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本書の初版がアメリカで刊行されたのは1989年で今から四半世紀前のことです。またマーケットの魔術師シリーズはこの青本を第一作として今までに白本、桃本、紫本と第4弾まで出ています。そしてその4冊全てが素晴らしい本であり私のオールタイムベスト25に全てが入賞する出来栄えでもあります。ただそれにも関わらず今でも多くの方が、この最初の青本を「投資家人生最高の1冊」と賞賛し、同時に「シリーズ最高傑作」と呼ぶのは、この本の中にマーケットで打ち勝つための「普遍的な真理」が多く散りばめられているからでしょう。
著者のジャックDシュワッガーは本の中で、「市場の真実は時代が変わっても普遍。。。市場は人間の本性を反映するものである。。。人間の感情は一世紀前も、一世紀後も変わる事はない。」と述べています。この本の魅力は時代を超越しています。今から100年後でも間違いなく名著であり続けているでしょうし、仮に未だに読んでいない投資家の方がいらっしゃたら、それは「投資家としての基礎的素養に欠ける。」ことと同義といっても全く過言ではないでしょう。
この本は1ページ1ページが珠玉の宝物のような奇跡の1冊なのですが、その中でも私が最も気に入っているのが1970~1980年代の最高のトレーダーと呼ばれたエド・スィコータの、
年をとったトレーダーはいる。大胆なトレーダーもいる。しかし、年をとって大胆なトレーダーは非常に少ない。
というフレーズです。
そしてそこに辿りつくために必要なことを問われたスィコータは、「1に損切り、2に損切り、3に損切りだ。」と述べました。私もスィコータの金言を常に胸に抱きながら、「自分は年をとっても大胆なトレーダーでありたい。」と強く願っています。
スィコータの話に代表されるように、この本では 「損切りの大切さ」 が様々な角度から繰り返し語られます。それはこのインタヴュー当時のアメリカのマーケットがそれほど好調なものではなかったという時代背景もあるでしょうが、どこか「生き残りのディーリング」にも通じるような、凛とした緊張感が全編に張り詰めていることがこの青本を名作にしたのだろうと思います。
そしてもう一点は、凡百のありふれたそして悩み多きトレーダーだった著者が、マーケットでの超一流の魔術師達に会うことによってたくさんの発見をし、投資家として成長していく過程が描かれており、本書を読み進めていく事によって著者と一緒に読者である自分も成長していけることがこの本をあり得ない次元の神本にしたのだと感じています。本当に素晴らしい本です。触れる度に新しい発見がありますし、これからも自分の目が見えなくなるまで、いつでも本棚の手の届くところにおいて一生読み返していくことになるだろうと思いますね。
続く
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