きょういく ユースフル! ~ 僕は触媒になりたい ~

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2012.01.25
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カテゴリ: 小学校

「小学校の先生」に、本当におすすめの本です!


きみ、ひとを育む教師(ひと)ならば
  「小学校の先生」といわれる私たちの仕事とその意味』

(岡崎勝、
ジャパンマシニスト社、2011/2、1500円)

読書メモの残りページ、一気に行きます。

今日が第6回(最終回)。

第1回は こちら

==============================
『きみ、ひとを育む教師(ひと)ならば』
読書メモ ロゴ
(p121~最後まで。
 第3章 「先生になりたいと思ったら、先生を辞めたいと思ったら」 より。
太字 は、この本の内容。 緑文字 は僕の個人的な意見・感想です。)

(先生のくらし方)

・精神疾患のいちばん多い職業が「教員」。

 2009年(平成21年)病気休職者の62%。

 ここに退職者は入っていない。
 しかし、定年前の退職は「もうやっていられない」という人が多いだろう。

・教員の仕事が多忙になった一番の理由:

  「子どもと親が多様化(個性化)したこと」

 たとえれば、いままで、どの子もたいていが既製服でまにあったものが、
 すべてオーダーメイドになった。

・担任1人で、いままでの費用とオーダーメイドの服を一日で作ることは
 できない。

 でも、いまはそれをやろうとする先生も多く、
 まるで「鶴の恩返し」のようです。

しょんぼり このたとえは、「うまいなあ」と思いました。
  教材研究や授業の準備などは子どもに合わせて工夫すれば限りがなく、
  熱心な先生ほど非常に時間と労力をかけられて、
  子どもと向きあわれています。

  教員は確かに子どものために仕事をしていますが、
  自分も大事にする、という「ワークライフバランス」も大事だと思います。

・公立学校の教員は「労働契約」を結んでいません。

 就職するときに「労働の内容、労働時間、給与の契約」を
 全く教えてもらっていません。

 「採用募集要項」には、初任給と勤務時間くらいは書いてありますが、
 それ以外は曖昧です。

 近代社会の法治国家なら、当然文書で示さなくてはならない。

びっくり そうなんですよね、
   仕事の時間と内容があまりはっきりしないところがあります。

   もちろん基準となる勤務時間はあるのですが、
   はっきり言って、僕の今までの勤務日で勤務時間を守った日は
   2%ぐらいだと思います。(^^;)

   「教員が普通にやるべき仕事内容」が、
   勤務時間内に終わらせられる量・内容ではないのです。
   (手抜きすれば別ですけど・・・。)

   だから、「いちおう勤務時間はこれだけ」と決まっているけれど、
   本当はどれぐらいの時間が適当であるか、誰も知らないのです。

   民間企業なら、「この仕事をやり遂げられる見込み時間は○○時間」といった
   ことが分かっていると思いますが・・・。

   これはたぶん永久に文書化できないと思います。
   人によって現場によって時期によって、違いすぎるので。

・たとえば、
 「夜に電話しても職員室にいつも誰か先生がいてくれるので
 よい学校だ」という保護者がいるとすると、
 それは違法状態を推進しているということになります。

大笑い こういう学校が、けっこうあります。
   いや、うちの学校も、たぶんそうです。
   まあ、夜に電話はめったにかかってきませんけど。

   僕の場合、持ち帰って仕事するのが面倒なので
   遅くまで学校に残ってすることが多かったです。

   今は家庭があるのでそれなりに早く帰るようにしています。

   以前、同僚の先生で毎日22時を超えて残られる方がいらっしゃって、
   同じ学年だったのですがかなり心配しました。
   やはり晩御飯を家で食べられるぐらいの時間には帰ってほしい、
   すべての教職員がそうなってほしい、と思います。

   僕はいちおう今の勤務校で「勤務時間適正化プロジェクトチーム」
   のリーダーをしていますが・・・進まないんだ、これが。

   現場の先生方に、早く帰ろうという意識がほとんどない。
   子どものために、明日のために、あれもしたい、これもしたい、
   という気持ちは痛いほどよくわかりますが・・・。  

(心身に疲労を感じたとき)

・もし、子どもの世話でおちこむような、
 元気が回復できないような疲労だとすると、
 それは、学級崩壊や学校崩壊のレベルの問題をふくんでいる。

 対策は、疲れている個人ではなく、
組織あげての問題 ととらえなくてはいけません。

しょんぼり 担任をもったら、一つのクラスを任されているので
   かなり個人に責任がのっかかってきます。
   でも、「学校」の中のことは、基本的に「組織として動く」を
   意識しておかないといけない。

   今ではそう思うのですが、若いときはなかなか・・・。
   ずいぶん個人でスタンドプレーに走り、組織に迷惑をかけたものです。

   個人でうまくいかなくなったときは、
   特に組織で対応しないと、というのは、よくわかります。

・一番の厳しい心身疲労の原因を構成しているものに、
 「職場の人間関係」が大きい。

・休んだって 地球も、学校も回る

ウィンク こう思えるかどうかですね。

   僕はなかなかそう思えなかったです。

   最近やっと、そう思えるようになってきました。

   周囲を信頼してお任せする、というのも、たまには大事ですね。

(教師という仕事)

・いじめ問題になると、
 「被害者・加害者とすぐに白黒をはっきりつけないといけない」
 と思う親や教師が多すぎます。

単純に被害者・加害者と線引きできません

・教師が「一人ひとりを大事にする」というときには、
一人の子どもだけではなく、周囲の子どもも大事にしていく ということが、
 当然ながらふくまれています。

 周囲に注意を喚起したり、本人を励ましたりすると同時に、
 本人には、周囲に甘えたり、
 「同情」を頼みに友だちをひき回したりしてはいけない、ということも
 いっておかなくてはなりません。

 「いじめ」の白黒をはっきりさせること以上に、
子ども同士の関係性をどうやって紡いでいくか が、
 いまの学校現場に問われているのです。

しょんぼり 僕はこれで、失敗しました。
   「いじめられている」と思う子を守ることばかりに終始し、
   周囲の子の反感を買ってしまったことがあります。

   逆に、いじめている子に指導しきれず、
   いじめがやまずに継続してしまったことも・・・。

   「この子」「このこと」ばっかり見ているような、
   視野の狭さが問題だったと、非常に反省しています。

   「バランス」とか「関係性」というものが
   どんなに大事か、身に染みて感じています。

(先生になりたいあなたへ)

・あなたの「小学校時代の楽しい思い出」は、
 子どもと向きあうとき、とくに、うまくいかないときに
 とても有効なアイテムになる。

 おもちゃも笑える話も大事にしよう。

(「あとがき」より)

・あなたの目の前にいる、
 「生きて生活している子どもたち」に、
 「生きて生活しているあなた」自身のことを話してほしい。

 そして、あなたが話したことと同じくらい、
 子どもたちの話も聞いてあげてください。

・この本は、教え育てるという営みが、
 高見からの「指導と教化」でなく、
 「 まず子どもたちといっしょに生活することに基本を置こう 」という
 きわめてシンプルなところから出発するべきだということを
 念じながら書きました。

スマイル この姿勢に非常に共感しながら、この本を読みました。
   「教師のバイブル」といえるような内容だと思います。
   なかなかここまで親切に、教師の裏側といえることまで事細かに
   教えてくれる本はないです。

   出会えたことに感謝します。
   ありがとうございました。

==============================

著者の岡崎先生は、
おそい・はやい・ひくい・たかい 』という雑誌を創刊し、
すでに多くの巻を重ねられています。

僕はまだ読んだことがありませんが、
「既成の価値観にとらわれないで、自前の考え方と方法で
 少しずつ教育や学校を楽しいものに創りなおそうとする『学校マガジン』」

という「創刊のことば」には強く感銘を受けました。

ぜひ手に取って読んでみたいです。

 ▼『 おそい・はやい・ひくい・たかい






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Last updated  2012.01.25 22:41:23
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