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さて今日は株式投資本オールタイムベストシリーズです。第33位は、
システムトレード基本と原則 トレーディングで勝者と敗者を分けるもの(ブレント・ペンフォールド著、パンローリング社)
です。
なお 題名に「システムトレード」と入っていますが、この本の内容はあらゆる市場で通用する普遍的で不可欠な知識について概説したものであり、かなり題名で損をしている と思います。 原題のEssential knowledge for all traders in all marketsがこの本の本質をそのまま示している と思いますね。
この本の魅力を一言でいうと、 驚くほどに率直に良心的に書かれている ということです。今日は私が本当に感銘を受けた部分だけを抽出しておきます。
ペンフォールドは 「最もうまく負ける人が勝つ」 と言います。具体的には、「 トレーディングで成功するための本当の秘密はただひとつ。損失を管理すること。 。。勝ちトレードはほとんど無視してよい。それらは普通、問題にならない。利は伸びてめったに損にならない。成功するためには、損失の管理にすべてのエネルギーと決断力を集中する必要がある。 」と語っています。そして私も本当にその通りであるといつも思っており、 毎日の ポートフォリオの運営でも迅速且つ的確な損切りを徹底 しています。
また著者はトレーディングを行う理由について、「トレーダーはすぐに利益を手にしたり自分の正しさを証明したりするためにトレードを行うわけではない、期待値を上げる機会があるからトレードを行うのだ。。。長期にわたって何度も行う トレードで生じるのは期待値 なのだ。」と明言しています。これは複数の本に書かれている真実ですが、実に丁寧に解説してくれているところに感銘を覚えました。
また相場心理に関して彼は、 「苦痛をコントロールする」ことの大切さを説いている のですが、この部分も秀逸です。具体的には、「 トレーディングは苦痛に満ちた世界だ。。。損をすると傷つく。取り損なった利益を想像すると傷つく。 」と述べ、我々はその苦痛を和らげる方法を学び、防壁を築くべきだと主張します。
この 「トレーディングが苦痛に満ちている」という指摘は実に新鮮 でした。ただ自分の胸に手を当てて考えてみると、私は勝負に出た銘柄 で負けるとやっぱり傷つきますし、逆に見送って勝負しなかった銘柄が急騰しても心に痛みが走ります。そしてこの ペンフォールドの指摘は見逃されがちな真実
そして、 トレーディングの世界が苦痛に満ちているからこそ、多くの投資家はその痛みに耐えられず去ってしまうせいで長生きできないし、逆に年中優待と言う御褒美を貰い続けているからこそ我々優待族は相対的に市場でこんなにも元気に長生き出来ている ということにも気付きました。
なお、これについては以前に私独自の新たな視点を加えて
という大変な好評を戴いた日記にまとめていますので、未読の方は是非御覧下さい。
すいません、少し脱線しました。 この本の率直さ、素晴らしさ、というのは読んだら誰でも実感できる と思います。私はシステムトレードからは最も縁遠いところに位置する「100%の裁量トレーダー」ですが、本当に感心しましたし、多くの気付きを得ました。そしてこれまでに何回も何回も読み返しています。未読の方は是非。
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