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Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2011.10.17
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 まだ、それほど一般的に知られているわけではないと思われる。
 しかし、私にとっては、とても気になり続けている言葉。
『愛着と愛着障害』 という本も、読まねばと思い続け、まだ読めていない。

 この言葉を、何時、どのようにして知ったのか、記憶が定かでない。
 もちろん、これまで手にした、何れかの書籍によってであることは間違いないが、
 それが、何という本の、どの部分であったのかが、思い出せない。
 ただ、この言葉の重要性だけが、頭の片隅に、ずっと残り続けている。


しかも、著者はあの岡田尊司さんである。
駅近くの書店に立ち寄ったとき、偶然に本著を目にしたのだが、
早速購入して、帰りのバスの中で読み始めた。

   ***

  発達障害という診断が普及したのはよいが、本来の定義を超えて広がりすぎ、
  過剰適用される問題も起きている。
  愛着障害によって生じた二次的な発達の問題のケースも少なくないことを考えると、
  より慎重な扱いが必要に思える。(p.139)

発達障害について、何でも遺伝子の問題として捉えようとするのは、やはり問題である。
そうしておいた方が、生育に関わった者の心的負担や責任は、大幅に軽減されるが、
やはり実際は、その生育に誰がどのような形で関わったかが、


そして本著では、多数の著名人について、その生育歴と人格が紹介されている。
ただ、それらを読んでいて感じたのは、精神分析の分野と共通する感覚である。
我が恩師は、生理学の分野の専門家であったためか、その世界の話題になると、
数量的な理論的実証を得るようにせよと、いつも忠告を与えてくれたものだ。

   ***


  それは支えてくれる人の愛情をもっと求めたいのにそれを我慢していることや、
  自分のことを振り返ってくれないことへの怒りに由来する段階と、
  もう少し成長して、支えてくれる人からの期待をうっとうしく感じ、
  距離をとろうとしている段階である。
  ことに後者の段階は、依存している愛着対象から分離と自立を遂げていくという
  大きな問題に向き合っているときだと言える。
  このとき本人は、期待に背くことで見捨てられてしまうかもしれないという不安と、
  しかし、依存から脱して責任ある存在として自立したいという欲求との間で、
  ジレンマを感じている。
  そうしたアンビバレントな思いを乗り越えるためには、
  支える側が反抗することを許容し、受け止め、それに動揺せず、
  その気持ちを認めてやることが大事である。(p.279)

この後に続く
「こちらの思いどおりにならないことは、
 自立の証しだと、むしろ祝福することなのである。」
という言葉が、私にとって、本著の中で最も印象に残ったものである。





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Last updated  2011.10.17 12:32:51 コメントを書く


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