[Stockholm syndrome]...be no-w-here

[Stockholm syndrome]...be no-w-here

2026.04.24
XML



ホルムズは数週間、開いたり閉じたりを繰り返している。閉じる毎に石油価格が上がり、開く毎に市場が息を付く。画面からは中東の地図が消えない。

私はそこを見ていない。

東に9千キロ離れた島がある。その名前は話題に上らない。見出しには載らない。Twitterのフィードには現れない。

しかしその島から生じる危機は、ホルムズの5倍の破壊力を持つ可能性がある。

何故なら、この島は二つの超大国の存亡をかけた争いの真ん中に位置しているからだ。

説明しよう...

ホルムズ海峡は、世界の石油の20%を運んでいる。

海峡が閉鎖された。価格が上昇した。世界の話題は数週間、この軸で回っている。

この数字は大きく見えるが、それだけではシステムをロックしない。何故なら、ホルムズを通る石油には代替があるからだ。

ベネズエラは石油を産出している。ロシアは生産している。米国には自前の備蓄がある。中国には戦略備蓄がある。

ホルムズが問題を起こしても、システムは詰まらない。

台湾は違う。

台湾は世界の半導体生産の60%を担っている。

先進チップではその比率が90%に達する。

3ナノメートルと2ナノメートルの生産の100%が、一つの会社に集中している。TSMCだ。

TSMCは誰のために生産しているのか?

Nvidia、Apple、AMD、Qualcomm、Tesla、Microsoft、Google、Amazon。

世界の技術的背骨が一つの島に、一つの会社に集中している。

ホルムズが閉鎖されれば石油不足になる。台湾が閉鎖されれば、世界の技術生産は数週間で止まる。

何故なら、代替が無いからだ。サムスンは遅れている。インテルは更に遅れている。中国は米国の制裁で制限されている。

あるシナリオモデルによると、台湾危機は初年度に世界経済で10.6兆ドルの損失を生む。

これは世界GDPの9.6%だ。COVIDや2008年の危機よりも大きい。

米国の2040年ビジョンは、台湾に依存している。

トランプ政権が裏で描いた長期計画がある。

イーロン・マスクは、2040年までに10億体のヒューマノイドロボットを予測している。

ケビン・ウォーシュは、人工知能がデフレ圧力になると述べている。

Palantirのマニフェストは、人工知能に基づく新たな抑止の時代を宣言している。

これらの共通点は同じだ。人工知能。

そして、人工知能の共通点は一つの島だ。

台湾。

米国の2040年ビジョンは、人工知能支援の経済への移行に依存している。ロボットは生産コストをゼロに近づける。人工知能は生産性を高める。ドルが弱くなっても、インフレは低く抑えられる。

このビジョンの唯一の重要な要素がある。
半導体チップの供給だ。

そして、そのチップは台湾で生産されている。

もし台湾が中国の支配下に入れば、米国の2040年ビジョンは一夜にして取り消される。人工知能のリーダーシップは中国に移る。アメリカの経済モデルの全てが書き換えられる。

だから、台湾は米国にとって単なる地政学的問題ではない。未来モデルの基盤だ。

中国は台湾を不可分な領土の一部と見なしている。

習近平は、2049年までに大中華統一の目標を公式に宣言した。台湾はこの目標の補完要素だ。

中国の軍事能力は過去10年で急速に発展した。台湾海峡での演習が増加した。封鎖シナリオが机上にある。

中国は台湾を失う訳にはいかない。アイデンティティ的にも戦略的にも。

米国も台湾を失う訳にはいかない。技術的リーダーシップ的にも未来モデル的にも。

両者のどちらも後退できない。

レイ・ダリオはこの点で非常に明確な指摘をした:

『戦争が最も危険な瞬間は、互いに等しい二つの力が譲れない相違を抱えている時だ』

この文には、二つの重要な要素がある。

一つ目は等しい力。

一方がある程度弱ければ戦争は短期間で終わる。しかし力が均衡すれば戦争は長く破壊的になる。

二つ目は譲れない相違。

もし一方に後退の選択肢があれば、テーブルは機能する。しかし後退が存亡的な損失を意味すれば、テーブルはロックされる。

米国と中国は今、正にこの位置にある。

米国のGDPは28兆ドル。中国は19兆ドル。差は急速に縮まっている。一部の分野では中国が既に先行している。人工知能競争は重要な閾値に近付いている。

軍事的に見て、中国海軍は西太平洋で米国を今や苦しめている。チップと技術の面で中国は急速に進展している。

二つの等しい力。

そして、その真ん中に台湾。両者とも手放せない島。

ダリオの言う譲れない相違がここにある。

何故、イランが優先されないのか。

今、タイトルに戻ろう。

誰もがイランについて話している。しかしイランは超大国ではない。米国とイランの間には存亡的な対立は無い。テーブルはロックされるかも知れない、石油価格は上昇するかも知れない、交渉は長引くかも知れない。

台湾は違う。台湾では敗者が21世紀のリーダーシップを失う。

だからイランは表層的な話題だ。台湾こそが深い問題だ。

現在のイラン危機でさえ、準備段階かも知れない。米国はホルムズ問題を解決しようとする中、弾薬庫、資源、外交的資本を消費している。

中国はこのプロセスを静かに観察している。

毎日、台湾の等式で中国の位置が少しずつ強まっている。

これは私の個人的な分析だ。

状況を追っているので、皆さんに知らせます。





各主要国の推定戦略原油在庫量(2025年12月現在) 単位:百万バレル








お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2026.04.25 20:45:22


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

×

Profile

love_hate no.9

love_hate no.9

Calendar

Keyword Search

▼キーワード検索


© Rakuten Group, Inc.
X
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: