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幹の高さは4ートル前後、高い部分から手の平の形をした葉がたくさん伸びています。
枝がなく麻のような毛むくじゃらの幹が特徴なのです。
出張先の宮崎では多く見かけますが、この木は南の国から我が家に迷い込んでしまい
途方に暮れているような木なのです。
英語で棕櫚はpalm、 この語源はpalma(手の平)つまり、葉の形が手の平と似ている
ことに由来しているのです。木の上部から黄色の肉質の花を突き出して来ています。
形がユニークでかつグロテスクで、どう見ても綺麗とは云い難いのです。
この花が乾燥するとミイラのように収縮し茶色になり木に残るのです。
雄花の拡大。まだ花は開花していない状態のものそして開花した小さな花も多く
見えます。
近寄って見ると小さな花の花序がさらにたくさんまとまって大きな房をつくっています。
さらに近寄ってみると,2ミリくらいの丸い花です。先端に黄色や既に白くなっている
葯(?)をつけているのが雄しべなのでしょうか。
普通の植物繊維は水に触れると腐り易くなりますが、シュロの繊維それ自体の油分に
より耐水性があり、また非常に強く柔らかく、弾力性、耐久性に優れ、束子や箒の
素材としてはもってこいの天然素材なのです。
現在でも束子(タワシ)やシュロ箒として使われているのです。
シュロは日本には二種類、和棕櫚(ワジュロ)と唐棕櫚(トウジュロ)が生育している
とのこと。見分け方は簡単で、団扇状の細かい切れ込みを有する葉の先が途中で
折れ乱れてやや大型化するのがワジュロ、葉先までピンと筋が通って美しく、小振りで
庭木や公園樹としてより重宝されるのがトウジュロです。
よって我が家のものは間違いなく和棕櫚。
私が幼い頃、亡き祖母はがシュロの葉を編んでハエ叩きとして利用していたことを
思い出します。他にも、帽子、敷物、草履の裏、団扇、濁水の濾過材などにも昔は
使われていたことを知っているのです。
数年前中国を旅したときに、現地ガイドから中国ではこの若い花をタケノコのように
食用にするとも聞きました。どんな味となるのでしょうか?
しかしあまり挑戦したくない、そして本物のタケノコの旬の味を楽しんでいる
『アラカンオジサン』なのです。
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