PR
Free Space
Calendar
Keyword Search
さて今日は株式投資本オールタイムベストシリーズです。第40位は、
私は株で200万ドル儲けた( ニコラス・ダーバス
(1920~1977) 著、パンローリング社)
です。
私は過去に大量の株式投資に関する本を読んできました。そして、
「株で○円儲けた」という表題の本は高い確率でクソ本
であるという確かな感覚を持っています。
ただ この本はそんな中では数少ない激レアな本物
です。ダーバスが開発した伝説の 「ボックス理論」 は
タートルズ
の投資手法にも影響を与えていますし、
現代のリアルタイムの話で言うと、 D UKEさん という凄腕投資家の方もこのダーバスの投資法を取り入れた手法を使われています。
ダーバスのボックス理論は簡単に言うと、
株価が停滞から抜け出して新たな高値のボックスに入ったときに買う、つまりトレンドを見つけそれに乗りながら同時にリスク管理のためにストップオーダーを常に置きつつトレンドについていくという、 「シンプルなトレンドフォロー戦略」 です。
シンプルなモメンタム投資の成功者
ただ 投資システムと言うのは、 単純であればあるほど堅牢(ロバスト)で機能しやすい のも事実であり、だからこそダーバスは成功できたのでしょう。
そしてこの本の最大の魅力は、一介のダンサー
に過ぎず、投資に関する専門的な教育を受けたわけではない全くの株の素人のダーバスが、無数の失敗を繰りかえし、返り血で血みどろになりながら、最終的に自分自身の性格と能力にジャストフィットした「ボックス理論」を開発するに至った経緯が、率直に、そして具体的に綴られている点でしょう。
私はボックス理論そのものよりも、 ダーバスが苦難の末にそこに辿りつくまでの物語 に深い魅力を感じました。
またそれ以外では、 株の売り時 という難問に対しての考察も優れていると思います。
株の売り時について、
トレンドが反転したら泥棒のように逃げ出すしかない
というダーバスの表現はクスッと笑ってしまうほどユーモラスなものですが、同時に真実であるとも思います。 そういえば
林則行
も
売りの本質は飛び降り
と言っていましたね。
このダーバスの本には 奇妙な魅力 があります。明らかに文才があり表現が平易でかつ分かりやすくて面白いのもそうですが、 未だにインサイダーだらけでロクでもなくて、でもとっても人間臭くてたまらなく魅力的な株式市場の裏面の真実に肉薄した内容 だからです。スッと読めるのに実は奥が深い、そういった不思議な一冊です。未読の方は是非。
2024年11月のまとめ。 Nov 29, 2024
2024年11月の抱負。 Nov 6, 2024
2024~25ポートフォリオTOP30銘柄のまとめ… Nov 1, 2024