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chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
kimiki0593 @ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2008.05.24
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カテゴリ: 経済・ビジネス

 ということは、職場にギスギス感を抱いている人が、どれほど多いかと言うこと。
 そして、そんな現状を「何とかならないものか」と悩んでいる人が、多いと言うこと。
 そう、あちこちで、あの人も、この人も、みんなで困っている……。

 で、本著では、「何でそんなことになってしまったのか?」ということを
 あちこちの職場の現状分析から始めて、きちんと解き明かしていこうと試みる。
 そして、そのギスギス感から、どうすれば解放されるのかを考えるため、
 うまくやってる職場の実例を示し、そこからノウハウを学ぼうとしている。



バブル崩壊後、日本企業は効率化を追求し、成果主義へと向かった。
仕事における曖昧さは排除され、仕事の成果を軸に評価がなされるようになった。
従来、組織としては必要だからと、社員がお互い手を差し伸べていった業務は消失、
個人間の境界がハッキリし、従業員間の「壁」は高くなり、組織の「タコツボ化」が進んだ。

仕事の専門性の深化、複雑化が進むなかで、社員は、タコツボの奥へ奥へと入っていく。
仕事の前後工程への理解や意識の度合いが減り、仕事が分断されるようになった。
日本企業の強みであった「すりあわせ」「柔軟な協力体制」に綻びが生じ、
業務の狭間に落ちた仕事への対応が、出来なくなってしまった。

  役割構造がタコツボ化することによって、
  業務のはざまに落ちた仕事への対応ができなくなる。
  長期的な強力のインセンティブの不在は、

  協力しようにも、お互いの関係が希薄な中で、より一歩踏み込んだ関係とならない。
  問題が明らかになっても、はざまに落ちた問題が多いため、
  結局たらい回にとなり、解決しない。
  たらい回しを行っているうちに、関係が悪化し、
  ますます協力関係が阻害されるという悪循環である。



ま、こんな感じで、職場における「個人に求められること」の変化が、
かつて職場に存在した「協力関係」を、消失させてしまうきっかけになったというわけ。
「個人成績」だけに拘り、隣の社員との関わりなど一切気にしない。
同じ社内、同じオフィスで働きながら、「個人商店」の寄せ集めになってしまっている。

そして、このような状況から脱却するためのノウハウが語られるわけだが、
それらは、特別目新しいものではない。
かつて、どこの職場でも、当たり前に行われていたことのような気がする。
温故知新。

  一時期、
  「アメリカでは新卒の段階から専門的な職務に就き、その道でキャリアを磨く」
  という考え方が日本では祭り上げられた。
  この考え方が是とされて流布し、
  「だから、あちこち異動してジェネラリストを育てる日本式キャリアはダメだ」
  という考え方もセットで広まった。
  これは、物事を一面からしか捉えていない議論である。
  ちょっと自信をなくすと、すぐにアメリカ式がよいと礼賛するのは、
  日本人の悪い癖である。

このことば、ビジネスシーンだけではなく、色んな場面で言えると思う。
本著で、一番印象に残ったところ。





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Last updated  2008.05.24 15:07:50 コメントを書く


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