全30件 (30件中 1-30件目)
1
さて今日は株式投資本オールタイムベスト129位 知られざるマーケットの魔術師(ジャック・D・シュワッガー著、パンローリング、2021年) の第4弾です。 今日は、第2章 ジェイソン・シャピロ から。 あなたは人と異なる言動を摂る性格のおかげで、成功したと思いますか。 それは間違いないですね。。。私はみんなが同じことをしているときを見つけて、逆のことをします。当然ながら、みんなが並外れたリターンを得ることはできません。ですから、だれもが何か同じことをしているときに、並外れたリターンを得る唯一の方法はみんなと反対のことをすることです。相場の素晴らしいところは、確認が取れるまで待ってから、反対のポジションを取れることです。 シャピロは典型的なコントラリアン(逆張り投資家)ですが、投資家にはこの資質を持っている人が多い気がしています。そして私自身も明白にそうです。ただ「常に人の逆をやる」性質は、社会生活上はマイナスに働くことも多いです。特に同調圧力が異常に強いここ日本では猶更です。なので、「自らのコントラリアンな部分を日常生活では出し過ぎない。」様に私は非常に気を付けています。(滝汗) あなたの手法は、それを最初に使い始めた二〇年前と同じくらい効果的ですか、それともその後に市場で起きたあらゆる構造変化の影響を受けていますか。 昔も今も違いはないと思います。だれもがショートポジションを取っているときに悪いニュースが出たのに、相場は下げない。それどころか、上げ始める。そこが底です。相場は良いニュースで底を打つのではありません。悪いニュースで底を打つのです。 私はこのシャピロのインタビューを読んでいて、2020年12月に紳士服最大手の 8219青山商事 に参戦して結果として大きな利益を上げたトレードのことを思い出しました。 私は当時、「新型コロナで一番ダメージを受けた業界、銘柄はどこかな? コロナが本当に終わるなら、逆にそこが一番狙い目になるんじゃないかな?」と考えて、様々な銘柄を虱潰しに見ていました。 そんな中で、「5年で株価10分の1」に転落し、華麗なる「逆10バガー」をキメた紳士服業界首位の青山商事を何度も舐める様に多角度から調べているうちに、「ここは非常にハイリスクだけど、まだ財務も傷み切ってはいないし、何しろ超低PBRだし、挑む価値があるんじゃないかな?」と思うようになりました。 (上記データはSBI証券より引用) 赤字転落で業績はボロボロ、更に月次推移も最悪で回復の見込みは未だ0、手元流動性の確保に必死でついに無配に転落、長年忠誠を誓ってきた社員は大幅にリストラ予定、不採算店舗もテンコ盛りに多過ぎで同じく大リストラ予定 と「いいところが一つもない」ワーストオブワーストの惨状でしたが、青山商事が「排水溝に堕ちた、ヘドロ塗れのドブネズミ」の様な状況に陥っていることは、投資家はもちろん、その辺のマックにいる女子高生にすら知れ渡っている状態でした。ある意味で「これ以上悪くなりようがない」という、第2次世界大戦直後の日本の様な、焼け野原の逆に清々しいシチュエーションにいるのではないか?と考えたのです。 更にその時点で、「青山商事を買っている投資家がほとんど見当たらない。」のも良いと思いました。実際、「ウルトラ逆張りで、青山商事、勇気を出してどうかな?」と親友で投資家であるぷよさんに聞いてみたところ、「いーーー、ぜーーーったい、買わない。とんでもない。」というリアクションでした。 またヤフーファイナンスの「低PBRランキング」を見ても、青山商事の当時の0.15と言うのは、超不人気銘柄だらけの地銀株を除くと既に第2位に輝く水準であり、「日本市場でトップオブトップの極限低PBR」にまで売り込まれているのもとても素敵だな、と感じました。(上記データはヤフーファイナンスより引用) そして「悪材料特大てんこ盛り」だった当時の青山商事は、「悪いニュースしかないのに何故か株価が底を打って反転」した状態でもありました。(上記データはSBI証券より引用) そしてその後、株価は底値から一旦100%以上の上昇を見せ、私はまずまずのリターンを得ることが出来たのでした。 シャピロの言うとおり、まさに「相場は悪いニュースで底を打った。」んですね。(続く)
Apr 30, 2022
さて今日は株式投資本オールタイムベスト129位 知られざるマーケットの魔術師(ジャック・D・シュワッガー著、パンローリング、2021年) の第3弾です。 今日も、第1章 ピーター・ブラント から。 ブラントは「ポップコーントレード」と彼が呼んでいるものをなくして、パフォーマンスを改善した。これは、かなりの含み益になったのに損益ゼロか、さらに悪いことに含み損になるまで持ち続けるトレードのことを指している。彼はトレーダーになって早い段階でこれを経験し、そうしたトレードを避けるためにルールを作った。 振り返ってみると、私はブラントの言うこの「ポップコーントレード」を良くやってしまっています。この数年でも、ある銘柄で9桁を超える含み益を持っていたのに全く利益確定をせずにのほほんとホールドしていて、結局そのほとんどを失ってしまったということも実際にありました。 一・ 自分の総資産の一%に等しい含み益が出たら、一部を利食いする。 二・ 利益目標の七〇%以上に達したら、逆指値をそれまでよりもずっと近くに置く。 その意味で、上記のブラントの「ポップコーントレードを避けるためのルール」は実践的で素晴らしいと思います。特に、「自分の総資産の一%に等しい含み益が出たら、一部を利食いする。」というのは分かりやすいですし、パフォーマンスを安定させるうえでも有益なやり方だと感じました。今後実際の自分の投資手法に取り入れようと考えています。(続く)
Apr 29, 2022
さて今日は株式投資本オールタイムベスト129位 知られざるマーケットの魔術師(ジャック・D・シュワッガー著、パンローリング、2021年) の第2弾です。 今日は、第1章 ピーター・ブラント から。ジャック・D・シュワッガーによるこのシリーズでは、巻頭のトップバッターのインタビューの出来が悪かったことは一度もありません。そして今回も充実の内容でした。 多くのトレーダーには安心できるポジションサイズというものがある。 ここでの教訓は、トレーダーはトレードサイズを突然、大幅に増やさないように気をつける必要があるということだ。トレーダーは資金を徐々に増やして、それで安心してトレードができるかどうか確かめる必要がある。 これはその通りだと思います。私は数年前にフィリピンで巨大カジノリゾートを手掛ける 6425ユニバーサルエンターテインメント を超主力に立てて爆益を目指して戦ったことがあったのですが、自分の中の期待が大き過ぎて過大なポジションサイズとなっており、また値動きがトリッキーかつ株価変動が非常に激しい銘柄だったこともあり、精神的に落ち着いた状態で戦い抜くことが出来ませんでした。 会社が私の見込み通りに成長できなかった(カジノの収益化が見えてきた「よし、これから!」と言う瞬間に、新型コロナの世界的流行が襲ったという不運があった。)ということもあるのですが、それ以前に既に「自分との内なる戦い」に負けていて、それで結局全く利益を出すことが出来なかったのだ、と今では総括しています。(続く)
Apr 28, 2022
さて今日は株式投資本オールタイムベストです。第129位は、 知られざるマーケットの魔術師(ジャック・D・シュワッガー著、パンローリング、2021年) です。 ジャック・D・シュワッガーによる「マーケットの魔術師シリーズ」はどれも傑作ですが、今回の第5弾も期待を裏切らない素晴らしい出来栄えです。表紙に「シリーズ中、もっとも個人トレーダーの手本となるウィザード11人!」と書いてありましたが、非常にフレンドリーな仕上がりでその表現にも納得できます。 ちなみにマーケットの魔術師シリーズは、本家シュワッガーによるものが今回の本を含めて5冊、別著者によるものが3冊の合計8冊出ています。そしてその全てが「名著」と言えるレベルに達しています。 そして私は以前に、 マーケットの魔術師シリーズの全てを見てみよう 2021年編 という「シリーズのいい所、特盛で全部入り」の大人気総括記事を書いていますので、未読の方はぜひこの機会に合わせてご覧下さい。 それでは次回からは、ジャック・D・シュワッガーによる「奇跡の第5弾」の大トロのところだけを一緒に見ていきましょう。(続く)
Apr 27, 2022
さて今日は 2021~22主力株概況シリーズ です。 73位 7614 オーエムツーネットワーク (東S 1・7月優待) ◎ PF時価総額73位の上位銘柄は、2292エスフーズ傘下の食肉小売業のオーエムツーネットワークです。2016シーズン19位、2017シーズン30位、2018シーズン53位、2019シーズン55位、2020シーズン65位とじりじりと順位を落としていますが、それでもなんとか上位の地位を維持して、今シーズンはここでやっと出てきました。 現在の株価は1075円、時価総額79億円、PBR0.49、自己資本比率は79.2%と良好、今期予想PER9.52、配当利回り2.2%(24円)、総合利回り2.8%(24+6=30円)で、優待は年2回、1・7月に100株保有で自社オリジナルギフト商品の30%割引販売 プラス年1回7月に、500株保有で3000円相当、1000株保有で5000円相当の自社取扱商品(ハム・ソーセージ)もしくはアウトバックステーキハウスで使える食事券です。 私はこの数年は、アウトバックステーキハウスの食事券を戴いています。 それではアウトバックステーキハウスの実際を見ていきましょう。 私はこれまで色々と食べたのですが、今までのところではこのハンバーグ・ステーキが一番美味しいと思いました。結局、自分はとても「安く出来ている人間」なんですね。(汗) 見て下さい、この断面図。 凄い「肉密度」でした。 ♬ ちなみに、この食べ放題のパンがまた美味い。 さて今日はもう1つだけメニューを紹介しましょう。前回の訪問時にはシンプルなアウトバッカー・バーガーを食べてみました。 野菜たっぷり&肉肉しくて、とても素朴な味わいでした。 ま、オーエムツーネットワークは現状指標的に十分に割安ですし、優待内容も上記の如く素晴らしいですし、PF上位銘柄として全く不足の無い極めて良い銘柄であると認識しています。 というかここは、「食肉小売業」として見てもまずまず安いですが、「外食優待株」として捉えると破格に安い という言い方もできると思います。 これからもアウトバックステーキ優待を楽しみに、ご機嫌でホールド継続の予定です。2021~22主力株概況シリーズ 免責事項2021~22主力株概況シリーズ は私が主力で勝負している銘柄について、本当にその価値はあるのか、私を投資家としての次のステージに連れていけるだけの力があるのか、「リスク・リワード比」が優れた最強で最上の銘柄なのか、何か見逃している弱点はないか、戦い続けるのに必要な「銘柄としての鮮度」が落ちていないか、などを多角的に検討する目的で書くものです。記事内容は一般的に入手可能な公開情報(ただしIRへの蛇の様にしつこくて執念深い独自の取材内容を含む)に基づいて作成していますが、同時に諸々のバイアスのかかったあくまでも個人的な見解であり、特定銘柄の売買の推奨を目的としたものでは全くありません。また市場と個別銘柄の未来がどうなるかは誰にも分からないため記事内容の正確性は保証しません。私には未来を予見する力は一切ありません。そのため当シリーズに基づいて投資を行い損失が発生した場合にも当方は一切の責任を負いません。投資はくれぐれも100.0%御自身の判断と責任の元で行って頂きます様、伏してお願い申し上げます。 しかし、このパン、無限に食えるな。。。
Apr 26, 2022
さて今日も通常の2022PF概況シリーズです。 619位 7883 サンメッセ (東S、3月優待) △ PF619位は、総合印刷の中堅のサンメッセです。 現在の株価は358円、時価総額64億円、PBR0.53、自己資本比率は56.0%、今期予想PER17.38、配当利回り2.0%(7円)、総合利回り3.4%(7+5=12円)で、優待は100株保有で500円相当のクオカードなどです。 サンメッセの優待クオカードは毎年盤面がとっても可愛いんですね。今日は折角の機会なので、過去数年分を見ておきましょう。 うーん、使うのが勿体無いくらい印象的なクオカードですね。♬ さて、サンメッセは指標的には大して見るべきところはないですが、1単元が3万円台の銘柄で500円のクオカードが戴けるのは無条件に嬉しいですね。現行の優待制度が続く限り、これからも末永くホールドして応援していく予定です。
Apr 25, 2022
さて今日は、いよいよ大詰めの2022PF概況シリーズです。 618位 3159 丸善CHIホールディングス (東S、7月優待) △ PF時価総額618位の超微力株は、大日本印刷傘下で、本屋さんの丸善書店、ジュンク堂書店、学術書の雄松堂書店を持つ丸善CHIホールディングスです。本屋さん超大好き人間には昔からお馴染みの銘柄ですね。 現在の株価は380円、時価総額352億円、PBR0.82、自己資本比率は34.4%、今期予想PER15.26、配当利回り0.5%(2円)、総合利回り1.8%(2+5=7円、優待券は額面の100%換算。)で、優待は100株保有で500円相当の商品券などです。 商品券を使える店舗は全国に広がっており利便性にも問題はありません。丸善CHIHDは指標的には全く見るべきところはありませんが、かなり小額の投資で500円分の実用的な商品券を戴けるので、優待を楽しみに1枚保有していくのには大きな問題はない銘柄であると考えています。 また、最近はアマゾンが猛威を振るっており街の本屋さんはどこも完全に瀕死の状態ですが、本屋さんでウロウロしながら実際に本を手に取って読むことができるという事はとても貴重で大切なことであると考えており、私は出来る限り、同じ本ならばアマゾンではなく実際の本屋さんで買うように努めています。 実際私の家の本棚にも、丸善やジュンク堂で買った投資本が山の様にあります。 これからも現行の優待制度が続く限りは、楽しくホールドしながら応援していく予定です。
Apr 24, 2022
さて今日は株式投資本オールタイムベスト128位 バリュー投資 達人への道(ゴータム・ベイド著、パンローリング、2021年) の最終回第9弾です。 今日は、第27章 新しい証拠に基づいて考えを更新する から。 勝ち負けは、生活の質で測るほうがよい。ストレスが命を縮みかねないことは十分に証明されている。投資家は、リスク調整済みリターンについては語っても、ストレス調整済みリターンについて語ることはめったにない。しかし、私は後者のほうが重要だと思っている。 安眠するほうが、体に良い物を食べるよりも重要だと思う。だから、空売りはしない。個人的に借金をして株を買うこともしない。胃が痛くなるようなことをする経営陣と長期のパートナーシップを組むこともしない。 くーっ、これは痺れる文章でした。602ページに及ぶ本書中で個人的にはここがベストと感じました。 投資と言うのは「命の次に大切なお金」を賭けた極限の勝負であり、やってみれば誰でも分かりますが、精神的に非常に消耗するゲームです。 勝てば銀河系の彼方まで飛び立つようなぶっ飛びの精神的高揚感が得られる一方で、負ければ細いおうどん1本ですら喉を通らないほどの極度のお通夜状態に追い込まれます。 そういう「世界最高峰の過酷なグレートゲーム」の勝敗を、「生活の質」で測りながら戦うというのは利に適っているし、非常に実践的な考え方であると感心しました。 さてこれでこの本の紹介は終わりです。2021年ナンバーワンの投資本と思いますし、知的興奮に溢れた最高の1冊であることを保証します。未読の方は是非。(終わり)
Apr 23, 2022
さて今日は久々に通常の2022PF概況シリーズです。 617位 7603 マックハウス (東JQS、2・8月優待) △ PF617位は、ジーンズカジュアル衣料チェーンのマックハウスです。個人的には、「やや裏寂れている、B級である。」という店舗イメージがあるのですが、お店の外観、過去の既存店売上や店舗数推移などにもそれが滲み出ている様に思いますね。 現在の株価は387円、時価総額60億円、PBR1.22、自己資本比率は41.1%、今期最終赤字予想、配当利回り0%(0円)、総合利回り3.6%(0+14=14円、優待券はメルカリ平均価格の額面の70%で換算)で、優待は1000円相当の優待券を100株保有で1枚、500株保有で3枚、1000株保有で5枚などです。 マックハウスの店舗は外から見ると、どうにも垢抜けなく、人の気配も乏しく、活気も無く、といった感じで、はっきり言うと優待券がなければお店に入ることもなかなかないかな?という印象が強いのですが、実際に店内に入ってみると、割と照明も明るく商品はもちろん店舗イメージどおりに安く、かつ店員さんの対応も良く、いい意味でイメージを裏切られる感じです。 ちなみに私はリーバイスの511という型番のストレートジーンズを好んで履いており、家に同じものが10本くらいあるのですが、例えば 7445ライトオン だと1本11000円くらいで売っているイメージのところ、ここマックハウスだと何故か5900円くらいと安く売っているので、それで良く買いに行っています。もしかするとジャンクなB級品とかなのかもしれないですが、自分は「清濁併せ吞むバリュー投資家」なのでそういう細かいことはあまり気にならないのです。 マックハウスは厳しい業績が続いていますが、ま、優待狙いで1枚ホールドしていくのには大きな問題は無いものと考えています。
Apr 22, 2022
さて今日は2021~22主力株概況シリーズです。72位 9404 日本テレビホールディングス(東1、隠れ優待株?) ◎◎ PF72位は、テレビ放送草分けで視聴率首位継続中の日本テレビホールディングスです。 現在の株価は1234円、時価総額3248億円、PBR0.37、自己資本比率は80.1%、今期予想PER6.84、配当利回り2.8%(35円)です。 さて私は先日ツイッターを見ていて、ここ9404日本テレビホールディングスに隠れ優待があるという情報を見つけました。自分は恥ずかしながら今まで全く知らなかったのです。 そしてこの時に、「日テレは 9413テレビ東京 程素晴らしくはないにせよ、反日的な報道姿勢が比較的少なくて好感が持てる企業だし、指標的にも激安で優待があるなら欲しいなと以前からぼんやりと思っていたし、これは買いだな。すぐに買おう。」と思って100株買いました。 そしてその後、「日テレは視聴率首位で他の民放各社より相対戦闘力が高いし、そういえば自分はずっとガキ使の大ファンでもあるし、ファンダメンタルズから見ても抜群に安いし、財務状態も鉄壁だし、見れば見るほどいい銘柄だな。これは少し多めに買ってもいいな。取り合えずJ5クラス(時価総額200~300万円)くらいに放り込んで目の届くところに置いておこう。」と考えて更に2000株を追加したので、それで今回ここで登場することになったのでした。 とりあえず本当に隠れ優待が頂けるのか、今は楽しみにしています。2021~22主力株概況シリーズ 免責事項2021~22主力株概況シリーズ は私が主力で勝負している銘柄について、本当にその価値はあるのか、私を投資家としての次のステージに連れていけるだけの力があるのか、「リスク・リワード比」が優れた最強で最上の頑健な銘柄なのか、何か見逃している弱点はないか、戦い続けるのに絶対に必要な「銘柄としての鮮度」が落ちていないか、などを多角的に検討する目的で書くものです。記事内容は一般的に入手可能な公開情報(ただしIRへの蛇の様にしつこい独自の取材内容を含む)に基づいて作成していますが、同時に諸々のバイアスのかかったあくまでも個人的な見解であり、特定銘柄の売買の推奨を目的としたものでは全くありません。また市場と個別銘柄の未来がどうなるかは誰にも分からないため記事内容の正確性は保証しません。そのため当シリーズに基づいて投資を行い損失が発生した場合にも当方は一切の責任を負いません。投資はくれぐれも100.0%御自身の判断と責任の元で行って頂きますよう、伏してお願い申しげます。
Apr 21, 2022
さて今日は2021~22主力株概況シリーズです。71位 7167 めぶきフィナンシャルグループ (東1、3月優待) ◎◎ PF時価総額71位の上位銘柄は、茨城と栃木でシェア首位で、傘下に地銀大手の常陽銀行と足利銀行を持つめぶきフィナンシャルグループです。「優待株いけす」内の激烈な抗争を制して、2020シーズンに初めてのポートフォリオ上位進出を果たし、今シーズンもその地位を維持してここで出てきました。 現在の株価は265円、時価総額2886億円、PBR0.29、自己資本比率は4.3%、今期予想PER7.53、配当利回り4.2%(11円)、総合利回り5.1%(11+2.5=13.5円)で、優待は「1年以上の継続保有を条件として」1000株保有で2500円相当の地元特産品(カタログより選択)などです。 地元色の強い品々が並んでいてとても魅力的ですね。アイテムによっては「数量限定」になっているのも面白いです。 今日は私の過去の選択品をいくつか見ておきましょう。 2020年に選んだのは、「群馬県産 赤城牛モモシャブシャブ用 300グラム」でした。 肉じゃがを作りました。 2019年に選んだのは、「冷凍蒸しだこ」でした。 たこ焼きパーティーをしました。 さてめぶきFGは、指標的にも極めて割安ですし、優待内容も上記の様に抜群ですし、ポートフォリオ上位に足る極めて魅力的な銘柄であると評価しています。2021~22主力株概況シリーズ 免責事項2021~22主力株概況シリーズ は私が主力で勝負している銘柄について、本当にその価値はあるのか、私を投資家としての次のステージに連れていけるだけの力があるのか、「リスク・リワード比」が優れた最強で最上の銘柄なのか、何か見逃している弱点はないか、戦い続けるのに必要な「銘柄としての鮮度」が落ちていないか、などを多角的に検討する目的で書くものです。記事内容は一般的に入手可能な公開情報(ただしIRへの蛇の様にしつこくて執念深い独自の取材内容を含む)に基づいて作成していますが、同時に諸々のバイアスのかかったあくまでも個人的な見解であり、特定銘柄の売買の推奨を目的としたものでは全くありません。また市場と個別銘柄の未来がどうなるかは誰にも分からないため記事内容の正確性は保証しません。私には未来を予見する力は一切ありません。そのため当シリーズに基づいて投資を行い損失が発生した場合にも当方は一切の責任を負いません。投資はくれぐれも100.0%御自身の判断と責任の元で行って頂きます様、伏してお願い申し上げます。
Apr 20, 2022
さて今日は株式投資本オールタイムベスト128位 バリュー投資 達人への道(ゴータム・ベイド著、パンローリング、2021年) のクライマックス第8弾です。 今日は、第23章 市場はほとんどは効率的だが、いつもではない から。 強気相場が終わるべき理由を説明する知的な議論は数多くあるが、それはこれまでも、これからも関係ない。複雑な適応システムである株式市場は、常にまったく予想がつかないものなのである。 これはその通りです。たまに「物理学や行動心理学の法則を応用して私は相場の未来を完全に予測することができる。」と言うような事を言う投資家の方がいますが、そういうのは詐欺師かもしくは誇大妄想狂と考えたおいた方が安全であると個人的には認識しています。 市場のサイクルを正確に予想することは不可能だ。 私たちには市場の方向や市場がもたらすリターンをコントロールすることはできないが、投資の過程の重要な部分をコントロールすることはできるのである。(図23.1) 図23.1 投資家が自分でコントロールできること いやあ、これはいい図表です。我々投資家はどうしても結果としてのリターンに目が行きがちですが、実はそれは自分ではどうにもできない部分が沢山ある訳です。投資結果は「市場環境」と「運」に大きく左右されるからです。 その一方で、どの銘柄にどこまで踏み込むかと言うリスク、どの程度頻繁に売買するかと言うコスト、どのくらいの期間を見て戦うかと言う時間、具体的にどういう手法を使うかと言う行動は、自分自身で100%コントロールできます。私たち投資家は、そういう「自分で何とか出来ること」だけにフォーカスして戦うことが必要なんですね。(続く)
Apr 19, 2022
さて今日は株式投資本オールタイムベスト128位 バリュー投資 達人への道(ゴータム・ベイド著、パンローリング、2021年) の第7弾です。 今日は、第22章 長期的なバリュー投資の聖杯 から。 M&Aの単純な経験則として、取引規模が大きくなるほど、買い手と対象企業の類似点が減り、価値を破壊する確率が高くなるということが言える。 高額なM&Aは成功率が低い一方で、小規模の既存事業を強化したり、拡大したりするための買収は成功確率が高い。 これは言われてみると実に納得できます。例えば6178日本郵政は2015年にオーストラリアの物流会社のトール・ホールディングスを鳴り物入りで華々しく6200億円で買収しました。ただその後、結局トータルで6000億円以上の減損損失を迫られるなど一度も業績が浮上することはなく、一部事業を売却すると言う悲惨過ぎる末路を迎えることになりました。 その一方で、例えば地方スーパーの 9948アークス や 7520エコス、ホームセンター大手の 3050DCMホールディングス、おもちゃ卸大手の 7520ハピネット なんかは、同業他社を妥当な価格で次々に買収しながら、着実な成長を続けています。こういうのは「良いM&A」と言ってよいと思います。 つまり、日本郵政の様な「経営者の功名心が発露した大型の、地に足がついていないM&Aは非常に危険」という事ですね。(続く)
Apr 18, 2022
さて今日は、2021~22主力株概況シリーズで紹介してきたポートフォリオTOP70銘柄をまとめておきます。 1~10位 11~20位 21~30位 31~40位 41~50位 51~60位 61位 8386 百十四銀行 私の優待地銀株バルクプロジェクトの重鎮銘柄ですね。 62位 3289 東急不動産ホールディングス ここはコロナ渦で業績を落としていますが、元々極めて高い実力を持っており、ポートフォリオ上位で戦うに足るポテンシャルを持った銘柄であると評価しています。 63位 7643 ダイイチ ダイイチは地味な小規模地方スーパーで、市場からはほとんど完全に忘れ去れらたような存在ですが、実に良い銘柄です。 64位 8119 三栄コーポレーション 「三栄コーポは最悪期を脱しつつあるし、既にほとんどの投資家に完全に愛想を尽かされていてほとんど見ている人がいないのもいいな。」と思っています。 65位 8381 山陰合同銀行 山陰地盤で鳥取、島根で預金高1位と地元ではスーパーパワーを持つ銘柄ですね。 66位 8385 伊予銀行 ここも、私の優待地銀株バルクプロジェクトの重要な構成銘柄の1つですね。 67位 8071 東海エレクトロニクス ここは、「割安株の宝庫、名証メイン市場(旧名証2部)」らしい、十分な指標的な割安さを備えた銘柄ですね。 68位 2702 日本マクドナルドHD 日本を代表する優待株の1つですね。 69位 6623 愛知電機 名証プレミア(旧1部)は割安株の宝庫な訳ですが、ここも安いですね。 70位 7272 ヤマハ発動機 、、、株は結局、「買値がすべて」なんですね。 以上、2021~22ポートフォリオTOP70銘柄のまとめ でした。2021~22主力株概況シリーズ 免責事項2021~22主力株概況シリーズ は私が主力で勝負している銘柄について、本当にその価値はあるのか、私を投資家としての次のステージに連れていけるだけの力があるのか、「リスク・リワード比」が優れた最強で最上の頑健な銘柄なのか、何か見逃している弱点はないか、戦い続けるのに絶対に必要な「銘柄としての鮮度」が落ちていないか、などを多角的に検討する目的で書くものです。記事内容は一般的に入手可能な公開情報(ただしIRへの蛇の様にしつこい独自の取材内容を含む)に基づいて作成していますが、同時に諸々のバイアスのかかったあくまでも個人的な見解であり、特定銘柄の売買の推奨を目的としたものでは全くありません。また市場と個別銘柄の未来がどうなるかは誰にも分からないため記事内容の正確性は保証しません。そのため当シリーズに基づいて投資を行い損失が発生した場合にも当方は一切の責任を負いません。投資はくれぐれも100.0%御自身の判断と責任の元で行って頂きますよう、伏してお願い申しげます。
Apr 17, 2022
さて今日は株式投資本オールタイムベスト128位 バリュー投資 達人への道(ゴータム・ベイド著、パンローリング、2021年) の第6弾です。何度も推敲して書き書きしている内に、大作になってしまいました。。。(追記:5月15日に更に気合を入れて加筆し、第2版として再アップしました。) 突然ですが、今日は前回の 第5弾 投資業界にとって不都合な真実 から派生したスピンアウト企画をお送りします。尚、未読の方は、必ず上記の第5弾から先にご覧下さい。 さて、「インデックス投資VSアクティブ投資ではどちらが優れているのか?」という古くから良くある議論があります。 この中で、「長期成績でアクティブファンドがインデックスファンドにボロ負け」していることを示すデータを持ってきて、「びっくり!、アクティブ投資のパフォーマンスはなんとこんなに悪いんだよ。必死に探したけどアクティブ投資の方が良いというデータを見つけることがどうしても出来ませんでした。だからインデックス投資の方が正しいし、実はこれが最強のやり方なんだよ。」と声高に語るインデックス投資家の方々が散見されます。 もちろんそれは「アクティブファンドVSインデックスファンド」という視点からは下記の表11.1を見れば分かるように「明白に正解」なのですが、様々な学術的な研究からも「アクティブファンドは、トータルではインデックスファンドに勝てない。」ことは既に明らかであり、そういう自明なことを嬉々として何度もドヤ顔で語られることには、アクティブ投資家としては「ちょっとつらい」部分が正直に言ってあります。表11.1 2018年にベンチマークを下回ったアメリカの株式ファンドの割合(%) 「全体で見た時にアクティブファンドがインデックスファンドに勝てないことは過去データからも、また理論上も明らかだし、”市場で永遠にダーツを投げ続けている猿”と揶揄されているワイらもちゃんとわかってるよ。でも、 アクティブファンドへの投資とアクティブ投資は決して同じものではないし、そこを意図的に混同して同列で語って欲しくない な。」と思っているのです。 そして私は以前からですが、「低コストのインデックス投資と競い合えるのは、信託報酬0.0%(ただし個人的な労力投入は無限大∞)で戦える”アクティブ個人運用”しかない。」と主張しています。 アクティブ個人運用であれば、様々な不都合な鎖につながれたアクティブファンドとは正反対の、「プレッシャーのないリラックスした環境下での長期的思考・迅速で誰にもしがらみのない自由な意思決定・やり方によっては極めて低いコスト」で戦えるので、インデックス投資に打ち勝つチャンスはたんまりとあります。 実際、「脇の甘いへっぽこB級投資家」を自任している自分も、これまでの投資家人生の21年をトータルで見ればベンチマークとなるTOPIXには勝っています。 また「インデックス投資に打ち勝つためのアイデア」はたくさんありますが、全部言うと凄いボリュームになってしまうので、今回は1つだけ具体的に言います。ちなみに、現在目標としている資産額を達成した暁には、「インデックスに必ず勝てる、秘密のアクティブ投資法(仮)」というタイトルの本を出す予定です。(笑) すいません、悪い癖が出て脱線しました。本文に戻ります。 インデックスファンドと言うのは基本的に「時価総額加重型」なのですが、その欠点を突く方法が一番有力です。S&P500が典型例ですが、この「時価総額加重型」には1つ大きな弱点があります。 それは、構成銘柄上位に超大型株が多くなり、更に同時にPBRやPERなどの指標面で見た時に割高なグロース株が多くなるという事です。つまり、 巨大なインデックスファンドは必然的に「超大型グロース株ファンド」になってしまう のです。 「ほんとかよ。お前はアクティブ投資家だから適当なこと言ってるだけだろう。」と思う方がいらっしゃるかもしれませんが、下記の2022年3月時点でのS&P500構成上位10銘柄を見て頂ければご納得いただけるものと思います。(上記データはエイチ・エス証券ホームページより引用) いずれも知名度抜群の超大型株揃いですね。それでは組み入れ上位銘柄のファンダメンタルズを早速見てみましょう。1位 アップル PBR38.2×PER26.2=1000.82位 マイクロソフト PBR13.8×PER32.4=447.13位 アマゾン PBR8.32×PER34.9=290.44位 テスラ PBR26.4×PER157.0=4144.85位 アルファベットC PBR6.12×PER20.8=127.3 組み入れ上位5銘柄の グレアムのミックス係数 はいずれも3桁を超えており、1位のアップルと4位のテスラに至っては驚異の4桁越え!です。ちなみにバリュー投資手法の「始祖の巨人」であり、現代最高峰の投資家である ウォーレン・バフェット の師匠の一人でもある彼は、 経験則から、株価収益率(PER)に株価純資産倍率(PBR)を掛け合わせたものが22.5以上であってはいけない。 という有名な言葉を残しており、それが上記の「グレアムのミックス係数」として知られているものになります。 つまり、S&P500構成上位銘柄はいずれも指標的には極めて高く評価されているグロース株揃いであることが見て取れます。そして同時に5位までで組み入れ比率が20%を超えており、S&P500は実は500社を平均して保有してないだけでなく、その割合が驚くほど大きく超大型株に偏っていることも分かります。 そしてここに我々個人投資家がつけ込む隙があります。何故かというと、時価総額に縛られない「ファンダメンタルズ加重型」や、その資金量の少なさを逆に生かした「小型株加重型」などの、自分の性格や能力に合った自由闊達なポートフォリオを作り上げて、思う存分に「資金力が大き過ぎて機関投資家が入って来れない、市場の片隅の秘密の花園」で暴れまわることが出来るからです。 以上をまとめると、 「インデックス投資VSアクティブ投資」と言う議論においては、是非、「インデックス投資VSアクティブ個人運用」という、「コスト的に平等な」別の選択肢も与えて欲しい と、アクティブ投資家として強く願っています。。。。。(終わり) P.S.1 インデックス投資手法と言うボーグルの発明は画期的なものでしたし、大多数の投資家にとってそれが正解且つ最適解なのは事実です。 ただ、市場と言う海は広くて深く、我々夢見がちな「アルファボーイズ」にも探せばチャンスがあるということが言いたいだけです。 P.S.2 またこういう記事を書くと、「いや、アクティブ個人運用だと膨大な時間・人的コストがかかるので、結局手間のかからないインデックス投資の圧勝。はい、論破。」等とよく反論されるのですが、マニアックなインデックス投資家の方は0.01%単位の信託報酬の違いの分析に我々アクティブ投資家と同じくらいの「コストに見合わない」異常な労力・情熱をかけているわけで、そこは「どっちもどっち」な面があるのではないかと感じています。(これで本当に終わり)
Apr 16, 2022
さて今日は2021~22主力株概況シリーズです。70位 7272 ヤマハ発動機 (東P、6・12月優待) ◎~◎◎ PF時価総額70位の上位銘柄は、楽器のヤマハ発祥で2輪で世界大手のヤマハ発動機です。 現在の株価は2617円、時価総額9165億円、PBR1.05、自己資本比率は46.9%、今期予想PER6.96、配当利回り4.4%(115円)、総合利回り4.8%(115+10=125円、優待ポイントは1ポイント=1円で換算)で、優待は100株保有で12月株主に1000ポイント付与(※ポイントに応じて地元名産品・「ヤマハ発動機ジュビロ」Jリーグ観戦ペアチケット・自社関連施設利用割引券・寄付等と交換可)+1000株保有で6月株主(希望者のみ)に自社カレンダーなどです。 順番に見ておきましょう。まずは12月優待のポイントの方です。 私は2020年は以下の様な品物を選びました。 次に6月優待の自社カレンダーです。 躍動感があってカッコいいですね。 私はヤマハ発動機は10年以上前に手放したきりだったのですが、2019年に100株だけ買いました。そしてその後2020年にマーケットに「初代コロナショック」が襲い掛かって急落した時のどさくさに紛れて900株追加し、今は優待MAXとなる1000株を保有しています。 結果的に良い位置で買えたこともあり、今はご機嫌でそのままホールド中です。「株は結局、買値がすべて」なんですね。2021~22主力株概況シリーズ 免責事項2021~22主力株概況シリーズ は私が主力で勝負している銘柄について、本当にその価値はあるのか、私を投資家としての次のステージに連れていけるだけの力があるのか、「リスク・リワード比」が優れた最強で最上の頑健な銘柄なのか、何か見逃している弱点はないか、戦い続けるのに絶対に必要な「銘柄としての鮮度」が落ちていないか、などを多角的に検討する目的で書くものです。記事内容は一般的に入手可能な公開情報(ただしIRへの蛇の様にしつこい独自の取材内容を含む)に基づいて作成していますが、同時に諸々のバイアスのかかったあくまでも個人的な見解であり、特定銘柄の売買の推奨を目的としたものでは全くありません。また市場と個別銘柄の未来がどうなるかは誰にも分からないため記事内容の正確性は保証しません。そのため当シリーズに基づいて投資を行い損失が発生した場合にも当方は一切の責任を負いません。投資はくれぐれも100.0%御自身の判断と責任の元で行って頂きますよう、伏してお願い申しげます。
Apr 15, 2022
さて今日は、 2021~22主力株概況シリーズ です。69位 6623 愛知電機 (名プレミア、3月優待) ◎~◎◎ PF時価総額69位の上位銘柄は、中部電力系の変圧器メーカーの愛知電機です。 現在の株価は2686円、時価総額255億円、PBR0.43、自己資本比率は58.5%、今期予想PER5.20、配当利回り3.7%(100円)、総合利回り4.8%(100+30=130円)で、優待は100株保有で3000円相当の選べるギフトです。 私は毎回いろいろな品物を選んでいますが、今日は過去の代表例として、伊藤ハム 伝承献呈 を見ておきましょう。 どれもとっても美味しかったです。実際の使用例もいくつか見ておきましょう。 愛知電機は指標的に十分に割安ですし、総合利回りも高いですし、非常に良い銘柄と思います。一応、過去25年間の業績推移を見ておきましょう。特に大きな問題は無いと考えています。(上記データはかぶたんプレミアムより引用) さて名証プレミア(旧1部)は割安株の宝庫な訳ですが、今日は改めて復習として名証プレミア単独上場銘柄を見ておきましょう。 5461中部鋼鈑(PBR0.36×PER5.89=2.12) 6623愛知電機(PBR0.43×PER5.20=2.24) 7485岡谷鋼機(PBR0.34×PER5.08=1.73) 9402中部日本放送(PBR0.25×PER11.81=2.95) 以上の4銘柄です。そしてどこも、 「名証プレミア上場逆プレミアム」が効き過ぎており、指標的に驚異的に割安 です。 何しろ全銘柄 グレアムのミックス係数は超激安水準の3以下 という状況ですからね。こんなの見たら天国のグレアム先生も驚いて再び地上に舞い降りて来るんじゃないか?という様な、我々バリュー投資家もびっくりの水準です。 それにしても単独上場している全銘柄が地獄のような低評価に喘いでいるのに、「名証プレミア」というネーミングはどうなんですかね。プレミアのプの字もありませんし、悪い冗談にしか聞こえないです。 ところで愛知電機は元々旧名証1部単独上場という事もあって万年不人気だったわけですが、2020年2月13日に唐突に、株主層の拡大と流動性の向上を目的として、株式の売出し及び主要株主の異動に関するお知らせを発表しました。 そして元々日々の出来高もほとんど無いような流動性が完全に枯渇した銘柄だったのに、突然に大量の株式の売出しが行われたことによって需給のバランスが完全に崩れ、愛知電機の株価はそのファンダメンタルズとは関係なく超大暴落することとなりました。 私はこの時に投資チャンスを見出してちょっと買い増ししたのでした。今から考えると、この株式売り出しによる株価暴落はやはり良い機会だったようで現状はまずまずの含み益を抱えた状態です。これからも現行の優待制度が続く限りは末永くホールドして応援していく予定です。2021~22主力株概況シリーズ 免責事項2021~22主力株概況シリーズ は私が主力で勝負している銘柄について、本当にその価値はあるのか、私を投資家としての次のステージに連れていけるだけの力があるのか、「リスク・リワード比」が優れた最強で最上の頑健な銘柄なのか、何か見逃している弱点はないか、戦い続けるのに絶対に必要な「銘柄としての鮮度」が落ちていないか、などを多角的に検討する目的で書くものです。記事内容は一般的に入手可能な公開情報(ただしIRへの蛇の様にしつこい独自の取材内容を含む)に基づいて作成していますが、同時に諸々のバイアスのかかったあくまでも個人的な見解であり、特定銘柄の売買の推奨を目的としたものでは全くありません。また市場と個別銘柄の未来がどうなるかは誰にも分からないため記事内容の正確性は保証しません。そのため当シリーズに基づいて投資を行い損失が発生した場合にも当方は一切の責任を負いません。投資はくれぐれも100.0%御自身の判断と責任の元で行って頂きますよう、伏してお願い申しげます。
Apr 14, 2022
さて今日は株式投資本オールタイムベスト128位 バリュー投資 達人への道(ゴータム・ベイド著、パンローリング、2021年) の第5弾です。 今日も、第11章 人生で成功する秘訣は満足の先送り から。 顧客の忍耐力が足りない考え方と、それがファンドマネジャーに与えるプレッシャー(すべての四半期でベンチマークを超えなければならない)は、ポートフォリオ内の過剰な回転売買と摩擦コストにつながる。このことと高い経費率によって、ほとんどのアクティブファンドマネジャーはベンチマークを超えることができない。 「アクティブ投資対パッシブ投資論争における事実上の記録係」になっているS&P500ダウ・ジョーンズ・インデックスのSPIVA・US2018スコアカード(表11.1)が、この事実をよく表している。 表11.1を見ると、15年間でベンチマークの指標を上回ったのは大型株ファンドの12社に1社、中型株の14社に1社、小型株の31社に1社しかなかったことが分かる。 最高の頭脳と才能を擁する会社がこのような平凡なパフォーマンスしか上げられないのは、強迫的と言えるほどボラティリティを避けようとするからである。 表11.1 2018年にベンチマークを下回ったアメリカの株式ファンドの割合(%) いやあ改めてこれを見ると、アクティブファンドの長期成績は実に悪いですね。15年の単位でみると全体では90%以上がベンチマークに負けています。「最悪」としか言いようのない地獄のような結果ですし、インデックス投資が世界的に全盛時代を迎えている理由が実に良く分かります。 毎年多額の信託報酬を差っ引かれて、我慢した挙句の果てに長期でパッシブにボロ負けと言うのでは、何のためにアクティブファンドを買うのか全く意味が分からないですからね。 ま、アクティブファンドがインデックスファンドに勝てないというのは、今に始まったことではなく、ジョン・C・ボーグル、チャールズ・エリス、バートン・マルキールらの賢人がもうずっと昔から口を酸っぱくして語り続けてくれている「投資業界にとって不都合な真実」ではあるのですが、「それにしても酷いな。」とは思いました。(笑) またもう1つ、アクティブファンドの主だった特徴である、「インデックスに負けられないという強烈なプレッシャーに伴う短期的思考・集団的意思決定・継続的な高いコスト」が積み重なると、こんなに見事なくらいにレ・ミゼラブルな結果が待っているんだなあ、としみじみと痛感しました。自分だったら、制約だらけのアクティブファンドのマネジャーなんか絶対にやってられないですね。(続く)
Apr 13, 2022
さて今日は株式投資本オールタイムベスト128位 バリュー投資 達人への道(ゴータム・ベイド著、パンローリング、2021年) の第4弾です。 今日は、第11章 人生で成功する秘訣は満足の先送り から。 その場で満足を求める安直な考えの道は混み合っており、良くて平凡な結果に終わる。満足を先送りするにはより深い思考が必要で、この道のほうが混んでいないし、良い結果につながる可能性が高い。ーシェーン・バリッッシュ 投資家の最大のエッジ 長期的に取り組むことができる能力は、これまで以上に大きな強みになっている。50年前は、NYSE(ニューヨーク証券取引所)の上場株の平均保有期間は7年だった。しかし今日ではそれがせいぜい4か月になっている。 短期的な考え方が市場に蔓延していることで、会社の長期的な価値ではなく、株価の短期的な方向性によって非合理的な買いや売りが行われているのだ。 金融業界の関心は、これまで以上に次の四半期決算に集中し、長期的な姿勢は投資家にとって構造的な競争力になっているし、革新的なテクノロジーやソーシャルメディアによる過剰な情報やデータやノイズによって、今後はそれがさらに強まると思う。 ウォール街の優秀な人材が、次の2~3四半期という短期市場での競争に集中しているということは、3~5年先を見越して静かに大局的に考えることができる人には大きなチャンスにつながる。 これは本当にその通りなのですが、現在の市場参加者の目線は更にドンドンと短期的になってきていると思います。株式投資は「次の四半期決算」がどうなるかを推測する、「当て物競技」に成り果てています。 実際、ツイッターランドの株クラの方々を見ていても、目の前のすぐに手に届くところにある利益をガツガツ取りに行く方がほとんどで、例えば1年先を見ている投資家などほとんどいません。 でも、だからこそ、長期的な視点で株式投資に取り組むことが大きなエッジに繋がるというベイドの指摘は大切ですね。(続く)
Apr 12, 2022
さて今日は久々に2022PF概況シリーズです。616位 3032 ゴルフ・ドゥ(名証ネクスト、3・9月優待) ○ PF616位は、中古ゴルフクラブ等の専門店を運営しているゴルフ・ドゥです。 現在の株価は400円、時価総額10億円、PBR1.59、自己資本比率は25.1%、今期予想PER5.57、配当利回り1.3%(5円)、総合利回り2.8%(5+6=11円、優待券はメルカリ平均価格の1枚300円で換算)で、優待は100株保有で年2回、優待割引券1枚などです。 ゴルフ・ドゥは業績が回復傾向で、ちょっと面白い銘柄と思います。うまくいくと大化けがあるかもしれないですね。
Apr 11, 2022
さて今日は 2021~22主力株概況シリーズ です。 68位 2702 日本マクドナルドHD (東S、6・12月優待) ○ PF時価総額68位の上位銘柄は、外食国内首位級で日本を代表する優待株の日本マクドナルドHDです。数年前には「オエオエチキンナゲット事件」があって業績が大きく落ち込んだこともありましたが、今では自分も含めてみんなそんなことは完全に忘れてしまいましたね。お店は再び大盛況です。(笑) ちなみに私は以前から無償のボランティアで投資初心者の方々の「優待株ポートフォリオ組成」のお手伝いをさせて頂いているのですが、最初に、「どうしても欲しい銘柄はありますか? トータルで見て買える水準であればそれらを優先して買いましょう。その方が投資がより楽しくなりますし、結果として長続きしますから。」と説明しています。 すると、ほとんどの方から「マクドナルドが欲しいです。」と意を決したように最初に言葉が飛び出してきます。ここはそのくらいに人気があります。ちなみに、これまでの経験上、「マック、ANA、JAL」が「TOP御三家」です。(笑) そういう経験を何度もするうちに、「待てよ、マックは指標的には失神するほどに激高とはいえ、ここまで優待パワーが異常に強いと優待廃止がない限りは株価は下がりっこないし、既存店推移も強くて業績も絶好調が続いている。今は自分は3枚しかもっていないけど、優待MAXとなる5枚までは余裕で買えるな。」と思うようになりました。 そしてそう思った瞬間に「思ったら吉日買い」で5枚まで買い増ししたために、それで久々にポートフォリオ上位に登場してくることとなりました。 現在の株価は5140円、時価総額6834億円、PBR3.52、自己資本比率は74.7%で有利子負債は0と財務は良好、今期予想PER31.79、配当利回り0.8%(39円)、総合利回り1.9%(39+60=99円、優待券1冊はメルカリ平均価格の3000円で換算)で、優待は100株保有で年に2回優待食事券1冊(300株保有で3冊、500株保有で5冊)です。 日本マクドナルドHDは指標的な割安感はもうずっと昔から皆無ですが、前述の通り優待株としての知名度は抜群で、そのため常に株価は高値で安定しています。日本を代表する「優待割高株」ですね。でも、マックのお店は全国津々浦々どこにでもあり財布に優待券を入れておけば、 いつでも、どこでも、誰とでも 思い立ったときにマックでご飯を食べたり休憩したりできます。 そのため、 優待族としての果実・報酬を目に見える形で分かりやすく実感しやすいのがマックの最大の魅力 です。 ただマックの商品は全体にカロリーが高く、気をつけないと 「優待デブ(WWW9945さん命名)」 になるのでそこは注意が必要です。(笑) (WWW9945&みきまる共著 株主優待だけで優雅な生活 より引用) さてマクドナルドでは過去に限定バーガーを含めて色々と食べましたが、ビッグマックが完成度が高くてバランスが良く、結局のところは一番美味しいように思っています。 これからも日本を代表するメジャー優待株である日本マクドナルドホールディングスを、楽しく愛でながらホールドしていく予定です。。。 P.S. ちなみに最近は「サムライマックに優待券でトマト3枚トッピング」が個人的なお勧めです。このしょうゆ味が日本人のDNAを揺さぶる。2021~22主力株概況シリーズ 免責事項2021~22主力株概況シリーズ は私が主力で勝負している銘柄について、本当にその価値はあるのか、私を投資家としての次のステージに連れていけるだけの力があるのか、「リスク・リワード比」が優れた最強で最上の頑健な銘柄なのか、何か見逃している弱点はないか、戦い続けるのに絶対に必要な「銘柄としての鮮度」が落ちていないか、などを多角的に検討する目的で書くものです。記事内容は一般的に入手可能な公開情報(ただしIRへの蛇の様にしつこい独自の取材内容を含む)に基づいて作成していますが、同時に諸々のバイアスのかかったあくまでも個人的な見解であり、特定銘柄の売買の推奨を目的としたものでは全くありません。また市場と個別銘柄の未来がどうなるかは誰にも分からないため記事内容の正確性は保証しません。そのため当シリーズに基づいて投資を行い損失が発生した場合にも当方は一切の責任を負いません。投資はくれぐれも100.0%御自身の判断と責任の元で行って頂きますよう、伏してお願い申しげます。
Apr 10, 2022
さて今日は2021~22主力株概況シリーズです。 67位 8071 東海エレクトロニクス (名メイン、3月優待) ◎~◎◎ PF時価総額67位の上位銘柄は、電子材料、機器の専門商社で取扱商品は三菱電機系が多い東海エレクトロニクスです。 現在の株価は2859円、時価総額68億円、PBR0.44、自己資本比率50.5%、今期予想PER5.22、配当利回り3.7%(107円)、総合利回り3.9%(107+5=112円)で、優待は100株保有で500円相当、200株保有で1000円相当、1000株保有で3000円相当のクオカードなどです。 東海エレクトロニクスは「割安株の宝庫、名証メイン市場(旧名証2部)」らしい、十分な指標的な割安さを備えた銘柄です。また過去25年を見ても一度も赤字もなく業績の安定感も抜群です。(上記データはかぶたんプレミアムより引用) 大きく勝てるような銘柄ではありませんが、ポートフォリオを静かに支えてくれている「縁の下の力持ち」的な良さがありますね。2021~22主力株概況シリーズ 免責事項2021~22主力株概況シリーズ は私が主力で勝負している銘柄について、本当にその価値はあるのか、私を投資家としての次のステージに連れていけるだけの力があるのか、「リスク・リワード比」が優れた最強で最上の銘柄なのか、何か見逃している弱点はないか、戦い続けるのに必要な「銘柄としての鮮度」が落ちていないか、などを多角的に検討する目的で書くものです。記事内容は一般的に入手可能な公開情報(ただしIRへの蛇の様にしつこくて執念深い独自の取材内容を含む)に基づいて作成していますが、同時に諸々のバイアスのかかったあくまでも個人的な見解であり、特定銘柄の売買の推奨を目的としたものでは全くありません。また市場と個別銘柄の未来がどうなるかは誰にも分からないため記事内容の正確性は保証しません。私には未来を予見する力は一切ありません。そのため当シリーズに基づいて投資を行い損失が発生した場合にも当方は一切の責任を負いません。投資はくれぐれも100.0%御自身の判断と責任の元で行って頂きます様、伏してお願い申し上げます。
Apr 9, 2022
さて今日は、 2021~22主力株概況シリーズ です。66位 8385 伊予銀行 (東1、3月優待) ◎ PF時価総額66位の上位銘柄は、愛媛から瀬戸内へ展開し、資金量四国1位の伊予銀行です。前回は2018年に163位で出ていたのですが、2021年11月に優待MAXとなる5000株まで買い増しをしたために大きく順位を上げ、今回ポートフォリオ上位に初登場となりました。 現在の株価は583円、時価総額1888億円、PBR0.25、自己資本比率は8.6%、今期予想PER7.56、配当利回り2.7%(16円)、総合利回り3.6%(16+5=21円)で、優待は100株保有で今治タオル、1000株保有で5000円相当の愛媛県特産品(カタログより選択)などです。 私はいつも言っていますが、 地方銀行の優待カタログと言うのは、その土地土地のオリジナルの名産品がぎっしりと詰め込まれていて、本当に素晴らしい所が多い んですね。そしてここ伊予銀行のものも間違いなく超一級品です。具体的に見てみましょう。 私は過去、「ゼリーの様な食感」で有名なみかんである「紅まどんな」を大体は選択しています。何故なら滅茶苦茶に美味しいからです。 地方銀行株は現在市場で最も不人気なセクター と言っても過言ではないと思いますが、 指標的には激安 なところが多く、またここ伊予銀行が典型例ですが、 独自性があって魅力的な優待株の宝庫 でもあります。そのため私は現在、 逆張り系優待族ならではの遊び心と冒険心溢れる企画 として、 優待地銀株バルクプロジェクト を実施しているわけですが、伊予銀行はその大切な上位構成銘柄の1つでもあります。これからも業績推移をしっかりと見ながらホールド継続の予定です。2021~22主力株概況シリーズ 免責事項2021~22主力株概況シリーズ は私が主力で勝負している銘柄について、本当にその価値はあるのか、私を投資家としての次のステージに連れていけるだけの力があるのか、「リスク・リワード比」が優れた最強で最上の銘柄なのか、何か見逃している弱点はないか、戦い続けるのに必要な「銘柄としての鮮度」が落ちていないか、などを多角的に検討する目的で書くものです。記事内容は一般的に入手可能な公開情報(ただしIRへの蛇の様にしつこくて執念深い独自の取材内容を含む)に基づいて作成していますが、同時に諸々のバイアスのかかったあくまでも個人的な見解であり、特定銘柄の売買の推奨を目的としたものでは全くありません。また市場と個別銘柄の未来がどうなるかは誰にも分からないため記事内容の正確性は保証しません。私には未来を予見する力は一切ありません。そのため当シリーズに基づいて投資を行い損失が発生した場合にも当方は一切の責任を負いません。投資はくれぐれも100.0%御自身の判断と責任の元で行って頂きます様、伏してお願い申し上げます。
Apr 8, 2022
さて今日は株式投資本オールタイムベスト128位 バリュー投資 達人への道(ゴータム・ベイド著、パンローリング、2021年) の第3弾です。 今日は、第9章 経済的に自立する から。ここは、個人的にちょっと痛い所を突かれたので、書評で出すかをかなり迷ったのですが、非常に大切なことと考えたので頑張って自戒を込めて書きます。 経済的な自立を達成すると、すべてが変わる。現実を、偏見なく見られるようになるからだ。できるだけ早く経済的に独立できることを目指してほしい。そのとき初めて世界の本当の姿が見えるようになるからだ。また、経済的に独立していないと、長期的な視野で考えたり行動したりするのも難しい。経済的自立とは、働かないということではなく、働く必要がないということである。 最近では、いわゆるFIRE(「Financial Independence, Retire Early」の頭文字を略したもので、「経済的自立と早期退職」を意味する。 経済的に自立することで早期退職の実現を目指し、退職後は資産運用などで生計を立てていくライフプランのこと)を目指している投資家の方が非常に多いですが、個人的な経験からはFIRE状態になることの最大の効能は、「それまでとは世界が違って見えてくる。」事だと思います。 「自らの心に強い麻酔をかけ続けて、金を稼ぐために嫌々クソッタレの仕事をする。」のは実に疲弊します。ただその状態から抜け出すと、「本当に自分がやりたかったことは何だったのか?」という次の新たな超難問にぶつかることになる訳ですが、それはある意味で「ぜいたくな悩み」であり、素晴らしいことです。(笑) ヘドニックトレッドミルに乗ってはならない 莫大な富が、その持ち主に呪いをかけることはよくある。それが「ヘドニックトレッドミル」(快楽のラニングマシン)である。ヘドニックトレッドミルは、金銭的なゴールを動かし続けて、せっかく大金を手にしても、思い描いていた喜びを完全に消し去ってしまう。ヘドニックトレッドミルに乗っていると、お金が増えれば期待や欲求も上がっていき、幸福度が増えていかないのだ。 追加的な収入があっても、それが幸福に結びつかないのは、富はいつも私たちにとって相対的なものであり、絶対的なものではないからなのである。 うーん、この指摘は痛かったです。と言うのは、残念ながら自分は投資家になって21年間、ずっとこの「ヘドニックトレッドミル(人間の幸福感にすぐに慣れてしまう性質から、どれだけ走っても求める幸福にいつまで経ってもたどり着けない現象のこと)」に乗り続けているという明白な自覚が元々あったからです。 例えば、もうはるか昔のことですが、初めて純金融資産1億円を突破した日には飛び上がるような喜びを感じました。「心が解放された」のを実感しました。今でもその高揚感を思い出します。 でもその次の日にはもう「いや、上には上がいる。こんなところで喜んでいられないし、立ち止まる訳にはいかない。」とすぐに思い直しました。 その後も区切りとなる資産額を更新するイベントが何度もあったのですが、次第に達成の喜びは指数関数的に減っていき、しまいにはあまり嬉しさを感じなくなってしまいました。 そのため、「待てよ、ちょっとマズくないか。これってもしかして終わりのないゲームなんじゃないのか? 俺はどこまで行けば、どれだけ資産を増やせば、満足して精神的涅槃にたどり着けるのだろう?」という「心の葛藤」に密かに苦しみ続けてきました。なので、今回のベイドの指摘は非常に痛かったです。そこには触れられたくなかったからです。 ただ、自分の観察だと、「歴戦の株クラの猛者たち」の多くがこのヘドニックトレッドミルに喜んで、何だったら自ら率先して乗っているように思います。そして、「乗り続けているからこそ、薄ぼんやりと見えてくる地獄の螺旋階段」もあるのだ、ということを一言申し添えておきます。 ちなみに、今の自分の考え方ですが、「ヘドニックトレッドミルに乗っていて、足に超強力磁石が付いているので、どうしても、何があっても自力では降りられない。」のはもう仕方がないことと受け入れています。そしてその上で、この「修羅の道」を行けるところまで、自らの「投資家としての寿命」が尽きるところまで、ただひたすらに全力集中で歩み続けていきたい、それが自分の人生である、と覚悟しています。 自分の人生を財産の多寡で測ってはならない。人生は、心を打ったことや、届けることができた笑顔、分かち合った愛などで測るものだ。 、、、ベイド先生、次回作では「ヘドニックトレッドミルに乗ったまま極楽浄土に行く方法」を執筆して下さい。よろしくお願い致します。(玉汗)
Apr 7, 2022
さて今日は株式投資本オールタイムベスト128位 バリュー投資 達人への道(ゴータム・ベイド著、パンローリング、2021年) の第2弾です。 今日は、第6章 知恵を得るには謙虚さから を見ていきましょう。 どの分野でも、人は深く知れば知るほど謙虚になる(これはダニング・クルーガー効果としても知られている。) これは間違いなく真実です。ちなみに私は現在「投資家21年生」ですが、過去の自分と較べて今が精神的に一番謙虚です。その理由は、学べば学ぶほどに「この人はワイよりも力量が上だな。」と感じる投資家の方の数がどんどん増えてきており、それで強制的により謙虚にならざるを得なかったからです。(滝汗) 自分の知識を常に疑い、すべての出来事や事象はおそらく今認識しているよりも複雑だということを覚えておくべきだ。 自己認識を保つ単純だが効果的な方法としては、断定的な言葉に「のように見える」「私の知っている限りでは」といったフレーズを加えるとよい。もうわかったと思うが、百パーセント確実なことなどないのである。 ツイッターランドの株クラを見ると、「断定的な物言い」をする投資家の方々が人気を集め、インフルエンサーとなる傾向が強くあります。「日本株投資をしている奴なんて情弱でアホの極み。S&P500が無敵で最強。」みたいな物言いですね。 ただ、投資の世界は「平均回帰の原則」が強く働くところであり、ある期間最高の投資法であったものが、その後の数年で最悪のパフォーマンスに繋がってしまう、ということが実によくあります。なので、私は「断定的な言葉遣いをしない。」ことを以前から徹底しています。そしてそれは「確実なものなど何一つない」マーケットの世界で長生きするためのコツでもあります。 金持ちになることと金持ちで居続けること 成功する人はたくさんいるが、それを生涯続ける(もしくはそこからさらに積み上げていく)ためには、謙虚さと感謝と学び続ける心が必要になる。 ハウゼルは次のように言っている。 自分を変えようとしなくなればなるほど、常に変化している世界ではつまづきやすくなる。 金持ちになる方法はいくらでもある。しかし、金持ちで居続ける方法は1つしかない。いつも偏執的なほど謙虚でいることだ。ただ皮肉なことに、謙虚さを失わせるいくつかのことの筆頭は金持ちになることなのである。 ダウ平均の構成銘柄が時とともにかなり変わっていくのも、フォーブス誌の長者番付が10年間で60%入れ替わるのもそのためだ。 これは実体験としても良く分かります。例えば、数年前のマネー雑誌で「成功した個人投資家」として取り上げられていた方のその後がどうなったかを分析してみると、かなりの確率で資産を失っていつの間にか消えてしまっています。 金持ちで居続けるのは、金持ちになるよりもはるかに難しい という事ですね。(続く)
Apr 6, 2022
さて今日は、久しぶりに株式投資本オールタイムベストシリーズです。 第128位は、バリュー投資 達人への道(ゴータム・ベイド著、パンローリング、2021年) です。 さて昨年2021年には相変わらず素晴らしい投資本が多く発売されました。例えば「全世界待望」だったジャック・D・シュワッガーによる「マーケットの魔術師」シリーズの最新作となる第5弾の日本語版も出ました。 ただそんな中、個人的に2021年度投資本ナンバーワンだったのが、ベイドによる本書でした。著者の投資に関する知識・見識の「広さと深さ」が尋常ではなく、読んでいて、「あぁ、この人には自分の数十年先の世界が見えているな。」という羨望と尊敬と畏敬の念を覚えました。 全602ページでほとんど捨てページの無い濃密すぎる内容で、「どうまとめていいか分からない。」部分があるのですが、それでは書評にならないので、今回は「とりあえず、ここだけは異次元に素晴らしすぎる。」ところだけを抽出して紹介することにします。 それでは次回からは、「濃厚過ぎるベイドワールド」の極上のエッセンスを一緒に堪能して参りましょう。「全9部作」でお届けします。是非、お楽しみ下さい。(続く)
Apr 5, 2022
さて今日は久しぶりに通常の2022PF概況シリーズです。615位 6074 ジェイエスエス (東JQS、3・9月優待) ◎ PF615位は、スイミングスクール専業大手のジェイエスエスです。 現在の株価は412円、時価総額17億円、PBR0.65、自己資本比率は34.1%、今期予想PER7.97、配当利回り2.7%(11円)、総合利回り4.1%(11+6=17円、優待券はメルカリ平均価格の1枚300円で換算)で、優待は100株保有で年2回優待券1枚などです。 ジェイエスエスは業績も回復傾向ですし、ポートフォリオ下位としては特に問題のない良い銘柄であると考えています。
Apr 4, 2022
さて今日も2021~22主力株概況シリーズです。65位 8381 山陰合同銀行 (東P、3月優待) ◎~◎◎ PF時価総額65位の上位銘柄は、山陰地盤で鳥取、島根で預金高1位の山陰合同銀行です。地元ではスーパーパワーを持つ銘柄ですね。 現在の株価は629円、時価総額987億円、PBR0.25、自己資本比率は5.5%、前期予想PER6.86、配当利回り5.1%(32円)、総合利回り5.2%(32+1=33円)で、優待は1000株保有で1000円相当のVJAギフトカードです。 ただし1年以上継続保有(株主名簿に連続3回以上記載)の場合、優待は鳥取・島根県特産品5000円相当にランクアップするので、私は当然それを目当てに2018年3月に1000株買いました。 そしてその後株価が順調に下落し超低PBRになったので、2021年3月に更に4000株追加しました。そのため現在は優待MAXとなる5000株を保有しています。 さてそれでは今日は過去2年分の優待品を見ておきましょう。 まずは2021年の優待品です。10000円相当の「天然本まぐろセット」を選びました。 特製タレで漬け込んでまぐろ丼にしたのですが、これが美味しかった。文字通り「ほっぺたが落ちる」寸前で、大脳皮質がトロけましたね。ちなみにレシピは、みんな大好き 2193クックパッド優待 によるものです。 何度でも、永遠にリピートして食べたいくらいの美味しさだったのですが、あっという間にまぐろが枯渇してしまいました。多分、今年も頼みます。カタログに載っていればですが。 次は、2020年に頂いた5000円相当の鳥取・島根県特産品、「浜崎直祐商店のあなご蒲焼」です。 早速食べてみましょう。 山陰合同銀行優待のあなごの蒲焼丼です。 パリパリとした噛み締めがあって、食べ進める毎にじんわりと深い山陰の滋味が溢れ出します。美味しい。 さて以前にも言及しましたが、最近の私は低PBR、低PER、魅力的な優待の3拍子が揃った地銀株を多品種買い集めて、その行く末を勝手に生暖かく見守ろうという、 優待地銀株バルクプロジェクト を立案&即実行中です。 ここで改めてプロジェクトについて説明をすると、これは現在の株式市場でダントツナンバーワンの不人気セクターとなっている地方銀行株の中で、指標的な割安感が濃厚でかつ優待内容に力のある銘柄を多品種&少量ずつ買い集めて「ひとかたまり」として運用し、その中期パフォーマンスを楽しく愛でて見ようという、 逆張り系優待族としての出自を賭けた、遊び心と冒険心溢れるビッグプロジェクト です。(笑) そしてその大切な上位構成銘柄である山陰合同銀行をこれからも楽しくホールドしながら応援していく予定です。2021~22主力株概況シリーズ 免責事項2021~22主力株概況シリーズ は私が主力で勝負している銘柄について、本当にその価値はあるのか、私を投資家としての次のステージに連れていけるだけの力があるのか、「リスク・リワード比」が優れた最強で最上の銘柄なのか、何か見逃している弱点はないか、戦い続けるのに必要な「銘柄としての鮮度」が落ちていないか、などを多角的に検討する目的で書くものです。記事内容は一般的に入手可能な公開情報(ただしIRへの蛇の様にしつこくて執念深い独自の取材内容を含む)に基づいて作成していますが、同時に諸々のバイアスのかかったあくまでも個人的な見解であり、特定銘柄の売買の推奨を目的としたものでは全くありません。また市場と個別銘柄の未来がどうなるかは誰にも分からないため記事内容の正確性は保証しません。私には未来を予見する力は一切ありません。そのため当シリーズに基づいて投資を行い損失が発生した場合にも当方は一切の責任を負いません。投資はくれぐれも100.0%御自身の判断と責任の元で行って頂きます様、伏してお願い申し上げます。
Apr 3, 2022
さて今日は2021~22主力株概況シリーズです。 64位 8119 三栄コーポレーション (東JQS、3月優待) ◎ PF時価総額64位の上位銘柄は、生活関連品の専門商社の三栄コーポレーションです。ここは2016シーズン6位、2017シーズン10位、2018シーズン8位と長年主力として戦っていたところなのですが、その後急激に業績が悪化し残念ながら「主力撤退」の状況に追い込まれていました。 ただ「三栄コーポは最悪期を脱しつつあるし、既にほとんどの投資家に完全に愛想を尽かされていてほとんど見ている人がいないのもいいな。」と感じて久々に少し買い増しをしたため、数シーズンぶりにポートフォリオ上位に戻ってくる形となりました。 現在の株価は1630円、時価総額42億円、PBR0.35、自己資本比率49.8%、前期最終赤字予想、配当利回り1.2%(20円)、総合利回り2.5%(20+20=40円、優待は1P=1円で換算)で、優待は100株で株主優待ポイント2000P、200株で3000P、800株で6000P、2000株で12000P、4000株で20000Pです。3年以上保有の場合はそれぞれ50%のポイントが加算されます。 ちょっとここで優待カタログの内容を見ておきましょう。いずれも三栄コーポレーションが手掛けるブランドの商品になります。 優待品の充実したラインナップに三栄コーポの高い実力が端的に滲み出ています ね。♪ ちなみに私はここを長年持っているので、過去に様々な優待品を選んでいます。少しだけ見ておきましょう。 シャスールのラウンドキャセロール。 このフランス製の超重量級のホーロー鍋を使うと、理由は良く分かりませんが煮込み料理が格段に美味しく仕上がります。実例を見てみましょう。 さて前述の様に三栄コーポレーションは、マイナーながらも実に良いブランドを取り揃えてビジネスを展開しています。 そして、それぞれのブランドの長所を生かして日本市場でメジャーに育て上げる「インキュベーター」としての能力も非凡であり、それが三栄コーポの大きな魅力の1つでもあります。 中でも、ドイツ製コンフォートシューズの「ビルケンシュトック」はその製品クオリティと履き心地が抜群で、私が大大大好きなブランドです。とにかく「フットベッド(中敷き)」の出来が最高なんですね。 自分は、ここの靴の大ファンでもう何年も愛用しています。人間にとって靴というのは非常に大切なものです。そして投資家として様々な投資先のお店を元気に歩き回って探検するのにもジャストフィットする靴というのは必要不可欠ですし、その意味で 私にとってはビルケンシュトックはなくてはならない存在 なのです。そのため家には物凄くたくさんのビルケンさんの靴が並んでいます。 以上、「翼の折れたエンジェル」三栄コーポが数年ぶりにポートフォリオ上位に再進出してきたことのお知らせでした。2021~22主力株概況シリーズ 免責事項2021~22主力株概況シリーズ は私が主力で勝負している銘柄について、本当にその価値はあるのか、私を投資家としての次の「無重力のステージ」に連れていけるだけの力があるのか、「リスク・リワード比」が優れた最強で最上の銘柄なのか、何か見逃している弱点はないか、戦い続けるのに必要な「銘柄としての鮮度」が落ちてはいないか、などを多角的に検討する目的で書くものです。記事内容は一般的に入手可能な公開情報(ただしIRへの蛇の様にしつこくて執念深い独自の取材内容を含む)に基づいて作成していますが、同時に諸々のバイアスのかかったあくまでも個人的な見解であり、特定銘柄の売買の推奨を目的としたものでは全くありません。また市場と個別銘柄の未来がどうなるかは誰にも分からないため記事内容の正確性は保証しません。私には未来を予見する力は一切ありません。そのため当シリーズに基づいて投資を行い損失が発生した場合にも当方は一切の責任を負いません。投資はくれぐれも100.0%御自身の判断と責任の元で行って頂きます様、伏してお願い申し上げます。
Apr 2, 2022
いやあ桜舞い散る素敵な季節、4月になりましたね。 さてマーケットでは昔から 4月は平均して1年で最高の月だが、問題の兆しがないか用心する必要がある。過去63年の統計によると、4月に利食いをして守りの体勢に移ることが賢明だったと分かる。(出典 アノマリー投資、ジェフリー・A・ハーシュ著、パンローリング、2013年 P181) とされています。「利食いの季節」でもあるということですね。 それでは皆様、今月もよろしくお願い致します。
Apr 1, 2022
全30件 (30件中 1-30件目)
1