とっち家の韓国ごはん

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とっちまむ

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2007.03.13
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テーマ: 韓国!(17313)
カテゴリ: ◆韓国の人々◆
クラシックギターのレッスンを約8年ぶりに
再開することになった。

偶然にも近所の大学の文化講座の中に
ギター講座を見つけたのだった。
しかも個人レッスンあり。
講師のプロフィールを見ると
「スペイン王立音楽院クラシックギター科卒」
と書いてある。

光州市内の文化センターで開かれているギター教室というのは
多数あるが、たいていフォークギターでじゃかじゃかやるか、
歌の伴奏。
今までちゃんとしたクラシックギターの先生を
見つけられないでいたのだが
待ったかいがあったというか。
でもこの8年は長かった..

初級クラスで
初心者のおばちゃんたちを相手に
♪シ、シ、シ、シ、ミ、ミ、ミ、ミ(基本の基本)
なんてのばかりやってた先生も
私が子供のときからやっていて、
しかも日本から来たというので
大歓迎。

オリエンテーションでは何か弾いてみてと言われ、
暗譜している曲があまりないので
とりあえずアルハンブラとバリオスのワルツ3番を
弾いてみた。
久々に人前で弾く緊張感がたまらない。
(指は思うように動かないのだけれど..)

先生も叩きがいのあるやつがやってきたと
思ったのか
レッスンはみんなが終わった最後の時間にして
そして一緒に勉強していこうと言われた。

そして1週間後の最初のレッスン日。
もともとレッスン時間25分のところを
50分も見てもらい
そしてずうずうしくもよければスペイン語も
少しずつ教えてほしいといったところ
もちろんそのくらいはできるとOKをもらい..
一石二鳥の倍増ぐらい得した気分^^

レッスン後、昼食を一緒にしながら
スペインの話やらギターの話で盛り上がり
ああ、ここでこんな話ができる人に会うなんて
大感動!!

でもやっぱり先生の口からでてきたのは
「この国はクラシックを理解できない人が多すぎる、
そういうのを受け入れる文化でない」
という話。
それも同感。
スペイン留学後、数年間あちこちで演奏活動をしたけれど
1度は聞きにきても「そういう音楽はよくわからない」
といった感じで定着しない。
ギターといえば手軽にできる歌の伴奏用としてしか
見てもらえない。

本気で勉強する人がいれば、
自分がスペインから優秀な先生を呼ぶことだってできるのに
不本意ながらもフォークギターや演歌伴奏も教え、
ジャンルを問わず演奏しなければ生計もたてられないという現実。

車の中に楽器を置いていくことに対しても
「大丈夫、この国には何百万ウォンもするギターがあるなんて
 想像できる人さえもいないんだから...」

この国の文化的レベルの低さに失望し
こんなことならそのままスペインにいたかったという先生...

そうだろうな、私だってため息がでるほどの
芸術への関心の低さ。
音楽や舞踊、美術などは学校の勉強が思わしくない人が
やるものという感覚がいまだ多くの人の中にある。

義母はコンジュのピアノは3年生でやめさせろという。
その程度までやればいいだろう。
ピアノなんかよりは英語や勉強をさせろというのだ。
でも英語や勉強だけができたところで何になるというのか?
言葉は道具でしかないこと、学歴が役にたたないことは私が十分承知している。
何でも実用的なもの、金になるものばかりを追うのがこの国。
ピアノを続けるのは何もピアニストになるためではない。
学校の音楽の成績をよくするためでもない。
芸術に接する心の豊かさや余裕をもつにはまだまだなのだろう。
それとも永遠に無理!?


私は自分のやりたいこと
(コンクールにでたい、アンサンブルでも独奏でもいいから発表する場がほしい)
を伝え、

先生の「もう少しレッスンをして勘を取り戻したら演奏会をする方向で考えよう。
それから一般人のアンサンブルグループも作っていこう」という言葉を
希望の光にしてこの先生についていくことに決めた。

私のギター人生第2幕が幕をあげた。









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Last updated  2007.03.13 10:55:22
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