わたしのこだわりブログ(仮)

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2015年09月27日
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風邪が悪化して数年ぶりに38度越の熱がでました。号泣


ニンフェンブルク宮殿(Schloss Nymphenburg) 5 (馬車博物館 馬ソリ)

馬車博物館 (Marstallmuseum)
馬ソリ( Pferdeschlitten)( sleigh)
マクシミリアン2世のソリとルードビッヒ2世のソリ

車輪の付いた台車を馬がひくのは馬車ですが、 台車の足の部分がソリになっているのが馬ソリです
馬ソリはもちろん雪山用で、積雪の多いバイエルンではいろいろな事に利用されていたようです。

日本において、 開拓時代の北海道で普及したと言う馬ソリは、運搬が主だったようですが、バイエルンのヴイッテルスバッハ家では狩猟やゲーム、祭りなど、遊びとしても利用されてきた ようです。

馬ソリの歴史について書かれているものが無いのではっきりわかりませんが、ヴイッテルスバッハ家 においては、マクシミリアン2世エマヌエル(Maximilian II Emanuel)(1662 年~1726年)の時代にイタリア、トリノよりもたらされたようです。(マックスIIエマヌエルの母で、このニンフェンブルク宮殿を建てたバイエルン選帝侯フェルディナント・マリアの妃、イタリアのサヴォイ家出身のヘンリエッテ・アデライデがソリの遊び方を知っていた・・と記録されている。)

マックスIIエマヌエル自身がソリの虜となり、ソリ・ライダーと呼ばれるほどソリにのめり込んだようで、狩猟の他も祭り等でもソリ自慢などがあったのか?
当時いろんなデザインのソリが考案されたようです。
さらに当時のバイエルンの宮廷にはそんなソリ遊びの為の草原が確保されていたと言う。

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マックスIIエマヌエルのヘラクレスのソリ
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ヘラクレスのヒュドラ退治を表した芸術的なソリは、 実用と言うよりはイベント用かもしれない。
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実際、貴族にらが、ガラパーティーなどで招待された時などは、こうした趣向を凝らしたソリでさっそうと乗り付けた・・とされている。
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Hunting sleigh with Diana
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狩猟の女神ダイアナが乗ったソリは狩りに利用されたソリのようです。 1740年頃の製作のようで、時代はマックスIIエマヌエルより後のようです。

18世紀頃、当時のバイエルンのフェスティバルには有名貴族を招待してソリ遊びに興じたりしていた記録もあるようですが、それよりも、馬ソリと言えば・・・。
今でも 伝説に残るのがルードビッヒ2世の深夜のソリ巡行です

First Nymph sleigh of King Ludwig II 
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1875年製  ルードビッヒ2世の最初のニンフェのソリは、ソリと言うより夜間巡行を考慮した外灯付きとなっている。(外灯のデザインにはアールヌーボーのテイストが・・。)

19世紀、ソリは実用から芸術よりの作品になっていました。
19世紀は工業化の時代、運輸の状況は変化し、ソリはあくまで遊びの領域?
時代遅れの馬車や馬ソリに興じたのは中世趣味を愛したルードビッヒ2世だからこそ・・。

Second Nymph sleigh of King Ludwig II
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1881年製  ルードビッヒ2世の2台目のニンフェのソリ
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さらにどんどんルードビッヒ2世の趣味に寄った美しいものに・・。

ルードビッヒ2世については「ルードビッヒ2世(Ludwig II)の墓所」でも紹介していますが・・。
ルードビッヒ2世(Ludwig II)(1845年8月25日~1886年6月13日)
第4代バイエルン国王(在位1864年~1886年)


前回紹介した馬車同様に彼のソリも豪華さをましていきます。

Renaissance or Dress Sleigh with Putti, of King Ludwig II 
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ルードビッヒ2世のキューピット付き。ルネッサンス風? 礼装用ソリ 
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ルードビッヒ2世の深夜のソリ巡行(ヴェーニヒ作)
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この絵のソリが上に紹介したプットの付いたソリである。

王は夕刻に起き、食事を済ませた後、真夜中にソリに乗って周辺をドライブしたらしい。
そんな生活をしていたので後年の王は醜く太ってしまったと言う。

最初のニンフェのソリをもっと洗練させたソリ?
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ニンフェははきりフローラとして表現されている。
そしてプット共に乗るのは白鳥となぜか魚の尾を持ったニンフェとなっている。
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こんなルードビッヒ2世(Ludwig II)が造らせた豪華な馬車やソリを見て、やはり聖ミヒャエル教会にある彼の棺の質素さが気になって仕方がない。
きっと今の棺に不満があるはずだ。

なぜ彼は先に自分の棺を造っておかなかったのだろう。
きっとこれら馬車やソリよりも最っと凄い棺ができたはずだし、そうしたかったであろう・・。

馬車博物館 (Marstallmuseum) おわり

ニンフェンブルク宮殿バックナンバー
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リンク ​ ニンフェンブルク宮殿(Schloss Nymphenburg) 4 (馬車博物館 馬車)
ニンフェンブルク宮殿(Schloss Nymphenburg) 5 (馬車博物館 馬ソリ)






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Last updated  2020年09月23日 04時27分53秒
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