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前回の続き。小学生のときさらわれ、15年間地下室に閉じ込められていた秋吉 かなこ。自由になった彼女は、まず自分を捕らえていた男を殺し、次に探索に手を貸していた女性議員を殺した。しかし常人には、その行動パターンが読めない。彼女が閉じ込められていた地下室に入った九十九一行は、彼女が多重人格となり、彼女を助ける少年の人格が殺人を犯したこと、その標的が「テレビに出ていて、事件に関係があり、比較的居場所が掴みやすい」ということで決定していることを突き止める。だが、第三の事件をとめることはできなかった。被害者たちにもある程度落ち度があるのが、少々の救いだ。かなこの身柄は確保できたが、このままでは間違いなく一生病院。「これからは、天国か、地獄かですね。多重人格か、そうかないかで」しかし以前彼女を見かけたことのある刑事は、そのときの彼女は高圧的な俊介でも、享楽的なショウコでも、気弱な本人格のかなこでもなかったと証言する。九十九は俊介に、「あなたがいる限りかなこさんは一生隔離病棟入りですよ」と脅しをかける。確かにそれじゃ、自由になった甲斐がない。犯人だけを殺す分には、正当防衛ですんだ可能性が高いのに、よほど他者に対する恨みが深いのか……。「15年ぶりで見る青空は綺麗で……私は本当におかしいんですかね」そして、憎悪の光に目が眩んだ復讐の女神は箱の中に戻る。死刑となるか情量酌量がつくか、それは定かではない。とにかく、裁判が紛糾することは確かだ。
2009年06月27日
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連続猟奇殺人犯が逮捕から五年、死刑が執行されてから一年。事件を担当した刑事が殺され、現場である部屋から「死をまったく恐れていなかった」殺人犯の指紋がべたべた。事件を担当した鑑識官も殺害。捜査に乗り出した九十九には、最後の事件だけ杜撰すぎると感じられる。そして助手に「事件を洗いなおすよう、科警研を動かせ」と命じるが、最新の技術で洗い出された結果は関係者全てを凍りつかせるものだった。推理ものとしては普通に面白い。でも高らかなBGMとどぎついレギュラー陣が鬱陶しい。あからさまに逝っちゃってるガクトはよかったな、あの魔力は黒目のでかさにあるのか……。
2009年06月05日
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たまたま再放送を主張。キムタクに興味がないので、そういう番組が始まったことすら知りませんでした、ええ。事故で脳に損傷を受けるが、その副作用で他の部分が活性化、高い知能を得た主人公、九十九。しかしよい結果ばかりではなかった。抜群の成績で大学を出、警察の科警研に配属となった九十九はその独特のパーソナリティで周囲の空気を汚し続けるが、研究成果を上げていくので免職にもできない。困ったもんだ。彼を見込んだ捜査一課の若手キャリア、林田は「刑務所に入っていたはずの人間の指紋が、殺人現場から出てきた。当人は壁抜けして殺したと主張している」という難事件?への協力を依頼する。引っ張るだけ引っ張って、最後の罠のシンプルさに苦笑。自供を引き出せなかったら終わりじゃないの?もうちょっと確固とした証拠が欲しかった。
2009年06月04日
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名門出身で成功者で平和な家庭と美しい恋人ヘンリエッタがいるイケメンのお医者様、ジョン。でも一番大事なのは仕事。美しくもなく愚鈍なガーダと結婚したのは、美しいがエゴの怪物のような女優・ベロニカと別れた反動だった。ガーダのほうは、ジョンのような人が自分を選んでくれたのは奇跡のようなことだと思っているが、どこか妖精じみた夫の親類達が、正直好きではない……。しかし、週末をその親類宅で過ごすことを選んでしまったのが彼らの破滅を齎す。エドワードはヘンリエッタが好きだが、何度もプロポーズを断られている。平民の父を持つミッチはエドワードが好きだが、どうにもならずブディック勤めで糧を得る日々。女主人のルーシーは既にいい年だが、無邪気で残酷な妖精のような性格。夫のヘンリーも似たり寄ったり。こんな人たちのパーティに呼ばれたポアロだが、もう一人「招かれざる客」がやってくる。それはジョンの元婚約者だった。動揺するジョンだが、衝撃がすぎれば「相変わらず美しいが相変わらず身勝手で、実に嫌な女だ。あの時手をきって正解だった」とさばさば。レベッカは当たり前のように彼と結婚するつもりだったが、男はもう一度逃げた。確かに物凄く嫌な女だが、十二年ぶりに一夜をともにした後で「愛してない」はそりゃ屈辱だ。そしてジョンは射たれる。側には、ヘンリエッタと、拳銃を手にしたガーダが立っていた。「ヘンリエッタ……」ジョンはそれだけ言い置いて絶命、簡単に解決されるかと思われた事件は、ガーダの拳銃から硝煙反応が出なかったことから一気に混迷する。ポアロは三文芝居かよ、と突っ込みながら事件にあたるが、一族は全くあてにならない。拳銃を拾った執事はわざわざ綺麗に拭いてから警察に提出するし……。モノローグがないと明らかに物足りない話。原作読んでないとジョンが何を考えているのか全くわかるまい。喋りっぱなしのルーシーは原作より恐ろしいが。ミッチとエドワードが何のエピソードもなく結婚することになったのにもびっくりだ。確かに本題には全く関係ないが……。つか、自分が原作を読んで感動した部分は一つ残らずカットされてた。
2008年12月09日
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遺言状を書き換えた大金持ちのアンドルーお爺さん、後見人を務めるヴァイオレットには何も残さないと宣言。二人は仲が良かったが、彼は女は男に従うべきだと思っていた。原作では「実力第一!学問なんて必要ない」だったがテレビ版ではジェンダーがテーマになったのか。それから10年。ヴァイオレットがケンブリッジに通い女性起業家を志していても、二人の戦いは続いていた。……が、病気で寿命が残り少ないとわかった途端、アンドルーはころりと「全額をヴァイオレットに贈る」とポアロに宣言する。翌朝、アンドルーは心臓停止の状態でみつかった。なんと言うタイミングだ、と疑念を抱くポアロの前で遺言状(関係者ほぼ全員が内容を知っている)が公開されようとするが、その遺言状が紛失。関係者全員口を噤んで難を逃れようとするが、ポアロは全て暴いて見せると大見得を切る。アンドルーには息子がいたらしい。ポアロは遺産を一部貰える予定だった使用人の息子ピーターと友人の息子ロバートに目をつける。だがシャープ警部は、末期患者の安楽死事件を起こしたことのある、遺産の大部分を貰う予定だったプリチャード先生を逮捕。原作と全く別物だったので楽しく視聴。しかしまたしても「愛という大義名分」オチなのか……。
2008年11月14日
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村中誰もが読んでいる地元新聞に、「殺人」予告広告が出る。現代日本では逮捕状が出そうだが、村人たちは皆「殺人ゲーム?」とわくわくどきどき。しかし、舞台となる屋敷では「誰がこの広告を依頼したの?」とちょっとした騒ぎになっていた。女主人、遠縁の兄妹、居候の主の旧友、若い子連れ寡婦、亡命者のコック、誰も出してないと主張。時間になり、予想通り何組かの客が押しかけてくる。皆が猫を被る中、KYな神父夫人が「殺人はもう行われました?」と直球発言。そして明かりが消え、「手を上げろ」という声とともに銃声が響き渡る。主であるミス・レティシアが負傷、しかし押し込み犯であるスイス人ルディー・シャーツは死体となって発見される。一見強盗犯の自滅に見えるが、たまたま彼にひっかけられかけたことのあるミス・マープルは「彼は強盗なんて仕出かす度胸なんてありませんよ。誰かにパーティの余興と騙されたんです」と言い出す。ごく普通の中流階級(って言っても現代日本人からすると中々金持ちだが)であるミス・レティはとある億万長者の遺産相続人。どう考えてもこちらの方が殺す理由がありそうだが……。原作では対して台詞もない大佐が目立つ目立つ(笑)。このシリーズは本筋を買えず、周囲の人間関係を変えるってわかってたが、まさかこの辺を弄るとは。息子じゃなくて母親のラブロマンス……。「あの子は私が幸せになるのが気に入らないんです」でも、確かに酒浸りの義父なんて有難くない。
2008年09月26日
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以前見たのとは別シリーズ。夜行電車の中で、すれ違った電車の中で殺人が行われたのを見た老婦人。しかし死体は出てこず、親友のミス・マープル以外誰も信じてくれない。「死体は放り出されたのかも知れない」というマープルおばさんの意見も一笑にふされる。二人は試しに同じ電車に乗り、何が起きたのか検証してみることにする。仮にも臨時雇いのメイドが、立派な車に乗って着てどうする(汗)。ミス・マープルに死体探しを依頼されたミス・アイスバロウ、一応は家庭労働者なのに、派手すぎていかにも女スパイっぽい。女性の魅力振りまきすぎ。しかしヒロインの恋愛がそっちに転がっていくとは思わなかった。登場人物の性格がそれぞれ若干……じゃなくてかなり変更。おかげで誰が誰やら。なんか兄弟なかよく喧嘩してらと思ったら、忘れたころに第二の事件が起きる。いや、原作と同じ展開なんだけど、妙にまったりしてたからこのままラストまでいくのかと思った。「君は、穢れのない天使だ」吹いたが、それ以前に「妻と結婚したのは、妻がいないと社会的に問題があるからだ」がくどき文句ってどうなんだ妻帯者。さすがイギリス?日本ではネオロマでしかお目にかかれないような大仰な口説き文句が乱舞。殺人事件解決のためとはいえ、電車二本止めていいんだろうか。「あんたは鬼婆だ」……あってるような気がする。
2008年09月19日
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傲慢で嫌われていた男が殺される。我が儘一人娘は自立したくて仕方なかったし、後妻は不倫してるし、微罪で牢屋に放り込まれたものもいるし、それぞれに肩入れするものもいるし、大佐を脅していると噂の「謎の人」もいるし、詐欺や泥棒騒ぎも起こるし、あとはえーとえーと。……殺人現場に暮らす牧師だって怪しいよな。原作とは違い、既に名探偵と名高いミス・マープルは捜査に堂々参加するが、不倫妻のお相手が自首してきたと聞いて唖然。地味にあちこち変更。しかし犯人でも被害者でもない登場人物が明らかに劣化の例はあまりに酷い。いや、加害者も被害者も相当むかつくけど。原作では同情できる人間が、ドラマでは「笑ってんじゃねえよ!」って言いたくなるのって珍しいわ。
2008年07月28日
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倫敦からセント・メアリードに帰る途中、すれ違った電車の中で女性が殺されたのを目撃した老婦人。しかし死体は出てこず、「夢でもみたんでしょ」扱いされた彼女は友達のミス・マープルのところに話を持っていく。その話を信用したミス・マープルは死体の在り処に見当をつけるが、もう年なので自力で探すのはちょっと無理。超有能な家政婦、ルーシーは死体を捜す仕事を請け負い、おかしな一家の中に潜り込む。わがまま爺さんと息子が3人娘が1人、死んだ娘の婿が1人。普段は寄宿学校にいる孫息子が1人。美人で有能で胡散臭い(何せ密偵役ですから)ルーシーは一気に4人から求婚される。テレビで特に押されたのが、子持ちの男やもめだけど、デリケートな少年っぽさが残るブライアン。健気な息子は「ブライアンにはちゃんとした家庭が必要」と父を売り込むが、その父は気の強いルーシーに自分でしたいことをしなさい、と言われ、「言われたとおり家を担保にして欲しかった飛行機を買ってきたよ!」…………悪い奴じゃないんだけどな。どうにもこうにも実用的じゃない(苦笑)。確かにこういうしっかりした嫁さんが必要なんだろうな、としみじみ思った。
2008年07月01日
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あくどい実業家、レックスがいちいの実の中毒によって毒殺される。そのポケットには、なぜかライ麦が詰めてあった。彼の美しい後妻もお茶の時間に毒殺、ほぼ同時刻にメイドのグラディスも殺され、洗濯ばさみで鼻を摘まれて発見される。この異常な事件に沸き立つ屋敷にやってきたのは、グラディスに作法を仕込んだという老婦人。これはマザーグースの歌に見立てた殺人ではないか、と予想だてていたミス・マープルだった。うおおむかつく!原作は普通に読めたんだが、なんでこんなに嫌な気分になるんだ。脚本か、それとも吹き替えの力か?手前勝手な犯人は無論、他の家族も全員原作より印象悪い……。原作では、「遠からず犯人が捕まる」ところで終わるが、テレビ版では犯人の自滅が描かれる。原作のほうが好きだが、絵にならないのか?レックスの欲深い息子たちは、どちらも打算でなく愛情で細君を娶るが、……ろくな結果にはならなかった。酷え話。
2008年06月25日
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実父に捨てられ、養父は失踪、養母は生活苦により死亡という不幸を絵に描いたような少女、さくら。しかし一枚一億は下らないという大物画家、蒲生画伯の新作「わが愛する娘の肖像」が予定外に世に出、これがさくらそっくりだったことから人生が変る。絵とモチーフを同時に盗むという、「怪盗紳士」の予告状を受け取った剣持警部は蒲生画伯の下に金田一を連れて行き、二人は元級友のさくらが画伯の娘に納まっていることを知る。イメチェンしてすっかり綺麗になっていたさくらは、「本当のお父さん」との生活に満足していたが、周囲は胡散臭い奴ばかり。しかも「怪盗紳士」が狙っているのは彼女の絵だった。さくらは髪を切られるだけですむが……。殺し方のえぐさに、恨みの深さが窺い知れる。アニメだとちょっとだけ緩和されてるけど。だがこうも悪人たちに都合よく回るものかと、……いや現実なんてそんなものかも知れないが。
2008年06月24日
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人気モデルのますみは、ぐれていた過去を脅迫され、とっさに昔の男を殺してしまう。なんとか誤魔化そうと駆け回る彼女の前に現れたのは、小学生時代の同級生の金田一。とても昔話をする心境ではなかったますみは、金田一にファッションショーの招待券を渡しておっ払うが、そのショーが運の尽き。殺人と死体遺棄を脅されたますみは、脅迫者が誰かわからないまま毒薬をワイングラスに入れるが、その相手が葡萄アレルギーだったため予定外の人物がそれを飲むことに。不幸な生い立ちから性根が歪んだ人物の、破滅と再生の物語。しかしシナリオに無理がある(笑)。原作より縛りを甘くしてあるけどね……。何時も思うが、犯人本当に人生を取り戻せるのか?今回は情量酌量もあまりつきそうにないぞ?殺した人数も半端ないしなあ……。
2008年06月03日
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新しい事務所の女社長の養女になることになった玲香。「お母さんって始めて!」と大喜びだが、直後マネージャー共々誘拐される。しかも社長は身代金をごまかし警察を呼び、たまたま競演していた大物女優がお金を肩代わりする有様。身代金の運び手として何故か指名された金田一は、犯人の嫌がらせような引っ張りまわしに何とか付き合うが、釣り橋が落ちて遂にリタイア。社長の甥であるマネージャーは癇癪を起こした犯人「道化人形」に弾丸を5発もぶち込まれて死亡、命辛々逃げ延びた玲香は社長を拒絶。メイクのお姉さんは「養女縁組なんてやめて正解」と醒めた態度。知らなかったのは玲香のみ、どうも事務所の人間関係はどろどろしている様子。事件自体は面白かった。ラストシーンもよし。でも玲香ちゃんの素性ってどうなってるんだろう、かなり無理がないかそれ。
2008年05月27日
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かつて、罪を暴かれた犯人が自殺して終わった事件があった。そいつがどうも生きているらしい、と当時の被害者(未遂?)のいつきに伝えられた金田一は、いつき、美雪、フミとともに貴重な古代蝶のお披露目パーティに潜り込む。蝶マニアの富豪が強権を振るう屋敷には金銀妖眼の美しい妻と、母親似の三姉妹がいるが、末娘の瑠璃は父親を忌み嫌い初対面の金田一に縋りつく。明日皆で遊ぼう、と約束する金田一だが、まだ小学生の彼女は、翌朝蝶の標本に擬えて殺されているのが発見される。トリックはわからなかったが犯人と動機はわかった。(意味ねえ)この犯人は並み居る犯人達の中でも仕出かしたことは最悪の部類に入る奴、アニメ見てまたむかついたが、しかしそれでも可哀想な気がするな。こんな性質を持って生まれたのが不運だった。(普通「生まれのせい」とか逃げ口上にしか聞こえないが、今回だけは……)
2008年05月22日
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現在休業中のアイドル、玲香に誘い出された金田一。そこは彼女の父が経営するペンションで、引退を考える玲香はこっそり隠れていたのだが、おっかけやらリポーターやら事務所の社長やらが押しかけてきてしまう。まあ宿屋だし。他に止まるところもないし雪山に放り出すわけにも。しかもお約束どおり連続殺人事件が起き、外は吹雪が吹き荒れ、唯一の移動手段も犯人により絶たれてしまう。最後に金田一が全ての真実を白日に晒すのだが、それに衝撃を受けた玲香は雪の中に飛び出し、そして……。玲香ちゃん嫌われてるらしいな。何でだろ。美雪の人気が高いからか?メガパー美雪勝利だし、美雪と仲が悪いわけでもないし、性格だって悪いわけじゃないのにな……。この話の結末は美しい、美しいがなんてやりきれないんだろう。
2008年05月21日
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長距離列車の中で、大金持ちの娘が殺される。付き添いのメイドは、「男性と落ち合うために厄介払いされた」と証言。今の夫と前の夫が容疑者として浮上する。娘のためにお金を稼いだのに、その娘がお金のために死んじゃった父が主役。やりきれない話だ。でも同じ内容を短編と長編でやるのはやめてくれ。金返せ。
2008年01月13日
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ロシア人の使用人少女に全財産を譲ると言い出した老女が殺され、当の少女が逮捕される。死刑に怯える少女は、それでも(自分に都合の悪い)事実をポアロに証言。亡命者が処刑されたって誰も気にしない、という警官にポアロは言う。「彼女には友達がいますよ。この私です!」 広い庭……!庭のために事件が起きるんだけど、それも納得するほど広い庭。イギリスも国土狭いんだけどなあ……ガーデニングの本陣だけあって日本とは事情が違う。ドラマの内容も原作と大分違ってた。
2008年01月07日
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夏の新刊を正月に読む。いやまあその。……前回の河童が「え?これホラー?推理小説じゃないよね?」という内容だったのでどうしたものかと思った……。何時ものメンバーの青春時代のお話。一人の博識な美女の周囲で次々人が死んでいく、という話だが、事件自体が連鎖しているわけじゃないのがちょっときついかな。冷酷だが邪悪ではない、というヒロインの設定は嫌じゃないが、崇さんも御名形さんも事件解決に興味なんかない、この事件が解決してもどうにもならない、誰も幸せにならないしどうせ本気で悲しんでいる人間もいない、というのは……どうなんだろう……?しかし単体でも事件に巻き込まれるんだね皆(笑)。キャンディキャンディ体質っていうのは、己の不注意に気づいていない人間と言ってませんでしたっけ高田先生。このメンバーは巻き込まれ型というより引っ張り込まれ型?で年に数本という比較的少ない頻度だけど、それでもやっぱり凄い確率で事件に関わっているよ。
2008年01月05日
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なりゆきで不気味な廃病院に泊まる事になった金田一たち。そこは昔動物実験に使われていた研究所で、現役医学生達が先に泊まり込んでいた。巧妙に隠された檻の中には動物の骨、そして一際大きい檻の中には「ケルベロス」の名札。この中には骨がなく、自力で逃げ出したという痕跡があった。そして彼らは、狂犬病の野犬の群れに囲まれてしまう。殺人犯が紛れ込んでるとか外をうろついている設定も嫌だけど、野犬の群れは違う怖さがあっていい。間違ってもあやかりたくはないが。 殺人に道義性もなにもないが、かえって褒められてしかるべきかもしれないぞこの犯人。これ以上罪を犯させたくない金田一と犬たちの気持ちももっともだが。
2008年01月04日
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「Mr.レッドラム」……ああベタな仮称だ(笑)。仮にもプロがこれはどうですかね犯人さん。明智警視が犯人に仕立てられかける話。「金田一少年の殺人」の逆パターン。明智さんの寝顔や子供時代が見られるというので、凄い人気エピソードらしいけど、彼に興味がない人間にはわりとどうでもいい……いや華やかだと思うけれど。トリックも結構好きだけど。原作の、「被害者がでない犯罪はない」という意味の台詞が好きだったのに、アニメでは消された……これって今回の事件の教訓はこれじゃないのか?「誰一人傷つけることなく狙った獲物を手に入れる」そういって「○億円」事件を起こした青年は、「時効が成立するまで金を使わないようにしよう」と言ったために恋人共々、共犯者たちに埋められる。事件を担当した刑事も、それに拘りすぎたために人生を棒に振ってしまう。その辺ちゃんとやって欲しかったな。マリアさんも一体何者なのかヒントすら無く消されたし。これどうして4話かけなかったんだろう。次回は「怪盗紳士の殺人」。救いがないんだよね、ひとっかけらも……。 (10月24日 記入)
2007年12月31日
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子供の頃、親戚宅に泊まっていた時仲良くなった子供たちとタイムカプセルを埋めた一。しかしそれを掘り出す前に、そのうちの一人である女の子が自殺してしまう。そして再び村に戻った一の前で、友人二人が殺害される。タイムカプセルを埋めたのは一を含め八人、しかし掘り出すときには四人しか揃わず、それでも中には各自の夢と本心が詰まっていた。 「ちょっとした悪意が悲劇を招く」パターン。だが「なんちゃって♪」と言わなかったのは不味いぞやっぱり。大体この村の人間は秘密主義がすぎる、もっと堂々としてたら誰も死なずに済んだ。
2007年12月28日
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元級友の誘いにより、「雷祭り」という奇祭の執り行われる村にやってきた一と美雪。だが、300年のパターンに乗っ取って雷雨が吹き荒れる中、彼女の家の居候が殺される。一応疑えるのは、勝気な元級友当人、蛍ちゃん系の義妹、居候といい仲の未亡人、若いがケバイ叔母。警察にひっくくられた未亡人が犯人とは思えない一だが、彼女は黙秘を選択する。これって黒星じゃないの?真夏の話なのに、降りしきる雨のせいか冷え冷えと凍えるように冷たい印象。いや、登場人物にも冷たい印象があるけど。家族の中の犯罪なのに。やっぱり犯人オンステージが10分くらい欲しい……。
2007年11月29日
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甥の嫁、管理人、家政婦の三名と別荘で暮らしていた男が射殺される。得をするのは相続人の甥(ロンドン在中)、結構多額の遺産を貰える筈だった管理人の二人。動機も何もないはずの家政婦が行方を晦ましたのは何故?その証拠は……裁判になったらちょっと苦しくないか……?是非とも有罪になって頂きたいが。男女の犯人だと大体女がリーダーシップ取ってるような気がする。というか、男は空威張りするだけで、女が一喝したり逃がしてやったり、肝の据わった態度を見せるパターンばかり。イギリス紳士ってのはスマートに犯罪を犯すことは出来ても、自殺以外は綺麗な退き方を知らないのか?
2007年11月28日
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始まりは六体の陶器の道化人形。その中のアルルカンに扮した、若いが堅物の子爵がパーティ中に刺し殺される。同じ頃、彼の婚約者だった女優も、子爵と喧嘩別れの末自宅で死亡。彼女の死因は薬物の過剰摂取だった。ポアロは人形を見て、そのトリックに気づく。ドラマ版だと、子爵に売人の汚名が着せられていて余計酷く感じる。そして道化の顔触れに、文化の違いを感じる……ピエロとアルルカンとピエレッタの違いなんて日本人にはわかりません。原作のほうがすぱっと終わって面白かった。
2007年11月27日
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豪華客船から100万ドルの債権が盗み出され、叔父の代理としてそれを運んでいた青年に容疑がかかる。ポアロは彼の恋人に調査を依頼されるのだが。原作と違い一緒に船に乗り込むが、結果は同じ。負けを認めた真犯人の、「銀行より刑務所のほうがまし」発言は酷すぎる。何人もの人間を巻き込んでおいてそれはない。でも「美女が醜女に化けたのか、醜女が美女に化けたのか」と悩むヘイスティングスには笑えた。
2007年11月14日
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大事な国際会議に出席するはずだったイギリスの総理大臣が拉致される。ポアロは制限時間内に、彼を見つけ出すことができるか?ポアロはやることやって寝てしまうが、他の人たちが寝ない、というか寝る気になれない気持ちよくわかる。何処まで自信家なんだ。こんな男に頼らなければならないとは遺憾だ、という展開には飽きたが、だからといって皆が「ポアロに任せれば大丈夫」と快眠してたらそれはそれで……いややっぱりそっちのほうが問題か。
2007年11月10日
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高級アパートが又貸しされるが、何故かとんでもなく安い。当然入居希望者はごまんといるが、中々話が纏まらない。それでもとうとう、感じのいい若夫婦が入居してくる。この話に興味を持ったポアロは、同じアパートに高い金払って入居するのだが?読みながらオチに気づいた(誤誘導されなかった)読者は消して少なくないと思う。それと、ただでも昔の話なのに、イギリスの通貨制度はよくわかりません。ポンドとギニー同時に使うのだけでも勘弁してください。ドラマ版では、ポアロが泥棒役、ヘイスティングスが探偵役というお遊びが。金田一少年なみのスリの腕前を誇るポアロも、焦るとやっぱりポカを犯すのね。
2007年11月09日
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エリート高校の中でも抜きん出た4人組の中で、一際輝く美少年、人呼んで「秀英のホームズ」。警官を父に持つ彼が、学園内で起きた殺人事件の容疑者に。友人達は皆「お前を信じてるぜ!だってお前なら抜け目なくえげつないトリックで容疑を逃れたはずだからな!」と言ってくれるが、当時校舎内にいたのはこの3人しかいないのだった。眼鏡フェチだけど、明智警視は好きじゃない。なんというか、あのキラキラっぷりが私の眼鏡哲学に反する。というわけで彼の主役話は殆ど読んでないんだけど、これは本誌で読んで結構好きだった。だってこれくらいだもんな、奴がタメ口きいてるの。アニメ版も好きだ、救いが感じられて。
2007年11月05日
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商売上の敵と会談するはずだった男が失踪。生きているのか死んでいるのか、手がかりは全くなし。警察は商売敵を疑うが、動機はあれ証拠はない。ポアロはジャップ警部と、「ヘイスティングスからの報告だけで事件を解決」出来るかどうか賭けを始める。いわゆる「揺り椅子探偵」パターンには、「人が持ち込んできた話を即答」「人が持ち込んできた話を調べて回答」の二種類があり、前者はミス・マープル、後者はポアロものに多い。本当は前者のほうが好きなんだけど、これは面白かった。個人的には、原作より面白かった(笑)。……でも、自信家のポアロが人を振り回すのが嫌いな人間には駄目だろうな。
2007年11月03日
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自主制作映画のヒロインにスカウトされた美雪にくっついて、映画研究会に出入りする金田一。だが、部員たちは自分たちが作ったホラー映画を思わせる形で、次々殺されていく。彼らの出世作「追跡」を視聴した金田一は、犯人の動機について、一つの仮説を立てるのだが。過失致死、死体遺棄、死者の功績横取り。自分が陪審員だったら全力で弁護してやりたいが、金田一が仇を糾弾した時点でやめても良かったような気もする。四つの殺人を1巻で収めるためだろう、立場がよくわからないまま終わったマドンナについて、アニメではある程度納得いくまで補完されていたが、……なんで彼女、色んな疑問や不満を黙っていたんだろう。
2007年10月31日
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ポアロの元にやってきた、ちょっぴり財産持ちのご婦人、夫が金髪のアシスタントと浮気していて、自分に毒を盛っているという。んな話は年中聞かされているポアロがそれでも出かけていったところ、彼女はもう死んでいた。町は毒殺の噂で持ちきり。だが夫妻と昵懇だった医者は適当にしか検視していない。夫のアシスタントは若くて想像以上の美人。婦人の姪は叔母と喧嘩して別居中。原因は、彼女の恋人に叔母も恋をしてしまったから。アシスタントと婚約した夫は検視やり直しの末起訴されるが、ポアロは涼しい顔。原作をちょっと単純化。その分裁判と、ジャップ警部とのやりとりに間を裂いている。ヘイスティングスが手柄の一部を持っていったのは、普段原作以上に扱いが悪いから?
2007年10月27日
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今度は豪華客船でエジプト旅行か。稼いでやがるな。お金持ちで横柄な妻に仕える、芸人上がりの夫。妻のあまりの言い草にサロンは凍りつき、無鉄砲なお嬢さん方は夫を構ってやる。妻が寝ているのをいいことに、二人の淑女とデートした夫が戻ってきたとき、彼女はもう冷たくなっていた。まあ誰にもあまり好かれていなかった女だが、殺したのは一体誰?ドラマ版、面白かった。トリックは単純だけど。ポアロって冷酷かな……自分の探偵としての本分を果たしただけだと思うけれど。
2007年10月26日
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男女四人組、夜半にマドンナの部屋に帰ってきたら、部屋の鍵がありませんでした。しょうがないので男二人が、掃除用ゴンドラで窓から中に入り、鍵を開けることに。……階を間違えました。死体が転がっていました。結論から言えばごくありふれた事件。ドラマでは、犯人が「あいつが悪い!」と主張していたが、どう考えてもあんたが悪い。腹を括って話し合わず、体裁を守ろうとした代償が、殺人。巻き込まれて車潰されたヘイスティングスが気の毒……お約束の逃走劇に花を添えるためだけだものな……。
2007年10月24日
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騎士道精神というのかなんというのか、世間に迫害されている女性とわざわざ結婚する主義の男。初めの妻は実際にはまともだったが、子供を残して夭折。二番目の妻は噂どおり非常に男にだらしがなく、継子とも上手くいかない。リゾートビーチでも他所の旦那さんといちゃいちゃ、周囲の白い目も我関せず。「悪魔」とさえ称された彼女を殺したのは、誰?継子が男の子になったり、重要な容疑者が削られていたり、そのために動機自体が限られたように思う。まず物語が、「ポアロがメタボを宣告される」所から始まるあたりから原作と違うんだけど(笑)。本当に誤診だったのか?「太りすぎて心臓に負担」と「食中毒」を間違えるなんてちょっと信じられない。
2007年10月23日
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原作、こんなユカイなタイトルじゃなかったんだが(笑)。ポアロの元に、家政婦というかコックがいなくなったので探してくれという依頼がくる。ポアロが嫌いなちまちました事件なのに、珍しく引き受けたのは、一体何故?「赤毛同盟」系列の話。人間簡単に騙されるもんだなあ、と○天関連のニュースを見ながら他人事みたいに呟いている人は多いことだろう。アニメのほうが面白かった。30分で十分起承転結できる内容だからな。
2007年10月18日
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若い頃夫と死に別れ、以来脅迫状を送られ続けていた美女が、15年目にしてついに再婚。考古学者である夫の職場であるメソポタミアにやってきた彼女の運命は?原作との相違点は、都会の好きなポアロがこんなところまでやってきた理由(笑)。あの人に呼ばれたら、地獄にだって行くよね。あの女嫌いのホームズにだって、一目置く女性がいるくらいだからなあ。原作読んでいて、「あれ、このトリックわかるような気がするぞ……?」別に推理力に長けているわけではなく、パクリ小説を先に読んでいました。おかげで終始微妙な気分だったが、この犯人が一番病的で怖いと思う。むかつくってだけなら、「愛国殺人」の犯人が一番だけど。
2007年10月17日
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暇をもてあますポアロ、ジャップ警部に「宝石強盗が通行人にフクロにされて突き出されたが、持っていた宝石は全部偽物だった」という話を聞かされる。通行人の誰かに本物を持ち逃げさせた、って現実にもよくある手口なんじゃないのか。その直後に現れたベールをかけた美人、脅迫されているので、証拠をなんとか取り戻して欲しいと依頼。声がドロンジョ様……憎めない(笑)。でも、筋書きがシンプルすぎるせいか、引き延ばしが酷かった。
2007年10月13日
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小さな田舎町で、富豪が殺される。気になる点は、被害者と交際していた未亡人が直前に自殺したこと、彼の養子が事件の直後に姿を晦ましたこと、養子と婚約した姪が美しいこと、その母(富豪の弟の未亡人)が強欲なこと。南瓜作りが上手くいかず腐っていたポアロ、引退宣言を取り下げることになる。「フェアかアンフェアか?」フェアだと思う。ポアロを読み慣れている人間なら、犯人当てられる。アンフェアだと思ったのは「浅見光彦殺人事件」、じゃなくて「数奇にして模型」……これ以降森作品で犯人なんか考えなくなった。ドラマ版、ポアロとジャップ警部仲良すぎ(笑)。原作と同じ手が使えないとはいえ、展開とゆーか色々変えすぎだ!ラストに必ず追いかけっこが入るのは、イギリス人が好きなパターンなのか?
2007年10月12日
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「もの言えぬ証人」を見損ねたので久々に。ミステリ好きのチャット仲間が、雪山でオフ会。だが、「トロイの木馬」と名乗る謎の殺人者に、一人ずつ殺されていく。またしても偶然居合わせた一と美雪は、本当の素性を明かすことをメンバーに求めるが、「もう一人の自分」に拘る面々はそれを拒否。「何も悪いことなんてしてない」、と主張する彼らの、隠された罪とは……。ネット者には非常に具合の悪い内容(笑)。何が悪かったって言えば……仮想と現実を踏み越えてしまった、ってことか。電脳空間から出てこなければ、単なるイタイ連中ですむものな。周防は……一応、切り離しているつもりだが……。原作は小説版。小説でしか使えない手法を使っているので、シナリオライターは結構面倒だったろうな。面白かったけど。もし自分がここのメンバーだったら、なんて名乗っただろう。有名人は恥ずかしいから、ポリー・バートン(「隅の老人」の聞き手)とか?……凄い見栄っ張りじゃないか。
2007年10月11日
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ポアロの友人、ヘイスティングスはいい奴なんだが如何せん惚れっぽい。電車の中で「畜生!」と叫んだ美少女、自称シンデレラと親しくなった直後に、心配そうな顔をした女神のような美人に目を留める。息子の恋愛に大反対、外国に行くよう命じた富豪が殺される。それだけでも妻には大きな衝撃だったのに、外国に行ったはずの息子は、船の都合で戻ってきて容疑者に。ポアロは、フランスの警部に推理合戦を挑まれる。ヘイスティングは「シンデレラ」を疑い、何とか彼女を守ろうとするのだが……。ドラマ版、全然別物じゃん。いや、犯人も動機もトリックも同じなんだけど、私が見たかったのはこんなのじゃない。「文章も書体も、お世辞にもうまいとはいえないような手紙ではあるが、いまだに私は大切にとってある。」のあたりでぐっと来なかったのか、スタッフ……。一番肝心な設定を削りやがって。
2007年10月10日
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ポアロの超優秀な助手、ミス・レモンがつまらないミスを連発。彼女は、姉の勤めている下宿で、小さな盗難が続いているという話が気になってならないのだった。失敗ばかりの秘書なんていらないポアロ、講演会を口実に下宿に乗り込む。そして、一人の若い娘が自白。トラウマによる異常性癖をでっち上げて、好きな男(心理学者気取り)をゲットした直後に、なぜか薬を飲んで死亡する。自殺の必要なんてないし、彼女を殺したいような人間なんていない。ただ、「誰かが彼女に、「あの男はこうやって落とせ」とアドバイスした人間がいるんじゃないか?」という疑惑が残る。登場人物を大幅カット、替わりに原作にないシーンを増やしているので、原作より犯人や動機を……いややっぱり動機は無理か。「動」のシーンばかりで構成されている、という印象。マザー・グース絡みで何時も鼠が走り回っているので、こんな下宿嫌だ、と思った。高級下宿なのに……。
2007年10月09日
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性格の悪いお金持ちの老人が、疎遠になっている息子達に「クリスマスだよ全員集合!」と号令をかける。クリスマスだし仕方ないかとやってきた息子と嫁達、「死んだ娘の忘れ形見(美少女)がスペインからやってきたから、遺産を分ける」という話はまだしも、さあ争え、さあ醜き諍いで楽しませろと言わんばかりの態度に憮然。そして、昔の友人の息子、私立探偵、地元の警部という他人だらけの屋敷内で響き渡る怪音。突入した一同の前に晒されたのは、妙に荒らされた部屋の中で、喉を切られて死んでいる大富豪の姿だった。手掛かりがはっきりと晒されているので、小説より犯人を当てやすいかもしれない。原作では全然クリスマス気分にならなかったので、画の力って結構侮れないと思った。人間関係の掘り下げが殆どされなかったが、容疑者が10人以上いては仕方がない。わりと地味な扱いの話なんだけど、面白かった。
2007年10月08日
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飛行機嫌いのポアロが、やむを得ず乗った飛行機で、高利貸しの女性が殺される。酔っていたとはいえ不覚、というわけで、ポアロの名誉とプライド回復をかけた探索が始まった。何時になったら飛行機に乗るんだよ!容疑者それぞれの人格を、事件前に書いておきたかったんだろうけど、視聴者はまず殺人がみたいんだよ!(おいおい)……犯人を捕まえるシーンまで、あまり見るところなかったな。原作は結構好きだったんだけど……省略された部分が好きだった。後、ヒロイン役の女優さん、前にも見たような気がするんだけど……気のせい?
2007年10月04日
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ポアロの元に届けられた、慇懃無礼(もとい無礼)、尚且つ比較的意味不明な挑戦状。「Aって町で何かが起こるぜ」だけでそれを防げる人間が何処にいる。結果Aという町でAという婆さんが殺され、Bという町でBという美少女が殺され、Cという町でCという男が殺される。これがイギリスを震撼させた「ABC殺人事件」である。そしてDという町で第四の事件が起こり、ようやく捜査線上に一人の男の姿が浮かび上がる。アガサ・クリスティの最高傑作。「ABC殺人事件」という「定型」を生み出したという功績を抜きにしても、これが一番面白いと思う。卑劣なる犯人が完膚なきまでにぶちのめされて終わるまで完璧。このドラマ版も、一番といっていいような気がする……いや、勿論個人的な意見だけど。
2007年10月03日
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とある若い女性が命を狙われていると考えたポアロ、しかし彼女の友人達も当人も笑って相手にしない。「エンドハウス」という立派なお屋敷に住む彼女だが、借金だらけの一文無し、深刻な恋愛トラブルもないと自称。そうこう言っている間に、彼女の従姉妹が彼女のショールをつけて殺されるという事件が起きる。そして彼女は、つい先日行方不明になった冒険家(お金持ちの相続人)が自分と婚約していることを明かす。 これの動機を明かすのは、大部分の日本人には無理。犯人だけなら、うちの父にもわかったんだけど……。アニメ版、ヒロインを演じた女優さんの演技はそりゃあ凄かった。
2007年10月01日
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幸福を目の前にした美人女優が、嫌なお金持ちに脅され、関係を強要される。身分ある婚約者には内密に、話をつけるべく夜半男の下を訪れる女優だが、思わぬ展開が待っていた。よくもまあ誤魔化せたものだ、というくらい単純と言うか、ドラマ版で容疑者を増やしたけど無駄じゃないの、という感じのお話。テーマは「絆」。原作でポアロが「皆演技が出来る」と言っていたが、ドラマだと一人しか演技していないように見えた。そして殿下は、原作でもドラマでもやっぱり能天気なアホに見えるなあ……。
2007年09月28日
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スパイ事件に巻き込まれ、立場の危うくなった男が、スパイと目される貴婦人を誘き寄せる。案の定大事な書類がなくなるが、彼女の体からも客室からも出てこない。そもそも物理的に不可能。一番怪しいのは忠実な秘書だが、彼なら写し取って何食わぬ顔をすればいい話。人間追い詰められると思い切った真似をしでかすものらしい。筋書きを知っていても、結構どきどきした。しかし……動機が……「それって倫理的にどうなの」とイギリス人は思わないのか?
2007年09月21日
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幸せ一杯の新妻が、新居を探していて一軒の屋敷に惚れ込む。「この家に住むのよ!」とはしゃいでいる間は良かったんだが、階段では「此処で誰か死んだ気がする」と思い、屋敷にあちこちに違和感を感じ、段々歓喜が不安に移っていく。そしてロンドンで殺人絡みの劇を見て、狂乱状態に。実はその屋敷は、彼女が物心つく前に実父・継母と住んでいた家だった。継母はその家から失踪、実父は「妻を殺した」と言い張って精神病院で死んだことを知ったヒロインは、ミス・マープルや夫、継母の兄などの助けを得て、真相を探ることを決める。美しく移り気で、誰かを恐れていたと言う継母は、結局どうなったのか?実は原作読んでない。アニメを先に見ちゃったので……でも犯人と動機、すぐに見当がついた。「過去の事件を、関係者が「気になって仕方ないから」探る」パターン。「誰のいうことも信用するな」そして「愛とは恐ろしい言葉」だなあ、本当に。エゴ剥き出しで怖いよ、犯人。
2007年09月20日
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「カリブ海の秘密」に登場した大富豪が死亡。その遺言の一文に従い、目的もわからないまま観光バスに乗った彼女は、「ハンサムな不良少年と婚約していたのに、惨殺された美少女ヴェリティ」という昔話を聞く。ヴェリティ(真実)の恩師であった女性が襲われ、「愛とは恐ろしい言葉」と言い残し死亡。ミス・マープルは再び「復讐の女神」として行動することを決意する。「愛」「真実」「復讐」というテーマがはっきりした話。「苦労の後が刻み込まれているが、かつての美しさの名残を残した青年」の出番が多く、ミス・マープルの傍にいて手を貸してくれる二人の男性が登場するため、原作より「目標」がわかりやすい。珍しく犯人との直接対決シーンがあり、これがかなり迫力。淡々とした後始末っぷりも加えると、守護天使たちはミス・マープルが怖くてさっさと逃げ出したように見える。原作より面白かったかも。
2007年09月15日
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風光明媚なビーチでゴージャス美人に纏わり付かれるポアロは、二組の夫婦に注目。夫がよその奥さんに夢中なのが気に食わない、という人妻に「早く此処を立ち去りなさい」と忠告するが、それも虚しく殺人事件が起こる。非常に単純な話。何時も島国根性を発揮するイギリス国民だが、今回はイタリア領で起こる事件で、土地の警察に纏めて罵られる。「何なんだよイギリス人!殺し合いならてめえの国でやってくれ!」まあ気持ちはわからなくもない。土着の毒薬にダイナマイトぶん投げだものな……。
2007年08月31日
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