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あなたばかよね。おばかさんよね(細川たかし)。必殺仕置屋稼業 第12話「一筆啓上魔性が見えた」ある夜、市松は乾屋の前を通りかかる。屋敷に入ると主人から奉公人、赤ん坊まで一家九人が盗賊に惨殺されていた。死ぬ間際の主人から仕置を頼まれると主水に仕事を持ち掛ける。乾屋は爪に火を灯すような生活を経てやっと店を構えることのできた苦労人だった。調査をする中、薬問屋の越中屋が盗賊のアジトらしいとの情報が入る。市松が張り込んでいると店から見覚えのある女が出てきた。女はおるい(中川梨絵)といい市松の幼馴染だった。10年ぶりの再会を喜ぶ二人。おるいは三島の旅籠の娘だったが、今は薬問屋に嫁いでいる。何となく惹かれ合った二人はまた会うことを約束する。一方、印玄は盗賊たちに店の見取り図から飼っている犬の数まで調べた情報を売りつける図面師の存在を知る。その夜、市松とおるいは屋形船でエロティックムード。おるいは子どもの頃、市松に惚れていたが、歳が上なので好きになってはいけないと周囲から止められていたと打ち明ける。「その晩、朝まで泣き明かしたわ。それからはもう市さんとは口も利かなかった。一緒に遊びにも行かなかった。死んだお父つあんがなんて気の強い娘だろうと呆れてたけど…でももうだめね。こうして市さんと会ってしまったんだもの。きっとだめね」。市松はおるいを乾屋の屋敷に連れて行くと乾屋一家を殺したのは誰なのか問い詰める。おるいは夫・銀次(岸田森)の仕業だと白状するが、盗賊だったとは知らなかったと話す。しかも父親も盗賊の頭であり、銀次はおるいの父親の跡を継いで二代目襲名、父親の葬式の時に全てを知ったと言う。自分の運命を呪ったが死ぬのも生きるのも嫌だ、どうすればいいのか。一方、銀次は三島へ引き上げる前の大仕事として讃岐屋を狙っていた。そして帰宅してきたおるいに「また悪い病気が出て来たか」と浮気公認。銀次に抱かれながら市松と遊んだ子どもの頃を思い出す。そんなこんなで銀次は図面師のろくから讃岐屋の図面を奪うと口封じのためぶっ殺し。その様子を目撃したおるいは市松の許へ逃げ込む。市松はおるいを追って来た銀次の手下二人を瞬時に始末する。「市さん…あんた」「おるいさんもう一度聞くが乾屋を殺したのはあんたのご亭主なんだな?」「…」「そいつら一まとめにして片づけてもお前さん」「殺して…皆殺して。一人でも残ったら私が殺される。始末をして…市さん」。市松は主水たちに盗賊の正体を告げると三島へ立とうとする銀次たちを急襲、一人残らず仕置する。翌朝、仕事を終えて市松が帰宅するとおるいは始末した手下二人を慣れた手つきで片付けていた。「お帰りなさい。済んだの?」「ああ」「うちの人は?」「死んだよ皆」「そう」。てきぱきと食事の準備にとりかかろうとするおるいに市松は「眠いんだ。夕方まで放っといてくれないか?」と声を掛ける。疲れ切っている市松におるいは話し始める。「知ってたんだよ私は。乾屋であんたに問い詰められた時、そうだ市さんもきっと世の中の暗がりで生きている人間だ。きっと私と一緒なんだ。そう感じたわ。三島の旅籠に泊まってた人は皆そうなのよ。あんただって、あんたのお父つあんだって。でも凄かったわ、あの二人を殺した時。私ぞくぞくっとした。あんなこと他の人には出来ないわ。市さんだけよ。人殺しは随分見て来たけどあんな凄い殺しは初めてだった。良かった。市さんに会えて良かった」。市松はいつの間にか眠っている。夕方。市松はおるいに故郷の三島に帰ることを勧めるが「嫌だ、私は帰らない。三島でね人を殺したんだもの。お父つあんの後添えを殺したんだ。だから三島へは帰れない。私だって女の一人ぐらい殺せますよ」そう言うと行灯の中に入り込んでいた蛾を竹串で一突きする。そして市松に一緒に仕事をしようと抱き着く。「好きよ…好きよ…ずっと子どもの時からずっと市さんのこと…好きだったの…あんたに抱かれたかった…ねえ好きって言って…ねえ…好きって言って」。市松はおるいが蛾を刺した竹串を手に取るとおるいの首筋へ一突きする。表はおるいと遊んだ子どもの頃と同じ真っ赤な夕焼け。お・わ・り
2022年04月28日
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俺もお前もお前も俺も(作曲:渡辺宙明)。必殺仕置屋稼業 第11話「一筆啓上悪用が見えた」スーパー岡っ引き・黒門町の佐平次。その凄腕に与力も同心も一目置く存在。主水と亀吉が取り逃がしそうになった泥棒をゲット。自分の手柄を主水に譲る。ある日、島送りの囚人たちが江戸に戻ってくる。その一人、伊三郎(平泉成)を板倉屋の女房・お栄が出迎える。三年前、お栄は駕籠かきの源次(三吉こと鈴木建設・堀田常務)と辰次に言いがかりをつけられていたところを伊三郎に助けられるが、辰次に怪我を負わせた咎で佐平次によって島送りになっていたのだ。伊三郎に落ち度はなかったが、怪我を負わせたことを見過ごすわけにはいかなかった。そこで佐平次は罪滅ぼしに当面の宿を提供するが、全て佐平次の罠であり、源次、辰次ともグルだった。ある日、お栄は源次と辰次にばったり出会う。二人は三年前のことを詫びると伊三郎が泊っている宿に案内する。伊三郎は佐平次が紹介した宿に泊まっていた。伊三郎はお栄から生活費を受け取るものの、二度と自分に会わないよう約束させる。その帰り道「お楽しみでしたねー」と佐平次出現。伊三郎と不義密通を指摘、証人は源次と辰次。口止め料として百両を要求する。ある日、中村家に医者の良庵が「中川家」と間違えて訪ねてくる。せっかくなのでせんとりつは主水を診てもらう。良庵は下戸の主水にたまには酒を飲むよう勧める。源次と辰次は自分たちの取り分が一両だけだったことに不満を持ち、新たにお栄を脅迫、五十両を要求する。そのことを知った佐平次は二人を鉄拳制裁するが、一方で再就職に苦労していた伊三郎にお栄が相談を持ち掛けていたことを知っていた。伊三郎は佐平次の悪事を知り、刺し殺そうとするが返り討ちに遭う。お栄はおこうに全てを打ち明けると伊三郎の敵討ちを依頼する。しかし主水には佐平次の悪事が信じられない。とりあえず調べを開始。伊三郎とお栄の間には何も無かったことが分かるが、佐平次たちは不義密通カップルに脅迫を繰り返していた。主水たちは伊三郎を不憫に思う。「人の難儀を正面から救うってのは勇気のいることなんだ。とてもじゃねえが俺たちには出来ねえことだ。佐平次ってのは許せねえな」。しかし佐平次を殺れば奉行所は面子にかけても下手人を探し出す。しかも佐平次は鎖帷子を着込んでいる。市松の竹串も通用しない。「だったら尚更譲れねえな」。その言葉に主水は仕置を決意する。仕置料をゲットした印玄は風俗直行。市松は殺しをシュミレーションするが、鎖帷子に竹串が通らない。そんなこんなで印玄は源次と辰次を捕まえると二人揃って屋根から突き落とし「やめて止めてやめて止めてやめて止めてあれ~!」ダブルで落下。その頃、主水は良庵を酒に誘っていた。同じ頃、番屋で蕎麦をすすっていた佐平次を市松が障子越しに狙う。竹串が鎖帷子の穴を突き抜ける。竹串の先には血がついている。その場に倒れ込む佐平次。番屋の騒ぎを無視して良庵は主水に酒を勧めるが「ところが先生、そうはいかないんだ。ぼつぼつ先生の出番ですぜ」「何でだ?」。主水は泥酔している良庵に佐平次の検死をさせる。「えーと病名は…心の蔵の発作…心の蔵の発作じゃ」「俺も気をつけなくっちゃ」。翌日、主水は村野に報告「人の命は分からんもんだなあ」。同僚とも佐平次の死で持ち切り。「人の命は儚いもんですな―。佐平次の功績を思うと我々も反省されられるところが多いですな―」と適当なことを言う。お・わ・り
2022年04月24日
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私もサザエさん。あなたもサザエさん(作曲:渡辺宙明)必殺仕置屋稼業 第10話「一筆啓上姦計が見えた」主水は同僚・安田弥一郎(『暴れん坊将軍』のナレーターの人)の義父の葬儀に参列する。浪人だった安田は真面目な人柄が見込まれて安田家に婿養子に入った。その後、美人の妻・志津(チャータム)、一人息子の小太郎と幸せな毎日を過ごしている。数日後、安田の義父が風俗に通いまくって二十両の借金を残していたことが分かる。安田は返済のため自らの信条を犯して少額な賄賂を受け取るが発覚。賄賂を贈った女は即刻斬首、安田も覚悟を決めるが、綱紀粛正係の土方左馬之助に呼び出される。土方は南町奉行・鳥居甲斐守が全幅の信頼を寄せていた超切れ者。不正は絶対に許さない。そのため同心たちのあらゆる個人情報を徹底的に調べて管理、安田の事情も把握していた。そこで罪を不問にする代わりに志津を奉行に差し出すよう迫る。解き放ちになった安田は帰宅すると志津に正直に伝え、刑に服すると話す。義父のことも恨んでいない。その夜、志津は密かに指定された料亭に向かう。しかし奉行の姿はなく、土方と部下の佐々木、瀬川の三人に手籠めにされ自害する。安田は変わり果てた志津を見て激昂。土方たちに斬りかかるが返り討ちに遭ってしまう。翌日、現場検証が行われ主水も立ち会う。互いに刺し合っていた姿から心中として処理されるが、安田と志津が小太郎を残して心中するとは考えられない。主水は捨三と印玄に調べるよう指示「依頼人はこの俺だ。銭は無えが必ず作る」。一方、残った小太郎をどうするか?主水は小太郎を連れておはつの食堂へ。そこにいた市松におはつを横取りされないかやきもち。「いい歳しやがって」。子どもが好きな市松は小太郎に手作りの竹トンボをプレゼント。主水は真剣に小太郎を養子に迎え入れることを考える。その後、捨三の調べで土方たちが自らの地位を利用して婦女暴行や不正を重ねていたこと、安田と志津の心中が偽装だったことが分かる。万が一、事が露見しても切腹を命じるのは綱紀粛正係の土方であり、鳥居甲斐守の後ろ盾があると開き直っている。ある日、せんとりつは小太郎に二十両の借金がついて回っていることを知って激怒する。そのことで主水は志津が料亭に呼び出された謎を突き止め、土方に二十五両の借金を申し出る。「大工の支払いに充てるつもりか?」。土方は離れの新築はおろか、りつの身の丈や健康状態、出産した経験が無いことまで調べ上げていた。中村家を追い出された小太郎は捨三に預けられるが仕事の邪魔「印玄さんと遊んでおいで」「印玄さんどこ?」「屋根の上だ。あの人な変わった癖があってな、頭の調子がおかしくなると高い所に登りたがるんだよ」。屋根の上でボーっとしている印玄。「印玄さん遊ぼうよー」。反応無し。小太郎に突き飛ばされ「止めて止めて止めて止めてあれ~!」死亡。ではなく薪の上に落下してセーフ。印玄激怒。そこに市松が現れ「ばかがうつるぞ」と言って小太郎を引き取る。すっかり懐く小太郎を見て子どもの頃を思い出す(※第2話参照)。主水から子どもを欲しがっている大店がある、そこに養子にやったほうが小太郎のためになると進言されるが拒否。必ず堅気に育てる。仕事も乗り気ではないと言うが、仕置する相手が小太郎の両親を殺した連中と聞いて態度を一変する。主水は土方から二十五両の代わりにりつを差し出すよう言われていた。二十両は安田の借金返済に充て、残りの五両が仕置料だ。そしてりつを囮に土方たちを誘い出す作戦を提案。「いくら悪妻でも他人にナニされるのよく我慢できるね。ボク我慢できない」と言って印玄風俗に直行。身内の目の前であろうと仕事をこなすのが玄人だ。主水はりつに子授けで有名な笹森神社で丑三つ時にお百度参りするよう持ち掛け、土方にもそのことを伝える。そして当日。りつに近づこうとする土方を主水が声を掛ける。「日頃養子としていじめられている故、女房が犯されているところを見るのも一興かと存じまして」「お主も変態じゃな」「お互いさまで…奉行所心得其の十三、部下に破廉恥なる行為を強要したる者、即日切腹の事」土方を斬り捨てる主水。市松、印玄も佐々木と瀬川を仕留める。市松は仕事を終えて帰宅するが、自分のように竹串を作り、瞬時に蜘蛛を仕留める小太郎を見て驚愕する。「門前の小僧、習わぬ経を読むだ。あの坊主手放すなら今のうちだぜ」。市松は主水の進言に素直に従う。その頃、奉行所は土方たちの失踪で大騒ぎ。「行方が分からないのを探すっていうのは、無駄ってもんだぜ」にこにこの主水。お・わ・り
2022年04月24日
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みんなおんなじね。なかよしね(作曲:渡辺宙明)必殺仕置屋稼業 第9話「一筆啓上偽善が見えた」『ゴリポン君』や『おじゃまユーレイくん』を髣髴とさせる下品な絵草子でメガヒット中の蛙亭文蝶(寺田農)。「ガッツな笑いとド迫力!」のコピーでおなじみのコロコロコミックもびっくり。大奥ネタのエロティック絵草子もばか受けしたが、お上の逆鱗に触れ三十日間の手鎖の刑を受ける。絵草子は焼却処分。文蝶は手鎖で自由が利かなくなったが奥さんのおきくとはヒューヒューだよ。そこに極悪フェイスの晴太と三次が乱入、おきくを手籠めにする。文蝶は奉行所の差し金だと思い主水に抗議する。主水は二人を捕まえると話すが、他の筋から仕置してもらうと断られる。晴太と三次を操っていたのは貸本屋の孫兵衛だった。最近人気に溺れて版元の意見に従わない戯作者が増えていた。そこで版元たちは見せしめのため今回のような圧力をかけていた。その仕事を請け負っていたのが孫兵衛だった。ある日、おこうは文蝶からおきくの恨みを晴らしてほしいと仕置を依頼される。早速主水に打診するが、文蝶の一件で村野から始末書を書かされた主水は手柄を立てるため表の仕事で処理しようとする。その後、文蝶を訪ねると市松とバッタリ出くわす。市松は文蝶に仕置屋の存在を話していたのだ。さらに文蝶から筆を折るつもりはないときっぱり宣言されてしまう。文蝶の恨みを表で片付けようとする主水と裏で片付けようとする市松。結局主水は捨三を使って下調べ開始。一方、孫兵衛は奉行所の村野の許へ。孫兵衛は市中の戯作者たちが何を考え何を発表するか内偵する隠密だった。村野は素性がバレないよう文蝶の件から手を引くよう言い渡す。そんなこんなでおきくは晴太に誘われ、ついていくふりをして殺そうとするが返り討ちに遭ってしまう。おきくは文蝶の作品の挿絵を描いていた。市松はモデルを務めた縁で文蝶とおきくと知り合い、二人の人柄をよく知っていた。つうことでさっさと仕置に掛けたいところだが、主水はもう一つ何かがあるような気がする。孫兵衛はおきく殺しで捜査が及んで来た晴太と三次を武家屋敷のような自宅に匿うと文蝶に接触、きわどい新作の執筆を依頼する。出版も役人に知られないようすべて用意すると申し出る。晴太と三次、孫兵衛はつながった。孫兵衛の正体だけ掴めないまま、市松を通じて改めて文蝶の依頼を引き受ける。仕置料をゲットした印玄は風俗へ直撃、スッキリすると捨三が誘き出した三次を屋根から突き落とし「止めて助けて止めて助けて止めて助けてあれ~!」落下。絵草子を読んで興奮中の晴太を市松が仕留める。そして孫兵衛が文蝶から原稿を受け取っている現場に主水が急襲。「お前か文蝶そそのかして戯れ本書かせてたのは。貸本屋の孫兵衛とかいったな?その目つきや身のこなし方、只物じゃねえと踏んでたんだ」。孫兵衛の懐には十手が潜んでいた。「何でえ?これは」。そのまま身柄を確保。「手前エやっぱり昼行燈だな。俺を誰だと思ってるんだ?」「誰とも思っちゃいねえ、根性の腐った隠密廻りだ。やり過ぎ、やり過ぎなんだよ」。孫兵衛をバッサリ斬り捨てる主水。事件解決。主水の仕事に村野はにこにこだが、始末書の帳消しは文蝶が筆を折るまでお預け。そこで主水はおきくの墓参りをしている文蝶に接触、孫兵衛にそそのかされたことは揉み消したと伝える。「すんまへんな、おおきにおおきに」「じゃお前エ筆を折ってくれるんだな?」「へえ。折らしまへん」「えーッ!?」。お・わ・り
2022年04月23日
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眠い。必殺仕置屋稼業 第8話「一筆啓上正体が見えた」主水の同僚・山崎(織本順吉)は定年間近の地味で目立たない同心。ある日、主水と亀吉は山崎の下っ引き・仙吉が何者かに殺されるところを目撃する。山崎は島帰りの男・銀次の仕業だと言うが、銀次は否定しながら逃走。主水は銀次を取り逃した責任を問われ、検挙できなかった場合は年内一杯の給料を召し上げると言い渡される。そこで亀吉と必死になって銀次の手配書をあちこちにばら撒く。その頃、山崎は仙吉の女房おしま(吉行あぐりの娘)を訪ね、焼香を上げていた。仙吉は山崎の手足となって働いた優秀な下っ引きだった。その帰り、同じ長屋に住むおみよに飯炊きの仕事を紹介する。働く時間は亭主が留守にしている昼間だけ。おみよは旦那の稼ぎだけでは生活が苦しかったため二つ返事で快諾する。主水はおこうの店にも手配書を配るが、それを見ておこう激怒。銀次はおこうの幼馴染であり、無実を信じて匿っていた。銀次も下手人は山崎だと訴えるが、銀次を島送りにしたのは山崎と仙吉だったため説得力なし。そんなこんなでおみよは山崎の紹介で綿問屋・伊勢屋(覚禅)へ。伊勢屋は裏で人妻風俗店を経営、山崎は人妻を斡旋しては伊勢屋から多額の報酬を得ていた。「こんなに値踏みされたんじゃあ後々女を紹介する気になれねーな。すれっからしの女郎を紹介してるんじゃねーんだ。素人の、しかも他人のカミさんてところが客に受けてんじゃねーのかい?」とさらに報酬を要求。そして近々おしまを斡旋しようと企んでいた。おみよには逆らえば亭主を島送りにすると脅す鬼畜ぶりを発揮。主水には定年後は田舎で畑を耕して生活すると話す朴訥ぶりを披露。そんなこんなでおこうは托鉢に来た印玄に金を渡して銀次を逃走させる。主水は印玄に居所を教えろと迫るが口を割ろうとしない。その後、亀吉と仙吉殺しの実況見分を行うが、仙吉が殺された瞬間は灯篭が影になって見えなかった。「ということは山崎さんが殺ったということにもなるな…」。そこで山崎に「仙吉を殺したのはあんたでは?」とカマを掛けるが即座に否定される。山崎は上司の与力・真部を使って主水を臨時の見廻りに就かせる。主水を消すつもりでいたのだ。その日はおしまが伊勢屋に出向く日でもあった。仙吉は伊勢屋の悪事を掴み、山崎に報告するとおしまに話していた。仙吉は口封じのため殺されたのだ。おしまは山崎たちの仕置を依頼する手紙と頼み料をおこうの店先に置くと伊勢屋へ向かう。そして変態SMショーがスタート。真部はおしまを抱いてうっしっし。おしまは隙を狙って包丁を振り回すが、返り討ちに遭って殺されてしまう。おこうを通じて全ての真相を知った主水は仕事を引き受ける。おしまと面識のあった市松も加わる。印玄は番頭の辰平(一鉄斎春光)を屋根の上から突き飛ばして「止めて助けて止めて助けて止めてあれ~!」落下。続いて市松が伊勢屋を仕留める。翌日、主水は奉行所内で真部をぶっ殺すと仙吉殺しの捜査にイライラしている村野に「只今無事に解決しました。その件についてお知らせしたいことが」と耳打ち。みるみる青ざめる村野。山崎はそっと席を外すと助けを求めて真部を訪ねるが既に真部死亡。そこに村野と主水が現れ、仙吉殺しの調書を突き付けられる。逃れられないと悟った山崎はその場で切腹して果てる。「中村、この場のことは決して口外してはならぬぞ。南町奉行所には真部という与力も山崎という同心もいなかった。断じていなかった。もちろん仙吉もいなかった。従って銀次の手配書をもれなく集めて参れ」。そんなこんなで主水と亀吉はばら撒いた手配書を回収。「も~嫌こんな生活!」とぼやく亀吉。お・わ・り
2022年04月18日
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腰の振りが足りん。必殺仕置屋稼業 第7話「一筆啓上邪心が見えた」主水はせんとりつにせがまれ新しい着物を買わされる羽目に。呉服屋・丸幸を訪れると市松とニアミス。何かムカつく。そこに「仕置屋だ!」「仕置屋が捕まったぞ!」などの騒ぎが起こる。江戸で銭を貰って恨みを晴らす商売があるという話を聞いたことがあるが、噂だけではなかったと野次馬大騒ぎ。仕置屋壊滅に執念を燃やしていたのが南町の同心・堀田以蔵(イマケン)。通称「まむし」。今回八人目の容疑者を捕まえるが、ただの盗人だった。しかも過酷な取り調べに耐えらず死亡。与力の村野はやり過ぎだと注意するが「あれこそ仕置屋です」と自らの方針を曲げようとしない。そんな中おこうは主水に仕事を持ち込む。しかも2件、頼み料は合わせて十両。一件目は丸幸の女将おちかの依頼。おちかの夫で丸幸の養子・茂作は歌舞伎役者の清十郎とホモだった。おちかは何度も離縁を申し出たが拒否&DV。そのため茂作を人知れず殺してほしいと頼む。その帰り道、チンピラたちにぼこぼこにされている茂作と遭遇する。おちかは夫婦になる前から矢之助という遊び人と不義密通しまくり。茂作は何度も別れるよう頼んだが何者かに自分を殺させようとしていた。そこで店を守り、おちかの目を覚まさせるため矢之助を人知れず殺してほしいと頼む。どちらも仕置屋の仕事ではない。主水は断るが強引に押し付けられる。風俗通いの金が欲しい印玄、プロの市松は仕事を引き受けるが、捨三だけビビって猛反対。しかし「俺たちはな頼み人あっての稼業だぞ。やばいからと言って断ってちゃあ商売にならねえ」と主水に言い含められる。その後、どちらの訴えも事実だったことが分かる。そんな中、茂作と清十郎が心中する。しかし堀内は心中に見せかけた殺しと見抜く。大げさに泣きまくるおちか。案の定おちかと矢之助の犯行だったが、仕置屋の仕業で押し通すことにする。そんなこんなで容疑者の一人として市松が捕えられ、氏素性がはっきりしないことからマークされる。堀田は市松を泳がせ同心たちに尾行させる一方、おちかに接近。おちかが夫殺しは仕置屋の仕業だと打ち明けたところにおこうが訪ねてくる。すかさず堀田におこうのことを話すが、おこうは一枚上手「いやわてはえらい早とちりして噂だけでははっきりしたことは言えまへんな。そうでんねん噂だけでしたんや。いやもうそそっかしい性分でアハハハハ」と堀田に聴こえるように話し続ける。さらに「ご主人さんがあんなことにならはってホンマにご新造さんの思うとおりになりましたな」とわざとらしく頼み料を返そうとする。おこうが帰った後、おちかは堀田に守ってほしいとすがりつくが、堀田には全てお見通しだった。堀田の狙いはあくまで仕置屋だ。そんなこんなで主水は亀吉の顔面を高速連続ビンタした罪で市松を番所に放り込む。市松を合法的に守る最善の方法だったが、市松は金を貰った以上仕事をするのは掟だと主張。しかし「稼業」も守らないといけない。「今度の仕事はな殺しの手口を絶対に見せちゃならねえ。いいか仕置屋てのは噂だけでなこの江戸中に影も形もなかったてことにしなきゃならねえ」。その夜、印玄は風俗でスッキリした後おちかと矢之助が遊んでいる賭場へ。矢之助を捕らえて屋根から突き落とす。「やめて止めてやめて止めて」。爆走する矢之助を見ておちかびっくり「止まって止まって!」「やめて止めてやめて止めて」「止まって止まって!」「やめて止めてあれ~!」おちかの目の前で落下。知らせを聞いた堀内は番屋へ駆け込み市松の姿を確認。「こんな夜更けにどうしたんですか?」とすっとぼける主水を睨みつけるとおちかの屋敷へ向かう。主水は市松を牢から解き放つ。追い詰められたおちかは堀内に縋りつく。そこに「堀内さん、堀内さーん」と主水の声が聞こえる。堀内が席を外した隙に市松がおちかを仕留め、主水は堀内を突き刺す。「やっぱり…貴様か」「あんたはおちかを手籠めにしようとして刺されたんだ」。互いに刺し合った風にすると再び市松を番所に牢へ。その後、堀内の一件は不祥事として内々に処理、事情を知っている者には固く口留めしたと村野に報告。村野は主水の完璧な仕事ぶりを金一封に値すると絶賛するが「日頃の成績が悪すぎる。よって全て帳消しだ」。本気で悔しがる主水。お・わ・り
2022年04月17日
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花はいつか枯れる。必殺仕置屋稼業 第6話「一筆啓上怨霊が見えた」お盆だネ。井筒屋の女主人おそのは先代の主人だった夫の庄太郎の霊を供養していた。庄太郎は一年前、旅先の信州で物盗りに襲われ殺されていた。庄太郎亡き後、店は庄太郎の弟で番頭の清次郎と切り盛り、近々祝言を上げる予定だった。おそのは一人息子の信太郎が何気に手にしていた煙草入れを見て驚く。それは庄太郎が愛用していたものだった。その後も毎晩庄太郎の声が聞こえ、うなされ続ける。そもそも庄太郎の煙草入れをを誰が信太郎に届けたのか?ひょっとして庄太郎は生きて、今もどこかで見守っているのでは?そのことを打ち明けられたおこうは「ちょっと知り合いがおますさかいに、その人にちょっと探ってもらいましょうか?」と上手いことを言って仕事にすると早速主水に依頼。裏の仕事でもなく表の仕事でもなく、とりあえず捨三と印玄を使って調査開始。一方、おそのに庄太郎から手紙が届く。「今夜亥の刻 芝島森浄妙寺墓地 待っている」。庄太郎が活きていると確信、墓地に出向くと自分の名前を呼ぶ庄太郎の声が聞こえる。そして姿を現す庄太郎、捨三が跡を追いかけるが逃げられてしまう。翌日も捨三は井筒屋に張り込み、清次郎が浪人とチンピラ(ミッキー蛇川)と密会しているところを目撃する。清次郎は店とおそのを自分の物にするため庄太郎を殺そうと画策、浪人とチンピラに五十両を手渡して殺害したが、口止め料として二百両を要求されていた。しかしきっぱり拒否する。そのことをおそのはおこうから聞かされ動揺する。二人は仲が良かった、店も暖簾分けすることが決まっていた。清次郎が庄太郎を殺す理由が無い。「あんさん晴次郎はんを好きになってしまいはったんだすな。それやったらしょうがおまへん。女って悲しいもんだすな」。しかしおそのは清次郎の凶行に気づいていた。清次郎と庄太郎の間で気持ちが揺れる。奉行所に清次郎のことを訴えたとしても今度は一人息子の信太郎が世間からどう思われるか。その夜おそのは清次郎にぶっちゃけ核心を突いたところ「井筒屋は俺の物だ!」と豹変、がつがつ襲われる。後日、おこうの許におそのから仕置料が届く。包みには「お願いします」とだけ書かれた手紙も添えられていた。主水は井筒屋の暖簾に傷がつかないよう清次郎を心臓発作で死んだと見せかける必要があると考え、市松に清次郎の始末を依頼する。その矢先に信太郎が浪人&チンピラにかどわかされる。しかし番頭に扮した捨三が浪人を誘き出し、主水が仕留める。続いて印玄がチンピラを屋根に担ぎ上げて突き落とす。「助けて止めて助けて助けて止めて助けて止めてあれ~!」落下。そこへ清次郎が姿を見せるが、捨三が扮した庄太郎の亡霊に阿鼻叫喚。「兄さん…!兄さん!好きなんだよ…姉さんが!」恐怖のあまり泣きじゃくる清次郎を市松が竹串で仕留める。その後おそのと信太郎たちは清次郎を供養する。「ねえ旦那、人間てのは死んだあとどうなるんすかね?」「盛者必滅は世の習い。その先は分かるもんけ。ま生きてるうちが花だな」「花ねえ。こうやってあっしとつるんで草履すり減らしてウチに帰ったらかかあ…いやいや奥方たちにいびられる。これが花なんすかねえ?」「え?」。笑い合う主水と亀吉。お・わ・り
2022年04月17日
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イソップ―。必殺仕置屋稼業 第5話「一筆啓上幽鬼が見えた」ラストのどんでん返しにびっくり。大雨の深夜、主水はおこうに連れられ盲目の三味線引き・おしんを訪ねる。二年前、芸者だったおしんの姉は、同じく中洲の芸者おように殺されたという。おようは自分より三味線の名人だったおしんの姉に嫉妬していたのだ。確かにおしんの姉は溺死していたが、おようが殺した証拠はない。市松はおようならやりかねないと言う。とりあえず調査開始。捨三はおよう宅の屋根裏に潜伏。ちょうど情夫の円屋高兵衛が訪れていた。円屋によると絵師の国春(スガカン)が江戸中の盛り場から五人の女を選び一人ずつ描いているとのこと。「お前は人を押しのけてでも国春の筆に乗りたいんだろう?」。おようは上昇志向の塊だった。円屋はおようを選ぶよう画策する。確かにおようはいい女だが表情に棘がある。むしろ菊次という芸者がもっぱらの評判だった。その夜、主水は飲み屋で市松におようのことを聞き出そうとする。市松曰く少し遊んだ男なら誰でもおようの名は知っているという。そこへ流しの三味線引きがやってくる。頼み人のおしんだった。おしんは酔っ払いの客たちに乱暴されかかる。市松は黙って見ていられず酔っ払いたちを殴りつけ、主水がその場を収める。そんなこんなで座敷に国春が来ていると聞いておようは色めき立つが、菊次が選ばれそうだと耳にする。そこでおようは国春に自分を選んでくれるよう枕営業。しかし国春は菊次に決めていた。菊次の太鼓持ち・小八は国春に選ばれたことを喜ぶが、一方で自分の手に届かない存在になってしまうのではないかと素直に打ち明ける。そこにおようが現れ、国春の話を断るよう迫る。さらに困惑する菊次の頬をビンタすると円屋に菊次殺しを依頼する。その頃、市松は殺し屋仲間の志賀勝を訪ねていた。二年前、おしんの姉を事故死に見せかけて殺したのは志賀勝だった。そんなこんなで主水はおようの犯行を断定。「これから先もやりかねない。あの女は魔性の女だ」。市松も主水の説を支持するが、おようが依頼した殺し屋と仲立ちについては「どんなに汚い奴でも俺の仲間だ。名前は言えねえ」と言うと、別口の仕事が入っていることを理由に今回の仕事から外れる。市松のフリーダムぶりに怒り心頭の捨三と印玄。主水は仕置量の取り分がややこしくなるとうんざり。そんなこんなで印玄は円屋を捕まえると屋根の上に引きずり上げると勢いよく滑り落とす。「止めて助けて止めて助けて止めて助けてあれ~!」落下。そして主水と捨三はおようを襲撃するが、既に血まみれになって事切れていた。誰がおようを殺したのか?匕首で滅多突きされている。恐らく素人の手口だ。これでは仕置料は受け取れないが一応的は死んだ。スッキリしないが黙って懐に納める。おようを殺したのは小八だった。小八は菊次のためにおようを殺したのだ。そのことを菊次に報告する。菊次は小八に血まみれの手を洗うよう声を掛ける。そして川の水で両手を洗う小八にそっと寄り添いながら後ろから突き落とす。何が起こったのか分からない小八。必死で這い上がろうとするが、菊次は微笑を浮かべながら何度も小八を蹴飛ばす。小八は溺れ死んでしまう。翌日、国春は菊次を描いていた。おようはダメだ。女が美しいのは一瞬だけ。自分が描きたいのはその一瞬の美しさだと話す。菊次は無表情のままおようが死んだことを告げる。「男の人に殺されたという噂です。色々と噂の多い人でしたから…」。菊次の衝立の後ろに市松が潜んでいた。市松は一瞬の隙を狙って菊次の首筋に竹串を突き刺す。目を見開いたままの菊次。主水は市松に菊次が殺されたことを告げる。主水には市松の仕事だと分かっていた。「誰に頼まれた?当ててやろうか?頼み人はおようじゃねえか?」「そりゃあんまり話が出来過ぎてらあな」。市松は微笑みながら去って行く。その後。主水はおこうに仕事をしていないことがバレ、次の仕事の仕置料は差し引かれることになる。お・わ・り
2022年04月10日
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ぽてちん。必殺仕置屋稼業 第4話「一筆啓上仕掛が見えた」おこうの近所で火事が頻発。おこうの店も火消しに水をぶっかけられてびしょびしょ。遂に死人も出る。皆怒り心頭。土地の買い占めを進めている桔梗屋仁左エ門(船村一平刑事)が怪しいが、決定的な証拠がない。桔梗屋は住民たちを立ち退かせた後、吉原に負けない一大風俗街を作ろうと画策していた。そこに江戸の文春砲・高田京楽(山本學)が現れ、ブチ切れまくっている住民たちをなだめると現場検証を行う。京楽は「世直し京楽」と呼ばれる庶民の味方。今回の一件は必ず記事にすると約束する。しかし立ち退き料を貰って引き払う住民も出始めている。おこうは小間物問屋を営んでいるお美津と徹底抗戦を誓い合う。ある日、お美津(無名時代の竹下景子・モモレンジャー候補)は京楽とバッタリ出くわす。と見せかけて京楽はお美津の後をこっそりつけていた。とバレないようバッタリ出くわしたと見せかけて母親の形見の簪を渡そうとする。「そう遠慮しないでさー」。お美津には交際相手がいたので受け取りをお断り。「お美津さんの頭に刺してほしいんだヨー」と揉み合った拍子に簪が京楽の額を傷つける。京楽ブチ切れ、桔梗屋を訪ねると悪のタッグを組む。数日後とんでもない瓦版が巻かれる。「衝撃!十八歳の告白」「炎に狂った私の性」。小間物問屋の娘が恋に狂って放火したという。お美津を思わせる記事に町の連中ドン引き。店の表には誹謗中傷することを書いた紙が大量に張り付けられるなどSNS炎上状態。その日以来、お美津は村八分にされる。おこうだけお美津を励ますが、数日後、首を吊って死んでしまう。激怒したおこうは自ら頼み人になって主水に仕置を依頼する。捨三の調べで火消しの伝八と桔梗屋が繋がっていることが分かる。さらに京楽が瓦版屋にネタを売りつけたことも判明する。あとは仕置をするのみ。印玄が伝八、市松が桔梗屋、主水が京楽をそれぞれ手分けして一気に始末することになるが、京楽の屋敷には原稿の仕上がりを待つ瓦版屋が入り浸っている。主水は職場とせん・りつに出鱈目な嘘をついて時間を作ったものの、京楽は仕事が遅い。いつも締め切りギリギリ。いつまで経っても京楽が一人にならないため仕損じてしまう。市松は明後日の晩に桔梗屋を始末すると言う。その日は離れの完成を記念して宴会を開予定していた。そんなこんなで当日。桔梗屋の指令を受けた伝八がまたしても放火。そこに印玄が出現「火消しはお前エの役目だろ。消しなさい」と言って伝八を火の中に放り投げる。伝八パニクって火の上を猛烈にゴロゴロ回転。「ぎゃー!消して消して消して消して!」。火が消えたところで屋根の上に移動、勢いよく滑り落とされ「止めて助けて止めて助けて止めて助けてあれ~!」落下。続いて芸者を呼んでどんちゃん騒ぎ中、市松は竹串を仕込んだ折り鶴を桔梗屋へ飛ばす。首筋に突き刺さり折り鶴は真っ赤に染まる。そして主水は増築祝いが始まる前「髭を剃って来る」と言って屋敷を飛び出すと京楽の屋敷へダッシュ。一瞬にして京楽の首を斬ると再びダッシュで帰宅。何事もなかったように宴会に顔を出すが、棟梁たちの前でせんに今月から給金が三割減俸になったことを暴露される。お・わ・り
2022年04月10日
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「腹が立つ」と「腹が目立つ」は似てるけど少し違う。必殺仕置屋稼業 第3話「一筆啓上紐が見えた」こんなに凡作だったっけ?と思うぐらい凡作。おこうの店の前を島送りになった囚人たちが護送される。その中におさとの姿があった。妹のおちさがすがりつく。夫の加吉(中尾彬)も「金輪際博打はやらねーよ~」「戻ってきたら所帯を持とうぜ~」と絶叫。おこうは加吉を見て表情を強張らせる。その後、主水に加吉殺しを依頼する。仕置料は十両。相当な恨みだ。頼み人は島送りになったおさとだが、おこうも加吉に恨みを持っている様子。女中だったおさとは客の男に子どもができたと言って金を強請り取り、子どもを始末したことで三年の島送りとなっていた。動機は加吉が博打で作った借金の返済。捨三の調べでは博打からすっかり足を洗い、真面目な働いているという。そんなはずはないとおこうは疑う。その頃、島から帰ってきた富蔵(エバやん)という男がおちさを訪ねてくる。おさとが身体を壊し、江戸に帰りたがっている、加吉と所帯を持ちたいとうわごとのように言っているという。島から戻すには役人に袖の下が必要だ。それを聞いた加吉は鳩なみの脳みそしかないため博打でビックマネーを作ろうと提案。必死に加吉を止めるとおこうに自分の髪を売ろうとする。おこうは猛反対するが、おちさに押し切られてしまう。おちさと加吉は島の役人に知り合いがいるという同心・奥村に三十両を手渡す。加吉、富蔵、奥村はグルだった。三十両は山分け。そのことを知った主水は捨三の調べの甘さにぶち切れ。市松も加吉にナンパされそうになりぶち切れ。加吉はガチのホモだった。いいオトコに振られて加吉しょんぼり。そんなこんなで加吉はおちさに「三十両では足りない」と言って奥村の許へ連れていく。奥村も五十両が必要だと言っておちさに迫る。加吉しれっと退散。ぼろぼろになったおちさは橋の上から身を投げようとするが、加吉が駆けつけ「おさとが帰エれるんだヨ~!」と報せる。そこに人相の悪い男たちが現れる。「なかなかの上玉じゃねーか」。加吉は博打で作った借金の肩代わりにおちさを差し出していたのだ。しかも百両。女に貢がせるだけ貢がせて岡場所に売りつけるのが加吉のビジネスモデル。「兄さん騙したのね!」。またしても加吉はしれっと退散。怒りと絶望でおちさは川へ身を投げる。予想外の展開に慌てる加吉たち。捨三によるとおちさは助かったらしい。但し「死ねればずっと楽だったんでしょうが…行き先は岡場所か宿場女郎でしょう」。その頃、加吉はおさとの勤め先から訴えられ奉行所に掴まっていた。このままでは加吉を仕置できない。ところが加吉の小伝馬町送りが決定する。護送役は奥村と主水。後をつける富蔵。奥村と富蔵は加吉を逃がすことに成功。「思い通りですな」「何?」「私のほうも思い通りになりまして。実は今夜三人の男が死ぬんだ。一人目はあんた」。主水が奥村を斬り捨てる。印玄は屋根の上を走って逃げる富蔵を捕まえると突き飛ばす。屋根を滑り落ちる富蔵「止めてやめて止めてやめて止めてやめてあれ~!」落下。そして市松が微笑を浮かべながら加吉に近づく。加吉のハートはどきどき。しかし首筋に竹串を突き刺されて死亡。翌日、主水はおこうに疑問を突きつける。島送りになったおさとが十両もの大金を用意できるはずがない。加吉はおこうの亭主だったのでは?「まそりゃどうでもいいことだ」。おこうは何も答えない代わりに自分の取り分二両をせしめる。そんなこんなで一件落着。ではなく主水は加吉を逃した失態で半年間減俸を申し渡される。お・わ・り
2022年04月07日
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あの恋も過ぎてみれば淡い夜の夢。必殺仕置屋稼業 第2話「一筆啓上罠が見えた」源次は鳶辰(津川雅彦)配下の殺し屋だったが、女房のおみつ(今出川西紀)が妊娠し金が必要になったため裏稼業に復帰する。鳶辰は市松にとって育ての父親であり、市松もまた鳶辰率いる殺し屋組織のメンバーだった。鳶辰に市松の仕事を譲ってもらった源次は的の大和屋(市井商会の店主)を襲撃するが、用心棒に返り討ちに遭う。市松のサポートで何とか逃れることができたが、おみつに事情を打ち明けると絶命してしまう。ある日、主水は仕事と偽って早引けする。亀吉を煙に巻いて街ブラしているとめし屋の美少女・おはつと遭遇、心をときめかせる。その頃、おこうの許におみつが夫の恨みを晴らしてほしいと十両を手に現れる。おこうはおみつの夫が源次と知って依頼を引き受け、主水に仕事を斡旋する。的は源次を罠にかけた人物。市松は折鶴を見て父親のことを思い出す。父親も竹細工師で殺し屋だった。「すぐ帰って来るからな」。そう言い残して二度と帰ってこなかった。そこへ印玄が現れ、今度の仕事を告げる。市松は頼みの筋が源次と知っておみつを訪ねる。おみつは裏稼業を嫌っていたが、源次の恨みを晴らすためには手段は選ばないと話す。「俺と源次は友達だった。金なんか貰わなくったって力は貸してやる。俺の腕じゃ信用できないか?何とか言ったらどうだ?」「私はあなたにも裏稼業から足を洗ってほしいと言ったはずです。その気持ちは今でも変わらないわ」。源次とはおみつを巡っての恋敵でもあった。そのこともあって主水からの仕事を断る。主水は源次に仕事を取られた市松が殺しの的に源次の襲撃を密告したのではないかと疑う。そのことを突き付けられた市松は鳶辰に大和屋殺しの依頼は誰なのか尋ねる。「そいつは言えねえ。裏稼業の掟だからな。それにお前を危ない目に遭わせたくねえ」。鳶辰は兄貴分の倅の市松を自分の子どものように可愛がってきた。そして源次のことは忘れろと話す。「それが本当の玄人ってもんだぜ」。市松は納得して引き下がるが、その後おみつの自害を目の当たりにする。さらに捨三の調べで源次のことを大和屋に売ったのは鳶辰だったことが分かる。鳶辰は殺しを請け負う一方で、殺しの的に情報を密告しては莫大な利益を得ていた。大和屋に対しては勘定奉行とグルになって不正を働いていることを掴んでいた。殺し屋に狙われていることを知りながら町方に届け出ず用心棒を雇ったことがその証拠だ。大和屋は用心棒に鳶辰殺しを依頼するが、用心棒は鳶辰の配下に加わっていた。真相を知った市松は自分の父親を殺したのは鳶辰だと確信する。一方、主水もおこうから正式に仕事を引き受ける。但し市松抜きなら報酬は一人頭二両の計六両のみ。その後、鳶辰に大和屋から強請り取った千両を持って寺へ来るよう脅迫状を送り付ける。捨三は鳶辰から千両箱を奪うが、用心棒に後ろを斬られる。しかし鎖帷子のおかげで無傷。用心棒は主水が仕留め、鳶辰は印玄に寺の屋根から突き落とされる。地上に激突寸前、主水に真っ二つ。「それで済んだと思ったら大間違いだ」。そこに本物の鳶辰が姿を見せる。「これが裏稼業の裏ってもんだ」。鳶辰が手にした銃が主水と捨三を狙う。その時、折り鶴が飛来、折り鶴に仕込んだ竹串が鳶辰の首筋に突き刺さる。「ん?」。折り鶴が鳶辰の血を吸い上げて真っ赤に染まる。目に涙を浮かべて鳶辰の最後を見届ける市松。主水は命拾いしたとほっとするが、市松からしっかり二両を請求される。おかげで主水の取り分ゼロ。「二両とは安い命だな。危ねえ時はまたな」。翌日、主水は例のめし屋へ。おはつの姿を見つけるとにこにこで定食を注文する。お・わ・り
2022年04月03日
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車寅次郎はメロンに執着する男。必殺仕置屋稼業 第1話「一筆啓上地獄が見えた」御存知必殺シリーズ第6弾にして中村主水シリーズ第3弾。第2弾をすっ飛ばしたのは舞台がいきなり幕末へタイムワープするから。なので~~~時系列順に鑑賞。本作からこれまでの三番手から主役にポジション変更。「一筆啓上火の用心/こんち日柄も良いようで/あなたの御命貰います/人の御命頂くからは/いずれ私も地獄道/右手に刃を握っていても/にわか仕込みの南無阿弥陀仏/まずはこれまで/あらあらかしこ」(ナレーション:草笛光子)。北町奉行所同心・中村主水登場。このたび南町奉行所への転勤が決まり何だか憂鬱。ある夜、雑踏に紛れて男が竹串で人を殺すところを目撃する。主水は男を追うが見失ってしまう。転勤が決まりせんとりつは調子に乗って屋敷を増築、さらに主水の監視役として岡っ引きの亀吉(小松政夫)を雇う。そんなこんなで初出勤するが早くも釘を刺される。南町はコンプライアンスが超厳しく、島送りになった女に金を渡しただけで同心が粛清されていた。咎人に対する情けは一切無用。ある日、近江屋利兵衛(ムーミンパパの声の人)が妾のおみよに斬りつけられそうになる場面に遭遇。主水は穏便に処理しようとするが、上司の与力・高畑(川浜高校の教員共の一人)から詮議無用、死罪が申し付けられる。首をはねられるおみよを前にして己の無力を感じる主水。その後、新富町で髪結いを営んでいるおこう(勝新の妻)という女から近江屋の仕置を依頼される。報酬は口利き料を含めて四両。「知ってまっせ。あんさんが以前仕置人をしてはったこと。ちゃーんと聞いてまっせ」。おこうは主水を徹底的にリサーチしていた。仕置人の頃のフリーダムライフから一変、表も裏もがんじがらめ。そんな中、おみよの妹・おいとに恨みを晴らしてほしいと泣きつかれるが、おこうの差し金と気づくとあっさり拒否。おみよはおこうの店で働いていたが、無理やり近江屋の妾にされた上にたった三ヶ月で放り出されたのだ。怒り心頭のおこうに「お前はな仕置人などという夢のような話をでっちあげて人様から金を搾り上げる悪党だ。騙りだ。イカサマ師だ」と徹底拒否する。二人のやり取りを見ていたおいとは、おみよの妹だと明かしたうえで近江屋に接近、自分の手で殺そうとするが却って慰み者にされてしまう。その後、主水はおこうからおいとが死んだことを知らされる。首を括って死んだ父親の葬式を済ませた後、井戸に身を投げたのだ。大雨の中、運ばれていくおいとの棺桶。「これでも中村はん目を瞑ると言わはるのだすか?うちは中村はんを見損のうてました!もう二度とお目にかかりまへん!」。その夜、主水は先日の男・市松(沖雅也)を突き止めてスカウトする。「引き受けた。お前エを冥途に送った後にな」。さらにかつて面倒を見ていた銭湯の釜番・捨三(渡辺篤史)を訪ねると手を貸せと頼む。「調べ物なら何もおいらに頼まなくて下っ引きなら大勢…じゃまたあれ始めるんですか?」。主水は「また来るぞ」とだけ言い残す。その後、捨三の調べでおみよ・おいとの父親が寝たきりになったのは、元屋根職人の伝次に屋根から突き落とされたせいだと分かる。主水は伝次を半殺しにするとあっという間に口を割らせる。そして市松を訪ねるが、市松に後ろを取られる。市松は殺しの的を確認すると主水を始末しようとするが、自分の腹に刀が突き付けられていることに気づく。「どっちに転んでもあんまり良い籤じゃねえな。だが殺しの数は俺の方が上だぜ」「刀引いてくれや」「だめだ。俺はかかあを始め人様信用しねえことにしてるんだ」。市松は手を緩め、主水の実力に戦慄する。そんなこんなで近江屋を仕置する日。捨三は主水に坊主崩れの印玄(新克利)を仲間に加えたいと提案する。「喋ったのか?」「へい」鉄拳制裁。すぐさま印玄を始末しようとするが、印玄の佇まいと素手で薪を割る怪力に刀を納める。こうして新生主水チーム結成。おこうは主水に四両を払うと、おいとの書き置きを渡そうとするが「金だけでいいんだ」と断られる。長崎に向かう近江屋を仕留めるため、それぞれ船宿に向かう主水たち。印玄はおみよ・おいとの父親を寝たきりにさせた瓦職人を屋根から突き落として転落死、主水は近江屋の番頭を仕留める。そして出航が早まり、船に乗り急ぐ騒ぎに紛れて市松が近江屋を始末する。しかしその場面を少女が目撃していた。市松は竹串を少女の眼前に突き立てる。少女は市松の手を探ろうとする。盲目だった。「おじちゃん船まで連れてって」「お前一人旅か?」「うん」。市松は笑顔で少女を抱きかかえて船に向かう。ほっと胸を撫で下ろす主水。お・わ・り
2022年04月03日
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