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chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
kimiki0593 @ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2025.08.15
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カテゴリ: 文芸
奔流篇 に続くシリーズ第4巻。
 TVドラマで言うと シーズン2 に突入し、五鈴屋三代のご寮さんとなった幸が、
 最も相性が良いと思われる三男・智蔵と共に、新たな商売を切り開いていく今巻。
 終盤は、前巻以上にスリリングで、ワクワクする展開です。

   ***

庄屋・仁左衛門の言葉に誇りを著しく傷つけられた惣次は店を飛び出し、帰ってこない。
惣次は呉服仲間の月行事に隠居願いを提出し、智蔵に五鈴屋を託すと告げていた。

そして、幸を伴い筑後座で「曽根崎心中」を観た後、智蔵は自分の嫁になって欲しいと告げる。

  何の才もない、木偶の坊の私だす。
  いっそ人形になりきって、幸の思うように動かしてもらいまひょ。
  遣い手の幸に思う存分、商いの知恵を絞ってもらえるように(p.89)

呉服仲間の寄合は、桔梗屋の助けもあって上手く事が運び、店の者にもその旨が伝えられる。
智蔵は幸、番頭・鉄助と共に波村を訪ね、仁左衛門と亮介に謝罪、手形の一件は無事解決し、
幸は、亮介の母・照から機織りの際に出る「機ずね」と呼ばれる残糸を分けてもらう。
そして、町内の披露目での嘲笑や侮蔑の空気も、治兵衛の言葉で一掃されるが、
その夜、五鈴屋を百年続く店に、「幸、頼みましたで」の言葉を残し、富久は他界する。

「浜羽二重」として五鈴屋が売り出したのは、真澄屋の手代が横流しした物との疑いがかけられ、
月行事と共に、智蔵、幸、鉄助は大坂呉服仲間の会所に出向くが、産地を明かせと迫られる。

懐から「機ずね」を取り出すと、伏見屋為右衛門が幸の言葉に嘘がないことを皆に説明する。

智蔵と幸は、波村の庄屋・仁左衛門宅で、治兵衛の妻・お染の叔父・茂作と行商の契約を結び、
かつて五鈴屋で奉公していた留七と伝七を、独り立ちした売り手として行商を任す。
さらに、幸は筑後座で出会った人形遣いの亀三に、人形の衣装を無償で提供すると、
それと同じ桑の実色の縮緬に黄檗の帯で十日間大入りの筑後座に通い続け、評判を呼ぶ。


真澄屋は、桔梗屋の暖簾は残すものの、店前現銀売りを始め、従来の奉公人は全て解雇すると、
大坂組と天満組の統合話や、桔梗屋が既に手金を受取り使ってしまったことを絡め強腰。
幸は、新たな買い上げ元が名乗り出たらどうなるかを一同に確認し、買い上げに名乗りを上げる。

   ***

今巻は、色々と新たな売り方を模索する幸の姿が描かれていましたが、
菊栄に会うため、久宝寺橋の近く、鉄漿粉専門の紅屋新店舗も訪れました。
そこで、二人で「女名前禁止」について語り合った後、
菊栄が取引先への紹介文を書いて幸に渡すシーンは、とても心温まるものでした。





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Last updated  2025.08.15 19:19:35 コメントを書く


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