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今日はSENS(特別支援教育士)資格認定最終試験でした。さすがに SENS の資格はなかなか楽には取れませんね。(^^;)簡単な問題はほとんど出ませんでした。これから受けられる方のために書きます。勉強はちゃんとしておいたほうがいいです。(笑)まあ、直前の勉強だけでなく、それまでの勉強の蓄積がやはり大事ですね。テスト時間90分のうち、回答に80分かかりました。最後までやり終えてすぐに見直しをする気力はなく、ちょっとぼーっとしてました。周りが一生懸命やっている雰囲気におされて、見直し開始。選択肢のうち「やっぱりこっち!」と選びなおしたのが何点かありました。後でテキストを確認したら、それで正解になったものもあり、誤答になったものもあり・・・。いちおう8~9割はできてると思うんだけどなあ。受からなければ、また来年です。いや、受かっているとだけ、考えよう。 何人かの方と、なつかしい再会を果たしました。SENSを受講していると、仲間ができるので、それが一番のメリットですね。※2011/10/24最終試験の問題内容が推測できるような記述について削除しました。関係者の皆様にはご迷惑をおかけし、誠に申し訳ありませんでした。
2010.12.19
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『教師とスクールカウンセラーのためのやさしい精神医学(1) (LD・広汎性発達障害・ADHD編)』(森俊夫、ほんの森出版、2006、2100円)この本の読書メモ、今日が第5回です。昨日の最後に紹介した、RDIのいくつかのゲーム。すっごくいいです!「自閉症」のことについて、ちょっと勉強しただけだと、人とのかかわりは無理なのかな、個別に別室で勉強したほうがいいのでは・・・という理解もされやすいのですが、なんのことはない、大勢のクラスメイトと楽しくやっていくことも十分可能です。そのカギが、昨日の「ゲーム」に代表されるような「単純な遊び」を、周りの人たちと楽しむ、その積み重ねにあると思っています。特別支援学級に在籍していても、その生活のほとんどを「交流学級」(原学級)で過ごしている子どもたちの場合、「自閉症」または「自閉傾向」であっても、低学年から高学年になるにつれ、周囲の友達や先生との「笑顔の交換」が増え、本当に楽しく「人間関係」が結べています。そういうすてきな実践が、全国のどこにでも広がるといいな、と思っています。前置きが長くなりました。今日はその続きです。================================『教師とスクールカウンセラーのためのやさしい精神医学(1)』読書メモ5(p96~「第4章」の途中から。)8.<周囲の人々の動きを参照して、 それに合わせられるようになること>の続き以下、「ボールを用いたゲーム」の例・「ドッジボール」: スポンジボールやビニールボールを使用。 当たっても痛くない。子どもに恐怖感を与えない。 まずはこちらが子どもに向かって何回か(柔らかく)投げる。 子どもは当たらないように逃げる。 次に攻守交替。 何度か繰り返し、やり方がわかってきたら、 次に こちらが投げるときに、フェイントを使い始めましょう。 こういう表情や仕草の時は投げる、 こういう場合は投げないとか、 何か非言語的な合図を事前に子どもに送っておいて投げる。 → 子どもがそれを察知して、上手に逃げられるようになればしめたもの!・「ツー・ボール・トス」: 1つずつボールを持って、 それを「せえの」で同時に相手にトスする。・より高度なボールゲーム(バスケットやサッカー): RDI的には、その主眼は「パス」の上達にある。 相手が受け取りやすいように上手にパスを出していく練習。★楽しく盛り上がってやることです。以下、ロープを用いたゲーム・「シーソー綱引き」: 片方が引っ張ったら片方は緩め、 今度はさっき緩めたほうが引っ張り、片方が緩める。 これを繰り返す。 =ロープがゆーらゆーら往復しているような感じ できるようになったら、今度はロープ(あるいは棒)を2本にし、 右と左に1本ずつ持ち合う形で、 左右交互に引き合ってみるのもいい。・「大縄跳び」: まずは大縄を2人で上手に回せるようになる練習★こちらが子どもに合わせてあげてはいけない! こちらが合わせてばかりいると、 子ども自身の「協調」能力はいつまでたっても伸びてはいきません。 子どもがこちらに合わせられるようにならなければいけないのです!・子どもたち同士でペアを組ませるならば、 どちらがどちらに合わせるのか、 その役割を明確にしておいてあげることが大切。★これらの活動は、活動を成功させることが主眼なのではなく、 活動を人と一緒にすることが楽しくて、 その楽しさを人と共有できるようになることが主眼 9.略(p99まで)================================「こちらが子どもに合わせてあげてはいけない」という一言、ドキッとします。でも、確かに、いろいろと配慮して相手に合わせてあげる時期よりも、それを過ぎてお互いに慣れ、こちらのペースに相手を合わせさせようとする(?)時期のほうが、子どもの成長はいちじるしかった気がします。 「協調運動」のゲームの例示を見ると、サッカーなどのボールゲームも「人と合わせる」要素が非常に強いことに気づきます。引用したこの本の例示以外でも、・ペアトーク ・合唱 ・合奏なども、「相手」がいるからこそ楽しい。「相手」なしでは成立しえない活動です。特に僕の場合、音楽や演劇が大好き。もともと人とかかわるのは苦手なほうなのですが、大学の時に演劇をやったり、音楽をやったりして「人と一緒に活動することの楽しさ」がわかってからは、積極的にそういった活動を楽しむようになりました。結果的に、人とかかわることについての能力も、伸びていったように思います。特に、とっかかりとして「演劇」というのはかなりいいと思います。この本の中でも「PDDのある方でも演劇は結構できたりする」(p101)と書かれていますが、「演劇」は、シナリオや状況が決まっていて、事前に予習ができるので、やりやすいのです。そして、結果としての「人と共にある楽しさ」は、しっかりと享受することができます。小学校でも、「道徳」の時間にロールプレイをしたりします。そういうところから、対人関係能力を伸ばしていくことは大いに期待できます。 次回は、やっぱりこの章の続きで、<変化を楽しめるようになること>のところをとりあげます。PDDの方は、決まりきったことにこだわりがあり、レールをはずれることを嫌います。でも、「変化を楽しめる」からこそ人生は面白い、という側面にも気づいてもらいたい!そこで、どんな取り組みがあるかを、具体的に紹介したいと思います。面白いですよ。 (^0^)いつも読んでくださって、感謝します! ブログを応援してくださる方はクリックしてください!(^^;) ブログ王ランキング
2010.12.14
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特別支援教育関係で、今まで勉強してきたことを振り返っています。その中の一つが、この本です。『教師とスクールカウンセラーのためのやさしい精神医学(1) (LD・広汎性発達障害・ADHD編)』(森俊夫、ほんの森出版、2006、2100円)今日は第4章。「PDDへの新しい取り組み-療育プログラムRDIへの誘い」についてです。================================『教師とスクールカウンセラーのためのやさしい精神医学(1)』読書メモ4(p68~95「第4章」の途中まで。)1.今まで「対人的相互反応における質的な障害」は どう扱われてきたか・PDDへの対応 ・行動療法(応用行動分析が代表的) ・TEACCH:個別アセスメントに基づいた包括的教育プログラム ○空間や時間(スケジュール)をわかりやすく「構造化」 ○コミュニケーションにおいて視覚的手がかりを多用する ○TEACCHの「精神」は、「自閉症の文化」を理解すること 目標は、彼らがもっている能力を最大限に発揮して、 彼らなりによりよく自律的な生活ができるようになること ・感覚統合 ・薬物療法 2.RDI(対人関係発達指導法)の登場 ・RDI:「PDDのある人たちも人間関係を楽しめるようになること」 を最終目標にする、ユニークな療育プログラム 3.対人的相互反応の発達を促進させるポイント 1)非言語的コミュニケーションを発達させること 2)人と一緒にいて何かをすることを「楽しい」と感じられるようになること 3)周囲の人々の様子を観察・察知できるようになること 4)「協調」を楽しめるようになること 5)「変化」を楽しめるようになること 6)「白か黒か」ではなく「灰色」の部分を認められるようになること 7)相対評価/文脈的評価ができるようになること・とにかく、人と一緒にいること、人と一緒に何かをすることを 「楽しい」と感じてもらうこと その体験をたくさんつくってあげること・まずは一緒に「遊ぶ」こと・「笑い」が命。 「興奮」が命。・かなりこちらのテンションを上げてやらなくちゃならない。 4.<非言語的コミュニケーションを発達させること>・コミュニケーションに占める非言語的コミュニケーションの果たす役割は、 7割以上・まずは非言語的コミュニケーションを鍛えることが大切・まずは非言語的メッセージを受け取る力を伸ばすこと →こちらは最大限に言語の使用を控える。言葉数を少なくする。・非言語的に、オーバーに伝える。 どれくらいかというと、おそらくそれは 幼稚園の先生くらいに、あるいは赤ちゃんをあやすお母さんくらいに・RDIだけやっていればよいというものではないし、 RDIの方法論で他の領域をすべてカバーできるわけでもない。 学習指導は学習指導で、きちんとやらならなくてはならない。 だから「分けて考える」のです。 RDIだけで「授業」はできません。 RDIは基本的に「遊び」です。 ただ、「授業」の中にもRDI的要素を取り入れることはできます。 5.<人と一緒にいて何かをすることを「楽しい」と 感じられるようになること>・ただ一緒に歩いたり、ユ~ラユ~ラしたり、 跳んだりはねたり、倒れたり、道具を用いない遊びのほうがいい。・情動の共有 emotion sharing 一緒に笑い合う。笑顔の交換。 6.公立中学校でのRDI的要素の実践○まなざし: 生徒を指名するとき、名前を呼ばずに「まなざし」を向ける。 あらかじめ「目で合図する」旨を伝えてから繰り返し行う。○シーッ: 入室する際に「シーッ」をしながら、抜き足差し足で入る。 声を出したり、音を立てたりした生徒をオーバーアクションで指さし、 さも大変なことが起こったように振る舞う。 (他にも事例多数)→生徒が「この人は次に何をするのだろう?」という表情になってくる。・「笑い」の環境を常時提供し続ける。・笑いをとるためには、まずはボケることだ。 7.略8.<周囲の人々の動きを参照して、 それに合わせられるようになること>・「一緒にピョン」: 2人で同時に、ちょっとした段差の上からピョンと飛び降りるだけのゲーム ・最後は、言葉を使わないで、非言語的手がかりだけで こちらと同時に飛び降りられるようにもっていく。年少のお子さんなら、・「一緒にバタン」: 大きなクッションあるいはクッションの山に一緒に倒れこむというゲーム。 倒れこんだら、子どもをコチョコチョとくすぐったりして、2人で大笑いする。・「並んで歩くゲーム」: 2人、横に並んで一緒に歩くだけ。 2人で真横に並んで、ゴール地点までそのまま一緒に歩きましょう。 上手にできたら、ゴール後に、2人で喜びあいましょう。 最初は普通のペースで。 → 足早あるいはゆっくり → 途中でペースを急に上げたり下げたり★これはゲームです。楽しくやりましょう。(第4章8の途中まで)================================「協調運動」のゲームの例示は、まだまだ続きます。この後、「ボールを用いたゲーム」「ロープを用いたゲーム」が登場します。でも、長くなったので今日はこの辺で。 非言語的コミュニケーションを意識的に使うって、かなり大事だと思います。そして、「情動の共有」ということ。これらは、PDDへの取り組みである以前に、「楽しく学校生活を送る」という、すべての子どもたちに保障すべき最低限のことを提供する具体的プログラムのような気がします。子どもも楽しくなるし、もちろん教師も楽しくなる。「学力をつける」こととは別かもしれませんが、大事なことです。 (^0^)いつも読んでくださって、感謝します! ブログを応援してくださる方はクリックしてください!(^^;) ブログ王ランキング
2010.12.13
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特別支援教育士(SENS)の試験まで、あと1週間となりました。特別支援教育関係で、今まで勉強してきたことを振り返っていきます。『教師とスクールカウンセラーのためのやさしい精神医学(1) (LD・広汎性発達障害・ADHD編)』(森俊夫、ほんの森出版、2006、2100円)この本の読書メモは、今日で第3回。今回は、第3章。「広汎性発達障害(PDD)」についてです。================================『教師とスクールカウンセラーのためのやさしい精神医学(1)』読書メモ3(p42~67「第3章」より。)1.自閉的傾向○広汎性発達障害(PDD) :自閉症スペクトラム障害(ASD) ・DSM-IVにおける<自閉性障害>の診断基準のうち、 少なくとも(1)と(3)が該当。 (1)対人的相互反応における質的な障害 ※量ではなく質の部分の障害 ・非言語的なやりとり、および、 人(自分も含めて)の「気持ち」を把握し表現することの困難 (2)コミュニケーションの質的な障害 ・言葉の発達の遅れ、「オウム返し」(「反響言語」)等 (3)行動、興味、活動の限定された反復的で常同的な様式 ・非常に強いこだわりがある・ 何らかの目的のために人とかかわることはできるが、 (「道具的相互反応」) 人と一緒にいること自体を楽しみ、 その楽しさや充実感の体験を相手と共有すること (「体験共有的相互反応」)が難しい ★でも、真の「仲間関係」を築くためには、 この「体験共有的相互反応」が不可欠!2.自閉性障害・情緒障害児通級学級井上薫先生の話 「自閉症圏のお子さんの中に、授業中教室から飛び出していく子がいる。 追いかけながら「止まれ!」と叫んではいけない。 彼らは走っている最中に「止まれ」と言われると、 「止まれ」という言葉の意味を「走れ」だと思い込んでしまう。 だから、走って追いつき、抱きしめて止める。 そして「止まれ」と優しく言う。 止めてから「止まれ」。そうすると「止まれ」の意味を正しく覚えてくれる。」・DSM-IVでは、ADHDと自閉性障害の重複を認めていない。 ADHDの診断は付けずに、自閉性障害を優先させる。3.のアスペルガーについては今回は略します。(第3章「広汎性発達障害(PDD)」より)================================第4章は「PDDへの新しい取り組み―療育プログラムRDIへの誘い」です。いよいよ、第4章は、障害への「具体的な手立て」の部分に入っていきます。そこが一番、肝心な部分ですよね。 (^0^)いつも読んでくださって、感謝します! ブログを応援してくださる方はクリックしてください!(^^;) ブログ王ランキング
2010.12.12
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『教師とスクールカウンセラーのためのやさしい精神医学(1) (LD・広汎性発達障害・ADHD編)』(森俊夫、ほんの森出版、2006、2100円)読書メモの第2回です。今回は精神遅滞(MR)やLDについて。もろに、「お勉強」ってかんじです。ま、試験勉強を兼ねているので。================================『教師とスクールカウンセラーのためのやさしい精神医学(1)』読書メモ2(p31~41「第2章」より。)1.精神遅滞(MR) ・IQ70以下 (IQ71~84は境界知能)・IQは決して固定的なものではなく、変動するもの・長尾圭造「精神遅滞も治ります。(中略) 訓練や環境調整により社会生活上、 自立することは可能となります。 そうなれば精神遅滞とは呼びません」 2.LD・DSM-IVで言うLDは、 「読字障害」「算数障害」「書字表出障害」「特定不能の学習障害」 の4つだけ。 「読み」「書き」「算数」のどれかの発達が特異的に遅れているもの・文部科学省の定義では、 「聞く」「話す」能力の発達の遅れ(DSM-IVでは<コミュニケーション障害>) 「推論する」能力の発達の遅れが付け足されている。 3.運動能力障害 (発達性強調運動障害)・元来、運動というものはどれも「協調運動」 4.コミュニケーション障害・「話す」ことに遅れがある場合=<表出性言語障害>・「話す」「聞く」両方に遅れがある場合=<受容―表出混合性言語障害>・子どもの場合、「聞く」能力が障害されていると「話す」能力も発達しない(第2章より)================================ADHDやPDDは別章でくわしく取り上げられています。今回はここまで。次回は、第3章「広汎性発達障害(PDD)」についてです。 (^0^)いつも読んでくださって、感謝します! ブログを応援してくださる方はクリックしてください!(^^;) ブログ王ランキング
2010.12.09
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『教師とスクールカウンセラーのためのやさしい精神医学(1) (LD・広汎性発達障害・ADHD編)』(森俊夫、ほんの森出版、2006、2100円)僕の敬愛する森俊夫さんの本です。特別支援教育の対象と言われているLD,広汎性発達障害(アスペルガー等)、ADHDについての基本的な知識を学べます。発達障害に対する理解が「なぜ必要か」ということも、わかりやすく書いてあります。特別支援教育士の試験が近いので今日からこの本を読み返していくことにします。今日は第1章「精神障害とは何か?」のところだけ引用します。================================『教師とスクールカウンセラーのためのやさしい精神医学(1)』読書メモ1(p30まで #以下の緑文字は僕のコメントです。)・「事例性」においては、 「<誰が><何を>問題にしているか」が主要なポイント 「疾病性」より「事例性」のほうが大事です。#「問題はつくられる」ということ。 森先生の本では、よく出てくる考え方です。Q:教師になぜ精神医学の知識が必要か?・教職25年目の小学校の先生の回答 (森先生絶賛!) (1)個に合った教材の開発に努めていける (2)指導方法の工夫改善により個への配慮ができる (3)組織としての指導体制づくりをし、 多くの教師の目で子どもを見届ける必要性を理解できる (4)子どもをなるべく正確に見取る力になる 等 ↓ ○教師側に「精神医学の基礎知識」があれば 少し心のゆとりが生まれ、 個人を理解するうえで役立つ・森先生の設定していた模範解答の要素(抜粋) ○対応によって、その予後は大きく変わってくる。 ○対応の中身は、各精神障害によって、しばしばまったく違ってくる。 ○多くの精神障害は、早期に発見され、早期に適切な援助を受けられたならば、 その予後はよい。 ○教員は早期発見・早期介入の可能な立場にいる。 ○障害への偏見等を改善するためにも、子どもたちへの教育が重要。 ○まず教員が精神障害に対する正確な知識を持ち、 偏見を解消しておかなければならない。(第1章「精神障害とは何か?」まで)================================赤字にしまくりですが、どれも、忘れてはいけない大事なことだと思います。僕は忘れていました。(てへっ)思い出せてよかった。特別支援教育の必要性の原点は、子どもたちの事実にあります。「その個に合った対応」をすることで、変わっていった子どもたちを、何人も見てきました。今まで出会った子どもたちが教えてくれたことを、忘れずにいたいです。 そうそう。森俊夫さんといえば、ブリーフセラピーです。最初に読んだ本が、めちゃめちゃおもしろくて役に立つ本でした。ほんの森ブックレット『“問題行動の意味”にこだわるより“解決志向”で行こう』(森俊夫、ほんの森出版、2001、680円)ブログでも絶賛し、他の先生方にも勧めました。森先生の本の内容は、その他の本も含め、過去記事に詳しく書いています。未読の方はぜひご覧ください。あなたの現状を変えるパワーがあります。▼ブリーフ・セラピー(短期療法)は知る価値アリ!! (最初に紹介したブログ記事です。)▼『先生のためのやさしいブリーフセラピー』 ▼『解決志向ブリーフセラピー』 1 2 3 (^0^)いつも読んでくださって、感謝します! ブログを応援してくださる方はクリックしてください!(^^;) ブログ王ランキング
2010.12.06
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LD学会の機関誌を読む、第3回目です。 (過去記事) ▼第1回 ▼第2回今回は、さらに部分的に、自分のアンテナにひっかかったところを、引用・紹介していきます。▼が元記事のタイトル、・が元記事の部分的内容#は僕の意見・感想です。=================================▼柘植雅義「高校生に発達障害の授業をしてみたら」・自分でできる具体的なサポートをポストイットに書き(1人3枚)、 黒板に貼って・・・4~5つほどの観点に分類し協議#現場のケース会議でも使えそうです。(^0^)・発達障害の高校入試における配慮の事例 ・別室受検 ・試験時間の延長 ・集団面接を個人面接で実施 ・問題用紙の拡大 ・前日に試験会場の下見 等#他にも多数紹介されていました。 自閉症やLDなどの障害に合わせて、様々な配慮事例があることがわかります。 ▼上好 功(NPO法人特別支援教育ネットワークがじゅまる副理事長) 「高等専修学校における実践」・子どもと同じ年齢(発達年齢)になり、 遊び心をもって、一緒に楽しむ。 また、自分のカラーを変えることなく、 独自の方法で実践する。・手立ては用意しておいて、 本当に困って助けを求めてきたときに初めて、 具体的に支援する。・毅然とした態度を示す 悪いことは悪い#上の3つ、赤文字を使いましたけれど、 すっごく大事だと思います。 この3点は、どこの教育現場でも、共通ですね。 ▼島貫 学「特別でない特別支援教育」(高等学校の実践)・基本は教職員の情報交換・担任会や分掌連絡会、教科担任会等で 生徒の様子を必ず交流する。・提出された「気になるカード」への記入内容を一覧表に。 教科によって「気になったり」「気にならなかったり」というのが みえてくる。#「ポストイット」も「気になるカード」も、 「書いて交流する」という点で、同じですね。 勤務校のケース会議ではやっていないですが、 非常に効果的な方法だと思います。 ▼上野一彦「高等学校における特別支援教育の動向」・大学入試センター試験における 「発達障害」の特別措置について ・センター試験出願時に受検特別措置を申請する。 ・審査にあたっては、希望する措置の必要性、妥当性を判断するために、 (1)受験特別措置申請書 (2)医師の診断書 (3)状況報告・意見書等 の書類の提出が求められる。 ・(3)については、 個別の指導計画や個別の教育支援計画等によって 明らかにされる可能性も高く、 今後の特別支援教育の一層の推進を求めることにもなろう。#以前、竹田先生からお聞きした、 「センター試験における配慮」の実像が、 この記事によって、大変よくわかりました。 センター試験は、毎年1月でしたっけ? もうすぐですね。 今年は「発達障害」への配慮が具体的に示されたということで、 実際にどうなるのか、注目しています。 高等学校での特別支援教育をぐぐいっと進めるきっかけに なりそうです。================================= (^0^)いつも読んでくださって、感謝します! ブログを応援してくださる方はクリックしてください!(^^;) ブログ王ランキング
2010.12.04
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昨日はLD学会機関誌の第1号を参照しました。今日は第2号(2010年6月発行)の読書メモです。多数の論考のうち、特に大事だと思った、「ライフステージを通した地域における支援体制構築」関係の報告から2編、取り上げます。ちなみに、LD学会機関誌は年3回発行されます。==============================▼山岡 修 「発達障害のある人のための ライフステージを通した地域における支援体制構築を目指して」・盲・ろう・養護学校の一元化に示された 「ノンカテゴリー化」= 医療モデルから社会モデルへの転換を示すもの・発達障害のある子どもが、 就労・自立をしていくために必要な能力のうち、 特に大切なこと (1)問題解決能力:何とか乗り切ったり、自分で解決できる力 (2)教科学習: ・簡単なものなら マニュアルを読み理解できる ・住所・名前・数字などを、 他の人が読めるように書くことができる ・簡単なお金の計算や管理ができる 等 (3)趣味・目的と意欲: 趣味や楽しみを持ち、 そのために計画的に取り組む気持ちが出てくること (4)自己理解、支援を受ける決断: 必要な時は支援を受ける決断 ▼熊本 葉一(NPOいわて発達障害サポートセンターえぇ町つくり隊代表) 「自閉症児・者が自立して暮らせる町づくり」・「人の構造化」: 「知っている人がいる」ということ (例) ラーメン屋のおばさんがその人に合わせた対応をしてくれるのであれば、 そこはその自閉症の人にとっては一人で利用できる場所・(上の報告に対する、シンポジウムでの上野一彦先生のコメント) 中・重度の知的障害を伴う者の多くは 知的障害特別支援学校高等部へ進むが、 卒業後は市内通所の福祉施設や 地域から離れた専門の入所施設に入るものが多く、 在宅のものも少なくない。 彼らを街中で見かけることは稀であり、 地域の中で就労し自立した生活を送っているものはほとんどいない。 「彼らは何処にいるのか」 この問題提起は鮮烈である。 「えぇ町つくり隊」のゴールと手立ては明快である。 知らないということが誤解と差別の源であるという、 イロハのイをこの報告は教える。 特性がわかりはじめると、 お互いに居心地がよくなっていく。==============================少し前に、障害のある方の就労や進路について考える機会がありました。普段は小学校段階でのことしか全く考えていないのが実情ですが、「つながる先」についてしっかりと情報をつかみ、目指す将来像を明確に持つこと。それが、今目の前にいる小学生への教育でも大変大事なことであるのは、明白です。この号には、他にも、以前ブログでも紹介した神戸市の「居場所づくり」の取り組みについても、高橋眞琴先生が報告されています。子どもたちの居場所づくりも、大人たちの居場所づくりも、両方大事。特に「障害のある方が、学校を卒業してからの居場所が 社会にあるのか」という岩手からの問題提起は、私たち学校教育関係者も真剣に考えていかなければならないと思っています。 (^0^)いつも読んでくださって、感謝します! ブログを応援してくださる方はクリックしてください!(^^;) ブログ王ランキング
2010.11.21
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特別支援教育士の資格取得に向けて勉強しています。といっても最近はほとんど勉強してませんでした。夏の合宿での単位がなんとか認定されたので、12月19日の最終テストに向け、ちょっとは勉強しなくちゃです。(^^)そこで、いつも届いてからほったらかしのLD学会の機関誌「LD研究」を半年ぶりぐらいに読んでみました。2010年の第1号(2月発行)。今日はその読書メモです。線を引いたところを振り返ってみます。==============================▼上野一彦「わが国における特別支援教育の将来」より・learning difference(学び方が違う)という捉え方・2005年度からは 小・中学校だけでなく、 幼稚園などの就学前教育から高等学校にまで 特別支援教育体制は拡大されている。・「通級による指導教室」は、 心の居場所的な「オアシス」から、 そこで力を蓄え、しっかりと通常の学級に翔び立っていける 「カタパルト(発射台)」となること・他校通級は現在60%近く = 利用しにくい。適切さを欠く。・特別支援教育の究極のゴールは、 本人の自立と社会的参加である。・保護者「特別支援をぜひ受けたいと思うが、 通常のクラスのなかで目立たないようにお願いしたい」 という声が圧倒的・「入り込み指導」=米国の「コラボレーティブ・ティーム・ティーチング」(CTT) もっとも保護者から支持されている#僕も、通常学級の中で、特別な支援を必要とする子を支援するほうが 自然だと思います。インクルーシブ教育の流れも後押しして、 これがどんどん加速的に広まっていきそうです。▼シンポジウム 「通常の学級で『特別支援教育』をどう進めるか」・個に応じた配慮・支援を可能にする学級経営と授業づくりが必要 (花熊 暁)・対象となる子どもだけでなく、むしろ学級全体へのアプローチが重要 △ある学級では、授業の区切りがあいまいで、 めあてを明示することもなく 授業が始まってしまう → ハンディのある子が辛い思いをしながら、 「授業や指示の問題」を教えてくれている と捉えるべきではないか。 ○子どもの視点にたって、子どもが戸惑いがちなことには、 事前に指示を出しておく。 ○遠くから怒鳴るのではなく、子どもに近づいて、 何をどうすれば良いのかを具体的に指示する。 ○ポイントを黒板に図示する。 (伊藤亜矢子)・「あったかクラス作戦~20個の取り組み」 ・授業時間を削らない:授業の中でできるソーシャルスキル・トレーニング ・好意に満ちた語りかけがクラス作りのベース ○とりわけ重要なのは「アイビリーブ」 (例)子どもが、食缶のおかずをこぼしたとき 「先生は、あなたはおかずをこぼさずに運べる子だって 信じてるよ」 ★「怒り」を「アイビリーブ」に転換させる。 ・子どもたちにも、 友だちに「早く宿題を出せよ!」と言う代わりに 「ぼくは早く宿題を出す方がいいと思うよ」 と言うことを勧めた。 (松久真実)~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~▽松久先生のこの取り組みの詳細は本になっています! 『発達障害の子どもとあったかクラスづくり』 (高山恵子/松久真実・米田和子、明示図書、1960円)【内容情報】(「BOOK」データベースより)あたたかい雰囲気のクラスづくりに効果抜群の20の取り組み。自尊感情を高め合い、まとまりあるクラスをつくるためのアイデアが満載。【目次】(「BOOK」データベースより)第1章 発達障害の子どもとあったかクラスづくり─環境は人がつくる、言葉がつくる(「環境」が特別支援教育成功のカギ/「環境因子」を重視したICFとは?/ICFの発達障害への活用 ほか)/第2章 あったかクラス大作戦─明日から無理なくできる20の取り組み(ケンカの芽をつむ「いがいが言葉」撲滅への取り組み/効果バツグン!叱り方の3段階「森レベル・林レベル・木レベル」/静かな教室をつくる!サイレントモードでクールダウン! ほか)/第3章 あったかクラスで育んだ子どもたち(先生としての私を育ててくれた子どもたちとの出会い/ほめることでがんばり続けたしんご君/言語表出の苦手さを乗り越えて司会に挑戦したゆみさん ほか)~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~==============================この後も勉強になる実践報告・研究報告がたくさん書かれていましたが、ブログではここまでにしたいと思います。2010年第1号の中で一番の収穫は、僕としては松久先生の「あったかクラス作戦」を知ったことでした。実践の詳細が本になっていることはネットで調べてわかりました。読んでみたいと思います。「通常の学級で『特別支援教育』をどう進めるか」は、昨年のLD学会大会の大きなテーマでしたが、まさにそこが重要なポイントだと思います。少しずつでも着実に、堅実に前進したいものです。 (^0^)いつも読んでくださって、感謝します! ブログを応援してくださる方はクリックしてください!(^^;) ブログ王ランキング
2010.11.20
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携帯用会話補助装置「レッツチャット」の製造・販売の中止が決まったそうです。携帯用会話補助装置というのは、言語でのコミュニケーションが苦手・またはできない人のための「いのちづな」ともいうべき機械です。このブログでも「VOCA」「トークアシスト」などの言葉で、関連する機械を、何度か話題にしたことがあります。「レッツチャット」については、そんなに詳しく知っているわけではないですが、肢体不自由児学級で担任した子どもが一時期、これを試しに使っていたような記憶があります。たとえ重度の障害があって、言葉が言えなかったり、体が動かせなかったりしても、何とかコミュニケーションができるよう、かなり工夫された機械だと思います。具体的には、公式の製品紹介ページにある以下の画像を見ていただければ、分かると思います。体のどこか1か所が動けば「ことば」が入力できる機械です。▲公式の製品紹介ページより転載。なお、山元加津子さんが書かれた、ネット上の「意思伝達装置について」というホームページからも、そのあたりのことが分かります。「体がほとんど動かず、お話が難しい人のために」という項目で、数ある手段の中の一つとして「レッツチャット」も取り上げておられます。他の関連ホームページとしては、NHKで誕生秘話が紹介されたときの模様も、ネットでご覧いただけます。 ▼シリーズ 福祉機器開発の現場から 自分の言葉で伝えたい ~携帯用会話補助装置~(NHK 福祉ネットワーク) その機械が、「在庫のみ」で取り扱い中止になるそうです。反対運動・反対署名が湧き起こっています。特に、山元加津子さんは、「レッツチャット」を使っている親友にとって一大事、ということで、中心になって、大変熱心に署名の呼びかけをされています。詳しくは、山元加津子さんのブログ「いちじくりん」での記事をお読みください。▼レッツチャット存続の署名をお願いします。 (「いちじくりん」8・19)以下、部分抜粋=============================宮ぷーがお世話になって、命の絆であるのがレッツチャットであるということ。宮ぷー自身、もしレッツチャットが壊れてしまったら、宮ぷー自身も困ります。だって代わりがなくなるのです。そして今、レッツチャットで命をつないでいる方がいっぱいおられるのです。その方々がとてもとても困ります。だって、レッツチャットは命なのです。それから、新しく必要な方もたくさんおられはずです。だから、レッツチャットはなくなっては絶対に絶対に困るのです。=============================署名用紙の実物はこれです。▼署名用紙 http://www005.upp.so-net.ne.jp/kakko/miyapupuro/syomei.pdfプリンターのない人は、コンビニのコピー機で呼び出せるそうです。以下は、mixiコミュニティの「たのしい障がい児教育研究室 トピック」より、りえ(T) さんの書き込みを転載させていただきます。=============================セブンイレブンのコピー機で「ネットプリント」を選んでください。 登録予約Noは「BTD5QP8J」です。 一枚20円で印刷できます。 (印刷される署名用紙は説明書込みで二枚です) =============================ほかに、ネットでも署名ができるようです。すごい時代になったものです。僕も、さきほど署名しました。▼会話補助装置「レッツ・チャット」存続を求める要求署名たくさんの署名が集まりますように! 『山元加津子さんのねがい かっこちゃん 1』 ↓僕のブログを応援してくださる方のクリックもお待ちしています。(^^;) ブログ王ランキング
2010.08.25
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SENS(特別支援教育士)実習が昨日、終わりました。3日間で30時間の研修時間。夜は22時ぐらいまで研修。一度研修が始まったら、休憩なしで3~4時間ぐらいぶっつづけ。大学受験のときでもこんなに勉強しなかったのではないだろうか。おそらく生涯で一番勉強をした3日間でした。おかげで、今までよく分かっていなかった「アセスメントの総合的解釈」を含む一連の流れが、非常によく腑に落ちるようになりました。合宿の成果は偉大です。グループで話し合って、Kくんという子どもの支援を考えていくのですが、「グループとしての見解」を他グループと交流できるほか、そのあとで「講師見解」を示していただけるので、大変勉強になります。たとえば、「個別の指導計画」をたてるときに、グループとしては4つの長期目標を立てていたのが、「講師見解」では「算数」の目標を外して3つにしてあったり、その違いから学ぶことが多くありました。グループの仲間と率直な意見交換ができたのもよかったです。特に最後の「教材づくり」は、ワイワイ言いながらつくっていくことでとてもいいものに仕上がりました。仲間の力もまた、偉大ですね。 ↓応援のクリックを ブログ王ランキング
2010.08.24
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お盆明けに迫っている大阪府支援教育研究会ICT 活用プロジェクト夏期講座のご案内です。大阪で2日間の開催。寝屋川支援学校にて。8月17日と18日です。僕は2日目はどうしても無理、1日目もどうなるかわからない状況です。ですが、内容的には大変参加する価値が高いものと思います。これまでに2回参加しましたが、最新のICT技術にふれることができ、具体的に「持ち帰る」ことができます。少人数での講座で、講師の先生に気軽にお尋ねできるのもメリットです。特別支援学校での開催。障害のある子へのICT支援を中心に、それだけでなく広くICTの授業活用について驚くべき実践事例を聞けるものと思います。開催要項はこちら。▼大支援研ICT 活用プロジェクト夏期講座1次案内個人的には、17日(火)9:30~12:30の講座「苦手な算数を楽しく学ぶ!教育支援ソフトによるアプローチ」 というのが気になっています。 これ目当てに行くかもしれません。(^。^) ↓ 情報がお役にたちましたら、ぜひ応援のクリックを。 ブログ王ランキング
2010.08.05
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特別支援MLで情報を教えてもらいました。◆インフォ・ラウンジ、絵カード・音声によるiPhone用スケジュールアプリ提供 http://www.venturenow.jp/news/2010/07/30/1816_008604.html以下、リンク先より部分抜粋して転載します。================================・発達障がいのある子どもや家族支援などをおこなう、たすく株式会社のもつ療育ノウハウを生かしたiPhoneアプリ「たすくスケジュール」。・「起きる」「お風呂に入る」など日常生活に関する絵カードをタイムライン上に配置して独自のスケジュールを作成するためのアプリ。・言語障がいや自閉症などの発達障がいのある人が、物事を分かりやすく順序立てて考えるための支援ツールとして考案/開発した。価格は1,800円。・保存している画像から新規にオリジナルの絵カードが作れる。・カードタイトルの設定、画像サイズの調整、音声の録音なども可能。================================以前受け持ちの子が使っていたコミュニケーション支援機器「トークアシスト」のようなことができます。しかも、値段が1800円!ワオ!今まで一番安いと思っていたDS支援ソフトの「あのね♪DS」よりも格段に安いです。お子様のお小づかいで買えちゃいそうです。(笑)(関連過去記事 ▼『あのね♪DS』~DSで動くVOCAです。DSカメラで写真を取り込んで使えます。)僕はiPhoneを持っていませんが、iPhoneのアプリはこれからもどんどん充実していきそうで気になっています。(^0^)いずれiPhoneは買うかもしれませんね。↓ 情報がお役にたちましたら、ぜひ応援のクリックを。 ブログ王ランキング
2010.08.01
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障害児教育-「共に学ぶ」に近づくには朝日新聞の記事です。いよいよ、「インクルーシブ教育」の流れが、具体的・本格的になってきました。 つい最近、『光とともに・・・』の最終巻15巻を読みました。『光とともに...』(15)『光とともに・・・』の最終話とその前のお話は著者が亡くなられたため、ネーム(マンガにする前の下書き)での掲載です。そのネームの中で、外国の方が「自閉症」などの障害に対して周囲の理解があり、支援することが当たり前という雰囲気があることがふれられていました。外国と比較すると、日本ではまだまだ一般に「障害」が理解されたり当たり前に一緒に暮らす、ということが行われていない、と感じます。ネームの中で光くんのお母さんが「オーティズムと言えば 気にしてないよって 言ってもらえる国 いつか言ってみたいな」(p170)と言われていますが、そういう状況を、この国で作りたい、と思います。そのためには、学校で「障害のある子もない子も共に学ぶ」ということを当たり前にすることが、大変意味のあることだと思っています。課題は多いでしょうが、「これまでの原則と例外をひっくり返す」意見書が出たことを喜ばしく思っています。「原則分離教育」という大きな流れは、今変わる時期に来ています。決して「特別支援学校」を否定するわけではないですが、現状、普通学校で不安があるから、ということで特別支援学校に流れてきている子どもの数がむちゃくちゃ多いらしいです。地域の学校でも受け入れる体制があり、できうる限りの不安を解消する手立てがあり、その上で、たとえ特別支援学校を選んでそちらに通うとしても、地域の学校(居住地の普通校)とのつながりは深く持てる、そういう風にしていきたい!と強く思っています。障害を理解することは簡単ではないかもしれません。しかし、もしそれを目指すなら、小さいころから、学校で当たり前に一緒に過ごすこと。それに勝ることはありません。 ブログ王ランキング▲内容がお役に立ちましたら、ぜひ1クリックをお願いします。
2010.07.24
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本日は、SENS(特別支援教育士)の講義のため大阪は天満に行っていました。WISC-IIIについての講義を受けました。すでに単位を取っている講義なのですが、8月の合宿実習に向けておさらいをするための再受講です。今日も150人くらい入る部屋が満員でした。毎回思いますが、休日に1日6000円の聴講料を自腹切って大変たくさんの人が熱心に勉強されている、その様子を見て、「すごいなあ。熱心な人がたくさんいるなあ」と感動します。自分もその中の一人ですが。(^^;)いやあ、自分もなかなかよくやっているなあ、と自分で自分をほめたりして。さて、そのSENSの講義の最初に、竹田契一先生より、こんなお話がありました。============================・大学入試センター試験で、 特別支援教育上の配慮が必要な生徒には、 「受験時間を1.3倍まで延長できる」とか 「別室で受験できる」などの配慮が受けられることが決まった。・ただし、こういった措置を受けるには、 高校での個別の指導計画を提出しなければならない。・高校での「特別支援教育」は進んでおらず、 「個別の指導計画」を作成して 個に応じた支援を行っているところは大変少ない。 その状況が変わるかもしれない。(最初の話をちょっと聞き逃しました。 大意はあっていると思いますが、細かい部分ちょっと違うかもしれません)============================おそらく、最新のニュースで、ついちょっと前に決まったことだと思います。これは「個別の指導計画」作成の必要性を大幅に高めるすごいニュースだと思います。これを機に、小→中→高と「特別な支援を必要とする児童・生徒」の支援の引き継ぎがきちんとなされ、保護者や本人が喜べる、というケースが増えることを望みます。お昼休みの食事のときに、特別支援学校の高等部の先生とお話をすることができ、高校の現状についてお聞きしました。普通高校の教員の「特別支援教育」への理解や引き継ぎ・連携・協力といったつながりの構築に関してなかなかきびしいものを感じておられました。「特別支援」をめぐる社会情勢はちょっとずつ前進しているような気がしています。あとは、現場が、現場の先生たちによって少しずつ変わっていくことだ、と思います。法律が変わったり制度が変わったりしても学校と言うところはなかなか変わりにくい、ということがけっこうあるものですが、いやあ、これから先、けっこうガラリとすぐに変わっていくなんてこともあるかもしれませんよ。 ブログ王ランキング ▲内容がお役に立ちましたら、ぜひ1クリックをお願いします。
2010.07.17
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『続 子どもへのまなざし』11~自閉症の子は 時間と空間のなかに、自分を位置づけられない の続きです。 『子どもへのまなざし(続)』(佐々木正美、福音館書店、2001、1800円)付箋を貼ったところを具体的に読み返していく連載記事の第12回。今回が最終回です。第4章「障害を持つ子ども」終末部より「子どもの障害を、親にどう伝えたらいいのでしょうか」というところから。=============================『子どもへのまなざし(続)』読書メモ12 (p363~)(#の後の緑字は僕のコメントです。)・「自分はこの人なら信じてもいい」と、 親が相手を信頼できる関係になってこないと、 なかなか伝えられない。(p370)#まず信頼関係が大事、ということ。 多分、佐々木先生がずっとこの本の中で言ってこられたことです。 年度末を迎えるにあたり、 猛烈にこのことを反省します。 信頼関係がないところで、いろいろ「その上での話」をしてしまったことにより、 土台が崩れてしまったような気がしています。 ものには順序というものが、ありますね。・ピアカウンセリング: 同じ苦しみや不安や悲しみを持っている人同士が、相談し合える。・まず、相手がわかってくれるということが大切。・「私たち医者には十分にわかっているけれど、 あなた方が心配そうにしているから、伝えないんだ」 というような気持ちが、両親に伝わったら、 つぎからは、ほとんど相談にはきません。(p372)・相手が信じてくれるように、どうふるまうか、 どう対話をするかということが大切なんです。・そういう気持ちや感情がない人は、本来、 こういう仕事は引き受けないほうがいいと思いますし、 引き受けてはいけない。#最初はそのあたり、意識的に、注意を払っていても、 年数が過ぎたり、同じことを繰り返していたりして、 慢心・油断が生じてくることがあります。 僕はもともと、そういう「対話」や「ふるまい」が苦手なので、 慢心したり油断したりしたら、もうダメです。。。(>_<;) だからこそ、日々新たに、今この時は1回しかないということを 肝に銘じて、 だら~っとして、うかつなことを口走らないように、 気持ちを引き締めなければなりません。 自戒の念を込めて・・・。=============================以上で、『子どもへのまなざし(続)』の読書メモは終わりです。『子どもへのまなざし(続)』(佐々木正美、福音館書店、2001、1800円)このブログではたくさんの本を紹介してきましたが、その中でも一番紹介記事の回数が多い本となりました。育児・教育に関する悩みをお持ちの方は、一読されて、損はないと思います。この本の前作『子どもへのまなざし』もおすすめです。僕はこの本を、子どもが生まれた友人にプレゼントしました。(^0^)『子どもへのまなざし』 ~乳幼児期は、人間の基礎をつくるもっとも重要な時期です(佐々木正美、福音館書店、1998、1700円) 前作『子どもへのまなざし』の読書メモはこちら▼佐々木正美『子どもへのまなざし』1~ゆっくりめでいいのです。 ☆読んでくださって、ありがとうございます。 (^0^) ブログ王ランキング ▲よろしければぜひ1クリックお願いします。ブログ継続の力となります。
2010.03.16
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『続 子どもへのまなざし』10~人と協力してなにかができるようになることの続きです。 『子どもへのまなざし(続)』(佐々木正美、福音館書店、2001、1800円)付箋を貼ったところを具体的に読み返していく連載記事の第11回。今回から、大きな章の第4章、「障害を持つ子ども」に入ります。=============================『子どもへのまなざし(続)』読書メモ11 (p233~362)(#の後の緑字は僕のコメントです。)・障害を持つ子どもの連続性 知能の発達を考えた場合、連続性があることは事実。(p296)#以前、「大人のADHDの会」の方に、聞いたことがあります。 つまり、どこからが障害でどこからが正常とか、たとえばそんなふうに 分けられるものではないということ。 また、いわゆる「ふつうの人」も、多かれ少なかれ、 ADHDの傾向や、自閉的傾向についても、持っているということです。 これは、非常に大事な思想だと思います。 「障害のある人」を指して、 「自分とはまったく別の人」みたいな捉え方は、危険だと思っています。・視力の場合もそう。 視力がどれぐらいになったら、眼鏡をかけるかというようなことは、 決まっていない。・高血圧、正常血圧、低血圧といった場合も。・いろいろなタイプの子どもたちがいる、ということ。 ・注意欠陥多動性障害や学習障害の子どもたちは、 不幸なことに、その子がそのままでいることに、 なかなか承認が得られない。(p311) 知的障害があるわけではありませんから、 親やまわりの人からは、現状を承認してもらえないことが多い。・親やまわりの人から 「問題」のない子にしたいという、無理な力が加えられる → ・子どもたちは衝動性を、ますます大きくしてしまう。 ・自分をコントロールできにくくなってしまう ・自分を粗末にする生き方をしてしまう#最後の「自分を粗末にする」という言葉が、一番グサッときました。 いかんやろう、これが一番いかんやろう。 せっかく生まれてきて、 自分を粗末にする生き方しかできへん、 また そんなところに追い込まれてしまう、 そんなの ぜったいに いかんやろう、 と思います。(おっと 感情的になって関西弁になってしもうた~!) ・『自閉症連続体』を書いたローナ・ウィング 「自閉症の子は 時間と空間のなかに、 自分を位置づけられない」(p323) わかりにくいようでいて 非常にわかりいい表現#「自閉症連続体」は、「自閉症スペクトラム」と 呼ばれることが多いですね。 「だいちゃんのホームページ」に大変素晴らしい解説を見つけました。 詳しくは、こちらをお読みください。 ▼自閉症スペクトラムとは (「だいちゃんのホームページ」内)・『自閉症連続体』あとがき 「この人たちからは、私たちの世界に近づいてくることはできないんです。 だから、私たちが相手に近づいていくしかない。 そして無理のないやり方で、だんだんこちらの世界に誘導してあげる」・目に見えるようにして教えること(p350)・自閉症と注意欠陥多動性障害や学習障害の子どもたちは、 目で確認できる現象を理解する、記憶しておく、 あるいは理解はしていないけれど、記憶するという力は強い。・何か教える場合でも、1つずつ目にみえるようにして、 ものを教えてあげると、よくできる。・この子たちに因果関係とか、理由というものを、 説明したり 理解させることも困難。 →○どんなことを教えるときにも、 「このことに集中するんですよ」 「今は、ここをみるんです」 「あれをするんですよ」 というように、できるだけ、1つのことに焦点が当たるように、 「今 ここをみて、これをすればいいんです」 ということを、教えていくような指導のしかたがいい。#このあたり、特別支援教育にかかわりの深い先生は、 指導の基本みたいなことで、わりとよく知っておられると思います。 でも、あらためて、子どもへの言葉かけの形で読むと、 「あっ、自分はこういう意識で、子どもに対していたかな」と 反省させられます。・しかも、その教え方や指示のしかたは、 目でみれば指示や状況が、確認できるというやり方がうまい方法。・たとえば、教えたことを上手にできる子をお手本にして、 「何ちゃんのように やってみよう」ということでもいい。 いいモデル、いいお手本を利用しながら教えていくことは、 伝わりやすい。(~『子どもへのまなざし(続)』p362まで)=============================非常に長くなってしまいました。 内容を2回に分けた方が良かったかもしれませんが、面倒なので(>。<;)このままにしときます。本書の抜粋部分は、前後を省略して編集していますので、極論に聞こえる部分があるかもしれません。本書は、子育ての悩み・質問に答える形での書き方がされていますので、その文脈に沿って理解されるのがベストです。興味をもたれたら、ぜひ本自体をお手に取ってください。『子どもへのまなざし(続)』(佐々木正美、福音館書店、2001、1800円)さて、いよいよ次回で終わりになります。次回は、「子どもの障害を、親にどう伝えたらいいのでしょうか」というところ。これはまた、非常に難しいテーマです。では、また次回! ☆読んでくださって、ありがとうございます。 (^0^) ブログ王ランキング ▲よろしければぜひ1クリックお願いします。ブログ継続の力となります。
2010.03.15
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特別支援教育のML(メーリングリスト)で流していただいた情報です。「インクルーシブ教育」ということに大変興味があるので、さっそくチェックさせていただきました。下のリンク先の毎日新聞の記事です。▼インクルーシブ教育:推進へ法的整備を 大谷恭子弁護士が講演--豊中シンポ /大阪さすがプロの新聞記者。説明が長くなりそうなことを、短い言葉で整理して書かれています。一部だけ引用します。============================== 障害のある子の教育が、特別支援教育ではなく、なぜ、インクルーシブ教育でないといけないのか。 インクルーシブ教育は、まず、障害のある子もない子も一緒の場に統合する。同じ空間にいて、障害のある子に配慮と支援がなされる。そのことで障害児の社会参加が実現する。社会が変わることを前提にしている。 一方、文科省の進める特別支援教育は、統合されないままの支援。障害児に自己努力を課す。今ある社会は変わらないことになってしまう。両者の違いは大きい。障害とは社会との関係で生じる、というのが障害者権利条約の基本的立場だ。==============================という説明の言葉、かなり分かりやすく、短くまとめていると感じました。ただ、少し断定しすぎで、ちょっと補足がいるかも~とも思いましたが。(^^;)制度上の背景については、少し知識として知っておかないと新聞記事の理解がしにくいかもしれません。現状、「障害のある子もない子も」一緒の教室で学ぶということはされています。ただ、それは「学籍」「所属学級」が分けられたうえでの、「交流」「共同学習」といった位置づけが中心です。そもそも最初から分けずに、「同じ場所にいろんな子がいるのが当然なんだ」という考え方に立つのが「インクルーシブ教育」です。豊中などでされている「原学級保障」の取組は、かなりこれに近いと思っています。引用した新聞記事の第1文で、「特別支援教育」という言葉は明確に否定されています。僕は「特別支援教育」というのは、「インクルーシブ教育」へ向かうステップの一つだと思っています。変わらなければいけないのは社会です。「障害のある子の教育を特別に行う」という流れは、やがて、違いを包み込む大きな社会の制度のへ統合されるべきものだと思います。「インクルーシブ教育」の理念は、障害者だけでなくて、外国人、異文化、少数派など、さまざまな「違い」を包み込むものとして次の時代の理念となるでしょう。僕は今「特別支援教育」と「小学校外国語活動」の両方にかんでいますが、ねらっているものは同じだと、常に思っています。「違い」を包み込む「インクルーシブ教育」です。皆さんのご意見をお聞かせ下さい。 ☆ここまで読んでくださって、ありがとうございます。 (^0^) ブログ王ランキング ▲上のバナーをクリックしていただくと、ブログへの励ましの応援となります。
2010.03.01
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この連休、かなり読書をしています。3日前に行った丹波市立市島図書館で、読みたかった本をかなり見つけたのです。昨日紹介した『アントキノイノチ』(さだまさし)もその1つ。(これは、かなりの衝撃作で、今日もう1回最初から読み返しました。)そのほかにも、いい本をたくさん借りてきました。『豚のPちゃんと32人の小学生 命の授業900日』(黒田恭史、ミネルヴァ書房、2003、2000円)これがまたよかった!これについては別の投稿で、きちんと紹介しようと思います。今回は『光とともに...』第12巻について。『光とともに… 自閉症児を抱えて』 (第12巻)(戸部けいこ、秋田書店、2007、760円)市島図書館には「マンガ」のコーナーがあって、その中になんと『光とともに・・・』が全巻そろっていたのです。素晴らしい図書館です!そんなわけで、まだ読んでいなかった12巻を借りました。前置きが長くなりました。この本の中で「イヤーマフ」が紹介されています。ネット上では、たとえばこんなサイトで紹介されています。(有限会社未来研究所様。実際に買うことができます。)【安全用具・保護具】エスコ:ESCO 取扱:イヤーマフ↑これは楽天で検索をかけて出てきたものです。なんと1203円!安っ!イヤーマフについては「特別支援」のMLなどで以前に知っていましたし、実物の展示も見たことがあります。でも、よく分かっていませんでした。『光とともに・・・』第12巻p190では、「イヤーマフって たしか もともとは 工業用で、 騒音は遮断して 人の声は聞こえるようにできているんですよね」というセリフで紹介されています。光くんもこの後、愛用することになります。これ、知らなかったんですよ。「騒音は遮断するけど、人の声は聞こえる」ということ。単に、うるさい音をカットするものだと思ってました。騒音だけカットして会話が聞こえるなら、こんな便利なものはないですね。聴覚過敏のお子さんとか、通常の学校にもそれなりにいると思うのですけど、こういう情報も、現物も、全然見聞きしたことがなかったりして、「我慢しなければならない」で耐えているケースって、あると思うのです。光くんだけでなくて、世の中の必要としている人にしっかりといきわたるような世の中になればいいな、と思いました。ちなみに図書館には14巻までありました。『光とともに・・・』ここのところ読むのをご無沙汰していましたが、図書館で借りられることが分かりましたので、多分ここ1か月ほどで残りも読んでしまうと思います。最新刊も14巻なのかな? ☆以下のブログランキングに参加しています。応援していただける方の1日1クリックをお願いします!(^0^) にほんブログ村
2009.09.24
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来週土曜日、9月12日に、兵庫県三木市でセミナーがあります。発達障害当事者の笹森理絵さんのお話が聞けます。 三木市障害者相談支援センター 市民向けセミナー (Wordファイルです。)以下、転載。===========================三木市障害者相談支援センター 市民向けセミナー 演 題 「発達障がいの当事者からの発言」 ~こんなふうに感じているのです~ 日 時:平成21年9月12日(土)13時00分~(受付12時30分より)場 所:三木市立教育センター4F 大研修室(無料駐車場あり)定 員:90名参加費:無 料主 催:三木市障害者相談支援センター共 催:三木市===========================僕の同僚の先生が、この方の話を聞かれて「すごくよかった。」と言われていました。本も出されています。『ADHD・アスペ系ママへんちゃんのポジティブライフ 発達障害を個性に変えて』(笹森理絵 、明石書店、2009、1500円)ブログも書かれています。1センチでも前へ!!笹森理絵です♪僕自身はお会いしたことがないのでできれば行きたいのですが、まだ都合がはっきりしません。もし行かれる方がありましたら、ぜひどんなお話だったか、教えてくださいね♪ ☆以下のブログランキングに参加しています。応援していただける方の1日1クリックをお願いします!(^0^)
2009.09.04
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これもまた大阪のICT講座で教わったことですが、「ネット画像を絵カードにする」というかゆい所に手が届くソフトを作られた方がいらっしゃいます。兵庫教育大学のおがっちさんです。多数のフリーソフトを自作され、無料で公開されているので、ぜひ一度は訪れてみてください。▼おがっちさんの「もしも・・・の研究所」僕が先ほど行った時には 「もしも・・パクった画像が絵カードになったなら・・。」のソフトはダウンロードがうまくできなかったのですが、同じようなソフトが別にあり、それはダウンロードできました。 「もしも・・絵カードが作れたら・・」で、具体的に何を絵カードにするか、というのは考えどころです。ネット画像でなく、教科書の画像とかをとりこんでもいいのですが、いくつかの「シンボル」は、これもまたおがっちさんが無料で公開されています。 ▼「もしも・・のシンボル館」おもしろいシンボルがたくさんあります。たとえば「お笑い芸人」のシンボルです。おがっちさんが講座で実際に言っておられた例では、「お笑い芸人」の絵カードを子どもが先生に渡すと、先生がそのものまねをやってくれる!という、非常に楽しい話も聞いてきました。ただ、僕自身がお笑い芸人のネタをあまり知らないので、今回はそれはスルーするとして・・・ほかにも<医療・健康系>というカテゴリーのシンボル集があって、そのなかに、あの視力検査でおなじみの「ランドルト環」がありました。 こんなのですね。(^^)「これが使える!」と僕は思いました。そこで、おがっちさんのフリーソフトを使って、僕が作ったのが、これです。じゃん。上下左右の弁別を教えると同時に、「来年の」(!)視力検査に今から備えるという一石二鳥の「視力検査カード」です。どうだ! 何が「どうだ」なのかわかりませんが。そんなわけで、こういった支援ソフト、そこから刺激を受けてさらにアイデアがわいたりして、なかなかユースフル。作者のおがっちさんは、駅と駅の間の停車駅名がすべて出てくるソフトでは全部「手打ちで」、膨大な時間をかけられるなど、すごい時間と手間をソフト作りに傾注されています。そんなおがっちさんを尊敬します。僕も一応エクセルVBAとかやってたので支援ソフトづくりをやろうと思えばできないことはないのですが、なかなかそこまでの熱意がないですね。。。おがっちさんは、リクエストにも答えていただけるようなので(確実ではないですが)お困りのことやソフトづくりの要望があれば、「もしも・・・願いがかなうなら神社」でお願いしてみましょう。 ☆以下のブログランキングに参加しています。応援していただける方の1日1クリックをお願いします!(^0^)
2009.08.30
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ICT研修講座で、ダダ母(はは)さんのお話を聞きました。以前、自閉症関係の本を本屋で探していた時に、著書を立ち読みしたことがあります。(^^;)『自閉症の息子ダダくん11の不思議』(奥平綾子、小学館、2006、1400円)==============================【内容情報】(「BOOK」データベースより)どうしてほかの子と違うの?親のしつけのせいなの?違い=障害の特性を理解して、受け入れ、日常生活の工夫をすれば、自閉症の子どもも居心地のよい暮らしができるのです。さあ、ダダくんのユーモアあふれる暮らしを11のキーワードとエピソードで紹介しましょう。 【目次】(「BOOK」データベースより)違うほしから来た息子(自閉症との出会い/四つの柱-受容の過程/自閉症ってどんな障害?)/11の不思議(五感が独特/好きなことはすっごくできる/絵にできることならわかる/形のないもの、絵にできないものは苦手/人との付き合い方がうまくない ほか) 【著者情報】(「BOOK」データベースより)奥平綾子(オクダイラアヤコ)自閉症児を育てるなかで、障害者を支援するためのメールマガジンを配信。自閉症サポート企画会社「おめめどう」を立ち上げて、執筆・講演活動を行なっている==============================ダダ母さんの著書は上のものだけでなく、たくさんあります。なんと僕のお隣の市(篠山市)に住んでいらっしゃるということでびっくりしました。講座では機関銃のように話をされたのですが、非常に具体的で「ユースフルな」(=役に立つ)情報をいただきました。会社として販売されている「コミュニケーション支援グッズ」は、当事者にとって使いやすい、ちょっとしたグッズがてんこもり。感動した、というか、「なるほど、これはいい!」と思ったのは「〇×メモ帳」です。 (画像元:http://omemedo.tanba-sasayama.com/memocyou.html) たとえば子どもとコミュニケーションを図ろうとするとき、教師からなら特にですが、「~~はダメです。」と先回りして禁止することがよくあります。「それが×なら、何が〇なの?」というのを、はっきり提示しようというのがこのグッズ。こういう簡単なものを使うことで、"「×には○を用意する」に慣れていく"(サイト商品説明より引用)。これって、すごくいいですよね。(^^)おめめどう という会社は、僕は知らなかったのですが、非常におもしろい企画や、具体的なアイデアを提供しているところだと思いました。どういう会社なのか、サイトトップから直接引用します。=========================発達障害・自閉症の人たちの居心地の良い暮らしのために (有)おめめどう-自閉症サポート企画-おめめどうは、自閉症・発達障害の人たちの居心地の良い暮らしを応援しています。1,具体的・視覚的・肯定的な暮らしをしましょう。2,選べる暮らしをしましょう。3,見える形のコミュニケーションをしましょう。4,できること、わかること、好きなことを、いっぱいしましょう。そのための、グッズ販売や、ご相談・セミナー・講演・書籍販売などの活動をしています。=========================ちょくちょくおじゃまして情報を仕入れておきたいサイトです。 ☆以下のブログランキングに参加しています。応援していただける方の1日1クリックをお願いします!(^0^)
2009.08.28
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少し前にブログに書いたデイジーが、新聞でも取り上げられたようです。→8月19日の日記 「DAISY(デイジー)で、「文字を読む」行為を圧倒的に支援する! 」▼デジタル教科書:難読症向け、日本でも供給開始...市民団体 (毎日新聞)以下、抜粋して引用します。============================・文章を画面で表示しながら音声で読み上げるソフト「デジタル(マルチメディアデイジー)教科書」の無償ダウンロードが今夏、日本で始まった。・全国の市民団体がネットワーク化して提供。・今後、利用が広がる可能性があり、関係者は国や出版社の支援を求めている。 ・デイジー教科書はパソコンの専用ソフトを利用し、教科書を朗読して録音し、文章を入力。カラオケ画面の歌詞のように、音声が読み上げた文字の色が変わっていく。・8月現在、共有した教科書は要望の高い国語や社会を中心に 小中学生用55種類に達し、利用者は約200人に上る。============================僕も申請中です。デイジーの会の方も言われていましたが、利用者数は今の200人からまた爆発的に増えるかもしれませんね。一昨日、校内の研修で「電子黒板」のことをとりあげました。「電子黒板」が学校に配置されるようになるなど、デジタル関係を学校の授業に利用することが当たり前のようになる時代が、すぐそこまで来ています。必ず使わなければならない、というものではありませんが、使うことによって、子どもたち自身に学習内容が入りやすかったり、分かる楽しさや共に学ぶ楽しさがいっそうあじわえるものであれば教師としてはそういうものを知って、場合によれば使えるようにしたいものだと思います。 ☆以下のブログランキングに参加しています。応援していただける方の1日1クリックをお願いします!(^0^)
2009.08.27
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昨日、今日と大阪の天満でSENS(特別支援教育士)の最終講義でした。このところ、研修に行くことが続いています。特別支援関係の情報も、多方面でたくさん仕入れてきました。ブログで書くネタがとにかくいっぱいたまっています!今回は、以前行った大阪のICT活用講座で仕入れた情報を続けます。(この講座、2日のうち1日だけ参加しましたが、10日分ぐらいの値打ちがありました。) (過去の日記は、 ▼DAISY(デイジー)で、「文字を読む」行為を圧倒的に支援する! ▼特別支援教育での PowerPoint 活用 - マイクロソフト アクセシビリティ です。)今日は、『あのね♪DS』の紹介です。視覚支援ツールが有効な自閉症の方や、発話によるコミュニケーションが難しい方が、これを使うことで周囲とのコミュニケーションを図ることが容易になります。(コミュニケーションだけでなく、ご本人がスケジュールを把握することや 「好きなもの」を表示させて楽しむといった使い方もできます。)そういう支援機器をVOCA(ヴォカ)といいますが、DSを使用することで、非常に安価で利用できるようになります。同じようなことができる「ボイスエイド」や「トークアシスト」は約10万円。『あのね♪DS』はなんと約1万5000円!(本体とセットなら約3万5000円)VOCAがほしかった方には、朗報なのではと思います。開発に携わられた「ぴーすの支援センター」の大西さんから直にお話を聞き、また実機にもさわらせてもらえたので、大阪の会は非常に貴重な機会でした。『あのね♪DS』の公式説明は、ぴーすの支援センターの関係ホームページにあります。http://p-s-sakai.net/anone-ds.html2009年9月1日正式発売。販売価格:15,750円(税込)です。一般販売はされないそうなので、直接メーカーに注文してください。発売前ですが、すでに予約が入ってきているそうで、期待度の高さをうかがわせます。(^。^) ▲上のリンク先で紹介されている画像の一つです。これは「スケジュール機能」の画面で、DSiなら、DSで写真撮影ができるので、撮った写真をすぐに取り込んで利用できるのが魅力です。「DSで写真撮影」と言われても???の方に、ついでにDSi(ディーエス アイ)の説明もしておきます。DSiというのは、ニンテンドーDSの新機種で、今まで発売されたDS用のソフトが動かせるゲーム機本体の名前です。それまでのDSと違うのは、音楽を聴く機能や、写真撮影の機能など、ソフトをプレイする以外のマルチメディ関係が充実しているところ。『あのね♪DS』で頻繁に使うと思われる「写真撮影」機能に限って言えば、DSi本体の外側のカメラと内側のカメラの両方が利用できるので、普通のカメラのように写真を撮ることもできるし、内側カメラを使って「自分」を撮ることもできるのです。発売当初は大人気で品切れを起こしていたようですが、最近は簡単に買える模様。まだ本体を持っていない方は、くれぐれもDSではなくDSiを買いましょう。(^^)ちなみに僕は持ってません。(>。<;)ニンテンドー 【DSi本体】 ポータブルゲーム機 任天堂 DSi-Rレッド(リンク先の価格で、19,380円。色は各種あるので、お好みで。)↓補足。 ▼DSiについての本体の性能説明(任天堂公式サイトより)なお、DSは以前の機種から「音声認識」や「録音」の機能は備えています。 タッチペンで画面に直接タッチして動かせたり、音声で指示して動かせたりするので、ただものではないゲーム機です。(もはやゲーム機というよりなんでもありの機械ですね・・・。(^。^))『あのね♪DS』以外のソフトも、障害のある方の使用に非常に向いていると思われるものが何点かあります。 声で指示すると反応するようなゲームは、画期的でおもしろいです。(^^) ☆以下のブログランキングに参加しています。応援していただける方はクリックをお願いします!(^0^)
2009.08.24
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大阪府高槻で開催されたICT研修会で、マイクロソフトの方から、おススメのサイトを紹介していただきました。特別支援教育での PowerPoint 活用 - マイクロソフト アクセシビリティパワーポイントを使って、かなり画期的なことができるアイデアが具体的に紹介されています。たとえば文字の筆順がアニメーションされるもの。実際に動いているところを見せていただきましたが、「えっ!? こんなのがパワーポイントでできるの!?」とびっくりしました。▲画像は、上のリンク先より。筆順に沿って、なぞるように黒いところが伸びていく。「ここが大事!」というところを、カラーで目立たせることもできます。▲同じく上のリンク先より。□一番左:「答えはどの数字?」という問題。 正解を選んだ時にも、間違いを選んだ時にも、派手な視覚効果が!□まん中:VOCAスライド シンボルをクリックすると、対応する音声を発話します。 うーん、すごい。□一番右:視覚的タイマー(タイムエイド) 時間の経過とともに次第に目盛りが減っていきます。 全部へったらある絵を表示する、など、使いようはかなり工夫できます。上の3つもいいけれど、僕が一番気に入ったのは3択スライドです。3択問題で、間違えると「やりなおし」。正解すると次の問題に進めます。▲アイデア PowerPoint スライドの詳細ページより。今までFlashでしかできない、と思っていたことがパワーポイントでもできるとなると、実際に自分で作ってみようか、という意欲もわいてきます。(僕はFlashの自作は何度も試みているものの、挫折してしまったクチです。(^^;)) これらのデータは、すべて無料でダウンロードできます。さすがマイクロソフト、ふとっぱら!!パワーポイントをお持ちの方はぜひお試しください。(^。^) ☆以下のブログランキングに参加しています。応援していただける方の1日1クリックをお願いします!(^0^)
2009.08.21
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先日、DAISY(デイジー)の研修に参加しました。 前知識としてWebで少し調べて行きましたが、「読み」に困難がある子に対してかなり効果がありそう、といった印象をもちました。簡単に言うと、国語の教科書や絵本・物語などを「デジタル図書」化したものを再生するソフトです。一般的にはパソコン上で使用することが多いようです。(専用機器もある、世界標準規格です。)文字の大きさを拡大できるほか、読み上げの音声を速くしたり遅くしたりできます。また、「今読んでいるところ」がこんなふうにハイライト表示されるのが最大の特徴です。実際にDAISYを操作してみましたが、実感としても、かなりよくできているもので、子どもの自立学習にもつながる、と思いました。▲再生ソフトAmis(アミ)で再生した『キミはキミのままでいい』 文字の背景が黄色になっているところが、聞きやすい音声で再生されます。DAISYの再生ソフトやデータは、少数なら無料でそろえられます。このブログをご覧の皆さんも各種のサイトでおこなっているサービスを利用すれば、容易に体験することができます。御存じない方には、とてもおすすめです。(^^)以下、研修のメモです。==========================・簡単な操作なので、使い方は子ども自身のニーズに合わせて工夫する。 (子ども自身が勝手に工夫するものだ。) 〇国際標準規格・アメリカでは教科書の標準フォーマット 〇自分で読めない人のために(LD,ADHD,手で本を持つことが難しい人 etc.)・音と文字の同時再生・音を消して自分で読み上げることもできる 〇視覚と聴覚の両方から情報を得られる・見た文字と聞いた音を関連付けられる・聴覚優位・視覚優位の人の強みを利用できる。弱い部分を補える。・内容の意味理解に集中できる。・漢字の読みや文章の読みが正確に入る。・集中できる(実際に使った人の感想より) 〇アクセシブルなマルチメディア・障害のある人もない人も、簡単に使える・一人で使える 〇ハイライト表示・ハイライトが動くことで興味・集中が持続・注目させるために (例)「答えはこの黄色いところの中にあるよ」 〇読みたいところにすぐアクセス・繰り返し読みが簡単(テープなどの再生に比べて、同じところばかり繰り返すのが容易)・機械的に全く同一のイメージで再生(人間が読むと毎回変わってしまう) → あいまいだったイメージがはっきりする → 意味理解につながる 〇デジタル図書 : ネットで入手可能 〇音だけ、テキストだけのDAISY図書もある。〇タッチパネルなど、いろいろな機器(ハードウェア)がある。 画面がついていないものも多い。 〇無料ソフトウェア 2種類 有料もあり 〇利用者のオーダーに合わせてオーダーメイドで作れる(文字サイズ、ハイライト表示の色、文字の濃淡、背景色、行間の空き具合 漢字のルビ) (実際に使用された例)・家のPCで使用・たどり読みの子が、音読が上手になった。・性格が明るくなった。・ひらがな・カタカナのマスター・読みふける。・カタコトの子の言葉が増えた。・説明文よりも物語から入ったほうがいいようだ。==========================研修講座の講師は、奈良デイジーの会の方々が担当してくださいました。「奈良デイジーの会」という名前ですが、兵庫・大阪・京都と広く会員がおられるそうです。奈良だと遠いな、という印象だったのですが、基本的に集まりは大阪であるそうで、今後もできればお世話になりたいと思っています。(^^)~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~◆無料再生ソフトのダウロード先AMISのホームページ(英語):AMIS (http://amis.sf.net/)最新のバージョンはホームページからダウンロードできます。AMIS2.6のインストーラ : http://amis.sourceforge.net/の、「Download AMIS 2.6 for Windows」日本語言語パック : http://amis.sourceforge.net/l10n/の、「Japanese」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ☆以下のブログランキングに参加しています。応援していただける方の1日1クリックをお願いします!(^0^)
2009.08.19
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学期末の仕事が一気に片付き、今日はウキウキ気分で帰宅しました。いよいよ明日は終業式です。さて、今日も兵庫県ローカルなイベントニュースをお送りします。========================大人の発達障害専門医講演会北海道緑ヶ丘病院精神科: 長沼睦雄 先生14:00~16:30(13:30受付開始)芦屋市民センター301室正会員500円 / 賛助会員1000円 / 一般1500円▼詳細(「発達障害をもつ大人の会」より)http://www.adhd-west.net/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=8========================北海道からわざわざ来られるということで、阪神間の方にとっては貴重な機会ではないでしょうか。おそらくこの場でしか聞けないようなお話が聞けることと思います。私も都合が合えば参加したいな~と思っています。 ↑記事をよいと思われたら、応援のクリックをお願いします。(^0^)
2009.07.16
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特別支援教育では、学校の先生が専門家と連携することが大切と言われます。専門家というと、いろいろな専門家がいますが、たとえば「病院」の先生などです。いわゆる「お医者さん」(ドクター)のほかに、PT:理学療法士(身体・運動系)OT:作業療法士(手先・作業系)ST:言語療法士(ことば・コミュニケーション系)という専門家の皆さんがおられます。では、そういう方々はそれぞれ実際にどんなことをされているのか?具体的なことは現場の教員にはなかなか情報として知らされることがないわけです。本も少ないですし、お互いの情報交換も個人レベルでお知り合いになる程度で、組織的に学校とつながって連携するまでには至っていないのが現状かなと思います。そこで、少しでも情報がないかなと調べていましたら、そういう「専門家」の公演録がWeb上にありました。たとえば言語訓練 2.構音障害講師:言語療法士 菅野栄子さんといったものです。講演録なので、話し言葉で書かれており、あとで質疑応答なども出てきます。「専門的な関わり」が必要かなと思われるお子さんを持っておられる方には有益な情報であるかと思います。サイトは労働福祉事業団 総合病院釧路労災病院 リハビリテーション科のホームページです。今は閉鎖されているようですが、講演録はまだWeb上で見ることができるようです。言語療法以外にも、多岐にわたっていろいろなテーマでの公演録が残っております。大変貴重な情報源だと思います。Webでの情報掲載にご尽力いただいた方々に敬意と感謝を申し上げます。(^。^)ありがとうございます。
2009.06.28
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久しぶりです。『音楽療法士のしごと』という本の中の言葉を引用し、そこから自分の感想・意見・触発して生じてきたものなどをつなげていく「対話」シリーズ。今回が第4回です。その3はこちら。 音楽療法に興味のない方も、人と接するお仕事をされている方には読んでいただきたいシリーズです。(^^)♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~◆『音楽療法士のしごと』との対話 その4☆: 「どうしたら音楽で人と人がつながれるんだろう。」「『人を育てる音楽』というのはどういうものなんだろう。」 (p109)☆: 「『あいだ』に起こっていること」(p111)この本のこのあたりから、ぐぐぐいっと引き込まれていきました。今の私が求めている、知りたいことが書いてあると感じました。「音楽」は、合理的でも論理的でもないかもしれませんが、「人を動かす力」を持っていると感じます。私が勉強している「特別支援教育」の分野では、「エビデンス・ベースド」(根拠に基づく指導)ということがいわれたりします。それは大事なことだ、と思いながら実践を追求してきましたが、同時に、そういうものとは異質の何かを理解すること、目を向けること、感じることも大事ではないかと思い始めました。わりきれないことが人生にはたくさんあります。人と人がいれば、いろいろなことが起こります。そういうところに焦点化して、語るものをお持ちなのだ、と私はこの本を読みながら思いました。「音楽療法」が社会に求められるとしたら、理屈じゃない、「なんとなく」の感じとか、出会った時に「あいだ」に発生した、言葉でうまく言えないような印象を「扱える」分野だからかもしれません。 (^0^) 今日も読んでいただき、ありがとうございました。♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~☆参考・引用文献『音楽療法士のしごと』(生野里花 、春秋社、1998、2000円) ↓応援のクリックを(^・^)
2009.06.26
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「障害児教育」(あえてこう書きます)における、基本的な指導に役立つ情報が、独立行政法人国立特別支援教育総合研究所(略して「特総研」)に掲載されています。私はこれまでここの存在は知りつつもあまりホームページを読んでいなかったのですが、さすが日本の「障害児教育」研究の総本山(?)みたいなところだけに、「なるほど」と思うことが書いてあります。「障害児教育」にかかわる方は、1度はアクセスしてみては?(^0^)私が見たのは「障害のある子どもの教育について学ぶ」というコーナーです。他にもWeb上で利用できるいろいろな内容があるようです。私は「肢体不自由児学級」の担任なので、「肢体不自由児教育」について書かれたところを読んでみました。情報が整理されてまとめられており、大事なことを復習したり、新しく知ったりすることができました。個人的に、「大事だなあ」「気に留めておきたいなあ」と思ったのは以下の記述です。============================本人を取り巻く人々に「この子はあまり分かっていない」とか「分かっていないから~しなくてもいいだろう」とか「分かっていないから~で十分だろう」という見方をされてしまいます。その結果、子どもは内面的な成長を考慮せずに、幼い子どものように関わられてしまうこととなり、社会参加への意欲ややる気を奪われてしまう、ということになりかねません。肢体不自由の子どもの教育と今後の展望より(笹本健)========================================================「身体の動き」のみに焦点を当てた場合、そのことにとらわれすぎて、実際のかかわり方や指導も、本人や家族の生活の文脈と切り離されたものになってしまうこともあるため、十分に留意する必要があります。「あぐら座位ができない」という理解の仕方から、その子の実際の生活の様子を考慮せずに、単純に「あぐら座位がとれるようになる」という指導目標を立ててしまう、といったことがその例です。肢体不自由のある子どもの「身体の動き」についての理解-概論編-より(徳永亜希雄)============================子ども理解がひとりよがりにならないよう、トータルに総合的にとらえられるよう、気をつけたいと思いました。「そこ」だけを見ていると往々にして失敗をするような気がします。広くいろいろな物事や人々との関わりを見ていかないといけないと感じます。さて、他の記述の中では「動作法」についても取り上げられていました。「動作法」は兵庫県で大変盛んですが、ここで取り上げられているということは日本中でも注目される有効なやり方と認めれているということですね。「動作法」が好きな私としては、うれしくなりました。(^。^) ↓応援のクリックを(^・^)
2009.06.16
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特別支援教育士の勉強も佳境に入り、そろそろWISC-IIIの検査を実際にやっていかなくてはいけません。まずは大人の身近な人に了解を得て、被験者になっていただき、私自身が検査になれることを目指していきたいと思います。勤務校は特別支援学級が4つもありますので、特別支援学級の先生方にもご案内をしているところです。もしかするとこれをきっかけに、校内職員のWISC-IIIへの理解が深まるかもしれません。 小学校現場では、まだまだWISCってどんな検査?っていうことを理解できていないまま、病院等から検査結果を知らされるということがあります。「検査結果を実際に支援に生かす」ために、校内でも理解を求めていきたいと思っています。(同時に、私の勉強にもなりますし・・・。)で、検査を実際にするには「検査キット」がいるので、それは市の教育委員会から借りてきました。ただ、それだけではなく「記録用紙」と「ワークブック」もいるのです。これは検査をするたびに消耗するものなので、借りて済ますわけにはいかず、自費で購入することにしました。・記録用紙・ワークブック(20名分)の価格 8,715円 (日本文化科学社)http://www.nichibun.co.jp/kobetsu/price.html高いです。(>。<)ちょっと前に値上げがあったようです。以前「検査マニュアル」を学校宛に送っていただいた専門の業者さんに、今回も注文しています。できれば早く届けてほしいのですが・・・。(^^;)
2009.05.19
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WISC-III の検査マニュアルをネットで買おうと思いましたが、買えませんでした。こういう専門家が行う個別心理検査のマニュアルは、専門家でないと入手できないようになっているのですね。職場宛に送ってもらうことならできるのですが、講習の当日に買おうかと思います。SENS(特別支援教育士)の資格認定講習で、ゴールデンウィークにWISC-IIIの講習を受けます。3年間、ずっと後回しにしていた講習です。(むずかしそうなので)いよいよ受けるときが来ました。(予習しなくて大丈夫かな。。。。。。。。。 う~む、やっぱり職場宛に送ってもらうかなあ。)ちなみに学校宛に送ってもらうなら 心理検査代理店 というところに依頼しなければなりません。(「WISC-III知能検査法マニュアル」 発行元の文化科学社のHPより)このなかの「千葉テストセンター」なら、勤務先に送ってくれるそうです。それか、兵庫県芦屋市にある「あさひ教販」という会社なら土日に行けそうですが、買いに行っても教師だという証明がないと無理かなあ。近くではほかに神戸市灘区の「心研社」というところもあります。千葉から送ってもらうより、このあたりの近いところから取り寄せるか、または直接出向いた方が、送料もかからず、早く手に入れられるかと思っています。ちなみにマニュアルというのは、専門書が3冊セットで成り立っていて、予習なんてとてもできたものではないようなボリュームがある・・・らしいです。おそらくSENS最大の難関ですね。(>。<)
2009.04.16
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ナラティブ・セラピー(物語療法)の実践が書かれた本を昨日読み終えました。『ナラティヴ実践再訪』(小森康永 著、金剛出版、2008、2600円)ユニークで面白いカウンセリングの場面が紹介されており、特に前半は興味深く読めました。面談後に面談記録も兼ねて手紙を書く、といった手法はまねてみたい、と思いました。(いつどこでまねするのかは自分でもわかりませんが)心理療法・セラピー関係の知識はある程度あったほうが、カンが働くので理解しやすいと思います。ブリーフ・セラピーの本を読まれた方は、関連が深いと思いますので、手にとってみられては?▼関連する過去の日記 『<森・黒沢のワークショップで学ぶ>解決志向ブリーフセラピー』 =========================『ナラティヴ実践再訪』 読書メモ・最新の家族療法であるナラティヴ・モデル・不登校の「誠くん」が、マンガを描いてきた! ~書き手である誠くんとマンガのあいだの相互作用~ →「物語る」ことで自ら問題の解決へ向かう・ドミナント・ストーリーを脱構築する 〇問題を文脈に位置付けること・オルタナティヴ・ストーリーを名づける 〇相談に来た人自身がそれを名づけることが大切だ 〇自らその生き方を選択する(それを生きることを学ぶ)・新しいストーリーの流布(つまり、よい「評判」)こそが治療的に重要である・軽さ (ミスター・スキゾ)・外在化 〇問題が問題なのであって、人間やその人間関係が問題なのではない 〇オノマトペの利用 (「イライラ」「ドキドキ」など)・リ・メンバリング (治療的に重要な人物をもう一度思い起こし、人生のメンバーとして再認識する)=========================
2009.03.05
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『子育てを支える療育 ~〈医療モデル〉から〈生活モデル〉への転換を』(宮田広善、ぶどう社、2,100円※送料無料)===========================【目次】(「BOOK」データベースより)1章 「早期発見・早期療育」を問い直す/2章 「これまでの療育」の問題点を考える/3章 障害のある子どもの育てにくさを考える/4章 社会で豊かに生きていける人に/5章 施設での援助、医療からの援助/6章 「ルネス」の開発と施設の統合/7章 どんな子どもも援助できるシステムをつくる/8章 「保育を基盤とする療育」を創り出す/9章 「これからの療育」を考える ===========================この本の著者、宮田広善さんが、2月25日(水)(この日記の翌日!)に兵庫県西脇市の市民センターで講演されます。時間は18:30~。これに行く予定なので、講師の宮田さんのことを調べてみました。保護者からの情報提供でこの講演会がいいらしい、と知ったのですが、地域の療育の分野ではかなり有名な方だそうです。遠くからも聞きに来られる方があるのだとか。検索してネットの情報を拾ってみたところ、子どもの現実のニーズを大事にされて現場主義で実践を積み重ねてこられた素晴らしい方だとお見受けしました。明日はお話を聞けるのが楽しみです。なお、著書のネットでの書評・感想として、以下のようなサイトを挙げておきます。私が読んで大変参考になったサイトです。★星の子ライブラリ(「お守りのような一冊。 専門者を、行政を、学校を。 もしかしたら自分自身も?信用出来なくなりそうな時のために。」という書き出しで、宮田さんのことを詳しく紹介されています。)★発達障害の現場から ~ムカイのブログ~ (「テクニックの紹介も事例もほとんどありません。 宮田先生の理想と信念がぎゅっとつまった本です。」と紹介されている中に、著者の本気が詰まった本なのだな、という感想を持ちました。なお、このブログは現在は移転して継続されているようです。)
2009.02.24
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1月31日(土)は、阪神特別支援学校の学習発表会でした。前に担任した子どもの顔を久しぶりに見れてうれしかったです。特別支援学校の先生方は、子どもの興味・関心や今できることをふまえた教材や学習法の工夫、達成感の持たせ方の工夫がすばらしいと前から感じています。今回の学習発表会で「これは!」と思ったアイデア。・しかくいサッカーボール丸いボールはころころ転がりすぎて、コントロールがつけにくいんですよね。サッカーボールを四角く箱型にするのは、すごい発想ですが、これが非常によかった。けったらけったときだけちょこっと転がるので、「そのとき」だけしか気にしないスライド型思考の子ども、多動がある子どもにも合っていると思います。このボールをゴールにけりいれるのは偶然の要素が全く入らず、100%本人の成果なので、達成感も得られたことでしょう。ほかに、・巨大な柱を3つ並べて、 それを巨大なボールで倒すボーリングも、「いいな!」と思いました。筋力が弱い子でも、ちょっと押せばころころ転がる巨大なボール。ボールが巨大だから、当たるのも簡単。そのうえ、大きな柱が倒れるから、結果がわかりやすく、おもしろさを感じやすい。こういう楽しい活動が、子どもを「学校好き」にさせるのだと思います。
2009.02.01
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金・土と大阪に行ってきました。SENS(特別支援教育士)のセミナーです。お盆は行かなかったので大変久しぶりの勉強となりました。(この勉強は必要なことを整理して学べるので特別支援関係の人には 大変おすすめです。SENSというのはLD学会の学会資格ですが、 特別支援関係のスペシャリストを養成するもので、 この資格を取るのは大変大変なのです。(>_<;))知りたかった「就労支援」の話が詳しい先生から聞けたのでよかったです。講義されたのは宇都宮大学の梅永雄二先生。監修された著書として『こんなサポートがあれば!』( エンパワメント研究所 /筒井書房 、2004、1300円)という本も紹介されました。略して「こんサポ」というそうです。(^^;)成人当事者の話を集めたもので、今では『こんサポ!2』も出ているとか。講義では、発達障害の方が大人になって就職してから大変厳しい状況に直面し、ご本人や親御さんがメールで相談されたそのメールの本文や、当事者が取材を受けた時の映像も紹介され、実情がよくわかりました。梅永先生は「アスペルガー等の自閉圏の方に対してSST(ソーシャルスキルトレーニング)で対人スキルを教えたとしても限界があり、中途半端なスキルを持っていることでかえって犯罪や勧誘に巻き込まれる」といったリスクを指摘されていました。SSTよりも、「ライフスキル」=生きていくスキルを強調されており、人とかかわることがしんどい人にとって、「人とかかわらなくてもいい」と言ってあげることも必要、と訴えられていました。(全く関わらなくていいということではなくて、 自分だけの時間が過ごせることを尊重するといった意味です。)世の中には様々な職種があるので、本人に合わせた「ジョブ・マッチング」をすること。そして、その選択は本人にゆだねられるべきで、たとえそれが本当に本人の能力に見合ったものでも、強制的に選ばされたものは、モチベーションがわかず、続かないということでした。また、「ジョブ・マッチング」ともうひとつ大事なことは、「発達障害に対する企業の理解」だそうです。それをすすめていくコーディネーターの存在が大変重要だなと感じました。学校教育にのぞまれることとしては、・将来の就労のために、小学生の段階から現場実習をと訴えられていました。アメリカでは小2から職業体験をしているそうです。体験したものの中から本人は「この仕事に就きたい。この仕事が向いてそう」と感じるのだから、多くの仕事を体験させる=チャンスを与えることが大変重要と思いました。また、その地域にどんな仕事があるのかを教師が知っておき、そこから「トップダウンを考える」ことも言われていました。トップダウンというのは、ボトムアップの逆で、たとえばボトムアップ型というのは、計算ができるようになってから買い物に行かせるという考え方。トップダウンはいきなり買い物に行かせて、とにかく買うという体験をさせるというものです。コーディネーターが根回ししたり準備をしておけば、「いきなり目的に挑戦」というやり方をとっても何とかなるもので、そういうやり方は本人の意欲・達成感を大変刺激するだろうな、と思いました。私もできるだけ「リアルな本物の体験」を学校の子どもたちにさせていきたいです。
2008.12.28
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さきほど見たミクシイの「特別支援教育」コミュニティの投稿と一連の回答がとても勉強になったので、リンクします。ミクシイ会員で「特別支援」関係の方はよかったらのぞいてみて、こういった現象や考え方について自分なりに考察してみてはいかがでしょうか。■名 前 : 特別支援教育 □トピック: 『難しさ』を抱えた子どもを、教師集団としてどう捉えるか?■URL : http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=37735687&comment_count=9&comm_id=23124&mailmagazine=1詳細内容はミクシイ会員以外にもおおっぴらにするのは問題があると思うのでここでは伏せますが、自分の考えとして少し整理してみます。 私の場合、校内の特別支援学級の担任の絶対数が少ないということもあり(全体の10分の1くらい)、 教師集団の中で「障害のある子」のとらえ方に差があることは感じています。 それを不満に思うことも正直あるのですが、 通常学級担任の先生の中には経験自体が少なく、 障害のある子どもを理解する機会自体が少ない先生もいらっしゃることから、 しかたないのかな、と思うこともあります。 障害の重い子を担任したときに、 職員間での共通理解をもっとしてほしいと思うことはあります。 (というか、ずっと思っています。) ただ、「その子のために」と思っていたのが、 いつのまにか「自分のために」にすりかわってしまうことがあります。 「わかってほしい」という要望をあまり前面に出すのは かえって共感がえられないように感じています。 むしろ、「自分がしんどい」と思ってしまっている考え方から 一度脱却することができるといいのかな、と 今までのいろいろな経緯を通じて思いました。 校内よりも校外に出て特別支援学級担任ばかりが集まって子どもの話をした方が お互いに分かり合えることが多く、話が盛り上がります。 そういう場で話をしたり聞いたりしながら、自分の気持ちを解放させて、 校内の先生方とは気持ちの余裕を持って接することができればと思って 最近はすごしています。 校内の先生方と子どもの話を相互にしあえることをめざすのは、 一種の「職場改革」にあたると思っています。 とっても重要なことですが、たぶんかなり時間がかかるのではないかなと見ています。 それも普段の自分の心がけ次第で、小さいことの積み重ねだな~と思っています。 「焦って失敗した」という経験が山ほどあるので、 「焦りは禁物」と自分に言い聞かせています。
2008.12.08
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土曜は、北はりま特別支援学校の学習発表会でした。小学部は、夏・秋・冬のドラゴンボールを集めて春のドラゴンに渡すというファンタジーアドベンチャー劇。スライド投影と子どもたちの舞台のコラボレーションがとてもすばらしかったです。(ドラゴンなどがスライド(PC映像)で示され、 ゲーム的なおもしろさを出していました。)中学部は「モンゴルからの留学生」から学んだことをこれも劇形式で。大変楽しい発表会でした。高等部は、作業学習の発表や体験。小学3年生の時に会ったきりの子に再会。名前を覚えてもらっていてとても感動しました。牛乳パックからはがきを再生するまでの手順が詳しくわかり、勉強になりました。うちの学校の特別支援学級でも、「彼岸花での和紙づくり体験」をしました。ここの学校はとてもきれいに「商品」にまで仕上げていたので、ぜひまねして同じようにきれいに仕上げてみたいです。
2008.11.03
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特別支援関係の補助具について宣伝メールが来ました。よさそうなので紹介します。◆Qリング ~鉛筆やスプーンなどをうまく持てないお子さんにhttp://www.accessint.co.jp/accessstore/products/at2_1_qring.html=============================えんぴつが、うまく握れず困っていた方へ是非、お試しいただきたい商品です。 シリコン製の8の字のこの製品の大きなリングに親指を通して、小さなリングに 鉛筆を通すだけ。 静岡県立こども病院の作業療法士 鴨下先生考案のナイスグッズです。(メールでのPR文より転載)===========================3個で600円ですが、送料がかかります。この会社の製品は、ほかに車いす関係の補助具もけっこう扱っています。(車いすレインコートなど)◆アクセスインターナショナルhttp://www.accessint.co.jp/accessstore/at1.html
2008.10.28
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木曜・金曜と、大東市に特別支援のICT研修講座を受けに行ってきました。講師の先生方がとても親切で、初心者の私にもわかりやすく教えてもらえました。(^^)肢体不自由があっても押しやすいようにちょっとの動作でスイッチが入るようにしたり、市販のものを改造して車いすの上からスイッチが入るようにしたりする方法を実際に製作活動をしたりして学びました。2日目の午後に作った「どな~るくん」は基盤にはんだごてをして製作するかなり難しいものでしたが、逐一サポートの先生にお聞きしたり、難しいところはやってもらったりして無事に完成しました~!!▲見るからに難しそうな製作キット (15年ぶりくらいにはんだづけをしました。 コンデンサとか抵抗とか、技術の時間に習ったものが勢ぞろい。)この「どな~るくん」事前に「これを作るよ~」という情報をメールでいただいていたのですが、そのときからとっても期待していたすぐれものです。いわゆる「VOCA」と呼ばれるものですが、それが自作できちゃう、というだけでもすごいのに、「あったらうれしい」という機能がかなり盛り込まれています。1)アンプを内蔵し大きな音が出る。2)待機電力はほぼゼロで,音を出さない時の乾電池の消耗はほとんどない。 3)電源を入れたままにしておけば、 スイッチを押せば直ぐ音が出て欲しい状況への応用に有効。 4)8つまでの音声を任意に「録音/再生」できる。 5)スイッチを入れる度に複数の音声を1つずつ順番に出力できるといった機能です。機能の詳細は創案者の石川先生のHPをご覧ください。(^^)http://www.purple.dti.ne.jp/hint/tw02/ednl.htmこの機械、端的に言うと◎車いすに乗っていて自力移動ができない子が、人に来てほしいときに使える 「ナースコール的機能」◎言葉が出ない子が、朝の会などの司会をボタンを押すことでおこなうことができる 「録音された言葉の順次再生機能」の2つが非常に役立ちそうです。2学期にぜひ活用を図りたいと思います。なお、研修講座を主催していただいた大阪府支援教育研究会のホームページはこちらです。(^0^)http://fuyouken.visithp.jp/支援研の皆様方、本当にありがとうございました!
2008.08.16
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首こり・肩こりシリーズ(?)第2弾です。7月中旬に整骨院を訪れて「冷やせば治る」と言われてから、研修で「動作法」の合宿に行ってきました。「動作法」は、体を動かしながらほぐしていくやり方なので、研修を受けながらちゃっかり講師の先生に肩こりの原因部分もほぐしてもらいました。結論から言うと、この「動作法」もともとは肢体不自由の方のための動作訓練のためであったものが、今では十分スポーツや日常の生活における「リラクセーション」や「健康機能の維持・向上」に役立つものになっています。(なので、障害のある子供さんのためにはもちろん役に立つのですが、 筋肉や体の不調を感じている大人の方にも十分役立ちます。 う~ん、こりゃ一石二鳥!(^0^))私の場合は、ざっと次のようなメリットがありました。・体の各部分の「力を抜いた状態」がわかった。・可動域がせまった筋肉について、「動作法」をすることで可動域が広くなった。・「今、筋肉のどこを動かしている」というのを意識できるようになった。 具体的には「肩関節」と「肩甲骨」のポイントと動きの違いがわかった。 それでは、以下に県立教育研修所における研修の報告を書きます。動作法については今週末の土日にも、今度は子どもさん相手のキャンプに行ってきます。================================7月24・25日 動作法 実技研修より・S40年 九州大学 成瀬悟策教授が「動作訓練」を考案したのがはじまり 脳性まひ児に対しての心理的アプローチとして出発する。 効果は抜群だった。 ※成瀬悟策先生の本で読みやすいのはコレ。↓ 動作法関係のこと全般に広く浅くふれています。 私はネットで買って、3日くらいで読みました。おすすめです。 『姿勢のふしぎ しなやかな体と心が健康をつくる ブルーバックス』 (成瀬悟策 、講談社、新書、1998、820円) 【目次】(「BOOK」データベースより) 1 動かないはずの手が動いた/2 自分のからだが動かせるためには /3 姿勢が人の心をつちかう/4 動作法の展開 /5 心理治療としての動作法/6 今後の発展・現在、プロ野球選手でも「スポーツ動作法」として取り入れている人がいる。 ネクストバッターズサークルで、立位でのひざのまげのばしをする等。☆大事なのは、自分で気づくこと・最初にやった演習は、 ・足首 ・腰 ・手首 ・顔 など、部位ごとに力を入れていき、 その後順番に一つずつ力を抜いていく演習。 力を入れると、つっぱって、沿った感じになる。 「この感覚か!」と自分でつかむ。☆動作法のねらいは、「自己コントロール力」をつけること・例としては、「自動車の運転」の例(車両感覚、車両操作等)がわかりやすい。☆体を通して、心を育てる (1) 体をゆるめる (2) 体を動かす (3) 体をタテる (軸をつくる)・足首を緩めることで、大地を踏みしめている感覚がめっちゃはっきりと実感できる!・立位のまま前傾するだけでも、踏みしめ感覚ははっきり変わってきます!・不当な緊張を処理するための弛緩の練習 (リラクセーション課題) 〇躯幹(くかん)のひねり ・側臥位で、腰を固定して上肩だけひねり、肩を地につける (肩を動かす感覚) 〇背そらせ 〇肩の上げ下ろし 〇肩の開閉・共同注意をはぐくむ (これも「動作法」の大変大事なところです。)☆「楽しい動きの共有」 まず、これが大事! 〇腕上げ動作コントロール 〇膝の曲げ伸ばし・手で子どもの動き・心理状態を読み取れるように感度を高める。 〇フワピタ動作法 『とけあい動作法~心と身体のつながりを求めて』 (今野義孝、学苑社 、2005、2800円) ↑手で体にふれながら「ふわ~、ピタ~」とやっていく 動作法の基本が紹介されています。 最初に紹介した新書の本よりはずいぶん専門的です。=================================かなり簡単に書きすぎたので動作法の奥深さはさっぱり伝わってないと思いますが、実技をやってみて、「これは今後もやっていきたい!」という思いを持ちました。現在、肢体不自由児学級担任で筋肉のリラクセーションは最重要課題ということもあり、今後も「動作法」の勉強は続けていきたいと思っています。兵庫県は「動作法」が盛んらしいですが、居住地や勤務校の近くで学習会とかあったらいいんだけどな。(^^) ちなみに、私の「首こり・肩こり」解消法を求めての話にはさらにまだ続きがあります。タイトルは「整形外科に行く」また改めて日記に書きたいと思います。 では!!
2008.08.06
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ゴールデンウィークは3日間連続で大阪に特別支援教育士のセミナーを受けに行ってきました。毎回学びが多いのですが、今回学んできたことの一つに「アセスメント」があります。平たくいうと「検査」なのですが、いくつかの簡単なテストを組み合わせて行うことで、発達や認知の状態を浮き彫りにするために使います。「障害」をお持ちのお子さんは、発達がアンバランスだったり得意なことと不得意なこととの差が大きかったりするのですが、それがどういうものであるのか、具体的・客観的に把握するために使います。客観的に子どもの状態像を知り、「経験とカンに頼った教育」から脱却し子どもに合った教育を行うために、有用なものです。障害のある幼児・児童にも適応できるよう答え方が工夫されているものが多くあります。基本的には病院や専門機関で使われるものですが、学校関係者や保護者がその結果を見て「指導や支援の方針」を立てるのに役立てられるメリットも大きいです。こういった検査は、いくつも種類があるのですが、買うとなると非常に高価。では一体いくらするのか?それを扱ったサイトを見つけたのでご紹介します。◆日本文化科学社 個別検査http://www.nichibun.co.jp/kobetsu/kensalist.html有名なところはかなり高くて手が出ませんが、「PVT-R絵画語い発達検査」「フロスティッグ視知覚発達検査」くらいなら何とか買えそうです。ちなみに、もちろんこういった検査は、やり方に習熟してからでないと実際に使用することはできません。(^^;)でも、「こういう検査でこういう部分を把握することができる」と知っておくだけでも、子どものつまずきの理由を解明したり、本人に合った指導方針を立てたりする役に立つと思います。私は今学校で見つけた「ITPA言語学習能力診断検査」の検査マニュアルを読んでいるところです。30年くらい前のものでしたが、基本的には変わってないのかな?「ITPA」は「言語療法士」さんがよくつかわれる検査で、「ことばの力」を細かく測定することができます。検査の簡単な説明を、上のリンク先から転載します。=========================== ITPA言語学習能力診断検査○情報を受け取り、それを解釈し、他人に伝えるという コミュニケーションに必要な機能を測定します。 ○全体的な発達のレベルを知るだけでなく、 「個人内差」を測定するのが特徴で、 子どもの発達的様相を多面的にとらえられます。○LD児やことばの発達に遅れのある子どものアセスメントと治療教育に 力を発揮します。===========================ちなみに用具の値段は約9万円です・・・(^^;)
2008.05.11
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また新しい領域を受け持つことになり、何もかもがわからない中で右往左往していました。(勤務校も別の地域に異動し、地域柄がちがうので カルチャーショックを受けています。(^^;))4月より新しい市、新しい学校で新しく肢体不自由児学級担任をしています。わからないなりに、他の先生方や保護者の方々、専門家の方々に聞きながら、なんとか「こんなふうにやっていきたい」というイメージができかけてきました。日曜は参観日ですので、やろうと思っている授業のイメージを少し具体化していこうと思っています。参考図書として『あたしの あ あなたの ア』を今読んでいます。(監修:谷俊治、編著:谷川俊太郎、波瀬満子、太郎次郎社、3500円)以前読んだ同じシリーズの本がとても面白く、谷川さんの「ことばあそび」の世界が子どもとの原始的な遊び方としてつかえる!と思ったことがこの本を手に取ったきっかけでした。さらに、表紙に「重い障害の子のことばの発達にも大きな効果をあげた、まったく新しい言語指導の方法」とあり、中身をパラパラめくって見ると、指導の参考やきっかけになりそうだったので、購入しました。ちょっと古い本ですが、おススメです。「あ」の詩など、一音だけをテーマに豊かな言葉の世界を感じさせる谷川さんの詩が多く載っております。ちなみに、以前読んで面白かった同系統の本というのは『かっぱ、かっぱらったか?』(谷川俊太郎、波瀬満子、太郎次郎社、2200円)【内容情報】(「BOOK」データベースより) 詩とであい、詩をうたい、詩をしゃべり、詩を演じ、詩とあそぶ。詩人と俳優の紙上パフォーマンス。 【目次】(「BOOK」データベースより) 1 声をもとめて(ことばの声/詩人と俳優の朗読合戦/詩のながし)/2 意味をはなれて(詩のリサイタル/ポをめぐる現体制下の座談会)/3 「あいうえお」のほうへ(ことばあそびうた/かっきくけっこ/共鳴することば) こちらもおススメです。ことばあそびに興味がある方、こどもとことばあそびを楽しみたい方はぜひ!(^0^)
2008.04.24
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次のようなキャンペーンがWeb上でされています。私もこの趣旨に賛成です。これを知ったのはもっと前でしたが、忙しくてブログ上で紹介できずにいました。情報元ブログからの転載という形で以下に紹介いたします。※情報元 NPO(特定非営利活動法人)東京こどもセンターhttp://www.voluntary.jp/weblog/myblog/165?STYPE=1&KEY=1184812007/11/06のBlog=====================================「障害児」改名キャンペーン ~呼び名を変えよう!!どう変えよう!?~改名案募集の記事です。こども・子育て情報サイト「東京こどもセンター」のサイト上で行う 「障害児」改名キャンペーン にご協力ください!詳しくはこちら→http://www.child.or.jp/2007campaign_kaimei.html「障害児」という呼び方を変えたい、改名したい、改名したほうがよいという方、ご意見とともに、改名案があればその理由とともにこの記事のコメント欄に書き込んでください。書き込みのしかたこの記事の一番下にある 「コメントを見る・書く」 のところをクリックし、ニックネームとコメントを書いて送信してください。あなたのご意見がアップされます! 【 イベント情報 】イベント名: 「障害児」改名キャンペーン 開催期間: 2007年11月5日(月) ~ 2008年1月17日(木) 時 間: (ネット上で改名案募集) 場 所: 東京都・コ メ ン ト: 「障害児」改名キャンペーン 2007年から「特別支援教育」という教育制度がスタートし、養護学校が「特別支援学校」へ、障害児学級が「特別支援学級」に名称が変わります。 これを機会に、そこに在籍する子どもたちのことを「障害児」と呼び続けることについて、改めて考え直してみませんか?このキャンペーンでは、まずは、子どもたちに絞って考えていきたいと思います。 たまたま心身の機能が「普通」でない状態で生まれてきただけで、その状態を指して「差し障り」であり「害」であると否定的な言葉で、子供の頃からレッテルして良いものでしょうか?どうか、これから築いていくユニバーサルな社会にふさわしい、新しい呼び名を生み出すことにご協力ください!=====================================最後の「これから築いていくユニバーサルな社会にふさわしい、新しい呼び名」という部分、本当にそうですね。今までを否定するだけでなく、代案を示し、実際に行動していかないと!「障害」ということばについては、自治体によって「害」をひらがなにしたり、違う言葉であらわしたりと、すでに「ふさわしくない言葉」という意識は大きく広がっているように感じます。この東京こどもセンターの呼びかけで、全国的な具体的な展開も期待できるのかも?期待しています。
2007.12.27
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先日、自主制作映画の上映会が神戸でありました。これが本当にいい映画でした。そして、さらによいことに、監督のナマ講演がその後にあり、映画を撮られたときの苦労や監督の思いの強さ、成し遂げる者の意思と気合いを感じ、大変元気をいただくことができました。例えば監督の話の中で、自信満々の映画を、試写会でテレビ局の人に思いっきり批判されたときの話がありました。普段の自分なら絶対引いていた所を、「私、今個人的にはボロボロですが、今はそんなことはどうでもいいんです!上映までにもう日がないんです。いい映画にするにはどうすればいいですか!?」と食い下がったそうな。 「私はコレは使命をもってやってるんだ」とか、「これは絶対曲げられない」という熱意があれば、そして「絶対今いっとかないと!」と追い込まれるものがあれば、人間は真に強くなれるものかな・・・と思ったりして。 この映画は各地で有志により上映されているものですが、今度、11月の18日には、大阪の高槻でもあるようです。そのときは、映画に出てこられた山元加津子さんご本人のお話が聞けるとか!これはぜひ行きたい!と思っています。山元加津子さんのホームページから、案内を転載させていただきます。本当にいい映画なので、これを読まれたあなたも、行ってみませんか!?(^^) ==================================・11/18(日)高槻 午後1:00~4:20 (開場12:30) ★上 映 会 pm1:00~2:40 「1/4の奇跡~本当のことだから~」 *スクリーン150インチミニライブ pm2:40~3:00 「Everything is all right」チルサント&仲間たち 講 演 会 pm3:20~4:20 「山元加津子さん講演会」★場 所 大阪府高槻現代劇場3階 レセプションルーム 「JR高槻駅」徒歩12分 「阪急高槻市駅」徒歩5分 ★協力金 1600円 (当日1700円) 中学生以下は600円 (当日700円) 先着250名 当日参加も大歓迎です★主 催 たんぽぽの仲間たち関西 (事務局)渥美まで ==================================映画の紹介は、以下のホームページで。本当のよさは、見てみないと伝わらないんだけどね。(^^;)▼E・Eプロジェクトhttp://www.ee-pro.net/event/index.html
2007.09.14
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古本屋で買った『光とともに・・・』第8巻を読み終わったら、巻末に「発達障害者支援法」の全文が載っていました。2年前、 2005年に施行された法律です。おそらく、当事者や家族の必死の思いでの運動がこの法律に結実した、という面があったと思います。今まで全文を読むことがなかったので、この機会に全文を読むことができてよかったです。あまりに感動していたのでこの法律について、さっきこのブログに山ほど文を書いていたのです。しかあし!間違えてブラウザの「更新」ボタンを押してしまったために、一気に白紙へ。あわれ、あとかたもなく消えてしまいました。復活は不可能でした・・・。さすがにもう一度同じことを書くのはイヤになったので、今度は簡単に。 Webでは、Wikipediaが非常によくまとまった解説を書いています。全文は、社団法人日本自閉症協会のサイトで読めます。広くいろんな人に知ってもらいたい法律です。 ===========================発達障害者支援法 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 発達障害者支援法は、自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害などの発達障害を持つ者の援助等について定め、発達障害者の福祉的援助に初めて道を開いた法律。全25条。平成17年(2005年)4月1日施行。==================================今おこなわれている福祉や教育での取り組みの基礎となる、根拠や土台となる法律です。そのわりにあまり知られていないような気もするのが残念なところです。===================================長年にわたって福祉の谷間で取り残されていた発達障害者についての定義と法的な位置づけの確立をおこない、発達障害を早期に発見し発達支援を行うことに関する国及び地方公共団体の責務を明らかにし発達障害者への支援により発達障害者の自立及び社会参加に資するよう支援を図ることを明文化した法律である。具体的施策の打ち出しに向けた理念法として制定された法律であるが、発達障害者支援センターの設立など今後の施策につながる概念も入っており、障害の早期診断・療育・教育・就労・相談体制などにおける発達障害者支援システムの確立をめざした立法である。============================== 赤字にしたところは大賛成、 青字にしたところは微妙に賛成のところです。 「自立および社会参加」については、後のほうに 本人や保護者の意思を尊重するといったことが書かれてあるので、 それをふまえてのものが整備され、用意されるということで、 大変すばらしいものだと思っています。 あと、いろいろ書きたかったのですが、割愛。 書きたくなったらまた追加で書くかもしれません。 法律を読むのが苦でない方は、法律に目を通してみてくださいな。 「発達障害者支援法」全文
2007.08.23
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木曜日は伊丹で特別支援教育の研修会がありました。この中で、大変具体的な指導法についてふれられた箇所があり、「そうか!」と、知りたかったことを教えてもらった気になりましたので、今日はそれを書いてみます。 作文を書かせたときに、ちっちゃい「っ」が抜ける子がいます。1年生でならけっこうあると思いますが、2年生以上でまだ「ぱいなぷるをたべました」「きてをはりました」と書くようだと、少し心配です。これに対しての効果的な指導法は今まで知らなかったのですが、研修会で講師の竹田契一先生が「学習障害」の説明の中で少し時間をとってこのことにふれておられました。(促音が抜ける子が、すべて学習障害というわけではありません、念のため)まず、背景について・音韻認識力の低下(音を分解・統合する力)を挙げられました。他に、学習障害の子は「視知覚の障害」も見られ、それが読み書きへも影響するのだ、と。つまり、簡単に言うと「 目 と 耳 の問題が大きい」ということです。で、背景だけわかっても、指導法が分からないとどうしようもないので、その指導法です。<ちっちゃい「っ」が抜ける子への指導>〇モーラで教えると分かるひとことで言うとこういうことです。・・・ひとことだと、分からないですね。(^^;) 「モーラ」というのは、私は聞きかじったことしかないので、今ネットで調べてみました。=========================== モーラ(Mora)とは、音韻論上、一定の時間的長さをもった音の分節単位。日本語学では一般に「拍(はく)」と言われる。日本語に特徴的なのは長音「ー」、促音「ッ」、撥音「ン」を1モーラしている事であり、長音は長母音の後半部分を、音は長子音の前半部分を切り取ったものであり、撥音は音節末鼻音や鼻母音をモーラとしたものである。例「チョコレート」は、「チョ」「コ」「レ」「ー」「ト」の5モーラである(4音節)。「キッチン」は、「キ」「ッ」「チ」「ン」の4モーラである(2音節)。(Web百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より抜粋引用)===================================前書きが長くなりました。つまり、「拍を感じさせると分かる」ということです。「りんご」という言葉。拍を打たせながら言わせます。り、ん、ご。次に、「きって」という言葉。拍を打たせながら言わせます。き、x 、て。そうです。促音を書いているところは、発音上「無音の拍」なのです。「無音の拍」が間に挟まることをいうために、促音で書き表しているのです。これが、子ども自身に拍を叩かせると、子どもが自分でわかるのです。「そうか!」という感じです。「パイナップルはどうかくの?」「ちがうちがう、これでは『ぱいっなぷる』や」などの不毛なやりとりをいくら繰り返すより、こういった「促音の入る場所は拍をとったときに音が抜けるところ」という説明のほうがすっと入り、わかりやすいのです。なお、Wikipediaの「例」を見て気付いたのですが、「チョコレート」の「チョ」は1モーラです。「促音」という言葉はちっちゃい「っ」だけを指し、ちっちゃく書く字はすべて促音というわけではありません。促音の説明も、Wikiの「促音」の説明から抜き出しておきます。=============================促音 促音(そくおん)は、つまる音ともいい、日本語のかな表記で「っ」「ッ」で表され、1モーラとして数えられる。ただし、単独では成立せず、通常、3モーラを構成する真ん中の要素としてのみ存在する。表記仮名ではつ、ツで書き表され、普通の「つ」と区別するため、一般に「っ」、「ッ」のように小さく書かれる。ローマ字では、後続の子音字を重ねて書く。ただし、ヘボン式においてchが後続する場合には、tchとする。子音字が後続しない場合の書き方はない。例:あった=atta、あっち=atti/atchi=======================================
2007.07.28
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明日11日(月)は、勤務校の特別支援学級籍児童について、校内の全先生方に理解していただくための研修会です。私はこの会は大変大事だと思っていましたので、この1週間かなりの時間をかけて、準備してきました。昨年までは口頭報告会にすぎませんでしたが、今年はパワーポイントを使い、プロジェクタで写真を映し出し、具体的、実感的に理解していただくことを目指します。私が大変勉強になったNHKの東田直樹君の放送も、ずっと他の先生方にも見ていただきたいと思い続けてきましたので、事前打ち合わせにはなかったのですが、この休日に抜粋編集して動画を5分に縮めたものを用意しました。会の「前置き」で見ていただく予定です。パワーポイントを使うことで、かなり「分かりやすい」「理解しやすい」ものになったと思います。ただ、「これも」「あれも」と情報を盛り込みすぎたところがあり、休日に私が個人的に作業をしていたら、どんどん膨らんできてしまいました。今日、他の方に見ていただくことでその「膨らみすぎ」のところに気付くことができましたので、思い切って「前置き」はカットしましたが、「やはりこれは言っておかないと」というところは残しました。明日の研修会、どんな形で先生方に受け入れられるのか、はたまた今までとあまりにも違うやり方なので受け入れられないのか、それはわかりませんが、自分としては精一杯準備したことに、満足感をおぼえています。この資料作成には、同僚の先生や他校の先生はじめ、いろんな方々にご協力をいただきました。大変感謝しています。 めずらしくカタい日記になっちゃいました。今度からはまた肩の力を抜いて書いていきますので、また読みにきてください。(^^) 東田直樹君のことで前書いたブログはこちら↓http://plaza.rakuten.co.jp/kyouikuuseful/diary/200703110000/http://plaza.rakuten.co.jp/kyouikuuseful/diary/200703210000/
2007.06.10
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昨日買って1日で読みました。『五体不満足』で有名になった、オトタケさんの新著です。『だから、僕は学校へ行く!』(乙武洋匡、講談社、2007/4、1200円) (↑上サイト(楽天ブックス)商品説明より)================================================一昨年より新宿区教育委員会に勤務していた著者による10の提言。 ベストセラー『五体不満足』の著者が小学校の先生に!四月から杉並区立杉並第四小学校教諭として勤務する乙武洋匡氏が、子どもたちに伝えたいメッセージとは。 【著者情報】(「BOOK」データベースより) 乙武洋匡(オトタケヒロタダ)1976 年4月6日、東京都生まれ。大学在学中に出版した『五体不満足』(講談社)が多くの人々の共感を呼ぶ。卒業後はスポーツライターとして活躍する一方で、 2005年4月、東京都新宿区の「子どもの生き方パートナー」に任命される。区教育委員会の非常勤職員として、区内の小中学生と触れ合い、教育の現場での 問題を探り、提言をしてきた。07年4月より、杉並区立杉並第四小学校教諭となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)================================================前回の日記の「就学」のこともかなり詳しくふれられていました。第7話「障害があっても」がそれに当たります。 p121からは「一般的に、障害児の就学先はどのように決まるのか。」と述べられ、この問題についての概略が解説されています。 この中のp125「書類と数値だけで我が子の就学先が決定される。 Aさんは、その理不尽さに深い悲しみを覚えた。」とあるのが、「就学」に関する問題を一番大きく言い表している文かな~と思います。上のはひとつの例に過ぎず、本当にいろんな側面から、多方面の物事を追求して書かれている本です。 オトタケさん、教員免許を取るための勉強を必死でされただけあって、「教育」のことについて、大変具体的に、詳しく調べられています。法律上どうなっているとか、現在の学校でどういう状況があるとか、そんなに偏った捉え方でない、かなり客観性の強い書き方で書かれていますので、現役教師が読んでも、大変勉強になります。(さすが、スポーツルポライターをされていただけ、ありますね!)これは、特に学校の先生には、自信を持っておすすめできるよい本だと思いますよ。ぜひ、手にとって、読んでみて下さい。(^0^) ↓応援のクリックを(^・^) web拍手を送る
2007.06.04
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特別支援教育MLで、ある新聞記事のことをめぐって大変多くの投稿が寄せられました。「就学」に関することです。これには以前から関心があったので、みなさんの投稿を大変興味深く読ませてもらっていました。きっかけとなった記事はこれです。↓朝日新聞 より「障害児の進学先、保護者が判断 市の就学指導委を廃止へ」 http://www.asahi.com/national/update/0531/TKY200705300421.html (記事概略)===============================埼玉県東松山市が就学指導委の廃止を打ち出した。「子どもの利益を最終的に判断するのは家庭」との考えからで、保護者の判断に任せる。ケアが必要な子どもが普通学級に進んだ場合、市の予算で介助員も派遣する。市長談「地域の学校へ行きたいという思いに、行政が口出しすることはない。設備改修などの必要も出てくるだろうが、当面はマンパワーで補いたい」======================================これは大変画期的なことだと思います。現在「就学指導委」の「助言」(たとえば「養護学校相当」というようなもの)は、法的強制力は持たないそうですが、実情としてはなかなか厳しい事例があることを聞いています。「条件が整っている地域ならば保護者の希望どおりの就学ができるだろうにもかかわらず、その地域では断念せざるを得ない」というケースがいくつかあるようです。(さまざまな理由が絡んでくるので、一概にどこの誰が悪いからと言えるような問題ではありませんが、事実としてそれは「公教育を受ける子どもの権利」に地域格差があることを示しています。)子どもが進学する先の選択肢を、「行政」がせばめることがないよう、努力してほしいものです。もちろん、誰が判断するにしても、総合的に情報をつかんで、合理的な判断になることが大事です。 私は、現状では「行政」より「保護者」のほうが、総合的な判断はしやすいかな、と思っています。(「子ども」をよく知っているのは、「保護者」ですからね。)「学校」は、保護者が判断しやすいように、学校見学を積極的に受け入れたり、具体的に相談に乗ったりするべきでしょう。 もうひとつ、こんなニュース記事もMLで教えてもらいました。asahi com.宮城県版 より「一般校で障害児が共に学習、今年で終わり?」 http://mytown.asahi.com/miyagi/news.php?k_id=04000000706010004 (記事概略)===============================宮城県では障害児と健常児が共に学ぶ「インクルーシブ教育」を全国に先駆けて始めたが、県財政が厳しく、今年度で終わりか。05年から視覚、聴覚、情緒障害がある児童・生徒24人が一般校に通う支援をするため、年間約1億2千万円で専従の教員を県下の 小中学校19校に23人配置。このモデル事業は、国が近い将来、整備しようとしている特別支援教室構想に酷似。====================================== ↓ブログ応援のクリックを(^・^)
2007.06.03
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