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みちのくさんの12ブリュノクレール。アロースコルトンとアリゴテ同じくみちのくさんのユベールリニエ。13ACブルと15MSD割田さんのルイラトゥール。85ボーヌ・ペリエールと09モンラッシェ。どちらも飲んで見たいです 笑大好きな生産者。割田さんよりリッポンの19マチュア・リースリングこのVTで引退だそうです。割田さんのショーヴネ・ショパン割田さんのプロデュットーリ・デル・バルバレスコ15年“ラバヤ“すむらさんよりメゾンルロワの03サントネ。03ショレイレボーヌもあります、高いですけどね。ドラジェさんのレ・オー・ド・ラリヴェ・オーブリオン2012年。3k台。今となっては安く感じます。ウメムラさんの16カレラ・ジャンセン同じく16カレラ・ミルズ。ぐんと安いです。ウメムラさんのアンドレ・クルエマル源さんの送料無料セット、シュヴィニ―・ルソーの18VR、グロフレ18HCN、ルジェ15PGN、ルモワスネ08ルノメローヌ4本送料無料セット≪シャトー・レヤス≫09フォンサレット[2009]≪ドメーヌ・デ・ザムリエ≫16ヴァケラスほか≪ル−ミエ≫シャンボル・コンボット”≪メオF&S≫シャンボル・フスロット”≪ボワイヨ≫ニュイ・サン・ジョルジュ“レ・プリュリエ”≪セラファン≫ジュヴレ・シャンベルタン4本セットうきうきさんで13シャトー グラン ピュイ ラコスト安いです河野酒店さんよりエマニュエル・ルジェの17ルージュ、15、17VR同じく河野さんよりブルーノ・パイヤール・ル・メニル・ブラン・ド・ブラン・グラン・クリュ[1990]かわばたさんよりオーディフレッドのコート・ド・ニュイ・ヴィラージュ・ル・クロ・ド・マニー・ルージュ[2018]同じくかわばたさんよりグロ・フレール・エ・スールの17リシュブール
2021年02月28日
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ドルーアン・ラローズは思い出深いドメーヌです。ワインにハマりたての頃、よく通った小田島さんでしばしばこの作り手のワインが出てきました。ワイナート誌のシャンボールミュジニーの回(確か創刊10号以内だった気がします)で、当時主筆だった田中さんの試飲にご一緒させていただきました。そのとき、田中さんが最も高い評価をつけたのがドルーアン・ラローズののミュジニーでした。その後、あまり飲む機会に恵まれませんでしたが、今回久々にうきうきさんの福袋に、村名ジュブレシャンベルタンが2本入ってきたので、早々に1本開けてみることにした次第です。木村ガラスのCAVAグラスに注ぐと、まず思いのほか濃厚な色調に驚きます。90年代のドルーアン・ラローズはミュジニーですらこんなに濃くありませんでした。(ちなみにドルーアンのミュジニーは96年が初VTですが、当時小田島さんの頒布会で1万円台で購入できました。早々に飲んでしまいましたが・・。)黒系果実、スミレ、丁子ナツメグなどのスパイス類、紅茶。よい香りが出ていますが、透明感のある香りでなく、重々しい感じです。飲んでみると、じんわりした酸のアタック。まだ若いだけあって、果実味がビビッド。タンニンも思いのほか柔らかですが、少し粉っぽさを感じます。以前のようなトーンの高い赤系香味でなく、かなり重心の低い香味で、充実しているのだけれども、ピノの良さが少し後退した気がします。とはいえ、美味しいです。というわけで、以前の造りからずいぶん変わったなあという印象のドルーアン・ラローズですが、このボトルに関しては、開けた時期がよかったですね。閉じる前のフレッシュな果実感を味わえました。ただ、抽出が強めな分、ひとたび閉じてしまうと、とりつくしまのない香味になりそうな予感がします。そうなると次は5〜6年後でしょうね。小瓶に残して、2本目を翌日、3本目を1週間後に飲みましたが、1週間後でもそこそこ香味とバランスを保っていたのは新しいビンテージならではでした。★★★☆
2021年02月27日
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先日購入した自宅用の椅子は安い買い物ではありませんでしたが、本当に買ってよかったと思っています。なんといっても在宅勤務で長時間座っているときの疲れ方が全然違います。この流れでもうひとつ、自分への投資として新調したものがあります。それは、「メガネ」です。これまで私は、出勤時にはコンタクト、休日など出かけないときは終日メガネで過ごしていました。ところがここ数年老眼がどんどんキツくなって、職場ではコンタクトの上から老眼鏡をかけるという妙な状況になっていました。コンタクトの上から老眼鏡をかけると、近くは良く見えるのですが、当然のことながら遠くが見ずらくなります。廊下で知り合いに挨拶されても判らなかったりします。かといって、離席のたびにつけたり外したりしていると、すぐに紛失しそうなので、ほぼ終日コンタクトの上から装用していました。一方で、自宅で使っているメガネも、老眼が進んでせいで、最近ことにスマホやPCの画面が見ずらくなってきました。それで、よく老人がするように、スマホ上で小さな文字を読んだり、読書をするときには、メガネを上にずらして読むようになっていました。仕事をしたり資格の勉強をしたりする上で、これが猛烈な肩こりなどの原因のひとつになっているのではと思いあたりました。そんなわけで、今回、渋谷の眼鏡市場で、眼鏡を新調することにしました。フレーム、レンズを新たに購入したのに加えて、従来のフレームについてもレンズだけを交換してみました。漠然と「遠近両用」をイメージしていましたが、こんなにきめ細かくタイプが用意されているんですね。新たに新調した眼鏡は、「中近両用」タイプのレンズにしてもらいました。遠方はやや見えずらくなるものの(といっても0.7~0.8ぐらいは見えていると思います)、屋内など中距離で快適に過ごせるよう、レンズ下部は老眼用として読書などがしやすいように調整されています。これまで使っていた方のメガネには、「近々両用」タイプのレンズを新たに入れてみました。こちらはまさに作業用として、上部がちょうどPCに向き合うぐらいの距離に、下部が読書などの近距離に合うようになっています。もっとも、この近々両用タイプで外を歩いても、駅構内の文字板表示などが見ずらくなるぐらいで、クルマの運転をしない限りは、日常用として十分使えそうです。少なくとも、コンタクトの上から老眼鏡をして生活をするよりはずっと快適になりました。ちなみに、こちらの眼鏡を「近々両用」タイプにしたのには理由があります。フレームの高さが足りず(35mm程度必要だそうです)、遠近両用などにするには無理があるとのことだったのです。最近の両用タイプのレンズは本当によくできていて、昔のレンズのように境目が入っておらず、視線を移すと近眼用と老眼用がリニアに変わっていきます。傍目からみてもそれとはわからないし、装用していても、今のところ大きな違和感は感じません。これはなかなか良い買い物をしたと思っています。そんなわけで、コンタクトレンズは主にクルマの運転用に特化させて、今後は職場でもこのメガネで過ごしてみようと思います。
2021年02月25日
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こちらのブログによくコメントいただくSugar7さんのブログのマーケティングネタを興味深く読ませていただきました。びっくりするほど貧乏になった日本人!〜ジニ係数から https://helsinki2018.blog.ss-blog.jp/2021-02-22ジニ係数という指標があるんですね。知りませんでした。それにしても一億総中流なんていうのは、今は昔の話なんですねえ。今や先進国陥落一歩手前だとよく言われていますが、私の子どもたちの時代には多くのアジア諸国にも抜かれていろいろ辛い現実に直面するのかもしれません。
2021年02月23日
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黒天空庭園(めぐろてんくうていえん)は、東京都目黒区大橋にある屋上庭園です。首都高速道路大橋ジャンクションの屋上にあります。2013年3月30日にオープンしました。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9B%AE%E9%BB%92%E5%A4%A9%E7%A9%BA%E5%BA%AD%E5%9C%92首都高速道路の3号渋谷線と中央環状線を結ぶ大橋ジャンクションの屋上を緑地化した庭園で、目黒区の区立公園として整備されている。ドーナツのような楕円形が特長。高さは地上11メートルから35メートル、延長距離は約400メートルで、平均勾配約6%のループ状である。最も低い部分は歩道橋経由で国道246号へと通じている。庭園には芝生を基礎として約30種類の樹木や花が植えられている。開園時間は午前7時から午後9時まで。南側に設置されているエレベーターの3階が庭園となっており、バリアフリー対策が施されているため車椅子やベビーカーでの入場も可能。
2021年02月23日
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カツダさんよりアルヌー ラショーの11ロマネ サン ヴィヴァンみちのくさんよりコンフュロン・コトティドの16ブルゴーニュ PN。17PGNもあります割田屋さんの17ローラン・ポンソ。同じく割田さんよりソゼの17シュバリエ&バタール・モンラッシウメムラさんの18ドメーヌ・デュロシェヴェリタスさんの14シャトー クーアン ルージュ。3.5Kです同じくヴェリタスさんの16ルーチェかわばたさんのフランソワ・ミクルの18ブルゴーニュ・シャルドネ同じくかわばたさんよりミシェル・グロの17ブルゴーニュ・ルージュ。3kですこの作り手も相変わらず安いですね。かわばたさんのフレデリック・エスモナンのジュヴレ15&19ウメムラさんよりオレゴンのスーパーカルトワインを含む 紅白ワイン 3本セットオレゴンのスーパーカルトワインを含む 赤ワイン 3本セット、こちらは3本ともピノですウメムラさんの15クロ・デ・ランブレイ同じくウメムラさんよりフェヴレのコルトン・シャルルマーニュ [2018]こちらは定番ですね。ポール・ペルノの ブルゴーニュ・シャルドネ [2019]すごく高評価なんですね。割田さんよりジャングリヴォのヴォーヌ・ロマネ 1erCru『レ・ボー・モン』 [2016] 同じく割田さんよりドニモルテの13ジュブレイ・シャンベルタン『メ・サンク・テロワール』
2021年02月21日
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河野酒店さんの「オーダーメイド福袋」の1本。ロワールの自然派シュナンブランです。やや濃いめのイエローの色調。カリン、アカシア、揮発性塗料、塩ビなどの独特の香り。味わいは思いのほかオイリーで、辛口仕立ての中に蜜っぽい甘みが感じられます。酸はそれほど印象的ではありませんが、構成において不足しているというほどではありません。実はこのワイン、初日はスカスカで、「なんでこんな銘柄をオーダーメイドの福袋に入れるかな〜」と少し腹立たしくさえ感じていたのですが、小瓶に残した二日目になると、液体にオイリーさが増して、なかなか魅力的な味わいになりました。正直、初日の味わいなら千五百円程度が妥当ではないかと思いました。ロワールのシュナンブランといえば、資格試験の前後にはよく飲んだものですが、なかなか自発的に購入しようとは思わなくなっていました。こうしてたまに飲んでみると、新たな発見があってよいですね。これぞ福袋の醍醐味です。★★☆→★★★☆
2021年02月19日
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私が「全国通訳案内士」を受験したいきさつは、大いにTOEICと関連しています。TOEICについては、以前、このブログでも書きました。TOEICを受けた(その1)〜受験しようと思ったきっかけhttps://plaza.rakuten.co.jp/szwine/diary/201811230000/・受験勉強中の子どもから、英語の問題について聞かれることがあって、自分自身改めて英語を学びなおしたいと思ったこと。・膝の靭帯断裂で出歩くことができず、暇を持て余していたこと。結局、2018年10月に二十数年ぶりに受験して、905点とギリギリながら900点を超えることができたのでした。その直後といってよいかもしれません。年末に会社の先輩と飲みに行く機会があって、上記のような話をしたところ、その先輩が偶然、通訳案内士の勉強をしていたのです。先輩からは、TOEICで900点以上獲得していれば1次試験の英語が免除になるといってうらやましがられました。実のところ、その時点では、この資格の存在すら知りませんでした。通訳案内士というのは、平たく言うと外国人向けの通訳ガイドのことです。語学系では唯一の国家資格で、もともと業務独占資格でしたが、近年のインバウンドブームもあって、通訳案内士の数が追い付かなかったというような事情もあるのでしょうか。平成30年1月4日より改正通訳案内士法が改正され、資格を有さない人であっても有償で通訳案内業務を行えるようになりました。となると、そもそもこの資格って意味があるだろうのかと、実はその時、素朴な疑問を持ったのですが、業務独占資格でなくなった分、逆に資格自体をよりオーセンティックなものにしようという方向になったようです。新しい法律のもとでは、以下のような点で、取得要件が厳しくなりました。(以下、私が取得したのは英語なので、英語について書きます。)・1次試験に「通訳案内の実務」が追加となり、英語、歴史、地理、一般常識と併せて計5科目になった。・英語の1次試験については、免除要件が、「英検1級またはTOEIC840点以上」から、「英検1級またはTOEIC900点以上(同年または前年度取得に限る)」となった・2次試験(面接)の合格ラインが6割から7割に引き上げられた。特に2つめと3つ目の項目については、私自身、あとで苦しむことになるのですが、それはまた改めて。こうして、1次試験の英語が免除になること、日本史や一般常識など、受験勉強中の子どもと一緒になって勉強できること、親が勉強している姿を見せることで子どもにもよい影響を与えられるだろうと思ったことなどにより、2月頃には受験する意思を固めていました。正直、自分自身がガイドをするイメージはあまりなかったのですが、インバウンド業界への転職・再就職に役立つのでなかろうかという思惑もありました。(つづく)「全国通訳案内士」受験記~その1(受験のきっかけ)「全国通訳案内士」受験記~その2(1次試験)「全国通訳案内士」受験記〜その3(1次試験参考書など)「全国通訳案内士」受験記〜その4(ハロー通訳アカデミーとESDIC)「全国通訳案内士」受験記~その5(二次試験に向けて)「全国通訳案内士」受験記~その6(二次試験用教本・参考書)「全国通訳案内士」受験記〜その7(2次試験直前セミナー)「全国通訳案内士」受験記~その8(2019年度2次試験→不合格)「全国通訳案内士」受験記~その9(翌年受験の準備とコロナ)「全国通訳案内士」受験記~その10(ESDIC2次ZOOM講座)「全国通訳案内士」受験記~その11最終回(2020年度2次試験)
2021年02月18日
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仕事で使っているアイフォンのケースが黄ばんできたので、新しいものに交換しました。側面がTPU、背面がポリカーボネイト素材です。機種はiPhone 8 ですが、iPhone SE が発売になったことで、ケースもマイナーチェンジしたようです。エッジの部分など、細部の仕上げが異なっています。それにしても、TPUのケースって、新品時はすごく綺麗なんですけどね。半年もすると黄ばんできてしまうのがなんとも…。まあ値段も千円台なので、仕方ないのかもしれませんが。【今ならガラスフィルム付き】 iphone se ケース クリア 耐衝撃 米軍 ハード iphone se 第2世代 iPhone SE2 ケース iPhone8 ケース iPhone7ケース スマホケース iPhone12 ケース 透明 ストラップホール ワイヤレス 充電対応 クリアケース メール便 送料無料 [Fusion]価格:1680円(税込、送料無料) (2021/2/17時点)
2021年02月17日
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前回に引き続き、20年近く前に書いたコラムです。今となっては、いろいろと突っ込みどころもありますが、自身の備忘録の意味も兼ねて掲載しておきます。*********************「ワインの保存」をテーマにすることの難しさを実感している。この連載を始めてからというもの、読者の方々やワインを通して知り合った方、さらには日ごろの飲み友達などからも、ワインの保存やコンディションに関して、多くの意見やアドバイスをいただいた。 中には実験や検証の方法が非科学的で話にならないとか、テイスター(すなわち私自身)の資質に問題があるのではないかというような手厳しいご意見もあったが、多くはご自身の経験に照らし合わせて、確かにその通りだとか、いや、そんなはずはないとか、あるいは、もっとこういうことを試して欲しい、というものだった。それらを聞いたり読んだりしていて、若干戸惑いを覚えたのは、保存やコンディションに関する認識にずいぶんと幅があるという事実だ。知り合いからの意見だけでも、ある方はセラーを使わずに夏場を越させるなど「論外」だと断ずる一方で、別の方はひと夏ぐらいセラーに置いておかなくても全く問題ないよと一笑に付す。しかも、どちらの御仁も私よりもずっと経験豊かな方だったりするのでややこしい。まあ、前者については、ある意味、ワインに造詣の深い方々の定説というかマニアの本音を代表するものだと思うし、私自身、セラーの優位性や存在価値については疑問の余地はないと思っている。「セラーなし」を前提としたこの連載とはそもそもの出発点が違うということだ。 後者については、そもそも劣化に対する許容度とか、ワインのコンディションに対する考え方に温度差がある場合もあるのだろうが、私に意見を下さった方はむしろセラーに入れなかった場合の影響を経験的に把握した上で、1年程度なら最大公約数的な読者層が気づくほどの劣化には至らないという意味合いで言っていたように思う。たしかに、この先検証を進めていけば、そのような結論にたどり着くかもしれないし、あるいはそこまで楽観的にはなれないという結論になるかもしれない。この連載で行おうとしていることは、それをより客観的系統的に検証してみようということにほかならない。いずれにしても、ここでもう一度この連載の主旨とスタンスを整理しておきたい。この連載の出発点は、「ひと夏かふた夏程度」、「緊急避難的」に、セラーを使わず、はたまた特殊な装置や設備に頼ることなく、手持ちのワインを保存しておくには、どのような方法がベストなのかを探ることである。 愛好家といえども高価でかさばるセラーをお持ちの方は少数派であろう。またお持ちの方とて、所有するワイン全てがセラーに収まっているとは限らない。家庭内で常温保存されているワインは相当の数にのぼるはずだ。 加えてもうひとつの出発点は、これまで様々な文献に書かれてきたことや、一般的に言われているワインの保存に関する事柄が、現在の実態にそぐわないのではないかと思われる部分がいくつもあることだ。これらを我々愛好家の視点から、現実に即して検証してみようということである。ワインの入門書などでは(いや、入門書以外でも)、判で押したように、「北向きの押し入れに保存」と書いてあるが、現代の住宅事情はずいぶんと変わってきている。密閉度や断熱性は大幅に向上しているし、エアコンも飛躍的に普及した。 そもそも最近の住宅事情を鑑みると、洋間ばかりで「押し入れ」自体がないという家も多い。 他方で、地球温暖化により、今や夏の気温が35度を超えることも珍しくなくなり、エアコンを稼動させていない部屋は夏の日中、相当の高温になることを覚悟しなければならない。こうしたことを考えあわせると、押し入れや北向きの部屋にこだわるよりは、(直射日光にさえあたらなければ)むしろエアコン稼働率の高い居間などにおいたほうが結果は良好なのではないか。ただし、リビングに置くというからには、エアコンのオンオフによる温度変化や、家を留守にしたときに高温にさらされるリスク、さらにたとえエアコンを効かせたとしても、セラーに比べればかなりの高温環境下におかれるであろうことなど、ワインにとって不利な要素がいくつかあることは否定できない。では、補助的に冷蔵庫を利用したらどうだろうか?ワインの世界では、冷蔵庫はワインの保存に適さないというのは半ば常識として語られている。その理由としては、いわく温度が低すぎるとか、コルクが乾燥するとか、振動がよくないとか、臭いが移るとか、といったことが挙げられている。しかし、本当にそうだろうか。最近の冷蔵庫はよく出来ていて、野菜室などは湿度も高めにキープできるし、温度も低めとはいえ7~8度位には固定できる。加えて振動もずいぶんと少なくなっている。そもそもひと夏、ふた夏程度の期間で臭いが移ったり振動の影響がでるものなのだろうかという本質的な疑問もある。冷蔵庫のリスクをすべて否定するつもりはないが、短期間の使用、すなわち、ふだんはリビングに置いておいて、夏場だけ適宜冷蔵庫に入れるといった用途であれば、冷蔵庫は便利なアイテムとして活用できるのではなかろうか。こうした疑問について、「論より証拠」ではないが、実際にさまざまな環境にボトルを設置して検証してみよう、というのが創刊号の主旨だった。■ 2号(前号)の結果 2号ではさっそく検証を実施、ブルゴーニュとボルドーそれぞれ以下の4種のボトルについて、半年経過時点、すなわちひと夏過ごした段階でテイスティングを行った。 1.エアコンの効いていない常温で保存したボトル(いわゆる押し入れ保存) 2.冷蔵庫の通常のスペース(以下「通常室」と呼ぶ)で保存したボトル 3.冷蔵庫の「野菜室」で保存したボトル 4.セラー内で保存したボトル。 1~3の各条件のボトルを4のセラー保存した基準ボトルと比較した。<結 果>ブルゴーニュ(ミシェル・グロ/ニュイ・サン・ジュルジュ '99) 違いがあるわずかに違いがあるわずかにあるが気に するレベルでないない冷蔵庫 (通常室) ●●●●●●●冷蔵庫 (野菜室) ●●●●●●●常温保存●●●●●●● <ボルドー (シャトー・タルボ '99)> 違いがあるわずかに違いがあるわずかにあるが気に するレベルでないない冷蔵庫 (通常室) ●●●●●●●冷蔵庫 (野菜室) ●●●●●●●常温保存●●●●●●● ※ ●はセラー保存より美味しい、と答えた回答エアコンの効いていない常温の部屋での保存は、夏場の最高気温が35~36度まで上がったこともあり、顕著に熱劣化の様相を示していた。それに比べれば、冷蔵庫に保存していたボトル(正確には6~10月の4ヶ月冷蔵庫に保存し、11月からの1ヶ月半リビングに保存)は、一部で違いを指摘する声もあったが、セラー保存との違いを「ない」とした回答も2件ずつあったように、通常室、野菜室とも、概ね良好な状態を保っていた。■ 今回のテーマは「リビング」以上のような経過を踏まえた上での今回の検証である。「夏以外の季節はリビングに置いておき、夏場は適宜冷蔵庫に避難させる」ことが、セラーを使わない保存方法の本命ではないかということは前にも述べた。前回の検証では、とりあえず「夏場冷蔵庫に保存しておくこと」に関して大きな問題はなさそうだということになったので、この号では次のステップとして、「夏場冷蔵庫に保存し、それ以降の季節はリビングで保存したボトル」を検証してみたい。実験の開始からすでに丸1年が経過している。今回の検証でセラー保存と大きな違いが見られないようなら、とりあえず本誌が提案した方法で1年は乗り切れたということになる。なお、夏場冷蔵庫に保存したボトルについては、前回と同様、「通常室」に保存したボトルと「野菜室」で過ごしたボトルの両方を用意した。 前回の検証では、この二つの違いは全くといってよいほど見られなかったが、今回はいずれのボトルも冷蔵庫から取り出してから半年経過しており、当時感じられなかった小さな傷跡が大きな差となって現れている可能性もある。よって、今回もあえて「通常室」と「野菜室」の2パターンを取り上げることにしたのだ。■ 通年でリビングに保存しておいた場合は?さて、夏場にエアコンのない部屋に保存しておくのは避けたほうが良い。それは前回の検証で思い知らされた。夏場冷蔵庫に緊急避難させておくのはとりあえず有効らしい。それもわかった。では、その中間ぐらいのシチュエーション、すなわち冷蔵庫に頼ることなく、1年を通してエアコンの効いたリビングに保存しておいた場合はどうなのだろうか。 今回、その検証のために、ずっとリビングに保存しておいたボトルを用意することにした。まあ順当に予想すれば、「リビングに保存していたボトル」(以下「リビング保存」)の状態は、基準となる「1年中セラーに保存していた場合」より劣るのは致し方ないし、「夏場冷蔵庫に避難させて、その他の季節はリビングに保存していた場合」と比べても不利だと思われるが、おそらく「1年中常温で保存していた場合」よりはずっとまともな状態をキープしているのではなかろうか。その場合、夏場もリビングに置かれていたボトルと、夏場だけ冷蔵庫に避難させたボトルとの違いは具体的にどの程度のものなのだろうか。日常飲むには問題ないようなレベルに収まっているのか、それとも許容しがたいような違いなのか。この点が今回の検証におけるキーポイントだと言ってよい。というのも、現実的な視点で考えたとき、たとえ夏場だけとはいえ、そうそう数多くのワインを冷蔵庫に避難させておくのは難しいと思われるからだ。おそらく一般の家庭では、冷蔵庫のキャパシティや家族とのあつれきなどから、ワインのために開放されるスペースはせいぜい5~6本分程度までではあるまいか。したがって、夏場に冷蔵庫を使わなくても大きな違いがないというのであれば、高額なワインや大事にしているボトル以外はあえてリビングに置いておくという割り切りもまた「あり」だといえるわけだ。■ 「リビング保存」は8月中旬以降・・・ところが、ここで、痛恨の失態を犯してしまったことをお詫びしなければならない。「リビング保存」のボトルを実際にリビングに設置したタイミングが、8月中旬にずれこんでしまったのだ(8月中旬まではセラーに保存)。【(編集部注)編集長徳丸が忙しさにかまけて、なんと設置をすっかり忘れていた・・】「それじゃあ、ひと夏をリビングで過ごしたとは言えないじゃないか」ごもっともである。まったく返す言葉もないのだが、ではこのボトルについては全く検証に値しないかというと、そうでもなさそうだ。というのも、昨年の気象をふりかえってみると、8月は言うに及ばず、9月、10月初旬に至るまで30度前後に気温が上がる日が続いたからだ。ちなみに、日本気象協会のデータから昨年の東京地区の最高気温を調べてみると、 6月~10月末 8月16日~10月末 最高気温が25℃を超えた日 101日 58日 最高気温が30℃を超えた日 43日 17日8月中旬以降25度を超えた日は6月から10月末までのおよそ半分。これでは、さすがに「ひと夏を過ごした」とは言えないが、「ひと夏の半分を過ごした」ぐらいは言えそうである。よって、「ひと夏を過ごしたボトル」の検証は、必要ならば次回以降改めて実施するとして、今回はとりあえず、「『半夏?』リビングで過ごしたボトルの状態を検証することとしたい。■「リビング保存」の条件ところで、リビングといっても、その使われ方は家族構成や生活スタイルによって千差万別なのは言うまでもない。特に問題となるのが、エアコンの稼働率であろうかと思う。夫婦共働きの家庭で、週末出かけがちであれば、条件的には「エアコンの稼動していない常温保存」と大差ないし、専業主婦や家人が常に在宅している家庭で、夏場に泊りがけの旅行もしないのであれば、かなりの時間エアコンが稼動していると考えられる。 今回、実験に利用したのは、なにを隠そう徳丸編集長宅(マンション)のリビングなのだが、その環境は以下のとおり。いろいろ想定される「リビング保存」の中では、エアコンの稼働率は低めのシチュエーションだといえそうだ。●ボトルはリビングの直射日光の当たらない場所のキャビネットの中に設置。 ●夫婦共働きのため、平日の日中はエアコンを切って出かけている。ただし、互いの勤 務時間がずれていることから、エアコンが稼動しない時間は概ね平日11時半頃~19時までの7~8時間に収まっている。●就寝時はエアコンを切っている。そのため夏場、夜間のリビングの温度は平均27度~28度程度になる。●休日は留守がち。ただし、昨年の夏は本誌の編集作業が忙しかったので、長期旅行はしなかった。したがって連続的にエアコンがオフだった時間は最長でも24時間程度であろうとのこと。●夏だけでなく、冬場の暖房用にもエアコンを使っている。●エアコン稼動時のリビングの温度は夏場25度、冬場24度。エアコンを切ったときのリビングの温度は最高(夏場の日中)で32度。最低(冬場の夜間)で15度。検証において問題となるのは、留守中30度前後、在宅中でも23~25度になる夏場の高温と、エアコンのオンオフによる温度変化だろう。たとえば、夏場の平日、リビングの温度は、昼=最高32度←→帰宅24~25度←→夜=27~28度という温度変化に見舞われていたわけで、これがどの程度香りや味わいに影響を及ぼしているかがポイントだ。なお、「夏場は冷蔵庫に保存して、それ以外の季節はリビングに保存」したボトルも同様に編集長宅のリビングに置かれていた。こちらは夏場は関係ないものの、真冬には、在宅時=24度、外出時=18~20度、就寝時=15~18度 という温度差をほぼ毎日経験していたということになるわけで、その影響があるのかないのか、気になるところである。■ 今回検証するボトルと実験方法 改めて今回の検証について整理してみよう。設置の期間は2002年6月初めから2003年5月末までの1年間。テイスティングするボトルは、ボルドー、ブルゴーニュそれぞれについて、以下の4種類、計8本である。1.セラーにずっと保存していたボトル2.夏場(6月~9月末)冷蔵庫の通常室に保存し、以降はリビングに保存していたボトル3. 〃 冷蔵庫の野菜室 〃 4.8月中旬までセラー、8月中旬以降ずっとリビングに保存していたボトル実験に用いた銘柄は前回同様、ボルドーはシャトー・タルボ '99、ブルゴーニュはニュイ・サン・ジュルジュ '99(ミシェル・グロ)。輸入元はラックコーポレーション、購入店は東急吉祥寺店。冷蔵庫は3ドアタイプで、通常室の温度は5度、湿度40%、野菜室の温度は8度、湿度60~70%。テイスティング方法は前回と同様、INAOのテイスティンググラスに上記の4種類を並べ、1番目のグラスを基準グラスとして、2番目以降のグラスの違いを見ていく。ただし、テイスティングの時点では、テイスター諸氏にはこれらがどのような条件で保存されていたボトルなのかは知らされていない。テイスティングは、ブルゴーニュ、ボルドーの順で、それぞれについて抜栓直後と30分後の2回ずつ行う。なお、当日の参加者は7名だった。■ 集計結果ブルゴーニュ(ミシェル・グロ/ニュイ・サン・ジュルジュ '99) 違いがあるわずかに違いがあるわずかにあるが気に するレベルでないない冷蔵庫 (通常室) ●●●●●●● 冷蔵庫 (野菜室) ●●●●●●●リビング保存●●●●●●● ボルドー (シャトー・タルボ '99) 違いがあるわずかに違いがあるわずかにあるが気に するレベルでないない冷蔵庫 (通常室) ●●●●●● 冷蔵庫 (野菜室) ●●●●●●●リビング保存●●●●●●● ※ ●は、基準グラスより美味しいと回答したケース1.「ずっとリビングに保存していたボトル」テイスター全員が、多かれ少なかれ、セラー保存のボトルとの違いを指摘。ボルドー、ブルゴーニュとも、「違いがある」「わずかにある」が過半数を占め、「違いがない」という回答はゼロだった。 違いの内容はおおむね以下のようなものが挙げられていた●色調に熟成したニュアンスが見え始めている。●汗っぽい香りやジビエ香が出ている。●果実感がやや乏しく、味わいがフラット。●焼けたような味わいや木質的な味わい。●フィニッシュに苦みを伴う。イガイガ感がある。ただし、テイスティング終了後のディスカッションにおいては、「前回のエアコンのない常温保存ほどの激しい変化ではない」「変化はあるが、こちらも十分美味しい」という声が優勢だった。2.「夏場冷蔵庫保存、それ以降はリビングに保存のボトル」こちらは、やや回答がバラついたが、「わずかにある」「わずかにあるが気にするほどではない」という回答が過半数を占め、はっきり「ある」という回答は一件もなかった。 違いの内容は、●わずかに熟成した印象を感じる●今飲むならこちらのほうがやや美味しいかもしれない●わずかに酸が尖った印象がある。●やや閉じ気味。●かすかにアフターにエグミがある。といったところ。全般に、セラー保存のものより、やや熟成した印象や尖った印象を感じるが、ボトル差といわれれば、ああそうかと納得してしまう程度の違いだった。■ 結果をふりかえって予想通り、「リビング保存」のボトルについては、前回行った常温保存のボトル(押し入れ保存)と、夏場冷蔵庫を利用したボトルとの中間位の変化におさまった。しかし、セラー保存していたボトルとの違いは(それほどネガティブな内容ではなかったにせよ)誰もがそれと判るレベルのものであり、少なくとも私個人の印象としては、検証前の予想より大きかったと言わざるをえない。しかも、今回の検証はひと夏まるまるではなくて、ひと夏の半分程度の期間なのだ。そう考えると、今回の条件のようなリビング、すなわち日中留守がちな環境においては、ひと夏が限界かな、という気がしてくる。個人的には、いみじくも、あるテイスターが言った「ショップで売られていても驚かないが、自分がお客に出すとしたらやや躊躇する」という発言が、これらのボトルの状態についての的を射た表現だと思った。「劣化」とまではいかないが、「変化」は明らかであり、これらのボトルが「99年のタルボ」「99年のグロのニュイ・サン・ジュルジュ」のスタンダードな姿を示しているとは言いづらいからだ。ただ、繰り返しになるけれども、今回の検証にあたっては、リビングのエアコン稼働率がかなり低めだったという事情を大いに勘案しなければならないだろう。リビングの使用形態は各家庭によって大きく異なるわけで、特に専業主婦など常時家に人がいる家庭では、より良好な結果となることが予想される。いずれにしても、夏場常温で保存する(押し入れ保存)よりはエアコンが稼動している部屋で保存した方が良いということだけは、はっきりと言える。次に、本命である「夏場冷蔵庫に保存してそれ以外の季節はリビングに保存」していたボトル。こちらは、通常室、野菜室を問わず、概ね良好な状態を保っており、とりあえず、セラーなしで1年間乗り切ったといってよいと思う。しかし、安心してばかりもいられない。今回の結果を前号の結果と比べてみると、前回4~5件あった「違いはない」という回答がそれぞれ1件ずつに減っており、軽微とはいえ、明らかに変化を指摘する回答が増えていることに気づく。 原因としては、夏場冷蔵庫に保存した影響が一年経過するうちに顕在化したか、もしくは、秋以降リビングで保存していた際の温度変化の影響があったかだと思われるが、おそらく前者の冷蔵庫の影響よりも、秋以降のリビング保存による温度変化の影響が大きかったのではあるまいか。というのも、前述のとおり、実験場所となったリビングでは、冬場もエアコンがフル稼動しており、そこに置かれたボトルたちは冬の間中めまぐるしい温度変化に見舞われていたからだ。このことをどう評価すべきだろうか。頻繁な温度変化はやっぱりボトルに悪影響を与えるのだ、という見方も出来るかもしれないが、逆に、高温にさえならなければ、温度変化の影響というのはこの程度のものだ、ということもできる。今回の検証結果は、まさにどちらでもとれるレベルだけに難しいところだ。ただし、この兆候は今後の「ワインの保存」の考え方に大きな意味を持ってくる可能性がある。というのも、この先さらに半年一年と検証を継続していく中で、温度変化の影響が否定のしようがないほど顕著になった場合には、「冬場はエアコンの稼動しているリビングを避けて、温度変化の少ない北向きの納戸やクローゼット、押し入れのようなところに保存した方がよいのでは?」という風に、当初の仮説そのものを見なおす必要が出てくるからだ。ということで、温度変化の影響については、次号以降でも引き続き重点的にウオッチングしていくことにしたい。なお、「通常室」「野菜室」の違いについては、今回もハッキリとした違いは見られなかった。こちらの検証のためには、もっと長期間、冷蔵庫のそれぞれの部屋に保存したボトルを検証する必要がありそうだ。■次回のテーマ さて、次回以降のテーマは、発刊予定との兼ね合いにもなるのだが、しかるべきタイミングできっちりと、今まで登場していない「1年中冷蔵庫に入れておいたボトル」を取り上げたいと思う。冷蔵庫の温度はやや低温すぎるとはいえ、ワインにとって最も危険な要素である高温のリスクは皆無であり、温度変化も少ない。しかしその一方で、振動や雑臭が移るという別のリスクが存在する。「一年中冷蔵庫に入れておく」ということは、一般家庭にとってはかなり負担であり、本数的にも通常はあまり収容できないことから、「あふれたワインの緊急避難」的な用途への最終回答とはなりにくいが、結果如何によっては、これぞという一本は、ずっと冷蔵庫に入れておくべきだ、という結論になるかもしれない。そしてもうひとつは、引き続き粛々と「リビング+冷蔵庫」を継続してウオッチングしていくことだろう。とりあえず1年間の保存は合格と言えるレベルにおさまったが、1年半、2年となるとどうだろうか?今回の検証でわずかに見られた、冬場の温度変化によると思われる兆候が、今後どのように推移するのか、気になるところである。これらを重点的に検証していくとともに、創刊号で列記したうち、まだ取り上げていない項目についても随時取り上げていきたいと思う。それにしても、ここまで2度目の検証を終えて、ひとつだけ、心からほっとしていることがある。それは、今までテイスティングしたワインの中にブショネや明らかなダメージワインがまだ一本も見られないことだ。まあ、ブショネについては、比率から言えばそろそろ出てきそうなイヤな予感もするのだが・・・。
2021年02月17日
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#この回のものをアップしていなかったので、掲載しておきます。創刊号から連載してきた「ワインの保存」も終盤に近づいてきて、検証用のボトルたちもいよいよ残り少なくなってきた。今回は「夏場だけ冷蔵庫、それ以外の季節をリビング」でふた夏保存したボトルと、「夏を3回リビングで越させたボトル」の検証を行った。それぞれすでに検証してきたテーマなので、まずは前回までの結果を簡単におさらいしてみたい。■ずっとリビングに保存していたボトル~ふた夏経過後まで。 ブルゴーニュ(ミシェルグロ ニュイサンジュルジュ99) 違いがあるわずかに違いがあるわずかにあるが気にするレベルでないないひと夏経過後●●●●●●● ふた夏経過後●●●● ボルドー (シャトー・タルボ ‘99) 違いがあるわずかに違いがあるわずかにあるが気にするレベルでないないひと夏経過後●●●●●●● ふた夏経過後●●●● ずっとリビングに保存したボトルについては、すでに、ひと夏経過後とふた夏経過後の2回検証を行ってきた。ひと夏経過後とふた夏経過後のデータは、テイスターの人数が違ったりして、定点観測的に比べるにはやや無理があるとか、酷暑だった初年度とそれほど暑くなかった2年目の夏を同列に比べてよいのかという話もあるが、とりあえず話をシンプルにすすめるために、その辺は端折らせていただく。まず、ひと夏経過の時点では、約半数のテイスターは「気にするレベルでない」「わずかな違い」と答えており、違いを指摘したテイスターも「常温で保存していたものよりはずっとよい」、「変化は認められるが、リビングで保存したものも十分美味しい」とコメントするなど、全般に好意的な回答が多かった。これが、ふた夏経過後のデータになると、ほとんどすべてのテイスターが「違いがある」と指摘したように、セラー保存のボトルとの違いは一目瞭然だった。よって、5号の記事では、「リビング保存は、夏場に冷蔵庫の助けを借りなければ、1年(ひと夏)程度が限度ではなかろうか」と一定の結論づけた。もっとも、2年経過のボトルも、時間の経過に比例して変化が大きくなっていたとはいえ、「促成栽培を施したようなこなれた熟成感があり、フレッシュさがない代わりに旨み感が強く感じられる味わい」とか、「日ごろあまりワインを飲みつけていない人の中には、セラー保存のボトルよりこちらの方を美味しいと回答する人もいるかもしれない」というような、必ずしもネガティブ一辺倒の印象ではなく、それなりに許容できる範囲の変化だった。 今回検証するボトルは、さらにもうひと夏、すなわち3夏リビングで過ごしたということで、ふた夏経過後から状況が好転しているは考えにくい。よって、どの程度まで許容できる範囲におさまっているのか、あるいはもはや許容できないレベルにまで劣化してしまっているか、というところが焦点になってくるだろう。ちなみに、実験に使わせていただいたのは徳丸編集長宅のリビングで、夏場のエアコン稼動時の温度は25~26度。日中は比較的留守勝ちだったため、夏場30度を超えることも少なくなかったはずだ。したがって、専業主婦や老人が同居しているなど、日中ずっとエアコンを稼動している家庭なら結果はもっと良好だった可能性は大だ。■夏場冷蔵庫で保存したボトルこのように、ずっとリビングだけで保存しておいたボトルは、ひと夏はともかく、ふた夏経過後はかなりツライ結果になってしまった。では、夏場だけ冷蔵庫に「緊急避難」させたボトルの場合はどうだろうか?実は「夏場冷蔵庫+それ以外の季節はリビング」のボトルについては、今まで2度(ひと夏経過直後の11月と、翌年3月)検証しているのだが、ふた夏経過したボトルというのははまだ検証していない。(よって、今回はこれがメインテーマとなる。)以下に示すのは翌年3月の検証結果である。<リビング+夏場冷蔵庫のボトル>リビング+夏場冷蔵庫(通常室) 違いがあるわずかに違いがあるわずかにあるが気にするレベルでないないブルゴーニュ ●●●●●●● ボルドー ●●●●●●●リビング+夏場冷蔵庫(野菜室) 違いがあるわずかに違いがあるわずかにあるが気にするレベルでないないブルゴーニュ ●●●●●●● ボルドー ●●●●●●●● は、基準グラスより良好と回答したケース 冷蔵庫は、コンプレッサーの振動がよくないとか、他の食品の臭いがうつるとか、温度が低すぎるとか、湿度が低くコルクが乾燥するとか、扉の開閉による温度変化や振動がよくないとか、さまざまな理由でワインの保存には向かないと論じられがちだが、この連載においては、夏場だけの短期においても、通年の比較的長期においても、今のところこのようなリスクを肯定する結果はみられていない。(むしろむしろ実生活においては、ワインの緊急避難的な保存には大いに役立ちそうだ、という結果になっている。まあ、延べ日数にすると最長1年程度しか保存していないので、これが3年、5年となってくるとまた違うのかもしれないが‥。)この時の検証においても、コンディション的には、通年でリビングに保存していたものよりは「かなり」良好であり、セラー保存のものに比べると少しばかり違いが見られるという回答が多かった。ワインの保存に関するセオリーからすれば、温度も湿度も少しばかり高く管理されている野菜室の方が状態がよくてもよさそうなものだが、上記の結果に限らず、今までの冷蔵庫を使った検証で野菜室と通常スペース(以下通常室と呼ぶ)の間に明確に違いが見られたことはない。また、夏をすごした直後の11月に検証したボトルに比べると、3月に検証したボトルの方が、軽微とはいえ、変化が顕著に見られた。これは、真冬にエアコンを稼動させていたことによる温度変化の影響ではないかということになっていて、ここらあたりも今回の検証のポイントである。 ■そういうわけで今回の検証当日参加したテイスターは6名。前回同様(といってもメンバーは異なるが)私と編集部以外は酒販業の方だった。用いた銘柄はいつものとおり、ミシェルグロの99ニュイサンジュルジュ(村名)と99Ch.タルボ。一時はすっかり閉じこんで眠たげだった両銘柄だが、だんだんと開いてきているようで、とくにブルゴーニュの方は検証というシチュエーションを抜きにして飲みたいと思わせる味わいに育っていた。タルボはもう少し時間がかかりそうだ。ブルゴーニュ(ミシェルグロ ニュイサンジュルジュ99) 違いがあるわずかに違いがあるわずかにあるが気にするレベルでないないリビング+冷蔵庫の通常室で2夏●●●●● ●リビング+冷蔵庫の野菜室で2夏●●●●● ●リビングで3夏●●●●●● ボルドー (シャトー・タルボ ‘99) 違いがあるわずかに違いがあるわずかにあるが気にするレベルでないないリビング+冷蔵庫の通常室で2夏●●●●● ●リビング+冷蔵庫の野菜室で2夏●●●●● ●リビングで3夏●●●●●● まず、夏場冷蔵庫に入れて2夏過ごしたボトルたちだが、ひと夏時点のものに比べると、さすがに変化は大きくなっていた。色調こそそれほど違いは見られないものの、香りは芳香力自体が弱く、ドライフルーツやワラのような乾いた香りやジビエ香などが主体主体になっていた。味わいは果実味はそれなりに残っているのだが、全体的に雑味が目立つようになり、中盤から後半にかけてのゆたかな広がりがなく、フラットな印象。冷蔵庫の使用により、夏の高温は避けられたにしても、秋以降リビングにおいておいたことによる温度変化の影響、それに春先や秋口にも結構高温になったりしたので、そうした影響がボディブローのようにじわじわと積み重なったのだろう。それでもテイスターのうち、半数前後が、「わずかにある」以下の違いしか指摘しなかったことを思えば、この結果はむしろ良好な部類というべきかもしれない。前述の「2年間ずっとリビング」に保存しておいたボトルに比べれば、果実味がよく残っていたし、変化の度合いも小さかった。やむをえず、セラーなしでふた夏過ごさせるのであれば、やはり夏場は冷蔵庫に避難させるのが最低条件と言ってもよいかもしれない。次に3夏リビングに置きっぱなしだったボトル。こちらはテイスター全員が満場一致で違いがあると指摘。回答欄に「ある」の上に、さらに「すごくある」というような項目を作ったら、おそらくそちらにマルをつけた人も多かったことだろう。まず色調からしてかなりレンガが入ってしまっている。香りは弱くなっており、ひからびたような中からリキュールや麦わらのような古酒のような香りが見られる。味わいはすっかり時計を早回ししたような味わいで、儚げになり、果実味は失われて、タンニンだけがフィニッシュに残る。セラー保存の基本ワインとは全く別モノに変化していた。
2021年02月15日
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相変わらず安いですね。みちのくさんの16フレデリック・エスモナン割田さんよりラペの17コルトン・シャルルマーニュこちらはトロ・ボーの17コルトン・シャルルマーニュ同じく割田さんよりドルーアンの16ボーヌ 1erCru『クロ・デ・ムーシュ』ルージュ 割田さんの18メオ・カミュゼ・フルールエスール。フィクサン〜コルトンシャルルマーニュYAMAGIYAさんのプレミアム シャルドネ 3種飲み比べパック 。フラワーズ/ギャリー ファレル オリヴェット レーン/センツベリー ブラウン ランチ3本セット河野酒店さんのロベールアンポー。95ムルソ、94ヴォルネイ、90オークセイカツダさんのドン ルイナール ブランドブラン 2007 正規品 同じくカツダさんの10万円シャンパン福袋 クリスタル、ドン ペリニ、ヴーヴ クリコ、ペリエ ジュエ、ボランジェ こちらはサロン入りブランドブラン福袋 ドラジェさんより、ルイジャドがオレゴンで作るピノ。レゾナンス デクヴェルト・ヴィンヤード ピノ・ノワール [2015]かつては2万以上したこともありました。ウメムラさんのオー・ボン・クリマ ピノ・ノワール イザベル [2017]同じくウメムラさんの07ゴッセ・セレブリス エクストラ・ブリュット マル源さんの18アンリ・グージュ ニュイ・サン・ジョルジュ同じくマル源さんの18フォンテーヌガニャール/AWCさんの17オルネライア同じくAWCさんのピエール パイヤール ミレジム08年ヒグチワインさんよりロベール・アンポーの94ムルソー・ペリエール。良心的なお値段2014年初リリースのシュヴァルブランの白。ル・プティ シュヴァル ブラン [2016] アーベンさんよりヴォギュエの18シャンボール・ミュジニー同じくアーベンさんのピュリニー・モンラッシェ・1er 3本セット。シャルトロン、ジャンボワイヨ、Dローラン同じくアーベンさんのペンフォールズ グランジ [2016] ココスさんの店主オーダーメードセット。1.5万~4万まで各種ありますフィッチさんのジャン・フルニエ。17マルサネ・ロンジュロワ4kです割田さんの18ニコラ・ラマルシュWA誌高評価だそうです。割田さんのギュファンエナン、マコン・ピエールクロ『ジュリエッテ・エ・レ・ヴィエイユ・ド・シャヴィーニュ』 [2018] エスカルゴさんタイムセールでクードレ ド ボーカステル ルージュ[2017]が3k台半ばです 同じくエスカルゴさんのアヤラ ブリュット マジュール同じくエスカルゴさんタイムセールよりポール ペルノのピュリニー モンラッシェ[2018] 同じくエスカルゴさんタイムセールよりダヴィド デュバンのモレ サン ドニ[2013]、5990円です こちらはフレデリック ミュニエのNSGクロ ド ラ マレシャル[2017] アイフォンで撮ったのですが、猫がいるのわかりますか?トリミングすればよかったですね。電通本社ビル。絶賛売出し中とか?
2021年02月15日
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退役間近のノートPCの書類フォルダを整理していたら、RWGの黎明期(2002年~04年頃)に書いた「ワインの保存」コラムシリーズの原稿ファイルが出てきました。(残念ながら創刊号の原稿が見当たらず、2号からとなりますが、「前回の振り返り」が書かれているので、話は通ると思います。)原稿と言っても、入稿前のものなので、RWG誌に掲載された本文とはとは細部が異なると思われます。また、約20年前の話であり、今となっては検証内容が稚拙に感じられたり、私自身の考えも異なる点もありますが、四半世紀近く前、まだ情報の乏しい中でこのようなことをやっていたという記録として掲載しておきます。*******************2002年11月某日。この日行われたブラインドテイスティングは、通常本誌で行われているテイスティングとは異なっていた。 基準となるグラスが指定されて、以降、その基準ワインと他のグラスの違いを所定の用紙に記してゆく。違いがあるのか、ないのか、あるとすればどの程度の違いで、どちらが美味しいと感じるか。その違いの内容は具体的にどのようなものか。etc.そう、徳丸編集長の提案で、予定より1号分繰り上げて、「ワインの保存」についての一回目の検証が行われたのだ。 創刊号が発売されたのが2002年8月末。その中で、「2号では、実験の計画のあらましを述べて、検証結果は第3号から紹介してゆく」と書いた。しかし、よくよく考えてみれば、6月半ばの時点で検証用のボトルたちはすでにセッティングを終えていたので、2号の原稿の締め切りまでには、各ボトルはそれぞれの環境でひと夏過ごした計算になる。それなら、というわけで、外気温も落ち着く11月末に、検証の第一弾として、ひと夏経過後の各ボトルの状態を確かめてみようということになったのである。テイスティングの結果については後述するとして、まずは前号の流れを軽くおさらいしてみよう。■前号のおさらい。「ワインは、温度、光、振動、臭いなどの影響を受けやすい、デリケートな飲み物であり、日本の環境、特に夏場の高温を考えると、日常の条件で、ワインを健全な状態で長期保存することは難しい。」「しかし、高価でかさばるワインセラーをお持ちの家庭は決して多くはないはず。」「では、ワインセラーのない環境で、手持ちのワインを目立った劣化なく、1~2年程度だけでも保存することはできないのだろうか?」というのが出発点。「(セラーがない場合)ワインの保存には、北向きの風通しのよい部屋の押し入れなどが最善と言われてきたが、現代の密閉度の高い住環境においては、北向きの部屋に執着する必要があるだろうか?直射日光さえ避ければ、むしろエアコン稼動頻度の高い居間などの方が温度的に有利ではないか」。「冷蔵庫は、『湿度が低くコルクが乾燥する』『振動の影響が出る』『他の食品の臭いがうつる』など、ワインの保存には適さないといわれてきたが、最近の冷蔵庫はよくできていて、『野菜室』は湿度もある程度コントロールされているし、少なくとも短期間の保存であれば、それほど大きな劣化には至らないのではなかろうか」。したがって、「とりあえずひと夏、ふた夏程度、セラーなしでやりすごす、という目的に対しては、夏場だけ冷蔵庫の、できれば野菜室に保管して、それ以外の季節は居間の暗所に置いておくというのが最善のソリューションではなかろうか。」この仮説の検証をメインのテーマに据えて、その他日常感じている疑問点、たとえばボトルは本当に寝かせておかねばならないのか、といった事項も含めた実験を開始したのである。「検証」「実験」といっても、研究所で行われるような厳密なものではない。冷蔵庫などの機器も関係者宅にあるものを使用しているし、温度などのデータも詳細には記録していない。なので、あくまで、日常レベルでの「検証」「実験」だということは最初に断っておきたい。■実験の枠組み実験の大枠は以下のようなものだ。 世間で認知されている、比較的「熱に強い」代表格としてカベルネブレンドのボルドーワイン、デリケートなワインの代表として、ブルゴーニュのピノ・ノワールをチョイス。(銘柄については後述する。)それらを、1.セラーに入れて保管。(←これが基準となるワイン) 2.セラーに入れて、立てたまま保管。 3.夏場だけ冷蔵庫の通常のスペース(以下、『通常室』と呼ぶ)に入れて 保管、 それ以外の季節はリビングに保管。 4.夏場だけ冷蔵庫の野菜室に保管、それ以外はリビングに保管。 ※ここでいう夏場とは、6月中旬から10月中旬までの約4ヶ月間。 5.年間を通して、ずっと冷蔵庫の通常室に入れて保管。 6.年間を通して、ずっと冷蔵庫の野菜室に保管。 7.年間を通して、ずっとリビングに保管。(在宅時はエアコン稼動。) 8.年間を通して、エアコンのない部屋に保管。以上、8通りの場所に、それぞれボトルを配置して、半年後、1年後、2年後のそれぞれの経過をテイスティングによって検証する。ただし、5と6の「ずっと冷蔵庫に保管」というのは、冷蔵庫スペースの関係上、同時スタートすることができず、半年遅れで設置することにした。なにぶん、編集部員の冷蔵庫を借用させていただく関係で、あまりムリはいえないのだ。ちなみに今回実験に使わせていただいた編集部員宅の冷蔵庫は、日常使われるような3ドアタイプの冷蔵庫。通常室は温度6度、湿度40%と、どちらも低めだが、野菜室は、温度8度、湿度60%と、やや低温であることにさえ目をつむれば、かなりワインセラーに近い環境だ。ただし、日常的に使用している冷蔵庫なので、よく言われるように、他の食品の臭いが移る可能性はあるかもしれないし、ドアの開閉やコンプレッサーによる振動の影響もあるかもしれない。それらは、「ひと夏の保管」程度では、目立った変化となって現れないかもしれないが、1年先、2年先まで視野に入れてじっくりと見極めたいテーマである。それはそうと、家庭の冷蔵庫というのは、通常ギシギシに収納されていることが多いので、ワインを入れようとすると、奥さんから白い目で見られることってありませんか?我が家の冷蔵庫を実験用に使用できなかったのも、実はそのような事情があってのこと。本当は、庫内の1ブロックぐらいのスペースを確保できれば言うことないのだけど、家族持ちの家庭では、よほど大きな冷蔵庫を使っていないかぎり、虎の子の数本を緊急避難させるぐらいが関の山かもしれない。閑話休題。さて、夏場以外の季節はというと、同じ編集部員宅のリビングに置かせていただくわけだが、このリビングは、在宅時はほぼエアコン稼動。ただし、家主は比較的留守勝ちだということで、外出中はエアコンのスイッチを切っている。もっとも、今回の実験に限っては、6月以前はまだ実験を開始していなかったので、居間に置かれていたのは、10月中旬から11月下旬までの約1ヶ月間半に過ぎない。一方、エアコンのない部屋というのは、ほかでもない編集部(通常のマンション)のひと部屋を利用させていただいたわけだが、直射日光が入らないにもかかわらず、夏場は35~37度を記録することに改めて驚かされた。たしかに去年の東京の夏は酷暑だったが、例年に比べて劇的に暑かったというほどでもなく、ここ数年は似たり寄ったりだったと記憶している。今や、日本の夏の35度は珍しいことではないが、室内までそのような温度になるとは思っていなかった。そして、そこに置かれたワインたちはといえば、検証時までには、そのほとんどがお約束のように「噴いて」しまっていた。■実験に使う銘柄 次に、実験に用いるワインである。すべての実験をこなすためには3本×8パターン→24本、すなわち2ケースずつのボルドーとブルゴーニュのボトルが必要になるが、諸々の検証を行うからには、以下のような条件を備えていることが望ましい。 ・半年後、1年後、2年後、と3回検証を予定していることから、ある程度まとまった本数を確保できる銘柄であること。(ブルゴーニュの場合、これで結構ひっかかってしまう)・ボトルの個体差がなるべく小さいこと。すなわち、ある程度大量生産されている、定評ある銘柄であること。・ ボトルのコンディションが限りなく問題のなさそうなもの。すなわち、最新ビンテージの蔵出し、またはそれに準じるもので、定評のあるインポーターによるもの。・ すでに本誌でテイスティング済みで、穏当な点数のついているもの。・ 価格帯は、4000円~5000円前後を想定した。これより安い価格帯であれば、早々に飲まれてしまうことが多いだろうし、あまり高価なものだと現実的なシチュエーションからかけ離れてしまう。私の経験に照らし合わせても、夏場の前後にセラーと押し入れと冷蔵庫とを行ったり来たりというような可哀想な環境におかれやすいのがこのクラスだからだ。・ 品種についてはいろいろ試してみたいところではあるが、実験そのものが煩雑になってしまうことや、現実的な保管スペースの問題などを考慮して、今回はカベルネ・ブレンドのボルドーワインとブルゴーニュのピノ・ノワールの2種類にとどめた。さて、このような条件をクリアするものとして、みなさんはどのような銘柄を想像されるだろうか。 実は銘柄については私ではなく、編集部で選んでいただいたのだけど、彼らが選んだ銘柄は・Ch.タルボ99・ニュイ・サンジュルジュ99(ミシェル・グロ)の2銘柄。購入店は東急百貨店(吉祥寺店)、インポーターはラック・コーポレーション。このチョイスは、決して身内びいきでなく、なかなかいいところをついた選択だ、と思う。前述したような要件はすべてクリアされているし、酒質がとくに強いとか弱いとか、極めて個性的だとかいうことはなくて、クラスの中でオーソドックスなもので、銘柄自体のネームバリューからしても納得感があるものだからだ。長くなったので、もう一度、実験用のワインの配置と検証の実施時期について、別表にまとめてみる。 今回行ったテイスティングは、「半年経過分」のそれぞれのボトルの比較と書いてきたが、厳密に言うと、実験を開始したのが6月中旬、テイスティングを行ったのが11月下旬であるから、期間は5ヶ月半である。 『夏は冷蔵庫で、それ以外はリビング』という条件のボトル(以降「冷蔵庫保管」と呼ぶことにする)については、前述のように、そのうちの4ヶ月間を冷蔵庫で過ごしており、リビングに置いておいた期間が10月中旬以降と、ワインたちにとってはしのぎやすい時期なので、今回の実験ボトルになんらかの変化が見られるとすれば、おそらく冷蔵庫への保管が原因であると思われる。徳丸編集長と話した事前の予想では、冷蔵庫に入れておいたボトルは、期間が短かったこともあり、野菜室、通常室の区別なくセラー保管のものとほとんど遜色はない状態を保っているだろう。常温においたものだけは、それなりの変化があらわれているだろう。ただし、その変化については、特にカベルネでは、あまりネガティブ方向でない結果として現われるかもしれない、というところだった。 約半年後(今回実施)1年後(一部は一年半後)2年後1年中セラーに寝かせて保存。(基準ワイン)○○○1年中セラーに立てて保存。 ○○1年中エアコンの効いたリビング。 ○○1年中エアコンのない部屋。○○○1年中冷蔵庫の通常室 ○○1年中冷蔵庫の野菜室 ○○夏(6月中旬~10月中旬)=冷蔵庫の通常室 それ以外はリビング。○○○夏(6月中旬~10月中旬)=冷蔵庫の野菜室 それ以外はリビング。 ○○○※ 進捗状況次第で、1年半後に実施する項目もあり。それでは、次にテイスティングの結果を見ていくことにしよう。■テイスティングのあらまし当日の参加者は7名。テイスター諸氏には、あらかじめ、今回のテイスティングが「ワインの保存」の連載に関連したテーマだということは知らされているが、ワインの銘柄や、保存条件などの詳細は知らされていない。テイスティングはまずブルゴーニュから行った。 各人のテーブルにINAOのテイスティンググラスが4脚配られる。1番目のワインを「基本ワイン」に指定して、2番目以降のグラスについて、基本ワインとの違いはあるか、あるとすればどういう点か、その場合どちらが美味しいと思うか、を記入してゆく。もちろん2番目以降のグラスについて、どのグラスがどのような条件で保管されたものかは知らされない。 基本ワインとの違いの基準については、リアルワインガイドの点数に鑑みて、1点、もしくはそれ以上の違いがあるようなら「ある」、1点未満だが、明らかに違いがある場合は「わずかにある」、ほとんど違いを感じないが、「ない」と言いきるほどではない場合は「わずかにあるが気にするレベルではない」とした。 約30分経過したら、抜栓後の変化を確認するために、同じ銘柄について二巡目のテイスティングを行う。このようにして、ブルゴーニュのテイスティングが終了したら、次にボルドーについて、同様にテイスティングを行う。 以上、基準ワインを含めて、計8種をテイスティングした結果を所定の用紙に記入する。■ 集計結果1.ブルゴーニュ ニュイ・サンジュルジュ99(ミシェル・グロ) 違いがあるわずかに違いがあるわずかにあるが気に するレベルでないない冷蔵庫 ●●●●●●●野菜室 ●●●●●●●常温保存●●●●●●● ブルゴーニュについては、予想以上に明快な結果となった。・常温保存のボトルは、7名全員が、「違いがある」で一致した。・違いの内容については、「イオウ臭」「苦味やアフターのエグみ」「まとわりつくようなジャミーな味わい」「バランスの悪さ」「焦がしたようなフレーバーが強く出ている」などのネガティブな回答が大半を占めた。・基本ワインより常温保存の方がおいしいと答えた人はいなかった。・ 冷蔵庫保管については、通常室、野菜室とも、「わずかに違いがある」と答えたのが2名、他の5名は、「ない」か「気にするレベルではない」だった。通常室と野菜室で大きな違いを指摘した回答はなかった。・ 冷蔵庫保存について「わずかにある」という回答の内容は、「味わいに広がりがない」「酸がややたっている」というものだが、いずれも顕著な劣化を指摘したものではなかった。2.ボルドー Ch.タルボ99 違いがあるわずかに違いがあるわずかにあるが気に するレベルでないない冷蔵庫●●●●●●●野菜室●●●●●●●常温保存●●●●●●● 一方のボルドーであるが、こちらはブルゴーニュよりやや回答がバラけた。・ 常温保存のボトルについては、「違いがある」が5名、「わずかにある」が2名と、全員がセラー保管との違いを指摘した。・ 具体的な違いとしては、「果実感やフレッシュ感のなさ」「ローストフレーバーが突出」「渋みが突出」などが挙げらていた。・ 常温保存のボトルのほうが美味しい、と答えた人はいなかった。・ 冷蔵庫保管については、通常室、野菜室とも、4名が「ない」もしくは「気にするレベルではない」と答えた一方で、2名が「ある」、1名は「わずかにある」と回答した。・ 「ある」という回答のうち1件(通常室)は、「基本ワインに比べ、開いていて外向的」と、冷蔵庫保管の方を美味しいと回答していた。・ 他の「ある」「わずかにある」の具体的な内容としては、「果実感の弱さ」「焦げ臭がやや目立つ」「みずみずしさを感じにくい」などが挙げられていたが、いずれの回答においても顕著な劣化は指摘されていなかった。さて、今回の結果をふりかえって、ほぼ予想通りだったことと、やや意外だったことをいくつかまとめてみよう。■ほぼ予想通りだったこと ・一般に、「ブルゴーニュは熱などの環境変化に弱い」といわれているが、今回の検証結 果においても、常温保存のボトルは、テイスターが満場一致で、「セラー保存とは違いがある」と指摘した。・ ボルドーについても、ブルゴーニュほど顕著ではないにせよ、「ある」と「わずかにある」をあわせれば、全員が違いを認めていた。・ 冷蔵庫保管については、通常室、野菜室とも、概ね問題のないレベルに収まった。とくに、ブルゴーニュに関しては全員が「ない」と「気にするレベルでない」との回答だった。■ やや意外だったこと ・冷蔵庫保管の環境では、ブルゴーニュでなくボルドーの方に、「違いがある」という回答が多かった。・ 常温保存のボトルは、往々にして「熱によって熟成感が出て、逆に美味しく感じられることがある」といわれるが、今回の検証で常温保存ボトルの方を、セラー保存のものより美味しいと答えたテイスターはひとりもいなかった。■暫定的な結論これらの結果をどう読み取ればよいだろうか?まず「常温保存」については、温度が35~37度と極端だったこともあり、われわれの予想以上の変化が見られた。ブルゴーニュ、ボルドーとも、果実味が抜けてしまっており、バランスを欠いていたが、劣化の程度はブルゴーニュの方が酷かった。このことは7名が全員一致でセラー保管との違いを指摘していたことからも明らかであり、エアコンのない環境下でひと夏越させるというのは、ワインにとっては相当にシビアなシチュエーションであることを改めて思い知らされる結果となった。それにしても、直射日光の入らない部屋で35度~37度というのは、ある意味ショッキングな数字だが、夏場に旅行や帰省である程度の期間、家を留守にすることはどこの家庭でもありうるケースだし、一人暮しや夫婦共働きの家庭で、外出時にエアコンを切ってゆけば、ワインたちは日常的にこのような環境下にさらされることになるということでもある。また、たとえば我が家のセラーのうちの1台はエアコンのない部屋に置かれている。考えたくない事態だけれども、セラーが故障したまま、運悪く気づかなければ、このような環境に容易になりうるということでもある。 次に「夏場は冷蔵庫、それ以降はリビングでの保管」のボトルであるが、前述のように、「違いはない」「わずかしかない」という回答が大勢を占めた一方で、ボルドーについて、「違いがある」と指摘する傾向が多かったのはやや意外というか不思議な結果だ。 実験結果をすなおに読み解けば、「ボルドーはブルゴーニュよりも冷蔵庫内の環境(低温?振動?)に弱いのでは?」なんていう疑問すら沸いてくる。しかし、この仮説はいささか大胆すぎるように思われる。というのも、回答欄のコメントやテイスティング後のディスカッションによれば、ボルドーについて「違いがある」と書いたテイスターたちも、常温保存のボトルのような大きな違いではなく、ボトル差と言われれば納得してしまうぐらいの違いだという認識だったし、そもそも今回のテイスティングは、基本ワインとそれぞれの条件のボトルとの違いを探るという、ネガティブな回答の出やすい、ともすると「粗探し」になりかねない検証方法だったため、二巡目になってテイスティング方法に慣れたテイスターが、ブルゴーニュの時よりさらにシビアな目で(舌で)判断を下したという可能性も否定できないからだ。 個人的な印象で恐縮だが、たとえば私自身、もしセラー保存の「基本ワイン」を他の3種のグラスとごちゃまぜにしてブラインド・テイスティングで出題されたら、冷蔵庫保管とセラー保管のグラスを正しく指摘できたかは疑わしい。個人的には、冷蔵庫保管ボトルとセラー保管ボトルとの差は、あったとしてもその程度のものだったように感じられた。 もちろん、だからといって、セラーなしでも、冷蔵庫に保管しておけば問題ないと結論づけることできない。程度の差こそあれ、7名中4~5名のテイスターがセラー保管との違いを指摘しているのは無視できない事実だし、私の拙いテイスティングをもってしても、冷蔵庫に保管したボトルは、セラー保管に比べて、テクスチャーのなめらか感や立体感が、微妙にスポイルされたものがあったように思われた。といっても、あくまでこれはINAOのテイスティンググラスを並べて、しんねりむっつりと比較テイスティングした場合の話である。 日常用途において、セラーのない環境で大事なワインをひと夏越させる、という命題に対しては、夏場冷蔵庫に緊急避難させておくのが(ベストかどうかは別として)有効な手段だというのは疑いないところだし、少なくとも、夏場にエアコンないような部屋に置いておくよりは、冷蔵庫に入れておいたほうがよいというのは確かなようだ。■次回検証に向けて。 正直に書くと、今回の結果を見て、私自身、少しほっとしている。というのも、ひと夏経過時点の検証結果で、セラー保管と冷蔵庫保管のボトルの間にあまりに顕著な差が現われるようだと、この先の検証作業のテーマを大幅に軌道修正しなければならないからだ。もちろん冷蔵庫に保管したボトル、特にボルドーについては、「違いがある」という回答が複数あったこと、そして気にならないような軽微なレベルとはいっても、多くのテイスターが冷蔵庫保管とセラー保管の違いを指摘していたことを思えば、今回の実験方法が手放しで「問題ない」と結論づけることはできない。 加えて、冷蔵庫による影響については今後も継続的にウオッチングしてゆかねばならない要素が残されている。たとえば、「臭いが移る」とか「コルクの乾燥」といった問題。今回テイスティングした冷蔵庫保管のボトルについては、そういった現象は見られなかった(実際、コルクを見比べても明確な違いは見られなかった)。しかし、仮にふた夏、あるいは一年中冷蔵庫で保管した場合も大丈夫だといえるだろうか?また、「通常室」と「野菜室」との違いの検証も消化不良のままだ。今回の集計結果では両者の違いは見られず、テイスターの方々も特に指摘はしていなかった。しかし、私の印象では、冷蔵庫の「通常室」と「野菜室」では、どうも野菜室の方が良好な気がしたのだ。本当にそうなのか、あるいは、私だけが実験の概要をあらかじめ知っていたことによる思い過ごしなのか、次回以降の検証で見極めたいところだ。さらに、そもそも本当に冷蔵庫に入れなければならないのか、という根本的な疑問が残されている。今回検証した、常温保存のボトルの痛み様はあまりに過酷な環境におかれていたゆえの変化であって、ひと夏程度であれば、冷蔵庫に入れずともエアコンの効いた部屋の中に一年中置いておけば十分ではないか、というのも至極まっとうな疑問であるし、仮に冷蔵庫に保管した場合と、エアコンの効いた部屋に置いた場合とで顕著な違いが現れないのであれば、わざわざ家庭不和を招いてまで冷蔵庫を使用する必要もない。ご安心めされ。このような疑問に答えるべく、実験は継続中である。次回(もしくは次々回)はこのようなテーマについて、徹底的に検証してゆこうと思うので、請うご期待、である。■ 最後に。 話が矛盾するようであるが、今回テストした常温保存のボトルたちは、かようにダメージを受けてバランスを崩していたとはいえ、異臭を放っていたり、醤油のような味わいになっていたりというような、極端なレベルではなかった。そうすると、ショップで購入するワインたちの中でしばしば出くわす、こうした激しく劣化したボトルたちというのは、一体どのような流通経路でどのような扱いを受けてきたものなのだろう、と改めて疑問に思う。そう、これだけ、ああだ、こうだと検証したり、保存に気をつかっても、そもそも購入した時点でダメージを受けているワインのどんなに多いことかは、本誌のテイスティングでボツになったボトルの多さが実証している。長年保存するような大切なボトルはやはり信頼できるショップから買うというのが大前提だということを。*****************今、あらためて読んでみて思うことを少し補足しますと、まず決定的な違いは、当時と今とではワインセラーの入手環境が全く異なっているということです。当時は、フォルスターの冷蔵庫とセラーの中間のようなモデルを除けば、一番安いセラーでも10万〜20万程度は覚悟しなければなりませんでした。収容本数や耐久性はともかく、1万円程度で購入できていしまうペルチェ式のセラーが普及した現在、少なくとも専門誌を買うようなワイン愛好家に対して、野菜室であろうがなかろうが、積極的に「冷蔵庫で」保管することを推奨するという結論にはならないだろうと思います。とはいえ、1~2万円のセラーであっても買う気のない「愛好家やマニアでない一般の人たち」が、例えばいただきものの高価なワインをどう保存しておくか、というシチュエーションにおいては、今でも検証結果はそれなりの意味を持つのかなとも思います。
2021年02月15日
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東北・北関東にお住みのみなさま、お怪我や被害等はなかったでしょうか?実は今回の地震、後にして思えば、これが一種の予兆だったのかも、と思うことがいくつかありました。・朝方、金魚が水槽の中で暴れていた。我が家にきて8年になる金魚が、水槽内を猛烈な勢いで泳いで、何度か頭をガラスにぶつけるなどして暴れていました。こんなことは見たことがなかったので、寄生虫か白点病のなり始めで体が痒いのかもと勝手に想像していました。・30分前ぐらいからデスク周りでカタカタと微振動があった。寝室でデスクワークをしていたのですが、鉛筆を走らせるたびにカタカタと共鳴するような音が顕著に感じられました。てっきり隣にあるワインセラーから音が出ているのかと思っていました。 ・日中、スマホの減りがやたら早かった。これについては因果関係がわかりませんが、私が普段持ち歩いている2台(エクスペリアとアイフォン)とも、夕刻には30%台に減っていて(通常なら50%以上残っている)、なぜだろうと不思議に思っていました。上記のうち、とくに金魚の様子については、この先もしばらく注意して観察しようと思います。
2021年02月14日
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ささだあきらさんのブログで新橋のチャーハン王に行った記事を読んで、無性に食べたくなりました。最近は週に2~3日在宅ですが、出社の日を見計らって、私もひとりで食べに行きました。チャーハン王は、ニュー新橋ビルの地下にあって、私の職場からは徒歩10分。店内に客は3名のみ。というか、このご時世、しかも14時頃で3名も客が来ていたのはさすがです。店の指南書?どおり、半分はそのまま食べて、残り半分に酢醤油の特性タレとラー油を少しずつかけながら食べてみました。そのままでも、十分旨味が効いていて美味しいのですが、特製タレをかけることによって、旨味が爆発します。この変化は結構強烈。ただ、その分飽きがきそうな味になるので、特製タレはやはり後半半分以降で使ったほうが良いと思います。ラー油をかけるとさらにパンチが増しますが、こちらはお好み次第で、という感じでよいと思います。相変わらず、美味しいチャーハンですが、これでお値段がもう少し控えめならなおうれしいのですけどね。ここのチャーハンを食べて、コーヒースタンドでコーヒーを飲んで、ジャスト1000円ぐらいが理想です。
2021年02月13日
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子供の生まれ年のビンテージが安価に出回っているのを見つけて3本購入した02ドルシュヴィール。これが最後の一本です。濃厚なイエローでゴールドがかかっています。香りは綺麗なセメダイン香、塩ビ、黄色い花、メープルシロップ。味わいは甘く濃縮感のある果実味のアタック。酸はビビッドとはいえませんが、それなりにあります。総じて完全に半甘口といってよい仕上がりで、同時に購入した97年や03年との味わいの違いには驚くばかりです。とはいえ、3千円を切るボトルとしては十分な内容で、たまたま一緒に食したかぼちゃのムースに良くマッチしていました。★★★☆
2021年02月11日
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全国通訳案内士の試験に合格したので、お祝いにセラーにに寝かせてあったグランクリュの1本を開けることにしました。シャルパン・パリゾは昔から私のお気に入りの生産者です。とはいえ、このところずっと良いこともめでたいこともなかったので(笑)飲むのはかなり久しぶりです。ザルトのブルゴーニュグラスに注ぐと、色調は濃いめのガーネットで、エッジは少し複雑なニュアンスを呈しています。ブラックベリーやブラックチェリーなどの果実、八角、リコリスなどの華やかで甘いスパイス香、ユーカリ、深煎りの珈琲、それにスーボワ。綺麗な熟成香で、少し揮発性塗料を思わせるようなニュアンスがあります。口に含むと、なめらかで豊かな果実味のアタック。酸はしなやかでエッジが丸く、タンニンは非常に豊富で完全に溶け込んではいませんが、よく熟していて飲みづらさはありません。若い時から飲みやすいパリゾですが、さすがグランクリュだけあって、12年経っても、まだ少し早かったというか、ここまで待ったのならもう少し寝かせたほうがよかったかもという感はあります。とはいえ、十分すぎるほど美味しいです。結局小瓶に移して、3日かけて飲みましたが、3日目になってもほとんど落ちず、香りもよく残っていて美味しく飲めました。パリゾはまだ05、09、10VTの特級が数本残っているので、もうしばらく愉しむことができそうです。ここぞというところでまた開けようと思います。★★★★☆
2021年02月09日
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河野酒店さんよりシャルル・ノエラの08CC,09サヴィニー同じく河野酒店さんのラ・リコルマ[2000](サン・ジュースト・ア・レンテンナーノ)同じく河野さんのセドリック・ブシャール。ベシャラン&ズルシュル&プレスル&オート・ランブレ&プレスルニコラポテルの07コート・ド・ニュイ・ヴィラージュ ルージュ&ラドワ。3k台ですWA100点含むルチアーノ・サンドローネの3本セットA。割田屋さんよりこれも面白いですね。割田さんよりエリオアルターレのバックビンテージ。エスカルゴさんの18オレリアン・ヴェルデウメムラさんよりコント・ジョルジュ・ド・ヴォギュエの17ミュジニー ヴィエーユ・ヴィーニュ [2017]ウメムラさんの家飲み応援・特別価格ブルゴーニュ 赤ワイン 4本セット第14弾すむらさんよりドメーヌ・ルロワの13クロヴジョおなじくすむらさんよりルロワの03シャンボールミュジニー・シャルム
2021年02月07日
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全国通訳案内士の試験に合格することができました!このコロナ禍の折になぜあえて通訳ガイド?という話もありますが、経緯等についてはまた追々書いていこうと思います。(書き出すと長くなりますので:笑)今はとりあえず、ホッとしています。
2021年02月06日
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最近、ビジネスホテルに宿泊する機会がありました。(コロナで隔離されたわけではありません。)ホテルに宿泊するときにいつも悩むのが、「就寝時に空調をどうするか」です。狭いビジネスホテルの場合、それによって吹き出し口の位置なども大きく影響します。今回止まったのは古い部屋で、エアコンも部屋に備え付けの床置式のものでした。ネットで検索してみると、・20℃前後でつけっぱなしで寝る。・タイマー設定で、就寝時と起床の1時間前ぐらいからONにする・就寝前に部屋を暖めておいて、就寝時はOFFにするなど、諸説あるようですが・・寝るときの暖房はこれがベスト!エアコンメーカーに聞いた、冬の睡眠の質を上げるコツhttps://cancam.jp/archives/762068これを読んで目から鱗だったことがあります。そもそも、これまで設定温度が高すぎたのです!私は今まで、夜も空調をつけっぱなしにしていたのですが、大抵いつも夜中に暑くなって布団を蹴とばしてしまったりしていました。原因は、エアコンの設定温度を冬場も25℃前後にしていたことにあったようです。冬はそれでは暑すぎるのだそうです。20℃、もしくはそれ以下が好ましいのだとか。この日は結局、寝る前に部屋を暖めておいて、就寝時はエアコンをOFFにして寝てみました。布団は1枚だけ、寝巻きはホテルの薄いガウン一枚でしたが、特に寒くもなく気持ちよく眠りにつくことができました。ホテルや集合住宅は建物自体が熱をキープすることもあるのでしょう。戸建て1Fの私の寝室は、明け方デロンギがないと寒くて凍えそうになってしまうものですが。とはいえ、我が家で寝る時も、これからはもう少し暖房を控えめにしてみようと思いました。
2021年02月06日
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例年、大国魂神社でご祈祷を受けるのですが、今年はなかなかその機会がなく、気づけば1月が終わってしまうではありませんか。ということで、月末ギリギリになりましたが、府中の大国魂神社にご祈祷を受けに行ってきました。緊急事態宣言の真っただ中ということで、府中の駅前も人が少なめでした。 鳥居の先には寄進者の名が書かれた提灯が並んでいて華やか。一方で、正月に参道を埋め尽くす屋台は、この日数軒しか出ていませんでした。 本殿に入る手前ぐらいから、参拝者の列ができていました。思いのほか混んでいるなと思ったら、ご祈祷も同様で、1時間以上待たされました。写真はご祈祷を待つ人用の臨時のテント。密になるのが怖いので、この中で待つのはやめておきました。ご祈祷は、正月などは本殿裏の裏庭のようなところで行われることもありますが、この日は拝殿の中で行われました。ヨコはおよそ一人分ずつスペースを空けて、前後も互い違いになるように配慮されていました。幸いこの日は、咳やくしゃみをする人もなく、ご祈祷中は静かなものでした。これならコロナが感染することもないだろうなと思いました。来ていたのは、9割方「厄除け」。それに家内安全や私のような諸災防除が数名ずつ。コロナを恐れてか、お宮参りの人は一人もいませんでした。 ここのご祈祷を始めて受けたのは、就職した年ですから、23歳の時です。このブログにも記事を載せていますが、三重県での工場実習が延期になって、事故をおこしたり、痔になったりと、鬱々とした日々を過ごしていました。そんな時、実家に帰省した折に進められて受けました。以来なんだかんだで30年以上毎年欠かさず受けています。
2021年02月05日
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うきうきさんの正月福袋、気づけばいいペースで開けてしまっています。本当はもう少しセラーで休ませてからのほうがいいんですけどね。今回夕食の肉料理に合わせてあけたのはシチリアの赤です。プリミティーボとかその手の土着品種かと思えば、CS70%+CF30%だそうです。市販価格は4~5K。晩酌用としては結構いいお値段ですね。アルコール度はこの地のワインらしくしっかり14%あります。2014年とあって、少し時期的にキツかったかもしれません。香りがあまり開いてくれない。黒い果実やスパイスなどの濃厚な要素はあるのですが、あまり官能的なものではありません。味わいは骨格がしっかり、高いアルコール度と膨大なタンニンを思えば飲み口はかなりよいのですが、こちらも直球ど真ん中という感じであまりニュアンスや抑揚を感じられないのが、イマイチ杯が進まない理由です。イタリアのボルドーブレンドって、こういうのが多いですね。十年単位で熟成させれば、全然違った表情を見せてくれるのでしょうか?いつもそこまで待てずに早飲みしてしまいますが。★★★
2021年02月04日
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