全242件 (242件中 151-200件目)
「マンション管理奮闘記」のイダケンです。 平成21年12月に緊急経済対策が閣議され、「住宅版エコポイント」制度が創設されました。エコポイントの発行対象は、窓の断熱改修(窓・ガラス交換および内窓設置)および外壁、天井または床の断熱材の施工です。大規模修繕において、住戸サッシュおよび玄関扉を交換する際に、エコポイントの対象になる場合があります。窓ガラスを交換することによって、断熱性能・防音性能・防犯性能が向上するメリットがあります。なお、エコリフォームの対象期間は平成22年1月1日から12月31日までの着工することが条件になります。サッシュや玄関扉の交換を検討している管理組合は、エコポイントが助成金代わりになります。修繕積立金が不足しているが、窓の交換をしたいと言うマンションに対しては、各サッシュメーカーで、アルミサッシや玄関扉のリースプランも準備しているようです。【トステム】http://www.tostem.co.jp/iedukuri/ecopoint/default.htm?top-main-ecopoint【YKK】http://www.ykkap.co.jp/info/ecopoint/index.asp【新日軽】http://www.shinnikkei.co.jp/ecopoint/dokuhon/【不二サッシ】http://www.fujisash.co.jp/hp/special/ecopoint/index.htm【三協立山アルミ】http://www.sankyotateyama-al.co.jp/ecopoint/index.html にほんブログ村
2010.05.13
マンションにおいては、複数の住戸に安定した圧力での給水を行うため、増圧ポンプ(直結給水)および揚水ポンプ(受水槽)を使用します。(一部低層マンションを除く)ポンプは機械製品なので、消耗が激しい部位は3-5年、全体のリニューアルは10-15年毎に発生します。日常管理においては、給水ポンプが万が一停止すると、ライフラインがストップ(断水)することから、法的な義務はないものの重要な設備として、管理会社に点検業務を依頼します。ポンプの点検回数および内容は委託契約に定められており、年数回(1~6回)は専門技術者が点検を行います。点検する専門技術者は、管理会社が下請け業者に再委託することが一般的です。ポンプに故障、不具合が生じた場合、改修の提案がありますが、点検を実施する業者の見積に管理会社のマージン(10-30%)を乗せ、管理組合に見積が提示されます。合い見積を取らないと管理組合が高い工事費の支出を強いられる・・ありきたりのことは書きません。ポンプを含む給水設備、給水管を全て一斉に交換することは稀です。通常、劣化の状況に応じて、部分的に改修を行っていきます。(ケース1) 年数が経って、ポンプの調子が悪くなった時に、Aの劣化が考えられAを交換する提案がなされたとします。しかしAを交換したものの、Aの原因は解消されたものの、ポンプの調子が改善されず、B、Cという複数の原因を解消しないとポンプは改善されないと新たな提案、見積が出されます。Aを交換するときに、いっしょにB、Cを直しておけば、2回にわけた分割高になった工事費を払わなくて良かったのに・・管理組合はそう思ってもおかしくありません。専門の技術者が見れば、素人でないんだからAだけではなく、B、C複数の原因が考えられることが初めからわかったのでは?Aだけを提案した専門家の見落としでは?と点検を行った技術者、そして契約先である管理会社に責任があるのでは?と考えるのは自然です。これについては、管理会社の再委託先である点検業者が提案した内容に基づく改修方法で、管理会社に発注した場合、管理組合は管理会社に強く言えると思います。日常管理を行うことでポンプのことを一番良く知っているわけだし、経年により、どこの部品が耐用年数に達したかプロであればある程度判断がつく訳はずです。Aがメインの原因と考えられたとしても、Aの改修案と、心配と思われるA+B、Cの改修案の二つの提案をし、管理組合に選択してもらうのが、管理組合のことを親身に考えた親切な方法です。(ケース2) ケース1の工事業者選定方法を変えて考えて見ます。管理会社から提示された見積書をもとに、金額を隠したものを仕様書として、複数者に見積を依頼、入札方式で工事業者を決めたとします。この場合、ケース1のようなことが起きた場合には、発注した工事業者に文句を言うのは難しいでしょう。事業者は管理組合が指示をした工事を実施したのに過ぎず、B,Cは工事範囲外だからです。ポンプが調子悪い状態は変わらないので、管理組合が入札により選び直接発注した工事業者の施工不備、落ち度によるものだと想定し、改善を強く要求します。仮に工事業者がB、Cも駄目なので交換して下さいと提案しても、追加工事をもらうための策略では?と勘ぐってしまうでしょう。それは、入札で選んだ、マンションにとって実績のない業者ですから、その工事業者がキチントしてくれると言う信用がないから疑ってしまうのです。プロだからといって、パッと見ただけで、ポンプの全てがわかるわけではありません。複数の業者が見積前に現地調査をしたからとしても、別の原因を特定できないと思います。よほど、管理会社の再委託先の点検業者がヘボであれば話は別でしょうが・・管理会社に文句を言っても、当社では工事をしていないので、管理組合が発注した業者の落ち度だろうから、そちらに文句を言って下さいとまともに取り合わない可能性があります。(ケース3)ケース1の工事業者、提案方法を変えて考えて見ます。管理組合の要望により、調子が悪くなったポンプについて複数の業者に現地調査を依頼。提案および改修の見積をそれぞれの会社に提示させる方式をとろうとします。まず、管理会社下請けの点検業者はお金をもらって日常点検をしています。他の業者は、普段から点検していないポンプをスポットで、しかも無償で確認することになります。これって差が出る気がしませんか?仕事が欲しいから、タダでもしっかり見るかもしれませんけど・・現地調査を行った複数の会社から、それぞれの見解、見積が示されます。・管理会社再委託先の点検業者 Aの部品を交換する・最も高い工事業者 A,B,Cの部品を交換する・最も安い工事業者 B,Cの部品だけを交換する管理組合は何を基準に、どのプランを選択しますか?管理会社に意見を求めても駄目です。なぜなら、管理会社は見積を取った一候補業者でしかありません。当然自社のプランを一番推奨するでしょう。たまたま役員に専門の人がいればよいのでしょうが、そんな都合良くいきません。 さて、ケース1、ケース2、ケース3とも、共通の事案について考察してみました。それぞれメリット、デメリットがあります。管理会社が信用できないから、直接契約をする、コンサルタントをする・・確かに一つの手法だと思います。直接契約、合い見積を勧めるNPO団体、外部専門家の起用を勧めるコンサルタント会社のやりかたが、必ずしもリスクのない方法ではないのです。インターネットで簡単に色々な情報が入手できるようになったこのご時世。間違った知識、これが絶対正しい論等、管理組合を惑わせるような情報が氾濫しています。前回の日記で、「削減屋」について熱く語らしてもらいましたが、管理組合の円滑な運営、適切な資産価値の維持を阻害させる原因は、管理会社だけではないのです。管理会社に物申すことはたくさんあります。それは当事務所のホームページや過去日記をご覧いただければご理解頂けると思います。今の管理業界の実情を良しとする気持ちはありません。管理会社を悪者に仕立て、利権を得ている連中は数多くいます。ある意味管理会社より性質が悪いのではないでしょうか?「マンション管理を良くする」ために、正しい情報を得られるよう、しっかり見る目を育てて下さいね!にほんブログ村↑マンション管理のブログ集結!
2010.03.23
高齢者専用分譲マンションの管理費等滞納問題は深刻です。常駐管理は常識。管理サービス、ホスピタリティーは至れり尽くせりで、居住者の満足度が高いものの毎月支払う管理費割高になります。建物が老朽化した時に必要な修繕積立金も、建物内の諸設備、諸施設が充実していれば高くなる要素は多分にあります。転売するにせよ、相続するにせよ、高齢者専用マンションは入居にあたり、年齢制限があります。区分所有者が使用しないから、誰かに貸して収益を得ると言う投機的使用は簡単にはできません。管理費等滞納が原因で競売手続きに行き着いたとしても、使用目的が限られている、前区分所有者が残した多額な管理費等滞納を精算しなくてはならない、しかも月々の維持費(管理費等)が高いという条件が備えれば、落札者が現れない状態が長期間続く可能性は高いと思います。とうぜん、その間も専有部分の管理費等滞納額は増え続けていきます。終の棲家として選んだ購入したマンション。管理費等滞納により、管理が間々ならなくなった時は悲惨です。今更他に転居・・と言う選択肢を取ることは難しいでしょう高齢者専用分譲マンションを購入する時には、必ず全体の管理費等滞納額を確認することが必要です。宅建業法で定められた売買時の重要事項では、該当専有部分の滞納は教えくれますが、全体の滞納額は説明義務がありません。最近マンションデベロッパーは高齢者向け住宅事業に目を向け始めました。ご存知のとおり、デベロッパーの営業は「売れれば後のことは関係ない」というスタンスです。自分の財産は自分で守らなければなりません。 にほんブログ村↑マンション管理のブログが集結。ご覧ください
2010.03.16
先日、理事長を務めるマンションで、NTT東日本の光配線方式の高速インターネットサービスの導入が決まり、開通工事が完了しました。新築マンションでは、マンションのインフラとして、全戸で高速インターネットサービスが使用できる設備が標準になりつつあります。新築マンションの多くは「LAN配線方式」を用いています。「LAN配線方式」概念図インターネット事業者→(100Mor1Gの光ファイバーケーブル)→マンション集合装置→(LANケーブル)→各住戸のLAN配線差込口→PC既存マンションでは、各戸に接続されている電話配線を利用する「VDSL方式」による高速インターネットサービスが主流でした。理事長を務めるマンションでは、UCOM社(旧USEN)のVDSLサービスが提供されています「VDSL方式」概念図インターネット事業者→(100Mor1Gの光ファイバーケーブル)→マンション集合装置→VDSL集合装置→(電話配線)→各住戸の電話差込口→VDSL宅内装置→電話とPC現在、NTTのみが提供している既存マンション向けの、高速インターネットサービスが、理事長を務めるマンションで導入が決まった「光配線方式」です。これは、電話配線が通っている配管を利用して、光ファイバーケーブルを引き込みます。「光配線方式」概念図インターネット事業者→(100Mor1Gの光ファイバーケーブル)→マンション集合装置→(光ファイバー)→各住戸へ回線終端装置設置→PC早速、私が所有する専有部分でも、導入してみましたが、LAN配線方式の住いのマンションよりも回線速度が速いという結果が得られました。「光配線方式」は拡張性にも優れ、ISDNと同様なサービスを享受できる光電話、多チャンネル放送、ハイビジョン放送が見られる光テレビの導入、また今後、より高速なインターネットにも対応できます。VDSL方式でインターネットサービスを受けているマンションは、一度NTTに問合せし、導入提案をしてもらうのは、マンションのインフラ整備としてよいかもしれません。
2010.02.19
北海道建設新聞社のホームページで特集されたコラムをご紹介します。設計事務所、NPO団体、改修施工業者、管理組合とそれぞれの立場から、大規模修繕の進め方・実行の仕方のポイントがまとめられています。専門家サイドと言うより、管理組合側の視点に立ったコメントが多いのが特長です。デザイン的にも、内容的にも読みやすいコラムなので、是非ご覧下さい。大規模修繕の極意掘り下げた専門的な内容、難しい言葉をあえて触れていないのが好感をもてました。欲を言うと管理会社からのお話も載せてもらいたかったと思います。コラムで書かれたこと全てが参考になるかは分かりませんが、いろいろな考え方、いろいろなやり方があることが勉強できます。
2010.02.16
最近、タワーマンション等の戸境壁(隣の専有部分の間にある壁)に乾式と呼ばれる工法が採用されています。戸境壁の工法は湿式と乾式の二つがあり、湿式工法は従来ほとんどのマンションで用いられてきたコンクリート壁のことを言います。乾式とは、住戸内の部屋間を仕切るために使われる壁と同様な、石膏ボードを使用した工法です。戸境壁に用いられる乾式工法では、強度、遮音性、断熱性を考慮し、石膏ボードは二重張、壁内部にグラスウールを充填、厚みは13-15センチ程度、石膏ボードの下地は千鳥で配列されています。石膏ボードのメーカーである吉野さんが提案する施工例を紹介します。 用いられる材料によりますが、戸境壁の乾式工法は、理論上湿式のコンクリート壁と同等以上の遮音性能(防音)を有するそうです。なぜ、乾式工法が多く使用されるようになったかというと、建物全体の重さを減らすことによって、耐震性能を向上するとともに、建築コストをトータル的にダウンさせる目的があります。戸境壁の施工コストだけを考えると、材質によっては、湿式より乾式の方が高い場合があります。防音は大丈夫か?という声をよく聞きます。理論的にはコンクリート壁と遜色のない遮音性能が売りですが、実際とは異なります。なぜなら、職人さんが現場で壁を組み立てているからです。例えば・・石膏ボードはカッターで切り、壁の形に揃えていきます。どんなに熟練の職人さんでも全く隙間なく壁を配列することは難しいでしょう。防音(遮音)には、空気の漏れがもっとも大敵です。ちょっとした隙間が隣室の音を予想以上に漏らしてしまうことがあります。戸境壁に乾式を用いたマンションにお住まいの方しかわからないことでしょうが、防音(遮音)に対する安心感は、湿式(コンクリート壁)の方が上でしょう。
2010.02.11
低気圧の影響で、首都圏平野部でも雪になる予報です。皆様のマンションでは雪対策はお済ませですか?気がまわる管理会社であれば、雪かき用スコップ(大型マンションであればスノーダンプ)、融雪剤の購入を理事会に提案し、雪の予報がでれば、使いやすい場所に準備しておいてくれます。エントランスや駐車場は日のあたりにくい場所に位置することが多く、降雪後、寒い日が続くと、凍結状態で生活に影響をおよぼします。一旦雪が降るとホームセンターはすぐに売り切れ、その後も品薄の状況が続きます。管理員がいても、雪かきの道具がないと除雪はできません。何事も起きてからでは遅すぎます。少ないとはいえ、冬季は首都圏でも雪が降り、積もることがあります。早めは早めの対策が必要です。このようなフォローがしっかりできるか否か、管理会社の力量が試されるところです。
2010.02.01
共用部分の電気削減が可能!と言う触れ込みで、電子ブレーカーの導入を提案する会社をみかけます。すでに利用している管理組合さん、結果は如何ですか?過去日記にも書きましたが、削減のからくりは契約内容の変更がメインで、付随として電子ブレーカーの設置だと思います。電子ブレーカーは、電気削減においては所謂サブの役割をしていると考えていますが、はたして本当に必要なのか?疑問に感じることがあります。管理会社勤務時代、電子ブレーカーを売り込みにきた営業マンにいろいろ掘り下げて聞いてみましたが、技術的なことには疎く、的を得た回答を得られませんでした。その結果、電子ブレーカーが主役となる電気削減コンサルタントは、眉唾だと思うようになっています。来週、電子ブレーカー製造の方とお会いする機会を得ましたので詳しいことを聞いてみたいと思います。管理会社と言い、NPO法人と言い、大規模修繕コンサルタントと言い、管理組合を食い物にしようとするハイエナが多い世の中です。社会的役割・期待が多いマンション管理士です。うわべだけで物の良し悪しを決め付けずに、何が真実なのか?管理組合にとって本当にメリットがあることはなんなのかを一つ一つ確認していかなくてはなりません。
2010.01.21
長期優良住宅という認定制度をご存知ですか?「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」が2009年6月4日に施行されたことを受け、表題の認定制度ができました。。この法律は、住宅を長期にわたり使用することにより、住宅の解体や除却に伴う廃棄物の排出を抑制し、環境への負荷を低減するとともに、建替えに係る費用の削減によって国民の住宅に対する負担を軽減し、より豊かで、より優しい暮らしへの転換を図ることを目的としています。以下の諸条件をクリアすることにより認定を受けられます。耐震性:極めて稀に発生する地震に対し、継続利用のための改修の容易化を図るため、損傷のレベルの低減を図ること。 省エネルギー性:必要な断熱性能等の省エネルギー性能が確保されていること。維持管理・更新の容易性構造躯体に比べて耐用年数が短い内装・設備について、維持管理(清掃・点検・補修・更新)を容易に行うために必要な措置が講じられていること。劣化対策:数世代にわたり住宅の構造躯体が使用できること。住戸面積:良好な居住水準を確保するために必要な規模を有すること。居住環境:良好な景観の形成その他の地域における居住環境の維持及び向上に配慮されたものであること。維持保全管理:建築時から将来を見据えて、定期的な点検・補修等に関する計画が策定されていること。バリアフリー性:将来のバリアフリー改修に対応できるよう共用廊下等に必要なスペースが確保されていること。可変性:居住者のライフスタイルの変化等に応じて間取りの変更が可能な措置が講じられていること。住宅履歴情報の整備長期優良住宅に認定された住宅はその建築及び維持保全の状況に関する記録を作成し、これを保存しなければならない。この認定を受けることで、次のメリットがあります。■税制の特例措置が適用(住宅ローン減税、登録免許税、不動産取得税、固定資産税) ■ 適切な維持保全により、住宅の資産価値が向上■ 住宅の建て替えによる産業廃棄物の減少により、環境負荷が軽減今年に入って、認定第1号のマンションが販売されました。差別化を図る意味で、今後も供給物件がある程度見込まれますが、諸条件をクリアするためには、建築コストアップは避けられないことから、各ディベロッパーは様子見だと思われます。→マンション管理士までお気軽にご相談ください。
2010.01.13
今年の冬は寒いですね!戸建に比べ、断熱性能が良いマンションとは言え、何らかの暖房器具をお使いではないでしょうか?寒冷地を除けば、エアコン、灯油(ガス)ファンヒーター、床暖房のいずれかをご使用の方が多いと思います。エアコンは、小電力タイプが主流になっています。6畳~8畳タイプのエアコンなら、電気代は10年前のものに比べて、3割り近く節約できる計算になります。これは、6畳~8畳程度の部屋であれば、エアコンを付け放しにしてもコタツや電気カーペットを使用するより電気代は安いことになります。昔のエアコンを使用して、ブレーカーが頻繁に落ちると言う方は、買い替えをすることでブレーカー落ちが防げ、省エネを実現できる二つのメリットがあります。ファンヒーターは、3つの中では一番暖かく感じます。大型の灯油ファンヒーターを一台置けば、70平米くらいのマンションなら、各部屋の扉を空け放てば、全ての部屋中がポカポカします。灯油ファンヒーターは、着火消火時に匂いがすることと、火気類を専有部分に置くことが問題になります。床暖房は、電気式とガス式があります。部屋を暖房した場合、暖かい空気は天井近くに溜まり、床に近い部分は暖かくなりません。しかし、輻射熱を利用する床暖房の場合、床面付近の快適さはもちろん、部屋全体がほとんど一定になり、均一な暖かさを保つことができるというメリットがあります。器具代、メンテナンス代ともにガス式の方が割高です。因みにガス式床暖房の耐用年数は東京ガスによると、約30年です。電気式もガス式も床下のパイプが駄目になった時は、フローリングを剥がし大々的なリフォームが必要になります。
2010.01.10
『設計・監理方式』は万能だろうか?新築分譲マンションにおいて、マンション売主であるデベロッパー=不動産業者は、施工をゼネコン(工事会社)に発注、設計・監理を設計事務所に委託する大規模修繕で言う『設計・管理方式』を採用するのが一般的だ。(設計・監理まで工事会社に任せる『責任施工方式』を採用する場合もある)しかしながら、引渡し後、アフター補修で苦労したというマンションは以外に多いのではないだろうか?使いづらい、住む側のことを考えていない設計1、2年で外壁に大きなひび割れだらけ、白い汁がたれてくる設備の故障が頻繁に発生部屋内の施工が雑夢見たマイホームの理想が壊された・・等々揉める相手方は、工事をしたゼネコンとマンションは販売したデベロッパーで、設計事務所は矢面に立つことは稀である。よく考えてみると、このような問題の原因は品質管理にある。設計事務所がきちんとした設計・適確な工事監理を行えば、アフター補修でトラブルになることは少ないのではないだろうか?施工と、設計・監理を分離するやり方は理想的とされ、実務的な問題点を指摘されることは少ない。新築マンションに比べ、設計事務所に支払う設計・監理料が低い大規模修繕工事では、『設計・監理方式』を採用した際に同様な問題が起きるリスクがあることを忘れてはならない。→大規模修繕 コンサルタント→修繕積立金 ドットコム
2009.12.07
住まいのマンションで、10月に行われた鉄部塗装の完了検査を実施しました。正直、管理会社お任せで実施範囲も事前に細かく確認していなかったのですが、本日一つ一つ点検すると、今回いっしょに改修しておけば良かったなぁと思う部分が何箇所も見つかりました。当マンションは、少しではありますが塩害を受けます。築6年で行った今回の工事、大規模修繕工事までの間にもう一度、検査で発錆が見つかった部分の補修をしなければならなそうな感じでした。お金をケチるつもりは全くなかったのですが、迂闊にも管理会社の提案を鵜呑みにしたの結果、墓穴を踏みました・・・自分たちで、何をするのか工事前にきちんと自分たちの目で点検しないと駄目ですね後悔しきりな本日でした・・・
2009.11.29
1、施工代・コンサルタント代が割高工事費全体に占める仮設工事費、現場監理費のウェイトが高くなることから、工事費は中大規模マンションに比べ割高になります。また、コンサルタント方式で進める場合、コンサルタント費は1戸あたりで計算すると割高です。2、人材確保の難しさ• 役員・専門委員会の成り手不足、適材適所の人選が難しい• 責任施工方式や管理会社お任せ方式を採用し、提案どおりに工事発注すれば楽で簡単だが、三者のチェックが入らないため管理組合側が工事に詳しくないと適正な発注が難しい、全面的に信頼できる業者を探すことが難しい、施工する業者自身が工事監理もするため、手抜き工事になる可能性がある等の不安があります。→大規模修繕 コンサルタント→修繕積立金 ドットコム
2009.11.27
1、 役割・進め方を明確にする大規模マンションであろうと小規模マンションであろうと、やらなければならないことは同じ。修繕委員会は何を、どのようなスケジュールで行うのか、明確にして進めたほうが良い。2、 主体性をもつ施工業者に、コンサルタントに、全て負んぶに抱っこでは、足もとを見られて安くてよい工事はとても出来ない。 3、 過剰品質に気をつけるとかくあれもこれもついでだから、居住者から文句が出るのは嫌だからということで、高グレード、替えなくてもよいのを見栄えを気にして早めに替えるとかいうことがある。10年後、20年後を見据えた資金計画、工事をするよう心掛ける。 4、 居住者からのクレームには自ら体当たりをする施工会社、コンサルタントに任せがち。区分所有者間で話をした方が円満に解決することもある。施工業者に対応してもらうのか、修繕委員会が話をすることで解決するのかを判断して実行。細かいクレーム、意見なども含めて委員会に情報が集約する仕組みを構築しておき、タイムリーにしかるべく処置をすること。時には、「NO」と言える実力・説得力が必要。→マンション管理士までお気軽にご相談ください。
2009.11.26
1、 外部専門家の選定• コンサルタント会社の選定• 施工会社の選定2、 アンケート調査• 各住戸の意識調査• バルコニー等の不具合調査3、 基本計画の策定• 建物診断を基に改修範囲を確定• 工法・材料・工期・資金案4、 広報活動住民視点で、区分所有者の大規模修繕工事の協力、理解を求める・ 理事会の議事録に、修繕委員会の議事録を添付して回覧・ 修繕委員会ニュースの発行5、 大規模修繕に係る説明会開催・理事会への報告6、 工事打ち合わせ会参加(定例会 月1回程度)7、 各種検査立会い• 中間検査• 完了検査8、 クレーム対応住民からの様々なクレームに対して迅速に対応。→マンション管理士までお気軽にご相談ください。
2009.11.24
修繕委員会は、一般的には理事会の諮問機関として、修繕に関して理事会を支援・バックアップする役割を担います。修繕委員会で検討したことについては、理事会に報告し、理事会ではこれに基づき検討・決定します。また、必要な事項は、総会の決議を取ります。修繕委員会の運営方法は、修繕委員会結成に併せて「委員会運用細則」を総会で決めるのが望ましいでしょう。 修繕委員会 具体的な計画・提案・検討 ↓ 理事会 修繕委員会の提案の検討・決定 ↓ 総会 理事会で決定した修繕委員会提案を承認→マンション管理士までお気軽にご相談ください。
2009.11.23
理事会は管理組合の運営を日常行っていますが、これにマンションのビッグイベントである大規模修繕に関わる仕事が加わると通常の理事会とは別に頻繁に話し合いの場が必要となり、大きな負担がかかることになります。また、理事会の役員の任期は短く、一般的には1年か2年で交替してしまいます。大規模修繕は、修繕の基本計画をたててから工事が完了するまでは、複数年(2、3年程度の期間)が必要となりますが、これに携わる人は途中で交替することなく継続的に関わる必要があります。そこで理事会の諮問機関として継続性のある専門委員会「修繕委員会」が必要となるわけです。→マンション管理士までお気軽にご相談ください。
2009.11.21
小戸数で、限れた少ない予算内で大規模修繕工事を実施するために「責任施工方式」を採用したマンションのお話です。当初、コンサルタント方式での大規模修繕工事の実施を推奨しようとしましたが、決算書を見るとそんな資金的余裕は全くありません。そのため、当事務所では理事会には大規模修繕工事の留意点と、責任施工方式での進め方、流れをアドバイスしました。責任施工方式を採用する場合には、施工会社の力量のみに依存することになります。私のほうでは、小さな会社ではいろいろリスクを伴うので、くれぐれも業者選定は慎重に行なうよう念をおしました。管理組合では、私が推薦した大手の改修専門業者3社から提示された見積を高いと考え、近所の塗装店に見積を取った後、区分所有者の知り合いの業者、言わば「町場の工務店」に工事を発注することに決めました。発注後見積を見せていただくと、給水設備改修を同時発注したものですから、外装の大規模修繕工事の内容は、必要最小限の内容に留まっていました。最近になって、管理組合の理事さんから相談の電話がありました。相談内容は、そろそろ足場を外す時期に近づいているが、その理事さんが思っていたこと、業者から聞いていたことと違う工事になっているとのこと。発注した工事の見積書の写しを頂いているので、資料を見ながら電話でお話を聞いていましたが、見積の内容を確認する限り、理事さんの苦情・要望は通らないのではないかと言う感じがしました。来週マンションで理事さんと、施工業者、私の三者で立会いを行います。詳しい経緯を聞いたうえでないと何とも言えませんが、交渉は難航するものと思われます。建築に詳しい方がいない管理組合では、責任施工方式を採用した場合、施工会社を信用して全てお任せになります。保証の問題、施工品質の維持から、マンション大規模修繕工事の実績・経験豊かな改修専門業者を選ぶことが必要です。まして、予算の関係で工事範囲を絞ったのであれば、管理組合側が予想していた工事と施工会社が提示していた工事に温度差が発生し、トラブルになる可能性を多分に含むことになります。 →大規模修繕 コンサルタント→修繕積立金 ドットコム
2009.11.19
大規模修繕コンサルタント業務の料金・金額は、診断業務:建物の規模、診断メニューによって変動します。改修設計業務:建物の規模、管理組合との打ちあわせ回数によって変動します。施工業者選定補助業務:見積業者選定から業者決定までの期間により変動します。期間3ヶ月から6ヶ月で、概ね30-60万円くらいでしょう。工事監理業務:工程と巡回頻度によって変動します。週1回程度の巡回、月1回の定例会・各種検査立会いの場合、月18万円-30万円(一級建築士技術料 1日一人当たり3万~5万円で計算)週2回程度の巡回、月1回の定例会・各種検査立会いの場合、月25万円-45万円(一級建築士技術料 1日一人当たり3万~5万円で計算)前回の日記にも書きましたが、コンサルタント業務は人件費の積み重ね+諸経費により合計金額が導かれます。一定水準以上のスキル・ノウハウを持った有資格者には、それ相応の人件費を支払うことになります。複数者から見積を取り、ずば抜けて金額が安い業者があれば、安い人件費=業務の質の低下のリスクがあります。営業マンは、良いことしか言いません。安い業者は、企業努力とか他社が高すぎとか都合の良いことを並べます。契約し、実際に仕事を任せたときに失敗に気付いても後の祭りです。大規模修繕コンサルタント業務の実勢価格は・・上記1から4の業務を含めて、複数業者競合の場合、~50戸 1式120-200万円50~100戸 1式200-350万円(戸あたり3.5万~5万円)100戸~200戸 1式250-450万円(戸あたり2万円~3万円)200戸~500戸 戸あたり1.2~2万円これくらいの金額ではないかと思います。→大規模修繕 コンサルタント→修繕積立金 ドットコム
2009.11.13
コンサルタント料金は人件費が見積を構成しています。当事務所では、大規模修繕コンサルタント業務全般を行うこともあれば、管理組合アドバイザーとなりコンサルタント業者選定補助に携わる場合もあります。コンサルタント業者選定補助の際に、群を抜いて安い金額を提示する会社があります。コンサルタント金額が相場よりも大幅に安い場合は、「質」が問題になります。大規模修繕工事でコンサルタント方式を利用する目的は、安くて良い工事を実現することです。良い工事を実現するためには、コンサルタント業務それぞれの過程において、高いレベルの仕事が求められます。高いレベルの仕事をする人間には、それ相応の人件費を支払うことになります。相場より安い場合には、企業の経営努力には限界がありますので、人件費の削減や、仕事の手抜きにつながります。会社から十分な報酬(給料)をもらえない人間が、一生懸命仕事をしてくれるでしょうか?利益をあげるために過剰な仕事を押し付けられて、仕事のクオリティーを保つことができるのでしょうか?「仕事がないから、どこも仕事を取るのに死に物狂いで価格を落としているんだよ」。この不景気の中、有資格者でも職にあぶれている人が多く、安い人件費でも雇用できるのは事実。しかし、景気が悪くても、実力のある人間は企業が手放すわけはありませんし、独立開業しても能力があればきちんと食べていけるのです。果たして仕事がないのは価格だけの問題でしょうか?、顧客の満足を得られる仕事をしていないから契約がとれないという考え方もできます。また、料金設定を安くしている会社は、どこかで利益を得なくては商売になりませんので、施工業者からマージンを求める場合があります。談合体質をつくりやすいという懸念があります。せっかく安くて良い大規模修繕工事を実現するために、コンサルタント会社に業務をお願いしているのに、コンサルタント会社のレベルが低ければ、わざわざ何のためにお金を払っているのかわかりません。談合による割高な工事になるリスクや、工事監理機能が働かず、工事の品質を保てないことが考えられます。話は変わりますが、管理業界では、数年前まで独立系管理会社がすごい勢いで受託マンションを増やしていました。全ての独立系管理会社がそうだとは言いませんが、「安かろう悪かろう」の選択をした管理組合がインターネットやメディア(新聞やテレビ等)で失敗談を発信するようになりました。当事務所に訪ねてくる管理組合様の中で、管理会社変更後に望んでいた管理サービスが受けられないとの相談が後を絶ちません最近の管理組合は、管理会社選びに対して、金額だけではなくサービスの品質についても十分な検討を重ねるようになりました。共通条件で見積もりを提示しているからといって、品質の高いサービスを提供してくれるとは限りません。大きな金額が動く大規模修繕工事。数ある工事方式の中で、もっとも堅実と考えられるコンサルタント方式を選んだのですから、金額だけに捕らわれないパートナー選びが大切です。 →大規模修繕 コンサルタント→修繕積立金 ドットコム
2009.11.12
当事務所のサービスメニューに大規模修繕コンサルタントがあります。一級建築士を擁する設計事務所系のコンサルタント会社が大半を占める中、当事務所は、ハード面は提携の一級建築士の協力を受け、管理組合様へのソフト面バックアップをマンション管理士が行っています。マンション管理士が、大規模修繕コンサルタントを行うメリットは、難しい技術的な解説、打ち合わせ、調整を、マンション管理士がパイプ役となり、わかりやすく管理組合、理事会、専門委員会に伝えていくことができます。理事会、総会の合意形成を円滑に行うよう支援いたします。設計事務所系のコンサルタント会社が不得手なソフト面支援の充実が、当事務所の大規模コンサルタント業務の特徴です。技術的な面は、マンション建築に長けた一級建築士の協力を仰ぐので安心です。コンサルタント金額が高いのでは?と言う心配は、一度見積を取ってください。最安値とはいかないかもしれませんが、技術スタッフ(一級建築士)とマンション管理士の長所を合わせもったプランで、満足のいく金額を提示できると思います。提携の一級建築士をご紹介します。株式会社 eastA東京都渋谷区笹塚代表者の金成一級建築士は、新築分譲マンションの設計・施工監理から、大規模修繕工事業務までの全般をこなす、分譲マンションの建築技術に秀でた方です。他にも神奈川県にある一級建築士とも業務提携をしております。大規模修繕工事は、従来の管理会社お任せ方式では色々問題があることから、コンサルタント方式を採用するマンションが急速に増えてきています。設計事務所系、ゼネコン系では得られない、きめ細かいサービスを提供するマンション管理支援事務所に一度ご相談ください。 →大規模修繕 コンサルタント→修繕積立金 ドットコム
2009.11.11
「エコ」が注目され、ここ数年でハイブリッド(燃料エンジン+電気モーター)やEV(電気モーター)自動車の普及が加速するものと思われます。EV自動車は、電池でモーターを動すので、定期的に充電が必要になります。家庭用コンセントによる充電方式が一般化された場合、駐車場付き一戸建てにお住まいの方は問題がありませんが、外に駐車場を借りている方、マンション駐車場に止めている方は電源の供給方法が課題となります。機械式駐車場の場合は、各パレットまで配線を引き、コンセントを設置することになるのでしょうか?いずれにせよ、電気自動車を普及するためには、いろいろクリアしなければならない課題があるようです。社会情勢、技術の進歩と共に、マンションの資産価値を維持するためには、補修だけではなくグレードアップ工事(改良)をしていくことになります。長期修繕計画では、定期的な補修のみが計画され、グレードアップ工事の費用まで見込んでいません。余裕を持った資金計画をしましょう!
2009.11.10
とあるマンションでエレベータのリニューアルを予定しています。リニューアルの見積金額は約450万円。モーター、制御盤、駆動部分(ロープ等)、籠内の簡易改装も含まれます。通常、エレベーターの改修は25-30年ごろに実施されます。部品交換をすればそれ以上持つのでしょうが、30-40年くらいで交換する部品が製造中止となり、故障した部品の調達ができなくなることから、上記のような時期にリニューアルすることになります。さて、エレベーターの保守契約は、フルメンテナンスと言う形態の契約で保守会社と結んでいる管理組合は多いと思います。定期的点検、故障対応、各部品を、機器の状態に合わせて交換することを内容とした契約で、一時的な高額出費を要しません。部品交換費用を含まない契約をPOG契約と言いますが、フルメンテナンス契約との金額差はどれくらいかご存知でしょうか?一概には言えませんが、5-10階建て、6-9人乗りで、月額1万5千円から2万5千円くらいの差があります。価格差2万円で計算した場合、1年で24万円、10年で240万円、20年で480万円になります。途中途中、適時部品交換したとして、フルメンテナンス契約であってもPOG契約であっても、結局25-30年の間にはリニューアルが必要となります。仮に25年目にリニューアルするとした場合・・・フルメンテナンス契約とPOG契約の月額メンテナンス費用の差額が2万円と考え、フルメンテナンス契約の場合、2万円×12カ月×25年=600万円になります。POG契約の時に25年間で、果たして600万円の部品交換費用がかかるのか?がポイントになります。初めの話に戻りますが、450万円の見積でリニューアルを予定しているマンションは、築21年目です。当初よりPOG契約を締結しており、過去に修繕で要した費用は約200万円。今回部品交換見積として約250万円の提示があり、資金計算をした結果、リニューアルの選択肢を取りました。このマンションは、フルメンテナンス契約との差額は2万5千円(20年前の見積ですが・・)でした。21年目累計でフルメンテナンス契約とPOG契約の差額は、630万円。詳しい計算は省きますが、先々50年目までの資金計画を立てた上で、POG契約+部品交換費用の上限設定を持つ+部品交換上限を超えた場合リニューアルか部品交換かを選択するという指針を持つことが、この管理組合にとってベターな選択肢になったのです。POG契約の場合でも、定期点検および法定検査を行っているので何らフルメンテナンス契約との安全面で差がでません。保守会社が、自ら損をするような契約形態はつくりません。どの保守会社のホームページをみても、フルメンテナンス契約の方がお得ですというコストパフォーマンスが高い記述はありません。年数が一定以上経過した後に、フルメンテナンス契約をPOG契約に変えるのはよくよく考えた方が良いかもしれませんが、築年数が浅いマンションであれば、POG契約に変更し、減額した分の金額を修繕積立金に回す等の方法は一考する価値があります。→管理費削減 管理費見積サポート
2009.11.04
何度かアドバイス業務を行っている管理組合様から先日相談がありました。このマンションは・・ 大規模修繕工事をコンサルタント方式で行うことを決め、多くのコンサルタント会社から見積、提案を取寄せ、提示金額が割安な一社に決定しました。建物診断を既に管理会社が実施済みだったので、コンサルタント会社に改修設計、業者選定、施工監理を委託することに。相談内容の一つが、委託したコンサルタント会社が役割を果たしていないのではないかという?疑問でした。ヒアリングをしていて気付いた点がいくつかありました。1、9月から着工し、施工会社・コンサルタント会社・管理組合の三社で定例会を開催。追加工事提案が多い。2、管理組合と施工会社のパイプ役を果たしていない。ハード(技術)的な面はなんとかクリアしているようだが、契約書の内容を滞りなくこなしているだけで、ソフト面での配慮が足りない。管理組合がこうしたいと言う要望を、形にしようとする努力にかける。3、コンサルタント会社の技術スタッフが頼りなさすぎて、管理組合の要望で一度担当者を変えている。 1の問題は、コンサルタント決定から着工まで5ヶ月と、準備期間が短すぎたのではないか?それとコンサルタント会社の改修設計に落ち度があったのではないか?が理由に考えられます。まずは準備期間についてですが、このマンションは大型マンションです。打ち合わせの頻度が多かったとしても、素案の作成→素案の提示→ヒアリング→修正→修正点の確認→修正案の承認等の手順をきちんと踏めば、最短でも6ヶ月、一般的には9ヶ月程度時間を要するべきだと思います。準備に時間を要した分、コンサルタント会社に支払うフィー(報酬)は増えます。しかし、本工事契約後追加工事が増えると業者の言い値となりトータルの工事費が高くなる可能性があること、改修範囲を見落とし大規模修繕の品質低下を招くこと、また、業者選定の期間が短いことで十分なヒアリングが行えず金額重視で施工業者を選んでしまうこと、このようなリスクを考えると、若干コンサルタント会社に支払うお金が高くなったとしても、後々のリスクを最小限に抑えられることを考えるとメリットがあると言えます。コンサルタント会社の競争は激化しています。受託を勝ち取るために、コストを低く抑えるために合理的手法に走りすぎた結果が、この問題点を引き起こしているのでしょう。次に2の問題点です。改修は新築工事とは違った独特な技術がいるとともに、分譲マンションを発注者(施主)とする場合には、理事会運営、区分所有者の満足、総会の合意形成と言ったソフト面を如何にサポートできるかが鍵となります。改修コンサルタントを手がけている会社の多くは、一級建築士事務所の名前を掲げる技術提供会社です。コストパフォーマンスを追及すと、1のような問題点が発生し不信感を招くことや、施工中に居住者、区分所有者の意思を十分に汲み取れず、トラブルの原因となることがあります。技術にいくら秀でていても、ソフト面でマンションの満足を得られることができなければ、大規模修繕を成功に導くことはできないでしょう。最後の3の問題点。前述のように有資格者だからと言って、十分な改修スキルがあるとは限りません。コンサルタント会社の営業マンは、対管理組合と折衝に慣れていますから、コンサルタント会社決定時にソフト面での支援は問題がないかと思ってしまいますが、実際に作業に入ったときに、技術者(建築有資格者)が担当することになります。その人間が、理事会、専門委員会と良い関係を築けるかはわかりません。技術者は、建築で飯を食べているわけですから建築的知識・経験を持っていてあたりまえですが、施主の管理組合は一部建設関係従事者を除けば建築の素人です。お金を出している施主(管理組合)にとって、わかりにくい進め方は顧客軽視です。住民の視点に立って、素人が理解しやすい説明、パフォーマンスをすることが重要です。 以上相談事例を紹介しました。改修コンサルタントは、新築の生き残り競争に勝てず、安易に改修の世界に飛び込んでくる会社も少なくありません。一級建築士事務所だからと言って、看板に飛びつくと、高いコンサルタント料を払う結果となります。まとめると、大規模修繕はア、改修は新築と異なる独特な技術(経験・知識)がいることイ、マンションは住みながら改修をするので住民への理解、協力は大切であることウ、分譲マンションは、理事会、総会での合意形成の手順が難しく、時には急がば回れ等の臨機応変の対応が必要になることコンサルタント会社選びは、A、見積内容をよく精査すること:見た目の高い安いではなく、コストパフォーマンスが重要)B、計画期間に無理がないこと:期間短縮は必ずしも合理性、コスト低下につながるわけではないC:技術面のみならずソフト面での支援を十分得られること:一概には言えませんが、専門職(技術職)を長くやっているは、職人肌と言うのでしょうか・・コミュニケーション下手の方が多いような気がします。以上をポイントに置き選ぶことが大切です。→大規模修繕のご相談はこちらへ →修繕積立金 ドットコム
2009.10.29
先日、原宿の駅からNHKホールに歩いている途中、随分斬新なデザインの建物だなぁと目を引いたのが、コーポオリンピアです。調べてみると昭和40年築ということでびっくり。外観を見る限り古臭さを感じません。コーポオリンピアは、第一次マンションブームの代表的な建物で、当時の販売価格は今で言う億ションに相当する高級マンションです。築40年を超えて、構造体自体は丈夫なものの、設備の老朽化が著しく、また、耐震工事が必要なことから、マンションを維持するためのコストが莫大で、管理組合で建て替えの特別決議(区分所有者および議決権数の5分の4以上の同意)をしたようです。私が理事長を務めるマンションは、現在第2回目の大規模修繕を計画中です。建物外装以外にも、給排水管、車両用エレベーター等の設備改修等が重なった上に、旧耐震基準で設計している建物なので、これから実施予定の耐震診断の結果如何によっては、耐震補強が必要になります。コーポオリンピアに比べ、10年ほど若い(築年数が浅い)マンションですが、大規模修繕で建物を延命していくか、建て替えを検討するか、近いうちに管理組合で議論することになると思います。これから建て替えについては色々と勉強しなくてはなりません。 →大規模修繕 コンサルタント→修繕積立金 ドットコム
2009.10.27
私が理事長を務めるマンションで、竣工図をデータ化する作業を行いました。管理員室に保管している竣工図は、A1サイズで一冊しかないため、年数の経過とともに汚れや痛みが目立ち始めています。これから大規模修繕工事の準備を進めるにあたって、貸し出しや閲覧の機会が増えることを考え、大切な図面を保管する方法として、パソコンで見られるよう、竣工図をデータ化しCDロムに記録してもらうとともに、コピーしやすいA3サイズの縮小版図面を作成しました。皆様のマンションの竣工図もデータ化することをお薦めします!データ化してくれる会社を知らなければ、インターネットで「マン索ねっと」というページがあり、そこで、管理組合向けに廉価でデータ化してもらえるサービスがあります。「マン索ねっと」は登録が必要なサイトですが、運営母体はJR東日本のグループ会社なので安心でしょう。→大規模修繕 コンサルタント
2009.10.22
理事長を務めるマンションで、大規模修繕工事実施を検討しています。専門委員会では、責任施工方式ではなくコンサルタント(設計・施工監理)方式で進めていく方向性が決まり、昨日行われた委員会の場でコンサルタント会社2社からプレゼンテーションを受けました。2社とも大規模修繕工事のコンサルタントをメインとしている一級建築士事務所で、実績は豊富です。参考までにと、仕様を決めず自由提案の概算コンサルタント費を提示してもらいました。概算とは言え、数百万円の見積で約100万円の価格差があったのはびっくり!専門委員会のメンバーは、一級建築士二人と私(マンション管理士)なので、短い時間の中で見積内訳を確認。大項目はほぼ同じ内容のものの、小項目に違いがあることに気付きました。コンサルタント金額を左右するのは、、1、診断メニュー:機械調査を何箇所、どのような方法で実施するか、設備診断を含めるか?2、工期:施工工期はどのくらいを推定しているのか?3、管理組合との調整期間:改修設計(基本仕様)の決定、施工会社選定にあたり、管理組合側との打ち合わせの頻度・期間をどのくらい考えているのか?4、施工監理の巡回頻度:週何回巡回するのか?コンサルタント立会いは月あたり何回を考えているのか?以上の点がポイントです。安い方の業者に話を聞くと、たぶん「この範囲(比較して業務範囲が狭い)で必要十分」だと答え、ついつい金額に流されてしまうのだろうと思いました。管理委託会社を選定する時も同じ事が言えますが、細かく内容を精査すると、安い見積を提示する会社は企業努力以外に必ず何かタネがあることがわかります。 →大規模修繕 コンサルタント→修繕積立金 ドットコム
2009.10.17
築30年前後が一番改修費を必要とする築30年前後は外装以外にも、給水管更新、照明器具・消防設備・機械駐車場リニューアル、受水槽交換、エレベーターリニューアル、排水管更新、受変電設備・配電設備交換、アルミ建具・手摺金物等交換外構廻り舗装等全面改修給排水管の改修等修繕が重なります 修繕積立金が不足すると、一時金を徴収することになります 修繕積立金残高が少ないと必要な修繕が実施できず、将来価値が低下することも予想されます 第1回、第2回の建物大規模修繕の時に修繕積立金を使い切ることのないよう、余裕をもった資金繰りをしましょう駐車場の運営自家用車の所有率が減少傾向で、比例して駐車場契約率が低下しています 機械式駐車場は、日常のメンテナンス費の他に改修費が非常に高額です。耐用年数は15年前後と言われ、築10年を過ぎると故障、不具合が目立ち始めます 駐車場使用料収入に依存しているマンションは要注意です 管理費余剰金を上手に利用資金が不足するからと言って、各戸の修繕積立金を値上げるのは総会での合意が難しい。管理費の支出を見直すことにより、管理費余剰金を増やし修繕積立金に回す工夫をしましょう第三者専門家の活用管理会社の多くは自社利益優先の元請方式に大規模修繕を誘導。管理会社は中立的なコンサルの役割を果たしません。第三者専門家マンション管理士の起用も検討しましょう。修繕積立金の日記は非常に反響が大きく、たくさんのお問合せメールを頂きました。有難う御座います。記事をまとめたサイトを作成しましたので、こちらもご覧下さい。 http://www.11kanri.com/tumitatekin.html
2009.09.28
修繕積立金が不足しているからといって、借り入れ・臨時徴収をすると、金利負担 転売時資産価値への影響 総会合意が難航、先送りも 滞納者の増加を招く 等が懸念されます。借り入れ・臨時徴収を考える前に・・修繕の方法は一通りではなく複数の選択肢があります マンションの財源(修繕積立金)が少なければ、必要最小限の工事をする等の判断も可能です 必要な修繕工事から優先的に計画的に改修を実施し、支出を分散。借り入れや各戸の急な負担を抑止できます どうしても借り入れが必要な時は 銀行・信用金庫等は、借り入れ基準(保証人が必要だったり、担保の提供が必要)が厳しく金利が割高です住宅金融支援機構「マンション共用部分リフォーム融資」 電機メーカー系クレジット 「三菱電機」「東芝」等 は、無担保、保証人なしで借り入れ可能ですただし管理費等滞納率が高い管理組合は借り入れできない等の条件があります。 ↓↓↓借り入れ・臨時徴収は最終手段。まずは別の方法がないか検討します
2009.09.25
長期修繕計画は管理会社の売上目標表!?管理会社にとって修繕はうまみのある商売です あらかじめ自社の利益を多分に含んだ工事予算を長期修繕計画に計上しておけば、定期的に管理会社が利益性の高い仕事をもらえるチャンスが訪れます 予算を知っている管理会社は有利に話を進めることができる 専門知識の乏しい管理組合の不安をあおり、必要以上の修繕工事や割高な見積を勧められる傾向が強い 管理会社が提出した長期修繕計画書を鵜呑みにすると、各戸の負担増につながります割高な工事金額管理会社が提示する見積は良心的な金額ではありません。管理会社による修繕工事は特定の協力会社に見積依頼を行うことが多く、コストダウン努力が乏しい(見積してもせいぜい2~3社)のです 修繕費用に管理組合に見えない管理会社の中間マージンが多分に含まれるため、割高になっているケースが多い 下請けに丸投げ。施工監理が有名無実管理会社が元請となったとしても、実際に工事を行なうのは下請けの協力業者です 工事が始まると下請けに全ての仕事を丸投げ。管理会社は 多数の現場を抱え、納期に合わせるために工程管理だけをしているのが実情。施工監理・品質管理が有名無実化しチェック機能が働きません 協力業者と馴れ合いが生じ、問題が発生したり、居住者からの苦情があったりしても、管理組合の味方になってくれるどころか、業者の肩を持つこともあります無料の建物診断建物診断を行っているところが施工会社なら改修をしようという結論を早期に導くための診断であるし、管理会社であるならば、こういうことを無料でしますのでその後の工事は当社におまかせくださいというひも付きになります。 建物診断は工事をするためのきっかけ作りで、診断結果を重要視せず、なるべく工事金額が増えるようなメニューで見積が提出される場合が多いのです。ただより高いものはないと言います! 無料点検はしがらみが発生します。ひも付きの建物診断は無料でも最終的には工事代金が高くなるケースが多いのです。貸し借りをつくることは良くありません。 ↓↓↓大規模修繕は管理会社任せにしない
2009.09.24
値上げの理由が大切な資産であるマンションを長期間維持するためとは言え、家計を圧迫することはどこの家庭も嫌なはずです。修繕積立金を見直す前に、まずは、管理費の支出に無駄がないかチェックしましょう!支出を見直すことにより、余った管理費を修繕積立金にまわせば、値上げの幅を抑えることができます。切り詰められることは、とことん節約するべきです。修繕積立金を見直す前に、まずは、管理費の支出に無駄がないかチェックします 管理費の支出で大きなウェイトを占めるのが、管理会社に支払う管理委託費です 特に分譲会社系列の管理会社は、価格競争のない「言い値」で管理費が決まるので、金額が割高です 支出を見直すことにより、余った管理費を修繕積立金にまわせば、修繕積立金値上げの幅を抑えることができます 支出削減を実施すれば、総会で修繕積立金改定(値上げ)の理解を得やすくなります ↓↓↓修繕積立金改定する前には日常の支出=管理費を見直す
2009.09.23
管理費の平均金額は208円/平米。修繕積立金と違って築年数による差は少ない。前回の日記、築年数別の平均修繕積立金の表より、一定以上の年数を経過すると、管理費と修繕積立金の金額は同額。あるいは修繕積立金の方が多くなることがわかります。余裕をもった修繕積立金があると、不測の事態の対応を円滑にし、アップグレート等の選択肢が増えます。逆に少ない修繕積立金は資産価値を下げる結果につながります ↓↓↓ 管理費の金額 < 修繕積立金の金額になることが理想
2009.09.20
【築年数別の修繕積立金】築年数平米当り平均積立金築年数平米当り平均積立金5年未満87円20年~29年174円5年~9年106円30年~39年189円10年~19年139円40年~213円年数が経つにつれて、修繕箇所が増え、財源確保のため修繕積立金が高くなります 新築時80円/平米の積立金だと、将来修繕費の財源が不足することが確実です。定期的(約5年ごと)に見直しを行わなければ、2倍以上の値上げを伴うことも考えられます 大幅な値上げは、総会で合意を取るのに苦労を伴い、理解が得られるのに数年がかりを要することも珍しくありません。改定時期が遅れるほど、値上げ率が更に大きくなる悪循環が発生します 大幅な値上げは、景気が悪い時期であれば、滞納者を増やす原因となります ↓↓↓修繕積立金の見直しは早めに計画的に行ないましょう!次回の日記は、「修繕積立金と管理費のバランス」をUPします→|修繕積立金|詳しくはコチラヘ
2009.09.19
修繕積立金は、新築分譲時に予め決められています。 具体的な金額は、そのマンションの管理会社が分譲会社の意向を十分に反映した上で、修繕計画にもとづいて設定します。10年以上前は、管理費の10~20%と漠然とした数値を修繕積立金に設定することが多かったようです、近年は、概ね80円/平米前後が平気的相場のようです。果たしてこの金額は妥当と言えるのでしょうか?新築分譲時の修繕積立金の金額は、販売しやすくするために、現実の必要額よりかなり低く設定されているケースが多いのです 80円/平米前後それ以下の修繕積立金だと、必要な時期に必要な修繕を実施しようとすると、将来資金が大幅に不足するのが確実です 年数が経つにつれて、修繕箇所が増え、修繕費を多く必要とします。 ↓↓↓修繕積立金の初期設定金額は安すぎる=将来値上げは必至次回の日記では「修繕積立金の平均相場と見直し時期」をアップします。→|修繕積立金|詳しくはコチラへ
2009.09.18
「防水改修のポイント」今ある既存の防水の材料と相性の良い材料・工法を選びましょう防水は複数の層から作られます。作業の中で、一つの工程を省いたり、違う材料をつかったりしても完成後はわかりません。施工業者任せは危険。手抜き工事をしないよう、専門家のチェックが必要です材料によって、保証期間が異なります。建物のライフサイクルを考え、長期的にコストパフォーマンスの高い施工方法を選択しましょう専門業者各社からの自由提案だと、各社の得意とする工法・材料のみが推奨され、管理組合は他の工法との単純比較ができず、目に付きやすい工事金額が最終選考基準になってしまいます複数の選択肢の中から最適な改修方法を管理組合の意思で決められるよう、実際に施工を行なう立場以外の第三者専門家からアドバイスをもらうことも必要です保証書をもらっても、保証期間に施工業者が倒産すると、アフターフォローが受けられない。金額だけではなく、会社の規模、実績、経営状況等を見定めます→大規模修繕 コンサルタント→修繕積立金 ドットコム
2009.09.17
「一般的な防水改修かぶせ工法の種類」防水材料の種類として、防水性のある塗装を塗る「塗膜防水」(ウレタン系、フッ素系、FRP系等、材料によって耐久性が違う)、上からシートを貼る「シート防水」等があります。防水材料の固定方法の種類として、「密着工法」と「絶縁工法」があります。「密着工法」は、塗装や防水シートを接着剤で貼る等、古い(既存の)防水に新しい防水を完全に密着させる工法です。古い防水の痛みが少ない場合に用います。古い防水の上に防水シートをビスやピンで部分的に固定する方法を、「絶縁方法」と言います。古い防水と新しい防水(防水シート)に隙間ができます。古い防水の種類、痛み具合を選ばないのが特徴です。次回の日記は、屋上防水を考える最終回「屋上防水工事のポイント」をアップします。→大規模修繕 コンサルタント→修繕積立金 ドットコム
2009.09.16
「屋上防水改修方法」今ある防水をそのまま残し、その上から新しい防水をする方法が一般的です。これを「かぶせ工法」といいます。因みに、今ある防水を撤去し、防水工事をやり直す方法を「撤去工法」と言い、コストが割高になること、天候に左右されることから、防水の痛みがひどい時に採用します。次回の日記は「かぶせ工法の種類」をアップします→大規模修繕 コンサルタント→修繕積立金 ドットコム
2009.09.15
「保証期間が過ぎたから、すぐに改修しないと駄目なの?」例えば10年間の保証があった場合、10年過ぎたからといって、すぐに漏水等の事故が起きると限りません。15年、もしかしたら20年以上無事故で済むかもしれません。保証期間後に、漏水事故が起きた場合、管理組合が責任を取ることになります。(管理会社ではないですよ!)耐用年数が15年程度としているから施工不良ではないかと工事会社と訴訟しても勝ち目はありません。被害住戸の改修費、濡れた家財の賠償、被害が甚大な場合仮住まい代・・等々、管理組合が負担することになります。そんな時のために保険に加入しているとお考えになるかもしれませんが、防水劣化が原因の漏水事故は損害保険の対象外です。また、防水の痛み具合で改修方法・コストが変わってきます。軽い痛みであれば、いろいろな改修方法を選択でき、補修のコストが安く済む方法を選ぶことが可能です。漏水事故が起きる状況では、痛みがかなり進行しているのでしょうから、改修方法は限定され、補修コストが割高になります。お金の問題だけではありません。漏水した住戸から苦情を言われる、理事役員さんたちの心労は大変なものになるでしょう。根拠もなく改修を遅らせてしまうと、理事役員さんはヤリ玉にあがり、区分所有者間の人間関係が悪化します。 「結論」保証期間=耐用年数ではありませんが、保証期間後改修せずに事故が起きた場合、余計なお金がかかり、また、区分所有者さん、理事役員さんは不安を抱えて生活をすることになります。早め早めに改修を実施するのはこんな事情があるからです。事故が起きなければラッキー!事故が起きればあきらめる・・実際に事故が起きるとそんな悠著なことを言ってられません。次回の日記は「屋上防水の改修方法」をUPします→大規模修繕 コンサルタント→修繕積立金 ドットコム
2009.09.10
「防水の寿命」 防水の材料によって異なります。材料は、マンション購入時の建物概要もしくは竣工図をご確認ください。わからなければ管理会社に聞いてください。 「塗る防水」塗膜防水:10年前後「張る(被せる)防水」シート防水(露出):15年前後アスファルト防水(露出):15年前後アスファルト防水(押え):20年前後※「押え」とは、歩行用に用いるため防水の上に軽量コンクリートを打つ等のことを指し、ルーフバルコニー等に使用します。ここでポイントなのが一般的な寿命(耐用年数)と保証期間が異なることです。保証期間は、塗膜防水は5年(材料によって10年)、その他の防水は10年が多いようです。 次回の日記は「保証期間が過ぎたから、すぐに改修しないと駄目なの?」です→大規模修繕 コンサルタント→修繕積立金 ドットコム
2009.09.09
「防水ってなんのためにあるの?」 建物の構造部分であるコンクリートは、防水性能を有していません。コンクリートのままでは、室内に雨漏りを起こします。コンクリートは性質上、乾燥による収縮を繰り返します。その結果、ヒビが入ります。ヒビからコンクリート内部に水が浸入すると、コンクリート内にある鉄筋が錆び、強度が低下、また、錆による膨張によりコンクリートを破壊します。また、コンクリートがもつアルカリ性が中性化する進行を早めます。防水は、建物の強度および快適な生活を維持するために、コンクリートをガードする役割をします。防水が痛む(劣化する)と、コンクリートに水が入り、強度を劣化=建物の寿命を縮めるさせるとともに、住戸が漏水します。次回は屋根防水の話~2~防水の寿命をUPします→大規模修繕 コンサルタント→修繕積立金 ドットコム
2009.09.08
理事長、専門委員会を兼務するマンション管理組合の話です。先日第一回の保全委員会(修繕委員会のことです)の会合が開催されました。(結成までのいきさつは過去日記参照)私達のマンションは、「新耐震設計法」が施行される昭和55年以前に建てられ、耐震基準を満たすために補強工事が必要になります。また、主要箇所の改修も長年放置され、給排水管、機械式駐車場の修繕も急務になっています。一つのプランとして話がでているのは、建て替えです。以前は総会での全員合意が必要であった建て替えも、法律の改正により、今では特別決議(5分の4以上)で決めることができます。改修案、修繕案双方を検討し、管理組合で一番良い選択肢を導きだしていく予定です。建て替えのプロセスがピンと来ないという方も多いかと思います。業者の宣伝ではないのですが、簡潔にまとめた動画を見つけたので、参考になるかもしれません。(この動画で紹介する企画が良いか悪いかは全くわかりません)実際はもっと議論が紛糾すると思いますが、まぁポイントを押えるとこんな感じになるのでしょう・・http://www.mansiontatekae.com/story/index.html
2009.08.31
昨日東京、埼玉を襲ったゲリラ豪雨ちょうど新宿にいた時に、バケツをひっくり返したように雨。冠水事故が相次ぎ、電車に遅延・休止が発生。夜からの仕事にちょっと遅れてしまいました。近年、ゲリラ豪雨が多発しているようで、ちょっと前にも西日本で大きな被害がおきていました。台風は多少進路が変わったとしても、あらかじめ来ることがわかるので、事前に準備することができます。ゲリラ豪雨は名前の通り、予期せぬ訪れます。日中との温度差が激しい夏場は、発生する確率が高くなります。被害の恐れがあるマンションは、いつ何時くるかも知れぬ、天災に備えて対策を講じましょう! →マンション管理士
2009.08.08
先月28日、総務省が発表した統計調査によると、総住宅数に占める空き家の比率は0.9ポイント増の13.1%で過去最高になりました。地方の空家率が高いようですが、今後マンションの供給が過剰気味であった大都市圏でも比率が高まると予想されます。空家率増加の原因は急速に進む高齢化問題にあるようです。 高齢化による荒廃マンションの増加を経験したイギリスは、高層マンションの建設を禁止するとともに、荒廃し、スラムとなったマンションを税金で取り壊している。(ウィキペディアより抜粋)このような諸外国の事例がありますが、わが国でも対岸の火事ではなくなりそうです。 →マンション管理士
2009.08.06
建物外装の大規模修繕工事を実施する際、足場を設置します。厚生労働省は今年1月22日、「労働安全衛生規則」(足場関係)について、所要の改正を図り、6月1日から施行することを決めました要旨は、[改正点]ア 足場からの墜落防止措置等の充実を図るため、作業床についての墜落防止措置(第563条)として、 [1] わく組足場にあっては、交さ筋かい及び下さん等又は手すりわく [2] わく組足場以外の足場にあっては、手すり等及び中さん等を設けるべきものとすること。これに併せて、架設通路についての墜落防止措置(第552条)、作業構台の墜落防止措置(第575条の6)等について所要の改正を行うこと。イ 足場の安全点検の充実を図るため、事業者が行う足場の点検(第567条)として、事業者はその日の作業を開始する前に、作業を行う箇所に設けた墜落防止設備の取りはずし等の点検を行うべきものとすること。 また、これに併せて、事業者が行う作業構台の点検(第575条の8)について所要の改正を行うこと。今までより安全対策をしっかりしなさいということなのですが、当然この部分は工事費に添加されることになります。昨年に予算を組み、これから大規模修繕工事を着手する予定のマンションは、工事金額が当初予定していた金額より割り増しになる可能性があります。なお大規模修繕工事に係る足場を設置するときは、足場着工30日前に労働基準監督署に申請することが義務つけられています。また、足場が公道(歩道含む)に架かる場合は、所轄の警察・役所に届け出なければなりません。施工会社とは別にコンサルタントや設計事務所等に設計・施工監理を委託しているマンションはチェックしているので問題がありませんが、設計・施工監理を入れずに直接施工会社に発注するマンションで、地元の小さな施工会社を使う場合は、法的規則を守らず工事をする可能性があります。足場絡みの事故は意外と多いのが現実です。高所ですから一つ間違えれば死亡者を出す大事故につながります。法的な面がクリアしているか、細部までチェックすることが大切です。→大規模修繕 コンサルタント
2009.07.24
管理会社や工事業者から見積をチェックすると、内訳書の中に「諸経費」と言う項目があります。普段あまり耳にする言葉ではないので「諸経費って何?」と疑問に思うが多いかと思います。「諸経費」は建築業界では一般的な見積項目で、工事をするための会社経費や工事保険代・営業利益などが該当します。具体的な内容は、設計費、火災及び労災保険・各種申請費、会社経費(営業経費・広告宣伝費・販売事務所経費)、一般管理費(会社の利益、従業員役員の給料を含む)等です。工事費の10%以内の範囲で、「諸経費」を計上することが建築業界の慣例です。量販店で電気製品を買っても「諸経費」となる言葉が出てこないのは、販売価格に「諸経費」に該当する部分が含まれているからです。管理会社は、管理の知識・経験に乏しい管理組合をサポートする役割なのですから、普段使わない専門用語を自発的にきちんと説明するべきであると思います。ちょっとした疑問も、積み重なると不信感につながります。自分たち(管理会社)が知っていれば良いのではなく、お金を支払っている側(管理組合)が理解できるような工夫が必要です。管理会社は、サービス業に従事していることを意識し、顧客である管理組合にとって、わかりやすい仕事をしてもらいたいものです。→修繕積立金 ドットコム→管理費削減 管理費見積サポート
2009.07.11
国土交通省のホームページを見ると、日記タイトルにある資料が公開されていました。http://www.mlit.go.jp/report/press/house05_hh_000114.html 平成21年5月に調査したもので、メーカー系保守会社、独立系保守会社に分けて結果を集計したことがポイントだと思います。メーカー系⇔独立系保守会社の見解が異なるものがあり、市場の自由競争がうまく働いていないなっと認識させられます。住民の命を預かる移動手段です。公正取引委員会がもっと目を光らせ、メーカーによる競争阻害要因を取り除かなくてはいけません。→大規模修繕 コンサルタント
2009.07.08
先日、とあるマンションの一室のトイレが逆流しました。専有部分の汚水は、下階にある共用部分横引き管に接続されるのですが、接続部で経年劣化による配管内の閉塞を起こし、詰まったことが原因です。この部屋は、同じ原因により昨年暮れに雑排水管系統で吐水(逆流)を起こし、下階に甚大な被害をおよぼしました。共用部分横引き管の配置が悪いため、接続される配管の勾配が十分に取れないと言う、設計(施工)上のミスがあるため、責任が専有部分にあるのか共用部分にあるのか断定するのが難しい状況です。詰まりを解消するため高圧洗浄を実施することは、築年数が古い(30年以上)ため配管がパンクする危険性があるため難しく、また、根本の原因である共用部分横引き管の改修は、専有部分天井裏に埋設しているために簡単に進めることができません。建物の外装であれば、汚れているとか、ひびがはいっているとか、タイルが落ちてきているとか、劣化を目で確かめることができ早めに処置することが可能ですが、、配管は普段目の付かない場所に設置されているため、不具合が生じた時には漏水・逆流等の大事故につながります。ある程度の年齢に達すれば、カラダの内臓部分を人間ドックに入り精密検査をするように、20年を超えたマンションは定期的に設備の劣化診断をすることをお薦めします。→大規模修繕 コンサルタント→修繕積立金 ドットコム
2009.06.24
夏至が近づき、夕方遅くまで明るい日が続きます。マンションの共用部分照明のオン・オフは主にタイマー等によって制御されています。1、手動タイマーによるオン・オフ管理員や物件担当者が季節毎に切り替える手間が生じます。2、カレンダー付タイマーによるオン・オフ日の出・日の入時間がタイマーに設定され、自動的に点灯時間が調整されます。3、照度センサーによるオン・オフ周囲の明るさをセンサーが感知し、照明がオンオフします。夕立ち等突発的に暗くなった時にも照明が点き便利です。センサーの微調整が利く機械と、利かない機械があります。4、照度センサーによるオン・タイマーによるオフ省エネ対策で、深夜に照明の間引き点灯を行う場合に便利です。5、人感センサーによるオン・遅延回路によるオフ人の動きを察知し照明が点き、動きを感知しなくなってからしばらくすると自動的に遅延回路が働き電灯がオフになります。築年数が古いマンションは1、の方式。新しいマンションは3、4の方式を併用していることが多いようです。点灯方式を変えるにあたっては、工事が発生します。エコに配慮することは良いのですが、コスト面だけを考えると、点灯方式を変えることによって得られる費用対効果がどのくらいであるか慎重に検討しなくてはいけません。→修繕積立金 ドットコム→管理費削減 管理費見積サポート
2009.06.15
先日マンションの給水管改修工事の現場に立ち会いました。給排水管の耐用年数(寿命)は、配管の材質で決まります。築30年を超えるマンションは配管に「白ガス管」と呼ばれる鉄管を使用していることが一般的で、錆による腐食で長期間使用していると穴が空いたり、錆コブによる内部の閉塞がおきたりします。また、将来交換することを念頭に設計されていないため、配管がコンクリート内に埋設されていることや、メンテナンスし難い場所にパイプシャフトがあることが多く、改修の際いろいろな問題が発生し、費用面で割高になります。最近は配管自体に耐久性の良い樹脂管を使用したり、サヤ管ヘッダーと言うメンテナンス性の良い施工をすることが多くなってきましたが、外装の大規模修繕と違って、建物内部、専有部分にも影響する工事が必要なので、給排水管の改修は居住者の理解・協力が不可欠です。 →大規模修繕 コンサルタント→修繕積立金 ドットコム
2009.06.13
1、管理規約等の保管先・閲覧方法を掲示していますか?これは区分所有方で定められた事項で、掲示していなければ違反とみなされ管理者である理事長は処罰の対象となります。管理事務室前または掲示板等の見やすい場所に常設の掲示物を設置しましょう2、天井にくもの巣が張っていませんか?クモが多いマンションの立地があります。長期間清掃していないと埃が付着し、黒っぽいクモの巣になります。クモの巣防止の専用のスプレーも販売されているので、人通りの多いエントランスにはクモの巣を張らせない工夫が必要です3、古い掲示物が貼られていませんか?期日が過ぎたものや、破れたり色あせた古いものがいつまでも貼られていると、居住者の意識が掲示板から離れ、見ないようになってしまいます。管理員がこまめにチェックし、常に重要な掲示物だけを貼っておくように心がけましょう。また、目を盗んで営利目的の掲示物を勝手に貼られてしまう場合もありますので、管理会社及び理事会が作成する掲示物以外の掲示は許可制にした方が良いでしょう。4、手書きの注意文がいつまでも貼られていませんか?管理員が手書きで掲示物を貼る場合があります。あくまでもこれは急場(長くとも3、4日)の対処で、一定期間以上の掲示が必要な場合は、管理会社がワープロで作成した掲示物に変える必要があります。5、掲示物をガムテープで貼っていませんか?掲示板以外の場所以外に注意文等を貼る場合にガムテープを使用すると、粘着力が強すぎて、掲示物を取る時にいっしょに下地の塗装が剥がしてしまうことがあります。美観の影響、建物の劣化につながりますので、粘着テープの種類を選ばなくてはいけません。6、ポストの上にチラシが散乱していませんか?居住者のモラル違反でいらないチラシをポストの上に置き、それが長時間放置されていることがあります。小規模のマンションですと、日常清掃が週に2、3回と言うこともありますので、チラシを各戸内で処分してもらえるような工夫をしましょう7、空室のポストがいっぱいになっていませんか?未入居のポストがチラシによりあふれかえっていることがあります。転居の事実がわかった場合、管理会社は区分所有者に確認し、入居者が決まるまでの間ポストを閉める等の対応が必要です。8、ガラスが汚れていませんか?お子様が多いマンションだと、子供がいろいろな場所を手で触るので、エントランスのガラスが汚れやすくなります。また、海に近いマンション、幹線道路に面しているマンションですと塩害、公害により汚れが必要以上に付着します。管理員の清掃の仕方が悪いと、清掃後も水の後がしっかり残ってしまうこともあります。清掃の質で、管理会社の教育体制が判断できます。9、管理員が管理事務室で怠けていませんか?私物でテレビを持ち込み四六時中見ていたり、カーテンを閉めて昼寝をしていたり、長電話をしていたり、執務中にさぼっていることを見かけたことがありませんか?管理会社に支払う委託費の中で管理員の人件費は大きなウェイトを占めます。仕事がないのであれば、その分を住民が負担するのはもったいない話です。 →管理会社変更 管理会社見直し
2009.06.12
全242件 (242件中 151-200件目)