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第14章 司法書士を受任者とする「財産管理委任契約」の危険性 毎年“敬老の日”の頃になると高齢者に,まだ認知症でもないのに,不安をあおって,「老後の財産管理は安全に守ります.お任せ下さい.」というキャッチフレーズで,”任意後見制度”がPRしたり,司法書士会主催の無料相談会が催されたりして,任意後見契約が勧誘される. 平成15年4月に司法書士法が改正されて,司法書士が「成年後見業務」を行えるようになった.それに伴って,司法書士を構成メンバーとする社団法人“成年後見センター・リーガルサポート”を主要都市に設立して,司法書士がこの成分野で活発に活動の場を広げているのです. ところが“財産を安全に預かります”という約束を信じて,初期手数料と月々の報酬を払って司法書士を受任者として「財産管理委任契約」を結んでいたにも拘わらず,その財産が消失していたとしたらどうでしょう. その責任は全面的に受任者にあって,相続人に損害賠償すべきだと思うのではないでしょうか? 当時90歳の母は,私(身元引受人)の知らないうちに,近所の司法書士に勧誘されて「任意後見契約」と同時に「財産管理委任契約」を結ばされていたのですが,それからおよそ2年後に母が死んでから,多額の財産が消失し行方不明になっていることが判りました.「財産管理委任契約」は死亡で消滅するのです.しかしながら,それと同時に,母はそれ以前に自筆の遺言を書いていたにも拘わらず,それを没にさせて,その司法書士を遺言執行者とする公正証書遺言を作らせていたのです.したがって,死後も引き続いて財産および関連資料はすべて司法書士の管理下にあるのです.このような状況では,使途不明金は「依頼者(母)が生前に費消した.知らない.」と言って,不正を隠し通すのことができるのです. さらに問題なのは,高齢の契約依頼者は,司法書士の「老後の財産管理は安全に守ります.お任せ下さい.」という言葉を信じて契約をしているのではないでしょうか?しかしこの財産管理契約は“包括的”なものではないとしたらどうでしょう. 平成24年7月の大阪高裁の判決は,この財産管理は“包括的”なものではないというのです.つまり,この財産管理委任契約は,「常に全財産を包括的に受任者が管理するといった厳格な管理方法を定めたものではなく,金融機関等の手続きに必要に応じて同行するといった比較的軽易な内容をも予定していたもの」いうのである.このことは高齢者を騙したことになるのではないのでしょうか? 司法書士が関わるトラブルは厄介なのです.司法書士や弁護士のトラブルは,消費者センターでは受け付けてくれません.司法書士を監督するのは法務局で,違法行為に対して制度上は,法務局長が懲戒処分をできることになっている. 私のケースでは,以前に述べたように,京都市左京区の司法書士による“契約違反”,”債務不履行”,”杜撰な財産管理”などが裁判所によって厳しく断罪されている. そこで,司法書士法第49条に基づいて,平成23年1月に京都地方法務局へ懲戒処分申立をした.ところが,2年以上経過しても,調査中という他,何の反応もない.どうなっているのか判らない.本件を闇に葬るつもりなのでしょうか? いずれにしても司法書士懲戒制度は機能していないことを示している. ”司法書士倫理”や”司法書士法”や”司法書士会会則”に書かれているいろいろな規定は単なる見せ掛けで,守らなくても何のお咎めも無いというのです. 京都地方法務局の怠慢で,“不作為の違法確認の訴え”および“義務付けの訴え”に該当し,行政訴訟裁判を起こせばよいと言うのは簡単だが,その労力・経費などから考えて,そんな面倒なことはするはずはない. 司法書士は当局のこのような状況を見透かすようにして,高齢者の財産を狙っているのです.
2016年04月29日
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してはいけない”司法書士との成年後見契約”第13章 ”任意後見制度”の前段階として結ばされる ”財産管理委任契約” が危険の始まり 「任意後見制度」の前段階として締結される「財産管理委任契約」において,問題は”依頼者が本当に,受任者による財産管理状況をチェックできる状態なのか”という点です.弁識能力が低下している高齢者に対して,司法書士が「あなたはまだ正常です.認知症になったら後見人になって後見監督人の監視の下に世話してあげますが,それまでは財産の管理だけを手伝ってあげます.」 と言って,「財産管理委任契約」を「任意後見制度」とセットで締結させるのです.公正役場での短時間の会話では,高齢者の弁識能力を正しく判定できるはずもありません. そもそも依頼者は,自分の財産管理能力あるいは弁識能力に不安を感じてこの契約の締結に至るのです.仮に契約締結時点でそこそこの事理弁識能力があったとしても,年の経過とともに段階的に低下していき,認知症へと進行してゆくのです. 医者から認知症と診断されてはじめて,家庭裁判所へ後見監督人の選任を申立てがなされ,その司法書士が後見人になって,その財産管理状況は後見監督人によってチェックされるシステムののです.ところが,母のケースがそうであったように,後見監督人の選任申立てがされるべき状態であったにもかかわらず,故意にその手続きがなされないのです.また,医学的に認知症と診断される前でもすでに,財産管理能力や事理弁識能力は著しく低下した状態になっているのです. このような状況では,受任者が違法な行為をしようという下心があれば、後見監督人など誰からも監督されない状態で,自由に財産の管理や処分ができる危険な状態になるのです. 最近では,身寄りがいたり,まだ頭もしっかりしていたりして,本来この制度を利用しなくてもよいヒトにまで,老後の不安を煽って,「財産を安全に管理します」と言って勧誘するのです.また,子供が何人もいて身寄りのあるお年寄りには,一部の子供が勝手に財産を使うことが防がれ,「相続のトラブルを回避できます」として,「財産管理委任契約」の締結を勧誘しているケースが増えているようだ.司法書士の肩書きを背景にして,何の予備知識もない高齢者を説得することなど,いとも容易なことでしょう。 この「財産管理委任契約」は,必ずしも“包括的”な財産管理契約でないのです.「財産を安全に管理します」さらには「相続のトラブルを回避できます」というのは虚偽の誇大宣伝です. この制度は,“後見人となる司法書士は悪いことはしない”という善意の上に成り立っているようです.しかし,司法書士といえどもヒトの子で,契約当初から悪意を持って,「財産管理委任契約」と「任意後見契約」に加えて「公正証書遺言」の三点セット同時契約を利用すれば,横領しても隠しとおせるのである.ひとたびすべての財産が司法書士の手に渡されてしまうと相続人や身元引受人はそれらの財産(遺産)を永久に関知できなくなる.たとえ受任者の財産管理状況に疑問を抱いても,「二人の契約で第三者は関係ない」と言って対峙する. 裁判は金も手間もかかり大変であることは見透かされていて,相続人や身元引受人は泣き寝入りするしか仕方が無い.明確な証拠の下に1,000万円以上の金額を直接横領していたケースで,刑事事件として受理されて,立件でもされない限り,小口に計画的分けられた”つまみ食い”あるいは”第三者への流出”は,「死人に口なし」で,「死者が生前に費消した」という主張が罷りとおり,悪事は誰にも知られることなく闇に葬られてしまうのです.
2016年04月28日
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第12章 “司法書士の懲戒申立” ―――― 法務局は二年たっても結果を出さない 前章で述べたとおり, 「財産管理委任契約」,「任意後見契約」,「公正証書遺言」の三点セットの同時契約に関わる司法書士の違法行為(契約違反,債務不履行,杜撰な財産管理)(司法書士法違反,京都司法書士会会則違反,司法書士倫理違反)が明確になりました.それを受けて,司法書士法第49条1に基づいて,平成23年1月24日, “司法書士の老人ホームへの来訪記録”や“病院治療カルテ”や“預貯金の取引履歴”を始めとする証拠書類一式を添えて,京都地方法務局長宛に「司法書士懲戒処分申立」の書類を提出しました. ところが驚いたことに,同年4月になって,その司法書士は私が懲戒処分の申し立てをしたことに対して,代理人弁護士をとおして, “(私を)名誉毀損で訴える準備をしている”という内容証明郵便を送ってきたのです。司法書士のこの行為は脅迫行為と思われます.これは司法書士法(注2)に照らして,有るまじき行為だと考えます. 懲戒申立の行為は司法書士法第49条(注1)に基づくもので,内容には関係なく,申立すること自体は違法ではありません.たとえ名誉毀損で訴えるにしても,内容証明郵便を私に直接送達する必要はありません.この事が判ったのか,結局,名誉毀損の訴えは出されませんでした. 「司法書士懲戒処分申立」をしてから,申立人の意見聴取もされることなく,2年以上経過しています.しかし,本日現在,平成25年2月に至るも何の連絡もなく,結果は出されていません.その間二度も書面で問い合わせをしましたが,“調査中”というだけの電話返事でした. 二年以上も結果が出せない状態で,その間に法務局長も変わっていました. 当局は,この申立を無視して,闇に葬ることを意図しているような印象を受けました. これは単に京都地方法務局の懈怠ではなくて,この“懲戒制度は機能していない“ことを示していると思われます.所詮,身内が身内を裁くというこの制度の矛盾に起因していると思われます. ある人は,“不作為の違法確認の訴え”および“義務付けの訴え”として京都地方法務局長に対する行政訴訟をすべきだと言ってくれました.しかし,このような行政訴訟裁判は非常に大変で,多くの弁護士は引き受けたがらない.当局もそのことをよく知っているかのように,この懲戒申立を無視し,闇に葬ろうとしているように思われます.―――――――――――――――注1) 司法書士法 第49条:「何人も,司法書士又は司法書士法人に,この法律又はこの法律に基づく命令に違反する事実があると思料するときは,当該司法書士又は当該司法書士の事務所を管轄する法務局又は地方法務局の長に対し,当該事実を通知し,適当な措置をとることを求めることができる.2.前項の規定による通知があったときは,同項の法務局又は地方法務局の長は,通知された事実について必要な調査をしなければならない.」注2) 司法書士法 第2条:「司法書士は,常に品位を保持し,業務に関する法令及び実務に精通して,公正かつ誠実にその業務を行わなければならない.
2016年04月26日
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第11章 「財産管理委任契約」,「任意後見契約」,「公正証書遺言」の三点セットの同時契約に関わる司法書士による違法行為 京都市左京区の司法書士が,母に契約させていた「財産管理委任契約」および「任意後見契約」そして「公正証書遺言」の三点セットの同時契約において,「司法書士法」と「京都司法書会則」と「司法書士倫理」の規定に照らして明確になった違法行為をまとめておこう.1) 関係者への相談の不履行(“司法書士倫理”第73条違反)(注1) 父の死の直後,母は一時的に独居状態だったが,長男である私はごく近くに住んで,妻が頻繁に訪れて日常の雑務に加えて,財産管理も手伝っていた.その司法書士は,父の遺言執行者であるかのように介入してきて,父の遺産の大部分が母へ相続され,その資産内容を知ることになりました.その司法書士は,私に故意に隠して,秘密裏に これらの契約を母にさせたのである.私の詰問に対する返事は「二人の間の契約で第三者には関係ない」というものでした. 母はまだ認知症ではありませんでしたが,司法書士と90歳の老人とでは説得力・理解力あらゆる能力において圧倒的に力の差があるのです.ましてや,母は,高度の高血圧症を患っていて,両眼白内障の手術の直前だった.つまり財産管理などに気が回らず,どうでもよいという状態でした. 説得して契約させるのはいとも容易なことでしょう.2) 報告書作成の義務違反(契約第7条違反)(注2)S.司法書士は,財産管理委任契約書第7条で規定された報告書を,まったく作成していませんでした. 3) 杜撰な財産管理(京都司法書士会会則第90条(領収書)ほか違反)(注3)預かり現金の記帳はなく,さらに月々の報酬の領収書を渡していなかった.預貯金通帳の管理はまったく杜撰で,何の記録も無いままに,「本人へ返した」と主張するだけで,所在不明となっていました.4) 見守り義務の不履行(契約第2条違反)(注4) 母は早くに,司法書士による財産管理状況をチェックできる状態ではなく,任意後見契約に関する法律第4条第1項所定の要件に該当し,後見監督人選任の申し立てをするべき状態になっていました.つまり,誰にもチェックされることのない,非常に危険な状態が現出されていた.司法書士にとっては好都合の状態で,つまみ食い(横領)をしても,「依頼者の意思で費消した」ということで隠し通せることになるのです. 遅くとも認知症と診断された時点で,契約第2条に基づいて,受任者のS.司法書士は家裁へ後見監督人の申立をして後見制度へ移行されるべき責務を負っていたのです.しかるに,申立は履行されることはありませんでした.受任者のS.司法書士は,母を面談したのは死亡直前およそ1年前で,死亡の事実も知らない状態でした. 以上のような「財産管理委任契約」,「任意後見契約」,「公正証書遺言」の三点セットの同時契約に関わる違法行為を背景にして,多額な財産が消失し,使途不明となっていました.――――――――――――――――――――――注1) 司法書士倫理(成年後見に関する相談)第73条:「司法書士は,成年後見に関する相談に応じる場合には本人及び関係者から,その意見,本人の心身の状態並びに生活及び財産の状況等を聴取したうえで,適切な助言をしなければならない」注2) 財産管理委任契約の契約書には第7条(報告)「1.乙(依頼者)は甲(受任者)に対し,3ヶ月ごとに本件委任事務処理の情況につき報告書を提出して報告する.2.甲は乙に対し,いつでも本件委任事務処理につき報告を求めることができる.」注3) 京都司法書士会会則第90条(領収書)「会員は,依頼者から支払いを受けたときは,報酬額とその費用を明確に区分した領収書2通を作成し,正本は,これに記名し,職印を押して当該依頼者に交付しなければならない.」注4) 財産管理契約第2条(任意後見契約との関係)「契約締結後,甲が任意後見契約に関する法律第4条第1項所定の要件に該当する状況になり,乙が第2の任意後見契約による後見事務を行うことを相当と認めたときは,乙は,家庭裁判所に対し任意後見監督人の選任の請求をする.」
2016年04月24日
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してはいけない”司法書士との任意後見契約”第10章 「財産管理委任契約」を受任した司法書士に対する損害賠償請求裁判の二審(大阪高裁)判決―――――財産管理は“包括的”でないのか? 平成24年7月末に,第二審(大阪高裁)の判決がでた.第一審の「報告書作成義務」の債務不履行の判決に加えて,1)見守り責任を果たしていなかったことについて,「(その司法書士について)弁識能力を把握していなかったことによる重大な過失による付随的義務に関する債務不履行」,そして 2)財産管理行為についても,「重大な過失による不完全履行があると認められる」として断罪されました. 母は平成19年10月に入院して翌年1月に92歳で死亡したのですが,受任者の司法書士は,母を最後に訪問面談したのは平成19年では4月5日の一回だけで,それ以降は皆無でありました.したがって,入院の事実や死亡の事実も知らない状態でありました.そもそも「移行型任意後見契約」において,受任者は,任意後見制度への移行手続きのために,依頼者を適宜訪問・面談して,健康状態を見守る責任があるのです. 本件の財産管理について,司法書士は ”弟の嫁”と意を通じて口裏を合わせていました.このことによって,司法書士は,親族が関与する告訴・告発の困難さを見透かしていたようです.通帳はいつの間にか弟の嫁の下へ渡って,財産の一部は弟の嫁を通じて流されたというストーリーが構築されました. さらに,この判決において重要なことは,この「財産管理委任契約」が“非包括的である”という判断であります.大阪高裁の判決では,この移行型任意後見契約とともに締結するこの財産管理委任契約について,「“包括的”に被控訴人が管理するといった厳格な管理方法を定めたものでなく,金融機関等の手続きに必要に応じて同行するといった比較的軽易な内容を予定していた」というのである.したがって,消失財産について,一部について司法書士の責任を認めたとは言うものの,「母が費消したので知らない」という司法書士の主張がとおることになるのです.多くの消失財産は帰ってきませんでした. どう考えても,年に1千万円以上もの大金を,90才を超えた,老人ホーム住まいの認知症の症状が出始めた老人が,費消したとするのは不自然でないでしょうか?ところが,この契約は包括的な契約では無いので司法書士は感知しない,どうしようもないということなのです. この財産管理委任契約書において,「金融機関への同行」などという制約事項は存在しない.そもそも任意後見制度の趣旨は,悪徳業者への財産流出など第三者への不明な財産流出を防ぐためばかりでなく,親の財産を勝手に子供が使用することを防ぐための制度として,「お年寄りの財産を老後,認知症になったとしても契約直後から死ぬまで安全に管理します」,さらには「相続のトラブルを回避します」と言ってPRされているが,これは虚偽の宣伝なのです. 「財産を安全に預かります」として報酬を受け取って受任契約していたのに,財産が誰か第三者へ流れていたとしたその責任は受任者にあると考えるのが普通だと思う.つまり,「財産管理委任契約」の依頼者は,この契約は第三者への財産の流出が防がれ安全に守ってくれるための “包括的な財産管理である”思って契約するではないでしょうか? 私のケースでも,身元引受人(相続人)が存在しており,「金融機関等の手続きに必要に応じて同行する」という補助は全く必要ありませんでした.また,母にしても「財産管理は司法書士に任せてあるので安心だ.(弟の嫁などが)勝手なことはできない」などという発言をしていました.つまり,この契約は包括的な財産管理であると思っていたのです. ところが,最大の問題は,上に述べたようこの財産管理委任契約は包括的な契約ではないというこのなのです.このことは重要で,この契約をするに当たって,もっと広く周知させる必要があると考えます.
2016年04月21日
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第9章 「財産管理委任契約」の受任者である司法書士に対する損害賠償請求裁判 消失していた“ゆう貯銀行通帳”について,過去の取引の開示を申請しました(注1).予想したように,およそ1千万円の貯金はすべて引き出されて,通帳は解約されていました. 所在不明となっていた不動産の売却代金と併せて,これらの使途不明金について,「財産管理委任契約」の受任者であるS.司法書士へ,弁護士を通して内容証明郵便で問い合わせました. その回答は「すべて本人が生前に費消した.知らない」というものでした.また,契約第7条に規定された“財産管理の報告書の作成義務”は重要な規定であるが,作成されていませんでした(注2). これでは泣き寝入りするか裁判をする以外,どうしようもありません。損害賠償請求裁判となった.請求金額としては法定相続分ということもあって,それほど大きな金額とはならなりませんでしたが,司法書士の債務不履行,司法書士倫理を明確にすることの意義が大きいと考えました. 京都地方裁判所へ訴状を提出したのが平成22年9月でしたが,平成24年1月になってやっと判決が出ました.判決内容は,「財産管理委任契約の受任者は,財産の変動がなく特段報告すべき事項がなくとも,委任者の相続人に対し,3ヶ月ごとに,委任事務処理の状況につき,報告書を提出して報告する契約上の義務がある」として断罪されました.つまり,受任者である司法書士の債務不履行である.司法書士に対するこのような判決は珍しいようで,注目されて,“判例タイムズ”1370号でも紹介されました. 判決が出されるまで,その間実に1年4ヶ月もの長期間かかりました.「どうしてこんなに長時間かかるのだろうか?」これを疑問に思ったら,ある人が言ってくれました.「裁判所事務官は辞めた後,司法書士の資格が得られて,司法書士となるケースが多いので,司法書士を裁くような裁判は後回しにするような嫌がらせをすることもある」というのです(注3).判決の内容にこの事が影響があるとは考えたくないが,司法書士を訴えることの難しさのひとつであるようです. しかし,使途不明金について,「委任者が費消した.知らない」という司法書士の主張はとうてい許されるものではないと思い,いっそう厳しい判決を求めて,上告しました.――――――――――――――注1)この時点では最高裁による下記の判決が出されていた.平成21年1月の最高裁判決:「預金者が死亡した場合,その共同相続人の一人は,金融機関に対して被相続人名義の預金口座についてその取引経過の開示を求める権利を単独で行使することが出来るというべきで,共同相続人全員の同意がないことはこの権利行使を妨げる理由とならない」注2) 法務省の「司法書士の資格認定に関する訓令」によると,以下のように規定されている.第1条 次に掲げる者は,法務大臣に対し,資格認定を求めることができる.(1) 裁判所事務官,裁判所書記官,法務事務官又は検察事務官として登記,供託若しくは訴訟の事務又はこれらの事務に準ずる法律的事務に従事した者であって,これらの事務に関し自己の責任において判断する地位に通算して10年以上あったもの(2) 簡易裁判所判事又は副判事としてその職務に従事した期間が通算して5年以上の者第2条 司法書士の業務を行うのに必要な知識及び能力を有するかどうかの判定は,口述及び必要に応じ筆記によって行う.注3) 財産管理委任契約の契約書には第7条(報告)として,次のような条文がある.「1.乙(依頼者)は甲(受任者)に対し,3ヶ月ごとに本件委任事務処理の情況につき報告書を提出して報告する.2.甲は乙に対し,いつでも本件委任事務処理につき報告を求めることができる.」
2016年04月19日
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してはいけない ”司法書士との任意後見契約”第8章 ”任意後見関連三点セット同時契約”は司法書士の横領を隠すことを可能にする これまでに述べたとおり,母は京都市左京区のS司法書士を受任者として,”任意後見契約”とともに”財産管理委任契約”を締結させられ,さらにその司法書士を遺言執行人とする”公正証書遺言”を書かされていました.母はそれから3年余りして死亡したが,司法書士が遺言執行者を解任・辞任となった結果,不正を隠すための違法行為や契約違反を背景にして,横領を疑わせる多額の使途不明金の存在が明らかになりました.ここで司法書士による不正の背景とした主な違法行為,契約違反を整理しておきましょう.1. これらの3点セット同時契約が,依頼者の身元引受人(責任者)に”故意に隠して秘密裏に”結ばされていた事(注1).”故意に隠していた”ことを証する状況は以前に詳しく述べました.2. 「財産管理の報告書」を全く作成していなかった事(注2).3. 任意後見契約の受任者である司法書士は,依頼者を訪問面談することなく,見守り義務を怠り,依頼者は認知症と診断されていたにも拘わらず,後見監督人の選任申立をしなかった事(注3).4. その他,S.司法書士は,契約の初期手数料の数十万円,毎月2万円の基本報酬に加えて,銀行手続きをしたとして,何かしたら数万円ずつ,さらに不動産売却をしたときには登記手数料を受け取っていたが,どの口座から引き出されたのか不明であるばかりか,領収書も依頼者へ渡されていなかった事. 何の記帳もないままに,母の死後,「現金300万円を預かっていた」 と言って出してきた事.(注4) 多くの場合,これらの違法行為は見逃され,三点セット同時契約をしておけば横領は隠しとおすことができる.たとえ,相続人が疑問を抱いても「依頼者本人が費消した.知らない」と言われるとどうしようもなく,泣き寝入りをするしか仕方ないだろう.**)明確な使途不明金は下記のようなものでありました.1) 司法書士が遺言執行者の解任・辞任され,預かられていた財産目録が送られてきた.平成16年当初の「預かり財産目録」に照らしてみると,危惧していたことが見出された. 少なくとも,ゆうちょ銀行の貯金通帳1冊の記載が欠落していた.調べると,およそ一千万円の預金は引き出されて,通帳は解約されていました.2) 土地・家屋の売却の過程で,売却代金の一部の300万円が消失していた.「母が持ち帰った.何に使ったので知らない」との返事でした. 母は老人ホーム住いで,そのような大金を必要としないし,われわれは頻繁に訪れてその事実はないことは把握していた.受任者は,”財産管理委任契約”をしている以上,それが何に費消されたのか,財産の流れを記録しておくべきなのです.ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー注1) 司法書士倫理(成年後見に関する相談)第73条で,次のように規定されています.「司法書士は,成年後見に関する相談に応じる場合には本人及び関係者から,その意見,本人の心身の状態並びに生活及び財産の状況等を聴取したうえで,適切な助言をしなければならない」注2) 財産管理委任契約の契約書には第7条(報告)として,次のような条文がある.「1.乙(依頼者)は甲(受任者)に対し,3ヶ月ごとに本件委任事務処理の情況につき報告書を提出して報告する.2.甲は乙に対し,いつでも本件委任事務処理につき報告を求めることができる.」 注3) これは「見守り義務の不履行」ばかりでなく,故意に後見監督人の選任申立を回避して,誰からも財産管理をチェックされない状態を現出させるものであります.注4) 京都司法書士会会則では下記のように規定されています.・第79条(品位の保持等)2項:「会員は公正かつ誠実にその業務を行わなければならない.」・第81条(違法行為の助長の禁止):「会員は,詐欺,暴力その他これに類する違法又は不正な行為を助長し,又はこれらの行為を利用してはならない.」・第87条(依頼事件の処理):「会員は,特別な理由がない限り,依頼の順序に従い,速やかに業務を取り扱わなければならない.」・第90条(領収書):「会員は,依頼者から支払いを受けたときは,報酬額とその費用を明確に区分した領収書2通を作成し,正本は,これに記名し,職印を押して当該依頼者に交付しなければならない.」・第90条の2(預かり金の取り扱い):「会員は,依頼者から預かり,又は依頼者のために預かった金銭については,自己の金銭と明確に区別し得る方法で保管し,かつその保管記録を作成し,これを管理しなければならない.
2016年04月17日
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してはいけない ”司法書士を受任者とする任意後見契約”第7章 「遺言執行者の解任」の申立――― 司法書士は遺言執行者でなくなっても相続人への資料開示・引き渡しを拒み続けた 京都市左京区一乗寺のS司法書士は,当時90歳の母に「財産管理委任契約」および「任意後見契約」を結ばせました.それと同時に,「公正証書遺言」を作成させていたのです.母はもともと自筆の遺言書を書いていたのですが,「公正証書遺言」によって,私でなくて自分が遺言執行者とする必要があるのです.また,公証人役場で二人の証人を要求されますが,他の一人の証人として,司法書士でもない自分の息子の名前が書かれていました. 母は二年余りして死亡しましたが,司法書士は銀行で「公正証書遺言」を提示して,自分が遺言執行者で預金の引き出しを迫っていました.私は,それを前もって予想したので,前述の主要取引銀行に,「遺言執行者の解任の申立をしているので,それを拒否してくれるよう」頼んでおきました.「遺言執行者の解任申立」の申請書類では,被申立人の戸籍謄本まで要求されます.その司法書士の本籍が高知県であり,申し立ての書類準備に日数がかかりましたが,有難いことに,その銀行の支店長は事情を聞き入れて,引き出しを拒絶してくれました.現金として引き出されてしまうと手間がかかるのです. そこで私は,“使途不明な預金が引き出されていたこと”や“不動産売却代金の一部が不明になっていたこと”などの杜撰な財産管理,司法書士倫理違反,報告書作成の不履行などを理由として,家庭裁判所へ「遺言執行者の解任」の申立をしました.遺言執行者の解任が認められることによって,新たな執行人が選任されるその過程で,S.司法書士がそれまで預かっていたすべての書類が明るみになると考えました. 解任申立をして,家裁が調査し,本人からも事情を聴取されていました.ところが,その後間もなくして,司法書士の方から「遺言執行者辞任の申立」を出してきた.審判結果が出されたのは申立資料を提出してからおよそ5ヶ月後だったが,審判結果は結局,「その司法書士が辞めてくれるのであれば,解任申立の意図は果たせるでしょう」として,家庭裁判所は,解任の事由を認めつつも,辞任を優先させました. 辞任に至った時点で,その司法書士が,契約当初に司法書士が受け取っていた年金証書,印鑑類,解約済みの預貯金通帳を始めとする書類一式を保有し続ける法的根拠はなくなるのです.したがって,喪主であり身元引受人である相続人の代表のもとへ,返却すべきなのです.ところが,これを要求したところ,その司法書士は何故かこれらの返却を拒み続けました.相続人全員の承諾がないと返却しないなどと不自然な言動を繰り返していました.ここで何かやましいことがあるのではないか,という印象を受けました. その後,家庭裁判所による遺言執行者選任の手続きにおよそ4ヶ月を経過して,新たな遺言執行者として,ひとりの弁護士が選任された.ここで,司法書士から新たな遺言執行者へ移された財産の内容が開示されるとともに,書類一式は,私のもとへ無事に戻されました.問題のS.司法書士は何を思っていたのか,司法書士法第2条(職責)に照らして,許されない言動です. さらに問題は,返却された財産目録をみると,ゆう貯銀行の通帳が欠落・消失していることが発覚したのであります.
2016年04月15日
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してはいけない ”司法書士を受任者とする任意後見契約”第6章 司法書士を受任者とする「財産管理委任契約」とその司法書士を遺言執行者とする「公正証書遺言」 母は,京都市左京区のS.M.司法書士を受任者として,「財産管理委任契約」「任意後見契約」とともに,同じ司法書士を遺言執行者とする「公正証書遺言」を作成されていたが,この三点セット同時契約の3年して寝たきりになり,それから半後の平成20年1月に92歳で亡くなった.認知症と診断されていたにも拘わらず,任意後見制度への移行手続きをなされることもありませんでした. 依頼者が死亡すると「財産管理委任契約」は消滅するが,「公正証書遺言」が作成されていたので,その司法書士が遺言執行者となって,すべての財産はそのまま司法書士の管理下にあり続けるのです.したがって,相続人は被相続人の生前の財産の流れは全く判らないままです.遺言執行者となった司法書士は,金融機関の残高証明書」を示して「遺産はこれだけです」と言って遺産相続を行うのです. 平成20年当時,相続人全員の承諾書がなければ,金融機関は,死者の預金口座の過去の取引履歴は開示しなかった.しかしそれでも,主要取引銀行であった“某銀行の支店長さん”は,事情をよく理解してくれて,開示してくれた.彼に大変感謝している.その他の銀行は,面倒なことにかかわりたくないという感じで,“けんもほろろ”の門前払いでした.最高裁判決が出たのはそれから丁度一年後の平成21年だった.(注1) 過去の取引履歴を見ると,危惧していたように,使途不明な多額の金が引き出されていることが判明しました.それに加えて,家屋の売却代金の一部が行方不明となっていることも判明しました.このことについて,司法書士の受任者に強く説明を迫ったのですが,「母が使ったのだろう」,「私は何も知らない」,「これらの契約は依頼者(母)と受任者(司法書士)の二人の間の契約であり,第三者には関係ない」という返事であった. 仮にはっきりとした証拠とともにそれが明るみになったとしても,司法書士に対する告訴・告発は,よっぽど高額でもない限り,またさらには,一部の相続人が関与していたりすると,相手にされなくて,たいていの人は泣き寝入りしていることなど,司法書士は百も承知である.財産が流出していても,財産が横領されていても,隠し通せるのです. 使途不明な預金流出について,弁護士を通して,何度も“内容証明郵便”を送付してもらい,預かり財産目録の提出とともに,契約書に規定されていた「財産管理報告書」(注2)の提出を求めました.その結果,「財産管理報告書」も作成していないことが明らかとなりました.ーーーーーーーーーーーーーー注1)平成21年1月の最高裁判決:「預金者が死亡した場合,その共同相続人の一人は,金融機関に対して被相続人名義の預金口座についてその取引経過の開示を求める権利を単独で行使することが出来るというべきで,共同相続人全員の同意がないことはこの権利行使を妨げる理由とならない」注2)財産管理委任契約の契約書には次のような条文がある.「第7条(報告):1.乙(依頼者)は甲(受任者)に対し,3ヶ月ごとに本件委任事務処理の情況につき報告書を提出して報告する.2.甲は乙に対し,いつでも本件委任事務処理につき報告を求めることができる.」
2016年04月14日
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してはいけない ”司法書士を受任者とする任意後見契約”第5章 司法書士は任意後見制度への移行手続きを履行しない 90歳の母が,京都市左京区の司法書士(S. M.)(68歳)を受任者として「財産管理委任契約および任意後見契約」の締結および「公正証書遺言」のいわゆる三点同時契約をさせられていのは平成16年10月でしたが,その後,司法書士に勧められるままに有料老人ホームへ入居させられました.平成17年,18年,19年と時が経過するにつれて,母の健康状態はみるみる悪化し,高血圧,白内障,緑内障,難聴,脳梗塞,脳萎縮など数々の疾病にかかっていきました.それとともに自分から何かをしたいという生命力や弁識能力も急激に衰えていきました. 平成18年中頃からでは,“朝食をとったのに食べていない”と言い出す.これが認知証の始まりなのです.この類の記憶障害が顕著になり,アルツハイマー病の初期の初期症状なのです.何があっても何をしても,「いいよ.いいよ.ありがとう」という状態で,自分の財産など意識になくなり,司法書士による財産管理状況をチェックできるような状態ではありませんでした. 一方,この頃から何となく,司法書士の財産管理の様子がおかしいように感じられてきました.妻は頻繁に訪問していたので,このことを敏感に感じ取っていました.私は財産管理状況について,母に「どうなっているのか?」聞いていたが,「司法書士さんに任せてあるから大丈夫」と言って,母はマインドコントロールを受けたかのようにまだその司法書士を信用していました. 妻は司法書士と顔を合わせることは無かったし,母の口から司法書士が面談に来たという話も聞かれませんでした.また,月々の報酬がどこからどのようにして支払われていたのか不明で,その領収書も本人に渡されていませんでした. 平成18年後半では,失認・失行症状が目立ち,問題行動を起こすようになっていた.まだそれなりに日常の会話はできるのだが,記憶障害,虚言が目立つようになっていました. 「財産管理委任契約」において,受任者による財産管理状況を監督チェックするのは依頼者となっているが,この時点で既に母はとうてい司法書士による財産管理状況をチェックできるような状況ではありませんでした. この様な状態が何年も続く人,あるいは一年ぐらいで認知症と診断される人,ひとによってその期間は異なると思うが,「財産管理の観点から,非常に危険な状態である.このような状況を背景として,高齢者の財産が食い物にされる危険性を秘めているのです. 母は平成19年10月に入院治療となり,脳萎縮,認知症の診断を受けて,翌年1月に死亡しましたが,その契約受任者の司法書士は,平成19年4月以降一度も母を面談しておらず,入院の事実も知らず,死亡時に私が連絡して初めて知るような状態であった.つまり任意後見制度への移行を見極めるための見守り責任を全く果たしていなかったのです. 勿論,遅くとも認知症と診断された時点では,受任者の司法書士は家裁へ後見監督人の申立をして後見制度へ移行されるべき責務を負っていたが,申立は履行されることはありませんでした. このような状況は,故意に現出させられていたものと推察されるのです. 司法書士による財産管理状態は誰にもチェックされることのない,非常に危険な状態なのです.司法書士にとっては好都合の状態で,横領を追及されたとしても「依頼者の意思で費消した」と言って隠し通せることになるのです.
2016年04月13日
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してはいけない ”司法書士を受任者とする任意後見契約”第4章 司法書士は三点セット同時契約をした後,依頼者に老人ホームへの入居を薦めて,不動産の売却を強要する 90歳の母が,問題の司法書士を受任者として「財産管理委任契約」,「任意後見制度」,「公正証書遺言」の三点セット同時契約をさせられていたのは平成16年10月でした.それとほぼ時を同じくして,母は有料老人ホームへの入居の希望を言い出しました.突然で不自然に思ったのですが,ホームの施設・環境など申し分なかったばかりでなく,母の貯えと年金で,初期の支払いと月々の支払いは十分賄えるので,入居に同意しました.しかし,これにしてもその司法書士が有料老人ホームへの入居を強く勧めていたのです. それまで住んでいた家屋は空き家となったが,私が管理し使用していた.その半年後の平成17年6月頃,突如,その売却を言い出してきました.これも司法書士が,将来の相続トラブルを回避するためにという理由を付けて,売却を強く薦めていたのです.私は反対だったが,どうしようもありませんでした. 土地家屋は母の名義になっていて,権利書は司法書士の手元に渡っていたので,司法書士が母に「専任売却の同意書」を書かせることも容易なことなのです.すぐに不動産屋を連れてきて「同意書」を書かせ,それから2ヶ月も経たないうちに,私を完全に排除して,売却先が決定されていました. しかも,何とそれはその司法書士の事務所の隣のビルの不動産屋が買い取るというシナリオなのです.私は実勢価格の調査をしていたのだが,その売却価格は,調査価格に比べて2割以上も安値であったことが後に判明しました.勿論,登記費用やその手数料などは別途請求される. 私は有料老人ホームへは妻ともども頻繁に訪問し,入居者の人たちと話をする機会があった.母と同じくらいの歳で,母より少し前に入居した老婆が,同じようにその司法書士の勧めでその老人ホームへ移り住んで,それ以前に住んでいた家屋をその司法書士に頼んで売却してもらったという.喜んでいる様子であった.しかし,お年寄りが不動産の実勢価格など知っているはずありません.それをいいことにして,財産を持っている高齢者に有料老人ホームへの入居を勧めて,空き家となった家屋を,グルの不動産屋へ安値で売却するというルートができているのです. それから間もなくして,その老婆は亡くなったが,今にして思うと,もっと詳しく聞いておけばよかったと後悔しています.
2016年04月12日
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してはいけない”司法書士を受任者とする任意後見契約”第3章 司法書士は,高齢者に財産があるとみるや,相続人に口止めをして,”三点セット同時契約”を強要する 平成16年当時はまだ成年後見制度ができて間もない頃でした.ましてや90歳の私の母はこの制度に関する基礎知識など持っているはずもありませんでした. 当時母は,父の死亡直後で精神状態意が不安定であったばかりか,両眼の白内障手術を受けたり,高血圧でふらふらして真っ直ぐ歩けない状態でした.自分の健康不安で頭がいっぱいの状態で,とうてい財産管理に考えがおよぶ状況ではありませんでした. このような高齢者に,司法書士の肩書を背景にして,「財産を安全に管理してあげます」,「相続のトラブルを回避できます」と言って,司法書士の肩書きを背景にして,説得して契約を締結させるのは容易なことは言うまでもありません. その司法書士は,相続人は4人いて,私が長男で身元引受人であることは勿論熟知していた. 私はその司法書士に対して,「頻繁に連絡をし,顔も合わせていたのにどうして秘密にしてこのようなことをしたのか?」と問い詰めたが,「この契約は依頼者と受任者の二人の間の契約で,第三者には関係ない」という返事だ. しかしながら,この司法書士の言動は成年後見に関する規律を定めた“司法書士倫理”第73条に明確に違反している.(注1) 三点セットにして同時に契約させておけば,相続人は財産の流れは全く関知できない.さらに依頼者の死亡後は,遺言執行者として財産を管理し続けており,金融機関の残額証明書を示して「相続財産はこれだけです」と言って遺産分割をしてしまうのです. 横領していたとしても,知るよしもないし,またおかしいと思っても,全ての資料は司法書士のてもとにあって,どうしようもないのです. ただ,平成21年の最近最高裁の判例で,金融機関が死者の口座の過去の取引履歴について,一人の相続人の申し出に対しても開示してくれるようになったので,以前より相続人が調査しやすくなった.(注2) いずれにしても,これら三点セット契約を踏まえて,遺言執行者となった司法書士から,「依頼者が生前に費消しました.遺産はこれだけです.」と言われれば,相続人は「そうですか」といって泣き寝入りするしか仕方ない状況なのです. 注1)司法書士倫理(成年後見に関する相談)第73条:「司法書士は,成年後見に関する相談に応じる場合には本人及び関係者から,その意見,本人の心身の状態並びに生活及び財産の状況等を聴取したうえで,適切な助言をしなければならない」 注2)平成21年1月の最高裁判決:「預金者が死亡した場合,その共同相続人の一人は,金融機関に対して被相続人名義の預金口座についてその取引経過の開示を求める権利を単独で行使することが出来るというべきで,共同相続人全員の同意がないことはこの権利行使を妨げる理由とならない」
2016年04月11日
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してはいけない”司法書士を受任者とする任意後見契”第2章 司法書士を受任者とする「財産管理委任契約」,「任意後見契約」,「公正証書遺言」の三点セット契約の手法 平成16年初夏,父の葬式直後だった.母は90歳で,独居になったが,私たちがすぐ近くに住んでいて,私の妻が毎日のように訪れて,日常の世話をしていた. 母は父の遺言執行は肉体的にも困難な状態だった.そこで母が,近所(京都市左京区一乗寺)の司法書士 S.M.(68歳)に相談の電話をしたことが始まりだった.問題の司法書士は遺言執行者のようにして我が家に介入してくることにとなった.母がその相談した直後,私も,その司法書士の事務所を訪れて「遺言の執行についてよろしく」という挨拶をしていた. 父の自筆遺言は10年以上前に書かれたものだったが,その内容は,遺留分程度は別にして,遺産の大部分は母へ相続させるというものだった.その司法書士は,母の全財産を知ったのであります.勿論,その司法書士は,相続人が4人であること,そして私が長男であり,父の葬儀の喪主であり,母の身元引受人であることも熟知していた. その後,遺産相続の手続きをするのに,「何で2ヶ月以上もの時間がかかるのか?」不思議に思って,遺産相続事務の進行状況を頻繁に問い合わせをしていた.「やってます」とか「やります」という返事だけだった.何となく不自然さを感じていたものの,その頃はてっきり,遺産相続の手続きをやってくれていると思っていた. ところが後になって,その司法書士は,遺言執行はそっちのけで,私に隠して秘密裏に,母との間で,自分を受任者とする「財産管理委任契約および任意後見制度契約」を締結し,さらに,母は自筆の遺言書を用意していたにも拘わらずそれを没にさせて,その司法書士を遺言執行人とする「公正証書遺言」が作成させていたことが判りました. 公正役場では,もう一人の証人を要求されるのだが,それはその司法書士の息子にしており,三人の口裏を合わせておけば公正役場のチェックをクリアすることなどいとも容易なことなのです. 契約について母は口止めさせられていた様子でしたが,母の不自然な言動に気づいて,その司法書士を問い詰めたところ,契約書のコピーを出してきました.それは契約の半月後でした. そのときには既に,母名義の預金通帳,実印,カード類,不動産の権利証など一切の母名義の財産は,その司法書士のもとへ渡されていました。 「頻繁に連絡をし,顔も合わせていたのにどうして隠してこのようなことをしたのか?」と問い詰めたが,ただ「この契約は依頼者と受任者の二人の間の契約で,第三者には関係ない」というだけの返事だった. 騙されたという気持ちでした. 司法書士が「この契約をしておけば,財産は安全です」,「相続のトラブルは回避できます」と言って,司法書士という肩書きを背景にして90歳の高齢者を説得し,契約を締結させるのはいとも容易なことなのである. さらに加えて,母はそれ以前に自筆遺言書を書いていたのだが,それを没にさせて,その司法書士を遺言執行者とする「公正証書遺言」を作成させるのであります.
2016年04月10日
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してはいけない「司法書士を受任者とする成年後見契約」第1章 はじめに 毎年“敬老の日”の頃になると,”老後の安全・安心のために”というキャッチフレーズで,「成年後見制度」がメディアで盛んにPRされる.また,あちこちで司法書士会などが主催して,「相続に関する無料相談会」などと称してこの制度の契約がPRされている. 平成15年4月に司法書士法が改正されて,司法書士が「成年後見業務」が行えるようになった.インターネットでは,成年後見契約をPRする司法書士のホームページが満ち溢れている.司法書士をメンバーとして成年後見業務を行う“成年後見センター,リーガルサポート”という社団法人が全国各都市に設立されている.司法書士がこの分野で活動の場を広げているのです. 成年後見制度の中で,「任意後見契約」という制度がある.これは,まだ判断力がある高齢者が将来のために前以って自分で後見人を選んで契約しておくものです.多くの場合,司法書士が受任者として契約される.この時,同時に「財産管理委任契約」をセットで締結することが薦められる.判断力があるうちは財産管理だけを依頼するというものである.これを移行型任意後見契約と呼ばれることもあります. さらにそれらに加えて,その司法書士自身を遺言執行者とする「公正証書遺言」の作成を薦められるのです.三点セットの同時契約です.(注1). 必要経費としては,初期の契約手数料が数十万円で,その後後見制度へ移行するまでは,月々の財産管理料を払う.額は財産の多さによって異なるが,通常月々2~5万円を支払って財産管理を委任することになる.なお,不動産の売却などを依頼すれば別途手数料が請求される. 当時90歳だった筆者の母は,筆者に知らされない状況で,近所の司法書士を受任者とするこの三点セット契約をさせられていた.母の死後,多額の財産が使途不明になっていることが発覚しました.「財産を安全に管理してあげます」「相続のトラブルを回避してあげます」と言われて契約したと言っていたのに「どうして?」ということなのです.多くの遺産は使途不明として消失し,相続人の間の仲はずたずたになってしまいました. これら三点セット同時契約制度を利用することによって,司法書士が高齢者の財産を狙っているのです.依頼者が死んだ後には,相続人の知らぬままに横領されていたり,あるいはおかしいと思っても泣き寝入りしている場合が多いのです. 司法書士を受任者とするこれら三点セット同時契約の本質的な欠陥,さらには司法書士の懲戒制度は単なる見せ掛で,全く機能していないことが見えてきました.およそ4年に渡って,受任者である司法書士の不正事実を調査し,追求し,提訴した過程で得られた筆者の体験を順次綴っていきたい. 注1)詳しくは小林,大門著「新成年後見制度の解説」(金融財政事情研究会)を参照
2016年04月09日
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“成年後見制度”の契約をあわててはいけません.契約する前によく吟味して下さい. 「この契約で老後の財産管理は安全です」というのはウソです.「成年後見制度」は危険です. 司法書士は「成年後見制度」を利用して,高齢者の財産を横領するのです. 毎年敬老の日の頃になると,新聞の家庭欄には,「老後の財産管理はお任せ下さい」というキャッチフレーズのもとに,「成年後見制度」の解説記事が掲載される.私たちの老後の財産は,この制度によって本当に安全に守られるのだろうか?この制度は善意の上に成り立っているようなものです.あちこちで司法書士が主催する無料の相続相談会が開かれて,この契約への勧誘の場となっているのです.この分野で,司法書士が活動の場を広げていて,後見人となるのは,親族を別にすると,司法書士が圧倒的に多いのです.私の母(当時89歳)は,近所の司法書士との間で,「財産管理委任契約」,及びその司法書士を後見人として指定した「任意後見契約」をさせられ,さらに加えてその司法書士を遺言執行人とする「公正証書遺言」を作成させられていました.母は口止めをされていたのですが,事後に(母の異常に気付いて)司法書士から事情説明を求めても,「二人の契約で,第三者には関係ない」と言うだけでした.この“任意後見に関する3点セット契約”が悪の温床となっているのです.司法書士の悪の手口について,私の体験をこれから漸次私のブログで紹介することによって,読者に警告を促したい.
2016年04月05日
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