PR
キーワードサーチ
カレンダー
カテゴリ
購入履歴
ホテルのスタッフに紹介されてディナーに出かけた、ド・ゴール広場にほど近いLa Tomate Verte。
レストランの多いRue des Tanneursにある。
メニューを見て、一瞬困惑。
「前菜」「メイン」「デザート」という区分ではなく、「私たちは始める・・・」というような文章になっている。
「前菜」+「メイン」でいくら
「前菜」+「メイン」+「デザート」でいくら、というような選び方ができるようなのだが、「私たちは始める・・・」のところになぜか、普通はデザートである「タルトタタン」などというメニューがある。
リゾットがあるのは、炭水化物系イタリア料理が大好きなMizumizu母には朗報なのだが、それがなぜかメインらしき区分のところに書いてある。
リゾットがなぜに、メイン・・・
????
仕方なくウエイターのお兄さんに、「どこまでが前菜で、どこからどこまでがメイン?」と聞くと、指し示して教えてくれた。見開きのメニューで左3分の2ぐらいが前菜で、その下から右半分ぐらいがメインのよう。リゾットはやはりメイン扱いだ。
????
フランスではリゾットをメインとして食べるのか? なんかよーわからんなぁと思いつつ、デザートまで食べるのは無理だろうからということで、「前菜」+「メイン」コースにして、かつフランス料理のメインが基本的にダメなMizumizu母のために、リゾット(と海老)をチョイス。
デザートではない前菜のタルトタタンも、アップルパイが好きなMizumizu母の口に合うかもと頼んでみた。
一口食べて、「うん、美味しい~」と頷くMizumizu母。タルトの上に、リンゴのコンポートをのせて、かつ薄切りのチーズをのせたもの・・・のよう(詳細は食べなかったので不明)。
ピンク色の髭みたいのは、なんずら? 聞いたのだが、よくわからなかった。
Mizumizuの前菜は、フォワグラのテリーヌ。冷製フォワグラは、大好きというほどでもないのだが、これは絶品! ねっとりしているが、どこかベルベットを思わす舌触り、特徴を言えと言われてても難しいのだが、他の素材では味わえない不思議な味だ。上にふりかけたきらきらした粗塩が、ダイアモンド級のインパクトになっている。
大量に食べるものではない。このくらいで十分。
サラダもバルサミコの上質感に驚く。イタリア以外で、ここまでオリーブオイルとバルサミコを絶妙に使ったサラダにお目にかかることはめったにない。
皿を下げに来たウエイター君が、「どうだった?」と聞いたので、思いっきり褒めちぎった。さらに、「ちょっとイタリア風な感じがする。シェフはもしかして、イタリア人?」と聞いたら、「そう」と頷く。
なんだ、やっぱりイタリア人か。そういえば、昼間路上でピザを売ってるお兄さんが、いきなり「ボンジョルノ!」と挨拶してきたっけ。
もしかして、イタリア人が多いのだろうか、ここは?
メインのリゾットは、海老のグリルと一緒に出た。リゾットの中に海老が入っていると思ったら、こういうことだったとは。確かに海老のグリルならイタリア料理でもセコンド(メイン)だ。
「ごはんもの」と「おかずの魚介」が並んでるなんて、ちょっと日本風だ。これにも「美味しい」と舌鼓を打つMizumizu母。
しかし・・・
リゾットをこういう保存容器に入れるというのは、モダンスパニッシュでよく見られる演出なのだが、あんまり美味しそうには見えない。料理をフラスコに入れたり、スープをスポイトを使って食べさせたり、ああいうウザったいのは誰が始めたんだろう? 「エル・ブジ」か?
フランスの肉料理がだ~い好きな、Mizumizuは鴨肉のコンフィ。鴨のもも肉のコンフィは日本でもよくあるが、たいていしつこいだけの肉の塊で、気に入らないことが多いのだが、ここのは絶品。ジューシーな鴨肉の中に、とりどりの野菜の煮込みが詰まっている。野菜の水気が肉のバサバサ感を和らげ、しかも重層的な味に仕上がっている。
コーヒー牛乳みたいな(笑)見かけのソースをかけると、ますます味わい深くなる。もちろん、カリッとした肉の表面、と柔らかい肉の中身と、肉のもつ食感の違いもきちんと楽しめるようになっている。う~ん、これはウマイ。
こういう肉料理が日本にはないのだ。和牛が美味しすぎるのが問題なのかも。
ワインはドメーヌ・サン・ティレール(ラングドック)の赤をハーフボトルで。特に上等なワインではないが、かすかな花の香りと胡椒めいた刺激が楽しい、それでいて軽やかなワインで、料理を爽やかに引き立ててくれた。やはり、ラングドックのデイリーワインの実力は侮りがたい。
すっかり満足して店を出るMizumizu+Mizumizu母。ちなみに料金はワイン込みで(水はタダのテーブルウォーターにしてもらった)、71ユーロ(カードレートで9,155円)。これだけしっかり作った料理でこの値段なら、安いと思う。
デザートを食べなかったのが、今となっては心残り。ここなら独創的なデザートを出してくれたかも。
居心地のいい隠れ家的なホテル、美味しいレストラン、上質の名産品。
う~ん、エクスアンプロバンス、だんだん好きになってきた。
La Tomate Verte
15, rue des Tanneurs, 13100 Aix-en-Provence
電話: 04-42-60-04-58
絶品ジュレの泡立ちのヒミツは、シードル 2010.07.01
ギャルリー・ヴィヴィエンヌ~パッサージ… 2010.06.25
エッフェル塔を堪能するならバトー・ムッ… 2010.06.24