日々草

日々草

2010.07.05
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カテゴリ: 私の散歩小径
私の朝の散歩道は
雨に促され、葉っぱはどんどん成長し、生い茂り
小暗い欝蒼とした森のなかにある。
初夏(6月上旬)の森で、青かったヤマモモの果実は
もうこんなにも赤く熟した
ヤマモモ
(学名:Myrica rubra ヤマモモ科ヤマモモ属。関東・福井県より南西部・四国・九州・琉球
の暖地成育する常緑高木。台湾から中国・フィリッピンにも分布。樹高10mぐらい。雌雄異株
ヤマモモは放線菌と共生し、空中窒素を固定する能力があり、山林火災跡の
治山植栽にも用いられている)
10mにも及ぶヤマモモの並木樹の深緑色のなかに、
濃厚な赤い実が浮かびあがるさまは壮観。
IMG_1077.jpg
果実はこのようにつぶつぶ、熟すと黒ずんだ赤となる。
果実はすぐに傷んでしまうので、市場には流通していないが、
生で食べると、独特のねっとりした甘酸っぱい味がして美味しい。
もちろん小鳥さんたちも啄ばみにやって来ている。
果実酒にしてもおいしい。

余りにも、豊穣に実り、7月の始めには
地面を覆い尽くすほどに落下している。

IMG_1140.jpg
(ネムノキ:学名 Albizia julibrissin Durazz. マメ科ネムノキ属。
東北地方以南に生育する落葉高木。
梅雨の終わりから盛夏にかけて花を咲かせる。二次林に生育。)

深い緑色の森をうっすらと赤に染めているのは
ネムノキの花。
朝の陽光に輝いて淡い紅色。
甘い香りあたり一面まき散らしている
IMG_1174.jpg
満開のネムノキ
枝をいっぱい張って、葉より高く淡い紅紫の花を
これ見よがしに咲き誇る。

繊細で美しい花
花びらに見える長く伸びた糸状のものは
なんと花弁でなく、おしべ。

ネムの花は万葉集にも
「昼は咲き夜は恋ひ寝 (ぬ) る合歓木 (ねぶ) の花
君のみ見めや戯奴 (わけ) さへに見よ」
と詠まれている。

ネムノキはこのように古代から日本の地に根をはり、
季がくれば忘れずに花咲き誇り
人々はその悲喜こもごもを合歓の花に託して
愛でてきたのである。
(芭蕉も蕪村も一茶も「合歓の花」を詠んでいる)
小雨降る公園のあちらこちらに
雪舞い降りたかのように
白の塊となって
小暗い緑のなかに浮き立つ

シャシャンボ
シャシャンボ
(シャシャンボ:ツツジ科スノキ属。学名:vaccinum bracteatum 和名、小々坊/
別名サシブノキ、ワクハラ。常緑小高木
樹高2~3m、まれには10mになれものもある。
本州の千葉県~石川県以西、四国、九州、沖縄の暖地の山地に自生。花は5~7月。
果実、秋に紫黒色に熟して、白い粉のふいた小粒な球形の実がなる。)

シャシャンボの花はこんな花
壺形のスズランのような可愛らしい花
IMG_1144.jpg
和名・シャシャンボはササンボ。
小々ん坊で小さい実という意味。
実が丸く小さいことによるという。

秋になると実は黒紫色に熟し、食べられる。
実は甘酸っぱい。
果実酒して飲むと、薬効あり、健康酒になる。

この樹は、古事記の仁徳記にもサシブの木として出ており、
古くは神に縁厚く、尊ばれ、御詠にも出て来たが、
今は、田舎の稚児が実を採り、食うのみ、
とある。
古代から日本人に親しまれてきた木であるのである。

木の葉の汁で鳥飯を作ったり、
青汁にして飲んだりと、
古代から薬用として、
生活の中で人々と共に在った。

私の散歩する公園のなかには
無数にこの木があるので、秋になったら、
実が実るのが楽しみである。
更に
雨の公園内で白くけむる樹木
トウネズミモチ
IMG_1134.jpg
(トウネズミモチ:モクセイ科イボタノキ属。学名:Ligustrum lucjdum.中国原産の
常緑小高木。樹高10~15m。花期6月~7月。新枝の先に10~20cmの白い小花を
円錐花序につける。果実は10~12月に黒褐色~紫黒色に熟し、表面に白い粉をおびる。)

 近づけば
こんな花、20cmばかりの白い円錐花序が
びっしり、満開である
トウネズミモチ
 圧倒される白のボリューム
日本のネズミモチより
ひとまわり大きな花序
トウネズミモチ
 葉はモチノキの葉のように厚くつややか。

中国原産のこの樹木、薬効多く、
熟した果実を天日で乾燥させたもの、
「女貞子」という漢方だという。

樹皮や葉もそれぞれ煎じて飲んだりすると、
滋養強壮、白髪防止などありがたい薬効があるという。

名の由来は、
果実がネズミの糞に似ていて、葉がモチノキに似ていて、
中国から渡来したことにより、
トウネズミモチ。

ネズミモチ(日本の生垣などに多い)との違いは
果実が少し丸く、
葉を日にかざすと葉脈がすけて見えることから区別する。
「唐鼠黐」は「透鼠黐」なのである。
私の早朝の散歩道は
むしむしと不快指数高く、重い曇り空の森林公園
降り続く雨で、木々の葉っぱは、しっとりとした深い緑色
初夏のむせ返る新緑からしっとりと小暗い緑の森に変身して
樹木はそれぞれの営みを休むことなく
営々と続けている

 これは6月下旬に撮影した写真で、そのころの樹木の様子である。

今頃は、今までの私のブログなら、
選挙に関するコメントの日記になるはずであるが、
今回は、処々の理由により
遂に何も書くことなく参議院選挙の日を迎えそうである。
胸中は色々書くこと溢れているが
調べるのに時間がかかる私のブログは
今回は書けそうも無いが、
それぞれの生きざまをかけて、日本はどうあるべきかの展望を
しっかり示す人や党に投票したい。

乱立し、混乱状態は
選ぶ選択幅が次第に
はっきりと具体的になって来ていることを
示していてよいことだと私は思う。

人間にとって真実は何か、
将来にわたり、人らしい生きざまは
どのような社会になることが必要か
厳しく問われる選挙になってきつつある。
これは、とてもよいこと。
争点が次第に鮮明になりつつある。

一昨日、7月8日、アンナ老嬢がついに、病魔と闘いぬいて、
永い眠りにつきました。
哀しみの勢いだけでは、とても書くことができない心境です。
また、アンナの死については、別に書くつもりです。





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最終更新日  2010.07.10 12:18:53
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