大阪市住吉区・住之江区の学習塾『創心館』のブログ

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2020.10.25
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「思春期に起こること」というカテゴリーで

ブログで書いていました。

恥ずかしながら自分でもあまり内容を覚えておらず

重複していると思いますが

今回はSJに書いた内容をご紹介します。


 思春期といってもその幅はとても広く、約10歳~25歳までを含むと考えられています。
思春期の特徴はなんといっても、「子どもから大人へと変わる時期」です。
より正確には「変わっていく」時期なので、この時期は子どもでも大人でもない状態とも言えます。
思春期の始まりと終わりは個人差が非常に大きく、また急に変化するわけではないため、
自分がなんだかよく分からない状態になりやすいのです。

 思春期の変化として分かりやすいのは、第二次性徴の現れです。
こちらは体の変化なので周囲からも気づかれやすい一方で、
自分だけ早い/遅いといった不安に苛まれる要因となり得ます。
この体の変化は、親はもちろん子ども自身ですらどうすることもできないので、
誰が悪いわけでもありませんが、時に自分自身を嫌になるきっかけになるため注意が必要です。

 思春期の変化として分かりにくいのは、こころの変化です。
ことば遣いや態度といった、目に見える形で現れるときはまだ分かりやすいですが、
本人も周りも気づかないうちに子どものこころは変化していくことがあります。
思春期は一般的に「意識」が広がると言われており、
これまで気づかなかったことに気づいていく時期です。
それが良い点ばかりならいいのですが、よく見られるのが自分の容姿に対する否定的な感情です。
「太ってる」「目が一重」「鼻がイヤ」などなど、
周りの人からすれば見た目は変わっていないのに、
本人の意識が「なんか変だ」と自分を認識し始めると、そこばかり気になり始めます。
こうなると、周りの人から「そんなことない」と言われても、
自分の捉えを変えるのは困難になります。


 では、なぜそのように自分を否定的に捉えてしまうのでしょうか。
その要因は様々で簡単には特定できませんが、一つは日本特有の「謙虚さ」を美徳とする文化です。
日本では自分ができることを声高に言うのは、はばかられることが多いのではないでしょうか。
自慢することがあまり良しとされず、
環境や支えてくれた人たちへの感謝を強調することが暗に求められている気がします。
もちろんそれはとても大切なことなのですが、
自分自身の努力に対しても同じくらいの重みを与えて欲しいものです。


 私は何も日本文化を全否定するつもりは毛頭ありませんし、
どんどん自慢しなさいと言うつもりもありません。
ただ、自分のやってきたことや自分の存在を認めてもらい、
自分で自分を肯定できる体験をもっと積んで欲しいと思います。
それが思春期のこころの危機を乗り越える、一助になると考えます。
続きはまたいずれ書きます。


文責:垣内宏樹





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最終更新日  2020.10.25 09:00:04
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