きょういく ユースフル! ~ 僕は触媒になりたい ~

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2012.03.13
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カテゴリ: 地震・防災

組合で買った本を借りて読みました。


『CDブック  しあわせ運べるように
(臼井真
、アスコム、2011/8、1600円)

===========================
内容:  (HMV レビュー(上のリンク先)より)

阪神淡路大震災で生まれ、神戸で16年間大切に歌い継がれてきた曲
しあわせ運べるように 」がいま、 東日本の被災地で歌われている。
作詞・作曲をした音楽教諭・臼井真が、曲が生まれた経緯や広まっていった
様子などを綴る。
===========================

かなりよかったです!

CDがついているのですが、
「しあわせ運べるように」ができたときの話や当時の話を知ってから聴くと、
またずっと味わい深いものがあります。

この曲が大大大好きになりました。

教師としては、「しあわせ運べるように」ができる前の、
子どもたちと臼井先生のかかわりが率直に書かれている部分にも
大変感銘を受けました。

全国の音楽の先生に読んでほしい本です。

=============================
『しあわせ運べるように』
読書メモ ロゴ
(最初からp128まで。
 ・以降の太字は本の内容。
 顔マークのあとの 緑文字 は僕の個人的コメントです。)

・私の中で、教育という仕事、教えるという営為についての考え方、
 感じ方が 根本的に変わった。

 授業ができるだけでしあわせ。

 究極的に言えば、生きているだけでも しあわせ。

 歌が歌えるのもしあわせ。

 地震はそういうことを教えてくれた。

 この感覚は、全国の音楽の先生にぜひわかってほしい。

・いろいろな子どもがいて、
 反抗したり 言うことを聞かなかったり
 さまざまなことがあるけれど、
 われわれは 好きな音楽を教えられて、
 皆が元気で歌が歌える、
 授業ができるだけでも いかにしあわせなことか。

大笑い つい、忙しい日常の中で、忘れてしまいますけど、
   そうなんですよね。

   子どもたちとすごすこの時間の一つひとつが、
   かけがえのない、大変ありがたい時間です。

   それを実感として持てるのは、
   震災などの影響でそれが奪われる状況を
   痛烈に感じたからだこそですね。

   僕は直接震災を経験していないですが、
   いつくるかわからない大地震を想定しながら、
   子どもたちと普通に過ごせる日々のありがたさも
   ひしひしと感じています。

   すぐに忘れてしまうけれど、
   忘れないように、
   したいです。

・「経過音」

 当初、歌詞の「亡くなった方々のぶんも」の
 「ぶーんも」部分に当たる
 「ソーミソド」 のメロディは
 「ソーミード」 だった。

 先生たちに最初に歌ってもらったときに、
 何人かの人が 経過音の「ソ」を入れて歌っていたので、
 その場で楽譜に経過音を入れた。

 たったひとつの音だが、
 これがすごく貴重な音。

 それが入ったことで、スムーズに歌えるようになった。

 もしこれがなかったら、少し幼い感じの曲になっていた。

スマイル 少し作曲の技術的なことになってしまいますが、
   僕も少し作曲をするので、
   「なるほど!」と思ったこの部分を
   メモさせてもらいました。

   ちょっとのことのようですが、
   大きいことだと思います。

   こんなふうに、最初にできたときから
   音が少し変わって、完成に近づいていく、っていいですね。

   皆の力があって、素晴らしい曲に高まっていく、
   その「でき方」それ自体が、大変教育的です。

・私がオリジナルの歌をつくれたのは、
 学校生活の中に「 歌うべきテーマ 」が
 たくさん転がっていたから。

 オリジナル曲づくりは学生時代からしていたが、
 その時代の私には「テーマ」がなかった。

 教師になって「子ども」という存在と出会って、
 そこで初めて私にはテーマが手に入った。

 テーマとは、

 「それぞれの場面で必要なもの」、
 「聴きたい」と思ってもらえるもの。

 「つくる」のではなくて、
 「自然と生まれてくるもの」。

 それらが手に入ったとき、
 私は歌をつくれるようになった。

・歌が出てくるのは、
 子どもたちの心理状況や変化、
 心の動きを察知した瞬間。

 子どもたちをしっかりと見ていないと
 歌が出てこない。

・子どもの気持ちになって
 つくることが大切。

 子どもたちが書いた文章や絵もよーく見る。

 そうすることで、子どもたちの心になりかわって
 曲をつくることができる。

びっくり 僕も学生時代から作曲をしているのですが、
   「確かに、自分の趣味で好き勝手に作った曲は、
    テーマがなかったな~」
   と、深く反省します。

   そして、確かに、学校の子どもたちに向けて
   作った歌は、「今の子の子たちに必要な歌」というような
   気持ちでつくると、とてもいい歌になったような気がします。

   だから、曲をつくる一人として、
   臼井先生の本は、そういう意味でも、とても勉強になりました。

(p128(第3章の終わり)まで)=============================

「しあわせはこべるように」は、小中学生によってはもちろんのこと、
いろいろな合唱団や、いろいろな歌手によっても
歌われています。

ピアノ伴奏もいいですし、
オーケストラ伴奏もいいですし、それぞれに味があるので、
聴き比べてみるのも いいと思います。

ちなみに、YouTubeで聴いて感動したのはこれです。↓

 ▲しあわせ運べるように - Cooley High Harmony

 Cooley High Harmony(クーリーハイハーモニー)は
 神戸を本拠地に活動しているそうです。
 とても澄んだ歌声に初めとてもびっくりしました!

ありがとうのおじぎ男の子
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Last updated  2012.03.13 21:46:31
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