく、とても見やすかったです。伯爵さまが登場する姿もちゃんと見えました。月が陰るときにはもう姿がありました。1階席のすぐうしろは壁になっているためまっすぐ通れないこともあり、下手の扉から入って、90度ターンして通路から舞台に向かい、オケピがとても奥行きがあるため、そこに架けられた細い通路(橋)をさらに静かにわたるようにして舞台に入るため、長いローブがひっかかったりしないか、すこしドキドキしました。最前列といっても、おそらくあまり近い感じはしないので、その点はちょっと残念な部分があるのかもしれません。でも音響もよいし、天井が高い作りで豪華なので、大楽を演じる場としては、ふさわしかったといえるかもしれません。こういうオペラ用のホールで演じるということは、キャストの方にとっても大きい記念になったのでは、と思えます。1幕は宿屋でスポンジがサラのお部屋のほうまでコロコロと転がってしまうハプニングもありましたが、サラ(神田さん)が自分でひろいあげて、難なくクリアし(笑)、平方くんと神田さんがお辞儀しあったりのアドリブもあって、客席からもあたたかい笑いが湧き、千秋楽らしい愉しい時間になりました。そこには見えない壁があるから一歩進んではいけない、と平方くんが一瞬考えたのも伝わってきましたね。伯爵さまは大劇場で橋をわたり終えたステージでもちろんとても落ち着いて歌いだされ、そして目線の向け方などは、大劇場仕様の歌い方をしていました。「神は死んだ」で向きをかえて客席のほうをくるりと向くときはわりと上層のほうに目を向けて、広い劇場、遠い席の人のハートまでを満たす演技をしていたように感じました。音響については梅芸ほどはエコーが大きくなく、自然な響きでありながら、ちゃんと広く響くように造られており、厳かな雰囲気のこの作品を広く届けられたのでは、と思います。が、一部コーラス部分など、もっとダイナミックに響いてもいいかな、と思った部分もありました。伯爵さま的には、ためいきのでるような美しさ、(メイクはやはり顔の表面中心にひし形に白い感じで、ダークな部分との境目がくっきりみえてましたが・・・)^o^()そして、この人間界からかけ離れた世界を表現するのにふさわしい、誘いのモードをたっぷり含む素晴らしい声を朗々と響かせてくださり、墓場では、感極まったようになった伯爵さまの気持ちに寄り添って、涙がでてしまい、でも、大楽らしく立派に歌いあげ、劇場を拍手の渦にした、伯爵さまがセンターに立ち拍手を浴びる感無量の姿に、またじーんとし、(拍手が大きく長くつづき、鐘の音にかぶさっていました)そのあとの舞踏会での、振り切れた魅力、キラキラとビームを放つような伯爵さまに、まだ10年は行けると思う!と思ったり(笑)。ガブリのあとの片足も華麗に高く上がってらっしゃいました。神だ死んだ、1幕ラストなどで、こんなに広い空間をたった一人で立っているのに、このオーラと存在感はなんだろう?魔法にかけられたようにそこにくぎ付けにならずにいられない。涙がでてくるんですね。美しすぎて、祐一郎さんの存在そのものがありがたくて。でもやっぱりこれで今回の伯爵さまは見納めなんだな、お城も今日で終わりなんだな、という気持ちもぐぐっと込み上がってきたりして、2006年から応援してきた思い、そのころあった大変だったいろいろことなども蘇り、いろんな感情を一日で味わいました。カテコのご挨拶は平方くん、神田さん、禅さん、そして祐一郎さんと続き、フィナーレに続ける流れもあって、祐一郎さんのご挨拶はまとめるようなさっぱりしたものでしたが、大きな仕事をなし終えたあとの、達成感のような清々しさを感じ、満足でした。もうひとりのサラさん(舞羽さん)等も舞台上に。客席に最後のダンス指導をするヘルヘル(3-5階のみんなは今日は頭が文金高島田だって思って踊ってね、とユーモアたっぷりに)にも大きな手と笑顔を送る伯爵様でした。ゆっくりと帰りの新幹線をとっていたので、祐友さんと駅の近くの夜景の綺麗なレストランで早目の軽い夕食をとり、名残惜しい名古屋を去り、戻ってきました。大楽ということで、見知った顔がすごくたくさんの愛知県劇術劇場。祐一郎さん、ほんとに愛されてます。祐一郎さんも、それを感じてくださったことと思います。観ている側でも、これだけ虚脱感があるのですから、演じる側は、どんなでしょう。想像もつきません。素敵な劇城に通えたこと。ほんとにありがたく思います。クコールも蛍の光が流れる中最後のお掃除、そして「クコール劇場大千秋楽」のプラカードに劇場割れんばかりの拍手。クコールの目にも涙(?)(よく確認はできませんが)そして裏返すと、「つづ・け・たい(続けたい)!」とのメッセージが書かれてました。ほんとに、ほんとに、祐一郎さんのクロロック伯爵を、また絶対に見たいです。あの美しく儚く、夢の世界にいざなってくれる伯爵さまがこれで終わりではもったいないです。東宝さま、よろしくお願いいたします!!
2016.01.17
コメント(10)
いろいろとあって、すこしギリギリな大阪千秋楽の観劇となりましたが・・・・・しかし。この舞台の生のパワーというのは凄くて、じゃん!と前奏が始まった瞬間に体も心も現実からワープして、しゃきっ!となる。ぜんぶ憂いはふっとび、もうトランシルバニアへ。今日のアルフは良知くん。サラは神田さん。良知くんは今日はとてもよかったです。自分は簡単にサラのハートをゲットできる、と何処かで考えていたような、若干チャラ男気質の彼が、サラに拒否られたとき、リアルに泣いてました。歌唱力は不安定な音もあるけど、サラへ。は本気でボロボロになってて、そのあとしばらく戻ってこれないでいるのがわかって、もらい泣きしそうになりました。こんな良知くんは初めてみた。サラちゃんの神田さんは、東京のときより更に痩せてしまったような気がしました。もうちょっとお肉がついていたほうが血がおいしそうかも?教授の禅さんもすごく多弁でアドリブも多く、愉しそうでした。ほんとに運動神経のよい、若々しい教授です。きょうはとても上手の席だったので、音は右のスピーカーからでっかく聞こえてちょっとうるさかったけど、普段みえないスタッフさんの動きなどもみえて貴重な体験でした。それに宿屋では、教授とアルフのやりとりもよくみえて、愉しかった。いつもそうですが、今回改めて凄いなと思ったのが、祐一郎さんの、あのパワーの溢れ方。今日はいけるぞ!と確信したあとに、どんどんアクセルがかかり、パワーが湧いてくる。あの勢いは59歳とは思えません!!神からのパワーを受けて輝く人なのか?と思ったこともあるけど、もしかして彼は自己発電してるのか?と思えるほど、自分の中からもどんどん凄いパワーが湧き出てくるように思えた。1幕ラストは、アルフの汗があまりすごくなかったせいか、ぺっと払うことはせず、ゆっくり拭ってあげたあと、お鼻をちょん!としてあげてた。お風呂のサラにもしてるけど、そういう行為の1つ1つが魔術のように働いてる感じがするんです。祐一郎さんがすると。吸い込まれそう!とアルフたちも述べてたけど、超上手席で、伯爵がアルフに歌でぐいぐい迫っていく1幕ラストの表情がよくみえて、「余裕」とおもっていたけど、実はほんとにすっごい目力と気迫で真剣にその心を奪おうとしている、その気持ちがとっても溢れてて、なんだか圧倒された。遠目でみるとあんまり顔の筋肉を使ってないようにみえることもあるけど、実はおでこから、口までほっぺた、目元、すべての筋肉を駆使して、誰にもできないあの表情をつくっているんだな、って。変わった席に座るとかならず発見があるもんですね。そういう真剣勝負している祐さんをみてて、ほんとにドキドキし、ベテランだからと手を抜いたりすることはみじんもしない祐さんにあらためて尊敬の念を強くしました。あの近さであの目力で迫られるアルフ・・・・ああ、1度でいいからなってみたいです・・よね(笑)サラちゃんへの誘惑より、1幕ラストのアルフへの誘惑のほうが、超真剣で、みててドキドキするのはなぜだろう?ロングトーンももちろん素晴らしく、歌舞伎調に振り向いたときの目力ももちろん際立っててこんな人って他にはいないな、という気持ちを何度も抱く。前後しますが、最初の登場の「神は死んだ」の伯爵さまは、いつも違う角度でみたせいか、すごく儚さと美しさがせまってきて、なんだかぼろぼろと泣けてしまった。この短い時間にこれほどまで世界を創れる人、やっぱり他にはいないなという気持ちを新たにし、同じ時代で堪能できる幸せを感じてうるうるしてしまう。美しすぎるものはなぜ涙腺を刺激するのでしょう?そして、超上手からみる、伯爵さまのあの横顔のシルエット、鼻筋の美しさになんどため息をついたことでしょう!!この世のものとはおもえません!2幕墓場も昨夜よりは淡々としていましたが、劇場のあらゆる人にメッセージを強く広く届けたいそういう気持ちがよく伝わってきました。この作品にこの曲をいれた作詞作曲の人たちにほんとに感謝したい。この曲がなかったら、この作品は薄いもので終わったと思う。舞踏会の伯爵さま。このはじけ方はついていくのが大変ですよ。まさに「のりのり」状態が、どんどんアクセルがかかり、伯爵さまが高揚していくと、手下たちも高揚し、客席も高揚し、そしてまた伯爵さまもさらにパワーUP!それならば・・・(ためが入り)・・・・満足かぁ!!!!?とすこしずらして叫ぶ。大阪バージョンですね。祐一郎さんは体が硬いのか?と思うこともあったけど、サラを吸血したあとの、あの片足の上げ方(かなり高くあげてました)みると、柔軟性はばっちりなのかも、と思えてきます。(一応キャッツにも出てましたしね)どの伯爵さまにも、ドキドキしっぱなしです。あとふたりの獲物が待ってるぅーーーのだーー!のときに指で、Vサイン(2を意味する)をつくるタイミングも、今日はだいぶ歌詞よりも早まってて、気持ちの高揚が伝わっていました。もう観ているほうも、興奮MAX!両手をあげて、ふにゃふにゃ、くにゃっとするあの独特な動きさえ、もう愛しくてね。そういえば、霊廟のところで、禅さんが「よーーーーーーし!」ロングトーンがんばったけど、棺からでてきたシャガールに「もう!長いよ!ロングトーンならわれらが伯爵さまのほうがずっとすごいんだぞ」とかいってて、面白かった。あまりまとまりませんが、神は死んだや墓場の伯爵さまと、舞踏会の伯爵さまと、祐一郎さんが同一人物なんだ、ということが、いまだに夢のようで、クラクラしてしまいました。ぽきっと折って明るくしてダンス!のフィナーレ、息子ヘルヘルの踊り指導が、日に日にへんな外人風に英語交じりにエスカレートしていき、「3階のみんな!あんまりのりだすとあぶないから、今日は十二単を着てる、と思って動いてね」みたいな、ご指南が面白くて、父上にもばっちり受けていたみたいで、とても嬉しそうでにっこにこでした。やっぱり新しい息子さんもよさを認めてあげたい、アピールしたいという優しい気持ちが伝わってきて、じーんときます。サイド席、大道具、小道具をあつかうスタッフさんの必死な姿や、サラの入れ替わりなど、いろいろと見えてしまった超上手席ですが、さいごのはらはらと舞う雪も浴び、ああ最後なんだな、とヴァンパイア族を代表して感謝申し上げます!と美声で述べる美しい伯爵さまの声を脳に心にとどめ、もうほんとに満足な遠征でした。カテコの挨拶としては、大阪楽なのに、キャストの挨拶はとくになく、伯爵さまは「ヴァンパイア族を代表して感謝のお気持ち」を述べるくらいでした。もちろん、伯爵さまとは全く違う祐一郎さんのやわらかで優しい美声の挨拶を聴けたことは嬉しいのですが、大阪としては最後なのですから、メインキャストだけでもそれぞれのお声を聴けたらもっと嬉しかったです。でも、祐一郎さんのパワフルさ、魅力をを全身で浴びることができて、もう幸せいっぱい。遠征してよかったと心から思えました。
2016.01.11
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ダンスオブヴァンパイア大阪編。伯爵さまにお会いしたくて、遠征しました。先ずはひと月皆さん休んでいたとはいえ、ちゃんとお城の世界が大阪で繰り広げられてることに感激しました。あらためてキャストの皆様が自分の持てる力、技を最大限出してる姿はやはり魅力的だなとしみじみ感じました。一生懸命な平方くんも可愛くてキュンキュン。雄叫びをあげて歌うソニンもやはりあつぱれ。禅さん教授はいい感じに力が抜けてより芝居が自然になりました。そして!我らが祐一郎さん!最初登場は平坦な帝劇とは違い、段差がある通路を歩いてくるので、マントを多少気にしながら段々を歩く姿が結構新鮮で、少し人間ぽい感じがしましたね。でも!神が死んだで舞台に上がってからは、お前はもう我が物と内容は強気なのに、声のトーンには独特の哀愁がのり、少し喘ぐような囁きで歌い出す部分にエロスを感じました。哀しいのにエロスというのを醸し出せるこの方はやはり奇蹟的です。クレーンから降りてサラを誘惑するシーン、帝劇では焦ってクレーンに戻る感じがすることが多かったのですが、何故か今日は帝王風に落ち着き払って見え、細めてみた目をぐわっと開いてみたり、瞬間的にどきりとする目の使い方が多かった。どうしたのー?こんなに目力発揮しまくりでー?ハートと、ドキドキしますねー、1階後列でしたが、前の通路を役者さんが通ったりするし、その後ろまで走ることもあり、センターなので結構刺激的な席でした。1幕ラストも超余裕で男っぽさもあり、アルフがよろけていくのがわかってこちらもドキドキしますね。アルフの汗はそれほど激しくなかったけど、伯爵はクールに指でさっとぬぐり、ぺっとしてました。教授はさておき、アルフとサラの心を見事鷲掴みして陶酔させてしまう伯爵が、昼間にUSJで見たハリーポッターの世界の一見たく、魔界の人みたいに見えましたよー。普通の人間ではこのオーラはあり得ないわーと。祐一郎さんには、やっぱり普通の人にはない凄いものが備わっていてすごい光を発しているなあ、と。2幕はやはり、森山さんとの墓場が最高に深くて胸を押さえてしまいました。いままでシンクロと思っていたけれど、今回はシンクロというよりは二人で一つという相乗効果というのでしょうか、そういう不思議な表現という感を強くしました。説明するのが難しいのですが、歌のメッセージにピッタリ合う身体の動きには敢えてしていなくて、欲望が世界を支配すると勝ちほこる歌詞に、断末魔の震えが伝わる動きが付けられていたり、そのヒネリのある関連性に今更ながら震えました。今日の圧巻はやはり墓場。帝劇の時よりも世界を人間を弱さを、欲望のために失うものすべてを、全ての脆さ弱さを朗々と歌い上げるその姿には、哀しみとか諦念が全面的にこめられながらも、とてつもない神的な確信に満ち、その目はむしろ悟りを得た清々しさのような快感さえ感じさせるようなキッパリした男らしさがバーンと飛んできて、もう祐一郎さんて、どうして毎回違うエキスを飛ばしてくるのー?凄すぎて動揺するーーと、叫びたかったです。とにかく目の使い方が凄すぎて、こんな人ってやっぱりほかにはいないわーと、胸にてをあてて興奮を抑えましたね。クコール劇場では、とうとう・・・という言葉から、え?トート!ということになり、闇弘の音楽が♪そして、本物のルドルフを演じた平方くんもでてきて、クコトートとあの押し合い引き合いのポーズも含め、エリザベートの世界を再現してくれました。もう祐トートに会いたくなってしまいましたが、興奮した幕間でした。前楽で大阪公演を終えるキャストさんもいらっしゃったはずでしたが、特に挨拶はなかったです。
2016.01.11
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新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。ダンスオブヴァンパイア、大阪初日も無事に開けたようで、ほっとしました。素敵なりーくんのお年玉。ダンスオブヴァンパイアの舞台裏、その3と4です。けっこうバッチリ色々と見せてくださっていますね。舞台裏の伯爵さまの姿もあり、とても興味深いです。
2016.01.02
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