inti-solのブログ

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2022.06.28
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テーマ: ニュース(96560)
カテゴリ: 環境問題
「水不足」と「電力不足」が襲う日本…ネットでは「岸田、原発動かせ」の大合唱
気象庁は6月27日、九州南部、東海、関東甲信の梅雨明けを発表した。平年と比べ、九州南部は18日、東海と関東甲信は22日も早く、特に関東甲信地方は、1951年の観測開始以来、最も早い梅雨明けとなった。~
梅雨明けと同じ27日、経済産業省は全国で初めてとなる「電力需給逼迫注意報」を東京電力管内で発令した。猛暑が続く28日も注意報は継続する。また東北電力、北海道電力も29日に電力需給が逼迫する可能性があるとして「需給逼迫準備情報」を出した。
「水不足」と「電力不足」のダブルパンチで、ネット上ではこんな心配をする人たちが。
《これ下手すると渇水だけじゃなくてダムに水が溜まってなくて水力発電の発電量も足りなくなるルートなんでは……》
《いや実際問題こんな早く梅雨明けたら頼みの綱の水力発電すら満足に使えない》(以下略)

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ネット上では原発を動かせの大合唱ですが、事故を起こせば福島のように広範囲で、10年単位で人手が住めなくなる事態を招く原発を安易に稼働すべきではありません。

そもそも、一両日の電力不足は、観測史上最速の梅雨明けという予想外の事態が原因であって、簡単に言えば、盛夏に向かって準備が整わないうちに酷暑が来てしまったことが原因です。
実際、停電危機と言われた昨日の東京電力管内の最大電力実績は5254万KWwでしたが、この数値は過去数年の7~8月の最大電力実績と比較して、多いものではありません。例えば昨年の最大電力は8月26日の5665万kwであり、2020年は8月21日の5604万kwでした。いうまでもなく、東京電力に限れば、2011年3月11日以降、動いている原発は一つもありませんが、例年大きな問題もなくこれだけの電力を供給していました。

では、原発をガンガン動かしていれば、予想外の時期に電力需要が急増しても危機は起こらないのか、もちろんそんなことはありません。
原発は、1年運転すると、3か月は定期点検を行わなければなりません。ずっと動かしっぱなしにはできません。また、電力会社は営利企業なので、常に最大の供給力を準備して待機しているわけではありません。発電機を稼働すること自体お金がかかるので、消費電力見込みが少ない時期にフルパワーで待機なんかしません。売れる見込みのある分と、その予想範囲内での予備程度しか準備はしません。

当然、原発があったとしても、そのうちの何基かは定期点検で止まっていますし、火力発電所だって同様です。そこに、想定外の時期に想定外の酷暑がきて、電力消費が急増すれば、準備が整わないのは同じです。定期点検中の原発を、来週暑くなりそうだから急遽稼働、なんてことはできませんし、もちろんそれは現在も同様です。
311の前でも、原発の発電割合は25%前後でした。原発は稼動中は原則的に全力運転しかできませんから、電力需要に応じて出力を変えることはできません。夜間は、他の発電所を止めて原発だけが稼働している、ということも多々ありました。電力需要増に対する調整はすべて火力発電所他、原発以外の発電所が行っていたわけです。そういう中で、想定していなかった時期に突然酷暑となったら、そのための準備をしていなかった発電所の稼働が間に合わないのは、原発があってもなくても、同じことです。

原発にしても他のどんなものにしても、「これさえあれば何でも解決」なんて魔法のツールはない、ということです。まして、原発には事故を起こした場合の群を抜いた大幅な被害、解決の見込みが立っていない高レベル放射性廃棄物の問題があります。それを無視して稼働しても、後世に大きなツケを残すだけです。火力発電所にも、ツケがないわけではありませんが、少なくとも原発よりはまだマシというものです。





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最終更新日  2022.06.28 19:00:07
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Re:原発を動かせば解決するわけではない(06/28)  
アンドリュー・バルトフェルド さん
大飯原発が早ければ15日に再稼働ということで、「おいおい」という感じです。

再稼働を喜ぶ連中が大はしゃぎするのは目に見えていますが「目先のことを考えるな」というのは変えないでいます。

太陽光発電で「パネルガー」とか「効率ガー」と喚くのも大概なことは言うまでもありませんね。 (2022.07.01 22:42:47)

Re[1]:原発を動かせば解決するわけではない(06/28)  
アンドリュー・バルトフェルドさん

おっしゃるとおりですね。ただ、大飯原発3・4号機はもともと2012年に再稼働して以来稼働を続けており、今回はたまたま定期点検中だったということです。
そして、猛暑だからといって、点検の終了を早めることはできなかった、どころか不具合が見つかって再稼働が伸びました。(伸びた再稼働の予定が1週間早まっただけで、最初の予定よりは遅れています)
このことから考えても、予想外の時期の猛暑に対しては急に打てる手はない、原発が解決策になるものでもない、ということが分かります。

太陽光も、気が付けば東電管内で日中は発電の25%以上を占めるほどになっているんですね。暑いと発電効率が落ちるのか、12時前から発電量が減るのが弱点と言えば弱点ですが、それも程度の問題に過ぎません。午後2時頃までは1000kw以上の発電量を稼いでいるのはなかなかのものです。
「安定性がー」っていう声もありますが、太陽光の発電量が低い=曇りか雨なので、盛夏であれば、そういうときは気温が上がらず電力需要も低いので問題ないでしょう。 (2022.07.02 17:06:17)

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