星の国から星の街へ(旧 ヴァン・ノアール)

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2024.05.28
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イギリスは陸軍の縮小で2010年と比較して現在は7割の約7万3千人に。

 最近のニュースで目を引くのはイギリス保守党の「スナク首相」が7月4日に行われる総選挙で勝利したら「18歳を対象に12ヶ月間の兵役を導入する」と公約に挙げた事です。イギリスでは1960年に徴兵制は廃止されていて、アンケートでは若い層の反対意見が多いのに対して65歳以上では半数近くが賛成という結果も出ていました。この動きはイギリスに限った事ではなくフランスやオランダ等でも徴兵制復活の意見が出ているようです。

 もしシンガポール在住の経験が無ければ「徴兵制って何だか世界大戦の暗いイメージ」と思ったかもしれませんが、シンガポールは世界66ヵ国で実施されている徴兵制がある国の1つで、マレーシアから独立した1965年の2年後から始まり現在に至っています。独立当時、シンガポールはイギリス軍に国の防衛を頼っていましたが、徐々にイギリス軍が撤退したため徴兵制を導入したという経緯です。​
「イスラエル」や「台湾」を軍事練習のモデルにし、イスラエルの場合は近隣の諸国がイスラム圏であること、シンガポールも北にマレーシア、南にインドネシアとイスラム圏の国に挟まれているからというのが理由です。台湾では現在も軍事演習を行っています。

 「NS(ナショナル・サービス)」と呼ばれ基本的には男性のみ18歳から約2年間の義務ですが、通っている学校や個人的な事情によって兵役の時期には個人差があり年々フレキシブルな対応になっているようです。

 来星当時はこの2年間学校の勉強の中断や職場での経験が女性より遅れてしまうため、女性の方が給料が高くなったりすると聞いて驚きました。そして昔は厳しい訓練で大変だったようですが、時代に合わせ今はそれほど厳しい訓練はないと聞いています。逆にNSで訓練を受けることによって「泳げなかった我が子が泳げるようになった」とか「きちんと社会生活に適応できる逞しい青年になってくれた」とか「人間育成」という意味でも歓迎している親たちの声も結構聞きました。当然この制度に反対している人達もいるのではと思いますが、そこはやはり強権国家の強みがあります。因みに親がPR(永住権)を持っている場合、国籍に関係なく子供は兵役の義務があります。

 在星時に徴兵制に対して悪いイメージが無かったため、世界での紛争が増えている現在自国の平和を守るために国民が義務として兵役に就くのは良い事ではないかとも思います。ただイギリスの場合この徴兵制の再導入には約25億ポンド(約4800億円)の予算が必要だそうで、総選挙に勝利したとてもこれを実行に移すのは難しいという予測もあるそうで今後の行方に注目です。

 ふと思うのは既にスウェーデンやノルウェー、デンマーク等、危機感を感じるヨーロッパの国々で徴兵制が導入されている昨今、日本は相変わらず憲法9条改正の議論も進まず、戦後ずっと自国防衛についてアメリカ頼りの姿勢を貫いている事にはやっぱり時代にそぐわないと違和感を感じます。






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最終更新日  2024.05.28 10:58:09
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