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2004年08月17日

　サッカー五輪男子の小話。しかもスポーツ新聞も感心を持たない、お話。

　パラグアイ、イタリア戦の敗戦のショックから少し落ち着いてきました。Ｊリーグの○×審判より冷静かなぁ。

　　まずは愚痴でも書いてみようかな。

　各国がオーバーエイジを重要に使うオリンピックサッカーを山本監督はアジア予選の延長のように考えてしまっていたんだろうなぁ。もうそういう時代ではなくなっていたのに。イタリアもパラグアイも優勝狙ってチーム作りを本気で取り組んできた様子でしたね。
　私も、毎度の「オリンピックサッカー＝欧州はクラブ重視でやる気が無い」と思い、イタリアにはどうにかなるかと思っていたんですが、イタリアのオーバーエイジも選手達も何故か、伊達じゃなかった。あれは本気で優勝を狙ってる選手の良い目でした。

　まず、

問題１．イタリアが本気になった理由はなんなんだろう？

　首相からお金が出るとか？あっギリシャとは地理的に近いし、過去に軍事的な緊張もあったし・・・。

　あ～選手たちはアトランタやシドニーとはやる気が違うはずだなぁ。選手はここで注目されてレギュラーになりたいし、いいクラブへ移籍したいもんね。ＴＶで観てくれるからやる気が全然違うはずだなぁ。

　※パラグアイはサッカーしかメダル取れる競技はないからなぁ。次のガーナは陸上があるけど、ここで活躍して欧州移籍狙ってる選手ばかりなんだろうな。ヤバイな日本。

問題２．ここまでの敗戦２戦、日本五輪代表からアジア予選の時のようなオーラが感じられない。何故？　

　・・・アトランタやシドニーの時のように日本の選手に五輪で活躍して欧州移籍っていう選手が、今のアテネ組には一人もいないなぁ。替わりに将来を算段した大学生が入ってる。（サッカー選手になれなくても会社員や教師になれるって考えのアマチュア選手。）
　そういえば、この世代の彼らはアジアから世界に出ることが目標だったからその先は無かったのか。これまで各年代大会アジア予選落ちだったからなぁ。

問題３．山本監督は何故メダル、とか３６年とか言っていたのか？

　これがようやく分かりました。この疑問は、上の問題２の答えを考えていてようやく分かった。山本監督は選手たちのモチベーションの植え付け、上げるのにやっきになっていたってことだよ、きっと。それしか考えられない。信じられないことに選手たちは何のためにアテネで戦うかが、選手自主的にははっきりしていなかった。「谷間の世代と言われた事へのリベンジ」はアジア五輪大会準優勝や五輪出場で、選手たちには、もうそんなに強い意味を持って無いのかもしれない。
　だから山本監督は次のモチベーションのために、動機をはっきりさせるために、メダルとか３６年とか言うしかなかった。それは選手たちを戦わせるためへの叫びだったのかもしれない。

　協会から出る選手の日当２、３万円（他国から比べると多い方）。五輪期間中もＪリーグは行われている。長いことクラブを留守してポジション奪われるかもしれない、勝利給もはっきりしていない、メダルを取らないと大きなマネーは貰えない。そして学生の身分だから日当すら貰えない何のためにしのぎを削るか考え込むアマチュアが入ってる。

　ここで足折れるかもしれないけど行くか、という時、本当に行けるか？という愚問を選手に問う気は無い。ただ問題３．は、これで解けた。それだけ。

　選手はここまでよくやっている。だが、アジア五輪予選の時はもっと頑張っていた。どうしてあそこまでやれるのか、観ているこっちが疑問を持つぐらい頑張っていた。それがアテネ本戦に来てから出てない。予選で燃え尽きたのか？いやまさかそんな。

　あ～また根性論とか、感情論とか、精神的な書き物ものになってしまった。反省。

　山本監督とスタッフは、対戦前の戦略的に失敗。戦術的にもパラグアイ、イタリアのシステム研究に基づいた、秘策が観られなかった。秘策などしない？秘策は弱者が強者を倒すには必要。自分たちのサッカーが出来ないからこそ相手の弱点を突く秘策が必要になる。アトランタではブラジルのＣＢのギャップをロングで突いて成功。シドニーではフラット３と時差ぼけの無い優位を活かして積極アプローチで勝った。

　アテネでは、石垣島合宿と水分供給制御での後半残り20分からのリスクを持ってラインを上げる全員攻撃。阿部、小野のＦＫの優位性を活かす取り組み。サイドにロングフィードして流れて受けた田中達らの低いクロスで、高松（平山）がデコイ（囮）で2列目や背後から、闘莉王、大久保らのヘディングシュートなどが、観られたような、観られなかったような・・・。　

　まっ、ガーナ戦を観ましょか。

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