若き女性にとって「結婚がゴール」 となされていた時代があった
「その一年前、朝川昌子は女子大を卒業した。
一人で九州を旅行してみたいというのがかねての望みだったが、
それが在学中は実現せずに、学校を出てから
初めてかなえられたのである。」
松本清張『山峡の章』
この一節をとってみても時代がわかろうというもの
今とは全然違うのである
その旅行中にひょんなことで、東大出の経済官僚の堀川と知り合う朝子は交際一年もしないうちに結婚することになる
旅行中に知り合ったとはいえ「三高」高学歴、収入安定おまけに背が高い理想の結婚のはず
ところが、ところがである
うまくいかないエリート意識の高い堀沢の冷たさばかりではない
朝子のほうもいけない
旅行で知り合った時に堀沢の友人も一緒だった
だだし、彼の職業も履歴もわからず
おまけにずんぐりむっくり、朝子は堀沢を選んだ
しっくりしない新婚生活に悩む朝子に妹と夫の失踪、死体発見の展開が待っていた
と、ミステリーは流れる
わたしは 文藝春秋社の松本清張全集
の38巻までしか
持っていないから未読がかなりある
最近、光文社でプレミアムミステリーと銘打って
あった文庫本を本屋で見つけた(おやおやもう第二弾か)
読んであるのも、ないものもあるけど
まだ読んでいないものを見つけると嬉しくなる
やはり清張さんの文章は落ち着く(うまいのである)冒頭の文章からして安心してはまった
(その時代に同時に生きていたいう安心感もあるのだろう)
よみがえり 2023年12月21日
こういうエンタメが好き 2023年12月19日
PR
カテゴリ
コメント新着
New!
ひよこ7444さんサイド自由欄
フリーページ
カレンダー
キーワードサーチ