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2015.01.19
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カテゴリ: 教育・子育て

 岡田さんの 『愛着障害』 とは違い、決して単なる読み物ではない。
 「愛着」や「愛着障害」、そしてその「介入」について、
 これまでにどのような研究が行われてきたかを徹底的にまとめた一冊。

 まるで、たくさんの論文を読んだような気分になる本だが、
 各章の最後に「要約」を付けてくれているので、
 頭の中を整理しながら、読み進めることができるようになっている。
 それでも、なかなか手強い一冊だった。



  ジーナ・ボリスは、親子関係のどのような特徴が
  子どもの愛着にとって重要なのかを考察しています。
  彼らは、次のように主張しています。
  すなわち、子どもの愛着にとって最も影響するだろうと考えられる養育者の行動とは、
  情動面での利用可能性、養育と暖かさ、保護と安心感を与えることなどでしょう。
  それに対して、愛着にそれほど影響を与えないのは、
  教育、遊び、実用的な世話、しつけなどです。(p.41)

「愛着」というものを考える時、なかなか興味深いポイントだと思いました。

  ボウルビーは、子どもの近接性を求める愛着行動に対する
  愛着対象の応答(行動)を養育と呼びました。
  愛着の体制化は、子どもが受ける養育の質によって規定されます。

  安定した愛着を形成している乳児の母親は、感受性が高く応答的ですが、
  不安定-回避型の乳児の母親は拒絶的で侵入的であることが見いだされており、
  不安定-抵抗型の乳児の母親は、乳児への反応が関与に乏しく予測不可能でした。
  非体制型の愛着は、養育者が怖がらせるような行動や
  怖がっていることを示すことと関係していることが見いだされています。(p.57)


乳児にどのような「愛着」を規定するか、端的に示してくれています。

  愛着障害が何であるかについて正確にはまだわかっていないことがいくらかあります。
  ですが、3つの基準が明らかになっています。
  1.この障害は5歳以前に明らかになる、
  2.子どもは、重度のニグレクトや頻繁に養育者が代わることを経験している、
  3.発達の重要な時点で、弁別された愛着対象を持っていない。
  愛着障害の抑制性と脱抑制性のタイプは、同じ先行条件を持ち、
  同時に存在することもあるが、その性質や発達の過程は異なっています。
  両タイプは、愛着行動システムを超えた社会的関係にわたって見られます。
  抑制性の愛着障害は、養育がよい方向へ変化することで
  緩和されることがあるかもしれませんが、脱抑制性は持続するかもしれません。
  愛着障害の一部は側面は、非体制性愛着と類似しています。(p.244)

「愛着障害」については、まだまだ知らないことが多いけれど、
本著を読んで、もっと知りたいと思いました。





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Last updated  2015.01.20 00:43:03 コメントを書く
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