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chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
kimiki0593 @ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2011.10.30
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カテゴリ: 社会・政治・時事

 地位も家庭も捨て、ロードス島に引きこもった経験を持つ。
 そして、その33年後、またしてもカプリ島に隠遁してしまった。
 しかし今回は、帝国の統治を放棄することはなかった。

 帝国全域からの情報収集と命令伝達のシステムを確立し、
 元老院へは書簡を送り承認を求めるという方法で、見事に遠隔操作に成功。
 その間、近衛軍団長官セイアヌスの指揮により、アグリッピーナ派は一掃され、
 故ゲルマニクスの妻と、その長男ネロ・カエサルは、流刑の身となった。

しかしその後、ティベリウスは、自分と共に執政官に就任していたセイアヌスの野心が顕わになると、

元老院に死刑とその即時執行を求めると、それはすぐ可決され、その日に処刑が執行された。
皇帝は、自らの手足として活用するため登用した人間が、その分際を越えることを許さなかった。

  ローマ帝国は、タキトゥスのような共和政シンパがどう批判しようと、
  カエサルが企画し、アウグストゥスが構築し、
  ティベリウスが盤石にしたという事実ではまちがいない。
  ティベリウスは何ひとつ新しい政治をやらなかったとして批判する研究者はいるが、
  新しい政治をやらなかったことが重要なのである。
  アウグストゥスが見事なまでに構築した帝政も、
  後を継いだ者のやり方しだいでは、一時期の改革で終わったにちがいないからだ。
  アウグストゥスの後を継いだティベリウスが、それを堅固にすることのみに専念したからこそ、
  帝政ローマは、次に誰が継ごうと盤石たりえたのである。(p.89)


ゲルマニクスの遺子の中で唯一生き残っていたカリグラが、3代皇帝に即位。
ティベリウス時代とは正反対の統治を行うという宣言で始まる「施政方針演説」を行う。
アウグストゥスの血を引く、まだ24歳の美しい若者は、全ての人々に大いに歓迎された。

しかし、その放漫財政により、即位して3年も経たないうちに、国家財政が破綻、
外政面でのひび割れも露呈し、人々の熱狂は嘘のように冷却していく。

その後を受け継いだのは、皇帝の叔父に当たる50歳のクラウディウスだった。





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Last updated  2011.10.30 16:19:41 コメントを書く
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