JINさんの陽蜂農遠日記

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2019.08.15
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カテゴリ: JINさんの農園
昨日、8月14日午后に妻と我が実家に帰り、盆参りをしてきました。
といっても我が実家は我が家から徒歩にて数分の場所。
お盆は地域によっても違いますが、我が実家では今日8月15日を中心として8月13日~16日の
4日間、故人を偲び、ご先祖様や精霊が家族のもとに帰って来て一緒に過ごす日なのです。
13日の日に夕方早めに迎え火で故人を招き、16日には夜遅くに送り火で見送りをします。
お盆は仏教行事としての正式な呼び名は「盂蘭盆会(うらぼんえ)」と言い、
「お盆」は盂蘭盆会から変化して現在では親しみやすくそう呼ばれる様になったようです。
我が家の周辺では、お盆の迎え火は、家の門の近くの屋敷内に小さな四角の土の盆塚(祭壇)を
造り、その周囲にオガラを刺し、盆花を添えて準備をして、この土の盆塚(祭壇)の近くで、

私が子供の頃は、この盆塚を作るのが私の仕事でした。
畑の土を持って来て、土を箱に詰めるのではなく、四角く土を固めここに上る坂道も造った
事を今、懐しく想い出しています。
オガラとは麻の茎の皮をむいたもので、オガラの火に向かって煙に乗って先祖がやってくると
言われています。
8月13日のお盆の始まりの夕方に焚くことでこの世に帰ってくる時が来たよ、帰る場所はここだと
知らせているのです。迷わず帰ってこれるようにと目印を出しているのです。
併せて、この場所に、キュウリとナスで造った精霊馬(しょうりょううま)を置きます。
精霊馬とは、お盆に飾られるご先祖様をお迎えしたり、お送りしたりする乗り物のこと。
ご先祖様は東から来ると言われているので、迎え火、送り火の時は
キュウリは西向き、ナスは東向きに置くというのが我が実家のやり方です。




見立てて作ります。
我が家でゆっくりしていただいたあとは、あちらの世界にお戻りいただかなくてはいけません。
名残り惜しい気持ちを込めて、「ゆっくり」と帰っていただくために、ナスを牛に見立てて
ご先祖様をお送りするのです。
また、様々なお供え物をあちらの世界に持って行っていただくように、牛に荷物を持たせるという
意味合いもあるとの事です。
蓮の花の盆花です。
蓮の花を供えると、祖先が花びらを舟にして帰ってくるのだと昔、祖母から。




私が子供の頃には、細い竹を門型に置き、そこに鬼灯(ホオズキ)や稲等を吊るしていました。
鬼灯(ホオズキ)はふっくらした形と炎の様なオレンジ色から、お盆に帰ってくる、
ご先祖様や精霊が迷わずに帰って来れるように「鬼灯」の文字からもわかるように
灯りとしての道しるべになる様に提灯(ちょうちん)に見立てられ、
仏壇や盆棚、精霊棚に飾られたのです。







反対側から。



これがお迎え火に活躍したキュウリの精霊馬です。
右のナスの牛は送り火から帰る時にご先祖様が乗るのです。



こちらは精霊馬用の餌、ナスの角切りを里芋の葉の上に盛り付けた「水の子」と
呼ばれるものも供えます。左は「水の子」に水をかけるのに使われる香の葉
(樒(しきみ))で作ったミソハギの代用品。



そしてご先祖様にはご飯やオハギを。昨日はご飯と煮しめでした。



我が実家の、日蓮宗の掛け軸。
「南妙法蓮華経」「明治二十七年」、「龍口寺」の文字が。
明治二十七年は1894年ですので、この掛け軸も125年を経ています。



仏壇に近づいて。



日蓮聖人像。



我が実家の念持仏。



そして15時過ぎに我が実家の檀家寺の住職が盆供養に来てくださいました。



我が実家先祖代々之霊位牌。



私の両親の位牌。
毎年、この位牌を見て命日を再確認しています。
父の命日は中国で 天安門事件(1989年)が起きた日なのです。
そして今年は父が亡くなってから30年、母は25年経ったのです。
合掌そして感謝!!



我が祖父母の位牌。
祖父が亡くなったのは私が4歳、祖母は16歳の年齢の年でした。



明治時代の先祖の位牌。



「弘化」の文字の入った位牌。
「弘化」とは1844年から1848年までの期間を指す。171~175年前の位牌。
「仁孝(にんこう)天皇、孝明(こうめい)天皇の代の元号。前元号は天保(てんぽう)。
次元号は嘉永(かえい)。1844年(天保15)12月2日改元。江戸城大火などの凶事を
断ち切るために行われた(災異改元)。
弘化年間の江戸幕府の将軍は徳川家慶(いえよし)(12代)。
1846年(弘化3)に仁孝天皇が崩御し、皇子の孝明天皇が即位した。」と。



「文化十三年」の文字のある位牌。
「文化十三年」は1816年、203年前の位牌。
「文化」は享和の後、文政の前。1804年から1818年までの期間を指す。
この時代の天皇は光格天皇、仁孝天皇。
江戸幕府将軍は徳川家斉。町人文化が顕著に発展した時期であると。



我が〇〇家は寛永年間の1630年代からスタートした事が解っているのです。
亡き父が檀家寺に通い調べ上げたのです。よって現在までの「過去帳」もあるのです。
それによると、私は初代から数えて18代目の次男坊なのです。
約400年で18代ですので約22年/代という計算になります。
久しぶりに兄妹4人が全員夫婦で元気に集まり、ご先祖に感謝しながら思い出話を
ご先祖の前でビールを飲みながらしばし語りあったのでした。
お盆は祖先、故人だけでなく、身近な人とのかかわりを更に深める機会になっているのです。





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Last updated  2019.08.15 11:44:55
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